JP4117960B2 - ハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム - Google Patents

ハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フライホイール型エネルギ貯蔵装置を用いたエネルギ貯蔵システムの改良に関し、特に風力や海流、潮流のような自然界の運動エネルギを収集して貯蔵し必要に応じて電力として利用するのに適したエネルギ貯蔵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギ地下資源の枯渇の不安とクリーンエネルギの要請に応えるものとして、風力や海流あるいは潮流などをエネルギ源とする自然エネルギ発電装置が注目されるようになってきた。しかし、これらの自然エネルギの強度は状態に従って変動するため、電力供給量が安定しない欠点がある。
このような欠点を補うために、需要量以上に発電できたときに余剰電力を貯蔵して、不足するときに放出するようなエネルギ貯蔵装置を自然エネルギ発電装置に組み合わせることが好ましい。
【0003】
蓄電池に電力を貯蔵するエネルギ貯蔵装置を自然エネルギ発電装置と組み合わせたシステムが知られている。図6に、そのようなシステムの構成例を示す。このシステムでは風や潮流など流体の運動エネルギをプロペラによって回転エネルギに変換し、トランスミッションを介してAC(交流)発電機に入力し、交流電力を発生させる。トランスミッションは風の流れや潮の流れによるプロペラの回転を発電機入力に適した回転数に増減速するとともに、風や潮流の方向変化に応じてプロペラの方向や回転方向の変更を行う機能を有する。
【0004】
発電された交流電力は、電力需要と発電電力の関係に応じて系統1または系統2のいずれかに振り分けられる。すなわち、発電電力が電力需要より大きい場合は、系統1の変圧器、整流器等を介して需要側に電力が供給されるとともに、残余の電力はAC/DC変換器(交流直流変換器)を介して蓄電池に供給されて貯蔵される。一方、発電電力が電力需要より小さい場合は、系統2の変圧器、整流器等を介して需要側に発電電力を供給するとともに、不足電力はシステム外から受電設備を介して供給される電力、あるいは系統1の蓄電池に貯蔵されている電力によって補われる。
【0005】
また、特開平4−185233号公報にもあるように、フライホイールにエネルギを貯蔵するフライホイール型エネルギ貯蔵装置を用いて自然エネルギ発電装置の変動出力を調整するエネルギ貯蔵システムも知られている。
図7は、自然エネルギ発電装置とフライホイール型エネルギ貯蔵装置を組み合わせたエネルギ貯蔵システムの一般的な構成例を示すブロック図である。図7に示したシステムは、図6の構成において蓄電池を公知のフライホイール型エネルギ貯蔵装置に置き換えたものに相当する。
【0006】
このフライホイール型エネルギ貯蔵装置は、真空状態に維持されるケーシング内にフライホイールが設けられ、回転エネルギを貯蔵するフライホイールの周囲には永久磁石が固定されるとともに、ケーシングに電機子コイルが設けられて同期機の構造をなしている。この永久磁石と電機子によって、電動機としての機能及び発電機としての機能を有する交流回転機が構成されている。
交流回転機は、AC発電機から出力される交流電力が供給されるときは電動機として機能し、フライホイールを回転駆動して電気エネルギをフライホイールの回転エネルギに変換する一方、フライホイールの回転エネルギを出力するときは発電機として機能し、フライホイールの回転エネルギを交流電力に変換して出力する。
【0007】
したがって、図7のシステムでは、自然エネルギがプロペラにより回転エネルギに変換され、さらにAC発電機により交流電力に変換され、変圧・整流器、遮断器を介して、フライホイール型エネルギ貯蔵装置に入力される。またフライホイール型エネルギ貯蔵装置から出力される電力は、遮断器及び変圧・整流器を介して需要側に供給される。
【0008】
フライホイール型エネルギ貯蔵装置の他の例として、導電体で形成された円盤状のロータをフライホイールとした単極発電機もある。
単極発電機は、外部から供給されるエネルギにより導電体円盤を高速回転させてエネルギを蓄積する機能を有するとともに、界磁コイル等により導電体円盤を貫通する磁束を形成して、導電体円盤が磁束を横切って回転するときに発生する起電力により導電体円盤内に電流を発生させる発電ロータを持つ構造の発電機である。
【0009】
導電体円盤の中心軸と円周部の間に発生する起電力Vは下の(1)式で表される。
V=uBD (1)
ここで、uはロータの平均回転角速度、Bはロータに作用する磁束密度、Dはロータの有効半径すなわち集電ブラシ間の距離である。
したがって、集電ブラシ間を電気的に接続すると回路の抵抗値に従って所定の電流が流れて貯蔵エネルギが放出されることになる。
なお、単極発電機の出力はパルス的に数秒間でエネルギを出力するのに適し、数分以上エネルギ出力を継続させることは困難である。
【0010】
図8に単極発電機型フライホイールの構造を示す。図示した例ではフライホイールは発電ロータを4段備えている。
単極発電機では、電磁コイルによって生成される磁束が円盤状ロータと垂直に交差するので、回転しているロータの回転軸側と周縁側の集電ブラシを介して電気回路につなぐとロータ内を径方向に流れる直流電流が発生する。このとき、流れる電流の反作用によりフライホイールの回転速度が低下して貯蔵エネルギが減少する。このようにして、フライホイールに貯蔵しておいた回転エネルギを直流電力として出力することができる。
【0011】
単極発電機は直流大電流をパルス的に出力するが、低電圧であるため、発電ロータを2段から5段と多段化して直列接続し、より高い出力電圧を得るようにしたものが開発されている。
なお、磁束を発生する電磁コイルに超電導コイルを利用して磁束密度を大きくすることができる。また、電磁コイルは永久磁石に置き換えることもできる。
【0012】
このような単極発電機の効率ηは、下記式(2)で表される。
η=(uBDI−(R+r)I2)/uBDI (2)
