JP4124776B2 - パルスモード電離箱を用いた高エネルギー放射線束の測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高エネルギー放射線の監視および検出に関し、特に、高エネルギー放射線を検出するための電離箱に関する。
高エネルギー電離放射線の検出器は、様々な用途で使用されている。このような検出器として、例えば、電離箱、比例計数管、ガイガー・ミュラー計数管、シンチレーション計数管がある。このうち電離箱は、中性子検出器において一般的に使用される。図1は、中性子検出用の基本的なシステムを示しており、ターゲットチェンバ13と電離箱14と電子部品とが含まれる。中性子源11によって高速中性子12が発生する。これらの高速中性子12は、ターゲットチェンバ13内で水素原子核と相互に作用し、ターゲットの平均熱速度にまで減速される。熱(低速)中性子はその後、ターゲット13から電離箱14へと散乱する。
代表的な中性子検出器において、電離箱14には、熱中性子と相互に作用してイオンを発生することが可能な気体(He-3等)が充填されている。He-3原子が熱中性子を吸収(獲得)すると、核反応が起こり、その結果高速トリチウム(H-3)原子と陽子とが発生する。このような高速粒子が気体中を移動すると、その移動跡に電子が引き寄せられ、これによって同数の正および負イオンが生成される。電離箱14内の電極15、16間に電位差を与えると、逆の電荷の電極へとこれらのイオンが集められ、移動したイオンの数に正比例した電流が発生する。電極に移動するイオンの数は、イオンの形成速度すなわち中性子束に依存する。したがって、電離箱によって計測されるイオン電流は、中性子束の大きさを導き出すのに使用することができる。
しかしながら、このような過程において発生するイオン電流は非常に小さいので(およそ10(12アンペア)、中性子束を正確に求めるのが非常に困難となる。さらに、ケーブル等の各種電子部品の温度および湿度の変化によって、測定の精度がますます損なわれる。温度や湿度のばらつきが大きくなりがちな現場条件では、さらに状況が悪くなる。
また、漏れ電流が安定しないと、繰り返し測定の精度も大きく低下する可能性がある。漏れ電流とは、電離箱14を介したイオン移動に拠らない検出システムからの電流である。漏れ電流は、ケーブル、接続部、部品内の寄生電流、増幅回路等の部品への水分の混入、その他かなり多くの要因に拠る可能性がある。したがって、漏れ電流は、温度、湿度、部品の老朽化等かなり多くの要因の高度に入り組んだ相関関係に依存する。電離箱内のイオン電流はおよそ10(12アンペア以下であるので、漏れ電流は全計測電流の有意な部分となる可能性があり、この漏れ電流がばらつくと計測の精度に大きく影響する可能性がある。
従来の電離箱を用いて十分な測定が可能であるが、より信頼性の高い正確な高エネルギー放射線の測定を行うことのできる電離箱が依然として必要である。
本発明の一実施態様は、高エネルギー放射線束の測定方法に関し、高エネルギー放射線によって荷電イオンを形成することの可能な気体を充填した電離箱内の電極に正電圧を印加し、正電圧により誘導されるイオン電流に関連する正イオン電流信号を測定し、電極に負電圧を印加し、負電圧により誘導されるイオン電流に関連する負信号を計測し、イオン電流信号に基づいて高エネルギー放射線束の大きさを求める工程を備える。
本発明の別の実施態様は、高エネルギー放射線束の測定システムに関し、高エネルギー放射線束によってイオン化可能なイオン化可能材料を有する電離箱と、電離箱内に配置される2つの電極と、2つの電極に接続される回路とを備え、回路は、2つの電極に交流駆動電圧を提供し、2つの電極間の電流を測定するよう構成される。
本発明の実施態様および利点は、以下に示す説明および添付の特許請求の範囲より明らかとなるであろう。
信頼性の高い正確な高エネルギー放射線の測定を行うことが可能となる。
本発明の実施態様は、高エネルギー放射線を測定するための電離箱に関する。ここで使用する「高エネルギー放射線」とは、中性子、X線、ガンマ線、α粒子およびβ粒子のことである。説明を判り易くするために、一例として中性子の検出用の電離箱を用いて以下の説明を行うが、本発明の実施態様はこれに限定されるものではない。本発明の実施態様にかかる中性子計測用の電離箱は、従来は連続モードであったのに対して、パルスモードで動作する。
