JP4093278B2 - Rfidタグ用の読み書き処理装置および読み書き処理方法 - Google Patents

Rfidタグ用の読み書き処理装置および読み書き処理方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体メモリを内蔵するRFIDタグと非接触の交信を行って、前記半導体メモリに対する情報の読み出し、または情報の書き込みを行う装置(読み書き処理装置)、およびこの装置において実行される読み書き処理方法に関する。
近年、荷物の管理現場や工場の組立ラインなどには、搬送される物品に種々の情報が書き込まれた記憶媒体を取り付け、この記憶媒体との無線通信により情報を非接触で読み取るシステムが導入されている。このシステムは、RFIDシステム(Radio Frequency Identification System)と呼ばれる。前記物品に取り付けられる記憶媒体は、半導体メモリを含むICチップや通信用のアンテナコイルなどが内蔵されたもので、RFIDタグまたは非接触ICタグなどと呼ばれる。
RFIDシステム用の従来の読み書き処理装置は、アンテナ部と制御部とが同一の筐体内に組み込まれたリーダライタ、もしくはアンテナ部から分離したコントローラ、またはアンテナ部のうちの送受信回路と制御部とを含むコントローラとして構成される。従来の読み書き処理装置は、情報を読み出す場合、書き込む場合のいずれにおいても、RFIDタグに所定形式のコマンドを送信し、RFIDタグからそのコマンドに対するレスポンスを受けるようにしている。また、内部電源を持たないRFIDタグが使用される場合には、アンテナ部からの送信波によりRFIDタグ側のアンテナコイルに誘導起電力を発生させて、RFIDタグ内の制御回路を駆動するようにしている。
上記のようなRFIDシステムは、一般に、種々の機器が設置された環境に導入されるので、RFIDタグとアンテナ部との交信領域に種々のノイズが混入し、交信エラーが生じるおそれがある。このため、システムの稼働に先立ち、試験的な交信を行って、RFIDタグとの交信に支障がない状態かどうかをチェックしておく必要がある。
この点について、出願人は、以前に、読み書き処理装置にテストモードを設定し、このテストモードにおいて、RFIDタグとの距離を調整しつつ読み書き処理を実行し、交信エラーが発生した場合に表示灯を点灯することを提案した(特許文献1参照)。
特許第2610897号公報
特許文献1の発明によれば、表示灯が点灯しない状態であれば、アンテナ部とRFIDタグとの交信が可能な状態であると判断することができる。しかしながら、RFIDシステムを現場で本格稼働させた場合には、周囲の機器の動作などにより突発的なノイズが生じ、交信エラーが起こる可能性がある。しかしながら、突発的なノイズがいつどのような要因により生じるかまで解明するのは難しく、ノイズ対策を十分に実行できていないのが現状である。
この点について、下記の特許文献2では、読み書き処理装置からRFIDタグに疑似ランダム信号の送信を要求するコマンドを送信し、このコマンドに対する受信信号について、2種類の信号(データ系列がRFIDタグからの送信信号に類似する信号と類似しない信号)との相関値を求めている。そして、送信信号に類似する信号に対する相関値C1がしきい値T1を上回り、送信信号に類似しない信号に対する相関値C2がしきい値T2を下回った場合にのみ、データ読み出しのアクセスを許可するようにしている。
特開平9−190518号公報
上記特許文献2の発明によれば、ノイズレベルが低いことを確認した上で本格的な交信を実行することが可能となるので、交信処理の確度を向上することができる。しかしながら、この特許文献2の発明では、読み書き処理装置とRFIDタグとの間で、ノイズの状態をチェックするための特別の交信を行ったり、読み書き処理装置において相関演算処理を2とおり実行する必要があり、処理が複雑化するという問題がある。また、ノイズの変動が大きい環境下では、2つの相関値C1,C2が上記の要件を満たすことを確認して交信処理を開始しても、その時点で急激なノイズの変化が生じ、交信エラーとなるおそれがある。
また、交信エラーは、必ずしもノイズに起因するとは限らず、RFIDタグの不良など、ノイズ以外の要因により起こる場合がある。上記特許文献1や2の発明を含めた従来のシステムでは、交信エラーの原因がノイズによるものか否かの確認まで行われていない。
この発明は、RFIDタグとの交信処理において交信エラーが生じた場合に、そのエラーがノイズに起因するものか否かを、ユーザーが容易に確認できるようにすることを目的とする。
この発明にかかる読み書き処理装置は、半導体メモリを具備するRFIDタグと交信して、前記半導体メモリに対する情報の読み書きを行うためのもので、コンピュータによる制御部を具備するのが好ましい。この読み書き処理装置は、RFIDタグとの交信のためのアンテナ部(アンテナコイル、信号の送信回路および受信回路を含む。)を同一筐体内に含むリーダライタとして構成することができる。ただし、読み書き処理装置の構成はこれに限定されるものではなく、前記アンテナ部とは別体のコントローラとして構成することもできる。または、アンテナ部のうちの送信回路や受信回路を含むタイプのコントローラとして構成することもできる。