ここで、uはロータの平均回転角速度、Bはロータに作用する磁束密度、Dはロータの有効半径、Iはロータを流れる電流値、R及rはそれぞれロータ及び集電ブラシの電気抵抗である。
【0013】
(2)式の分母は単極発電機の発生する電力、分子は単極発電機の発生する電力から抵抗分による熱損失を引いたもので端子に有効に取り出せる電力である。また、uBDは、ロータの回転軸側の端部と外周側の端部の間に発生する起電力であるから、単極発電機では、ロータに印加する磁場が大きいほど出力電圧が高くなるとともに効率ηも高くなる。
【0014】
(1)式と(2)式から分かるように、ロータを通過する磁束密度を増加させることにより、高効率かつエネルギ密度の高い単極発電機が実現される。
したがって、磁束を発生する電磁コイルに超電導コイルを利用すると、常電導コイルや永久磁石等によって磁束を発生する場合と比較して数倍から10倍程度の密度を持った磁束を発生することできるので、エネルギの貯蔵能力と出力容量の大型化に有利である。
なお、電磁コイルを用いた単極発電機は、例えば砲弾の電磁発射装置などに使用するパルスパワー源として試作された例が知られている(例えば、プリンスらの論文:J.H.Prince, et al. "The high voltage homopolar generator", IEEE Transactions on Magnetics, vol.MAG-22, No.6, p1690, 1986)。
【0015】
さらに、電力貯蔵手段として超電導コイルを用いて磁気エネルギとして貯蔵する超電導電力貯蔵装置SMESS(Superconducting Magnetic Energy Storage System)も提案されている((財)国際超電導産業技術研究センター、超電導エネルギー貯蔵研究会主催「電力貯蔵シンポジウム」’95予稿集、平成7年12月)。
図9は、自然エネルギ発電装置と超電導電力貯蔵装置とを組み合わせたシステムの一構成例を示す図である。電力貯蔵部は、液化・冷凍システムによって冷却されるクライオスタット内に一または複数の超電導コイルを収容したものである。
【0016】
超電導コイル貯蔵装置では、電磁エネルギが直流永久電流として貯蔵されるため、風力または海流もしくは潮流をエネルギ源とする発電で得られた交流電力は発電側変圧器、整流器等を介してAC/DC変換器に入力され直流電流に変換されて、超電導電力貯蔵装置に入力される。
所定電流値まで励磁した後、永久電流スイッチ(図示せず)をオンにして超電導コイルを含む超電導回路を永久電流状態にして超電導コイル内に電力を貯蔵する。永久電流状態では損失無くエネルギを保持することができる。
一方、貯蔵電力を取り出すときは永久電流スイッチをオフとし、超電導コイル内の直流電流をAC/DC変換器に入力し、交流電流に変換して変圧器、整流器等を介して需要側に供給する。
【0017】
なお、超電導電力貯蔵装置からエネルギを回収する時の電流特性は、特に超電導コイルの超電導線材と構造により左右される。したがって、たとえば交流的応答特性がよい極細多芯線の複合撚線構造を選択すると、交流損失が小さくなり電流密度は大きくなり短時間の放流に適するが、大電流に使用しようとすると密巻構造がとれないなどの理由から大電流通電が困難であり、また短時間放電の場合、超伝導状態の安定性が十分でないなどの問題がある。また、技術的な成熟度が不足しているため超電導電力貯蔵装置に用いるには未だ不安がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図6や図7に示したような、自然エネルギ発電装置とフライホイール型エネルギ貯蔵装置とを単純に組み合わせた従来のエネルギ貯蔵システムでは、回転エネルギを得るプロペラとフライホイール型エネルギ貯蔵装置との間に、AC発電機、変圧・整流器などの中間電力機器が介在するため、比較的小さい発電電力に対するエネルギの損失の割合が大きいという問題があった。
【0019】
また単極発電機は、その構造上低電圧・大電流型の発電機とならざるを得ない。これは、通常の多極巻線型発電機では、発電電圧が(極数×uBD)となるのに対して、単極発電機では、極数は1極で、かつ電圧が発生するロータが1回巻きの巻線に相当するためである。このため、従来の単極発電機をフライホイール型エネルギ貯蔵装置としてそのまま使用したのでは、高電圧・小電流などの出力形式も必要とする様々な電力需要に応えることができないという問題があった。
【0020】
この低電圧特性を改良して高電圧出力を得るため、発電素子としてのロータを回転軸方向に複数段配設した多段化単極発電機が提案されている。しかしながら、この多段化単極発電機は、構造が複雑・大型化するという欠点があり、しかも電圧出力特性だけでなく小電流から大電流までの電流選択も必要される多様な電力需要形態に十分応えられるものではなかった。
【0021】
また、自然エネルギ発電装置と超電導電力貯蔵装置とを組み合わせた従来の超電導電力貯蔵システムでも、AC発電機と超電導コイルとの間に変圧器、整流器、AC/DC変換器などの中間電力機器が介在するため、エネルギの損失が大きいという問題があった。
さらに上記の通り、超電導電力貯蔵装置の超電導コイルに極細多芯線の複合撚線構造を選択すると、大電流通電が困難であり超伝導状態の安定性が悪く、技術的成熟度の不足のため未だ不安がある。
【0022】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、エネルギ損失を最小限に抑制し、エネルギ効率の高いエネルギ貯蔵システムを提供するところにある。
特に、自然における流体エネルギを収集し電力に変換してエネルギ貯蔵するシステムにおいて、回転運動の形で取り出したエネルギを直接貯蔵したりより直接的に電磁エネルギに変換して貯蔵するようにしたエネルギ貯蔵システムを提供するところにある。
【0023】