図1に中性子検出用の従来の検出システム10を示す。図示されるように、中性子源11より高速中性子12が発生し、その一部が水素材料を充填したターゲットチェンバ13内へと散乱する。「水素材料」とは、水素原子核を有する材料のことをいう。中性子源11は、検出システム10の一部ではない。高速中性子12は、ターゲットチェンバ13内で水素原子核と衝突する。中性子に近い質量を有する水素原子核は、高速中性子を減速させるのに非常に有効である。水素原子核との相互作用の結果、高速中性子は運動エネルギーを失い、より低速の(熱)中性子となる。この熱中性子は、電離箱14内へと散乱する。電離箱14には典型的には、熱中性子を獲得しその後核反応を経ることのできる原子核を有する気体が充填されている。このような原子核としては、ボロン(B-10、例えばBF3)、リチウム(Li−6)、ヘリウム(He−3)、ウラニウム-233、ウラニウム235およびプルトニウム239がある。これらのうち、He-3は、熱中性子の断面積が大きい(5330バーン)という利点を有するので、電離箱において一般的に使用される。以下の説明において一例としてHe-3を用いるが、当業者であれば本発明の実施態様がこれに限定されないものであることを理解されるであろう。実際、本発明の実施態様において、対象となる高エネルギー放射線によってイオンを発生できるイオン移動が可能な任意の気体またはその他の媒体が使用可能である。例えば、本発明の実施態様のいくつかは、気体状の化合物を形成しない核分裂性同位体を含んでもよい。このような場合、電離箱14は、そのような核分裂性同位体を含む流体を含んでもよい。なお、流体には気体と液体の両方が含まれる。
図1に示すように、典型的な電離箱14は、2つの電極15、16を備え、これら電極は、一対の平行板またはその他の任意の適切な形状とすることができる。電子モジュール17により電極15、16間に電位差を与える。箱型の電離箱が示されているが、当業者であれば様々な構成の電離箱が使用可能であることを理解されるであろう。例えば、円筒の内面上に一つの電極が配置され、円筒の軸(中心)に設置されたもう一つの電極を備える円筒状の電離箱としてもよい。電離箱14内の気体He-3は、通常絶縁体として作用し、したがって、電子モジュール17によって電極15、16間の電流は検出されない(小さな漏れ電流は除く)。
He-3原子が熱中性子を吸収(獲得)すると、次のような核反応が起こる。
Figure 0004124776
このような核反応によって、トリチウム(H-3)原子と陽子とが発生する。He-3とH-3はそれぞれ、ヘリウムと水素の同位体である。この反応によって、およそ764keV(即ち、Q値=764keV)のエネルギーも放出される。ゆえに、トリチウムとプロトンは、高い運動エネルギーを備えて発生する。トリチウムと陽子は気体中を高速で移動し、その移動跡に電子が引き寄せられて同数の正および負のイオンが生成される。この正および負のイオンが気体中の電荷担体として作用するが、このようなイオンがなければ気体は絶縁体である。
電極15、16間に電位差が与えられると、これらの正および負のイオンは逆に帯電した電極15、16に向かって移動することとなる。このようなイオンの移動によりイオン電流が発生し、これを電子モジュール17によって測定することができる。このようなイオン電流の大きさは、電極に移動したイオンの数に正比例する(これらのイオンはその後電極の所で中性化される)。移動したイオンの数は、ひいては熱中性子束に比例する。したがって、電子モジュール17によって測定されたイオン電流は、電離箱14を通る熱中性子束の大きさを導き出すのに使用可能である。
電離箱内で発生した正および負のイオンは、再結合して中性種を形成することもあるかもしれない。この再結合と電極に向かうイオンの移動とが競合し、それによって測定可能なイオン電流の大きさが減少する。電離箱間に電位差が与えられないと、イオンの移動は起こらず正および負のイオンは最後には再結合してしまう。電極15、16間に電位差が与えられると、正および負のイオンは反対の方向に引き寄せられるので、再結合の確率が減少する。電極15、16間に加えられる電位差が小さい場合には、正および負のイオンはゆっくりと電極に移動するので、再結合が起こりやすくなる。電極15、16間に加えられる電位差が大きい場合には、イオンはすばやく電極に移動するので、再結合は起こりにくくなる。このように、電離箱に加える電位差は、測定可能なイオン電流の大きさに直接的な影響を及ぼす。