RFIDタグは、読み書き処理装置からのコマンドに応じて動作するように設定されているから、コマンドを送信しない状態下での受信信号には、RFIDタグからの送信信号は含まれない。したがって、この受信信号の変動幅は、ノイズレベルを反映したものと考えることができる。
この発明にかかる第1の読み書き処理装置は、上記の点に着目してなされたもので、交信領域内に入ったRFIDタグを検出するための検出手段と、検出手段が交信領域内に入ったRFIDタグを検出したのに応じて、このRFIDタグに対する交信処理を開始する交信制御手段と、検出手段がRFIDタグを検出していない状態下で、コマンドを構成するデータを含まない搬送波のみを送出する交信待機状態を設定する待機処理手段と、前記交信待機状態下で得られた受信信号のレベルをノイズレベルとして抽出するノイズレベル抽出手段と、前記ノイズレベルの抽出結果を表示または外部に出力する報知手段とを具備する。
上記において、待機処理手段は、コマンドを構成するデータを出力しないようにすることによって、アンテナ部に搬送波のみを送信させることができる。ノイズレベル抽出手段は、受信信号を処理するレベル抽出回路(検波回路やA/D変換回路などを含む。)のほか、レベル抽出回路からの出力を処理する信号処理部を含めるのが好ましい。レベル抽出回路は、前記検波回路によって、この受信信号の包絡線のレベルを抽出することができる。信号処理部は、レベル抽出回路からの出力を複数回取り込んで、これらの平均値や分散値などを求め、その演算結果に基づきノイズレベルを判別するように構成することができる。
前記待機処理手段および信号処理部は、前記制御部を構成するコンピュータに、その処理に必要なプログラムを組み込むことによって設定することができる。また、レベル抽出回路は、通常の受信回路とは独立に設けることができる。また、読み書き処理装置がアンテナ部から分離したコントローラとして構成される場合、前記レベル抽出回路は、アンテナ部側の筐体内に含めることもできる。この場合には、レベル抽出回路はノイズレベル抽出手段に含まれなくなり、このレベル抽出回路からの出力を取り込む入力部と前記信号処理部とによりノイズレベル抽出手段を構成することができる。
報知手段が表示手段として構成される場合、前記ノイズレベルは、数値そのものとして示すことができるが、バーグラフなどのアナログ表示に置き換えて示すこともできる。また、前記ノイズレベルを複数段階のレベル(レベル1,2,3・・・など)に置き換えて表示することもできる。このような表示手段は、読み書き処理装置の装置本体を構成する筐体の表面に設けることができる。
また、報知手段を、前記ノイズレベルを外部に出力する手段として構成する場合、この手段は、パーソナルコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)などの上位機器への出力用インターフェースとすることができる。また、この出力は、ディジタル信号に限らず、アナログ信号として出力することもできる。
上記構成によれば、交信領域内に順に入ってくるRFIDタグと交信を行う合間に、所定長さの交信待機期間を設定して、その期間にノイズレベルを抽出し、その抽出結果をユーザーに報知することができる。よって、交信エラーが生じた場合には、ユーザーは、報知されたノイズレベルにより、その交信エラーがノイズに起因するものであるか否かを容易に判断することができる。
上記の読み書き処理装置の好ましい態様では、検出手段は、初回の固定情報の読み出しを要求するシステムリードコマンドをRFIDタグからのレスポンスが得られるまで繰り返し実行し、このレスポンスを受信したことによってRFIDタグが交信領域に入ったことを検出する。またノイズレベル抽出手段は、毎時のシステムリードコマンドが送信される直前の交信待機状態下でノイズレベルを抽出するとともに、システムリードコマンドに対するRFIDタグからのレスポンスが得られた直前に抽出したノイズレベル、または前記レスポンスが得られた時点から過去に遡る複数回の抽出処理で抽出したノイズレベルの平均値を、前記報知手段に出力する
上記の態様によれば、RFIDタグを停止させずに、交信領域内で移動させながら交信を行う場合にも、ノイズレベルを容易に確認することができる。
また他の好ましい態様では、ノイズレベル抽出手段は、交信待機状態下での受信信号のレベルを複数回取り込んで、これらのレベルの平均値を算出する。
さらに、この発明では、半導体メモリを具備するRFIDタグと交信して、前記半導体メモリに対する情報の読み書きを行う方法を提供する。この方法では、交信対象のRFIDタグが交信領域内に入ったことを検出して、このRFIDタグとの交信を開始する一方、RFIDタグが検出されていない状態下で、コマンドを含まない搬送波のみを送出する交信待機状態を設定し、この交信待機状態下で得られた受信信号のレベルをノイズレベルとして抽出し、ノイズレベルの抽出結果を表示または外部に出力する。
この発明によれば、複数のRFIDタグと順に交信を行う合間に、ユーザーにノイズレベルの大きさを示す情報を報知するようにしたから、交信エラーが生じた場合でも、ユーザーは、そのエラーがノイズに起因するものであるか否かを容易に判断することができる。
