JP4092645B2 - 電力ケーブルの劣化診断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電力ケーブルの劣化診断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、最も普及している電力ケーブルである架橋ポリエチレン絶縁ケーブル(以下ケーブルと称する)の主たる劣化形態は水トリー劣化である。水トリーとはケーブル絶縁体中に存在する水分と電界の作用により発生する絶縁体中の変質部分であり、これが時間の経過と共に増大していき、ケーブルの絶縁性能を低下させる。この水トリー劣化の状態を効率よく診断することを目標として、種々の劣化診断技術が検討されている。
【0003】
従来技術の一つとして、ケーブルに交流電圧(試験電圧)を印加し、絶縁体を流れる電流中より前記交流電圧と同位相の損失電流を抽出し、その損失電流中に含まれる高調波成分を用いてケーブルの劣化を診断する方法がある。この方法で劣化信号として用いられる損失電流中の高調波成分は、水トリーの非線形電気伝導特性の影響により現れるもので、その高調波成分の発生状況を評価することでケーブルの水トリー劣化の状態を診断することができる。具体的には、ケーブル及びそれと並列に接続された無損失の標準コンデンサに交流電圧を印加し、標準コンデンサに流れる電流を用いて、ケーブルに流れる電流中から印加電圧に対して90°進み位相の成分(容量性電流)を除去して損失電流を抽出し、その中の第3高調波成分の発生状況を決定づける値である高調波成分の振幅(大きさ)や重畳位相(基本波成分に対する位相差)の値をデータと比較することでケーブルの劣化程度を評価するというものである(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−151815号公報(発明の詳細な説明の段落0003、段落0030乃至段落0035及び図2)
【特許文献2】
特開2002−196030号公報(発明の詳細な説明の段落0003、段落0005及び図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の劣化診断技術では、劣化信号として用いる損失電流中の第3高調波成分と同じ周波数のノイズが存在すると、そのノイズ信号と水トリー劣化の状態を反映した真の劣化信号とを分別できないため、精度の高い劣化診断を行うことができない。
【0006】
このノイズの主たる発生源はケーブルに印加する交流電圧中に含まれる第3高調波電圧である。その交流電圧として、仮に第3高調波電圧を全く含まないものを用いることができれば、損失電流中に含まれる第3高調波成分をそのまま水トリー劣化信号として評価することができ、正確な劣化診断を行うことが可能である。
【0007】
しかしながら、交流電圧にはその基本波電圧以外に基本波成分の整数倍の周波数の高調波電圧がレベルの差こそあれ含まれていることが常であり、全く高調波電圧を含まない交流電圧というものを実現することは事実上不可能である。
【0008】
交流電圧を発生させる装置は大別して変圧器、可変リアクトル、及び、それらに電力を供給する電源からなる。診断現場において使用する電源としては、現場に常設されている配電盤設備がある場合は、そこから商用電源を、また、その様な設備がない場合は、移動式発動発電機を現場に持ち込んで、そこからの電源を用いることになるが、このような電源には、元々高調波成分が含まれている。変圧器や可変リアクトルはどちらも内部の鉄心中の磁気特性を利用した電力機器であり、鉄心中の磁気特性は一般的に非線形な特性を有しているため、その特性によっても交流電圧中に高調波電圧が発生する。
【0009】
従来の劣化診断技術においては、交流電圧中の高調波電圧による測定結果への影響を軽減すべく、電源中の高調波成分を低減させるフィルタを利用したり、変圧器や可変リアクトルに用いる鉄心として非線形な特性が現れにくいような磁気特性に余裕のあるものを使用するといった対応で、交流電圧中に発生する高調波電圧を最大限抑制するよう注意が払われている。しかしながら、このような対応では、交流電圧中の高調波電圧の低減はなされても、完全になくすことはできないので、根本的な解決には至っていない。また、交流電圧中の高調波成分は変圧器出力に接続される負荷、即ち、診断対象となるケーブルの静電容量に応じて変化するものであり、ケーブルの静電容量によって診断精度が変化してしまうといった好ましくない状況をもたらすこととなる。
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電力ケーブルに印加する交流電圧に元々含まれる第3高調波電圧の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分(劣化信号ではないノイズ)を定量的に評価して、その影響分を補正することにより、水トリーから発せられる真の第3高調波成分(劣化信号)を抽出し、精度の高い電力ケーブルの劣化診断を行えるようにした電力ケーブルの劣化診断方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、電力ケーブルに交流電圧を印加し、絶縁体を流れる電流中より前記交流電圧と同位相の損失電流を抽出し、その損失電流中に含まれる第3高調波成分を用いて電力ケーブルの劣化診断を行う電力ケーブルの劣化診断方法において、電力ケーブルに印加する交流電圧として、主の周波数fを持つ第1の電圧V1と、その第1の電圧V1にその周波数fの3倍の周波数3fを持つ第2の電圧V2を重畳した重畳電圧V3とに着目して、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出し、これにより前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正することにより電力ケーブルの劣化診断を行う方法である。
【0012】
