JP4110436B2 - シリンダボア内面に対する溶射方法および溶射装置 - Google Patents

シリンダボア内面に対する溶射方法および溶射装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダブロックのシリンダボアの内面にシリンダボアとは異なる金属を溶射する際に用いるシリンダボア内面に対する溶射方法および溶射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において、アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックのシリンダボアの内面に、このシリンダボアとは異なる鉄系金属を溶射して溶射被膜を形成する場合、例えば、図4に示すように、シリンダボア50に、その内面形状に合ったスリーブ51を挿入し、このスリーブ51の一端をシリンダボア50内の溶射点付近に臨ませた状態を維持しつつ、スリーブ51を溶射ガン52の移動方向に同期して移動させるようにしていた。(特開平6−287740号)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来の溶射方法では、溶射中の跳ね返り溶射粉が溶射被膜に残ってしまうのを防ぐことがはきるものの、溶射中におけるシリンダボア内面の温度上昇によるアルミニウム系金属からなるシリンダブロックと鉄系金属からなる溶射被膜との熱膨脹差により、冷却時には大きな内部応力が発生してしまい、溶射被膜の密着強度が低下して溶射被膜が剥がれる可能性がないとは言えないという問題があった。
【0004】
また、溶射中におけるシリンダボア内面の温度が高くなり過ぎないようにするために、溶射初期の段階から溶射熱量をできるだけ低く抑えた条件下で溶射を行う場合には、要求を満たす溶射被膜を形成するために長時間溶射を行わなくてはならないという問題を有しており、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、溶射時間の短縮を図ったうえで、母材と溶射材との熱膨脹差により生じる内部応力を極力小さく抑えて、溶射被膜の剥がれを防ぐことが可能であるシリンダボア内面に対する溶射方法および溶射装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックのシリンダボア内にロータリ溶射ガンを挿入し、シリンダボアの軸心回りに回転しながら軸心方向に往復移動するロータリ溶射ガンから鉄系金属の溶射材を溶射してシリンダボア内面に溶射被膜を形成するシリンダボア内面に対する溶射方法において、上記シリンダボア内面に溶射被膜が形成される際の溶射温度を測定し、その測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンによる溶射条件を制御しつつ溶射材の溶射を継続し、当該測定された溶射温度が上記所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を停止することを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した構成において、測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンの回転数及び往復速度をそれぞれ増加させ、測定された溶射温度が所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を所定時間停止させることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載した構成において、測定された溶射温度が80゜C以下の場合はロータリ溶射ガンの初期回転数および初期往復速度を維持し、溶射温度が200゜Cを越える場合は、ロータリ溶射ガンからの溶射を所定時間停止させ、溶射温度が80゜Cを越えて200゜Cまでの間の場合はロータリ溶射ガンの回転数および往復速度をそれぞれ増加させる制御を行うことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段により溶射温度を測定するとともに、エアカーテンにより前記非接触温度測定手段を保護するようにしたことを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の非接触温度測定手段を赤外線温度センサとし、赤外線温度センサの測定部をエアカーテンで覆いつつ溶射温度を測定することを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載した発明は、アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックのシリンダボア内にロータリ溶射ガンを挿入し、シリンダボアの軸心回りに回転しながら軸心方向に往復移動するロータリ溶射ガンから鉄系金属の溶射材を溶射してシリンダボア内面に溶射被膜を形成するシリンダボア内面に対する溶射装置において、上記シリンダボア内面に溶射被膜が形成される際の溶射温度を測定する温度測定手段と、この温度測定手段により測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンによる溶射条件を制御しつつ溶射材の溶射を継続し、当該測定された溶射温度が上記所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