JP4127049B2 - Control device for hybrid drive - Google Patents
Control device for hybrid drive Download PDFInfo
- Publication number
- JP4127049B2 JP4127049B2 JP2002374974A JP2002374974A JP4127049B2 JP 4127049 B2 JP4127049 B2 JP 4127049B2 JP 2002374974 A JP2002374974 A JP 2002374974A JP 2002374974 A JP2002374974 A JP 2002374974A JP 4127049 B2 JP4127049 B2 JP 4127049B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- output
- power source
- generator
- motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims abstract description 70
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 claims description 47
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 28
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 claims description 7
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims description 4
- 238000003786 synthesis reaction Methods 0.000 claims description 4
- 230000008859 change Effects 0.000 abstract description 19
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 12
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 8
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 7
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 5
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 5
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 description 5
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 4
- 230000008569 process Effects 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000001172 regenerating effect Effects 0.000 description 3
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000008929 regeneration Effects 0.000 description 2
- 238000011069 regeneration method Methods 0.000 description 2
- 239000013589 supplement Substances 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000007812 deficiency Effects 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 230000009699 differential effect Effects 0.000 description 1
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/62—Hybrid vehicles
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/7072—Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors
Landscapes
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の走行のための動力源として二種類の動力源を備えているハイブリッド駆動装置に関し、特に第1の動力源から動力の伝達される出力部材に、変速機を介して第2の動力源が連結されているハイブリッド駆動装置を対象とする制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のハイブリッド駆動装置の一例が、特開2002−225578号公報(特許文献1)記載されている。この公報に記載されたハイブリッド駆動装置では、エンジンと第1モータ・ジェネレータとが、シングルピニオン型遊星歯車機構からなる合成分配機構を介して相互に連結されるとともに、その合成分配機構に出力部材がトルク伝達可能に連結され、さらにその出力部材に変速機構を介して第2モータ・ジェネレータが連結されている。
【0003】
したがってこの公報に記載されたハイブリッド駆動装置では、エンジンの出力トルクと第1モータ・ジェネレータのトルクとを、シングルピニオン型遊星歯車機構のギヤ比に応じて合成したトルクが出力軸に現れるとともに、第1モータ・ジェネレータによってエンジンの回転数を制御できるので、エンジンを最適燃費で運転でき、車両の燃費を向上させることができる。また、エンジンを最適燃費で運転している状態で第1モータ・ジェネレータによって発電(すなわちエネルギー回生)をおこない、その電力で第2モータ・ジェネレータを駆動することにより、出力軸にトルクを付加でき、したがって燃費を悪化させることなく必要十分な駆動力を得ることができる。さらに、変速機で設定される変速比を“1”より大きくすることにより、第2モータ・ジェネレータの出力するトルクを増大させて出力軸に伝達でき、かつその変速比を小さくした場合(例えば変速機を高速段に設定した場合)には、第2モータ・ジェネレータの回転数を低下させることができるので、第2モータ・ジェネレータを小型化あるいは低出力型のものとすることができる。
【0004】
また従来、エンジンの出力側に低速段と直結段とに変速できる変速機を連結し、その変速機の出力部材から駆動輪にトルクを伝達する一方、その出力部材にモータのトルクを伝達するように構成したハイブリッド装置であって、その変速機を低速段に変速した後にモータによってエンジンを始動するように構成した装置が、特開平8−216700号公報(特許文献2)に記載されている。
【0005】
さらに従来、エンジンと第1モータ・ジェネレータとを遊星歯車機構からなる合成分配機構に連結するとともに、その合成分配機構に出力部材を連結し、さらにその出力部材に第2モータ・ジェネレータを直接連結した構成のハイブリッド装置において、第1モータ・ジェネレータの動力でエンジンを始動する際に、第2モータ・ジェネレータのトルクを出力部材に付加することにより、エンジンの始動を好適におこなうように構成した装置が、特許第3129204号公報(特許文献3)に記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−225578号公報(段落(0021)〜(0034)、図1)
【特許文献2】
特開平8−216700号公報(段落(0023)〜(0027))
【特許文献3】
特許第3129204号公報(請求項2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特開2002−225578号公報に記載されているいわゆる機械分配式のハイブリッド駆動装置においては、第2のモータ・ジェネレータを変速機を介して出力軸に連結しているので、その変速機での変速の際の出力軸トルクの変動を、内燃機関および第1モータ・ジェネレータを含むいわゆる主動力源の出力で補償することができ、また反対に主動力源によるトルクの過不足を第2モータ・ジェネレータによって補うことができる。しかしながら、いわゆる主動力源からの出力トルクが内燃機関の始動や内燃機関の回転数を制御する第1モータ・ジェネレータの制御内容の変化などによって変化し、また第2モータ・ジェネレータから出力軸に伝達されるトルクが変速機による変速の実行によって変化するにも関わらず、従来では、これらのトルクの変動要因が重畳することや、その場合の制御について従来では考慮されていない。そのため、走行中における出力軸トルクの変動が生じたり、それに伴ってドライバビリティが悪化し、あるいはエンジンの始動や主動力源のトルク制御を所期どおりに実行できないなどの可能性があった。
【0008】