図1は、この発明が適用されたRFIDタグ2用のリーダライタ1、およびその交信対象のRFIDタグ2(以下、単に「タグ2」という。)の構成を示す。この実施例のタグ2は、電源を内蔵せず、リーダライタ1からの送信波により生じた誘導起電力によって動作するタイプのもので、制御部21や半導体メモリ22を具備する。また、このタグ2には、交信のために、アンテナコイル23、コンデンサ24、ロードスイッチ25(この実施例では接点付き抵抗を使用する。)などが設けられる。なお、このタグ2の制御部21はコンピュータのほか、リーダライタ1からの送信信号を復調するための復調回路などの周辺回路も含む。
リーダライタ1は、制御部10、アンテナコイル11、送信回路12、受信回路13、発振回路14、およびアンテナコイル11に対する整合処理のためのZ変換回路101などが、1つの筐体(図示せず。)内に組み込まれて成る。さらに、この筐体には、表示部15、インターフェース(I/F)回路16、入出力(I/O)回路17、レベル抽出回路18などが設けられる。
リーダライタ1側の制御部10はコンピュータであって、内部メモリに組み込まれたプログラムに基づき、タグ2との交信処理を実行する。また、この制御部10は、前記発振回路14からのパルス信号に基づき、搬送波(キャリア)の元となる高周波パルスを出力する。また、タグ2との交信時には、コマンドの内容を表すデータをパルス信号として出力する(以下、この出力信号を「コマンド信号」という。)。
前記送信回路12は、ドライブ回路102、変調回路103、同調増幅回路105、およびこの同調増幅回路を挟む2個のZ変換回路104,106などにより構成される。また、受信回路13には、バンドパスフィルタ(BPF)回路107、検波回路108、ローパスフィルタ(LPF)回路109、増幅回路110、コンパレータ回路111などが含められる。なお、前記コマンド信号は、制御部10から変調回路103に送出される。
前記表示部15は、数値表示器や複数の表示灯(図示せず。)などを含むもので、筐体表面の適所に設けられる。インターフェース回路16は、パーソナルコンピュータやPLCなどの上位機器(図示せず。)との通信に用いられる。入出力回路17は、外部信号を取り込んだり、処理結果を出力するために使用される。
前記レベル抽出回路18は、受信信号のレベルをディジタルデータにして取り出すためのもので、検波回路112やA/D変換回路113により構成される。
図2は、上記リーダライタ1の送受信に関わる信号のタイミングチャートであって、図2(1)は、タグ2へのコマンド送信に関わる信号処理の流れを、図2(2)は、レスポンスの受信に関わる信号処理の流れを、それぞれ示す。
図2(1)において、(a)は、前記した搬送波であり、この実施例では、周波数を13.56MHzに設定している。(b)は、コマンド信号である。この実施例のコマンド信号は、コマンドを構成する各ビットのデータを、「1」をローレベル、「0」をハイレベルとしてパルス幅変調した信号となる。
変調回路103は、上記コマンド信号を用いて搬送波を振幅変調(ASK変調)し、図中の(c)に示すような送信信号を生成する。この実施例では、変調度10%のASK変調が実行されるようにしている。生成された送信信号は、同調増幅回路105による増幅処理やZ変換回路104,106,101によるインピーダンス整合処理を経て、アンテナコイル11に与えられ、電磁波としてタグ2に送信される。
タグ2側の制御部21は、前記リーダライタ1からの送信信号を復調してコマンドの内容を認識すると、そのコマンドに応じた処理を実行し、その処理結果を示すレスポンスを生成する。このレスポンスの返送のために、制御部21は、図2(2)の(d)(e)に示すように、データ配列に基づいてロードスイッチ25をオン/オフする。この実施例では、1ビット分の信号を送信するための期間の長さを、ロードスイッチ25のオン/オフを16回繰り返すのに必要な長さに設定している。送信するデータが「0」のときは、前記期間の前半でロードスイッチ25のオン/オフを8回繰り返し、後半はロードスイッチ25をオフ状態にする。反対に送信するデータが「1」のときは、前記期間の前半はロードスイッチ25をオフ状態にし、後半にオン/オフを8回繰り返すようにしている。
アンテナコイル1とタグ2とが交信可能な関係にある場合には、各アンテナコイル11,23は電磁的に結合した状態となっている。したがって、上記のロードスイッチ25の切替によってタグ2のインピーダンスが周期的に切り替えられると、リーダライタ1のインピーダンスもこの切り替えに伴って変化し、アンテナコイル11に流れる電流が変化する。前記受信回路13は、この変化から前記レスポンスを示す信号を検出するもので、バンドパスフィルタ回路107によりノイズを除去した後、検波回路108により前記インピーダンスの切り替えの影響を受けた搬送波を抽出する。さらに、ローパスフィルタ回路109により搬送波の周波数成分を除去した後、増幅回路110により増幅処理を施した結果、図中の(f)に示すような受信信号が検出される。なお、搬送波の周波数成分を除去した後の受信信号((f)の信号)の周波数は、424KHzである。
