JP4128622B2 - 矯味矯臭ビヒクルを医薬に配合することで調製される医薬組成物 - Google Patents

矯味矯臭ビヒクルを医薬に配合することで調製される医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、特に経口投与される医薬処方物の調味のための矯味矯臭系に関する。
経口投与用医薬処方は、化学者または薬剤師が調剤し、患者が希釈せずに使用できるような既製の液体で提供されることが多い。別法として、このような処方は都合のよい体積の水または他の味のよい水性媒体で摂取直前に復元される濃縮液体の形態で提供される。さらに別の処方は、復元に適した乾燥粉末または顆粒の形態であってもよい。このような処方の数多くの例は当業界では公知である。このような処方の活性成分および/または賦形剤は、場合によっては、不快な味があり、したがってこのような処方には、通常、矯味矯臭物質が配合される。これは特に小児用処方の場合である。
このような矯味矯臭剤の味に関する好みは、しばしば、患者または患者の集団、例えば地方特有の味の好みがある異なる民族の患者などの間で異なるところに問題が生じる。例えば、ある国で許容されるかまたは好まれる味が、別の国においてはあまり許容されず、ある味は個々の小児患者には許容されないが、別の味は好まれ得る。また、たとえ気に入った風味の医薬であるとしても、患者が同じものを繰り返し服用することに飽きるようになるという「甘味料疲労」の問題も生じる。通常、医薬処方は矯味矯臭物質を含むバルクからなる。結果的に、別の味の処方を調製するため、別個の多量の調味した処方を調製する必要があり、味に対する個人の好みに合う可能性が制限される。加えて、矯味矯臭剤は、通常、個々の供給量または服用量中に存在するような少量で、患者個人が都合よく取り扱うことのできないほど強烈に調味された物質の形態で提供される。
したがって、経口処方の単位または個々の投与量または他の少量が容易に、個々に調味できる方法を提供するのが望ましい。特に、小児用処方の場合はまた、興味を引く、魅力的な形態の矯味矯臭系を提供するのが望ましい。
第一の態様において、本発明は、矯味矯臭ビヒクルを医薬に添加することからなる調味液体医薬の製法を提供する。
「矯味矯臭ビヒクル」なる語は、医薬上許容できる矯味矯臭物質を含む粉末または液体のアリコートを含有する錠剤またはカプセルなどの投与手段を含め、矯味矯臭剤を液体医薬中に放出できるいずれの適当な矯味矯臭手段をも意味する。別法として、矯味矯臭ビヒクルはそれ自体が、純粋な形態、または好ましくは医薬上許容される担体または賦形剤の存在下で矯味矯臭物質であり得る。好ましくは、矯味矯臭ビヒクルは調味されていない医薬に添加される医薬上許容される矯味矯臭物質を含有する粉末または液体のアリコートで、矯味矯臭剤は初めからカプセルまたは薬袋中に含まれる。
本発明の範囲に含まれる他の矯味矯臭ビヒクルは、矯味矯臭剤含浸パッケージ、例えば矯味矯臭剤を含浸させたフタを有する瓶を包含する。瓶は治療コースに適した大きさで、患者は別の含浸矯味矯臭剤を有するフタから選択できる。さらなる別法は、矯味矯臭剤を含浸させた経口シリンジまたは服用コップである。
本発明の範囲内の別の矯味矯臭ビヒクルは、水性媒体中に溶解および/または分散する水分散性または水溶性の非毒性物質のカシェ剤または薄膜の形態の可食固体基質を含む。カシェ剤は十分な量の含浸または表面上に沈着した可食矯味矯臭物質を有するので、矯味矯臭物質は、その溶解または分散により水性媒体中を通過し、液体物質に好ましい味を付与する。
好ましくは、矯味矯臭ビヒクルはカプセルまたは薬袋で、それぞれが液体または粉末の矯味矯臭剤のアリコートを含有する。他の好ましい矯味矯臭ビヒクルは錠剤または風味付カシェ剤である。より好ましくは、矯味矯臭ビヒクルは薬袋またはカプセルである。最も好ましくは、矯味矯臭ビヒクルは、液体医薬に添加する液体矯味矯臭処方を含む薬袋またはカプセルで、すなわち、カプセルまたは薬袋の内容物を添加する。
