JP4128591B2 - ワイドステレオ信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイドステレオ信号処理装置に関する。より詳細には、ワイドステレオ音響再生に関し、特にワイドステレオ再生の高域特性を補正する技術に関する。
従来、ステレオ音響再生において、左右のスピーカの距離を十分に取れないために臨場感が得られ難い状態が起り得る。このような状態の中で効果的に臨場感を得るために、サラウンドやワイドステレオ等の再生技術が知られている。ワイドステレオ再生技術は左右のステレオ信号から差分信号を作り、その差分信号を加工した後に左及び右信号に混合するものである。
図8に従来技術にかかるワイドステレオ再生装置の一例を示す。図8のワイドステレオ再生装置は、差分信号から人間の耳で位相及び振幅差から方向性を検知できる周波数成分のみをローパスフィルタで分離し、これを左右の両チャンネルに加減算するものである。
上述したワイドステレオ再生技術を実現するためのデバイス(装置)は、多数の製造業者によってIC化されている。このIC化されたデバイスにより安価、かつ簡易にワイドステレオ再生が実現できるので、音響機器等に多用されている。このICデバイスの一例としては、新日本無線株式会社製「3Dサラウンドオーディオプロセッサ」や「IC、NJM2701のデータシート」がある。
また、上述したワイドステレオ再生技術の応用例としては、特許文献1に開示するような技術も提案されている。この特許文献1に開示される技術は、ステレオ信号の差分信号を形成し、この差分信号から周波数の高い成分取出して、この高い周波数成分を2次高調波発生回路に供給して高調波を作る。そして、この高調波成分を逆相で左右のステレオ信号に重畳するものである。
実開昭61−81300号公報
以下、図8に示される回路の概略構成とその動作について説明する。
図8のワイドステレオ処理装置800において、2チャンネルの音声信号LとRは、左入力端子801と右入力端子802に供給される。左入力端子801より供給される左チャンネル信号と右入力端子802より供給される右チャンネル信号は、差動増幅器803により差分(L−R)信号が形成される。この形成された差分信号はローパスフィルタ(以下「LPF」)804により高域成分がカットされた後、加算器805において左チャンネル信号に加算されるとともに、位相反転回路807を介して加算器806において右チャンネル信号に加算される。
ここで、LPF804はL−R信号の1〜2KHz以上の高域成分をカットするものであるが、この聴感上のステレオ効果をあげるためにも不可欠なものであり、従来から採用されている技術である。そして、加算器805から低域が強調された左チャンネル信号が左出力端子810を通じて出力され、加算器806から低域が強調された右チャンネル信号が右出力端子811を通じて出力される。
以上のような、従来のワイドステレオ再生では、臨場感は得られても、音質的に満足のいくものではなかった。その主たる原因は、再生される信号のうち周波数の高い信号成分の減衰である。一方、この高域成分の減衰量を単に補うだけの措置を講じただけでは、逆に臨場感が損なわれるという問題が生じていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、臨場感と音質の両方が損なわれることのない、ワイドステレオ信号処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のワイドステレオ処理装置は、右側オーディオ信号入力端子と、左側オーディオ信号入力端子と、右側オーディオ信号入力端子と左側オーディオ信号入力端子に接続され、右側オーディオ信号と左側オーディオ信号の差信号を形成する差信号形成器と、この差信号形成器の出力端子に接続される、カットオフ周波数f1以上の周波数において減衰特性を示すフィルタと、フィルタの出力端子に接続されるゲイン調整器と、ゲイン調整器の出力端子に接続される位相反転器と、左側オーディオ信号入力端子とゲイン調整器の出力端子に接続される第1の加算器と、右側オーディオ信号入力端子と位相反転器の出力端子に接続される第2の加算器と、第1及び第2の加算器に接続される、第1及び第2の補正回路と、を備え、第1及び第2の補正回路は、カットオフ周波数f1より大きい近傍の周波数f1’以上の周波数のゲインを第1及び第2の加算器出力の高域減衰特性を補うように上昇させるハイパスフィルタと、ハイパスフィルタを通過した周波数のうち、当該ワイドステレオ信号処理装置において可聴周波数範囲内の周波数であって、周波数f1’より高い周波数f2である略7kHzを、第1及び第2の補正回路の周波数特性のピークとして、前記略7kHz以上の周波数のゲインを周波数増加と共に減衰させるローパスフィルタと、から構成されることを特徴としている。