またさらに、本発明が解決しようとする別の課題は、これらを組み合わせることによって、従来の単極発電機と超電導電力貯蔵装置の欠点を補い、より使い勝手が良く多様な電力需要形態に対応可能なハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムを提供するところにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムは、回転機械に回転伝達機構を介して連結されて回転エネルギを蓄えるフライホイールであって導電体が展設された円盤状ロータを有するフライホイールと、円盤状ロータと垂直の方向に磁界を作用させるための超電導コイルとを有し、円盤状ロータの導電体が電極端子を備え磁界方向と回転方向に垂直な方向に発生する直流電流を取り出せるようにし、かつ超電導コイルに回転エネルギを変換して蓄積するとともに直流電流として取り出せるようにしたことを特徴とする。
【0025】
本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムによれば、例えば風や潮流などから供給される外部のエネルギをプロペラなどの回転機械で受け取ってほぼ直接的にフライホイールの回転エネルギに変換して貯蔵すると共に、別途供給されるものを含めた受容エネルギを電磁エネルギとして超電導コイルに貯蔵することができる。
【0026】
この構成によれば、回転機械の回転エネルギが、電力機器を介さず直接的にフライホイール型エネルギ貯蔵装置の円盤状ロータに伝達され、そこで回転エネルギとして貯蔵されるので、システムのエネルギ効率を向上させることができる。さらに、フライホイールに貯蔵された回転エネルギは超電導コイルによる磁束と共働して直流電力として比較的短時間で取り出して利用することができ、超電導コイルに貯蔵された電磁エネルギは直流電力として比較的長時間にわたって取り出し利用することができる。
【0027】
なお、超電導コイルが回転機械に連結された回転磁界型フラックスポンプを備え、回転機械の回転エネルギを閉じ込め磁束に変換して超電導コイルにエネルギを蓄積するようにしてもよい。
回転磁界型フラックスポンプを介して回転エネルギを閉じ込め磁束に変換するようにすれば、外部エネルギにより生成する運動エネルギが損失を伴う電力回路を介しないでほぼ直接的に電磁エネルギに変換して蓄積されるので、エネルギの利用効率が向上する。
【0028】
また、低温環境を維持可能とするためのクライオスタットに収容された超電導コイルにより磁界を生成すると、超電導コイル中の永久電流によって磁界が生成されるので、磁界を生成するときのエネルギ損失がほとんどなく、磁束密度を比較的大きくするすることができる。その結果、円盤状ロータの回転エネルギを電力に変換する際の効率を向上させることができる。
【0029】
また、回転磁界型フラックスポンプが、回転機械により回転する複数の永久磁石を周囲に備えたロータと、超電導コイルと電気的に接続されロータが中で回転する超伝導体からなる薄肉シリンダと、この薄肉シリンダを囲繞するように配置された熱伝導率の高い材料からなる冷却ステータを備えるようにしてもよい。
超伝導体薄肉シリンダを囲繞するように配置された冷却ステータの熱伝導率が高ければ、磁石が回転するときにステータ中に誘導される渦電流により発生する熱が直ちに伝熱により排除されてステータ中に蓄積しないので、温度が上昇しにくく超伝導体の超伝導状態をより容易に維持することができる。なお、冷却ステータの電気抵抗は大きいほど渦電流の発生が少ないので好ましく、また熱容量も大きいほど温度上昇が小さいので好ましい。
【0030】
さらに本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムは、フライホイールの円盤状ロータが互いに絶縁された複数の導電体板を多層化した構造を有し、この導電体板はそれぞれ直流電流を取り出すための電極端子を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、電極1個あたりの電流負担が軽減し、電極の耐久性を向上させることができる。また、複数の導電性部材のそれぞれに対応する電極の接続形態を変更することにより出力電流及び電圧の選択幅が広がり、さまざまな電力需要形態に対応することができる
【0031】
また、上記複数の電極が機械的な摩擦をする機構であるときは、円盤状ロータから直流電流を取り出すときのみ導電性部材と接触させるようにすることができる。
この構成によれば、電極は円盤状ロータから直流電流を取り出すときのみ導電性部材と接触し、エネルギの入力時や貯蔵時に電極と円盤状ロータが摩擦しないので、余計なエネルギ損失を減少させることができる。
【0032】
また、出力選択スイッチを備え、複数の導電体板に備える電極端子が出力選択スイッチに接続され、出力選択スイッチは、複数の導電体板を直列接続するモード、並列接続するモード、及び複数の導電体板の一部を並列に接続し並列接続したブロックを直列に接続するモードを選択して、直流電流を出力できるように構成されていることを特徴とするハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムであってもよい。
この構成によれば、出力選択スイッチの接続状態を変更するだけで容易に様々な電力需要形態に応じた電力の供給ができるようになる。
【0033】
さらに、本願発明のエネルギ貯蔵システムに用いる回転機械は、自然界における気流もしくは水流によって駆動されるものであってもよく、また、内燃機関により駆動されるものであってもよい。
地下資源の消耗を抑え、化石燃料の燃焼により生じる温室効果の抑制を図るため、風力や潮汐力、海流や河川流などクリーンエネルギの利用システムの開発が進められているが、本発明のエネルギ貯蔵システムを使用することにより、むらの多い自然界の流体エネルギを利用しやすい形態に変換することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムの実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る超電導コイルによる電力貯蔵と超電導単極発電式フライホイールを併用したハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムの1実施例の構成を示す図である。
【0035】
