JP4097221B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が、一対のセパレータ間に配設される燃料電池に関する。
通常、固体電解質型燃料電池(SOFC)は、電解質に酸化物イオン導電体、例えば、安定化ジルコニアを用いており、この電解質の両側にアノード電極及びカソード電極を配設した電解質・電極接合体(単セル)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。この燃料電池は、通常、単セルとセパレータとが所定数だけ積層された燃料電池スタックとして使用されている。
上記の燃料電池において、カソード電極に酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されると、前記カソード電極と電解質との界面でこの酸化剤ガス中の酸素がイオン化され、酸化物イオン(O2-)が電解質を通ってアノード電極側に移動する。アノード電極には、燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)やCOが供給されているために、このアノード電極において、酸化物イオン及び水素(又はCO)が反応して水(又はCO2)が生成される。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。
この種の燃料電池では、積層方向の寸法を減少させるために、セパレータの厚さを小さくするとともに、部品点数を削減すること等を目的として、種々の提案がなされている。例えば、図17に示すように、特許文献1に開示されている燃料電池用セパレータ1は、薄いシート状のセパレータ本体2と、前記セパレータ本体2の片面に一体成形された多数の第1の微細突起3と、前記セパレータ本体2の他面に一体成形された多数の第2の微細突起4とを有している。セパレータ1と燃料極5との間には、第1の微細突起3を介して燃料ガス通路6が形成される一方、前記セパレータ1と空気極7との間には、第2の微細突起4を介して酸化剤ガス通路8が形成されている。
特開2002−75408号公報(図2)
上記の特許文献1では、セパレータ1の両面に多数の第1の微細突起3と第2の微細突起4とが互いに逆方向に膨出して設けられている。このため、セパレータ1と電解質・電極接合体9とに積層方向に締め付け荷重が付与される際、第1の微細突起3及び第2の微細突起4の高さが締め付け方向に対して寸法誤差を有していても、その寸法誤差をセパレータ1で吸収できず、前記セパレータ1に歪みが発生し易い。これにより、電解質・電極接合体9に損傷等が惹起し、効率的な発電が遂行されないという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単且つコンパクトな構成で、電解質・電極接合体に締め付け荷重が集中することを良好に緩和するとともに、効率的な集電を行うことが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体が複数個、一対のセパレータ間に配設されている。セパレータの一方の面(第1面)には、電解質・電極接合体との間に第1空間部を形成するための複数の第1突起部(環状突起)が設けられるとともに、前記セパレータの他方の面(第2面)には、前記電解質・電極接合体との間に第2空間部を形成するための複数の第2突起部(山状突起)が設けられている。そして、第1及び第2突起部は、互いに異形状に構成されている。
また、第1空間部は、アノード電極の電極面に沿って燃料ガスを供給する燃料ガス通路を形成する一方、第2空間部は、カソード電極の電極面に沿って酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路を形成することが好ましい。
さらに、第1突起部は、アノード電極に接触する一方、第2突起部は、カソード電極に接触することが好ましい。
さらにまた、環状突起と山状突起との組み合わせで構成される第1及び第2突起部は、前記山状突起が前記環状突起に囲繞される
ここで、山状突起を、環状突起が突出することに伴って陥没した凹部内に配設することが好ましい。これにより、電解質・電極接合体に締め付け荷重を効率的に伝達することができる。また、ガス通路の容積が過度に小さくなることが回避されるので圧損が過度に上昇することが回避され、このために発電反応を促進させることができる。
また、第1突起部の高さは、第2突起部の高さよりも小さいことが好ましく、第1突起部と第2突起部とを同軸に配置することが好ましい。
さらに、セパレータは、1枚のプレートで構成され、前記第1及び第2突起部は、前記プレートにプレス成形されることが好ましい。第1及び第2突起部は、エッチングや切削加工によって成形するようにしてもよい。
本発明では、1枚のプレートで構成される第1及び第2突起部によって、電解質・電極接合体と集電部である前記第1及び第2突起部との距離が短尺化でき、積層方向の荷重も効率的に伝達することができる。さらに、積層方向に生じる高さ方向の寸法誤差を第1及び第2突起部によって吸収できるため、電解質・電極接合体への荷重のばらつきを防止できる。この他にも、第1及び第2突起部によって電解質・電極接合体とセパレータとの密着性が高まって集電が可能となるため、前記電解質・電極接合体及びセパレータの電流損失が低減され、集電効率の向上が図られる。