そして、前記第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出する具体的な手段としては、前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0及び第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nと、前記重畳電圧V3を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1及び重畳電圧V3中に含まれる第3高調波電圧V3m1とを測定し、前記第3高調波電圧V3m1及び第3高調波電圧V3nにより、前記第1の電圧V1に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1を導出し、前記第3高調波成分I3m1及び第3高調波成分I3m0により、前記第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1を導出し、前記第3高調波電圧V3s1と第3高調波成分I3s1との対応関係を調べて、前記第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出する。
【0013】
これにより、電力ケーブルに印加する第1の電圧V1(交流電圧)に含まれる第3高調波電圧V3nにより発生する損失電流中の第3高調波成分I3n(劣化信号ではないノイズ)を定量的に評価することが可能になる。従って、前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正して、前記第3高調波成分I3nによる影響分を取り除き、電力ケーブルの絶縁体中に生じた水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3rを抽出することが可能になり、精度の高い電力ケーブルの劣化診断を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施するための測定回路の一例を示す図である。先ず、第1のステップとして、波形発生器3により主の周波数f、例えば、商用周波数50Hzの信号を発生させ、その信号を電力増幅器5及びリアクトル6を介して変圧器7の1次側へ入力することにより、その変圧器7から交流電圧(試験電圧)として、主の周波数50Hzを持つ第1の電圧V1を出力する。
【0015】
次に、その第1の電圧V1を診断対象の電力ケーブル1とこれに並列に接続された無損失の標準コンデンサ9に印加し、電力ケーブル1と変圧器7間に挿入された変流器11により検出される電力ケーブル1の絶縁体を流れる電流と標準コンデンサ9を流れる電流を損失電流測定ブリッジ13に入力し、損失電流測定ブリッジ13で、電力ケーブル1の絶縁体を流れる電流中より、印加される第1の電圧V1に対して90°進み位相の成分(容量性電流)を除去して、第1の電圧V1と同位相の損失電流を抽出する。
【0016】
次に、損失電流測定ブリッジ13から出力される損失電流の波形をデジタルオシロスコープ15で離散数値データとして取り込み、これを波形解析コンピュータ17にてFFT解析することにより、前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0の振幅(大きさ)及び重畳位相(基本波成分に対する位相差)を測定する。また、同時に、電圧波形を前記オシロスコープ15にて離散数値データとして取り込み、波形解析コンピュータ17により、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの振幅及び重畳位相を測定する。第3高調波電圧V3nのベクトル図を図2(a)に、また、第3高調波成分I3m0のベクトル図を図2(b)に示す。ここで抽出された第3高調波成分I3m0は、図2(b)から明らかなように、電力ケーブル1の絶縁体中に生じた水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3rに加え、前記第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nも含まれている。
【0017】
次に、第2のステップとして、波形発生器3により周波数f、即ち、商用周波数50Hzの信号に、その3倍の周波数3f、即ち、周波数150Hzの信号を加えた信号を発生させ、変圧器7により、前記第1の電圧V1に周波数150Hzを持つ第2の電圧V2を意図的に重畳した重畳電圧V3を出力し、その重畳電圧V3を電力ケーブル1とこれに並列に接続された無損失の標準コンデンサ9に印加し、前記と同様にして抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1の振幅及び重畳位相と重畳電圧V3中に含まれる第3高調波電圧V3m1の振幅及び重畳位相を波形解析コンピュータ17により測定する。
【0018】
第3高調波電圧V3m1のベクトル図を図3(a)に、また、第3高調波成分I3m1のベクトル図を図3(b)に示す。ここで抽出された第3高調波成分I3m1は、図3(b)から明らかなように、電力ケーブル1の絶縁体中に生じた水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3r、前記第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3n、更に、前記第1の電圧V1に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1も含まれる。
【0019】
第1のステップで得られた第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nと第2のステップで得られた重畳電圧V3中に含まれる第3高調波電圧V3m1とを用いれば、第1の電圧V1に意図的に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1がどのようなものであるかを特定することができる。具体的に説明すると、前記第3高調波電圧V3m1から第3高調波電圧V3nを、それぞれ振幅及び重畳位相を加味した上で、波形解析コンピュータ17によりベクトル減算することにより、意図的に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1を導出することができる(図3(a)参照)。