図2は、電離箱内の2つの電極間に加える電位差(V)の関数として、測定されたイオン電流(I)の典型的な応答曲線を示した図である。図2に示すように、電位差が加わっていないと、実質的な電流は流れない。このような状態で発生した正イオンおよび負イオンは、再結合によって最終的には消滅してしまう。印加される電位差が増加すると、正および負のイオンはより急速に分離される。その結果、再結合は減少し、イオン電流が増加する。十分に高い電位差であれば、再結合は問題の無いレベルにまで減少する。このような条件であれば、実質上全ての形成された正および負のイオンが電極に集められる。印加電位差を更に増加してもイオン電流は増加しない。なぜならば測定信号が電離プロセスによって制限されるからである。このような「飽和」領域において、イオン電流の大きさは、電離速度に正比例しており、ひいては中性子束の関数である。従来の電離箱が動作するのはこのような飽和領域においてであった。
理論上、図1に示す従来の電離箱を用いて任意の電流を測定することが可能である。しかし、実際に使用する際には、イオン電流が非常に小さく、ピコアンペア(10(12アンペア)のオーダーであるので、正確な測定結果を得るのが困難である。さらに、ケーブル等の様々な電子部品内での温度および湿度のずれによって更に計測精度が悪くなる。また、絶縁体(例えば、電離箱内の気体He-3)を介して2つの電極板(15、16として図示)間に発生する漏れ電流によって、測定がさらに複雑となる可能性もある。
図3Aに電離箱を動作させるのに使用される従来の回路31を示す。図示されるように、Cは、箱の容量に任意の並列容量を加えたものを表し、VRは、負荷抵抗Rに印加される電圧に関連する出力パルスを表す。電離箱内で電離が起こっていないと、この信号電圧はゼロ(漏れ電流による小さな信号を除く)であり、印加電圧V0が全て電離箱そのものに現れる。電離が起こると、イオン電流によって電離箱の電圧がその平衡値であるV0から減少することとなる。電離箱電圧が減少した分の大きさに対応する電圧が負荷抵抗Rに現れる。全てのイオンが電極によって集められると、負荷抵抗Rの電圧は最大値となる。その後、電離箱電圧は増加し、最終的には平衡電圧V0に戻る。
上述した従来の構成において、電離箱(すなわち計数管)は、平衡電圧V0に保たれており(即ち、定電圧モード)、一定流束の高エネルギー放射線(例えば、図1に示した中性子束を検出するための電離箱)、またはパルス状の高エネルギー放射線(例えば、ガンマ線を検出するための比例計数管、ガイガー・ミュラー計数管)を検出可能である。一方、本発明の実施態様では、パルス電圧モードの電離箱を使用しており、電離箱内の電極間に印加される電圧はパルス状である。すなわち、本発明の実施態様にかかる電離箱は、平衡電圧に保たれていない。本発明の実施態様では、パルス状のイオン移動駆動電圧(即ち、電圧パルス)を用いて定常状態の中性子束やその他のイオンの発生状態を監視または計測することができる。
図3Bに、本発明の実施態様で使用される回路32を示す。図示されるように、図3Bの回路32は、図3Bの電圧パルス回路33で図3Aの定電圧源VOを置き換えたことを除いて、図3Aに示す回路31と略同一である。電圧パルス回路33は、公知のまたは目下の所開発されている任意の電圧パルス回路であってよく、選択された期間に渡って電離箱にイオン移動駆動電圧(即ち、電圧パルス)を提供することができる。さらに、電圧パルス回路33は、電離箱に傾斜電圧(ramping voltage)(またはその他の形状の電圧パルス)を与えるのに使用することもでき、これについては後ほど説明する。
本発明の方法によれば、図4に示すように、イオン移動駆動電圧(即ち、電離箱内の電極間に印加される電圧)が印加され、選択された期間で一定になった後にオフとする。時間の関数としての電圧曲線が41で示されており、これを幾つかの期間に分けることができる。図示したように、期間42において、イオン移動電圧が印加されると、イオン移動駆動電圧は徐々に増加する。最終的に駆動電圧は、期間43において最大値に到達する。期間43において、駆動電圧が印加されるまでに中性子束によって形成された電離箱内の帯電イオンは、逆に帯電した電極に引き寄せられ、イオン電流を生成する。その後、このイオン電流は、負荷抵抗Rに加わる電圧信号(VR)として検出可能である。なお、期間43間に測定した電圧信号(VR)の大きさは、中性子束により発生したイオン電流の大きさと漏れ電流の大きさとを含む。