さらに、第1及び第2突起部は、異形状に構成されており、第1及び第2空間部の容積を個別に設定することが可能になる。このため、第1及び第2空間部に所望量の反応ガスを十分に供給して発電反応を促進させることができ、発電効率が有効に向上する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10が矢印A方向に複数積層された燃料電池スタック12の概略斜視説明図であり、図2は、前記燃料電池スタック12が筐体14内に収容された燃料電池システム16の一部断面説明図である。
燃料電池10は、固体電解質型燃料電池であり、設置用の他、車載用等の種々の用途に用いられている。燃料電池10は、図3及び図4に示すように、例えば、安定化ジルコニア等の酸化物イオン導電体で構成される電解質(電解質板)20の両面に、カソード電極22及びアノード電極24が設けられた電解質・電極接合体26を備える。電解質・電極接合体26は、円板状に形成されるとともに、外周端部には、酸化剤ガスの進入を阻止するためにバリアー層が設けられている。
燃料電池10は、一対のセパレータ28間に複数、例えば、8個の電解質・電極接合体26を挟んで構成される。セパレータ28間には、このセパレータ28の中心部である燃料ガス供給連通孔(燃料ガス供給部)30と同心円上に8個の電解質・電極接合体26が配列される。
セパレータ28は、図3に示すように、例えば、ステンレス合金等の板金で構成される1枚の金属プレートやカーボンプレート等で構成される。セパレータ28は、中央部に燃料ガス供給連通孔30を形成する第1小径端部32を有する。この第1小径端部32から外方に等角度間隔ずつ離間して放射状に延在する複数の第1橋架部34を介して比較的大径な円板部36が一体的に設けられる。円板部36は、電解質・電極接合体26と略同一寸法に設定されている。
図3、図5及び図6に示すように、隣り合う円板部36は、スリット38を介して互いに分離されるとともに、それぞれ両側の円板部36に向かって突出する突片部40a、40bを有する。互いに隣り合う突片部40a、40b間には、空間部42が形成され、この空間部42には、後述する酸化剤ガス通路50に該酸化剤ガス通路50の流れ方向(矢印B方向)以外の異なる方向に向かって酸化剤ガスが進入することを阻止するための邪魔板部材44が配設される。各邪魔板部材44は、空間部42に沿って延在するように、積層方向に設置している。図3、図5及び図6では、く字状に屈曲した邪魔板部材44を示したが、酸化剤ガスの進入を阻止できればどのような形状であっても構わない。
各円板部36のアノード電極24に接触する面36aには、前記アノード電極24の電極面に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス通路(第1空間部)46を形成する第1突起部48が設けられる(図5参照)。各円板部36のカソード電極22に接触する面36bには、前記カソード電極22の電極面に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス通路(第2空間部)50を形成する第2突起部52が設けられる(図6参照)。図7に示すように、第1突起部48と第2突起部52は、互いに相反する方向に延在するように突出している。
本実施の形態では、第1及び第2突起部48、52は、プレス成形によって互いに異形状に形成されており、例えば、前記第1突起部48はリング状突起を構成するとともに、前記第2突起部52は山状突起を構成する。山状突起である第2突起部52は、リング状突起である第1突起部48に囲繞されるように配置されている。
ここで、第2突起部52が突出した面には、第1突起部48が突出することに対応して陥没した凹部53が形成されている。従って、第2突起部52は、この凹部53内に配置された形態となっている。
そして、本実施の形態においては、真円のリング状である第1突起部48の中心軸線L1と、第2突起部52の突出中心軸線L2とが合致するように、換言すれば、第1及び第2突起部48、52の中心同士が合致して互いに同軸となるように配置されている。
この場合、図8及び図9に示すように、第1及び第2突起部48、52は、複数形成されており、前記第1突起部48の高さH1と、前記第2突起部52の高さH2とは、H1<H2の関係に設定される。酸化剤ガス通路50の容積を燃料ガス通路46の容積よりも大きくするためである。
なお、第1突起部48を山状突起で構成する一方、第2突起部52をリング状突起で構成してもよい。その際、リング状突起の高さを山状突起の高さよりも大きく設定することが好ましい。
図3〜図6に示すように、円板部36には、アノード電極24の中央側から燃料ガス通路46に燃料ガスを供給するための燃料ガス導入口54が形成される。燃料ガス導入口54の位置は、燃料ガス及び酸化剤ガスの圧力によって決められ、例えば、円板部36の中心位置、あるいは、前記円板部36の中心に対して酸化剤ガスの流れ方向(矢印B方向)上流側に偏心した位置に設定される。