【0020】
一方、第1のステップで得られた前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0と第2のステップで得られた重畳電圧V3を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1とを用いれば、前記第1の電圧V1に意図的に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1がどのようなものであるかを特定することができる。この場合も、前記第3高調波成分I3m1から第3高調波成分I3m0を、それぞれ振幅及び重畳位相を加味した上で、波形解析コンピュータ17によりベクトル減算することにより、意図的に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1を導出することができる(図3(b)参照)。
【0021】
このようにして、第1の電圧V1に意図的に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1と第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1とを導出して、これら第3高調波電圧V3s1と第3高調波成分I3s1との対応関係を調べて評価することにより、前記第1の電圧V1中に元々含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを波形解析コンピュータ17による解析により導出することができる。
【0022】
そうすると、図2(b)から明らかなように、第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0(水トリーによる劣化信号と電源等によるノイズの合成)から第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを、それぞれ振幅及び重畳位相を加味した上で、波形解析コンピュータ17によりベクトル減算することにより、第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正して、前記第3高調波成分I3nによる影響分を取り除き、電力ケーブル1の絶縁体中に生じた水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3rだけを確実に抽出することが可能になり、精度の高い電力ケーブルの劣化診断を行うことができる。
【0023】
更に、前記第1の電圧V1に重畳される第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1)の重畳位相を2種類以上とすることにより、それぞれの重畳位相について、前記したような重畳される第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1)とこれの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1との対応関係を調べて評価することができる。これら複数の対応関係を評価することにより、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出するばらつきが低減されて、第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正する確度を向上させることができる。
【0024】
なお、上記実施形態では、電力ケーブル1に交流電圧を印加する場合、先に第1の電圧V1を損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0等を測定し、次いで第1の電圧V1に第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1を重畳した重畳電圧V3を印加し、損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1等を測定したが、第1の電圧V1を印加した場合の測定と重畳電圧V3を印加した場合の測定は互いに独立した測定行為であり、一方の測定行為が他方の測定行為に影響を及ぼすことがない。従って、交流電圧の印加順序を逆にして、先に重畳電圧V3を印加して測定をした後、第1の電圧V1を印加して測定を行うようにしてもよい。
【0025】
【実施例】
診断対象の電力ケーブル1として、電圧階級が22kV、導体サイズが100mm、絶縁体の厚さが6mm、長さが50mの水トリー劣化ケーブルを用いた。また、印加すべき交流電圧の第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの状況を種々変化させてその影響を確認するために、900nFのコンデンサ19を変圧器7の負荷として、変圧器7と標準コンデンサ9間に標準コンデンサ9と並列に接続した場合(図1参照)と、そうでない場合について、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nが異なる状況を実現し、電力ケーブル1の損失電流測定を行った。なお、交流電圧の基本周波数fを50Hzとした。
【0026】
図1に示す測定回路は、波形発生器3の信号を電力増幅器5及びリアクトル6を介して変圧器7の1次側へ入力することにより交流電圧(試験電圧)の発生及び制御を行うことができるように構成されている。波形発生器3で周波数fに相当する50Hzの信号を発生させた場合には、主成分が50Hzの電圧中に僅かに150Hzの第3高調波電圧V3nを含む第1の電圧V1を得ることができ、50Hzに対し、その3倍の周波数3fである150Hzを加えた信号を発生させた場合には、第1の電圧V1に150Hzの第2の電圧V2を重畳した重畳電圧V3を得ることができる。波形発生器3では50Hzの信号と150Hzの信号の重畳位相を任意に設定することができるので、交流電圧として第1の電圧V1と第2の電圧V2の重畳位相を任意に設定することができる。本実施例の試験条件としては、第1の電圧V1の50Hz成分として実効値18kV、第2の電圧V2として実効値200V(150Hz)程度、第1の電圧V1と第2の電圧V2の重畳位相として6通りの値を設定した。