を停止する制御部を有することを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載した温度測定手段をロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段とするとともに、エアーカーテンにより非接触温度測定手段を保護するエア供給機構を設けたことを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載した非接触温度測定手段を赤外線温度センサとし、エア供給機構は赤外線温度センサの測定部を覆うエアカーテンを形成するように設定されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の作用】
請求項1に記載の発明では、温度測定手段により測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンによる溶射条件を制御しつつ溶射材の溶射を継続し、当該測定された溶射温度が上記所定の温度範囲を超えた場合にはロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を停止することにより、溶射中におけるシリンダボア内面の温度が常に所定温度以下にとどまり、母材と溶射材との熱膨脹差により生じる内部応力が極力小さく抑えられる。
その結果、溶射被膜の剥がれが阻止されることとなり、この際、溶射初期の段階から溶射熱量を低く抑える必要がないことから、溶射時間の短縮も図られることとなる。
請求項2に記載の発明では、測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンの回転数及び往復速度をそれぞれ増加させ、測定された溶射温度が所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を所定時間停止させているので、溶射中におけるシリンダボア内面の温度が常に所定温度以下にとどまり、母材と溶射材との熱膨脹差により生じる内部応力が極力小さく抑えられる。その結果、溶射被膜の剥がれが阻止されることとなり、この際、溶射初期の段階から溶射熱量を低く抑える必要がないことから、溶射時間の短縮も図られることとなる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、測定された溶射温度が80゜C以下の場合はロータリ溶射ガンの初期回転数および初期往復速度を維持し、溶射温度が200゜Cを越える場合は、ロータリ溶射ガンからの溶射を所定時間停止させ、溶射温度が80゜Cを越えて200゜Cまでの間の場合はロータリ溶射ガンの回転数および往復速度をそれぞれ増加させる制御を行うので、溶射中におけるシリンダボア内面の温度が常に所定温度以下にとどまり、母材と溶射材との熱膨脹差により生じる内部応力が極力小さく抑えられる。その結果、溶射被膜の剥がれが阻止されることとなり、この際、溶射初期の段階から溶射熱量を低く抑える必要がないことから、溶射時間の短縮も図られることとなる。
【0013】
請求項4に記載した発明では、ロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段により溶射温度を測定するとともに、エアカーテンにより上記非接触温度測定手段を保護しているので、その非接触温度測定手段に溶射粉が付着することによる測定精度の低下を回避できる。
【0014】
請求項5に記載した発明では、赤外線温度センサの測定部をエアカーテンで覆いつつ溶射温度を測定しているので、その赤外線温度センサに溶射粉が付着することによる測定精度の低下を回避できる。
【0015】
請求項6に記載した発明では、溶射中におけるシリンダボア内面の温度が常に所定温度以下に抑えられて、アルミニウム系金属の母材と鉄系金属の溶射材との熱膨脹差によって発生する内部応力が極力小さく抑えられることから、溶射被膜の剥がれが阻止されることとなり、この際、溶射初期から溶射熱量を低く抑えなくても済むので、溶射時間が短いものとなる。
【0016】
請求項7に記載した発明では、温度測定手段をロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段とするとともに、エアーカーテンにより非接触温度測定手段を保護するエア供給機構を設けているので、その非接触温度測定手段に溶射粉が付着することによる測定精度の低下を回避できるとともに、測定部が破損したりすることが阻止されることとなり、高い測定精度が維持されることとなる。
請求項8に記載した発明では、非接触温度測定手段を赤外線温度センサとし、エア供給機構は赤外線温度センサの測定部を覆うエアカーテンを形成するように設定されているので、その赤外線温度センサに溶射粉が付着することによる測定精度の低下を回避できるので、測定部が破損したりすることが阻止されることとなり、高い測定精度が維持されることとなる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1〜5に記載の発明によれば、溶射時間の短縮を実現したうえで、母材と溶射材との熱膨脹差により生じる内部応力を極めて小さく抑えることができ、従って、溶射被膜の剥がれを確実に防止することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0018】