イオン電流の測定が終了すると(すなわち選択された期間の後)、電離箱内の電極に供給されていた駆動電圧をオフにし、その結果期間44において電圧は減衰する。最終的には、駆動電圧はゼロにまで減衰する。この減衰の速度は、回路の時定数RCによって決まる。駆動電圧は、期間45の間はオフのままとし、この期間はイオン移動による信号は検出できないようにする必要がある。
期間45の間には別の測定を行うことができる。この測定は漏れ電流に対応するものとなる。期間43と45とで得られる測定値の差を用いて、所望の測定値、すなわちイオン移動のみによる電流であって、電離箱を通る中性子束に直接関連する電流を導き出すことができる。
漏れ電流は、漏れ電流の参照が数秒または数分の1秒となるようにして測定サイクル毎に測定すればよい。温度、湿度および長期的なずれによる影響は、もっとずっと長い時間のスケールで作用するので、測定の間は略一定のままである。よって、これらのゆっくりと変化する現象は、変化量の測定において相殺される。漏れ電流はイオン移動電流と同じオーダーの大きさであり得るので、生の測定値から漏れ電流値を差し引くことで、イオン電流測定の信頼性および精度が飛躍的に向上する。
イオン移動測定に関する本発明の幾つかの方法を図5のフローチャート50に示す。上述の方法は、図5の方法Bに相当する。方法Bは、イオン移動電圧をオンにして(ステップ52)、イオン電流を測定し(ステップ53)、イオン移動電圧をオフにして(ステップ54)、イオン移動電圧がオフになった後の漏れ電流を測定する(ステップ55)ステップを備える。その後、ステップ53と55とで得られた測定値の差を用いて、中性子束によるイオン電流を導き出す(ステップ59)。
本発明の幾つかの実施態様によれば、回路のアンプの利得も測定し較正することが可能である。この目的で、期間46の間に、ごく小さな傾斜電圧(または他の特性の非直流パルス)を電離箱に印加する。この電圧は、非常に小さいのでイオンを移動させることはできないが、電離箱がコンデンサとして作用して小さな電流が生まれる。電離箱の容量が変わらない限り(形状が固定され気体が不活性であれば、変化は起こり難い)、アンプへの入力は、較正電流(既知)に漏れ電流(上述のように測定する)を加えたものとなる。したがって、利得を簡単に計算でき、比較対象の測定値が同じ利得で得られるように調整が可能である。あるいは、このようにして得られた利得を用いて、2つのイオン電流測定値間の差を得る前に測定値が同じ利得を有するようにイオン電流測定値を較正(調整)してもよい。
この方法は、図5の方法Dに示されている。方法Dは、イオン移動電圧をオンにして(ステップ52)、イオン電流を測定し(ステップ53)、イオン移動電圧をオフにして(ステップ54)、漏れ電流を測定し(ステップ55)、利得を測定する(ステップ56)ステップを含む。信号の獲得の間またはステップ53および55で行われる測定から測定値の差を導き出す前に、ステップ56で得られる利得を用いて測定を制御することができる。その後、このような測定値の差を用いてイオン電流を導き出すことができる。
本発明の幾つかの実施態様では、漏れ電流を測定しない、より簡単な方法が使用されている(すなわち、図4の期間45を省く)。本発明のこのような実施態様にかかる方法では、測定が行われる短い期間には信号アンプの利得が変化しないものと仮定している。電界(電離箱の電位)をオンにした状態(図4の期間43)での測定値は、イオン移動電流と漏れ電流との合計に相当する。非常に小さい傾斜電圧(図4の期間46)での測定値は、較正電流に漏れ電流を加えたものに相当する。これらの2つの測定値の差が、信号電流(イオン移動電流)から(既知の)基準電流を引いた値となる。したがって、この測定値の差からイオン移動電流が導き出される。
信号電流(イオン移動電流)の大きさが基準電流の大きさと等しいとき、その差はゼロとなり、利得におけるずれが無関係となる。しかしながら、信号電流と基準電流との大きさに実質的な差がある場合には、利得のずれが誤差となる。したがって、この方法は、上述の方法に比べると精度が劣る。しかし、先に述べたように、期間46の間に測定した信号によって利得を別途較正し、必要があればイオン移動測定値の精度を上げるのに使用することができる。