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、第1の動力源および第2の動力源でのトルク変動要因に好適に対処して出力軸トルクの変動を防止することのできるハイブリッド駆動装置の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関および第1のモータ・ジェネレータがこれら内燃機関と第1のモータ・ジェネレータとの間でトルクを合成もしくは分配する遊星歯車機構に連結されてなる第1の動力源と、その第1の動力源が出力したトルクをデファレンシャルを介して駆動輪に伝達する出力部材と、該出力部材に変速機を介して連結された第2の動力源とを備えたハイブリッド駆動装置の制御装置において、前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクが不安定な状態を判定する出力不安定状態判定手段と、前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクの不安定状態が前記出力不安定状態判定手段によって判定された場合に、前記変速機による変速を制限する変速制限手段と、前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクの不安定状態が前記出力不安定状態判定手段によって判定されない場合には、前記変速機による変速を許可する手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
【0010】
したがって請求項1の発明では、第1の動力源の出力トルクが不安定な状態が判定されると、第2の動力源のトルクを出力部材に伝達している変速機の変速が制限される。そのため、第2の動力源と出力部材との間のトルク容量あるいはトルクの伝達状態が安定するので、第2の動力源のトルクにより出力部材のトルクの変動が抑制され、あるいは出力部材のトルクが安定する。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1における前記出力不安定状態判定手段は前記内燃機関の始動を前記トルクの不安定状態と判定するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
【0012】
したがって請求項2の発明では、第1の動力源を構成している内燃機関を始動する場合であっても、第2の動力源によって出力部材のトルクを安定的に制御でき、いわゆる出力軸トルクが安定する。
【0013】
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記内燃機関の始動時に前記第1のモータ・ジェネレータと前記第2の動力源とを制御する始動時制御手段を更に備えていることを特徴とする制御装置である。
【0014】
したがって請求項3の発明では、内燃機関を始動するにあたり第1の動力源を構成しているモータ・ジェネレータが制御され、それに伴うトルクが出力部材に現れるが、その出力部材に第2の動力源を連結している変速機での変速が制限されているので、出力部材のトルクを第2の動力源で補償でき、その結果、内燃機関が確実に始動される。
【0015】
またさらに、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記出力不安定状態判定手段は前記遊星歯車機構におけるトルクの合成もしくは分配の状態が急速に変化する状態を前記トルクの不安定状態と判定するように構成されていることを特徴とする制御装置である。
【0016】
したがって請求項4の発明では、内燃機関の出力トルクがモータ・ジェネレータと出力部材とに分配され、あるいは内燃機関のトルクとモータ・ジェネレータのトルクとが合成されて出力部材に伝達されるので、急加速や急減速などの要求駆動力が大きく変化する場合にそのトルクの合成もしくは分配の状態が急変し、その合成もしくは分配の状態の急変時に変速機での変速が制限されるので、第1の動力源からの出力トルクの変動を第2の動力源のトルクで補完もしくは吸収し、その結果、いわゆる出力軸トルクが安定する。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記トルクの合成もしくは分配の状態が急速に変化する状態のときに前記第2の動力源の出力を制御する出力制御手段を更に備えていることを特徴とする制御装置である。
【0018】
したがって請求項5の発明では、前記機構でのトルクの合成もしくは分配の状態が急速に変化する場合、変速機での変速が制限されるので、第2の動力源と出力部材との間のトルクの伝達状態が維持され、その結果、前記機構でのトルクの合成もしくは分配の状態が所期どおりに急速に変化させられる。
【0026】
さらに、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記遊星歯車機構は、サンギヤと、該サンギヤに対して同心円上に配置されたリングギヤと、これらサンギヤとリングギヤとに噛み合っているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤとを有し、前記サンギヤに前記第1のモータ・ジェネレータが連結されるとともに、前記キャリヤに前記内燃機関が連結され、さらに前記リングギヤに出力部材が連結されていることを特徴とするハイブリッド駆動装置の制御装置である。
【0027】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの発明において、前記変速機は、第1のサンギヤと、第2のサンギヤと、これらのサンギヤと同心円上に配置されたリングギヤと、前記第1のサンギヤに噛み合っている第1のピニオンギヤと該第1のピニオンギヤおよび前記リングギヤならびに前記第2サンギヤに噛み合っている第2のピニオンギヤとを保持しているキャリヤとを有するラビニョ型遊星歯車機構によって構成され、前記第2のサンギヤに前記第2の動力源が連結され、前記キャリヤが前記出力部材に連結され、前記第1のサンギヤを選択的に固定する第1のブレーキと、前記リングギヤを選択的に固定する第2のブレーキとが更に設けられていることを特徴とするハイブリッド駆動装置の制御装置である。
【0028】
そして、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかの発明において、前記第2の動力源は、モータの機能と発電機の機能とを有する他のモータ・ジェネレータを含むことを特徴とするハイブリッド駆動装置の制御装置である。
【0029】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とするハイブリッド駆動装置について説明すると、この発明で対象とするハイブリッド駆動装置は、一例として車両に搭載されるものであって、図3に示すように、主動力源(すなわち第1の動力源)1のトルクが出力部材2に伝達され、その出力部材2からデファレンシャル3を介して駆動輪4にトルクが伝達される。一方、走行のための駆動力を出力する力行制御あるいはエネルギーを回収する回生制御の可能なアシスト動力源(すなわち第2の動力源)5が設けられており、このアシスト動力源5が変速機6を介して出力部材2に連結されている。したがってアシスト動力源5と出力部材2との間で伝達するトルクを変速機6で設定する変速比に応じて増減するようになっている。
【0030】
上記の変速機6は、設定する変速比が“1”以上となるように構成することができ、このように構成することにより、アシスト動力源5でトルクを出力する力行時に、アシスト動力源5で出力したトルクを増大させて出力部材2に伝達できるので、アシスト動力源5を低容量もしくは小型のものとすることができる。しかしながら、アシスト動力源5の運転効率を良好な状態に維持することが好ましいので、例えば車速に応じて出力部材2の回転数が増大した場合には、変速比を低下させてアシスト動力源5の回転数を低下させる。また、出力部材2の回転数が低下した場合には、変速比を増大させることがある。
【0031】
上記のハイブリッド駆動装置を更に具体的に説明すると、主動力源1は図4に示すように、内燃機関(以下、エンジンと記す)10と、モータ・ジェネレータ(以下、仮に第1モータ・ジェネレータもしくはMG1と記す)11と、これらエンジン10と第1モータ・ジェネレータ11との間でトルクを合成もしくは分配する遊星歯車機構12とを主体として構成されている。そのエンジン10は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置であって、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態を電気的に制御できるように構成されている。その制御は、例えば、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(E−ECU)13によっておこなうように構成されている。
【0032】
また、第1モータ・ジェネレータ11は、一例として同期電動機であって、電動機としての機能と発電機としての機能とを生じるように構成され、インバータ14を介してバッテリーなどの蓄電装置15に接続されている。そして、そのインバータ14を制御することにより、第1モータ・ジェネレータ11の出力トルクあるいは回生トルクを適宜に設定するようになっている。その制御をおこなうために、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(MG1−ECU)16が設けられている。
【0033】
さらに、遊星歯車機構12は、外歯歯車であるサンギヤ17と、そのサンギヤ17に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ18と、これらサンギヤ17とリングギヤ18とに噛合しているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ19とを三つの回転要素として差動作用を生じる公知の歯車機構である。前記エンジン10の出力軸がダンパー20を介して第1の回転要素であるキャリヤ19に連結されている。言い換えれば、キャリヤ19が入力要素となっている。
【0034】
これに対して第2の回転要素であるサンギヤ17に第1モータ・ジェネレータ11が連結されている。したがってサンギヤ17がいわゆる反力要素となっており、また第3の回転要素であるリングギヤ18が出力要素となっている。そして、そのリングギヤ18が出力部材(すなわち出力軸)2に連結されている。
【0035】