本実施例のエネルギ貯蔵システムは、流体の運動エネルギを回転運動に変換するプロペラ1と、プロペラ1の軸に連結する1次トランスミッション2と、1次トランスミッション2の主回転伝導軸3に係合する2次トランスミッション4と、2次トランスミッション4の第1分岐伝導軸5に連結された発電ロータ6と、2次トランスミッション4の第2分岐伝導軸7に連結されたフラックスポンプ8と、発電ロータ6の回転面と直交する磁束を供給する超電導コイル群9と、超電導コイル群9と発電ロータ6から出力される電力を電力需要者に適合した形態に変換して供給する電力変換機器10とから構成されている。
【0036】
プロペラ1は、風力または海流若しくは潮流によって駆動され、自然エネルギを回転エネルギに変換する。プロペラ1の向きやピッチは風などの強さや向きに従って適当に調整あるいは制御されるようになっている。
なお、本システムはプロペラにより流体エネルギを取り込む代わりに、他の動力で駆動される電動機から回転エネルギを受容して貯蔵するようにしても良い。このような構成を取ると、他の発電設備における余剰電力を活用することができる。
【0037】
1次トランスミッション2の主体は、プロペラ1の回転エネルギをフライホイールに適合した回転数に増速するための変速機構であり、プロペラ1が風力等で比較的低速に回転するときにも主回転伝導軸3を十分高速に回転させる。また、トランスミッションの変速制御機構やクラッチの接続・非接続制御により、プロペラ1から主回転伝導軸3に向かう方向にのみ回転エネルギを伝達するように構成されている。
また、2次トランスミッション4の主体は、主回転伝導軸3の回転エネルギをフラックスポンプに分岐し、フラックスポンプに適合する回転速度まで減速するための分岐・変速機構である。
【0038】
超電導コイル群9を含む超電導回路は、横置き2重円筒型クライオスタット11に収納されており、冷却装置12により超電導回路が超伝導状態を維持するように冷却されている。クライオスタット11に収納された超電導回路は超電導電力貯蔵セクション20を構成し、超伝導状態の超電導コイル群9が注入された電磁エネルギを貯蔵する。
【0039】
フラックスポンプ8は、後に詳しく説明するように、アサートン型フラックスポンプを本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムに適合するように改良したもので、クライオスタット11内に収納されていて、超電導接続板と超電導線材により超電導コイル群9や永久電流スイッチ13、保護回路14などと並列に接続されている。
【0040】
発電ロータ6と超電導コイル群9は共働して超電導単極発電機型フライホイールセクション30を構成する。超電導コイル群9を超電導電力貯蔵セクション20と超電導単極発電機型フライホイールセクション30で共用しているので、システム構成がコンパクトになる。
【0041】
発電ロータ6は、後に詳しく説明するように、導電体層と電気絶縁体層を交互に多層積層した円盤であって、単極発電機のフライホイールとして高速回転することにより回転エネルギを貯蔵する。発電ロータ6に蓄積されている回転エネルギを電流として取り出すため発電ロータ6の回転軸側と外周部に集電ブラシが配設されている。発電ロータ6は、超電導コイル群9が生成する強磁場を有効に利用するために超電導コイル群9と同軸に配置されている。集電ブラシから取り出される電力は出力選択スイッチ19により需要家の要求する形態に調整される。
【0042】
電力変換器機10は、超電導コイル群9と単極発電機型フライホイール6のいずれかを選択して切り替える切替遮断器15、直流電流を交流に変換する交直変換器16、電圧波形を整形する整流器17、電圧を所望の値に調整する変圧器18などで構成される。
切替遮断機15は、超電導コイル群9と単極発電機型フライホイールの発電ロータ6のエネルギ蓄積状況と電力需要の形態に応じていずれか一方の電流出力を選択して供給するものである。
【0043】
貯蔵電力は直流電流として放出されるので、交直変換器16で一旦交流に変換してから整流や変圧を行う。したがって、フライホイールからのパルス状出力をそのまま利用したいときには、交直変換器16以下の機器を通さないで直接需要家に送られる。
このように、電力変換器機10を介することにより需要者が必要とする交流電力あるいはパルス電力を供給することができる。
【0044】
図2は、本実施例のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムのエネルギ貯蔵部分を拡大して示した構成図である。
発電ロータ6は、第2トランスミッション4の第1分岐伝導軸5に電気絶縁層を介して固定されフライホイールとしての機能を有する円盤状ロータであって、従来の単極発電機型フラーホイールを本実施例のエネルギ貯蔵システムに適用するために改良したもので、数10層に及ぶ多数の導電体層31が電気絶縁層32を挟んで形成した多層構造を有している。
【0045】
発電ロータ6の回転面には超電導コイル群9の発生する磁界が回転方向に垂直に作用する。このため、発電ロータ6の導電体層31に前記(1)式に従った起電力が発生し、集電ブラシ33,34の間に閉回路を形成することにより電流の形でエネルギを取り出すことができる。
【0046】
発電ロータ6の導電体層31は、電気抵抗が低くかつ高速回転に耐えるための十分な強度と軽量性が必要であり、アルミニウム合金等を用いることが好ましい。電気絶縁層32は、個々の導電体層31を電気的に独立させて独立出力を可能にするものであり、電気絶縁性能、耐遠心力強度、軽量性を考慮するとFRP薄膜を用いることが好ましい。
【0047】
各導電体層31の回転軸側末端と円周側末端は露出していて、各層毎にそれぞれ独立した1対の集電ブラシ33,34が当接して発電ロータ6に発生する直流電力を取り出すようになっている。
集電ブラシ33,34は、導電体同士の機械的な接触により集電する構造であっても良いが、集電ブラシ33,34は、数10Aから数1000Aという大電流を集電するため電気接触部分で放電せず、導電体ディスクに対して摩擦抵抗が小さく耐久性が高いことが要求されるので、液体金属を漏洩を防ぐメカニカルシールにより封じた機構を用いることが好ましい。
【0048】
また、集電ブラシ33,34には、摩擦によるエネルギ損失を抑制するため、エネルギ貯蔵システムにエネルギを入力している間やエネルギを保持している間は発電ロータ6と接触しないように待避し、エネルギを出力するときのみ接触する着脱機構を付設することが好ましい。
