JP4109299B2 - 分散型健康管理システム - Google Patents

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本願発明は、分散型健康管理システムに関する。
糖尿病や肝臓病などの慢性疾患の治療は長期間を要するが、現状では、主として通院による患者の管理が行われている。きめ細かな管理を行おうとすれば通院回数が増えて患者の体力的負担が増し、患者の体力的負担を慮って通院回数を少なくすれば、きめ細かな管理ができず、治療の適切性を欠く場合も生じかねない。
一方、在宅患者の健康管理をしたり、在宅療養を支援するためのシステムとして、たとえば、特許文献1にみられるように、糖尿病患者の血糖値を電話回線を用いてマイクロコンピュータに送信入力し、患者別にデータを蓄積し、集団データとして管理するもの、特許文献2にみられるように、身体に装着した身体用のセンサの出力をモデムを使用して病院等に設置したホストコンピュータに送信し、処方を与えるもの、特許文献3にみられるように、家庭内の水洗便器に排泄物検査センサを取付け、電話回線を用いて排泄状況を管理センターに送るもの、あるいは特許文献4にみられるように、ハイビジョン等の映像や音声を通じて在宅患者の健康状態を診断するもの、などがある。
特開平2−279056号公報 特開平4−63449号公報 特開平8−17906号公報 特開平3−198832号公報
上記の従来技術はいずれも、医療機関や監視センターが患者を在宅のまま健康管理するというものであり、患者の通院の負担を軽減しうるものであるが、一方、通院に際しては、予約の手続が面倒であったり、病院での長時間の滞在が却って健康負担になってしまうという問題もある。
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、患者側に設置するべき端末装置から、容易に通院予約を可能として、患者の負担を軽減することができる分散型健康管理システムを提供することをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を採用した。
すなわち、本願発明によって提供される分散型健康管理システムは、中央管理装置と、この中央管理装置に通信回線を介して接続可能であり、各患者あるいは施設に割り当てられた複数の端末装置とを備えており、各端末装置は、臨床検査生データ採集部と、この臨床検査生データ採集部によって採集された生データを上記中央管理装置に転送するデータ転送手段と、中央管理装置から異常報告を受けた場合に医療機関への来院予約を催告する来院予約催告手段と、来院予約表示・入力部と、この来院予約表示・入力部から入力された来院予約入力データを中央管理装置に転送する来院予約入力データ転送手段とを備えており、上記中央管理装置は、上記各端末装置から転送された生データから臨床データに演算する臨床データ演算手段と、各端末装置に対応する個人別臨床データを統計処理して個人別の正常範囲を決定する個人別統計処理手段と、各端末装置から転送された生データから演算された臨床データが上記個人別の正常範囲に照らして異常である場合に、対応する端末装置に対して上記異常報告を発する異常報告手段と、各端末装置から来院予約入力データを受信した場合にこの来院予約入力データをこの中央管理装置が通信回線を介して接続可能な医療機関に転送する来院予約取次手段とを備えていることを特徴としている。
この分散型健康管理システムは、在宅患者の自宅等に設置される端末装置から、医療機
関の来院予約をすることを可能としたものである。すなわち、在宅患者が端末装置上で中央管理装置からの異常報告を受けた場、患者あるいは家族などの関係者は、在宅状態のまま、端末装置から来院予約をすることができる。これにより、在宅患者の異常が発見された場合に、その医療的対応がより迅速かつ的確に行えるようになる。
本願発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
図1は本願発明に係る分散型健康管理システム10の一実施形態の概念を示している。
本願発明に係る分散型健康管理システム10は、中央管理装置20と、この中央管理装置20に通信回線15を介して接続可能な複数の端末装置30を備えている。中央管理装置20は、たとえば大学病院等の高機能医療機関の内部に設置する場合もあるし、医療機関とは独立した監視センター等に設置する場合もある。各端末装置30は、原則として患者の家庭内に設置されるが、たとえば過疎地診療所等の小規模な医療機関内に設置することも考えられる。