一方、変速機6は、図4に示す例では、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。すなわちそれぞれ外歯歯車である第1サンギヤ(S1)21と第2サンギヤ(S2)22とが設けられており、その第1サンギヤ21にショートピニオン23が噛合するとともに、そのショートピニオン23がこれより軸長の長いロングピニオン24に噛合し、そのロングピニオン24が前記各サンギヤ21,22と同心円上に配置されたリングギヤ(R)25に噛合している。なお、各ピニオン23,24は、キャリヤ(C)26によって自転かつ公転自在に保持されている。また、第2サンギヤ22がロングピニオン24に噛合している。したがって第1サンギヤ21とリングギヤ25とは、各ピニオン23,24と共にダブルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成し、また第2サンギヤ22とリングギヤ25とは、ロングピニオン24と共にシングルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成している。
【0036】
そして、第1サンギヤ21を選択的に固定する第1ブレーキB1と、リングギヤ25を選択的に固定する第2ブレーキB2とが設けられている。これらのブレーキB1,B2は摩擦力によって係合力を生じるいわゆる摩擦係合装置であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキB1,B2は、油圧や電磁力などによる係合力に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。さらに、第2サンギヤ22に前述したアシスト動力源5が連結され、またキャリヤ26が前記出力軸2に連結されている。
【0037】
したがって、上記の変速機6は、第2サンギヤ22がいわゆる入力要素であり、またキャリヤ26が出力要素となっており、第1ブレーキB1を係合させることにより変速比が“1”より大きい高速段が設定され、第1ブレーキB1に替えて第2ブレーキB2を係合させることにより、高速段より変速比の大きい低速段が設定されるように構成されている。この各変速段の間での変速は、車速や要求駆動力(もしくはアクセル開度)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。その制御をおこなうためのマイクロコンピュータを主体とした電子制御装置(T−ECU)27が設けられている。
【0038】
なお、図4に示す例では、アシスト動力源5として、トルクを出力する力行およびエネルギーを回収する回生の可能なモータ・ジェネレータ(以下仮に、第2モータ・ジェネレータもしくはMG2と記す)が採用されている。この第2モータ・ジェネレータ5は、インバータ28を介してバッテリー29に接続されている。そして、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(MG2−ECU)30によってそのインバータ28を制御することにより、力行および回生ならびにそれぞれの場合におけるトルクを制御するように構成されている。なお、そのバッテリー29および電子制御装置30は、前述した第1モータ・ジェネレータ11についてのインバータ14およびバッテリー(蓄電装置)15と統合することもできる。
【0039】
上述したトルク合成分配機構としてのシングルピニオン型遊星歯車機構12についての共線図を示せば、図5の(A)のとおりであり、キャリヤ(C)19に入力されるエンジン10の出力するトルクに対して、第1モータ・ジェネレータ11による反力トルクをサンギヤ(S)17に入力すると、出力要素となっているリングギヤ(R)18には、エンジン10から入力されたトルクより大きいトルクが現れる。その場合、第1モータ・ジェネレータ11は、発電機として機能する。また、リングギヤ18の回転数(出力回転数)を一定とした場合、第1モータ・ジェネレータ11の回転数を大小に変化させることにより、エンジン10の回転数を連続的に(無段階に)変化させることができる。すなわち、エンジン10の回転数を例えば燃費が最もよい回転数に設定する制御を、第1モータ・ジェネレータ11を制御することによっておこなうことができる。
【0040】
さらに、図5の(A)に一点鎖線で示すように、走行中にエンジン10を停止させていれば、第1モータ・ジェネレータ11が逆回転しており、その状態から第1モータ・ジェネレータ11を電動機として機能させて正回転方向にトルクを出力させると、キャリヤ19に連結されているエンジン10にこれを正回転させる方向のトルクが作用し、したがって第1モータ・ジェネレータ11によってエンジン10を始動(モータリングもしくはクランキング)することができる。その場合、出力軸2にはその回転を止める方向のトルクが作用する。したがって走行のための駆動トルクは、第2モータ・ジェネレータ5の出力するトルクを制御することにより維持でき、同時にエンジン10の始動を円滑におこなうことができる。なお、この種のハイブリッド形式は、機械分配式あるいはスプリットタイプと称されている。
【0041】
また、変速機6を構成しているラビニョ型遊星歯車機構についての共線図を示せば、図5の(B)のとおりである。すなわち第2ブレーキB2によってリングギヤ25を固定すれば、低速段Lが設定され、第2モータ・ジェネレータ5の出力したトルクが変速比に応じて増幅されて出力軸2に付加される。これに対して第1ブレーキB1によって第1サンギヤ21を固定すれば、低速段Lより変速比の小さい高速段Hが設定される。この高速段Hにおける変速比も“1”より大きいので、第2モータ・ジェネレータ5の出力したトルクがその変速比に応じて増大させられて出力軸2に付加される。
【0042】
なお、各変速段L,Hが定常的に設定されている状態では、出力軸2に付加されるトルクは、第2モータ・ジェネレータ5の出力トルクを変速比に応じて増大させたトルクとなるが、変速過渡状態では各ブレーキB1,B2でのトルク容量や回転数変化に伴う慣性トルクなどの影響を受けたトルクとなる。また、出力軸2に付加されるトルクは、第2モータ・ジェネレータ5の駆動状態では、正トルクとなり、被駆動状態では負トルクとなる。
【0043】
上述したハイブリッド駆動装置は、主動力源1とアシスト動力源5との二つの動力源を備えているので、これらを有効に利用して低燃費で排ガス量の少ない運転がおこなわれる。またエンジン10を駆動する場合であっても、第1モータ・ジェネレータ11によって最適燃費となるようにエンジン10の回転数が制御される。さらに、コースト時には車両の有する慣性エネルギーが電力として回生される。そして、第2モータ・ジェネレータ5を駆動してトルクアシストする場合、車速が遅い状態では変速機6を低速段Lに設定して出力軸2に付加するトルクを大きくし、車速が増大した状態では、変速機6を高速段Hに設定して第2モータ・ジェネレータ5の回転数を相対的に低下させて損失を低減し、効率の良いトルクアシストが実行される。
【0044】
上述したハイブリッド駆動装置についてのこのような基本的な制御の例を図6にフローチャートで示してある。図6に示す例では、先ず、シフト位置の検出がおこなわれる(ステップS1)。このシフト位置とは、車両を停止状態に維持するパーキングP、後進走行させるリバースR、ニュートラル状態とするニュートラルN、前進走行するためのドライブD、出力軸2の回転数に対してエンジン回転数を相対的に大きく維持して駆動トルクを大きくし、あるいはコースト時に制動力を増大させるエンジンブレーキSなどのシフト装置(図示せず)で選択されている各状態であり、ステップS1ではリバースR、ドライブD、エンジンブレーキSの各シフト位置を検出する。
【0045】
ついで、要求駆動力が決定される(ステップS2)。例えば、シフト位置やアクセル開度さらには車速などの車両の走行状態に関する情報ならびに駆動力マップなどの予め記憶している情報に基づいて要求駆動力が決定される。
【0046】
さらに、走行モードが決定される(ステップS3)。この走行モードとは、第2モータ・ジェネレータ5を動力源とした走行形態(以下、EV走行と記す。)、エンジン10を主たる動力源とした走行形態(以下、エンジン走行と記す。)を意味している。この走行モードは、要求駆動力に加えて、前述したバッテリー15,29の充電量(すなわち充電残量)SOCやバッテリー15,29や各モータ・ジェネレータ5,11などの各部の温度、さらにはハイブリッド駆動装置全体としてフェイルなどの動作状態を考慮して決定(すなわち選択)される。なおここで、エンジン10を始動する制御が実行されている状態はEV走行に含まれないとし、また、エンジン10を停止させる制御が実行されている状態はEV走行に含まれるものとしている。
【0047】
さらに、上記のステップS2で決定された要求駆動力に基づいて変速段が決定される(ステップS4)。すなわち前述した変速機6で設定すべき変速段が低速段Lあるいは高速段Hに決定される。後述するように変速が制限される場合があるので、変速が制限された状態での変速段の決定も含む。
【0048】
その変速機6で設定すべき変速段への変速中か否かが判断される(ステップS5)。この判断は、変速を実行すべきか否かの判断であり、ステップS4で決定された変速段が、その時点に設定されている変速段とは異なっている場合に、ステップS4で肯定的に判断される。
【0049】
ステップS5で肯定的に判断された場合には、ステップS4で決定された変速段を設定するための変速を実行するように油圧が制御される(ステップS6)。この油圧は、前述した各ブレーキB1,B2の油圧であり、例えば係合側のブレーキについては、係合直前の状態にするために油圧を一次的に増大させるファーストフィルの後に所定の低い油圧に維持する低圧待機の制御をおこない、これに対して解放側のブレーキについては、所定油圧までステップダウンさせた後、第2モータ・ジェネレータ5の回転数に応じて次第に解放させるように油圧を低下させる制御をおこなう。
【0050】
各ブレーキB1,B2の係合圧をこのように制御することにより第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間で伝達されるトルクが制限されるので、パワーオン状態では、出力トルクが低下する。そのトルクの低下量は、変速機6におけるブレーキB1,B2のトルク容量に応じたものとなるので、ブレーキトルクが推定される(ステップS7)。これは、各ブレーキB1,B2の油圧指令値に基づいて推定することができる。