発電ロータ6と集電ブラシ33,34は、内部を真空状態に維持したケーシング35内に収容されている。
【0049】
本実施例では、発電ロータ6を導電体層31と電気絶縁層32からなる発電ユニットのマルチ積層化構造としたので、発電ロータ6全体の発電量を各ユニット毎に分割して負担させ、これらを直列接続、並列接続、あるいは直並列接続することにより多様な電力需要形態に応じて電力供給することができる。
集電ブラシ33,34に繋がる導線は出力選択スイッチ19に集約され、ここで出力電力を様々に組み合わせ所望の電圧に調整して需要家に供給する。
【0050】
図3は出力選択スイッチ19で選択する各種の出力電力組み合わせモードを例示したものである。
図3(a)に示した接続は低電圧・小電流モードで、マルチ積層化構造を有する発電ロータ6の導電体層31を1枚あるいは少数選択して出力するものである。貯蔵された回転エネルギは前記(1)式により表される電圧を有する直流電流として僅かずつ放出される。
図3(b)は低電圧・大電流モードで、導電体層31を全部あるいは多数並列接続して出力するもので、図3(a)と同じ電圧を有する直流電流を一挙に放出させて利用することができる。
【0051】
図3(c)は中電圧・中電流モードで、何枚かの導電体層31を並列接続した上で直列接続して出力するもので、直列接続する段数の分だけ増倍された電圧を有する直流電流を並列接続した枚数分の電流容量まで供給することができる。
図3(d)は高電圧・小電流モードで、導電体層31を必要な枚数直列接続して出力するもので、直列接続した段数の分だけ増倍して所望の電圧になった直流電流を供給することができる。ただし、1枚の導電体層31に許容できる容量の電流しか利用することができない。
【0052】
超電導コイル群9は、超電導単極発電機型フライホイールセクション30の構成要素として発電ロータ6に磁束を与える機能を有すると共に、超電導電力貯蔵セクション20の構成要素として外部から供給されるエネルギを貯蔵する機能も有する。
超電導コイル群9は、電力貯蔵システムとしての要求を満たすものとして、技術的に良くこなれた通常多芯線によるモノリス線材の密巻構造を採用し、比較的小電流を長時間で放出するという需要形態に対応するより経済的なソレノイド型超電導コイルを用いている。
【0053】
貯蔵電力を出力するための1対の電流リード21が、超電導コイル群9からクライオスタット11の低温部と常温部を貫通して引き出され、切替遮断器15に接続した通電ケーブルと常温部で接続されている。また、超電導回路を保護するための保護回路14がクライオスタット11内に付設されている。
電流リード21は超電導コイル群9の熱的超電導安定性を維持し、冷却装置12の熱負荷を低減するため、電流出力に伴うジュール熱や伝導熱を相殺するガスシールド冷却等の手段を伴うようにされている。
【0054】
また、超電導コイル群9は、超電導単極発電機型フライホイールの構成要素としてマルチ多層化構造発電ロータ6の広い範囲に均一で強力な磁場を印加するという条件を満たすために、ソレノイド型コイルを軸方向に分割したヘルムホルツコイル方式が採用されている。
本発明に用いる超電導コイル群9は、所要の蓄積エネルギ、所要の強磁場と磁場の空間分布が得られるものでれば良く、従来の低温金属系超電導線材を用いたものであっても、また高温超伝導線材を用いたものであってもよい。
【0055】
なお、超電導コイル群9の冷却装置12は、液体ヘリウム等の冷媒中に浸漬して冷却する方式、冷媒再凝縮冷凍機による冷却方式、冷媒の強制循環冷却方式、あるいは冷凍機直結伝導冷却方式など、いずれでもよい。
ただし、冷凍機直結伝導冷却方式を適用する場合は、超電導コイル群のコイル構造によっては良好な熱伝導性を確保するための高度な設計製作技術が要求される。
【0056】
超電導コイルによりエネルギを貯蔵する場合、直流永久電流として貯蔵されるため、通常は電力供給に直流電源が必要となる。したがって、自然エネルギを変換して貯蔵するためには、自然エネルギを電力に変換するエネルギ変換装置、変圧器、整流器、交直変換器などの電力機器を介在させる必要がある。これら中間電力機器のため、電力供給方式が複雑化し、しかも電力損失が発生する。
【0057】
中間電力機器における電力損失を排除して機械的エネルギを直接的に超電導コイル内の永久電流に変換する方法として、フラックスポンプが知られている。
フラックスポンプは、超伝導状態にある超電導回路または超電導体内には磁束が侵入することができないが、超電導回路内の超電導状態が破れて常電導領域が生じるとその部分に磁束が侵入できるようになり、その後この部分が再び超電導状態に復帰すると、一旦侵入した磁束は回路内に取り込まれたままとなるという超電導の基本的性質を利用するものである。
【0058】
フラックスポンプは、本質的に超電導を必要とする発電装置であり超電導回路内に直接組み込んで使用され、超電導コイル群が収納されるクライオスタット内の同一冷却空間に設置される。
フラックスポンプは移動磁界型と整流型に大別されるが、回転エネルギーを電力に変換して貯蔵するシステムには移動磁界型フラックスポンプが適している。
【0059】
移動磁界型フラックスポンプは、超電導回路の一部をなす超電導薄板に永久磁石等による磁界を作用させてその部分に常電導領域をつくり、磁石を移動させることにより常電導領域から磁束を侵入させて、常電導領域が超電導状態に戻るとそこに侵入していた磁束が超電導回路内に電流として加算されて取り込まれるようにしたものである。すなわち磁束の移動により磁束の侵入と閉じ込めを連続的に行い、これにより閉じ込め磁束の積算量に対応する直流電流を超電導回路内に蓄積する。
【0060】
移動磁界型フラックスポンプとして、アサートン(Atherton)型フラックスポンプが知られている。アサートン型フラックスポンプは、円筒状の超電導板の外周を複数の永久磁石が回転するような構造を有し(したがって回転磁界型フラックスポンプともいう)、超電導板の上端及び下端が超電導接続線を介して超電導コイルに接続されている。