中央管理装置20を高機能医療機関とは独立したものとする場合、図1に表れているように、本願発明の分散型健康管理システム10の成果を患者処方に迅速に反映する等のため、中央管理装置20は、大学病院等の高機能医療機関100や、特定の患者の主治医が所属する医療機関と通信回線15を介して連係可能に構成される。通信回線15は、一般的には公衆電話回線が使用されるが、場合によっては、インターネット等の回線を使用することも考えられる。
図2(a)は、上記端末装置30の構成を示すブロック図である。
まず、端末装置30は、必要最小限の規模において、CPU31、ROM32、RAM33、ゲートアレイ34、NCU35、モデム36、EEPROM37、操作部38、臨床検査生データ採集部39、表示部40を備えている。CPU31、ROM32、RAM33、ゲートアレイ34、NCU35、モデム36およびEEPROM37は、バス線によって相互に接続されている。ゲートアレイ34には、操作部38、表示部40および臨床検査生データ採集部39が接続されている。NCU35は、モデム36および通信回線15に接続されている。
CPU31は、端末装置30を全体的に制御する。ROM32は、各種のプログラム等を記憶している。RAM33は、CPU31により処理されたデータ等の各種のデータ等を記憶する。ゲートアレイ34は、CPU31に対する入・出力を制御する。NCU35は、通信回線に接続されて網制御を行う。モデム36は、受信データを復調し、送信データを変調する。EEPROM37は、フラグなどを記憶する。操作部38は、キースイッチ等からなる。表示部40は、LCD等からなり、CPU31に制御されて各種の表示を行う。
臨床検査生データ採集部39は、たとえば分光分析の手法によって患者の尿中の特定成分等の分析をするための生データを採集する。ただし、本願発明の場合、この臨床検査生データ採集部39は、特定成分の定量のための演算までは行わず、定量のための演算によって臨床データとして意味をもつデータを得るのは、後記するように中央管理装置20内に設定された臨床データ演算手段61においてである。換言すれば、本願発明においては、端末装置30が備える臨床検査生データ採集部39と、中央管理装置20内に設定された臨床データ演算手段61とが協働して、いわゆる臨床検査装置を構成することになる(図5参照)。
より具体的には、たとえば分光分析の手法によって尿中の特定成分の濃度分析を行う場合、上記臨床検査生データ採集部39は、光源からの光線を患者の尿をセットしたセルに入射させ、選択された波長での入射光強度と、各選択された波長でのセル透過光強度とをそれぞれ表す電気信号を出力する。そして、この電気信号(生データ)は、モデム36、通信回線15を介して、中央管理装置20に送信される。
図2(b)は、各患者の家庭内に設置するための端末装置30の操作・表示部の一例を表している。符号381〜385は、患者が自己の判断でその時点での健康状態を5段階で入力するための健康情報入力スイッチを示している。符号380は、各種の付加情報等を入力するためのキースイッチを表している。符号386は、来院予約のための入力キーを表している。符号41は、各種表示を行うLCDパネルを表している。この操作・表示部の具体的な動作および使用方法は後述する。
図3は、中央管理装置20の構成を示すブロック図である。この中央管理装置20は、基本的には、通信およびデータ処理が可能な大型コンピュータである。すなわち、プロセッサ21、ROM22やRAM23やEEPROM24やハードディスク240等のメモリ、ゲートアレイ25、モデム26、NCU27、操作部28、表示部29および記録部50等を備えている。プロセッサ21とROM22、RAM23、ハードディスク240、ゲートアレイ25、EEPROM24、モデム26およびNCU27は、バス線によって相互に接続されている。ゲートアレイ25には、操作部28、表示部29および記録部50が接続されている。NCU27は、モデム26および通信回線15に接続されている。
プロセッサ21は、中央管理装置20全体を制御する。ROM22は、各種のプログラムやデータなどを記憶する。RAM23は、プロセッサ21により処理されたデータなどの各種のデータを記憶する。ゲートアレイ25は、プロセッサ21に対する入出力を制御する。EEPROM24は、フラグ等を記憶する。モデム26は、受信データを復調し、送信データを変調する。NCU27は、通信回線に接続されて網制御を行う。操作部28は、各種の入力スイッチ群等からなり、使用者の操作に応じた操作信号を出力する。表示部29は、CRT等からなり、プロセッサ21に制御されて各種の表示を行う。記録部50は、各種のデータを記録紙上に記録する。ハードディスク240は、大容量のメモリであり、個人別の臨床データを記憶する個人別臨床データファイル241、個人別統計データファイル242、集団用統計データファイル243などが設定されている。