【0051】
推定されたブレーキトルクが出力トルクの低下量に対応しているので、出力トルクの低下を補うための主動力源1によるトルク補償制御量(MG1目標回転数)が求められる(ステップS8)。図4に示すハイブリッド駆動装置では、主動力源1がエンジン10と第1モータ・ジェネレータ11ならびに遊星歯車機構12によって構成されているので、第1モータ・ジェネレータ11のトルクを制御することにより、変速時のトルク補償をおこなうことができ、したがってステップS8では第1モータ・ジェネレータ11の補償制御量が求められる。
【0052】
前述したように変速機6での変速は、各ブレーキB1,B2の係合・解放状態を変化させることにより実行され、その過程では出力軸トルクが低下することがあるので、その出力軸トルクの低下を第2モータ・ジェネレータ5で補償するために第2モータ・ジェネレータ5の出力トルクを一時的に増大させる。そこで、第1モータ・ジェネレータ11の補正制御量の算出と併せて、第2モータ・ジェネレータ5のトルク補正量が求められる(ステップS9)。
【0053】
ついで、上記のようにして求められた各制御量もしくは補正量が出力される。すなわち上記のステップS6で求められたブレーキ油圧を制御するための指令信号が出力され(ステップS10)、ステップS8で求められたMG1目標回転数を設定する指令信号が出力され(ステップS11)、ステップS9で求められた第2モータ・ジェネレータ5のトルクを設定する指令信号が出力される(ステップS12)。
【0054】
一方、変速中ではないことによりステップS5で否定的に判断された場合には、定常走行時(非変速時)のブレーキ油圧が算出される(ステップS13)。そのブレーキ油圧は、第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間で伝達するトルクに対応したトルク容量を設定するための油圧であり、したがって第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間で伝達することが要求されているトルクに基づいて算出することができる。
【0055】
また、定常走行時の第2モータ・ジェネレータ5のトルクが算出される(ステップS14)。定常走行時には、エンジン10は燃費が良好になるように制御され、その状態での要求駆動力に対する主動力源1の出力の過不足分を第2モータ・ジェネレータ5で補うから、第2モータ・ジェネレータ5のトルクは、エンジン10および第1モータ・ジェネレータ11によって出力されるトルクと要求されているトルクとに基づいて算出することができる。なお、この第2モータ・ジェネレータ5の制御には、第1モータ・ジェネレータ11を電動機として動作させてエンジン10を始動する際に出力軸2に作用するトルクに相当する反力トルクを第2モータ・ジェネレータ5で補償する制御も含まれる。
【0056】
前述したようにエンジン10の回転数は、第1モータ・ジェネレータ11によって制御することができ、定常走行状態では、最適燃費となるようにエンジン10を運転するので、第1モータ・ジェネレータ11の回転数として、エンジン10の燃費が最適となる回転数が目標として算出される(ステップS15)。なお、この制御には、エンジン10を始動するために第1モータ・ジェネレータ11を電動機として機能させるための制御が含まれる。
【0057】
その後、前述したステップS10ないしステップS12に進み、ステップS13で求められたブレーキ油圧を設定するための指令信号、ステップS14で求められた第2モータ・ジェネレータ5のトルクを設定するための指令信号、ステップS15で算出された第1モータ・ジェネレータ11の回転数を設定するための指令信号が、それぞれ出力される。
【0058】
上述したように、図3あるいは図4に示すハイブリッド駆動装置では、車速や要求駆動力などの走行状態に応じて走行モードが選択され、また変速段が選択される。したがって第1モータ・ジェネレータ11を電動機として機能させてエンジン10が始動されたり、あるいはエンジン10を停止して第2モータ・ジェネレータ5の動力で走行したり、さらに第2モータ・ジェネレータ5による駆動トルクを確保し、もしくは第2モータ・ジェネレータ5の回転数を低下させるために変速機6での変速が生じる。これら主動力源1側での制御および変速機6での制御は、いずれも出力軸2のトルクの変動要因となり、あるいは他方の制御を補完することがある。そこで、この発明に係る制御装置は、これら主動力源1側の制御および変速機6での制御を以下のようにして実行する。
【0059】
図1はその制御例を説明するためのフローチャートであって、先ず、EV走行中か否かが判断される(ステップS21)。前述した図6に示すステップS3で走行モードが決定されるので、その決定された走行モードがEV走行か否かを判断することになる。なお、エンジン10の始動制御中の状態はEV走行に含まれず、エンジン10の停止制御中の状態はEV走行に含まれる。
【0060】
このステップS21で否定的に判断された場合には、エンジン10の始動制御中か否かが判断される(ステップS22)。前述した図4に示すハイブリッド駆動装置においては、エンジン10と第1モータ・ジェネレータ11と出力軸2との三者が、シングルピニオン型の遊星歯車機構を主体とするトルクの合成分配機構に連結され、図5の(A)の共線図で示す関係になっているので、第1モータ・ジェネレータ11を電動機として機能させれば、すなわちバッテリー15から電力を出力して第1モータ・ジェネレータ11を正回転させれば、出力軸2が前進走行時の正回転方向とは反対の逆回転方向にトルクを受けつつ、エンジン10の回転数が引き上げられる。すなわちエンジン10がモータリング(もしくはクランキング)されてエンジン10が始動される。このようなエンジン10の始動制御は、例えば第1モータ・ジェネレータ11を発電機として機能させて充電の必要が生じた場合や要求駆動力が増大してエンジン10からトルクを出力する必要が生じた場合など、前述したステップS3で決定される走行モードが変更された場合に生じる。
【0061】
エンジン10の始動制御が実行されていることによりステップS22で肯定的に判断された場合には、変速機6での変速を実行するべき判断が有ったか否か、すなわち走行状態に基づく変速判断が成立しているか否かが判断される(ステップS23)。これは、前述した図1におけるステップS4で決定された変速段が、その時点に設定されている変速段とは異なることにより変速の判断が成立する。
【0062】
このステップS23で肯定的に判断された場合には、変速を中止する(ステップS24)。すなわち変速判断をキャンセルして変速を実行しないこととする。また所定の条件が成立するまで変速機6での変速を実行しないようにするために、変速禁止フラグをオンにして変速を禁止する(ステップS25)。その結果、第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間のトルクの伝達状態が従前のままに維持される。なお、ステップS23で否定的に判断された場合には、エンジン10の始動制御中での変速機6による変速をおこなわないようにするために、ステップS25に進んで、変速を禁止する。
【0063】
前述したようにエンジン10の始動は、第1モータ・ジェネレータ11を電動機として機能させてエンジン10をモータリング(クランキング)することによりおこなわれるが、その場合、出力軸2に対してこれを逆回転させる方向にトルクが作用する。これに対して、第2モータ・ジェネレータ5から出力軸2にトルクを伝達する変速機6の動作状態あるいは伝達トルク容量が従前のままに維持されるので、第2モータ・ジェネレータ5の出力トルクを制御することにより、出力軸2のトルクを所期どおりに制御できる。すなわち、出力軸トルクの変動要因が重畳して生じることが回避される。
【0064】
したがって、エンジン10の始動に伴う反力トルクを第2モータ・ジェネレータ5によって出力軸2に付加することができ、その結果、エンジン10を支障なく始動することができる。また走行中であっても、エンジン10の始動に伴う負トルクを第2モータ・ジェネレータ5が補うように第2モータ・ジェネレータ5を制御することにより、駆動トルクの低下やそれに伴うドライバビリティの悪化を防止することができる。
【0065】
一方、エンジン10の始動制御中でないことによりステップS22で否定的に判断された場合には、出力軸2に主動力源1側から掛かるトルクが変動する他の要因として、前述したシングルピニオン型の遊星歯車機構を主体として構成されているトルクの合成分配機構(動力分配部)でのトルクの合成もしくは分配状態が急速に変化しているか否か(急変速中か否か)が判断される(ステップS26)。これは、一例としてエンジン回転数Ne の変化量ΔNe が所定値より大きいか否かを判断することによりおこなうことができる。
【0066】
このステップS26で肯定的に判断された場合には、主動力源1から出力軸2に出力されるトルクが変化する不安定な状態になっているので、上述したエンジン10の始動制御中の場合と同様に、ステップS23に進んで、変速機6での変速を制限する。したがってこの場合も、出力軸トルクの変動要因が重畳して生じることが回避され、その結果、出力軸2のトルクを第2モータ・ジェネレータ5を制御することにより維持し、トルク合成分配機構での急変速を円滑に実行できると同時に、ドライバビリティの悪化を防止できる。
【0067】
これに対してステップS26で否定的に判断された場合には、トルク合成分配機構での急変速が生じておらず、主動力源1側のトルクの変動が特に生じていないので、変速が許可され、変速禁止フラグがオフにされる(ステップS27)。そして、変速機6での変速制御中か否かが判断される(ステップS28)。この判断は、前述した図1でのステップS5での判断と同様にしておこなうことができる。
【0068】