【0027】
また、前記900nFのコンデンサ19を変圧器7の負荷として接続しない場合(条件▲1▼)と、接続した場合(条件▲2▼)において、交流電圧(第1の電圧V1)中に含まれる第3高調波電圧V3nの測定結果と、従来技術における第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0の測定結果(ノイズ補正無)と、本発明における第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3n(ノイズ)の影響を補正して取り除いた第3高調波成分(劣化信号)I3rの導出結果(ノイズ補正有)を図4に示す。なお、ここで示した第3高調波成分I3m0、I3rの振幅及び重畳位相の値は、交流電圧(第1の電圧V1)の基本波を、V=Vsin{n(ωt+θvn)}、n=1,2,3,・・・、ただし、θv1=0と表記した場合、損失電流をI=Isin{n(ωt+θ)、n=1,2,3,・・・と表記することを定義した結果得られたn=3に対する振幅及び重畳位相である。
【0028】
図5(a)は前記条件▲1▼における測定において、交流電圧中に含まれる第3高調波電圧を、(b)は交流電圧を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分を示すベクトル図であり、図6(a)は前記条件▲2▼における測定において、交流電圧中に含まれる第3高調波電圧を、(b)は交流電圧を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分を示すベクトル図である。
【0029】
第1の電圧V1にその周波数f(50Hz)の3倍の周波数3f(150Hz)を持つ第2の電圧V2を重畳した重畳電圧V3中に含まれる第3高調波電圧V3m1乃至V3m の測定値(図5(a)、図6(a)の○印)は、第2の電圧V2が重畳される前における第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの測定値(図5(a)、図6(a)の●印)を中心として平面上に円を描くようにして得られている。これは第1の電圧V1に重畳された第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )の振幅(大きさ)を一定とし、重畳位相のみを変化させたためである。なお、V3s1乃至V3s は第3高調波電圧V3m1乃至V3m から第3高調波電圧V3nをベクトル減算することにより導出された第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )のベクトルである。
【0030】
一方、損失電流中に含まれる第3高調波成分についても、前記重畳電圧V3を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1乃至I3m の測定値(図5(b)、図6(b)の◇印)は、第2の電圧V2が重畳される前における第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0の測定値(図5(b)、図6(b)の◆印)を中心として平面上に円を描くようにして得られている。なお、I3s1乃至I3s は第3高調波成分I3m1乃至I3m から第3高調波成分I3m0をベクトル減算することにより導出された第3高調波電圧V3s1乃至V3s の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1乃至I3s のベクトルである。
【0031】
図5(a)(b)、図6(a)(b)に示されたものから明確なように、第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )とこれの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1乃至I3s は独立して1対1の対応関係にある。従って、両者の対応関係を評価することによって、第1の電圧V1中に元々含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3n(ノイズ)がどのようなものであるかを導出することが可能になり、その結果を用いて、第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正してノイズの影響を排除することにより、水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3r(図5(b)、図6(b)の×印)だけを得ることができる。
【0032】
条件▲1▼は第1の電圧V1中に振幅が34.0Vで基本電圧(50Hz)に対して0.13%の第3高調波電圧V3nが含まれている条件であり、条件▲2▼は第1の電圧V1中に振幅が142.4Vで基本電圧(50Hz)に対して0.56%の第3高調波電圧V3nが含まれている条件である。第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nが損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0の測定に影響を及ぼすとすれば、条件▲2▼の方が条件▲1▼よりも損失電流中の第3高調波成分I3m0の測定において、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響による誤差が大きく現れることになる。
【0033】