図4は、アサートン型フラックスポンプを自然エネルギ貯蔵装置に適用するために内部回転方式を採用した回転磁界型フラックスポンプの概略構造と原理を説明するブロック図である。このフラックスポンプでは、回転機構が超電導回路に繋がる超電導接続板に接触しない極力単純な構造にしてある。
【0061】
回転磁界型フラックスポンプは、永久磁石を固定したロータを超電導薄肉円筒内で回転させる構造を有し、ロータの永久磁石からの磁束が超電導薄肉円筒の一部に当たるとその部分が常電導化すると共に磁束が侵入し、永久磁石が通過して超伝導状態を回復すると侵入した磁束が超電導回路内に閉じ込められるようになっている。このように、超電導回路内の一部が常電導化と超電導化を繰り返して磁束の侵入と閉じ込めを行う。
【0062】
超電導薄肉円筒の超電導領域内の常電導化される領域は、永久磁石が円筒に近接しながら連続回転するのに伴って連続的に移動するので、磁束は連続的に積み上げられ、超電導コイルを励磁して電磁エネルギを蓄積する。
このような構造を持った回転磁界型フラックスポンプは、永久磁石の列数と回転速度に比例して超電導コイルの励磁速度が増加する。
【0063】
回転磁界型フラックスポンプのロータに、エネルギの損失を伴う外部電力機器を介在させずに、風などで回転するプロペラや外部電源で駆動される電動機などの回転機の回転伝導軸を結合して、超電導薄肉円筒内で回転させて直流電流を発生させ、超電導コイルに送ることにより、外部から供給されるエネルギを直接的に電磁エネルギに変換して超電導コイルに蓄積することができる。
【0064】
超電導薄肉円筒の両端には超電導接続板が取り付けられていて、永久電流スイッチや保護回路と並列に超電導コイル群の両端に接続され、超電導回路を構成している。超電導回路はクライオスタット内に収納され冷却されて超伝導状態を維持している。保護回路は、ダイオードと保護抵抗を直列に接続したもので、超電導コイル群がクエンチした時に超電導コイルやフラックスポンプが焼損したりすることを防ぐために設けられる。
【0065】
図4に示す構造を有する回転磁界型フラックスポンプでは、侵入磁束の移動に伴って永久磁石に対向する超電導体内に渦電流が発生するが、永久磁石からの磁束の侵入を容易にする目的で超伝導体を薄肉化しているため超伝導体自体の熱容量が小さい。したがってこのままでは、渦電流に伴って発生する熱による昇温が大きくなって、永久磁石が通過した後で冷却して超電導状態を回復するまでに時間を要するため、永久磁石が高速回転すると磁束の侵入はできても閉じ込めができない。したがって、永久磁石の列数を増加し回転速度を上げて超電導コイルの励磁速度を増加しようとしても限界があり、十分な性能を発揮できないおそれがあるので、実際に適用するときには注意が必要である。
【0066】
本実施例に採用する回転磁界型フラックスポンプは、図5に示すような構成を有するである。以下、図5と図1を参照してその構造および機能を説明する。
フラックスポンプ8の入力は、風力や海潮流などの自然エネルギを利用するプロペラ1、あるいは電動機などの回転エネルギである。1次トランスミッション2で回転数を増速して2次トランスミッション4で分岐された回転は、第2分岐伝導軸7によりフラックスポンプ8のロータ42に伝導される。ロータ42の外周には、例えば4列から6列など複数列の永久磁石列41が等間隔に組み込まれている。
【0067】
ロータ42は、両端を軸受43で把持して、超電導薄肉円筒44の中心線に回転軸が一致するように配設されている。ロータ42が回転すると、永久磁石列41が発する磁束が超電導薄肉円筒44の対向部分を常電導化し磁束が侵入し、その後超電導化すると磁束が超電導回路に閉じ込められる。このような磁束の侵入・閉じ込めの過程が繰り返し行われて、回転エネルギが磁気エネルギに変換される。発生した磁気エネルギは、超電導薄肉円筒44の両端に接続された超電導接続板47を介し超電導ケーブル3を通じて超電導コイル群9に伝送され励磁電流の形で蓄積される。
なお、超電導ケーブル3には抵抗器とダイオードを直列接続した保護回路14と永久電流スイッチ13が並列接続されている。
【0068】
移動磁束により誘起される渦電流によって超電導薄肉円筒44内に熱が発生して温度が上昇する。侵入磁束を閉じ込めるためには高温部分を速やかに冷却して超電導状態に戻す必要がある。
そこで、本実施例では、超電導薄肉円筒44の外周に安定冷却ステータ46を設けて、積極的に伝導冷却することにより超電導薄肉円筒44の熱的超電導安定性を確保する。
【0069】
安定冷却ステータ46は電気抵抗と熱伝導率が大きく容積の割に熱容量が大きいキュプロニッケル合金などで形成した厚肉円筒であり、自身を貫通する磁束の変動による渦電流に起因する温度上昇を抑制し、かつ接触物からの熱を伝導により速やかに外部に排除するように構成されている。
超電導薄肉円筒44の外周に接して、非金属絶縁材料としては熱伝導率の大きい窒化アルミなどで形成した電気絶縁層45が配設されていて、安定冷却ステータ46はこの電気絶縁層45を介在させてその外側に設けられている。
【0070】
安定冷却ステータ46はクライオスタット内槽36の内槽フランジ38に固定されており、熱伝導性と熱容量をもって内槽の冷熱を積極的に蓄冷し、超電導薄肉円筒44に冷熱伝導することにより超電導臨界温度以下に冷却して超電導薄肉円筒44の熱的超電導安定性を確保する。
このような安定冷却ステータ46を使用するため、常電導領域が速やかに超伝導状態を回復するので、永久磁石列41の数を多くしかつロータ回転速度を上げてエネルギ蓄積速度を大きくすることができる。
【0071】
ロータ42に回転を伝える分岐伝導軸7はロータ42の端部に固定されクライオスタット内槽36とクライオスタット外槽37を貫通し、クライオスタット11の外部で2次トランスミッション4に導入されている。
分岐伝導軸7は、超電導薄肉円筒44などフラックスポンプ8本体への伝熱を少なくして熱的超電導安定性を阻害しないようにするため、できるだけ長くすることが好ましい。さらに、軸偏心等の回転阻害要因を除くためたわみ軸継手48などの緩衝部材を中間に挿入することが望ましい。
【0072】