変速制御中であることによりステップS28で肯定的に判断された場合には、エンジン10の停止が禁止される(ステップS29)。出力軸トルクの変動要因が重畳的に生じることを回避するためである。したがって出力軸トルクの変動やそれに起因するドライバビリティの悪化などが防止される。
【0069】
これとは反対にステップS28で否定的に判断された場合には、エンジン10の停止が許可される(ステップS30)。出力軸トルクの変動要因が重畳的に生じることがないからである。
【0070】
さらにまた、EV走行中であることによりステップS21で肯定的に判断された場合には、変速が禁止され、変速禁止フラグがオンとされる(ステップS31)。EV走行は、第2モータ・ジェネレータ5を電動機として機能させてその出力トルクを変速機6を介して出力軸2に伝達する走行の形態であるから、変速機6によるトルクの伝達状態を維持して出力軸トルクの変動を抑制し、ひいてはドライバビリティや乗り心地を維持するために、変速機6での変速を禁止することとしたのである。
【0071】
上述した制御をおこなった場合のタイムチャートを図2に示してある。変速機6を低速段Lに設定している走行中の所定時点t1 にエンジン10を始動する判定が成立すると、エンジン10がモータリング(クランキング)されて回転数Ne が次第に増大し始める。その後のt2 時点に低速段Lから高速段Hへの変速判断が成立すると、変速判断値がLowからHighに変化する。その場合、エンジン10の始動制御が実行されていることにより、変速禁止フラグがオン(禁止)となっており、そのため変速出力値はLowのままに維持される。なお、エンジン停止許可フラグはオフ(許可)となっている。
【0072】
エンジン回転数Ne が次第に増大してエンジン10の完爆の判定(始動完了の判定)が成立すると(t3 時点)、変速禁止フラグがオフ(許可)に切り替わり、その結果、変速出力値がLowからHighに切り替わって変速が実行される。エンジン10の始動制御が既に終了しているからである。
【0073】
変速機6での変速が実行されることによりエンジン停止許可フラグがオン(禁止)とされる。そして、変速機6での変速が完了して変速終了の判定が成立すると(t4 時点)、エンジン停止許可フラグがオフ(許可)とされ、所定のエンジン停止条件が成立した場合には、エンジン10が停止することが可能になる。
【0074】
以上述べたように、この発明に係る制御装置によれば、主動力源1側のトルクが変動するなどの不安定状態においては、変速機6での変速が制限されるので、出力軸トルクの変動要因が重畳的に生じることが回避され、その結果、出力軸トルクの変動やそれに起因するドライバビリティあるいは乗り心地などの悪化を防止もしくは抑制することができる。特に出力軸2からの反力を使用してエンジン10を始動する場合、第2モータ・ジェネレータ5から変速機6を介して出力軸2に伝達されるトルクが変動もしくは低下することが制限されるので、エンジン10を確実もしくは円滑に始動することができる。これは、第1モータ・ジェネレータ11を制御してエンジン10の出力状態を急速に変化させる場合も同様であり、したがってトルク合成分配機構での急変速を伴うエンジン10の出力状態の変化を確実もしくは円滑におこなうことができる。さらに、変速機6での変速時には第2モータ・ジェネレータ5側の機構が出力軸トルクの変動要因となるので、その場合にはエンジン10の停止を禁止して主動力源1側でのトルクの変動を制限するので、出力軸トルクの変動を抑制してドライバビリティあるいは乗り心地などの悪化を防止もしくは抑制することができる。
【0075】
さらに、エンジン10の始動時には、第2モータ・ジェネレータ5の出力するトルクを増大することにより、エンジン10の始動に要するトルクを補完し、出力軸トルクの低下を抑制するので、駆動トルクの落ち込みやそれに伴う違和感などを防止もしくは抑制することができる。これは、変速機6での変速の場合も同様であって、変速機6での変速の際に第2モータ・ジェネレータ5から出力軸2に伝達できるトルクが低下するが、これを補うように第1モータ・ジェネレータ11を制御して主動力源1からのトルクを増大させることにより、変速時の駆動トルクの落ち込みやそれに伴う違和感などを防止もしくは抑制することができる。
【0076】
ここで、上述した各具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述した図1に示すステップS22およびステップS26の各機能的手段が、この発明の出力不安定状態判定手段に相当し、特にステップS22の機能的手段がこの発明の始動判定手段に相当する。一方、ステップS24あるいはステップS25の機能的手段が、この発明の変速制限手段に相当する。また、定常状態でのエンジン始動時に図6に示すステップS14あるいはステップS15の制御を実行する機能的手段が、この発明の始動時制御手段に相当する。さらに、定常状態でのトルク合成分配機構での急変速時に図6に示すステップS14の制御を実行する機能的手段が、この発明の出力制御手段に相当する。
【0077】
なお、この発明は上述した各具体例に限定されない。この発明で対象とするハイブリッド駆動装置は、図4に示すように内燃機関のトルクと第1モータ・ジェネレータ(もしくは電動機)のトルクとを遊星歯車機構を主体とする合成分配機構を介して出力部材に伝達し、さらにその出力部材に第2モータ・ジェネレータ(もしくは電動機)のトルクを変速機を介して伝達するいわゆる機械分配式のハイブリッド駆動装置が好適であるが、これ以外の構成のものであってもよく、要は、第1の動力源からトルクが伝達される出力部材に第2の駆動源が変速機を介して連結されていればよい。また、この発明における変速機は、高低の二段に変速できる構成以外に更に多段に変速できる変速機や無段変速機などであってもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、内燃機関および第1のモータ・ジェネレータをこれら内燃機関と第1のモータ・ジェネレータとのトルクを合成もしくは分配する遊星歯車機構に連結して構成された第1の動力源の出力トルクが不安定な状態が判定されると、第2の動力源のトルクを出力部材に伝達している変速機の変速が制限されるため、第2の動力源と出力部材との間のトルク容量あるいはトルクの伝達状態が安定し、したがって第2の動力源のトルクにより出力部材のトルクの変動を抑制でき、あるいは出力部材のトルクを安定させて車両のドライバビリティや乗り心地を良好なものとすることができる。
【0079】
また、請求項2の発明によれば、第1の動力源を構成している内燃機関を始動する場合であっても、第2の動力源によって出力部材のトルクを安定的に制御できるので、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0080】
さらに、請求項3の発明によれば、内燃機関を始動するにあたり、出力部材に第2の動力源を連結している変速機での変速が制限されるので、出力部材のトルクを第2の動力源で補償でき、その結果、内燃機関を確実に始動することができる。
【0081】
またさらに、請求項4の発明によれば、内燃機関の出力トルクがモータ・ジェネレータと出力部材とに分配され、あるいは内燃機関のトルクとモータ・ジェネレータのトルクとが合成されて出力部材に伝達される機構でのトルクの合成もしくは分配の状態の急変時に、変速機での変速が制限されるので、第1の動力源からの出力トルクの変動を第2の動力源のトルクで補完もしくは吸収でき、その結果、いわゆる出力軸トルクを安定させることができると同時に、出力部材のトルクを維持して前記機構でのトルクの合成・分配状態の急変を確実なものとすることができる。
【0082】
請求項5の発明によれば、前記機構でのトルクの合成もしくは分配の状態が急速に変化する場合、変速機での変速が制限されるので、第2の動力源と出力部材との間のトルクの伝達状態が維持され、その結果、前記機構でのトルクの合成もしくは分配の状態が所期どおりに急速に変化させることができる。
【0086】
さらに、請求項6ないし8の発明によれば、上述した請求項1ないし5のいずれかの発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置による制御例を説明するための概略的なフローチャートである。
【図2】 図1に示す制御を実行した場合のタイムチャートを示す図である。
【図3】 この発明で対象とするハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示すブロック図である。
【図4】 そのハイブリッド駆動装置を更に具体的に示すスケルトン図である。
【図5】 図4に示す各遊星歯車機構についての共線図である。
【図6】 そのハイブリッド駆動装置を対象としたこの発明の制御装置による全体的な制御例を説明するための概略的なフローチャートである。
【符号の説明】
1…主動力源、 2…出力部材(出力軸)、 5…アシスト動力源(第2モータ・ジェネレータ)、 6…変速機、 10…内燃機関(エンジン)、 11…第1モータ・ジェネレータ、 12…遊星歯車機構。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hybrid drive apparatus having two types of power sources as power sources for running a vehicle, and in particular, a second power source via a transmission to an output member to which power is transmitted from the first power source. The present invention relates to a control device targeted for a hybrid drive device to which a power source of the above is connected.