この方法に対応する方法は、図5の方法Cに図示されている。方法Cは、イオン移動電圧をオンにして(ステップ52)、イオン電流を測定し(ステップ53)、イオン移動電流をオフにして(ステップ54)、利得を測定する(ステップ56)ステップを含む。その後、ステップ53と56とで得られた測定値の差を用いて中性子束に起因するイオン電流を導き出す(ステップ59)。
上述の実施態様の全てにおいて(例えば、図5の方法B、C、D)、イオン電流が測定される(ステップ53)。さらに、使用する方法によって、漏れ電流(ステップ55)、利得較正電流(ステップ56)、またはその両方を測定してもよい。本発明の幾つかの実施態様によれば、イオン電流のみが測定され、漏れ電流に対する補正が行われない。この方法は、図5の方法Aに図示される。方法Aは、イオン移動電圧をオンにして(ステップ52)、イオン電流を測定し(ステップ53)、ステップ53で得られた測定値から中性子束を導き出す(ステップ59)ステップを含む。
一見すると、この方法(図5の方法A)は、従来からの連続モード測定と比べて何ら利点をもたらさないように思えるかもしれないがそうではない。パルスモード測定において、他のものは全て同じであるが、電流は大きくなるので、漏れ電流による誤差がこれに比例して問題とならなくなる。この理由については後に説明する。
図5のフローチャート50は、本発明の実施態様にかかるイオン移動測定方法を幾つか図示している。これら図示された方法は、例として示しているにすぎず、当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなくその他の修正が可能であることを理解するであろう。例えば、これらの方法を組み合わせて使用してもよく、正確を期すためにまたは品質管理のために、得られた結果を照合して相互に確認することができる。例えば、方法BおよびDの結果に予想外の相違があれば、ここからシステムの利得が予想外に変化したことがわかる。同様に、方法CおよびDの結果を比較することによって、漏れ電流の大きさを推測することができる。
パルスモード動作の更なる利点を理解するには、このシステムの反応速度論(reaction kinetics)を考える必要がある。通常の条件において、電離箱内の非常に多くの気体原子は、イオン化されていないHe-3である。したがって、He-3ガスの濃度は略一定に保たれており、反応式(1)から、イオン生成の速度は、中性子束にのみ比例して依存する。
先に述べたように、イオンは、2つの独立したメカニズム、すなわちイオン電流フロー(電極へのイオンの移動)と再結合により消費される。電離箱に電界を印加した場合、イオンが電流(電荷)担体であり、電極に到達すると中性化される。イオンがイオン化されていない原子と衝突すると、電荷の移動が発生することがあるが、イオンの総数は変化しない。イオン移動の駆動力は、印加された電界である。電位が一定に保たれていると、イオン消費の速度は、イオン濃度に直線的に(一次に)依存する。電界が印加されないと、このようなイオン消費の項(term)はゼロになる。
電極の所ではなく気体内でイオンが中性化される(再結合)には、反対の電荷を有するイオンと衝突する必要がある。このような衝突の確率は、陽イオンと陰イオンの濃度に依存する。したがって、再結合反応は、二次速度式(second order kinetics)に従うものであり、各次数は各々正イオンと負イオンに依存する。したがって、イオン濃度が低いときには、イオン再結合は問題とならず、イオン濃度が高いと問題になってくる。このようなイオン消費(再結合)の項は、印加された電界とは無関係である。
イオン濃度が小さいと、一次速度式(first order kinetics)でのイオン消費の項(すなわち、電極に向かう電流フロー)が支配的となり、二次速度式でのイオン消費の項(すなわち、再結合)は比較的小さくなる。(従来の一定電圧動作のように)連続的に電界を加えると、電離箱は平衡状態となり、電流フローによるイオン消費の比率が中性子束によって生成されるイオンの大部分(large fraction)を占め、再結合による消費の比率は比較的小さくなる。