前記ロードスイッチ25が切り替えられる期間に対応する受信信号(データ信号)には、前記切り替えに同期して変化し、所定値以上の振幅を持つ波が含まれる。また、ロードスイッチ25のオフ状態が維持される期間の受信信号(ベース信号)にも、周囲のノイズの影響によって、所定大きさの振幅を持つ波が現れる。
コンパレータ回路111は、上記の受信信号の振幅を所定の基準レベルと比較し、図中の(g)に示すような2値信号を生成する。この2値化処理により、前記ロードスイッチ25の切替動作に対応する信号変化が抽出される。制御部10は、この2値信号を1ビット毎に切り分けることにより、図中の(h)に示すように、各ビットのデータを復調する。
前記レベル抽出回路18の検波回路112は、上記(f)の受信信号を取り込んで、図3に示すように、受信信号の各ピークを含む包絡線を抽出する。この包絡線信号は、A/D変換回路113によりディジタル変換されて、制御部10に入力される。制御部10は、このレベル抽出回路18からの入力データを用いて、後記するように、交信の直前や交信中のノイズレベルの大きさを示す情報を求め、これをユーザーに報知する処理を実行する。
上記のリーダライタ1は、前記した上位機器からコマンド(読み出し命令または書き込み命令)を受信することによって、タグ2との交信を開始し、前記上位機器と同様のコマンドをタグ2に与える。タグ2がこのコマンドに応じた処理を実行してレスポンスを返送してくると、リーダライタ1は、このレスポンスを上位機器に送信する。一般に、リーダライタ1の交信領域には、複数のタグ2が所定の間隔をおいて順に送り込まれる。各タグは、リーダライタ1に対向する位置で所定時間停止し、その間につぎの図4に示すような流れによる交信処理が実行される。なお、タグ2がリーダライタ1に対向する位置に到達したことは、図示しないセンサなどで検出される。前記上位機器は、その検出信号を入力して、リーダライタ1へのコマンドを出力する。
なお、交信領域の大きさは、タグ2に交信に必要な電力を誘起できる範囲により決められる。タグ2がこの交信領域内に入れば、リーダライタ1からのコマンドに応答できる状態になる。
図4は、前記リーダライタ1、タグ2、および上位機器における交信処理の流れであって、(1)は上位機器とリーダライタ1との間でやりとりされる信号の内容を、(2)はリーダライタ1からタグ2に送信される信号の内容を、(3)はタグ2からリーダライタ1に送信される信号の内容を、それぞれ示す。なお、(1)〜(3)において、点線で示す部分は、リーダライタ1またはタグ2の情報処理期間(コマンド解析またはレスポンス解析)である。これらの期間については、図の余白に、コマンド解析、レスポンス解析のいずれが行われるのかを示してある。
以下、この図中の参照符号(A,B,C・・・)を引用しつつ、タグ2に対する基本的な情報処理の流れを説明する。
まず、上位機器は、タグ2に実行させるべき処理を示すコマンドを生成し、これをリーダライタ1に送信する(A)。リーダライタ1は、このコマンドの内容を解析した上で、タグ2に対し、初回の情報読み出しを要求するコマンドを送信する(B)。この初回の情報読み出しは、タグ2の識別情報などの固定データを確認するためのもので、「システムリード」と呼ばれる。
このシステムリードが行われている間、タグ2では、アンテナコイル11と電磁的に結合されたアンテナコイル23によって、システムリードの信号を受信する。さらにタグ2では、受信信号中のシステムリード用のコマンドを認識して解析した後、指定された情報を含むレスポンスを生成して、前記リーダライタ1に返送する(C)。
なお、このレスポンス(C)の先頭部分(図中、斜線で示す。)には、数ビット分の固定されたデータ配列が含まれる。このデータ配列は、以下の情報が前記システムリードに対するタグ2からのレスポンスである旨を示すもので、「スタートコード」と呼ばれる。
前記レスポンス(C)が送信されている間、リーダライタ1では、アンテナコイル23と電磁的に結合されたアンテナコイル11によって、前記レスポンスの信号を受信する。さらにリーダライタ1では、受信したレスポンスの内容を解析し、正常なレスポンスであると判断すると、前記タグ2に2回目のコマンドを送信する(D)。この2回目のコマンドは、前記上位機器からのコマンド(A)の内容をタグ2に与えて、そのコマンドを実行させることを目的とするもので、以下、これを「実行コマンド」という。タグ2では、実行コマンドを解析してその内容に応じた処理を実行した後、処理の内容を示すレスポンスを生成し、リーダライタ1に返送する(E)。リーダライタ1は、タグ2からのレスポンスが正常であることを確認した上で、これを上位機器に送信する(F)。
前記図2(2)に示したように、受信回路13により検出された受信信号では、タグ2からのデータ送信が行われている期間(ロードスイッチ25のオン/オフが繰り返される期間)に対応するデータ信号と、データ送信が行われていない期間(ロードスイッチ25のオフ状態が維持されている期間)に対応するベース信号との間に大きな差があるため、2値化処理によってタグ2からの送信データを正しく復調することができる。しかしながら、タグ2との交信処理中に突発的に大きなノイズが生じると、ベース信号にも2値化しきい値を超えるレベル変化が現れ、送信データを正しく復調できなくなる可能性がある。