[0002]
[Prior art]
An example of this type of hybrid drive apparatus is described in JP-A-2002-225578 (Patent Document 1). In the hybrid drive device described in this publication, the engine and the first motor / generator are connected to each other via a composite distribution mechanism including a single pinion type planetary gear mechanism, and an output member is provided in the composite distribution mechanism. The second motor / generator is connected to the output member via a speed change mechanism.
[0003]
Therefore, in the hybrid drive device described in this publication, a torque obtained by combining the output torque of the engine and the torque of the first motor / generator in accordance with the gear ratio of the single pinion type planetary gear mechanism appears on the output shaft. Since the number of revolutions of the engine can be controlled by one motor / generator, the engine can be operated with the optimum fuel efficiency, and the fuel efficiency of the vehicle can be improved. In addition, the first motor / generator can generate electric power (that is, energy regeneration) while the engine is operating at the optimum fuel efficiency, and the second motor / generator can be driven by the electric power to add torque to the output shaft. Accordingly, a necessary and sufficient driving force can be obtained without deteriorating fuel consumption. Further, when the transmission ratio set by the transmission is made larger than “1”, the torque output from the second motor / generator can be increased and transmitted to the output shaft, and the transmission ratio is reduced (for example, the transmission ratio). When the machine is set to a high speed stage), the rotation speed of the second motor / generator can be reduced, so that the second motor / generator can be downsized or of a low output type.
[0004]
Conventionally, a transmission capable of shifting between a low speed stage and a direct connection stage is connected to the output side of the engine, and torque is transmitted from the output member of the transmission to the drive wheels, while the torque of the motor is transmitted to the output member. Japanese Patent Laid-Open No. 8-216700 (Patent Document 2) discloses a hybrid apparatus configured as described above, in which the engine is started by a motor after the transmission is shifted to a low speed stage.
[0005]
Further, conventionally, the engine and the first motor / generator are connected to a composite distribution mechanism including a planetary gear mechanism, an output member is connected to the composite distribution mechanism, and a second motor / generator is directly connected to the output member. In the hybrid device configured as described above, when starting the engine with the power of the first motor / generator, the device configured to suitably start the engine by adding the torque of the second motor / generator to the output member. Patent No. 3129204 (Patent Document 3).
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2002-225578 A (paragraphs (0021) to (0034), FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP-A-8-216700 (paragraphs (0023) to (0027))
[Patent Document 3]
Japanese Patent No. 3129204 (Claim 2)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the so-called mechanical distribution type hybrid drive device described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-225578 described above, the second motor / generator is connected to the output shaft via the transmission. The fluctuation of the output shaft torque at the time of shifting can be compensated by the output of a so-called main power source including the internal combustion engine and the first motor / generator. Can be supplemented by a generator. However, the output torque from the so-called main power source changes due to the start of the internal combustion engine, the change in the control contents of the first motor / generator for controlling the rotational speed of the internal combustion engine, etc., and is transmitted from the second motor / generator to the output shaft. In spite of the fact that the torque to be changed varies with the execution of the shift by the transmission, conventionally, the fluctuation factors of these torques are superimposed and the control in that case is not conventionally considered. For this reason, there is a possibility that the output shaft torque fluctuates during traveling, drivability deteriorates accordingly, or engine starting and torque control of the main power source cannot be performed as expected.
[0008]
The present invention has been made paying attention to the above technical problem, and preferably copes with torque fluctuation factors in the first power source and the second power source to prevent fluctuations in the output shaft torque. An object of the present invention is to provide a control device for a hybrid drive device.
[0009]
[Means for Solving the Problem and Action]
In order to achieve the above object, the invention of
[0010]
Therefore, in the first aspect of the invention, when it is determined that the output torque of the first power source is unstable, the shift of the transmission that transmits the torque of the second power source to the output member is limited. . As a result, the torque capacity or torque transmission state between the second power source and the output member is stabilized, so that fluctuations in the torque of the output member are suppressed by the torque of the second power source, or the torque of the output member is reduced. Stabilize.
[0011]
Further, the invention of
[0012]
Therefore, in the second aspect of the invention, even when the internal combustion engine constituting the first power source is started, the torque of the output member can be stably controlled by the second power source, so-called output shaft torque. Is stable.
[0013]
Furthermore, the invention of
[0014]
Therefore, in the invention of
[0015]
Furthermore, the invention of
[0016]
Therefore, in the invention of
[0017]
According to a fifth aspect of the present invention, in the fourth aspect of the invention, there is further provided output control means for controlling the output of the second power source when the torque composition or distribution state changes rapidly. This is a control device characterized by that.
[0018]
Therefore, in the fifth aspect of the present invention, when the composition or distribution state of the torque in the mechanism changes rapidly, the speed change in the transmission is limited. Therefore, the torque between the second power source and the output member is limited. As a result, the state of torque synthesis or distribution in the mechanism is rapidly changed as expected.
[0026]
In addition, billingItem 6The invention does not have claim 15In any invention,in frontThe planetary gear mechanism includes a sun gear, a ring gear arranged concentrically with the sun gear, and a carrier that holds the pinion gear meshing with the sun gear and the ring gear so as to rotate and revolve. A control device for a hybrid drive device, wherein the first motor / generator is connected to a sun gear, the internal combustion engine is connected to the carrier, and an output member is connected to the ring gear.
[0027]
ClaimItem 7The invention does not have claim 16In any one of the inventions, the transmission includes a first sun gear, a second sun gear, a ring gear disposed concentrically with the sun gear, and a first pinion gear meshing with the first sun gear. A Ravigneaux planetary gear mechanism having a carrier holding the first pinion gear, the ring gear, and the second pinion gear meshing with the second sun gear, and the second sun gear includes the second pinion gear. A power source is connected, the carrier is connected to the output member, and a first brake for selectively fixing the first sun gear and a second brake for selectively fixing the ring gear are further provided. It is the control apparatus of the hybrid drive device characterized by the above-mentioned.