「カプセル」なる語は、矯味矯臭剤を含み得るいかなる容器も意味する。カプセル中の矯味矯臭剤は、液体または粉末のアリコートであり得、好ましくは、カプセルは液体形態の矯味矯臭剤を含有する。このようなカプセルは、いずれかの適当な合成または天然物質、例えばポリエチレンまたはゼラチンから製造できる。医薬に添加されるカプセルの場合、カプセル殻は好ましくはでんぷんなどの、水または水性媒体中に容易に溶解する物質でできている。好ましい別のカプセルは、粉末または液体のアリコートを含有しうるものであって、患者または薬剤師が開けて内容物を処方に添加できる物である。このようなカプセルはアンプルなどの壊れやすい部分を有するものを包含する。この種のカプセルの利点は、カプセル殻が溶解する間の時間的遅延がないことである。
「薬袋」なる語により、矯味矯臭剤を含有しうるいずれの小袋も意味する。薬袋は、患者または薬剤師が開封し、内容物を処方に添加できるような、紙、プラスチックまたはホイルを包含するいずれの物質でできていてもよい。
「液体医薬」なる語により、溶液、懸濁液、乳剤またはシロップなどの液体の形態の薬剤物質を含む処方を意味する。液体医薬は、濃縮液の復元により前記のように形成される処方を含む溶液、懸濁液、乳液またはシロップ形態の医薬処方であってもよい。矯味矯臭物質は処方中に溶解または分散し、これに風味を付与する。本発明のさらに別の態様において、服用手段は、復元または希釈前に粉末または液体形態の医薬に添加できる。
好ましくは、錠剤、粉末または液体の矯味矯臭物質は、液体医薬と接触して迅速に、典型的には1、2秒、または最大でも1、2分以内で溶解または分散して、矯味矯臭剤が液体物質中を迅速に通過するような種類のものである。
矯味矯臭物質の量は、矯味矯臭物質が、活性成分および/または賦形剤を含有し、強い不快なあるいはそうでなければ許容できない味を有する医薬処方中を通過する場合に、液体物質の味が好ましくなる程度に味をマスクする量である。好ましくは、矯味矯臭物質の量は、1またはそれ以上の投与手段の添加により、患者の治療に十分な薬剤師により通常調剤される既製の液体、例えば約50ないし600ml、または患者により単位投与量として消費される量の液体に許容できる風味が付与されるのに十分な量でなければならない。処方中の活性成分および/または賦形剤が特に強い味を有する処方に対して該系を用いることを意図とする場合、矯味矯臭物質の量を増加させ、および/またはより多くの物質を用いる必要がある。
矯味矯臭物質は食品および/または医薬処方での使用が許容され、承認されているいずれかの可食矯味矯臭物質である。非常に多くのこのような物質が公知である。矯味矯臭物質は、例えば、果物、野菜または菓子風味などの天然または人工香料であってもよい。所望により、1以上の矯味矯臭剤を単一の投与手段に用いることができる。加えて、あるいは別法として、矯味矯臭物質は、砂糖、サッカリンナトリウムまたはアスパルテームなどの甘味料を含んでもよい。
本発明の投与手段は、純粋な形態の矯味矯臭物質を含有してもよく、または矯味矯臭物質自体が適当な医薬上許容される担体または賦形剤と混合していてもよい。カプセルまたは薬袋の場合、矯味矯臭物質は、固体または溶液、例えば水性溶液として存在しうる。
矯味矯臭物質に加えて、投与手段はその中にまたはその表面上に沈着した食品および医薬処方についての使用に関して許容され、承認された着色物質を有し得る。非常に多くのこのような物質が公知である。着色物質は天然または人工着色料であっても良く、例えば、バナナ香料については黄色のように矯味矯臭物質に特有な基準で選択されるか、または団体のシンボルなど、供給者に関連する色または用いられる医薬処方に関する色を基準に選択される。矯味矯臭物質それ自体が適宜着色されていてもよく、あるいは単一の物質が風味および色の両機能を満たすように着色物質が適当な風味を有してもよい。
本発明の矯味矯臭手段および方法は、風味付けを必要とするかまたはこれから利益を享受して、より一層おいしくするように医薬処方に風味を付与する用途に適している。このような処方は、例えば抗生物質、抗喘息剤、鎮咳剤、鎮痛剤、抗炎症剤、抗うつ剤などいずれの種類のものであっても良い。特に適当なのは、抗喘息化合物4−オキソ−8−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイルアミノ]−2−(テトラゾール−5−イル)−4H−1−ベンゾピランまたはその医薬上許容される塩、すなわち、INN Pranlukastを有する化合物を含有する処方である。他の好ましい処方は、アモキシシリンなどの抗生物質を含有するものである。
