JP4123040B2 - 高効率回転機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機、モータ等の回転機、特に二方向性電磁鋼板を用いた高効率回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転機には、発電機、モータ、リニアモータなどがある。その中でも、例えばモータでは、誘導型、永久磁石を用いた同期型、リラクタンストルク型など多種多様な型のものがある。
【0003】
これらの回転機は、全発電電力の50%以上を消費するほど現代社会の中で広く使用されており、省エネという観点からもそのエネルギ効率の向上が望まれている。例えば、発電機の効率は、発電そのもののエネルギ効率に大きく影響する。
【0004】
ところで、そのような発電機、産業用電動回転機、さらには家庭用電気機器等内の回転機の鉄心材料として最も多く用いられているのは珪素を数%までの範囲で含有した珪素鋼板 (電磁鋼板) である。この珪素鋼板に要求されている磁性は、交流磁界中で磁気的なエネルギ損失が少ないこと、実用的な磁界中での磁束密度が高いことの二つである。これらを実現するには、電気抵抗を高め、かつ磁化容易方向であるbcc 格子の<100> 軸を使用磁界の方向に集積させることが有効とされている。特に、磁気特性を飛躍的に向上させるには磁化容易方向である<100> 軸を使用磁界の方向に集積させることが最も有効な方法である。
【0005】
ここで、回転機における固定子鉄心 (以下、単に「鉄心」ともいう) について説明すると、図1a および図1b は、ヨーク部10および歯部12を備えた固定鉄心14の平面形状を、ただし、図1b は、分割型の固定子鉄心16であり、その分割型固定子鉄心を構成する分割鉄心18を同時に示す。図1cは、分割鉄心の構成部材20を鋼板22から打抜くときの打抜き方向を示すとともに、それらを組み合わせて積層して構成した鉄心24を併せて示す。
【0006】
無方向性電磁鋼板と呼ばれるものは殆ど集合組織を持たない電磁鋼板であり、回転機の鉄心材料として好んで用いられている。例えば回転機の固定子鉄心の場合、図1a のような形に打抜きし、積層して用いられることが多い。
【0007】
回転機の鉄心内での磁束の向きは主に鉄心の周方向と半径方向に向いているが、無方向性珪素鋼板では磁化特性の板面内の方向による依存性があまりないため、このように円周方向に一体となったものを打抜き積層して鉄心として使用できる。しかし、容易磁化方向である<100> 軸が鉄心内の磁束の向きに配向しておらず、良好な鉄心磁化特性は期待できない。
【0008】
一方、大型の発電機等では一方向性珪素鋼板と呼ばれる電磁鋼板が用いられることがある。圧延方向に<100> 軸が配向しており、これを磁束の方向に向けるため、図1b のような鉄心を周方向に分割した形で打抜き、図1c のように積層して用いられる。このとき、容易磁化方向である圧延方向が鉄心の周方向もしくは半径方向に向くよう打抜く。このような鉄心を分割型鉄心と呼ぶ。鉄心内部の磁束は、鉄心のヨーク部では主に周方向に、歯部では主に半径方向に流れるので、設計によっては無方向性電磁鋼板を使用するのに比較して特性の良い鉄心が得られる。しかし、例えば、ヨーク部における磁束の向きに圧延方向を向けて鋼板を打抜くと、歯部の部分では磁化困難な幅方向が磁束の向きに一致するため、理想的とは言えない。歯部での磁化特性を向上させるために、圧延方向を鉄心の半径方向にそろえて打抜く場合もあるが、この場合はヨーク部の磁気特性が逆に劣化する。したがって、さほどの高特性を得ることはできない。
【0009】
他方、{100 }面が板面に平行となる集合組織を有する鋼板は圧延面内に最も多く<100> 軸を含んでおり、回転機の鉄心として理想的であることが知られている。例えば後述する図2b に示すように、板面内の直交する二方向に<100> 軸が集積した立方体集合組織を持つ鋼板は二方向性珪素鋼板と呼ばれる。これを図1c のように鉄心を周方向に分割し容易磁化方向を周方向と半径方向にそろえて打抜き積層して使用することで最も優れた特性の鉄心となることが期待される。