断続的(例えば、パルスモードで)に電界を加えると、上述のような平衡状態は起こらない。電界をオフにすると、電流フローによるイオン消費は止まる。中性子の相互作用によるイオンの生成は続くのでイオン濃度は増加するが、再結合によるイオン消費は問題にならず、イオン濃度がかなり増加するまで問題とならない状態が続く。最終的には、再結合によるイオン消費と中性子束によるイオン生成が等しくなり、平衡状態となるが、これにはかなり長い時間がかかる。
イオン移動電圧がオンになると、それまでにイオン濃度が蓄積する時間があったであろうから、初期電流フローは(連続電界の場合の電流フローに比べて)高くなる。電流が大きくなればなるほど測定が容易となり、漏れ電流は比較的小さくなる。したがって、図5に示した単純な方法Aによって従来の一定電流モードより正確な結果が得られることとなる。
一見すると、デューティサイクル(全サイクルタイムに対する電界を印加する期間の比)をごく小さくすることによって、パルスモードにおいてイオン電流を非常に大きくできるように思われるかもしれないが、以下の理由によりそうとはならない。まず、イオン電流を測定するのに実用上必要な最低時間がある。第二に、イオンによっては、電圧が安定する前に(図4の期間42を参照)イオンの移動によって消費されてしまう。第三に、イオン濃度が増加すると、再結合によって消滅するイオンの数が増える。最後に、イオンの総数が減少するので、測定上の統計的な変動が大きくなってしまう。従って、(中性子生成の物理学的な理由による)統計的な不確かさと(電子部品の限界による)測定の不確かさとが等しくなるようにサイクルタイムとデューティサイクルを選択するのが好ましい。これによって、測定の不確かさを最小限にすることが可能となる。
ここまでは、中性子を検出するように設計された電離箱に応用するものとして本発明の実施態様を例示してきたが、先に述べたように、本発明の実施態様は、中性子検出に限定されない。本発明の実施態様にかかるパルスモード動作は、ガンマ線、X線、α粒子やβ粒子等のその他の形態の高エネルギー放射線を検出するように設計された電離箱にも適用可能である。
例えば、電離箱の壁(または窓)をX線またはガンマ線等からの高エネルギー光子(すなわち電磁波)が通過するようにし、気体分子内の電子により吸収または相互作用(すなわちコンプトン散乱)させて、高エネルギー電子を生成することが可能である。次に、その他の気体分子内の電子と衝突することにより、生成された高エネルギー電子は、多重イオンを形成することとなる。最終的に、高エネルギー光子(すなわち電磁波)束に比例した速度でイオンが生成されることとなる。一旦イオンが発生すると、装置のその他の動作は上述のものと同一である。
本発明の別の方法によれば、イオン移動駆動電圧は、極性が交互に変わる電圧である。正の駆動電圧を印加して安定させる。正のイオン電流を計測する。先に述べた実施態様のように、この測定値は漏れ電流を含む。そこで電圧の極性を反対にして、負の移動駆動電圧値に安定させる。すると、電離箱の全てのイオンが逆の方向に加速されることとなる。負のイオン電流を計測し、そこには漏れ電流が含まれる。
漏れ電流は主に、半導体部品の特性によるものであって、駆動電圧の振幅や極性には依存しない。したがって、漏れ電流は、一方の位相で測定されたイオン電流には加算され、もう一方の位相でのイオン電流測定値からはほぼ等しいが反対の量が減算されることとなる。各位相からのイオン電流測定値の平均(すなわち、算術平均)絶対値を計算することによって、測定値の漏れ電流成分が消去されることとなる。このように得られた値は、電離箱内のイオン移動による電流のみを表すことができる。
実施態様によっては、平均値の計算は、測定サイクルごとに行ってもよい。そのような場合、漏れ電流の参照は、瞬時のみとなる。さらに、温度や長期間の老朽化による影響がもっと長いスケールで作用するが、同様に測定値から消去すればよい。
交流駆動電圧(alternating polarity drive voltage)用の駆動電圧は、当業界で公知またはその後考案された任意の形態のものでよい。例えば、次に説明する図6は、方形波を示している。方形波は概念上単純で、少ない部品数で設計が可能なので漏れを最低限にできる。極性を反転すれば漏れ電流を補償できるので、正弦波等のその他の関数(functions)も本発明の範囲から逸脱せずに使用可能である。
図6に、本発明の一実施態様にかかる駆動電圧に関して、時間対電圧曲線61を示す。第1期間62において、正イオン移動駆動電圧が印加され、電圧61が上昇して印加電圧で安定する。次の期間63において、正イオン電流を測定する。この測定は、電離箱内のイオン移動以外の要因による漏れ電流を含む可能性がある。