セパレータ28のカソード電極22に対向する面には、通路部材56が、例えば、ろう付けやレーザ溶接等により固着される。通路部材56は、図10に示すように、中央部に燃料ガス供給連通孔30を形成する第2小径端部58を備える。この第2小径端部58から放射状に8本の第2橋架部60が延在するとともに、各第2橋架部60は、セパレータ28の第1橋架部34から円板部36の燃料ガス導入口54まで固着される。
通路部材56の接合面において、第2小径端部58には、燃料ガス供給連通孔30に連通して複数のスリット62が放射状に形成される。このスリット62には、第2小径端部58を周回してろう材の流れを防止し、且つ、燃料ガスの流れを均一にするための凹部64が連通する。第1及び第2橋架部34、60間には、燃料ガス供給連通孔30からスリット62及び凹部64を介して燃料ガス通路46に連通する燃料ガス供給通路66が形成される。図11に示すように、各通路部材56は、第2橋架部60が積層方向(矢印A方向)に弾性変形可能なように断面湾曲形状に構成される。
図8及び図9に示すように、酸化剤ガス通路50は、電解質・電極接合体26の外周端部と円板部36の外周端部との間から矢印A方向に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部68に連通する。この酸化剤ガス供給部68は、各円板部36の突片部40a、40b間に設けられている。突片部40a、40bにある空間部42に設置された邪魔板部材44によって酸化剤ガス供給部68以外から酸化剤ガスは進入できない。
各セパレータ28間には、図8に示すように、燃料ガス供給連通孔30をシールするための絶縁シール69が設けられる。絶縁シール69は、例えば、マイカ材やセラミック材で形成されている。燃料電池10には、円板部36の内方に位置して積層方向に延在する排ガス通路67が形成される。
図1及び図2に示すように、燃料電池スタック12は、複数の燃料電池10の積層方向両端に円板状のエンドプレート70a、70bを配置するとともに、締め付け荷重付与機構72を介して積層方向に締め付け保持される。
締め付け荷重付与機構72は、燃料ガス供給連通孔30の近傍に対して第1締め付け荷重T1を付与する第1締め付け部74aと、電解質・電極接合体26に対して前記第1締め付け荷重T1よりも小さな第2締め付け荷重T2を付与する第2締め付け部74bとを備える(T1>T2)。
エンドプレート70aは、筐体14に対して絶縁されており、中心部に燃料ガス供給口76が形成され、この燃料ガス供給口76が各燃料電池10の燃料ガス供給連通孔30に連通する。エンドプレート70aには、燃料ガス供給口76を挟んで2個のボルト挿入口78aが形成される。ボルト挿入口78aは、燃料電池スタック12の排ガス通路67に対応している。
エンドプレート70aには、燃料ガス供給口76を中心とする仮想円に沿って、すなわち、各電解質・電極接合体26に対応して、8個の円形開口部80が形成される。各円形開口部80には、燃料ガス供給口76に向かって突出する矩形開口部82が連通するとともに、前記矩形開口部82の一部が排ガス通路67に重なっているため、矩形開口部82から排ガスが排出される。
エンドプレート70bは、導電部材で構成されている。図2に示すように、このエンドプレート70bの中央部に接続端子部84が軸方向に膨出形成されるとともに、前記接続端子部84を挟んで2個のボルト挿入口78bが形成される。各ボルト挿入口78a、78bは、同軸上に設けられており、2本の締付ボルト(締め付け具)86が挿入され、該締付ボルト86は、エンドプレート70bと電気的に絶縁される。締付ボルト86の先端にナット88が螺合して第1締め付け部74aが構成され、エンドプレート70a、70b間に所望の締め付け荷重が付与される。
接続端子部84は、導線90を介して出力端子92aに電気的に接続され、この出力端子92aは、筐体14に固定される。
エンドプレート70aの各円形開口部80には、第2締め付け部74bが配設される。この第2締め付け部74bには、燃料電池スタック12の積層方向端部に電気的に接触する集電板としての押し付け部材94が配置される。押し付け部材94にスプリング96の一端が当接するとともに、前記スプリング96の他端が筐体14の内壁部に支持される。スプリング96は、第1締め付け荷重T1よりも低いバネ荷重に設定されるとともに、発電時の熱による影響を回避し、さらに絶縁性を持たせるために、例えば、セラミックスで構成される。
各押し付け部材94の端部には、接続導体部98が接続されており、この接続導体部98と1本の締付ボルト86の一端とは、導線100を介して電気的に接続される。この締付ボルト86の他端(頭部)は、接続端子部84に近接しており、この他端は、導線102を介して出力端子92bに電気的に接続される。出力端子92bは、出力端子92aと近接且つ平行して電気的に絶縁されて筐体14に固定される。