典型的には、使用に際して、風味付けしていない医薬処方を調製し、個々の容器に包装し、各容器には患者の治療に十分な供給物、すなわち1またはそれ以上の単位投与量が入っているようにできる。このようなパッケージは、各々、患者の好みに合う1またはそれ以上の矯味矯臭剤中に1またはそれ以上の前記投与手段を備えるようにしてもよい。薬剤師または患者のいずれかは本発明の1またはそれ以上の投与手段を添加して、許容できる風味を達成することができる。患者が自ら投与手段を添加する場合、カプセル、錠剤、薬袋、またはカシェ剤が取り扱いが簡単で安全なので一般的に好ましい。
液体処方は乾燥粉末、顆粒または水分散性または水溶性錠剤の水または水性媒体での使用者による復元により調製された処方であってもよい。矯味矯臭系は、復元後の処方、例えば飲用容器中の単位用量中に導入され得る。別法として、矯味矯臭系は、水または水性媒体を添加する前の復元以前に粉末または顆粒、例えば処方の数単位投与量を含む粉末または顆粒のバルク容器に添加してもよい。別法として、矯味矯臭系は水または水性媒体と同時に処方に導入してもよい。この後者の様式において、バルクは復元でき、矯味矯臭系は、既製の液体バルクに風味を付与する。
別の態様において、本発明は液体医薬、またはその濃縮物を、矯味矯臭剤を含む1またはそれ以上の投与手段とともに含んでなるキットを提供する。
さらに別の態様において、本発明は矯味矯臭剤を含有する投与手段を医薬に添加することにより調製した医薬組成物を提供する。
飲用される風味付けした液体の問題は、医薬処方に限定されない。多くの飲料、例えばミルクベース飲料は固体矯味矯臭剤、例えば圧縮錠剤または薬袋または他の容器、またはカプセル中の粉末または顆粒の添加により風味付けをすることができる。例えば、GB1176087は起泡性甘味料錠剤を開示し、EP0124663は、圧縮甘味料および矯味矯臭錠剤を開示し、EP0082459およびEP0082460は矯味矯臭カプセルを開示する。これらの公知の製品は比較的不都合で、より都合のよい代替物および/または他の新規利点を提供する代替物が必要とされる。
本発明のさらに別の態様により、飲用液体物質の風味付けのための矯味矯臭系は水性媒体中に溶解および/または分散して飲用溶液または懸濁液を生じる水分散性または水溶性、非毒性物質のカシェ剤または薄膜の形態の可食固体基質を含み、該基質は矯味矯臭物質が、基質の溶解または分散により水性媒体中に浸透し、液体物質に好ましい味を付与するのに十分な量の含浸またはその表面上に沈着した可食矯味矯臭物質を有する。
飲用液体は前記のような経口医薬剤であるか、または好ましくは、ミルクベース飲料などの飲料である。
可食固体基質は、好ましくは医薬上許容され、液体物質との接触により迅速に溶解または分散する物質でできていなければならない。このような時間は一般に、矯味矯臭系を用いて濃縮物から調製された直後の液体医薬処方に、または短期間の消費用飲料に風味を付与する場合に適している。このような基質について適当な物質は公知であり、例えば圧縮繊維状または粒状可食物質、例えば炭水化物、例えば多糖類、例えばでんぷんおよびセルロースベースの物質である。このような物質の一例は、ライスペーパーであり、これは容易に崩壊し、水または他の水性媒体中に分散して、味のよい分散液を形成する。
適当には、本発明の矯味矯臭系は、矯味矯臭物質をあらかじめ調製された基質、例えば固体吸着基質に適用するプロセスにより調製される。
基質は、典型的には厚さ0.5ないし2mm、典型的には幅1ないし5cmの小カシェ剤の形態であるのが適当である。カシェ剤は個別にまたは分離可能に、たとえば各カシェ剤が弱い結合により結合した細片またはシートの形態で互いに結合していてもよく、たとえばカシェ剤は連続した細片またはシートを横切って細い線または点線で線引きされている。このようなシートの細片において、各カシェ剤はすべて同じ矯味矯臭物質を有してもよいし、または各カシェ剤はその矯味矯臭物質の性質が異なっていてもよい。カシェ剤は各患者または市場の好みにあういずれの形態でもよい。例えば、カシェ剤は単純な幾何形態、たとえば正方形、長方形、円、三角、六角形などであってもよい。
別法として、カシェ剤は矯味矯臭物質を暗示する形状、例えば果物などを表す形状に調製してもよい。別法として、カシェ剤は登録商標または製造業者に関連する他のシンボルに関連する形状にしてもよい。別法として、特に小児患者について、カシェ剤は子供に魅力的な形状、例えば最新のキャラクターなどの形状にしてもよい。基質はさらに適当に、例えば装飾用に打ち出し模様を施して、製造業者またはこれが用いられる医薬に関連するシンボルなど、または弱視者を助ける点字文の浮き彫りシンボルを提供し得る。
矯味矯臭物質は、公知の技術により含浸されるかまたはその表面上に沈着させる。例えば、矯味矯臭物質を圧縮する前に繊維または粒子と混合するか、または別法として基質をまず調製し、矯味矯臭物質を、例えば純粋な矯味矯臭剤そのものであるか、または水であってもよい揮発性溶媒中溶液またはその溶媒であり得る液体として含浸させるかまたはその表面上に沈着させ得る。これを行うのに適当な技術は当業者には自明である。
含浸または表面上に沈着された矯味矯臭物質の量は、矯味矯臭物質の性質および矯味矯臭系を適用する用途に依存する。適当には、矯味矯臭物質の量は、1またはそれ以上の物質が適当な体積の既製の液体に許容される風味を付与するのに十分な量でなければならない。
加えて、あるいは別法として、基質はその上にプリントされたシンボル、例えば果物などの象徴など矯味矯臭物質を表すシンボルを有してもよい。このようなシンボルは加えて、または別法として製造業者と関連するもの、例えば商標、または使用を意図する医薬処方と関連するものであってもよい。加えて、または別法として、基質はその上に使用者に対して情報を伝達する文章をプリントしてもよい。このようなものを基質上にプリントした場合、使用するインクは食品および医薬処方に関する使用が許容され、承認されたインク剤でなければならない。矯味矯臭物質およびこのようなシンボルが1回の操作で基質上に沈着されるように、インク自体が矯味矯臭物質の全部または少なくとも一部を含有してもよい。
少なくとも初めは泡だった表面を有する風味付ミルクベース飲料に適した本発明の一態様において、着色料はカシェ剤が泡の上部表面上に沈着している場合、前記のような着色されたシンボルを有するカシェ剤の溶解または分散により泡上にシンボルの形の着色された残像が残る。これは魅力的効果を有し得る。
したがって、本発明の別の態様として、飲用可能な液体医薬処方に風味を付与する方法であって、液体処方に、水性媒体中に溶解および/または分散して飲用可能な液体または懸濁液を生じる可食固体基質、矯味矯臭物質が基質の溶解または分散により水性媒体中に浸透し、処方に好ましい味を付与するのに十分な量の含浸または表面上に沈着した可食矯味矯臭物質を有する基質を含む矯味矯臭系を導入する段階からなる方法を提供する。
本発明はまた、前記のような矯味矯臭系により液体物質中に矯味矯臭物質を導入することにより、飲用可能な液体物質に風味付けする方法も提供する。
本発明はまた、飲用可能な液体物質に風味を移入するための前記のような矯味矯臭系の使用を提供する。
本発明はまた、飲用可能な液体物質に風味付けする目的で提供される前記のような矯味矯臭系を提供する。
本発明はまた、経口医薬処方または水性媒体で復元して経口医薬処方にする濃縮物の1またはそれ以上の単位用量と組み合わせた前記のような1またはそれ以上の矯味矯臭系を提供する。
本発明を、単なる例示として、本発明だけの代表例であって、本開示の概要を制限するものでない添付の図面を参照して記載する。
図1は円形カシェ剤の形態の本発明の矯味矯臭系の斜視図を表す。
図2は、長方形のカシェ剤細片の形態の本発明の矯味矯臭系の図である。
図3は、長方形カシェ剤のシートの形態の本発明の矯味矯臭系の図である。
図1に関して、矯味矯臭系は、厚さ約1mm、直径約3cmライスペーパーの円形カシェ剤(11)を含む。カシェ剤(11)は約28mgのレモン乾燥香料および1.4mgのライム乾燥香料に対応するレモン/ライム香料で含浸されている。カシェ剤(11)は黄色でレモン(11)のシンボルとそれぞれ風味、製造業者および意図する用途、すなわち、500mgの経口アモキシシリン懸濁液についての矯味矯臭系としての用途を記述する表現(13)、(14)、(15)が印刷されている。カシェ剤(11)はまたカシェ剤の性質を示す点字文(16)の打ち出しが施してある。図1においては印刷(12ないし15)および打ち出し(16)のすべてをカシェ剤(11)の片面上に配置して示したが、このうちのいくつかは反対面に配置することができ、図示した印字のいくつかおよび/または打ち出しはもちろん省略できる。
図2に関して、矯味矯臭系は、厚さ約1mmの、細片(21)を横切る点線(22)によりそれぞれ約2.5cm2の長方形カシェ剤(23)に分割されたライスペーパーの細片(21)を含む。全細片はレモン/ライム香料で含浸され、図2の各カシェ剤が、飲料に適当な体積の水中で単位経口用量の医薬処方に望ましい強さの風味を付与するのに十分な矯味矯臭物質を含有する。各カシェ剤(23)はまた図1のカシェ剤上と同様のシンボル、文字および打出し(図示せず)を有する。カシェ剤(23A)は点線(22)で細片(21)を容易に破りとることができる。
図3に関して、矯味矯臭系は、各長方形カシェ剤(33)に線引きする点線(32)の格子型により分割されたライスペーパーのシート(31)からなる。シート(31)は厚さ約1mmであり、各カシェ剤はそれぞれ約2.5cm2である。
各カシェ剤(33)は、矯味矯臭物質も含む着色インクでシンボル(34A、34B)が印刷されている。別のカシェ剤(33)列は、異なる矯味矯臭物を含むシンボル(34A、34B)が印刷され、該シンボル(34A、34B)は、例えばオレンジ香料を示すオレンジのシンボルなどのように、矯味矯臭物質に対して適切に選択される。各カシェ剤(33A)は点線(32)でシートから容易に破りとることができる。
使用に際して、例えば経口投与用の約100mlの水中薬袋からの乾燥錠剤または顆粒処方の復元により調製された液体形態の医薬処方に、個人の味の好みにあうように全部同じ風味または異なる風味の1またはそれ以上の各カシェ剤(11、23A、33A)を添加する。カシェ剤(11、23A、33A)は液体処方中で崩壊し、その溶解および/または分散は液体の攪拌により促進される。カシェ剤(11、23A、33A)の崩壊により、矯味矯臭物質が処方中に分散または溶解し、これにより処方にその味を付与する。
実施例1
250mgの抗生物質アモキシシリンを含有する復元可能な処方は、28mgのレモン乾燥香料+1.4mgのライム乾燥香料+2.5mgのサッカリンナトリウムで口に合うようにすることができる。これらの矯味矯臭物質の量は、容易に前記のようにカシェ剤中に含浸またはその面上に沈着できる。
実施例2
水溶性矯味矯臭顆粒、例えば炭水化物または砂糖ベースの顆粒に1またはそれ以上の矯味矯臭成分、例えばオレンジ香料1、2または3あるいはその混合物を噴霧できる。甘味料および着色剤を必要ならば添加できる。適当量の得られた混合物を薬袋またはカプセル中に標準的充填装置を用いて充填できる。

Claims (6)

  1. 矯味矯臭ビヒクルを医薬に添加することを含む風味付けした液体医薬の製法であって、該矯味矯臭ビヒクルが水性媒体中に溶解および/または分散して水分散性または水溶性の非毒性物質のライスペーパーまたは薄膜の形態の可食固体基質を含み、該基質が基質の溶解または分散で矯味矯臭物質を水性媒体中に浸透させ、液体医薬に好ましい風味を付与するのに十分な量のその表面に含浸または沈着した可食矯味矯臭物質を有することを特徴とする、方法。
  2. 医薬が抗生物質、抗喘息剤、鎮咳剤または鎮痛剤である請求項1記載の方法。
  3. 医薬が4−オキソ−8−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイルアミノ]−2−(テトラゾール−5−イル)−4H−1−ベンゾピランまたはその医薬上許容される塩である請求項1または2記載の方法。
  4. 医薬がアモキシシリンである請求項1または2記載の方法。
  5. 経口用医薬製剤を風味付けるための矯味矯臭ビヒクルであって、水性媒体中に溶解および/または分散して飲用可能な溶液または懸濁液を生じる水分散性または水溶性の非毒性物質のライスペーパーまたは薄膜の形態の可食固体基質を含み、該基質が基質の溶解または分散で矯味矯臭物質を水性媒体中に浸透させ、液体医薬に好ましい風味を付与するのに十分な量のその表面に含浸または沈着した可食矯味矯臭物質を有する、矯味矯臭ビヒクル。
  6. 液体医薬、またはその濃縮物を1またはそれ以上の請求項5に記載の矯味矯臭ビヒクルとともに含んでなるキット。
JP53536296A 1995-05-23 1996-05-15 矯味矯臭ビヒクルを医薬に配合することで調製される医薬組成物 Expired - Lifetime JP4128622B2 (ja)

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