請求項4,5に記載の発明によれば、測定精度の低下を防ぐことができるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0019】
請求項6〜8に記載の発明によれば、長い溶射時間を必要としなくても、母材と溶射材との熱膨脹差により発生する内部応力を極力小さく抑えて、溶射被膜が剥がれるのを防ぐことが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、溶射中における溶射被膜の表面温度を高い精度で測定することができる。
請求項8に記載の発明によれば、赤外線温度センサの測定部に溶射粉が付着したり、測定部が破損したりするのを防ぐことができ、その結果、高い測定精度を維持することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図3は本発明に係わるシリンダボア内面に対する溶射方法を説明する図であり、図1および図2はこの溶射方法に用いる溶射装置、すなわち、本発明に係わる溶射装置の一実施例を示している。
【0023】
図1に示すように、この溶射装置1は、アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックSのシリンダボアSB内に挿入されてシリンダボアSBとは異なる鉄系金属の溶射材FをシリンダボアSBの内面に溶射するロータリ溶射ガン2と、このロータリ溶射ガン2をシリンダボアSBの軸心L回りに回転させると共に軸心L方向に往復移動させるガン駆動手段3を備えており、溶射中にシリンダボアSBの内面に形成される溶射被膜Faの表面温度を溶射温度として測定する赤外線温度センサ(温度測定手段;非接触温度測定手段)4をロータリ溶射ガン2に設けていると共に、赤外線温度センサ4と信号ケーブル5を介して接続してこの赤外線温度センサ4によって測定された溶射被膜Faの表面温度に基づいてガン駆動手段3に信号を出力してロータリ溶射ガン2による溶射条件を制御する制御部6を設けている。
【0024】
赤外線温度センサ4は、図2に示すように、ロータリ溶射ガン2のノズル2aとは反対側に形成された環状壁2bに測定部4aを外側に向けた状態で嵌合してあって、測定部4a側は環状壁2bに捩じ込んで取り付けられるカバー7により覆ってあり、カバー7には測定部4aを露出させる測定窓7aが設けてある。
【0025】
この場合、カバー7と赤外線温度センサ4との間に形成される環状空間11と、カバー7の外周壁7bに設けた貫通孔7cを介して環状空間11にエアaを供給する図示しないエア供給源と、カバー7の先端部に設けられて環状空間11と測定窓7aとを連通させる複数個のスリット12およびエアノズル13を具備したエア供給機構10が設けてあり、このエア供給機構10では、環状空間11に供給されたエア供給源からのエアaを複数個のスリット12およびエアノズル13から測定窓7aに吹き出させてエアカーテンAを形成することにより、赤外線温度センサ4の測定部4aを覆うようにしている。
【0026】
この赤外線温度センサ4からフィードバックされる溶射温度としての溶射被膜Faの表面温度に基づいてロータリ溶射ガン2による溶射条件を制御する制御部6では、図3に示すように、測定された溶射被膜Faの表面温度Tが80゜C(=T1)以下の場合は、すなわち、T≦T1の場合は、ロータリ溶射ガン2の初期回転数および初期往復速度を維持したまま溶射を継続し、溶射被膜Faの表面温度Tが200゜C(=T2)を越える場合は、すなわち、T>T2の場合は、ロータリ溶射ガン2からの溶射を所定時間停止させ、溶射被膜Faの表面温度Tが80゜Cを越えて200゜Cまでの間の場合は、すなわち、T2≧T>T1の場合は、ロータリ溶射ガン2の回転数および往復速度をそれぞれ増加させる制御を行うように設定してある。
【0027】
上記した溶射装置1により、シリンダブロックSのシリンダボアSBの内面に対して鉄系金属の溶射材Fを溶射して溶射被膜Faを形成するに際しては、まず、シリンダボアSB内にロータリ溶射ガン2を挿入し、ロータリ溶射ガン2をシリンダボアSBの軸心L回りに回転させると共に軸心L方向に往復移動させつつ、シリンダボアSBの内面に対して溶射材Fの溶射を行わせる。
【0028】
この溶射の間、赤外線温度センサ4からは、測定された溶射被膜Faの表面温度Tがリアルタイムで制御部6にフィードバックされており、制御部6からは、その測定結果に基づいて、ガン駆動手段3に対して制御信号が出力される。
【0029】
すなわち、測定された溶射被膜Faの表面温度TがT1以下の場合は、ロータリ溶射ガン2の初期回転数および初期往復速度を維持したまま溶射を継続して行わせ、溶射被膜の表面温度TがT2を越える場合は、ロータリ溶射ガン2からの溶射を所定時間停止させ、溶射被膜の表面温度TがT1を越えてT2までの間の場合は、ロータリ溶射ガン2の回転数および往復速度をそれぞれ増加させる。
【0030】
したがって、溶射中におけるシリンダボアSBの内面の温度が常に所定温度以下に抑えられ、シリンダブロックSの母材と溶射材Fとの熱膨脹差によって生じる内部応力が極力小さく抑えられることから、溶射被膜Faの剥がれが回避されることとなる。
【0031】
また、この溶射装置1を用いた溶射方法では、溶射中におけるシリンダボアSBの内面の温度が高くなり過ぎないようにするために、溶射初期の段階から溶射熱量を低く抑えて溶射を行う必要がないので、溶射時間が短いものとなる。
【0032】