本実施例のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムでは、電力貯蔵する超電導電力貯蔵セクション20と単極発電機型フライホイールセクション30で超電導コイル群9を共用しているため、超電導コイル群9に貯蔵されたエネルギを出力すると超電導コイル群9内の永久電流ISMEが低減し発電ロータ6の回転面と交わる磁束の密度が低下するので、このときの単極発電機型フライホイールセクション30の出力電圧と発電効率の低下が心配になる。
【0073】
そこで、超電導電力貯蔵セクション20のエネルギ出力に伴う貯蔵エネルギESMEの変化による影響を評価する計算式を導出する。
超電導コイル群9に貯蔵されたエネルギESMEは、超電導コイル群9の合成インダクタンスをLSME、超電導コイル群9内の電流値をISMEがとすると、
SME=LSMESME 2/2 (3)
で表される。
一方、超電導コイル群9により発生する磁束の磁束密度BはISMEに比例し、比例定数をkSMEとすると、
B=kSMESME (4)
となる。
【0074】
(3)式と(4)式を(1)式と(2)式に代入すると、単極発電機型フライホイールセクション30の出力電圧Vnと発電効率ηHPGがそれぞれ、下の式で求められることが分かる。
n=ukSME(2ESME/LSME1/2D (5)
ηHPG=1−((R+r)ISME 2)/uDISME)(LSME/2ESME)/kSME (6)
【0075】
したがって、例えば超電導コイル群9から貯蔵エネルギを放出する前におけるジュール損((R+r)I2)と実効発電量uBDIの比が1/10である場合について計算すると、貯蔵エネルギESMEが50%まで低下したときに、出力電圧Vnは約70.7%まで、また発電効率ηHPGは当初の90.9%から87.6%に低下する。
【0076】
この結果から、超電導電力貯蔵セクション20内の貯蔵エネルギの低下割合ほどには単極発電機型フライホイールセクション30の出力特性が劣化しないことが分かる。特に発電効率の低下は小さい。
なお、電圧低下が約30%あるが、本実施例の発電ロータ9は多層積層構造を有するので、この程度の電圧低下は出力選択スイッチ19で直列接続する導電体層31の数を変えて出力電圧を調整することにより十分補償することができる。
【0077】
次に、以上のように構成されるハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムの動作を説明する。
プロペラ1の回転エネルギを超電導単極発電機型フライホイールセクション30に蓄積するときは、1次トランスミッション2で増速した主回転伝導軸3の回転を2次トランスミッション4で第1分岐伝導軸5に分岐し、第1分岐伝導軸5に直結している発電ロータ6に伝導する。発電ロータ6は、積み増しされる回転エネルギに対応する分だけ超電導コイル群9による磁界内で回転速度を上げて、回転エネルギとして蓄積する。発電ロータ6はケーシング35の真空中の低摩擦環境下に保持されており、貯蔵エネルギを電力として出力しない限り回転速度を維持して蓄積した回転エネルギを貯蔵する。
【0078】
プロペラ1の回転エネルギを超電導電力貯蔵セクション20に蓄積するときは、主回転伝導軸3の回転は2次トランスミッション4で第2分岐伝導軸7で分岐され、フラックスポンプ8を介して永久電流に変換され超電導コイル群9に電磁エネルギとして積み増しされる。エネルギ貯蔵状態では、永久電流スイッチ14が通電状態になって超電導コイル群9内の電流が超伝導状態下で維持される。
このように、本実施例のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムでは、供給されたエネルギが回転エネルギと電磁エネルギの両様の形態で貯蔵されることになる。
【0079】
一方、超電導単極発電機型フライホイールセクション30に貯蔵された回転エネルギを取り出すときは、切替遮断器15を超電導単極発電機型フライホイールセクション30の側から出力を取るように切り替え、所望の電圧を持った電流になるように出力選択スイッチ19を設定して、超電導コイル群9によって発生される磁界が発電ロータ6に印加されている状態で、集電ブラシ33,34を進出させ発電ロータ6の端子と接触させる。
【0080】
超電導コイル群9により生成される磁束が、発電ロータ6の回転方向に垂直に貫通するように印加されているので、発電ロータ6の各導電体層34にはその半径方向に(1)式に表された起電力が誘起されている。したがって、各導電体層34に接触した集電ブラシ33,34に接続された電気回路には回路中の負荷に対応する直流電流が流れる。この直流電流は、出力選択スイッチ19を介して電力変換器10で所望の形態に整えられた上で電力需要家に供給される。
貯蔵エネルギが減少するのに対応して発電ロータ6の回転速度は低下する。
【0081】
本実施例では、発電ロータ6が複数の導電体層31を電気絶縁層32を挟んで積層化した構造となっていて、各導電体層31のそれぞれに対応して集電ブラシ33、34が設けられているので、各導電体層の接続形態を変更することにより、出力電流及び電圧の選択幅が広がり、さまざまな電力出力需要形態に対応することができる。
また、集電ブラシ1個あたりの電流負担が軽減し、集電ブラシの耐久性を向上させることができる。
また本実施例では、磁界生成手段として、超電導コイルを採用したので、磁束密度を上げて出力電圧を高めることができ、エネルギ効率を向上させるとともに、高電圧需要にも十分に対応することができる。
【0082】
さらに、超電導電力貯蔵セクション20に貯蔵された電磁エネルギを取り出すときは、切替遮断器15を超電導電力貯蔵セクション20の側に切り替え、永久電流スイッチ14を遮断するとともに着脱可能な電流リード21を超電導コイル群9の端子に接続し、電力変換器10に電流を供給する。超電導コイル群9に貯蔵されたエネルギが減少すると、永久電流が小さくなるので、発電ロータ6を横切る磁束の密度が小さくなるが、磁束密度の減少率は貯蔵エネルギの減少率より小さいので、発電ロータ6から貯蔵エネルギを取り出す場合に与える影響は相対的に小さい。
電流リード21は、貯蔵エネルギを出力するとき以外はクライオスタット11から引き抜いて、電流リード21を伝導してくる熱を減少させ、冷却用冷媒の蒸発を低減するようにしている。
【0083】
なお、本実施例の超電導コイル群9では、超電導巻線に多芯モノリス線材を用いているため、大電流を短時間で出力すると損傷を与えるので保護回路を働かせて遮断して、適当な領域の負荷を接続する場合にのみ稼働するようにする。
したがって、超電導電力貯蔵セクション20からのエネルギ回収に適しないような負荷を接続するときは、超電導単極発電機型フライホイールセクション30からのエネルギ回収で対処することが好ましい。
【0084】
なお、本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、発電ロータとフラックスポンプの回転軸を2次トランスミッションを介した分岐伝導軸にそれぞれ連結するようにしたが、いずれか一方を1次トランスミッションの出力を直接回転軸に連結するようにしてもよい。また、出力選択スイッチの構成も、上述の形態に限らず直列接続と並列接続を自由に組み合わせるようにすることができる。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムによれば、回転機械の回転エネルギが電力機器を介さず直接的に、超電導単極発電機型フライホイールセクションの発電ロータの回転エネルギと超電導電力貯蔵セクションの超電導コイル群の電磁エネルギとして貯蔵されるので、システムのエネルギ効率を向上させることができる。
【0086】
また、超電導コイル群と発電ロータ、さらに発電ロータの導電体層数を選択して接続することが許されるため、出力電流及び電圧の選択幅が広がり、さまざまな電力需要形態に対応することができる。さらに超電導コイルを常用されていて信頼性が高く安価な超電導線材を利用することができるので、全体として経済性の良いシステム構築が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システムの1実施例の構成図である。
【図2】本実施例の主要部の構造をより詳細に示す構成図である。
【図3】本実施例に用いる出力選択スイッチの動作例を示す図面である。
【図4】本実施例に用いる回転磁界型フラックスポンプの作動原理を説明する概念図である。
【図5】本実施例に用いる回転磁界型フラックスポンプの構成を示すブロック図である。
【図6】蓄電池によりエネルギ貯蔵する従来の自然エネルギ発電システムの構成例を示すブロック図である。
【図7】フライホイールを用いた従来のエネルギ貯蔵システムの構成例を示すブロック図である。
【図8】単極発電機の構成を示す図である。
【図9】超電導コイルを用いた従来のエネルギ貯蔵システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 プロペラ
2 1次トランスミッション
3 主回転伝導軸
4 2次トランスミッション
5,7 分岐伝導軸
6 発電ロータ
8 フラックスポンプ
9 超電導コイル群
10 電力変換機器
11 横置き2重円筒型クライオスタット
12 冷却装置
13 永久電流スイッチ
14 保護回路
15 切替遮断器
16 交直変換器
17 整流器
18 変圧器
19 出力選択スイッチ
20 超電導電力貯蔵セクション
21 電流リード
30 超電導単極発電機型フライホイールセクション
31 導電体層
32 電気絶縁層
33,34 集電ブラシ
35 ケーシング
36 クライオスタット内槽
37 クライオスタット外槽
41 永久磁石列
42 ロータ
43 軸受
44 超電導薄肉円筒
45 電気絶縁層
46 安定冷却ステータ
47 超電導接続板
48 たわみ軸継手

Claims (7)

  1. 回転機械に回転伝達機構を介して連結されて回転エネルギを蓄えるフライホイールであって導電体が展設された円盤状ロータを有するフライホイールと、前記回転機械の回転エネルギを電磁エネルギに変換して超電導コイルに蓄積するとともに該円盤状ロータと垂直の方向に磁界を作用させる超電導コイルとを有し、前記導電体が電極端子を備え径方向に発生する直流電流を取り出せるようにするとともに、前記超電導コイルに蓄積した電磁エネルギを直流電流として取り出せるようにしたハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  2. 前記超電導コイルが前記回転機械に連結された回転磁界型フラックスポンプを備え、該回転機械の回転エネルギを閉じ込め磁束に変換して該超電導コイルにエネルギを蓄積することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  3. 前記回転磁界型フラックスポンプが、前記回転機械により回転する複数の永久磁石を周囲に備えたロータと、前記超電導コイルと電気的に接続され前記ロータが中で回転する超伝導体からなる薄肉シリンダと、該薄肉シリンダを囲繞する熱伝導率が高い材料からなる冷却ステータとを備えることを特徴とする請求項2記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  4. 前記フライホイールの円盤状ロータが互いに絶縁された複数の導電体板を多層化した構造を有し、該導電体板はそれぞれ前記直流電流を取り出すための電極端子を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  5. 前記複数の導電体板に備える電極端子は出力選択スイッチに接続され、該出力選択スイッチは、前記複数の導電体板を直列接続するモード、並列接続するモード及び前記複数の導電体板の一部を並列に接続し、該並列接続したブロックを直列に接続するモードを選択して、前記直流電流を出力できるように構成されていることを特徴とする請求項4記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  6. 前記回転機械が気流もしくは水流によって駆動されるものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
  7. 前記回転機械が内燃機関により駆動されるものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のハイブリッド型超電導エネルギ貯蔵システム。
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