上記の問題に対し、前記リーダライタ1には、交信処理時にどの程度のノイズが生じているかを報知する機能が設定されている。以下では、この報知にかかる2つの実施例を順に説明する。
第1の実施例では、タグ2との交信が開始される前であり、リーダライタ1の交信領域にタグ2が含まれていない状態下において、レベル抽出回路18により抽出された信号のレベルをチェックするようにしている。前記搬送波は、タグ2との交信に関わらず、常時出力されているので、タグ2が交信領域内に存在せず、交信を行っていない場合の受信信号のレベル変化は、ノイズを反映したものとなる。前記レベル抽出回路18は、受信信号が高い方にシフトしたときのレベルを抽出するものであるから、交信が行われていない状態下では、ノイズの大きさを反映したレベルを抽出することができる。以下、この交信を行っていない状態下でレベル抽出回路18により抽出されるレベルを「ノイズレベル」という。制御部10は、交信の前に、ノイズレベルをサンプリングする処理を複数回実行し、これらのサンプリング値の平均値を算出して、これを前記表示部15に表示させる。
図5は、上記リーダライタ1における詳細な処理手順を示す。なお、図中のN(i)はノイズレベルのサンプリング値を格納するための配列である。
この手順は、前記上位機器からのコマンド(A)を受信することによって開始されるもので、まず、最初のST1(STは、STEP(ステップ)の略である。以下も同じ。)において、カウンタiを初期値のゼロに設定する。
この後は、ST2〜ST5のループにおいて、前記レベル抽出回路18からの入力データを所定回数(図示例では100回)取り込み、毎時の入力値をノイズレベルN(i)としてメモリに保存する。つぎのST6では、前記100個のノイズレベルN(i)の平均値NAVを算出する。
ST7では、前記平均値NAVを表示部15に与えて表示を行わせる。なお、この表示処理では、平均値NAVそのものを示す数値を表示するようにしても良いが、これに限らず、たとえば、バーグラフにより、所定のしきい値と対比させながら表示するようにしてもよい。
上記一連の処理が終了し、タグ2がリーダライタ1の交信領域内に入ると、ST8に進み、タグ2との間で図4に示した一連の交信を開始する。なお、前記ノイズレベルの平均値NAVの表示は、ユーザーによる確認に十分な時間を確保できるように、交信処理が終了するまで、または、交信が終了して上位機器からつぎのコマンドを受信するまで続けるようにする。また、交信エラーが生じた場合には、警告音などを出力してその旨を報知するとともに、前記平均値NAVの表示を所定時間維持する。
上記の制御によれば、交信処理の都度、その直前にどの程度のレベルのノイズが生じているかをユーザーに報知することができる。特に、交信エラーが生じた場合には、ユーザーは、前記ノイズレベルの表示によって、そのエラーがノイズに起因するものであるか否かを容易に判断することができる。
つぎに示す第2の実施例は、タグ2がリーダライタ1の交信領域に入って交信処理を開始した後に、そのタグ2との交信中の受信信号を処理するものである。具体的には、タグ2からのレスポンスの先頭には、前記したスタートコードが含まれることに着目し、スタートコードに該当する受信信号のレベル変化の割合をSN比として抽出し、表示部15に表示するようにしている。
図6は、スタートコードに対する信号処理の具体例を示す。この図において、上側のタイミングチャート(A)では、タグ2側のレスポンスに含まれるデータの一部とロードスイッチ25のオン/オフ動作とを対応づけて示している。下側の信号波形(B)は、リーダライタ1側の受信信号のうち、前記レスポンスの最初のデータ「0」に対応する部分を拡大して示したものである。この信号(B)にも、前記図2の受信信号(f)と同様に、ロードスイッチ25のオン/オフ動作を反映したレベル変化が現れている。この第2実施例でも、前記レベル抽出回路18により抽出された包絡線信号を用いて、上記のレベル変化を抽出するようにしている。
スタートコードのデータ配列は既知であるから、制御部10は、前記受信回路13のコンパレータ回路111により2値化された受信信号が示すデータ配列と前記既知のデータ配列とを照合することにより、前記受信信号(B)を、前記データ信号に対応する部分とベース信号に対応する部分とに切り分けることができる。そこで、この実施例では、スタートコードに対応する信号を受信している間、レベル抽出回路18により抽出される包絡線信号を、データ信号に対応する信号Pとベース信号に対応する信号Pとに切り分け、信号Pのレベルの平均値を信号レベルSとして、信号Pのレベルの平均値をノイズレベルNとして、それぞれ求め、両者の比を算出するようにしている。
図7は、第2の実施例の詳細な手順を示す。なお、この手順ではST11から処理が開始されるものとする。
この図7の手順も、上位機器からのコマンドを受信したことによって開始される。処理が開始されると、まずST11において、前記システムリード用のコマンドをタグ2に送信する。このコマンドに対するタグ2からのレスポンスを受信すると、ST12が「YES」となってST13に進む。