さらに、この溶射装置1を用いた溶射方法では、溶射被膜Faの表面温度を測定するのに非接触温度測定手段として赤外線温度センサ4を採用しているので、溶射中における溶射被膜Faの表面温度Tの測定がリアルタイムでなされることとなり、その結果、高精度の測定がなされることとなる。
【0033】
さらにまた、この溶射装置1では、赤外線温度センサ4の測定部4aを覆うエアカーテンAを形成するエア供給機構10を設けているので、赤外線温度センサ4の測定部4aに溶射粉が付着したり、測定部4aが破損したりすることが阻止されることとなり、高い測定精度が維持されることとなる。
【0034】
なお、本発明に係わるシリンダボア内面に対する溶射方法および溶射装置の詳細な構成は上記した実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶射装置の一実施例を示す溶射を行っている状態の動作説明図である。
【図2】図1に示した溶射装置の赤外線温度センサ部分の拡大断面説明図である。
【図3】図1における溶射装置の制御の制御パターンを示すグラフである。
【図4】従来における溶射装置を示す溶射を行っている状態の動作説明図である。
【符号の説明】
1 溶射装置
2 ロータリ溶射ガン
3 ガン駆動手段
4 赤外線温度センサ(温度測定手段;非接触温度測定手段)
4a 赤外線温度センサの測定部
6 制御部
10 エア供給機構
A エアカーテン
F 溶射材
Fa 溶射被膜
L シリンダボアの軸心
S シリンダブロック
SB シリンダボア
T 溶射被膜の表面温度

Claims (8)

  1. アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックのシリンダボア内にロータリ溶射ガンを挿入し、シリンダボアの軸心回りに回転しながら軸心方向に往復移動するロータリ溶射ガンから鉄系金属の溶射材を溶射してシリンダボア内面に溶射被膜を形成するシリンダボア内面に対する溶射方法において、
    上記シリンダボア内面に溶射被膜が形成される際の溶射温度を測定し、その測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンによる溶射条件を制御しつつ溶射材の溶射を継続し、当該測定された溶射温度が上記所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を停止することを特徴とするシリンダボア内面に対する溶射方法。
  2. 測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンの回転数及び往復速度をそれぞれ増加させ、測定された溶射温度が所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を所定時間停止させることを特徴とする請求項1に記載のシリンダボア内面に対する溶射方法。
  3. 測定された溶射温度が80゜C以下の場合はロータリ溶射ガンの初期回転数および初期往復速度を維持し、溶射温度が200゜Cを越える場合は、ロータリ溶射ガンからの溶射を所定時間停止させ、溶射温度が80゜Cを越えて200゜Cまでの間の場合はロータリ溶射ガンの回転数および往復速度をそれぞれ増加させる制御を行うことを特徴とする請求項に記載のシリンダボア内面に対する溶射方法。
  4. ロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段により溶射温度を測定するとともに、エアカーテンにより前記非接触温度測定手段を保護するようにしたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシリンダボア内面に対する溶射方法。
  5. 非接触温度測定手段を赤外線温度センサとし、赤外線温度センサの測定部をエアカーテンで覆いつつ溶射温度を測定することを特徴とする請求項4に記載のシリンダボア内面に対する溶射方法
  6. アルミニウム系金属を母材とするシリンダブロックのシリンダボア内に挿入され、そのシリンダブロックの軸心回りに回転しながら軸心方向に往復移動するとともに、シリンダボア内面に向けて鉄系金属の溶射材を溶射するロータリ溶射ガンを有し、このロータリ溶射ガンをシリンダボアの軸心回りに回転させつつ軸心方向に往復移動しながら鉄系金属の溶射材を溶射してシリンダボア内面に溶射被膜を形成するシリンダボア内面に対する溶射装置において、
    上記シリンダボア内面に溶射被膜が形成される際の溶射温度を測定する温度測定手段と、この温度測定手段により測定された溶射温度が所定の温度範囲内の場合には、ロータリ溶射ガンによる溶射条件を制御しつつ溶射材の溶射を継続し、当該測定された溶射温度が上記所定の温度範囲を超えた場合には、ロータリ溶射ガンからの溶射材の溶射を停止する制御部を有することを特徴とするシリンダボア内面に対する溶射装置。
  7. 温度測定手段をロータリ溶射ガンに設けた非接触温度測定手段とするとともに、
    エアーカーテンにより非接触温度測定手段を保護するエア供給機構を設けたことを特徴とする請求項6に記載の溶射装置。
  8. 非接触温度測定手段を赤外線温度センサとし、エア供給機構は赤外線温度センサの測定部を覆うエアカーテンを形成するように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の溶射装置。
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