[0028]
And billingItem 8The invention does not have claim 17In any one of the inventions, the second power source has a function of a motor and a function of a generator.Other modelsA control device for a hybrid drive device including a data generator.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described based on specific examples. First, the hybrid drive apparatus targeted by the present invention will be described. The hybrid drive apparatus targeted by the present invention is mounted on a vehicle as an example, and as shown in FIG. The torque of the
[0030]
The transmission 6 can be configured such that the speed ratio to be set is “1” or more. With this configuration, the assist power source 5 can be used when the assist power source 5 outputs torque. Since the torque output in
[0031]
The hybrid drive apparatus will be described more specifically. As shown in FIG. 4, the
[0032]
The first motor /
[0033]
Further, the
[0034]
On the other hand, the first motor /
[0035]
On the other hand, the transmission 6 is configured by a set of Ravigneaux type planetary gear mechanisms in the example shown in FIG. That is, a first sun gear (S1) 21 and a second sun gear (S2) 22 that are external gears are provided, and the
[0036]
A first brake B1 that selectively fixes the
[0037]
Therefore, in the transmission 6 described above, the
[0038]
In the example shown in FIG. 4, a power generator that outputs torque and a regenerative motor generator that collects energy (hereinafter referred to as a second motor generator or MG2) are adopted as the assist power source 5. Yes. The second motor / generator 5 is connected to a battery 29 via an
[0039]
A collinear diagram of the single pinion type
[0040]
Further, as indicated by a one-dot chain line in FIG. 5A, if the
[0041]
A collinear diagram of the Ravigneaux type planetary gear mechanism constituting the transmission 6 is as shown in FIG. That is, if the
[0042]
In the state where the gears L and H are constantly set, the torque applied to the
[0043]
The hybrid drive device described above includes two power sources, ie, the
[0044]
An example of such basic control for the hybrid drive apparatus described above is shown in the flowchart of FIG. In the example shown in FIG. 6, first, the shift position is detected (step S1). This shift position refers to the engine rotation speed relative to the rotation speed of the parking P for maintaining the vehicle in a stopped state, the reverse R for reverse travel, the neutral N for the neutral state, the drive D for forward travel, and the
[0045]
Next, the required driving force is determined (step S2). For example, the required driving force is determined based on information relating to the running state of the vehicle such as the shift position, the accelerator opening, and the vehicle speed, and information stored in advance such as a driving force map.
[0046]
Further, the travel mode is determined (step S3). The travel mode means a travel mode using the second motor / generator 5 as a power source (hereinafter referred to as EV travel) and a travel mode using the
[0047]
Further, the gear position is determined based on the required driving force determined in step S2 (step S4). That is, the speed stage to be set by the transmission 6 is determined to be the low speed stage L or the high speed stage H. As will be described later, there is a case where the speed change is limited, and therefore the determination of the shift stage in a state where the speed change is limited is included.
[0048]
It is determined whether or not a shift to a gear position to be set by the transmission 6 is in progress (step S5). This determination is a determination as to whether or not a shift should be executed. If the shift stage determined in step S4 is different from the shift stage set at that time, an affirmative determination is made in step S4. Is done.
[0049]
If an affirmative determination is made in step S5, the hydraulic pressure is controlled so as to execute a shift for setting the gear determined in step S4 (step S6). This hydraulic pressure is the hydraulic pressure of each of the brakes B1 and B2 described above. For example, for the brake on the engagement side, the hydraulic pressure is increased to a predetermined low hydraulic pressure after the first fill for temporarily increasing the hydraulic pressure in order to obtain a state immediately before the engagement. The low pressure standby control to be maintained is performed. On the other hand, for the brake on the release side, after stepping down to a predetermined hydraulic pressure, the hydraulic pressure is lowered so as to be gradually released according to the rotational speed of the second motor / generator 5. Take control.
[0050]
Since the torque transmitted between the second motor / generator 5 and the
[0051]
Since the estimated brake torque corresponds to the reduction amount of the output torque, a torque compensation control amount (MG1 target rotational speed) by the
[0052]
As described above, the shift in the transmission 6 is executed by changing the engagement / release state of the brakes B1 and B2, and the output shaft torque may decrease in the process. In order to compensate the decrease by the second motor / generator 5, the output torque of the second motor / generator 5 is temporarily increased. Therefore, together with the calculation of the correction control amount of the first motor /
[0053]
Next, each control amount or correction amount obtained as described above is output. That is, a command signal for controlling the brake hydraulic pressure obtained in step S6 is output (step S10), a command signal for setting the MG1 target rotational speed obtained in step S8 is output (step S11), and step A command signal for setting the torque of the second motor / generator 5 obtained in S9 is output (step S12).
[0054]
On the other hand, if a negative determination is made in step S5 because the gear is not being shifted, the brake hydraulic pressure during steady running (non-shifting) is calculated (step S13). The brake hydraulic pressure is a hydraulic pressure for setting a torque capacity corresponding to the torque transmitted between the second motor / generator 5 and the
[0055]
Further, the torque of the second motor / generator 5 during steady running is calculated (step S14). During steady running, the
[0056]
As described above, the number of revolutions of the
[0057]
Thereafter, the process proceeds to step S10 to step S12 described above, a command signal for setting the brake hydraulic pressure obtained in step S13, a command signal for setting the torque of the second motor generator 5 obtained in step S14, Command signals for setting the rotation speed of the first motor /
[0058]
As described above, in the hybrid drive device shown in FIG. 3 or FIG. 4, the travel mode is selected according to the travel state such as the vehicle speed and the required drive force, and the gear position is selected. Accordingly, the first motor /
[0059]
FIG. 1 is a flowchart for explaining the control example. First, it is determined whether or not EV traveling is in progress (step S21). Since the travel mode is determined in step S3 shown in FIG. 6 described above, it is determined whether or not the determined travel mode is EV travel. It should be noted that the state during start control of
[0060]
If a negative determination is made in step S21, it is determined whether or not the
[0061]
If an affirmative determination is made in step S22 because the start control of the
[0062]
If the determination in step S23 is affirmative, the shift is stopped (step S24). That is, the shift determination is canceled and the shift is not executed. Further, in order not to execute the shift in the transmission 6 until a predetermined condition is satisfied, the shift prohibition flag is turned on to prohibit the shift (step S25). As a result, the torque transmission state between the second motor / generator 5 and the
[0063]
As described above, the
[0064]
Therefore, the reaction force torque accompanying the start of the
[0065]
On the other hand, if a negative determination is made in step S22 because the
[0066]
If the determination in step S26 is affirmative, the torque output from the
[0067]
On the other hand, if a negative determination is made in step S26, a sudden shift in the torque synthesizing / distributing mechanism has not occurred, and no change in the torque on the
[0068]
If a positive determination is made in step S28 because the shift control is being performed, the
[0069]
On the contrary, if a negative determination is made in step S28, the stop of the
[0070]
Furthermore, if the result of the EV traveling is affirmative in step S21, gear shifting is prohibited and the gear shifting prohibition flag is turned on (step S31). EV travel is a travel mode in which the second motor / generator 5 functions as an electric motor and the output torque is transmitted to the
[0071]
FIG. 2 shows a time chart when the above-described control is performed. When it is determined that the
[0072]
When the engine speed Ne gradually increases and the complete explosion determination (start completion determination) of the
[0073]
The engine stop permission flag is turned on (prohibited) by executing a shift in the transmission 6. When the shift in the transmission 6 is completed and the shift end determination is established (at time t4), the engine stop permission flag is turned off (permitted), and when a predetermined engine stop condition is satisfied, the
[0074]
As described above, according to the control device according to the present invention, the shift in the transmission 6 is limited in an unstable state such as the fluctuation of the torque on the
[0075]
Furthermore, when the
[0076]
Here, the relationship between each of the above-described specific examples and the present invention will be briefly described. The above-described functional means of step S22 and step S26 shown in FIG. 1 correspond to the output unstable state determination means of the present invention. In particular, the functional means of step S22 is compatible with the start determination means of the present invention.WinThe On the other hand, the functional means of step S24 or step S25 corresponds to the shift limiting means of the present invention. Further, the functional means for executing the control of step S14 or step S15 shown in FIG. 6 when the engine is started in a steady state corresponds to the start time control means of the present invention. Further, the functional means for executing the control in step S14 shown in FIG. 6 at the time of sudden shift in the torque combining / distributing mechanism in the steady state corresponds to the output control means of the present invention.The
[0077]
The present invention is not limited to the specific examples described above. As shown in FIG. 4, the hybrid drive device targeted by the present invention outputs the torque of the internal combustion engine and the torque of the first motor / generator (or the electric motor) via the composite distribution mechanism mainly composed of the planetary gear mechanism. A so-called mechanical distribution type hybrid drive device that transmits the torque of the second motor / generator (or the electric motor) to the output member via the transmission is preferable. In short, the second drive source may be connected to the output member to which torque is transmitted from the first power source via the transmission. Further, the transmission according to the present invention may be a transmission capable of shifting to multiple stages, a continuously variable transmission, or the like in addition to a configuration capable of shifting to two levels of high and low.