本発明においては、ローパスフィルタによって減衰される特性を補正する際に、ローパスフィルタの減衰周波数と一致し、かつ人間の聴感上実質的に聞こえる上限の周波数までの範囲に限ってローパスフィルタの減衰特性を補う増幅特性を有する補正回路を左右両チャンネルに挿入する。このように補正回路を挿入することにより、聴取者に臨場感を与えながら高域の減衰を自然に抑える、高品位なワイドステレオ再生装置を実現する。
本発明によれば、上述したように減衰された周波数の高い信号成分を所定の補正特性で補正するので、音質的に違和感のない自然な再生音が得られるとともに、従来のものと比較してより一層臨場感を高めることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係るワイドステレオ処理装置を示すブロック図である。
ワイドステレオ処理装置100は、左入力端子101及び右入力端子102にていわゆるラインレベルのステレオ信号を受けて、右出力端子110及び左出力端子111にてワイドステレオ効果が施されたラインレベルのステレオ信号を出力する。
左入力端子101及び右入力端子102はそれぞれ差動増幅器103の入力に接続される。差動増幅器103はワイドステレオ処理装置100の要ともいえる信号を作成するものであり、左入力端子101から入力される左チャンネル信号と右入力端子102から入力される右チャンネル信号を受けて、それぞれの差の信号を出力する。
ローパスフィルタ(以下「LPF」)104は周知の低域フィルタである。LPF104は差動増幅器103が出力する左右ステレオの差信号の高域成分をカットする。
ゲイン調整増幅器112は、周知の非反転増幅器である。例えばオペアンプ等により構成される。可変抵抗器113はゲイン調整増幅器112の増幅率を調整する。
加算器105は、左入力端子101から入力される左チャンネル信号とゲイン調整増幅器112の出力信号を加算する。
位相反転器107は、ゲイン調整増幅器112の出力信号の位相を反転させる。位相反転器107の入力信号レベルと出力信号レベルは等しい。
加算器106は、右入力端子102から入力される右チャンネル信号と位相反転器107の出力信号を加算する。
補正回路108及び109は、所定の周波数特性を備える回路であり、いわばイコライザである。補正回路108及び109の詳細については後述する。補正回路108及び109の出力がそれぞれワイドステレオ処理が施された右チャンネル信号及び左チャンネル信号として、左出力端子110及び右出力端子111に出力される。
図2は図1のワイドステレオ処理装置の、各点における周波数特性を示すグラフである。
P121はゲイン調整増幅器112を通過した信号の周波数特性を示す。LPF104のカットオフ周波数はおよそ1KHzである。
P122は加算器105を通過した信号の周波数特性を示す。元々フラットな周波数特性である入力信号に対して、LPF104を通過した信号(P121)が加算されるので、カットオフ周波数以下の周波数領域のゲインが増加する。すなわち、相対的に高域が減衰されてしまう。
P123は補正回路108の周波数特性を示す。補正回路108は、相対的に減衰されてしまった入力信号の高域部分を、人間の耳が感じる範囲内において補正するものである。LPF104のカットオフ周波数近辺から周波数が高くなるにつれてゲインが増加し、そのピークは10KHz程度となり、これ以降の周波数では減衰特性を示す。
今、LPF104のカットオフ周波数が1KHzであるとして、補正回路108及び109において、ゲインを増加させる低域側周波数をf1、ゲイン増加のピークの周波数をf2、f2におけるゲインをmとすると、
f1=0.5〜2(kHz)
f2=5〜10(kHz)
m=補正回路108にて設定するゲイン
とするのが望ましい。
f1はLPF104のカットオフ周波数以下である。すなわちf1はLPFのカットオフ周波数に依存する。
f2は人間の聴覚上これ以上の周波数成分の補償をしてもあまり影響を及ぼさないと思われる周波数である。すなわちf2はLPFに非依存である。
mは、補正回路108の高域強調部分のゲインに依存する。
図2においては、f1=1kHz、f2=7kHz、m=7dBと設定している。
P124は補正回路108を通過した信号の周波数特性を示す。補正回路108によって、加算器105の出力信号(P122)はおよそ10KHz近辺をピークとして減衰した高域が補償される。
すなわち、フラットな周波数特性に対してLPF104(P121)が加わることにより、入力信号は加算器105の出力側においてP122のような、相対的に高域が減衰したような周波数特性が得られる。この、P122の周波数特性を補正回路108によるP123の補正特性で、P124のようにする。
なお、ゲイン調整増幅器112の増幅率は、図示しないスピーカの大きさや配置に応じて、ユーザの好み等により調整されるものである。
ゲイン調整増幅器112のゲインが高ければワイドステレオ効果が強調される。左右のスピーカ間の距離が狭い場合に有利な設定となる。
ゲイン調整増幅器112のゲインが低ければワイドステレオ効果は薄れる。左右のスピーカ間の距離が十分広い場合に適切な設定となる。
図3(a)〜(e)は、図1の各ブロックのより詳細な回路の一例を示すものである。
図3(a)はLPF104の一例を示す。LPF104は周知のパッシブ型LPFである。
図3(b)は補正回路108及び109の一例を示す。抵抗R321とR304はフィルタ全体のゲインを低下させる効果を有する。この抵抗R321に並列にコンデンサC303を接続することにより、抵抗R321とコンデンサC303がハイパスフィルタを構成する。抵抗R321とコンデンサC303が構成する時定数が補正回路108及び109の低域側カットオフ周波数になる。抵抗R305とコンデンサC306は図3(a)と同様のローパスフィルタを構成する。すなわち、抵抗R305とコンデンサC306が構成する時定数が補正回路108及び109の高域側カットオフ周波数になる。なお、抵抗R321はゲインmを決定する。
図3(c)は加算器105及び106の一例を示す。加算器を構成する主な回路は、オペアンプOP311である。
図3(d)は位相反転器107の一例を示す。位相反転器を構成する主な回路は、オペアンプOP315である。
図3(e)は差動増幅器103の一例を示す。差動増幅器を構成する主な回路は、オペアンプOP320である。
なお、LPF104と補正回路108及び109の周波数特性は相補的に一致していることが望ましい。したがって、LPF104のカットオフ周波数と補正回路のカットオフ周波数は図2において一致している。しかしながら、回路定数のバラツキ等により完全に一致させることは困難である。ほぼ同一のカットオフ周波数であれば実質的に問題はない。
以上に記したように、第1の実施の形態によれば、LPF104を経て加算回路105及び106にて加算された左右チャンネルの信号は相対的に高域成分が減衰したような状態になるが、この減衰した高域成分を補正回路108及び109にてゲインを増加させることにより、従来技術と比べてより自然なワイドステレオ信号が得られる。また、補正回路108及び109の効果により、左右同相且つ同レベルの信号の高域成分が強調されるので、音声等の明瞭度が向上する副次的効果もある。
図4は、本発明の第二の実施の形態に係るワイドステレオ処理装置を示すブロック図である。
図4に示すワイドステレオワイドステレオ処理装置400は、図1のワイドステレオワイドステレオ処理装置100と、回路ブロックの構成は殆ど変わらない。すなわち、
- 左入力端子401は左入力端子101に等しく、
- 右入力端子402は右入力端子102に等しく、
- 差動増幅器403は差動増幅器103に等しく、
- 加算器405は加算器105に等しく、
- 加算器406は加算器106に等しく、
- 位相反転器407は位相反転器107に等しく、
- 左出力端子410は左出力端子110に等しく、
- 右出力端子411は右出力端子111に等しく、
- ゲイン調整増幅器412はゲイン調整増幅器112に等しく、
- 可変抵抗器413は可変抵抗器113に等しい。
違う点は、
- 図1のLPF104が、図4ではバンドパスフィルタ(以下「BPF」)404になっている点と、
- 補正回路408及び409の周波数特性が、図1の補正回路108及び109の周波数特性とは異なっている点
である。これ以外の点については図1の説明と重複するので、詳細は割愛する。
図5は図4のワイドステレオ処理装置の、各点における周波数特性を示すグラフである。
P421はゲイン調整増幅器412を通過した信号の周波数特性を示す。BPF404のカットオフ周波数は低周波側がおよそ200Hz、高周波側がおよそ1KHzである。
P422は加算器405を通過した信号の周波数特性を示す。元々フラットな周波数特性である入力信号に対して、BPF404及びゲイン調整増幅器112を通過した信号(P421)が加算されるので、低周波側カットオフ周波数以上且つ高周波側カットオフ周波数以下の周波数領域のゲインが増加する。すなわち、相対的に低域及び高域が減衰されてしまう。
P423は補正回路408の周波数特性を示す。補正回路408は、相対的に減衰されてしまった入力信号の低域部分及び高域部分を、人間の耳が感じる範囲内においてフラットな周波数特性へ補正するものである。すなわち、およそ200Hz以下の低域部分と、およそ1KHz以上10KHz程度迄のゲインを増加させ、これ以降の周波数では減衰特性を示す。
今、BPF404の低域側カットオフ周波数が200Hzであり、高域側カットオフ周波数が1KHzであるとして、補正回路408及び409において、
- 高域側のゲインを増加させる低域側周波数をf1、
- 高域側のゲイン増加のピークの周波数をf2、
- 低域側のゲインを増加させる高域側周波数をf3、
- f2におけるゲインをm
とすると、
f1=0.5〜2(kHz)
f2=5〜10(kHz)
f3=50〜300(Hz)
m=補正回路408にて設定するゲイン
とするのが望ましい。
f1はBPF404の高域側カットオフ周波数以下である。すなわちf1はBPFの高域側カットオフ周波数に依存する。
f2は人間の聴覚上これ以上の周波数成分の補償をしてもあまり影響を及ぼさないと思われる周波数である。すなわちf2はBPFに非依存である。
f3はBPF404の低域側カットオフ周波数以上であると共に、人間の聴覚上これ以下の周波数成分の補償をしてもあまり影響を及ぼさないと思われる周波数である。すなわちf3はBPFの低域側カットオフ周波数に依存する。
mは、補正回路408の高域強調部分のゲインに依存する。
図4においては、f1=1kHz、f2=7kHz、f3=150Hz、m=7dBと設定している。
P424は補正回路408を通過した信号の周波数特性を示す。補正回路408によって、加算器405の出力信号(P422)はおよそ10KHz近辺をピークとして減衰した高域が補償される。
すなわち、フラットな周波数特性に対してBPF404(P421)が加わることにより、入力信号は加算器405の出力側においてP422のような、相対的に低域及び高域が減衰したような周波数特性が得られる。この、P422の周波数特性を補正回路408によるP423の補正特性で、P424のようにする。
なお、ゲイン調整増幅器412の増幅率は、図示しないスピーカの大きさや配置に応じて、ユーザの好み等により調整されるものである。
ゲイン調整増幅器412のゲインが高ければワイドステレオ効果が強調される。左右のスピーカ間の距離が狭い場合に有利な設定となる。
ゲイン調整増幅器412のゲインが低ければワイドステレオ効果は薄れる。左右のスピーカ間の距離が十分広い場合に適切な設定となる。
また、図2の出力P124と比べると出力P424はゲインの増加が抑えられていることが判る。
音声信号周波数のうち、低域周波数領域は人間の聴覚上左右の定位が判別し辛い信号であることが知られている。図1に示した第1の実施の形態ではこの低域周波数領域も加算回路105及び106によってゲインが増加されている。しかし、図示しない増幅回路を経て図示しないスピーカによって発されると、この低域周波数成分は位相が逆であることから、結局打ち消し合うこととなる。結果として、スピーカは大きな振幅にて駆動されているものの、空間上で打ち消し合ってしまうので、逆位相成分は聴取者に対しては音として聞こえない。すなわち、無駄な電力を消費していることとなる。
第2の実施の形態ではこの無駄な電力消費を抑えるべく、人間の聴覚上左右の定位が明確に判る周波数帯だけを通過させるBPF404を設けた。ワイドステレオ効果を生じる信号の周波数成分がBPF404によって制限されるので、当然の如く補正回路408及び409の補正周波数特性もこれに対応する必要が生じる。
結果として、第2の実施の形態は第1の実施の形態と比べて、無駄な電力消費が抑えられている。
図6(a)及び(b)は図4のブロックの詳細な回路を示す。
図6(a)はBPF404の回路である。周知のパッシブ型フィルタである。コンデンサC601と抵抗R602は、ハイパスフィルタを構成する。コンデンサC604と抵抗R603は、ローパスフィルタを構成する。これらの時定数がBPF404のカットオフ周波数となる。
図6(b)は補正回路408及び409の回路である。図3(b)の補正回路108及び109に、低域を補償するローパスフィルタを構成する抵抗R607とコンデンサC609が加わっている。なお、抵抗R606はゲインmを決定する。
以上に記したように、第2の実施の形態によれば、BPF404を経て加算回路405及び406にて加算された左右チャンネルの信号は相対的に低域及び高域成分が減衰したような状態になるが、この減衰した低域及び高域成分を補正回路408及び409にてゲインを増加させることにより、従来技術と比べてより自然なワイドステレオ信号が得られる。また、補正回路408及び409の効果により、左右同相且つ同レベルの信号の高域成分が強調されるので、音声等の明瞭度が向上する副次的効果もある。
更に、第1の実施の形態と比べると無駄な電力消費が抑えられている。
本実施形態は上記に留まらず、以下のような応用例が可能である。以下、列挙する。
(1)LPF或はBPFの配置は、差動増幅器の後段に限られるものではない。図7(a)のように、左入力端子701及び右入力端子702と差動増幅器703の前段の入力端子との間にそれぞれLPF/BPF720a及び720bが挿入される構成であっても良い。
(2)反転増幅器の配置は、加算回路と差分出力のラインとの間に限られるものではない。図7(b)のように、左入力端子701から補正回路708との間には非反転増幅器721a及び721bを配置し、右入力端子702から補正回路709との間には反転増幅器722a及び722bを配置する構成にしても良い。
(3)補正回路の配置は、加算回路と出力端子との間に限られるものではない。図7(c)のように、左入力端子701から加算回路705との間に補正回路708を配置し、右入力端子702から加算回路706との間に補正回路709を配置する構成にしても良い。
(4)第1及び第2の実施の形態は全てアナログ回路にて実現していたが、DSP(Digital Signal Processor: 音声や画像などの処理に特化した演算処理集積回路装置)等を用いたデジタル信号処理によっても実現可能である。
なお、上述の実施の形態にかかるフィルタを回路で実現する場合に、市販のIC(例えば、バーブラウン社製 UAF42)を使うと便利である。このICではフィルタの設計を自動的に行うソフトウェアがバーブラウン社から提供されており、下記アドレスから無償で入手できる。
http://focus.ti.com/docs/toolsw/folders/print/filter42.html (ソフトウェア名:UAF42 Design Program)
このソフトウェアをWindows(登録商標)が稼動するパーソナルコンピュータ上にて、当該OSが備える「コマンドプロンプト」の英語モードの設定にて実行させ、上記のパラメータを入力すれば、希望の特性を有するフィルタを実現する回路素子の定数が算出される。
本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置のブロック図である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置の周波数特性である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置の内部の回路例である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置のブロック図である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置の周波数特性である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置の内部の回路例である。 本発明の一実施の形態によるワイドステレオ処理装置の応用例である。 従来技術によるワイドステレオ処理装置のブロック図である。
符号の説明
100…ワイドステレオ処理装置、101…左入力端子、102…右入力端子、103…差動増幅器、104…LPF、105、106…加算器、107…位相反転器、108、109…補正回路、110…右出力端子、111…左出力端子、112…ゲイン調整増幅器、113…可変抵抗器

Claims (2)

  1. 右側オーディオ信号入力端子と、
    左側オーディオ信号入力端子と、
    前記右側オーディオ信号入力端子と前記左側オーディオ信号入力端子に接続され、右側オーディオ信号と左側オーディオ信号の差信号を形成する差信号形成器と、前記差信号形成器の出力端子に接続される、カットオフ周波数f1以上の周波数において減衰特性を示すフィルタと、
    前記フィルタの出力端子に接続されるゲイン調整器と、
    前記ゲイン調整器の出力端子に接続される位相反転器と、
    前記左側オーディオ信号入力端子と前記ゲイン調整器の出力端子に接続される第1の加算器と、
    前記右側オーディオ信号入力端子と前記位相反転器の出力端子に接続される第2の加算器と、
    前記第1及び第2の加算器に接続される、第1及び第2の補正回路と、を備え、
    前記第1及び第2の補正回路は、
    前記カットオフ周波数f1より大きい近傍の周波数f1’以上の周波数のゲインを前記第1及び第2の加算器出力の高域減衰特性を補うように上昇させるハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタを通過した周波数のうち、当該ワイドステレオ信号処理装置において可聴周波数範囲内の周波数であって、前記周波数f1’より高い周波数f2である略7kHzを、前記第1及び第2の補正回路の周波数特性のピークとして、前記略7kHz以上の周波数のゲインを周波数増加と共に減衰させるローパスフィルタと、
    から構成されることを特徴とするワイドステレオ信号処理装置。
  2. 前記フィルタは、前記カットオフ周波数f1よりも低い周波数の低域側カットオフ周波数f3にて減衰特性を示すバンドパスフィルタであり、前記第1及び第2の補正回路は、更に、前記周波数f3より低い周波数のゲインを漸増させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のワイドステレオ信号処理装置。
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