筐体14内には、出力端子92a、92bに隣接して空気供給口104が形成されるとともに、他方のエンドプレート70a側には、排気口106が設けられる。排気口106に近接して燃料ガス供給口108が形成され、排ガスと燃料ガスとが互いに熱交換することができる。この燃料ガス供給口108は、必要に応じて改質器110を介して燃料ガス供給連通孔30に連通する。改質器110の外方には、熱交換器111が配置される。
このように構成される燃料電池スタック12の動作について、以下に説明する。
燃料電池10を組み付ける際には、先ず、図3に示すように、セパレータ28のカソード電極22に向かう面に通路部材56が接合される。このため、セパレータ28と通路部材56との間には、燃料ガス供給連通孔30に連通する燃料ガス供給通路66が形成されるとともに、前記燃料ガス供給通路66が燃料ガス導入口54から燃料ガス通路46に連通する(図8参照)。セパレータ28には、燃料ガス供給連通孔30を周回してリング状の絶縁シール69が設けられる。
これにより、セパレータ28が構成され、前記セパレータ28間には、8個の電解質・電極接合体26が挟持されて燃料電池10が得られる。図3及び図4に示すように、各セパレータ28には、互いに対向する面36a、36b間に電解質・電極接合体26が配置され、各アノード電極24の中央部に燃料ガス導入口54が配置される。
上記の燃料電池10が矢印A方向に複数積層され、積層方向両端にエンドプレート70a、70bが配置される。図1及び図2に示すように、エンドプレート70a、70bの各ボルト挿入口78a、78bには、締付ボルト86が挿入され、前記締付ボルト86の先端にナット88が螺合する。これによって、燃料電池スタック12が構成され、この燃料電池スタック12は、締め付け荷重付与機構72を介して積層方向に締め付け保持された状態で、筐体14内に装着される(図2参照)。
そこで、筐体14に設けられている燃料ガス供給口108から燃料ガス(例えば、水素含有ガス)が供給されるとともに、前記筐体14の空気供給口104から酸化剤ガスである酸素含有ガス(以下、空気ともいう)が供給される。燃料ガスは、改質器110を通って燃料電池スタック12の燃料ガス供給連通孔30に供給され、積層方向(矢印A方向)に移動しながら各燃料電池10を構成するセパレータ28内のスリット62を介して燃料ガス供給通路66に導入される(図8参照)。
燃料ガスは、第1及び第2橋架部34、60間を燃料ガス供給通路66に沿って移動し、円板部36に形成された燃料ガス導入口54から燃料ガス通路46に導入される。燃料ガス導入口54は、各電解質・電極接合体26のアノード電極24の略中心位置、あるいは該中心位置から酸化剤ガスの流れ方向(矢印B方向)上流側に偏心した位置に設定されている。このため、燃料ガスは、燃料ガス導入口54からアノード電極24の中央側に供給され、燃料ガス通路46に沿って該アノード電極24の外周部に向かって移動する(図9参照)。
一方、各燃料電池10の外周側に設けられている酸化剤ガス供給部68に供給される酸化剤ガスは、電解質・電極接合体26の外周端部と円板部36の外周端部との間から矢印B方向に流入し、酸化剤ガス通路50に送られる。図8及び図9に示すように、酸化剤ガス通路50では、電解質・電極接合体26のカソード電極22の一方の外周端部(セパレータ28の外周端部)側から他方の外周端部(セパレータ28の中央部側)に向かって酸化剤ガスが流入する。
従って、電解質・電極接合体26では、アノード電極24の電極面の中心側から外周側に向かって燃料ガスが供給されるとともに、カソード電極22の電極面の一方向(矢印B方向)に向かって酸化剤ガスが供給される(図9及び図11参照)。その際、酸化物イオンが電解質20を通ってアノード電極24に移動し、化学反応により発電が行われる。
ここで、各燃料電池10は、矢印A方向(積層方向)に電気的に直列に接続されており、図2に示すように、一方の極は、導電性のエンドプレート70bに設けられた接続端子部84から導線90を介して出力端子92aに接続される。他方の極は、締付ボルト86から導線102を介して出力端子92bに接続される。このため、出力端子92a、92b間には、電気エネルギを取り出すことができる。
一方、各電解質・電極接合体26の外周に移動した反応後の燃料ガス及び酸化剤ガスが混在する排ガスは、セパレータ28内に形成される排ガス通路67を介して積層方向に移動し、筐体14の排気口106から外部に排出される。
この場合、第1の実施形態では、セパレータ28を構成する各円板部36の面36a、36bには、互いに同軸且つ異形状の複数の第1及び第2突起部48、52がプレス成形されている。そして、第1突起部48がアノード電極24に当接する一方、第2突起部52がカソード電極22に当接している。
従って、1枚のプレートで構成される互いに同軸な第1及び第2突起部48、52によって、電解質・電極接合体26と集電部である前記第1及び第2突起部48、52との距離が短尺化でき、積層方向の荷重も効率的に伝達することができる。さらに、積層方向に生じる高さ方向の寸法誤差を第1及び第2突起部48、52によって吸収できるため、電解質・電極接合体26への荷重のばらつきを防止できる。この他にも、第1及び第2突起部48、52によって電解質・電極接合体26及びセパレータ28との密着性が高まって集電が可能となるため、前記電解質・電極接合体26及びセパレータ28の電流損失が低減され、集電効率の向上が図られる。