中央管理装置20および端末装置30の機能ブロック図を図5に示す。同図に示すように、中央管理装置20には、実質的にプログラムによって実現される種々の機能が与えられている。すなわち、第1には、上記端末装置30から送られてきた臨床検査生データを用いて臨床データに演算する臨床データ演算手段61、第2には、各端末装置30と対応する患者の健康情報を管理する個人別臨床データ管理手段62、第3には、複数の端末装置30に対応する臨床データを統計処理して集団としての正常範囲を決定する集団用統計処理手段63、第4には、各端末装置30に対応する個人別臨床データを統計処理して個人別の正常範囲を決定する個人別統計処理手段64、第5には、各端末装置30から送信されてきた生データから演算された臨床データが上記集団としての正常範囲および/または上記個人別の正常範囲に照らして、あるいはこれらに加えて端末装置30の健康情報入力部46(381〜385)から入力される5段階の健康情報データを加味して患者の状態が異常であるかどうかを判定する異常判定手段65、第6には、上記異常判定手段65が異常判定をした場合に各端末装置30および/またはこの中央管理装置20が通信回線を介して接続可能な医療機関100に異常報告をする報告手段66、第7には、上記異常判定手段65が異常判定をした場合に、その異常臨床データを中央管理装置20が通信回線を介して接続可能な医療機関100に転送する異常臨床データ転送手段67、第8には、この中央管理装置20が通信回線を介して接続可能な医療機関100の来院予約状況を参照して予約可能日時データを各端末装置30に送信し、各端末装置30の来院予約表示・入力部47から入力された来院予約入力データを受信してこれを上記医療機関100に転送する来院予約取次手段68である。
また、端末装置30には、臨床検査生データ採集部39と、患者の健康情報をたとえば5段階で入力することができる健康情報入力部46と、医療機関100の来院予約入力をすることができる来院予約表示・入力部47と、上記臨床検査生データ採集部39によって採集された臨床検査生データあるいはこれに加えて上記健康情報入力部46から入力された健康情報データを中央管理装置20に向けて送信することができるデータ送信手段45が形成されている。
図4は、上記中央管理装置20が通信回線を介して接続可能な医療機関100に設置されるコンピュータ110のブロック図である。このコンピュータ110は、CPU111、ROM112、RAM113、ゲートアレイ114、NCU115、モデム116、EEPROM117、ハードディスク120、操作部118、表示部119、および記録部124を備えている。大容量のメモリであるハードディスク120には、図4(b)に示すように、来院予約データファイル121、個人別臨床データファイル122、臨床統計データファイル123等が設けられる。来院予約データファイル121は、医療機関100内各科の診療予約データを格納したものであり、医療機関100内での予約入力操作のほか、後記するように、中央管理装置20による来院予約取次手段68からの受信データによって随時更新される。
次に、端末装置30、中央管理装置20、および医療機関100内のコンピュータ110の動作の一例を、フローチャートに従って説明する。
図6は、患者の自宅に設置するように構成された端末装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
たとえば、端末装置30の操作・表示部(図2(b))のキースイッチ380を操作するなどすることによる患者の発意による来院予約取次要求がなされたかどうかが判断される(S101)。来院予約取次要求が患者によってなされたと判断されると(S101:YES)、来院予約取次要求信号が中央管理装置20に向けて送信される(S113)。後記する中央管理装置20の動作によって送信されてくる医療機関の来院予約可能日時データを受信すると(S114:YES)、表示部40に来院予約可能日時が表示される(S115)。患者は、表示部40に表示された幾つかの来院予約可能日時から都合のよい日時を、たとえばキースイッチを押下するなどして入力する。こうして来院予約入力がなされると(S116:YES)、選択された来院予約入力データが中央管理装置20に向けて送信される(S117)。
患者の発意による来院予約取次要求がなされない場合には(S101:NO)、臨床検査生データの採集のための手続きに進む。すなわち、端末装置30の臨床検査生データ採集部39に検体がセットされると(S102:YES)、端末装置30の臨床検査生データ採集部39が自動的に臨床検査生データを採集する(S103)。この場合、たとえば糖尿病の在宅患者は、自宅に設置された端末装置30の検体セット部に好ましくは、毎朝の決まった時間に採集した尿をセットする。上記生データの採集は、より具体的には、前述したように分光分析の手法によって尿中の特定成分の濃度を検出する場合、上記臨床検査生データ採集部39は、尿がセットされたセルに光を入射させ、選択された波長での入射光強度と、各選択された波長でのセル透過光強度とをそれぞれ表す電気信号を出力する。次に、たとえば、図9(a)に示すような表示を行うことにより、患者のその時点での健康状態の入力催告を行う(S104)。患者は、図2(b)に符号381〜385で示した5段階の入力スイッチのいずれかを押下することにより、自己の認識でのその時点での健康状態を入力する。健康状態の入力があると(S105:YES)、上記臨床検査生データに加え、入力された健康情報データが中央管理装置20に向けて送信される(S106)。健康状態の入力がない場合であっても(S105:NO)、一定時間を計時するなどした後、上記臨床検査生データを中央管理装置20に向けて送信する(S107)。
後記するように、こうして端末装置30から臨床検査生データの送信を受けた中央管理装置20は、演算によって臨床データを得て個人別臨床データ管理に供し、臨床データに異常がある場合には、この異常報告とともに、医療機関の来院予約データファイルを参照した結果得られた来院予約可能日時データを返信してくるが、このような異常報告および来院予約可能日時データを受信した場合には(S108:YES)、図9(b)に示すような来院予約催告表示を行う(S109)。患者は、来院予約の意思表示をする場合には、図2(b)の符号386で示す来院予約入力キーを押下する。来院予約の意思表示がある場合には、来院予約可能日時データにより幾つかの来院予約可能日時を表示し(図9(c))、患者に都合のよい日時の選択を促す。上記のように、来院予約の意思表示をし、かつ来院予約可能日時のうち都合のよい日時が選択されることによる来院予約入力がなされると(S110:YES)、選択された来院予約入力データが中央管理装置20に向けて送信される(S111)。来院予約入力がされない場合には(S110:NO)、たとえば図9(e)に示す注意事項表示が行われる(S112)。
図7は、中央管理装置20の動作の一例を示すフローチャートである。
図6のS101〜S117の患者の自己の発意による来院予約取次要求に関連して中央管理装置20が端末装置30からの来院予約取次要求を受信すると(S201:YES)、中央管理装置20は、当該患者に関係する医療機関100に向けて、来院予約状況参照要求信号を送出する(S202)。後記するように、医療機関100では、このような来院予約状況参照要求があった場合には、その医療機関の来院予約データファイルを参照して、予約状況、すなわち、来院予約可能日時データを返信してくるが、このような予約状況データが受信されると(S203:YES)、この中央管理装置20は医療機関100から送信されてきた来院可能日時データを、端末装置30に向けて送信する(S204)。そして端末装置30から来院予約入力データを受信すると(S205:YES)、端末装置から入力された来院予約入力データが、医療機関100に向けて転送される(S206)。
上記のような患者の自己の発意による来院予約取次要求がない場合には、端末装置30からの臨床検査生データを用いた臨床データ演算処理に移る。すなわち、端末装置30からの臨床検査生データを受信すると(S207:YES)、その患者を特定するためのID番号がチェックされ(S208)、臨床データの演算が行われる(S209)。より具体的には、上述したような尿中成分の分析に関して言えば、上記生データを用いてたとえば多変量回帰分析法により、複数の尿中成分を同時に定量分析する。前述したように、端末装置30からは、上記のような臨床検査生データに加え、その時点での患者の自己判断による健康情報データが送られてくる場合があるが、このような健康情報データを参照するなどして、上記のようにして得られた臨床データは、集団としての正常範囲に照らして異常であるかどうか、あるいはその患者個人の正常範囲に照らして異常であるかどうかが判断され(S210)、異常である場合には(S210:YES)、異常報告や来院予約催告に関する処理が行われる(S211〜S217)。
本実施形態では、得られた臨床データが異常を示している場合には、医療機関100の担当医師による診察が必要であることから、臨床データの異常が見出された時点で、自動的に関連する医療機関100に向けて、予約状況参照要求を送出する(S211)。そして、医療機関からの予約状況データ、すなわち、来院予約可能日時データを受信すると(S212:YES)、端末装置30に向けて異常報告がなされるとともに(S213)、来院予約可能日時データが送信される(S214)。こうして中央管理装置20から異常報告および来院予約可能日時データ送信を受けた端末装置30が在宅患者に対して来院予約催告のための処理を行うことは既に述べたとおりである。
端末装置30からの来院予約入力データを受信すると(S215:YES)、来院予約入力データ、すなわち、在宅患者が選択した来院予約日時データが医療機関100に向けて転送される(S216)。なお、上記S213の異常報告は医療機関100にもあわせて送信するのが好ましく、このような場合には、担当医師の診断に供するために、異常を見出された臨床データが医療機関100に向けて転送される(S217)。
このように異常が見出されるか否かにかかわらず、端末装置30からの臨床検査生データを用いて演算された臨床データは、すべて個人別統計処理(S218)および集団統計処理(S219)に付される。すなわち、個人別統計処理においては、同一のID番号ごとに臨床データを蓄積していき、所定の統計処理が行われる。在宅治療を行う場合に、上記臨床データを個人別に蓄積していくことにより、その患者個人としての正常範囲を規定することができるようになり、その正常範囲は、通常、集団としての正常範囲よりも狭い。したがって、このような個人別の正常範囲に照らして、毎回採集される臨床データをチェックすることにより、在宅患者の健康状態の変化をきめ細かく管理することができるようになる。また、集団統計処理によれば、ID番号にかかわりなく、全ての臨床データについて、所定の統計処理が行われ、集団としての正常範囲が規定される。
図8は、医療機関100のコンピュータ110がなすべき処理を示すフローチャートである。
中央管理装置20からの来院予約状況参照要求があると(S301:YES)、来院予約データファイル(図4符号121)を検索した結果得られた来院予約状況データ、すなわち、当該患者が受診するべき診療科の予約可能日時データを中央管理装置20に向けて送信する(S302)。そして、端末装置30において患者が選択した来院予約入力データが中央管理装置20を介して受信されると(S303:YES)、来院予約データファイル121が更新され(S304)、医療機関100に対する当該患者の来院予約が完了する。また、中央管理装置20から当該患者の診断に供するための臨床データが受信されると(S305:YES)、個人別臨床データファイル(図4符号122)が所定のように更新される。
ところで、端末装置30は在宅患者の家庭内に設置する場合が多いと考えられるが、たとえば過疎地の小規模診療所等に設置してもよい。このような診療所用端末装置30の操作・表示部の一例を図11に示す。この操作・表示部には、各種の表示を行うLCDパネル390と、項目選択キー391と、各種データを入力するためのテンキー392が設けられている。診療所の担当医師は、検体をセットすることにより臨床検査生データがこの端末装置30によって中央管理装置20に向けて送信されることに加え、付加情報を送信することができる。すなわち、この患者が肝臓疾患をもつ場合等には、担当医師が保持するたとえばGPT数値データや、GOT数値データをテンキー392より打ち込み、これを付加情報として、中央管理装置20に送信することができる。この場合、中央管理装置20は、上記付加情報を参照データとして当該患者の健康状態をより正確に把握することができる。このような付加データは、項目選択キー391を連続的に押下することによって所定の項目を選択し、数値情報をテンキー392で打ち込むことにより、簡単に送信することができる。
図10は、このような診療所に設置するのに適した端末装置30の処理の一例を示すフローチャートである。
検体がセットされると(S401:YES)、端末装置30が自動的に臨床検査生データを採集する(S402)。そして、付加データが入力された場合には(S403:YES)、上記臨床検査生データと付加データとが、中央管理装置20に向けて送信される。付加データが入力されない場合であっても(S403:NO)、臨床検査生データのみが中央管理装置20に向けて送信される。
以上説明したように、実施形態にかかる分散型健康管理システム10においては、各端末装置30がそれぞれ備える臨床検査生データ採集部39と、中央管理装置20が備える臨床データ演算手段61とが協働して臨床検査装置機能を発揮する。すなわち、生データを複雑な分析手法を用いて解析し、臨床データとして意味をもたせる機能を中央管理装置に持たせているので、患者の自宅に設置するべき端末装置30は、生データ採集機能と、データ送信機能と、簡単な入力機能といった必要最小限の機能および表示機能を備えたものとして安価に構成することができる。したがって、このような端末装置30によれば、この種の在宅医療管理サービス、あるいは在宅医療支援サービスを希望する患者の経済的負担を少なくすることが可能となる。