前記ST12では、前記タグ2からのレスポンスのスタートコードの先頭ビットを認識したことに応じて「YES」の判定が行われる。ST13では、引き続き、スタートコード全体を検出する処理を実行する。この処理では、前記コンパレータ回路111からの2値信号に基づき、スタートコードに対応するデータ配列を認識する。また、この認識処理と同時に、前記スタートコードに対応する前記レベル抽出回路18からの出力を、前記信号Pと信号Pとに切り分けながら取り込み、図示しないメモリに順次蓄積する。
上記の処理により、スタートコードが検出されると、以下では、ST14〜16の処理と、ST17,18の処理とを並列させて実行する。
ST14では、前記ST13で抽出した信号P,Pについて、それぞれの信号毎に蓄積された信号レベルの平均値を求め、データ信号に対応する信号Pの平均値を信号レベルSとし、ベース信号に対応する信号Pの平均値をノイズレベルNとする。
この後は、ST15に進み、SN比として、ノイズレベルNの比を信号レベルSにより割る演算を実行する。さらにST16では、算出されたSN比を表示部15に与えて表示させる。
一方、ST17では、前記ST13で検出したスタートコードより後の受信信号に基づき、前記レスポンスの実質的な内容を取得し、その内容を解析する。解析処理が終了すると、ST18では、残りの交信処理、すなわち実行コマンドの送信、このコマンドに対するタグ2からのレスポンスの受信、前記レスポンスを上位機器に転送する処理などを実行し、しかる後に処理を終了する。なお、この実施例においても、ST18の処理が終了するまで、または上位機器からのつぎのコマンドを受信するまで、SN比の表示を維持する。また、交信エラーが生じた場合には、警告音などを出力してその旨を報知するとともに、前記SN比の表示を所定時間維持する。
上記した第2の実施例によれば、交信中のSN比を表示することが可能となるから、ユーザーは、この表示により、交信処理時にどの程度のノイズが発生しているかを確認することができる。特に、交信エラーが生じた場合には、表示されたSN比によって、そのエラーがノイズに起因するものであるか否かを容易に判断することができる。なお、SN比に代えて、信号レベルSとノイズレベルNとの差を求めるようにしてもよい。
なお、第2の実施例では、レスポンスの解析処理および以後の交信処理と、交信中のSN比を求めて表示する処理とを並列させて実行するようにしたが、これに代えてSN比を求めてからレスポンスの解析処理以後の処理を行うようにしてもよい。この場合、算出したSN比が所定のしきい値を超えた場合には、レスポンス解析以降の処理を中止するようにしてもよい。このようにすれば、ノイズが大きい状態下での交信を回避することができるから、交信を高い確度で成功させることができる。なお、このように交信処理を中止した場合には、所定時間経過後に、同じ手順を再び初めから実行するようにするのが望ましい。
前記第1、第2の実施例によれば、リーダライタ1の交信領域にタグ2を順に送り込みながら交信処理を実行するとともに、この交信処理の合間、または交信処理中にノイズレベルやSN比を算出して表示部15に表示することができる。いずれの実施例を選択するかは、交信を完了したタグ2がリーダライタ1の交信領域を出てからつぎの交信対象のタグ2が交信領域に到達するまでの時間差や、各タグ2に割り当てられる処理時間などに基づいて決めることができる。たとえば、前のタグ2が交信領域を出てから次のタグ2が交信領域に入るまでに、十分な余裕時間がある場合には、第1実施例を採用することができるが、時間に余裕がない場合には、第2実施例が採用されることになる。
さらに、各実施例に示した制御は、実際の稼働時に限らず、その前の試験的な交信の際に実行してもよい。この場合、ユーザーは、ノイズレベルまたはSN比の表示によって、どの程度のノイズが生じる可能性があるかを判断し、そのレベルが大きい場合には、ノイズが減少するように環境を調整するなどの対応をとることができる。特に、第2の実施例によれば、タグ2がリーダライタ1から離れるほど、信号レベルSが小さくなると考えられるので、SN比の表示に基づき、リーダライタ1とタグ2との距離を調整することもできる。
なお、上記第1、第2の各実施例では、交信領域に入ったタグ2をリーダライタ1の正面で停止させてから交信処理を行うようにした。一方、タグを停止させずに、交信領域内で移動させながら交信を実行するケースもある。このようにタグ2を移動させながら交信を行う場合、リーダライタ1は、前記したシステムリードをタグ2からのレスポンスが得られるまで繰り返し実行し、タグ2からのレスポンスを受信すると、タグ2との交信が可能になったと見なして実行コマンドを送信する。このようなケースに第1の実施例を適用する場合には、毎時のシステムリードの直前にノイズレベルの検出処理を実行し、システムリードに対するタグ2からのレスポンスが得られた時点で、その直前に得たノイズレベル、または過去に遡る複数回の検出処理で得られたノイズレベルの平均値を求め、表示することができる。第2実施例の場合は、RFIDタグ2からのレスポンスを受信してからノイズレベルを検出すればよいので、システムリードを繰り返す以外は、前記図7と同様の手順を実行すればよい。