【0010】
ここに、図2には電磁鋼板における集合組織を示すが、図2a は一方向性珪素鋼板と呼ばれる集合組織を示すもので、図2b は、板面内の圧延方向と幅方向の直交する二方向に<100> 軸が集積した立方体集合組織を示すもので、これは二方向性珪素鋼板と呼ばれる。図2c は、同じく二方向性珪素鋼板の別の例の集合組織を示す。板面内の圧延方向と幅方向の直交軸に対し結晶粒がある角度をもって二方向に配向している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、二方向性珪素鋼板を分割型鉄心として使用することで回転機の高特性化が期待されるものの、実際に二方向性珪素鋼板を鉄心として用いた回転機の研究は殆ど行われていない。二方向性珪素鋼板を鉄心として用い、回転機の高特性化を報告した例は皆無である。本発明者等の調査では、従来から行われている回転機の設計方法を用いると、二方向性珪素鋼板を分割型鉄心に用いても回転機は高効率化されないどころか、むしろ効率が低下するという問題すらある。したがって、単純化された概念上の考えとは異なり、実際に磁束の分布が複雑に変化する回転機の鉄心に二方向性珪素鋼板を用いても、回転機の高効率化は事実上殆ど計れないと思われていたのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従来の回転機の設計は、固定子鉄心のヨーク部の最も幅の狭い部分 (以下、「ヨーク部最小断面積部分」ともいう) における磁束密度の断面平均値のピーク値 (最大出力時に生じる) を飽和磁束密度 (約2から 2.1Tの約80%(1.6〜1.7T) 以下、歯部の中央部における磁束密度の断面平均値のピーク値を飽和磁束密度 (約2から2.1T) の約90%(1.8〜1.9T) 以下にするよう行われている。これは、鉄損、銅損、機械損からなる回転機のエネルギー損失の鉄損部分が過大にならないようにするためである。鉄損は一般に高磁束密度になると急激に増大する。また回転機を高出力で動作させると、鉄損が全損失に占める割合は非常に大きくなるため、このような設計が行われてきている。
【0013】
本発明者等は、二方向性珪素鋼板を分割型鉄心に用いた回転機の高効率化の問題を検討し、微細な結晶粒からなる二方向性珪素鋼板を分割型鉄心の素材として用い、さらに、従来行わなかった高磁束密度下で回転機を動作させることで高効率化が達成できることを知見し、本発明を完成させた。
【0014】
微細な結晶粒からなる二方向性珪素鋼板でなければいけない理由は、結晶粒が大きいと高速回転時に渦電流損失が増大して鉄損が大きくなること、さらに、鋼板から鉄心の構成部材を打抜く際に割れの問題が生じるためである。
【0015】
高磁束密度で鉄心を設計しなければならない理由の第一は、二方向性珪素鋼板を鉄心に組んだときの鉄損は、従来からの予測とは異なり、比較的低い磁束密度のときは無方向性珪素鋼板などに比較して鉄損が低下しないか、逆に増加するからである。これは、回転機の鉄心内には組み込み (締め付け) による応力が存在することや、鉄心内部で磁界が複雑に回転するために生じると考えられる。さらには、高磁束密度で使用すると、実用の回転機内の条件下では鉄損が逆に低下するからである。
【0016】
第二の理由は、高磁束密度設計が行えれば、同じ体格の回転機であれば電機子部分を大きくできるためである。これにより、銅線径を大きくして、電気抵抗を低下させて、銅損を低減することができる。
【0017】
鉄心の体積 (断面積) を低下できるということは、高効率だけでなく、小型化も可能となることを意味している。
【0018】
【発明の実施の形態】
< 鉄心の内部の磁束密度、回転機の形式 >
図3は、回転機における固定子鉄心30および回転子32の一つの配置例を示し模式的説明図であるが、図3aおよび図3bは、分割鉄心34の形状の大小によって相違するだけで他は実質上同一である。両図において、符号36で示すのが固定子鉄心のヨーク部最小断面積部分および分割面であり、符号36で示すのが歯部中央断面である。本発明にかかる回転機においては、この固定子鉄心のヨーク部最小断面積部分における最大磁束密度が1.75T 以上であれば、いずれの形態であっても特に制限されない。なお、図示例の回転機は永久磁石型であり、回転子32には永久磁石40が埋め込まれている。
【0019】
ヨーク部の磁束密度:
鉄心の鉄損を低減させるため、さらに鉄心体積を減少させるために、固定子鉄心のヨーク部の最小断面積部分における磁束密度の断面平均の時間最大値が1.75T以上、好ましくは1.85T以上、より好ましくは1.9 T以上とする。
【0020】
上記の時間最大値は、一般に電機子に最大電流を流した場合に生じる。図3の永久磁石型の場合には、具体的には、例えば固定子鉄心のヨーク部および/または歯部を従来のものよりもより小形化することで実現できる。その他の型式の回転機でも同様である。永久磁石型の場合は永久磁石の磁束密度を増加させてもよい。
【0021】
歯部の磁束密度:
鉄心の鉄損を低減させるため、さらに鉄心体積を減少させるために、固定子鉄心の歯部の半径方向中央 (以下、「歯部中央断面部分」ともいう) における磁束密度の断面平均の時間最大値は、好ましくは1.9 T以上、より好ましくは1.93T以上である。
【0022】
上記の時間最大値は、一般に電機子に最大電流を流した場合に生じる。
回転機の形式:
回転機の形式は、誘導型、永久磁石型、リラクタンストルク型、リニア型、発電機など如何なる型のもので良い。高効率モータとしては、好ましくは、永久磁石を回転子に配したブラシレスの同期型とすることが好ましい。エネルギー損失に占める鉄損の割合の大きいリラクタンストルク型も好適な形式の一つである。
【0023】
< 鉄心鋼板 >
高磁束密度設計を可能とし、高効率の回転機を得るため、少なくとも固定子の鉄心部に以下の二方向性珪素鋼板を用いる。回転子鉄心の材料は従来から用いられている、無方向性珪素鋼板や一方向性珪素鋼板など如何なる磁性材料を用いてもかまわない。勿諭、二方向性珪素鋼板を用いることもできる。
【0024】
本発明において用いる鉄心は分割型であって、固定子鉄心の構成部材として打抜いた状態で、固定子鉄心を構成したときの周方向の中心部において固定子鉄心を構成したときの半径方向および周方向から15°以内に立方体方位の、<100> 軸が配向する結晶粒の面積率が75%以上である。好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
【0025】
[集合組織]
板面内の直行する二方向で高磁束密度と低鉄損特性を持たせるために、立方体集合組織の発達した鋼板とする。板面内の直行する二方向 (<100> 軸方向) が板の圧延方向と幅方向となっていることが鋼板の打抜き効率の観点から好ましい。しかし、これらが圧延方向と幅方向から傾いたものでも良い。要するに、鉄心となったときに、それらの高特性の二方向が鉄心の周方向と半径方向に向くよう打抜けばよい。
【0026】
したがって、鋼板の集合組織としては、立方体方位から15°以内に配向した結晶粒の体積率が75%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
【0027】
ここに、「立方体方位」に配向するとは鋼板面内の互いに直交する2方向に<100> 軸が配向することである。
[結晶粒径]
渦電流損失を低減し、低鉄損を得るため、鉄心打抜き時の割れを防止するために、平均結晶粒径が板厚の4倍以下、ヒステリシス損失を低減し低鉄損を得るため、0.1 倍以上とする。好ましくは、平均結晶粒径は板厚の3倍以下、0.3 倍以上である。より好ましくは、2倍以下、0.5 倍以上である。
【0028】
[成分組成]
本発明の場合、電磁鋼板であればその組成は特に制限されず、したがって、本発明においてもSi:1〜6.5 %と限定するだけでよいが、好ましくは次の組成を有する。なお、本明細書において鋼組成を示す「%」は質量%である。