そして、上記のような端末装置を安価に提供できることは、臨床データの統計処理の面からもきわめて意義深い。すなわち患者宅や診療所などに多数設置された端末装置から送られてくる多くのデータを集団としてより精度のよい臨床データの統計処理が可能となる。
また、上記実施形態に係る分散型健康管理システム10は、各端末装置30と対応する個人別臨床データを統計処理して個人別の統計範囲を規定する個人別統計処理手段64、得られた臨床データが集団としての正常範囲および/または個人別の正常範囲にして照らして異常かどうか判断する異常判定手段65、臨床データが異常を示す場合にこれを端末装置30および/または医療機関100に転送する、報告手段66、異常データを医療機関に転送する異常臨床データ転送手段67、さらには、在宅患者の発意により端末装置30からの関連医療機関100の来院予約をなし、あるいは臨床データが異常を示した場合に在宅患者に自動的に来院予約を催告し、この催告に従って端末装置30から入力にされる来院予約入力データにより自動的に医療機関100の来院予約をする来院予約取次手段68を備えているので、在宅患者に対するよりきめ細かな健康管理が実質的に可能となる。
また、実施形態では、端末装置30に、患者の自己の診断によりその時点での健康状態を入力するための健康情報入力部46を設けているので、その時点での在宅患者の健康状態をよりきめ細かに把握することが可能となる。
もちろん、本願発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。上記の実施形態においては、尿中の特性成分の分析をして臨床データを得るものを前提としているが、検査項目はこれに限らず、血液、呼気、汗、その他の体液等の特定成分を分析して臨床データを得るものとして構成することも可能である。
本願発明に係る分散型健康管理システムの概念図。 (a)は端末装置のブロック図。 (b)は家庭設置用端末装置の操作・表示部の一例を示す正面図。 中央管理装置のブロック図。 医療機関に設置するべきコンピュータのブロック図。 中央管理装置および端末装置の機能ブロック図。 家庭設置用端末装置の処理の一例を示すフローチャート。 中央管理装置の処理の一例を示すフローチャート。 医療機関に設置するべきコンピュータによる処理の一例を示すフローチャート。 家庭用端末装置の操作表示部に表示するべき表示例の説明図。 診療所設置用端末装置の処理の一例を示すフローチャート。 診療所設置用端末装置の操作・表示部の一例を示す正面図。
符号の説明
10 分散型健康管理システム
15 通信回線
20 中央管理装置
241 個人別臨床データファイル
242 個人別統計データファイル
243 集団用統計データファイル
30 端末装置
38 操作部
381〜385 健康情報入力部
386 来院予約表示・入力部(来院予約入力キー)
39 臨床検査生データ採集部
40 表示部
61 臨床データ演算手段
62 個人別臨床データ管理手段
63 集団用統計処理手段
64 個人別統計処理手段
65 異常判定手段
66 報告手段
67 異常臨床データ転送手段
68 来院予約取次手段
100 医療機関
110 コンピュータ
121 来院予約データファイル
122 個人別臨床データファイル
123 臨床統計データファイル

Claims (1)

  1. 中央管理装置と、この中央管理装置に通信回線を介して接続可能であり、各患者あるいは施設に割り当てられた複数の端末装置とを備えており、
    各端末装置は、臨床検査生データ採集部と、この臨床検査生データ採集部によって採集された生データを上記中央管理装置に転送するデータ転送手段と、中央管理装置から異常報告を受けた場合に医療機関への来院予約を催告する来院予約催告手段と、来院予約表示・入力部と、この来院予約表示・入力部から入力された来院予約入力データを中央管理装置に転送する来院予約入力データ転送手段とを備えており、
    上記中央管理装置は、上記各端末装置から転送された生データから臨床データに演算する臨床データ演算手段と、各端末装置に対応する個人別臨床データを統計処理して個人別の正常範囲を決定する個人別統計処理手段と、各端末装置から転送された生データから演算された臨床データが上記個人別の正常範囲に照らして異常である場合に、対応する端末装置に対して上記異常報告を発する異常報告手段と、各端末装置から来院予約入力データを受信した場合にこの来院予約入力データをこの中央管理装置が通信回線を介して接続可能な医療機関に転送する来院予約取次手段とを備えていることを特徴とする、分散型健康管理システム。
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