つぎに、前記したノイズレベルやSN比は、表示に限らず、上位機器に出力してもよい。この場合の上位機器は、リーダライタ1からの送信データを表示したり、そのデータからノイズの大小を判別し、ノイズ大のときに所定の警告を出力するなどの制御を実行することができる。また、リーダライタ1において、ノイズレベルやSN比の算出結果を毎時の交信処理結果に対応づけた履歴データを作成し、メモリ内に蓄積していくようにしてもよい。
図8は、上記した履歴データの一例を示す。この履歴データは、毎回の交信処理の結果とその交信処理前に測定されたノイズレベルとを対応づけたものである。なお、ノイズレベルは、前記第1実施例と同様に、交信を開始する前に、タグ2がリーダライタ1の交信領域に存在していない状態下で測定されたものである。このノイズレベルの測定では、前記図5のST1〜6と同様の手順を複数サイクル繰り返すことができるが、交信処理が実行される直前に測定されたノイズレベルを履歴データとして採用するのが好ましい。
この例では、毎回の交信処理にかかるデータを「ページ(Page)」としてとりまとめ、各ページに、何段階前の交信処理にかかるデータであるかを示す番号(以下、「ページ番号」という。)を設定している。ページ番号は、直前の交信処理を「1」として、過去に遡るほど大きくなる。すなわち、交信処理の都度、直前の交信処理にかかるページのページ番号が「1」に設定され、以前のページのページ番号が、1つ大きな値に書き換えられる。
各ページには、交信結果を示すデータとしてタグ2からの読み取りデータが格納されるとともに、交信処理の成否を示すデータとして、「交信正常」または「交信異常」のいずれかのデータが格納される。なお、この実施例では、交信に失敗した場合には、同じ内容の交信を再実行する処理(リトライ)をあらかじめ決められた回数まで実行できるようにしており、リトライで交信に成功すれば、交信結果は「交信成功」となる。他方、前記決められた回数分のリトライを実行しても交信に成功しなかった場合には、交信結果は「交信失敗」となる。
上記の「交信正常」「交信異常」は、具体的にはフラグにより表される。また、図8には記載していないが、交信結果にはリトライの実行回数を含めることもできる。
読み取りデータは8ビット構成であるが、この例では、これを16進データとして示すために、上位4ビットと下位4ビットとを切り分けたデータも格納している。図示例では、元の8ビット構成の読み取りデータを「生データ」として表すとともに、上位データと下位データとの内容を16進で表記している。
ノイズレベルも、読み取りデータと同様に、8ビットの生データが格納されるとともに、これを16進データとして示すために、上位4ビットと下位4ビットとを切り分けたデータが格納される。さらに、ノイズレベルについては、そのレベルの大小を判定した結果が格納される。この判定は、算出されたノイズレベルを所定のしきい値と比較することにより得られたもので、図示の「ノイズ小」および「ノイズ大」のほか、「ノイズ中」(ノイズレベルが大と小との間に位置することを意味する。)を設定することもできる。これらの判定結果は、具体的にはフラグにより表される。
リーダライタ1は、適宜、上位機器からの呼び出し命令に応じて、この上位機器に上記の履歴データを送信することができる。上位機器では、送信された履歴データをディスプレイに表示したり、プリントアウトする処理を行うことができる。よって、ユーザーは、この履歴データから、交信エラーの原因を詳細に分析することができる。
たとえば、図8の例では、ページ番号が11の交信処理では、ノイズが原因で交信エラーが生じたと推測できる一方、ページ番号が50の交信処理では、ノイズ以外の原因(たとえば、タグ2の位置が適切でなかった、タグ2側の回路に不良があったなど。)で交信エラーが生じたと考えることができる。また、上位機器などにおいて、リーダライタ1の周辺に設置されている機器の動作履歴を保存するようにすれば、ノイズによる交信エラーが発生した際の各機器の動作状態から、ノイズの発生要因を分析することができる。たとえば、交信エラーの発生時にある機器が動作している確率が高いことが分かれば、その機器がノイズの要因であると推測し、ノイズを小さくするための対策をたてることができる。
つぎに、前記図5に示した第1の実施例では、交信開始前にノイズレベルを検出してその結果を報知するものの、所定の時間が経過すれば必ず交信を開始するようにしたが、これに代えて、ノイズレベルが所定の値より高い場合には、ノイズレベルが低くなるまで待機するようにしてもよい。その場合の制御の手順を図9に示す。
図9の手順も、上位機器からのコマンドを受信したことにより開始される。なお、この図9では、ST21から処理が開始されるものとする。図中のiは、前記図5と同様に、ノイズレベルのサンプリング数を計数するためのカウンタである。
最初のST21では、カウンタiを初期値のゼロにセットする。つぎのST22では、レベル抽出回路18からの出力値を検出し、その値をノイズレベルN(i)に格納する。つぎのST23では、前記ノイズレベルN(i)を所定のしきい値Nと比較する。ここでN(i)がNより小さければ、ST23が「YES」となってST24に進み、カウンタiを1つ大きくする。この後は、ST25に進んでiの値をチェックする。ここでiが100以下であれば、ST25が「NO」となり、ST22に戻る。