さらに、第1及び第2突起部48、52が積層方向の荷重を直接受けることができる一方、セパレータ28は、第1及び第2突起部48、52間に平坦部分を設けており、この平坦部分は剛性が低くて撓み易い。このため、積層方向の荷重を電解質・電極接合体26に伝達できるとともに、セパレータ28の歪みを緩和し、電解質・電極接合体26の厚さのばらつきや第1及び第2突起部48、52の高さのばらつきを有効に吸収することが可能になる。その上、第1及び第2突起部48、52は微小なために、燃料ガス及び酸化剤ガスと電解質・電極接合体26との接触面積が増大し、反応が良好に促進される。
さらにまた、第1及び第2突起部48、52は、異形状に構成されており、燃料ガス通路46及び酸化剤ガス通路50の容積を個別に設定することが可能になる。これにより、第1及び第2突起部48、52の高さを設定するだけで、燃料ガス及び酸化剤ガスの流量を個別に且つ良好に設定することができ、発電反応を促進させて発電効率を向上させることが可能になる。
そして、プレス成形によれば、第1及び第2突起部48、52が設けられたセパレータ28を簡便に連続作製することができる。すなわち、セパレータ28を容易に大量生産することができるので、コスト的に有利である。また、第1及び第2突起部48、52を金型で成形するので、各セパレータ28における第1及び第2突起部48、52の形状が略同等となる。換言すれば、第1及び第2突起部48、52の形状精度が良好となる。
なお、第1及び第2突起部48、52をエッチングによって成形するようにしてもよい。この場合、第1及び第2突起部48、52が微細寸法ないし複雑形状のものであったとしても、高い形状精度で設けることができる。
又は、第1及び第2突起部48、52を切削加工によって設けるようにしてもよい。この手法では、大型の燃料電池を構成する際に肉厚の大きなセパレータ28を作製する場合であっても第1及び第2突起部48、52を確実に成形することができる。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池120の分解斜視図であり、図13は、前記燃料電池120が複数積層された燃料電池スタック122の断面図であり、図14は、前記燃料電池120の動作を説明する概略断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細の説明は省略する。
燃料電池120を構成する各セパレータ28には、アノード電極24に対向する面に通路部材124が固着される。通路部材124は、セパレータ28の第1橋架部34に固着される第2橋架部126を備え、この第1及び第2橋架部34、126間に燃料ガス供給通路66が形成される。各第2橋架部126の先端は、電解質・電極接合体26のアノード電極24の中心位置近傍で終端しており、この先端部には、前記アノード電極24に向かって開口する複数の燃料ガス導入口128が形成されている。なお、各セパレータ28の円板部36には、第1の実施形態の燃料ガス導入口54が設けられていない。
このように構成される第2の実施形態では、燃料ガス供給連通孔30に供給された燃料ガスは、各セパレータ28と通路部材124との間に形成される燃料ガス供給通路66に沿って移動した後、通路部材124の先端に形成される複数の燃料ガス導入口128からアノード電極24に向かって供給される。
なお、上記した実施の形態では、図7に示すように、第1突起部48をリング形状(真円環形状)としているが、例えば、図15に示すように、楕円環形状となるようにしてもよい。この場合、楕円の長径aと短径bとの交点を第1突起部48の中心とし、この中心を通る軸線と第2突起部52の突出中心軸線とが合致している状態を「第1及び第2突起部48、52が同軸である」とする。
また、第2突起部52として、水平方向の断面(頂面等)が真円形状である円錐台形状のものを図7に例示したが、本発明における「山状突起」は特にこれに限定されるものではなく、高さ方向の断面が台形形状となるものが含まれる。すなわち、例えば、水平方向の断面(頂面等)が楕円形状であるものであってもよい。
さらにまた、図7では、第1及び第2突起部48、52が同軸である状態、すなわち、リング形状である第1突起部48の中心軸線L1と第2突起部52の突出中心軸線L2とが合致した状態を示しているが、中心軸線L1、L2同士を合致させる必要、換言すれば、第1及び第2突起部48、52が互いに同軸である必要は特にない。例えば、図16に示すように、第2突起部52の突出中心軸線L2が第1突起部48の中心軸線L1から偏在していてもよい。勿論、この場合においても、第1突起部48が楕円環形状であってもよいし、第2突起部52が、水平方向の断面が楕円形状である山状突起であってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池が複数積層された燃料電池スタックの概略斜視説明図である。 前記燃料電池スタックが筐体内に収容された燃料電池システムの一部断面説明図である。 前記燃料電池の分解斜視説明図である。 前記燃料電池のガス流れ状態を示す一部分解斜視説明図である。 前記セパレータの一方の面の説明図である。 前記セパレータの他方の面の説明図である。 前記セパレータに形成される第1及び第2突起部の斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの断面図である。 前記燃料電池の動作を説明する概略断面説明図である。 前記セパレータに固着される通路部材の一部拡大斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの図8中、XI−XI線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の分解斜視図である。 前記燃料電池が複数積層された燃料電池スタックの断面図である。 前記燃料電池の動作を説明する概略断面説明図である。 図7とは別形態の第1及び第2突起部の平面説明図である。 図7及び図15とは別形態の第1及び第2突起部の斜視説明図である。 特許文献1の燃料電池用セパレータの断面説明図である。
符号の説明
10、120…燃料電池 12、122…燃料電池スタック
20…電解質 22…カソード電極
24…アノード電極 26…電解質・電極接合体
28…セパレータ 30…燃料ガス供給連通孔
34、60、126…橋架部 36…円板部
36a、36b…面 42…空間部
44…邪魔板部材 46…燃料ガス通路
48、52…突起部 50…酸化剤ガス通路
53…凹部 54、128…燃料ガス導入口
56、124…通路部材 66…燃料ガス供給通路
67…排ガス通路 68…酸化剤ガス供給部
69…絶縁シール 70a、70b…エンドプレート
72…締め付け荷重付与機構 74a、74b…締め付け部

Claims (9)

  1. 電解質をアノード電極とカソード電極とで挟んで構成される電解質・電極接合体の複数個と、1枚のプレートで構成されるセパレータとが交互に積層されることによって構成される燃料電池であって、
    前記セパレータの第1面には、前記電解質・電極接合体との間に第1空間部を形成するための複数の第1突起部が設けられるとともに、
    前記セパレータの第2面には、前記電解質・電極接合体との間に第2空間部を形成するための複数の第2突起部が設けられ、
    前記第1及び第2突起部は、互いに異形状に構成されるとともに、
    前記第1突起部が環状突起を構成する一方、前記第2突起部が山状突起を構成し、
    前記山状突起が前記環状突起に囲繞されるように配置されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記第1空間部は、前記アノード電極の電極面に沿って燃料ガスを供給する燃料ガス通路を形成する一方、
    前記第2空間部は、前記カソード電極の電極面に沿って酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路を形成することを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池において、前記第1突起部は、前記アノード電極に接触する一方、
    前記第2突起部は、前記カソード電極に接触することを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記第1突起部の高さは、前記第2突起部の高さよりも小さいことを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項項1乃至4記載の燃料電池において、前記山状突起は、前記環状突起が突出することに伴って該環状突起内に陥没して形成される凹部内に、該環状突起と逆側に配設されることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記第1突起部と前記第2突起部とが互いに同軸であることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータは、1枚のプレートで構成され、
    前記第1及び第2突起部は、前記プレートにプレス成形されることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータは、1枚のプレートで構成され、
    前記第1及び第2突起部は、前記プレートにエッチング成形されることを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記セパレータは、1枚のプレートで構成され、
    前記第1及び第2突起部は、前記プレートに切削加工によって成形されることを特徴とする燃料電池。
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