次の期間は、電圧反転期間64である。印加駆動電圧の極性は反転され、電圧61は急速に降下して負の駆動電圧で安定する。負イオン電流測定期間65において、再度イオン電流を測定する。正イオン電流測定63のように、負イオン電流測定値も漏れ電流を含む。イオン移動電流の方向は正反対の方向となるが、漏れ電流は正イオン電流測定のときと同じ方向となる。この漏れ電流は、正および負のイオン電流測定値の絶対値の平均を計算することによって消去することが可能である。
さらに、交流駆動電圧を用いても、上述のようにアンプの利得を測定および較正することができる。実施態様によっては、利得の測定および較正を交流サイクルごとに行わなくてもよく、特定の間隔で行ってもよい。
図7に、本発明にかかる方法を示す。この方法によれば、正駆動電圧を印加する(工程71)。これにより、電離箱内のイオンが逆に帯電した電極に向かって移動するように誘導される。この方法によれば、次に正イオン電流測定値を測定する(工程72)。この測定値は漏れ電流を含むかもしれない。次に駆動電圧の極性を反転させる(工程73)。これによって、電離箱内の消費されていないイオンの方向が反転しもう一方の電極に向かって移動するようイオンが誘導される。この方法によれば、次に負イオン電流の測定を行う(工程74)。この測定値にも正の測定値にあったのと同じ極性の漏れ電流が含まれるかもしれない。
中性子束の測定(工程75)では、漏れ電流を含まないイオン電流測定値の算出が行われる。この工程では、正および負の測定値の絶対値の平均をとる。例えば、次に示すような式を用いて、正の測定値(V+)および負の測定値(V-)を基に漏れ電流の無いイオン電流(VIC)を求める計算が可能である。
Figure 0004124776
当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなくその他の計算および式を使うよう工夫が可能である。例えば、実施態様によっては、負の測定値(V()を反転させ(すなわち、正にして)正の測定値(V+)に加えてもよい。漏れ電流を一方に加え他方からは差し引くので、結果として得られる値は、漏れ電流の影響の無いイオン電流(VIC)を表すこととなる。
本発明の利点として、以下に示すもののうち一つ以上が挙げられる。本発明の実施態様を用いて、高エネルギー放射線のより正確な測定を行うことが可能である。パルスモード動作によって、従来の一定電圧動作より強い信号を生成可能である。パルスモード動作からのイオン移動電流を導き出すのに幾つかの方法が使用可能である。さらに、漏れ電流を補正したりシステムの利得を較正するのが比較的簡単である。本発明の方法は更に、品質管理または漏れ電流およびシステム利得を監視するのに便利な方法を提供する。さらに、システムに常に高電圧を加えることがないので、装置がすぐに消耗することがなく消費エネルギーが少ない。
本発明の極性反転方法によれば更なる利点が得られる。これらの利点を十分に理解するには、検出システムの反応速度(kinetics)を考えてみると有効である。電離箱内の原子の大半がイオン化されないと仮定すると、イオン生成の速度は、熱中性子束に比例して依存することとなる。これはイオン濃度と相関関係がない。
一旦イオンが生成されると、次の二つの独立したメカニズムのうちの一つによりイオンが消費される。すなわち、先に述べたように(1)電流フロー、(2)再結合である。電離箱内の端子に駆動電圧が印加されると、逆に帯電した端子にイオンが引き寄せられその端子に到達するとそのイオンは消費(中性化)されることとなる。駆動電圧が一定に保たれていれば、電流フローによる消費の速度は、イオン濃度に比例して依存する(一次速度式)。
イオンが再結合によって消費(中性化)されるには、基本的には逆に帯電したイオンと衝突する必要がある。このような衝突の可能性はイオン濃度に依存しており、二次速度式に影響される。
イオン濃度が低いと、電流フローによる消費が支配的となり、再結合の影響は比較的小さくなる。一定駆動電圧を受けると、電離箱は平衡状態になり、イオン消費の速度は中性子束によるイオン生成の速度と等しい。