[0078]
【The invention's effect】
As explained above, according to the invention of claim 1The internal combustion engine and the first motor / generator are connected to a planetary gear mechanism for synthesizing or distributing torques of the internal combustion engine and the first motor / generator.When it is determined that the output torque of the first power source is unstable, the shift of the transmission that transmits the torque of the second power source to the output member is limited. The torque capacity with the member or the transmission state of the torque is stable, so that the torque of the output member can be suppressed by the torque of the second power source, or the output member torque can be stabilized to stabilize the vehicle driveability and The comfort can be improved.
[0079]
Further, according to the invention of
[0080]
According to the third aspect of the invention, when starting the internal combustion engine, the speed change in the transmission in which the second power source is connected to the output member is limited. The power source can compensate, and as a result, the internal combustion engine can be started reliably.
[0081]
According to the invention of
[0082]
According to the fifth aspect of the present invention, when the composition or distribution state of the torque in the mechanism changes rapidly, the speed change in the transmission is limited, so that there is a problem between the second power source and the output member. The state of torque transmission is maintained, so that the state of torque synthesis or distribution in the mechanism can be rapidly changed as expected.
[0086]
In addition, billingItem 6 to 8According to the invention, there is no
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic flowchart for explaining an example of control by a control device of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a time chart when the control shown in FIG. 1 is executed.
FIG. 3 is a block diagram schematically showing an example of a hybrid drive apparatus targeted by the present invention.
FIG. 4 is a skeleton diagram showing the hybrid drive device more specifically.
FIG. 5 is a collinear diagram for each planetary gear mechanism shown in FIG. 4;
FIG. 6 is a schematic flowchart for explaining an example of overall control by the control device of the present invention for the hybrid drive device;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクが不安定な状態を判定する出力不安定状態判定手段と、
前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクの不安定状態が前記出力不安定状態判定手段によって判定された場合に、前記変速機による変速を制限する変速制限手段と、
前記第1の動力源から前記出力部材に出力されるトルクの不安定状態が前記出力不安定状態判定手段によって判定されない場合には、前記変速機による変速を許可する手段と
を備えていることを特徴とするハイブリッド駆動装置の制御装置。A first power source in which an internal combustion engine and a first motor / generator are coupled to a planetary gear mechanism for synthesizing or distributing torque between the internal combustion engine and the first motor / generator, and the first power In a control device for a hybrid drive device, comprising: an output member that transmits torque output from a power source to a drive wheel via a differential; and a second power source coupled to the output member via a transmission.
Output unstable state determination means for determining a state in which torque output from the first power source to the output member is unstable;
Shift limiting means for limiting a shift by the transmission when the unstable state of torque output from the first power source to the output member is determined by the output unstable state determination means ;
Means for permitting shifting by the transmission when the unstable state of torque output from the first power source to the output member is not determined by the output unstable state determining means;
Control apparatus for a hybrid drive unit, characterized in that it comprises.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374974A JP4127049B2 (en) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | Control device for hybrid drive |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374974A JP4127049B2 (en) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | Control device for hybrid drive |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006156166A Division JP4127294B2 (en) | 2006-06-05 | 2006-06-05 | Control device for hybrid drive |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004208417A JP2004208417A (en) | 2004-07-22 |
JP4127049B2 true JP4127049B2 (en) | 2008-07-30 |
Family
ID=32812840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002374974A Expired - Fee Related JP4127049B2 (en) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | Control device for hybrid drive |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4127049B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3023358U (en) * | 1995-09-29 | 1996-04-16 | 初妃 宍戸 | License plate lighting device |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4063295B2 (en) * | 2005-10-26 | 2008-03-19 | トヨタ自動車株式会社 | Control device for drive device for hybrid vehicle |
JP2008137619A (en) | 2006-12-05 | 2008-06-19 | Toyota Motor Corp | Controller for driving device for vehicle |
US8403807B2 (en) | 2007-04-20 | 2013-03-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for vehicular power transmitting apparatus |
JP4501956B2 (en) | 2007-04-20 | 2010-07-14 | トヨタ自動車株式会社 | Control device for drive device for hybrid vehicle |
JP5125199B2 (en) | 2007-04-20 | 2013-01-23 | トヨタ自動車株式会社 | Engine start control device for hybrid vehicle |
US8197384B2 (en) | 2007-07-09 | 2012-06-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Engine start-up device for hybrid vehicle power transmitting device |
JP2009047107A (en) | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Toyota Motor Corp | Engine rotation control device for vehicle |
JP2012051565A (en) * | 2011-10-09 | 2012-03-15 | Toyota Motor Corp | Engine rotation control device for vehicle |
JP2012051564A (en) * | 2011-10-09 | 2012-03-15 | Toyota Motor Corp | Engine rotation control device for vehicle |
CN104508281B (en) * | 2012-07-31 | 2017-03-08 | 加特可株式会社 | Vehicle automatic transmission |
KR101490943B1 (en) | 2013-12-16 | 2015-02-06 | 현대자동차 주식회사 | Shift control system for plug in hybrid vehicle and method thereof |
JP7110965B2 (en) * | 2018-12-13 | 2022-08-02 | トヨタ自動車株式会社 | Hybrid vehicle control device |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002374974A patent/JP4127049B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3023358U (en) * | 1995-09-29 | 1996-04-16 | 初妃 宍戸 | License plate lighting device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004208417A (en) | 2004-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3963868B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3852402B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3783714B2 (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP2009012726A (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP4001013B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP4127049B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3852404B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP5907155B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP4055573B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP4158773B2 (en) | Vehicle control device | |
JP4135022B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3852403B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3758650B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP4178947B2 (en) | Transmission control device | |
JP4086077B2 (en) | Start control device for internal combustion engine | |
JP4127294B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3651469B2 (en) | Transmission control device | |
JP4165461B2 (en) | Hybrid drive device | |
JP4127055B2 (en) | Transmission control device | |
JP2005207491A (en) | Control device of hybrid car | |
JP4070666B2 (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP2006347311A (en) | Hybrid vehicle | |
JP3891209B2 (en) | Control device for hybrid drive | |
JP3928600B2 (en) | Control device for hybrid vehicle | |
JP2000295713A (en) | Power generation controller for generator-equipped vehicle |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051205 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060605 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061121 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070724 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070920 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080422 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080505 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4127049 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |