JP4118150B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウッド系、アイアン系中空ゴルフクラブヘッド等の中空構造のゴルフクラブヘッドに関し、詳しくは、ゴルフボール打撃時の打撃音をゴルファの好みに合わせて調節することができるゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の中空構造のゴルフクラブヘッドは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を主材とするものやチタンやステンレス等の金属材料を主材とするものが種々提案されている。前者を主材とするものは、打撃音が小さく、また、後者を主材とするものは、ゴルフボールを打撃する際の反発特性を向上するためにフェース部材の肉厚を薄くし、しかも、ゴルフクラブヘッドの体積を大きくするため、ゴルファにとって好ましくない金属打撃音となってしまう場合もあった。
【0003】
一般に、ゴルファは、ゴルフボールの打撃時の打撃音を、ゴルフボールの打撃が的確に成されたか否かを判断するのに用いたり、また、この打撃音にゴルフとしての爽快感を求める。このため、ゴルフボール打撃時の音響特性がゴルファにとって好ましくない場合、ゴルフボールの打撃の良し悪しを判断することが困難となるほか、ゴルフボールの打撃に爽快感を求めることもできないものとなってしまう。
【0004】
そのため、従来の中空構造のゴルフクラブヘッドでは、打撃音を調節するために、様々な工夫がなされている。例えば、ゴルフクラブヘッドの外郭部材の一部を開口させて開放的な音質になるようにしたゴルフクラブヘッド(特許文献1)やゴルフクラブヘッドの外郭の内部に音叉状の共鳴体を封入して響く音質の打球音になるようにしたゴルフクラブヘッド(特許文献2)が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11ー169491号公報
【特許文献2】
特開平10−33724号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1、2に記載のゴルフクラブヘッドでは、ゴルフクラブヘッドの設計・製造時に構造が規格化されてしまうため、ゴルファ毎の好みに合わせるためには、予め複数種類の規格品を製造しておくか、ゴルファの注文に合わせてその都度製造しなければならないといった問題点がある。また、ゴルフボール打撃時の音響特性が製品毎にばらつく場合の調節を行うこともできないといった問題もある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、ゴルフボール打撃時の打撃音を容易に調節し、ゴルファの好みに合った打撃音とする、あるいは、設計通りの打撃音とすることのできるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、外郭部材によって囲まれて形成された中空部を有するゴルフクラブヘッドであって、前記外郭部材に貫通孔が設けられており、ゴルフボールの打撃時の中空部の空洞共鳴を制御する共鳴調節部材が前記貫通孔を貫通して前記中空部内に位置するように、前記共鳴調節部材が前記外郭部材に着脱自在に取り付けられており、前記貫通孔は、複数設けられており、少なくとも1つの貫通孔に前記共鳴調節部材が装着されており、前記共鳴調節部材が装着されている貫通孔以外の貫通孔には、貫通孔を閉塞する閉塞部材が装着されているとともに、前記共鳴調節部材は音叉形状の部材であって、前記貫通孔を閉塞するものであることを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。
【0009】
本発明の第2の態様は、外郭部材によって囲まれて形成された中空部を有するゴルフクラブヘッドであって、前記外郭部材に貫通孔が設けられており、ゴルフボールの打撃時の中空部の空洞共鳴を制御する共鳴調節部材が前記貫通孔を貫通して前記中空部内に位置するように、前記共鳴調節部材が前記外郭部材に着脱自在に取り付けられており、前記前記共鳴調節部材は、マンガンを主成分とし、銅、ニッケルおよび鉄のうち少なくとも1つを含む合金材料によって構成した制振部材であることを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。
その際、前記共鳴調節部材が前記貫通孔に螺合により装着されているのが好ましい。また、前記貫通孔が、前記外郭部材のうちソール部材、サイド部材およびクラウン部材の少なくとも1つに設けられているのが好ましい。
また、前記貫通孔は、ソール部材に複数設けられており、少なくとも1つの貫通孔に前記共鳴調節部材が装着されているのが好ましい。この場合、前記共鳴調節部材が装着されている貫通孔以外の貫通孔には、貫通孔を閉塞する閉塞部材が装着され、前記共鳴調節部材は前記閉塞部材に比べて質量が大きいのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を適宜参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態によって限定されるものではなく、実施形態と実質的に同一な構成も含むものである。
【0012】
図1は、本発明のゴルフクラブヘッドの一実施形態であるゴルフクラブヘッド1の正面図である。図2は、ゴルフクラブヘッド1の底面図である。図3は、ゴルフクラブヘッド1をヒール側から見た側面図である。
【0013】
ゴルフクラブヘッド1は、外殻部材である、ゴルフボールを打撃するフェース部材2と、ソール面を成すソール部材3と、サイド面を成すサイド部材4と、クラウン部材5とが互いに溶接あるいは接着されて中空部を形成する外郭を構成している。なお、各部材は、アルミニウムやステンレスやチタンなどの金属、合金などの他、炭素繊維強化プラスチック等によって成形されて軽量化されている。
【0014】
また、このゴルフクラブヘッド1のソール部材3には、ゴルフクラブヘッド外部と中空部を繋ぐように貫通孔が複数設けられ、これらの貫通孔を閉塞するように、共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9が着脱自在に装着されている。
共鳴調節部材6は、例えば、高弾性鋼によって形成された音叉形状の部材であり、閉塞部材7,8,9は、チタンによって成型された部材である。なお、共鳴調節部材6は、閉塞部材7,8,9のそれぞれの質量よりも大きく、例えば、前者が20gのとき、後者が2gとなっている。高弾性鋼は、振動における減衰率が低い材質であって、ゴルフボールの打撃時にゴルフクラブヘッドの中空部内に発生した打撃音を残響させる効果がある。特に、共鳴調節部材6の形状は、音叉形状に成形してあるため、打撃音を共鳴させる効果がある。さらに、共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9は、軽量化されて成形された外殻部材を質量調整用錘あるいは重心調整用錘として用いることができる。この場合、共鳴調節部材6は、共鳴調節部材6を取り付ける前のゴルフクラブヘッド1の重心Gよりもヒール側に共鳴調節部材6を取り付けているため、ゴルフクラブシャフトをネック部に装着した場合のゴルフクラブシャフトの中心軸を延長した中心線に至るゴルフクラブヘッド1の重心距離を短くすることができる。また、ゴルフクラブヘッド1の重心位置がフェース面から内部に後退した重心後退量を調整することができる。
【0015】
図4(A)は、ゴルフクラブヘッド1を図2に示すa−a’線で切断したa−a’矢視断面図であり、図4(B)および(C)は、共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9の装着部分の断面図である。図5は、ゴルフクラブヘッド1に共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9を取り付ける前の底面図である。図6は、図5に示すb−b’線で切断した矢視断面図であり、ゴルフクラブヘッド1に共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9を取り付ける前の要部断面図である。
【0016】
ソール部材3には、ソール部材に設けられている貫通孔である取付孔4h,4i,4j,4k(図5参照)のそれぞれに対応して中空部側に向けて案内部4d,4e,4f,4gが設けられている。取付孔4h,4i,4j,4kに連なる案内部4d,4e,4f,4gの内壁には、共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9に設けられている螺子溝と螺合するように螺子溝が形成されている。なお、取付孔4h,4i,4j,4kは、ソール部材3の面上に2次元的に設けられており、共鳴調節部材6および閉塞部材7,8,9をソール部材3の面上で2次元的に配置することができ、ゴルフクラブヘッド1の重心Gの重心距離およびフェース面からの重心後退量を自在に調整することができる。
【0017】
図7(A)は、ゴルフクラブヘッド1に取り付ける共鳴調節部材6の斜視図であり、図7(B)には閉塞部材7,8,9の斜視図である。
図7(A)に示すように、共鳴調節部材6は、螺子溝を形成した略円柱形状の台座6aと板状の対向する音叉部材6bの対とで構成されている。音叉部材6bによる音の共鳴周波数は、ゴルフクラブヘッド1で生じる共鳴周波数に合うように、音叉部材6bの長さが設定されている。
したがって、共鳴調節部材6がゴルフクラブヘッド1に装着される場合、音叉部材6bは取付孔4hを貫通し中空部内に突出して中空部内で生じるゴルフボール打撃時の空洞共鳴を調節することができる。
また、図7(B)に示すように、閉塞部材7(8,9)は、螺子溝を形成した円柱形状の台座7aで構成され、図4(C)に示すように、閉塞部材7(8,9)は、案内部4e,4f,4gから突出しないようになっている。
【0018】
したがって、ゴルフクラブヘッド1では、高弾性鋼を用いた音叉形状の共鳴調節部材6を取付孔4hに装着するので、高い周波数の打撃音を残響させることができる。さらに、図1に示すように、ヒール側の取付孔4hに、閉塞部材7,8,9に比べて質量の大きい共鳴調節部材6を配置し、取付孔4i,4j,4kには閉塞部材7,8,9を配置するので、重心距離の短いゴルフクラブヘッド1を提供することができる。また、共鳴調節部材6、閉塞部材7,8,9は、ゴルフクラブヘッド1に対して螺合させて取り付けるため、その取り付け及び取り外しが極めて容易である。
【0019】
図8は、本発明のゴルフクラブヘッドにおいて、共鳴調節部材を図1と異なる位置に配置したゴルフクラブヘッド11の正面図である。図9は、ゴルフクラブヘッド11の底面図である。図10は、ゴルフクラブヘッド11のヒール側から見た右側面図である。なお、ゴルフクラブヘッド1と同一構成要素には、同一符号を付し、説明を省略する。ゴルフクラブヘッド11は、フェース部材2と、ソール部材3と、サイド部材4と、クラウン部材5とを有している。
【0020】
上述したように、ゴルフクラブヘッド1では、ゴルフクラブヘッド1に設けられた取付孔4h,4i,4j,4k(図5参照)に共鳴調節部材6、閉塞部材7,8,9が着脱自在に取り付けられているが、ゴルフクラブヘッド11では、ゴルフクラブヘッド1と異なり、共鳴調節部材6はトウ側に位置する取付孔4k(図5参照)に配置され、閉塞部材7,8,9は取付孔4h,4i,4j(図5参照)に配置されている。
したがって、ゴルフクラブヘッド11は、高い周波数の打撃音を残響させることができる一方、トウ側の取付孔4kに、閉塞部材7,8,9に比べて質量の大きい共鳴調節部材6を配置するので、重心距離の長いゴルフクラブヘッドを提供することができる。また、共鳴調節部材6を取付孔4i,4jに装着して、重心距離および重心後退量を調整することもできる。
このように、共鳴調節部材6の配置位置を変えることで、重心距離または重心後退量を移動させることができ、打ち出されたゴルフボールがスライス傾向、フック傾向、低弾道傾向または高弾道傾向にあるゴルファに対して、適切なゴルフボールの弾道となるように調節されたゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【0021】
図11は、本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態であるゴルフクラブヘッド21の正面図である。図12は、ゴルフクラブヘッド21の底面図である。図13は、ヒール側から見たゴルフクラブヘッド21の右側面図である。なお、ゴルフクラブヘッド21の構成要素のうちゴルフクラブヘッド1と同一の構成要素には、同一符号を付し、説明を省略する。ゴルフクラブヘッド21は、フェース部材2と、ソール部材3と、サイド部材4と、クラウン部材5とを有している。
【0022】
ゴルフクラブヘッド21には、ゴルフクラブヘッド外部と中空部を繋ぐように貫通孔が複数設けられ、これらの貫通孔を閉塞するように、共鳴調節部材26および閉塞部材27,28,29が着脱自在に装着されている。
共鳴調節部材26は、制振部材、例えば、D2052合金によって成形された部材である。D2052合金とは、銅を22.3%、ニッケルを5.1%、鉄を2.0%を含み、残りをマンガンとする、マンガンを主成分とした合金である。閉塞部材27,28,29は、チタンによって成形された部材である。なお、共鳴調節部材26は、閉塞部材27,28,29のそれぞれの質量よりも大きく、例えば、前者が20gのとき、後者が2gとなっている。
D2052合金は、後述する図20に示すように、振動における減衰率が高い材質であり、ゴルフボール打撃時にゴルフクラブヘッドの中空部内に発生した打撃音を速やかに減衰させる効果を有する。また、ゴルフクラブヘッド21は、共鳴調節部材26を取り付ける前のゴルフクラブヘッド21の重心Gよりもヒール側に共鳴調節部材26を取り付けるため、ゴルフクラブシャフトをネック部に装着した場合のゴルフクラブシャフトの中心を延長した中心線に至るゴルフクラブヘッド21の重心距離が短くなっている。
【0023】
図14は、ゴルフクラブヘッド21を図12に示すc−c’線で切断した時のc−c’矢視断面図である。ソール部材3には、中空部側に向けて案内部4d,4e,4f,4gが設けられ、案内部4d,4e,4f,4gの内壁が取付孔4h,4i,4j,4kに連なるように構成されている。図14では、案内部4d,4eが示されている。案内部4d,4e,4f,4gの内壁には、共鳴調節部材26,閉塞部材27,28,29に設けられた螺子溝と螺合する螺子溝が形成されている。
【0024】
図15は、ゴルフクラブヘッド21に取り付ける共鳴調節部材26の斜視図である。閉塞部材26,27,28は、図7(B)に示す閉塞部材7(8,9)と同様の構成である。
図15に示すように、共鳴調節部材26は、螺子溝を形成した略円柱形状の台座26aと円柱形状の振動吸収部26bとで構成され、共鳴調節部材26がゴルフクラブヘッド21に装着される場合、振動吸収部材26bは取付孔4hを貫通し中空部内に突出するように構成されており、このため、装着された共鳴調節部材26は中空部内で生じるゴルフボール打撃時の空洞共鳴を抑制することができる。なお、共鳴調節部材26は、振動吸収部26bの円柱形状端面が中空部の内面に面するように装着されてもよい。
したがって、ゴルフクラブヘッド21は、制振材であるD2052合金を用いた共鳴調節部材26を取付孔4hに装着するので、ゴルフボール打撃時の打撃音を速やかに減衰させ、音圧の小さな打撃音を実現することができる。さらに、図11に示すように、ヒール側の取付孔4hに、閉塞部材27,28,29に比べて重量の重い共鳴調節部材26を配置し、取付孔4i,4j,4kには閉塞部材27,28,29を配置するので、重心距離の短いゴルフクラブヘッド21を提供できる。また、共鳴調節部材26、閉塞部材27,28,29は、ゴルフクラブヘッド21に対して螺合させて取り付けるため、その取り付け及び取り外しが極めて容易である。
【0025】
図16は、ゴルフクラブヘッド21において、共鳴調節部材26を図11に示す位置と異なる位置に配置したゴルフクラブヘッドの正面図である。図17は、ゴルフクラブヘッド21の底面図である。図18は、ゴルフクラブヘッド21のヒール側から見た右側面図である。なお、ゴルフクラブヘッド1と同一構成要素には、同一符号を付し、説明を省略する。ゴルフクラブヘッド21は、フェース部材2と、ソール部材3と、サイド部材4と、クラウン部材5とを有している。
【0026】
図16に示すゴルフクラブヘッド21は、取付孔4h,4i,4j,4k(図5参照)に共鳴調節部材26、閉塞部材27,28,29が着脱自在に取り付けてられているが、図11に示すゴルフクラブヘッド21と異なり、共鳴調節部材26はトウ側に位置する取付孔4k(図5参照)に配置され、閉塞部材27,28,29は取付孔4h,4i,4j(図5参照)に配置されている。
したがって、ゴルフボール打撃時に発生する打撃音を速やかに減衰させることができる一方、トウ側の取付孔4kに、閉塞部材7,8,9に比べて質量の大きい共鳴調節部材26を配置するので、重心距離の長いゴルフクラブヘッド21を提供することができる。
また、共鳴調節部材26を取付孔24iや取付孔24jに装着してもよい。
このように、共鳴調節部材26の配置位置を変えることで、重心位置を移動させることができ、打ち出されたゴルフボールがスライス傾向、フック傾向、低弾道傾向または高弾道傾向にあるゴルファに対して、適切なゴルフボールの弾道となるように調節されたゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【0027】
なお、上述した共鳴調節部材6における音叉部材6bの長さや共鳴調節部材26における振動吸収部材26bの長さに制限はなく、長短自由に設けてもよく、さらに、図19に示すように音叉部材6bをY字状の音叉形状としてもよい。
また、音叉部材6bは、板状の部材の替わりに円柱状の部材としてもよい。
【0028】
最後に、共鳴調節部材6,26の材質について説明する。図20に、金属材料の引張り強さ−対数減衰率の関係を示したグラフを示す。このグラフでは、縦軸にとった対数減衰率が小さく(下に)なるほど共鳴しやすく、大きく(上に)なるほど振動が減衰しやすい性質を示している。横軸の破線(「鉛」を通る対数減衰率の一定の線)を境に下側にプロットされる各種金属材料は、打撃音を残響させたい場合に使用するのが好ましい。例えば、銅、鉄、アルミニウム合金、チタン合金などである。また、上記破線を境に上側にプロットされる各種金属材料は、打撃音を速やかに減衰させたい場合に使用するのが好ましい。例えば、D2052、MnCu等の合金などである。また、共鳴調節部材6,26のように螺子によりゴルフクラブヘッドに装着するためには機械的強度も必要であり、引張り強さ10(kgf/mm2 )以上の金属材料を用いるのが好ましい。
【0029】
なお、上記実施形態では、いずれもソール部材3に4つの取付孔4h,4i,4j,4kを設けたゴルフクラブヘッドを説明したが、取付孔の個数はこれに限らず、1、2、3又は5個以上であってもよい。
【0030】
また、上記実施形態では、共鳴調節部材をソール部材3に取り付ける場合を説明したが、外郭を構成する構成部材であればよく、サイド部材4やクラウン部材5に取付孔を設けて装着するようにしてもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、共鳴調節部材の取付構造を螺合構造として説明したが、取付構造はこれに限らない。例えば、共鳴調節部材を取付孔に嵌め合わせや接着により取り付けるような構造でもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、共鳴調節部材を着脱自在に外郭部材に取り付けるようにしたため、予め複数の共鳴調節部材を用意しておくことにより、ゴルファはそれらの共鳴調節部材を取り付けて試打し、好みの打撃音に調節することができる。したがって、本発明によれば、重心位置を調整することで、ゴルフクラブヘッドの性能を調整することができるとともに、ゴルファの好みの打撃音に容易に調節することができるゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフクラブヘッドの一実施形態の正面図である。
【図2】 図1に示すゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図3】 図1に示すゴルフクラブヘッドをヒール側から見た右側面図である。
【図4】 (A)は、図2に示すゴルフクラブヘッドのa−a’矢視断面図であり、図4(B)および(C)は、共鳴調節部材および閉塞部材の装着部分の拡大断面図である。
【図5】 図1に示すゴルフクラブヘッドの共鳴調節部材取付前の底面図である。
【図6】 図5に示すゴルフクラブヘッドの共鳴調節部材取付前のb−b’矢視断面図である。
【図7】 (A)は、図1に示すゴルフクラブヘッドに取り付ける共鳴調節部材の斜視図であり、(B)は、図1に示すゴルフクラブヘッドに取り付ける閉塞部材の斜視図である。
【図8】 本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態の正面図である。
【図9】 図8に示すゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図10】 図8に示すゴルフクラブヘッドをヒール側から見た右側面図である。
【図11】 本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態の正面図である。
【図12】 図11に示すゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図13】 図11に示すゴルフクラブヘッドをヒール側からみた右側面図である。
【図14】 図12に示すゴルフクラブヘッドのc−c’矢視断面図である。
【図15】 図11に示すゴルフクラブヘッドに取り付ける共鳴調節部材の斜視図である。
【図16】 本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態の正面図である。
【図17】 図16に示すゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図18】 図16に示すゴルフクラブヘッドをヒール側から見た右側面図である。
【図19】 本発明のゴルフクラブヘッドに用いられる共鳴調節部材の他の例を説明する斜視図である。
【図20】 本発明のゴルフクラブヘッドに用いられる共鳴調節部材の材料の特性を説明する図である。
【符号の説明】
1,21 ゴルフクラブヘッド
2 フェース部材
3 ソール部材
4 サイド部材
5 クラウン部材
4d,4e,4f,4g 案内部
4h,4i,4j,4k 取付孔
6,26 共鳴調節部材
6a,26a 台座
6b 音叉部材
7,8,9,27,28,29 閉塞部材
7a 台座
7b 孔
26b 振動吸収部材
Claims (6)
- 外郭部材によって囲まれて形成された中空部を有するゴルフクラブヘッドであって、
前記外郭部材に貫通孔が設けられており、ゴルフボールの打撃時の中空部の空洞共鳴を制御する共鳴調節部材が前記貫通孔を貫通して前記中空部内に位置するように、前記共鳴調節部材が前記外郭部材に着脱自在に取り付けられており、
前記貫通孔は、複数設けられており、少なくとも1つの貫通孔に前記共鳴調節部材が装着されており、前記共鳴調節部材が装着されている貫通孔以外の貫通孔には、貫通孔を閉塞する閉塞部材が装着されているとともに、
前記共鳴調節部材は音叉形状の部材であって、前記貫通孔を閉塞するものであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 外郭部材によって囲まれて形成された中空部を有するゴルフクラブヘッドであって、
前記外郭部材に貫通孔が設けられており、ゴルフボールの打撃時の中空部の空洞共鳴を制御する共鳴調節部材が前記貫通孔を貫通して前記中空部内に位置するように、前記共鳴調節部材が前記外郭部材に着脱自在に取り付けられており、
前記前記共鳴調節部材は、マンガンを主成分とし、銅、ニッケルおよび鉄のうち少なくとも1つを含む合金材料によって構成した制振部材であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 前記貫通孔は、ソール部材に複数設けられており、少なくとも1つの貫通孔に前記共鳴調節部材が装着されている請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記共鳴調節部材が装着されている貫通孔以外の貫通孔には、貫通孔を閉塞する閉塞部材が装着され、前記共鳴調節部材は前記閉塞部材に比べて質量が大きい請求項3に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記共鳴調節部材は前記貫通孔に螺合されるものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記貫通孔が、前記外郭部材のうちソール部材、サイド部材およびクラウン部材の少なくとも1つに設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
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