極性が交互に変わる駆動電圧が印加されると、システムは異なる平衡状態に到達する。極性が反転するとイオン電流の方向が反転するので、電極に到達していなかったイオンは全て方向が逆になる。交流電圧の周波数を慎重に選択すれば、所定の期間内で電離箱内でのイオンのごく一部のみが消費されることとなる。中性子束からの生成は継続するので、電離箱内のイオン濃度は上昇するが、電流フローによる消費は減少する。
さらに、交流電圧の振幅を小さくすれば、電極に到達しないイオンの比率が増加する。これらのイオンは、(例えば正の駆動電圧を受けて)一方向に加速し、極性が反転すると、(例えば負の駆動電圧を受けて)反対の方向に加速する。これらのイオンは基本的に、電極間を行ったり来たりして移動することとなり、再結合による消費にのみ支配される。イオンの総数がこのような共振モードにおいて増加するので、与えられた中性子束に対する総測定電流も増加することとなる。このように、与えられた中性子束に対してより大きな信号がもたらされる。
検出器の反応時間は、このような共振モードにおいて電離箱が平衡状態に到達するのに必要な時間の量によって増加する。ただし、これは瞬時に起こることなので、中性子計測に対する重大な問題とはならない。
限られた数の実施態様を用いて本発明を説明してきたが、この開示内容の恩恵を受ける当業者であれば、ここに開示される発明の範囲から逸脱しないその他の実施態様が考案可能であることを理解するであろう。ゆえに、本発明の範囲は、添付の請求の範囲のみに限定されるべきではない。
従来の中性子検出システムを示した図である。 イオン電流と電離箱に印加する電圧との関係を示すグラフである。 連続モード動作用の従来の回路を示す図である。 本発明の一実施態様にかかるパルスモード動作用の回路を示す図である。 本発明の一実施態様にかかるパルスモード動作において時間の関数として電圧曲線を示した図である。 本発明の実施態様にかかる、高エネルギー放射線を検出するための幾つかの方法を図示するフローチャートである。 本発明の一実施態様にかかるパルスモード動作において時間の関数として電圧曲線を示した図である。 本発明の実施態様にかかる、高エネルギー放射線を検出するための幾つかの方法を図示するフローチャートである。

Claims (7)

  1. 高エネルギー放射線束の測定方法であって、
    高エネルギー放射線によって荷電イオンを形成することの可能な気体を充填した電離箱内の電極に、所定時間の間パルス電圧を印加し、
    前記パルス電圧が前記電極に印加されている間に前記パルス電圧により誘導されるイオン電流に関連するイオン電流信号を測定し、
    前記パルス電圧がオフになりイオンの移動が終止した後に漏れ電流信号を測定し、
    前記イオン電流信号及び前記漏れ電流信号に基づいて前記高エネルギー放射線束の大きさを求める高エネルギー放射線束の測定方法。
  2. 前記高エネルギー放射線束の大きさを求める工程において、前記イオン電流信号から前記漏れ電流信号を減算する、請求項1に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
  3. 前記イオン電流信号及び前記漏れ電流信号の増幅器の利得を決める工程を更に備える請求項1に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
  4. 前記イオン電流信号の振幅及び前記漏れ電流信号の振幅の一方は、前記増幅器の利得に基づいて調整される請求項3に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
  5. 前記イオン電流信号から前記漏れ電流信号を減算する工程において、前記振幅調整されたイオン電流信号及び前記振幅調整された漏れ電流信号の一方が用いられる、請求項4に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
  6. 前記イオン電流信号及び前記漏れ電流信号の増幅器の利得を決める工程を更に備え、
    前記高エネルギー放射線束の大きさは前記イオン電流信号と前記増幅器の利得に比例する、請求項1に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
  7. 前記利得を決める工程において、前記電極にパルス電圧を印加する、請求項6に記載の高エネルギー放射線束の測定方法。
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