【0029】
Si:
Siは電気抵抗を高め渦電流損失を低減するために1%以上含有させる。多量に含有すると飽和磁化を減少させ、かつ材料を脆くし、加工性を劣化させるため 6.5%を限度とする。磁気特性と加工性の観点から好ましくは2%以上4%以下とする。
【0030】
Mn:
Mnは電気抵抗を高め渦電流損失を低減させるために含有させてもよい。多量に含有させると飽和磁化を減少させるため3%を限度とする。
【0031】
C:
Cは、磁気時効を生じさせないために30ppm 以下とすることが好ましい。
Al:
Alは、電気抵抗を高めるため、例えば0.1 %以上含有させても良い。多量に含有させると磁歪が増加するため3%を上限として添加する。
【0032】
Cr:
Crは、電気抵抗を高めるため含有させても良い。多量に含有させると磁束密度が低下するため2%を上限とすることが好ましい。
その他不純物もー般的な電磁鋼板に許される範囲とする。
【0033】
[板厚]
渦電流損失を低下させ、鉄損を低減するためには、0.4mm 以下の厚さが好ましい。一方、板厚の下限は特に限定されず、冷間圧延で製造可能な厚さであれば良いが、鉄心積層の手間を低減するためには0.1mm 以上が好ましい。
【0034】
[コーティング]
鉄心内の巨視的な渦電流の発生を防止するために、絶縁のためのコーティングを施すことが好ましい。有機物、無機物、それらの混合物など、従来から知られる絶縁皮膜を塗布できる。
【0035】
この二方向性珪素鋼板に関して、本発明者等はその製造方法を研究し、0.5mm 程度の微細な結晶粒からなる高特性の二方向性珪素鋼板の製造方法を見出している。特開平9−20966 号・WO98/20179公報参照。
【0036】
【実施例】
表1の組成の二方向性珪素鋼板を用意した。板厚は0.36mm、Electron Back Scattering Pattern(EBSP)法で板の表面から観察したときの平均結晶粒径は0.58mm、また98%の結晶粒が{100 }<001> 方位から15°以内の方位を持っていた。圧延方向と板幅方向の800A/mにおける磁束密度は約1.85Tであった。この鋼板から、図3a に示す分割鉄心の構成部材を打抜いた。このとき、前記構成部材の固定子鉄心の周方向中心部における前記周方向が圧延方向となるように打抜いた。打抜き後歪取り焼鈍を施し、さらに絶縁皮膜を塗布した。打抜きによる鋼板の割れなどの問題は発生しなかった。
【0037】
この構成部材を積層して分割型鉄心を構成し電機子コイルを巻いた後、組上げて同期型回転機を作製した。固定子鉄心の外形と内径は各々200mm と128mm 、積み厚は約50mmである。
【0038】
回転子鉄心には高級無方向性珪素鋼板を用いた。回転子の構造は希土類磁石を図3a に示すように埋め込んだ、磁石埋め込み型のものである (8極の磁石埋め込み同期型回転機) 。電機子コイルは集中巻きである。固定子を組上げた後、ケースに焼きばめした。ヨーク部最小断面積部の断面平均磁束密度のピーク値は1.95T、歯部中央断面部分における断面平均磁束密度のピーク値は1.93Tである。
【0039】
比較回転機 (比較例1) として、0.35mm厚の市販高級無方向性珪素鋼板(35A300)を固定子鉄心としたものも作製した。このときの固定子の構造は図3b に示すように、前述のものに比較してヨーク部と歯部の幅が各々約20%と5%大きな設計となっている。固定子鉄心の外径と内径は前述のものと同じである。
【0040】
したがって、電機子コイルを巻く窓部が狭くなっている。その分、電機子コイルの銅線を約20%細くした。鋼板を打抜き後、歪取り焼鈍を施した。絶縁コーティングは元々施されている。その他の電機子、回転子の条件は前述のものと同一である。ヨーク部最小断面積部の断面平均磁束密度のピーク値は1.55T、歯部中央断面部分における断面平均磁束密度のピーク値は1.85Tである。
【0041】
もう一つ比較回転機 (比較例2) を作製した。この回転機の構造は上述の比較回転機1の構造と同一とし、固定子鉄心の材料だけを前記の二方向性珪素鋼板に変更した。打抜き後歪取り焼鈍を施し、さらに絶縁皮膜を塗布した後、積層して、前述と同様に回転機を組上げた。ヨーク部最小断面積部の断面平均磁束密度のピーク値は1.55T、歯部中央断面部分における断面平均磁束密度のピーク値は1.85Tである。
【0042】
これら回転機の効率特性を表2から表4と図4a 〜4c に示す。
本発明の回転機は、無方向性珪素鋼板を用いた従来設計のもの (比較回転機1) よりも全回転数域でより高い効率を示す。また、二方向性珪素鋼板を用い、従来の設計を行った回転機 (比較回転機2) の効率は、無方向性珪素鋼板を用いた比較回転機2とほぼ同じか、わずかに低下していることもわかる。
【0043】
このように、本発明の回転機は優れた特性を示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004123040
【0045】
【表2】
Figure 0004123040
【0046】
【表3】
Figure 0004123040
【0047】
【表4】
Figure 0004123040
【0048】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明にかかる回転機によれば、高い効率での運転が可能となり省エネルギに大きく寄与することができ、その実用上の価値は大きい。また、二方向性珪素鋼板の回転機への用途を拡大したことから、斯界に寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1a および図1b は、固定子鉄心の平面形状を、図1cは、分割鉄心の構成部材を鋼板から打抜くときの打抜き方向を示すとともに、それらを組み合わせて積層して構成した鉄心を示す略式説明図である。
【図2】図2a は、一方向性珪素鋼板の集合組織を、図2b は、二方向性珪素鋼板の集合組織を、そして図2c は、同じく二方向性珪素鋼板の別の例の集合組織をそれぞれ示す模式的説明図である。
【図3】図3a および図3b は、実施例における固定子鉄心の配置例を示す模式的説明図である。
【図4】図4a は本発明にかかる回転機の、図4b および図4c は、比較例の回転機の結果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 固定子鉄心が分割型である回転機であって、前記固定子鉄心のヨーク部最小断面積部分における最大磁束密度が1.75T以上であり、前記固定子鉄心を構成する分割鉄心が、質量%で1%以上、6.5 %以下のSiを含有し、板厚の0.1 倍以上4倍以下の平均結晶粒径を有し、かつ一の立方体方位から15°以内に配向する結晶粒の面積率が75%以上有する鋼板を素材とするものであり、さらに、前記分割鉄心の固定子鉄心を構成したときの周方向の中心部における前記立方体方位の<100> 軸が固定子鉄心を構成したときの半径方向および周方向に配向していることを特徴とする回転機。
  2. 前記鋼板は、{100 }<001> 方位に配向した結晶粒の面積率が85%以上であることを特徴とする請求項1記載の回転機。
  3. 前記鋼板は、質量%で、2%以上4%以下のSiを含有し、板厚が0.1mm 以上0.4mm 以下であることを特徴とする請求項1または2記載の回転機。
  4. 前記固定子鉄心のヨーク部最小断面積部分における最大磁束密度が1.85T以上であり、かつ前記固定子鉄心の歯部の中央断面部分における最大磁束密度が 1.9T以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の回転機。
  5. 永久磁石を回転子に配した同期型とすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の回転機。
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