一方、ST23において、N(i)がN以上であると判断した場合には、ST26に進んでカウンタiをゼロリセットし、しかる後にST22に戻る。
上記の処理によれば、連続100回のサンプリングにおいて、サンプリングされたすべてのノイズレベルがしきい値Nを下回ったときに、ST25が「YES」となる。制御部10は、この「YES」判定を受けてST27に進み、交信処理を開始する。
上記の手順によれば、ノイズレベルがしきい値Nより小さい状態が所定期間続いた段階で交信を開始するので、ノイズによる交信エラーを高い確度で回避することが可能となる。
この図9の実施例は、ノイズレベルが小さい状態であることを確認した上で交信を開始するという点において、前述した特許文献2との共通性が認められる。しかしながら、特許文献2に開示された発明では、ノイズレベルの確認のためにタグとの交信処理を実行する必要がある上、タグからのレスポンス信号に対して2通りの相関演算処理を行う必要があり、処理が複雑になる。これに対し、この実施例では、ノイズレベルをチェックするだけで、タグと特別な交信を行う必要がないから、処理が簡単になる。
また、特許文献2の発明は、図9の実施例のように、ノイズレベルが小さい状態が一定期間続くことを条件として交信を開始するものではないから、交信開始前のノイズレベルが低い場合でも、その後のノイズレベルが急上昇して、交信に支障が生じる可能性がある。図9の実施例によれば、ノイズレベルが小さい状態が一定期間続かなければ交信処理は延期されるから、より安定した環境下で交信を行うことができ、交信時にノイズレベルが急上昇する可能性はきわめて低くなり、ノイズによる交信エラーの発生を高い確度で防止することができる。
この発明が適用されたリーダライタとその交信対象のタグとの構成を示すブロック図である。 リーダライタの送受信に関わる信号のタイミングチャートである。 レベル抽出回路における検波処理の具体例を示す図である。 リーダライタ、タグ、上位機器における交信処理の流れを示すタイミングチャートである。 交信処理前にノイズレベルを求めるようにした場合の制御手順を示すフローチャートである。 スタートコードに対する信号処理の具体例を示す図である。 図6の処理により交信時にSN比を求めるようにした場合の制御手順を示すフローチャートである。 リーダライタ内に蓄積される履歴データの具体例を示すテーブルである。 ノイズレベルが小さいことを確認した上で交信処理を開始する場合の制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 リーダライタ
2 RFIDタグ
10 制御部
11 アンテナコイル
15 表示部
18 レベル抽出回路

Claims (4)

  1. 半導体メモリを具備するRFIDタグと交信して、前記半導体メモリに対する情報の読み書きを行うための装置であって、
    交信領域内に入ったRFIDタグを検出するための検出手段と、
    前記検出手段が交信領域内に入ったRFIDタグを検出したのに応じて、このRFIDタグに対する交信処理を開始する交信制御手段と、
    前記検出手段がRFIDタグを検出していない状態下で、コマンドを構成するデータを含まない搬送波のみを送出する交信待機状態を設定する待機処理手段と、
    前記交信待機状態下で得られた受信信号のレベルをノイズレベルとして抽出するノイズレベル抽出手段と、
    前記ノイズレベルの抽出結果を表示または外部に出力する報知手段とを具備して成るRFIDタグ用の読み書き処理装置。
  2. 前記検出手段は、初回の固定情報の読み出しを要求するシステムリードコマンドをRFIDタグからのレスポンスが得られるまで繰り返し実行し、このレスポンスを受信したことによってRFIDタグが交信領域に入ったことを検出し、
    前記ノイズレベル抽出手段は、毎時のシステムリードコマンドが送信される直前の交信待機状態下でノイズレベルを抽出するとともに、システムリードコマンドに対するRFIDタグからのレスポンスが得られた直前に抽出したノイズレベル、または前記レスポンスが得られた時点から過去に遡る複数回の抽出処理で抽出したノイズレベルの平均値を、前記報知手段に出力する、請求項1に記載されたRFIDタグ用の読み書き処理装置。
  3. 前記ノイズレベル抽出手段は、前記交信待機状態下での受信信号のレベルを複数回取り込んで、これらのレベルの平均値を算出する、請求項1に記載されたRFIDタグ用の読み書き処理装置。
  4. 半導体メモリを具備するRFIDタグと交信して、前記半導体メモリに対する情報の読み書きを行うための方法であって、
    交信対象のRFIDタグが交信領域内に入ったことを検出して、このRFIDタグとの交信を開始する一方、前記RFIDタグが検出されていない状態下で、コマンドを含まない搬送波のみを送出することによって交信待機状態を設定し、この交信待機状態下で得られた受信信号のレベルをノイズレベルとして抽出し、ノイズレベルの抽出結果を表示または外部に出力することを、特徴とするRFIDタグ用の読み書き処理方法。
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