図4に示した通り、条件▲1▼では、従来技術(ノイズ補正無)と本発明(ノイズ補正有)において、損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0、I3rの振幅と重畳位相の相違は小さいが、条件▲2▼では、従来技術(ノイズ補正無)と本発明(ノイズ補正有)における相違の大きいことが確認できる。損失電流中の第3高調波成分を用いた電力ケーブル1の劣化診断技術では、前記振幅が大きいほど、また、重畳位相の絶対値が小さいほど、ケーブル劣化が進んでいるものと判断する。本実施例の結果をこの観点から見ると、条件▲1▼と条件▲2▼で同一の電力ケーブル1を測定しているにも拘わらず、従来技術では条件▲1▼、▲2▼間で振幅と重畳位相の値の大きく異なるものが得られており、また、条件▲2▼では振幅が小さく、重畳位相の絶対値が大きくなる方向に、交流電圧(第1の電圧V1)中に含まれる第3高調波電圧V3nが影響を及ぼしており、劣化を過小評価してしまう危険性がある。これに対して、本発明では条件▲1▼、▲2▼間で振幅と重畳位相の値がほぼ同値であり、ノイズ補正が正しく行われて真の劣化信号のみを導出していることが分かる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電力ケーブルの劣化診断方法によると、電力ケーブルに印加する交流電圧として、主の周波数fを持つ第1の電圧V1と、その第1の電圧V1にその周波数fの3倍の周波数3fを持つ第2の電圧V2を重畳した重畳電圧V3とに着目して、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出し、これにより前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正することにより電力ケーブルの劣化診断を行うので、電力ケーブルに印加する第1の電圧V1に含まれる第3高調波電圧V3nにより発生する損失電流中の第3高調波成分I3n(劣化信号ではないノイズ)を定量的に評価することが可能になる。従って、前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正して、前記第3高調波成分I3nによる影響分を取り除き、電力ケーブルの絶縁体中に生じた水トリーから発せられる真の劣化信号である第3高調波成分I3rを抽出することが可能になり、精度の高い電力ケーブルの劣化診断を行うことができる。
【0035】
また、本発明を実施するために第1の電圧V1に重畳される第2の電圧(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )は、第1の電圧V1の1%程度の小容量のものでよく、交流電圧(試験電圧)を発生させる装置を構成する変圧器等の機器の容量変更を必要とするものではないので、従来より使用している機器をそのまま転用することができる。更に、本発明による方法は試験装置が発生する高調波電圧のレベルに拘わらず、その影響を補正することが可能であるため、試験装置を構成する機器に対する特別な対策、即ち、高調波低減フィルタの付加や変圧器等に用いる鉄心として磁気特性に余裕のあるものを使用するといった対応が必要でなくなり、試験装置の費用を低減させることができる。
【0036】
更に、前記第1の電圧V1に重畳される第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )の重畳位相を2種類以上とすることにより、それぞれの重畳位相について、第2の電圧V2(第3高調波電圧V3s1乃至V3s )とこれの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1乃至I3s との対応関係を調べて評価することが可能になり、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出するばらつきが低減されて、第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正する確度を向上させることができるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための測定回路の一例を示す図である。
【図2】(a)は電力ケーブルに印加される第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nを、(b)は第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を示すベクトル図である。
【図3】(a)は電力ケーブルに印加される重畳電圧V3に含まれる第3高調波電圧V3m1を、(b)は重畳電圧V3を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1を示すベクトル図である。
【図4】条件▲1▼及び条件▲2▼において、交流電圧(第1の電圧V1)中に含まれる第3高調波電圧V3nの測定結果、従来技術における損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0の測定結果及び本発明における損失電流中に含まれる第3高調波成分(劣化信号)I3rの導出結果を示す図である。
【図5】(a)は条件▲1▼における測定において、交流電圧中に含まれる第3高調波電圧を、(b)は交流電圧を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分を示すベクトル図である。
【図6】(a)は条件▲2▼における測定において、交流電圧中に含まれる第3高調波電圧を、(b)は交流電圧を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分を示すベクトル図である。
【符号の説明】
1 電力ケーブル
3 波形発生器
5 電力増幅器
6 リアクトル
7 変圧器
9 標準コンデンサ
11 変流器
13 損失電流測定ブリッジ
15 デジタルオシロスコープ
17 波形解析コンピュータ
19 コンデンサ

Claims (3)

  1. 電力ケーブルに交流電圧を印加し、絶縁体を流れる電流中より前記交流電圧と同位相の損失電流を抽出し、その損失電流中に含まれる第3高調波成分を用いて電力ケーブルの劣化診断を行う電力ケーブルの劣化診断方法において、電力ケーブルに印加する交流電圧として、主の周波数fを持つ第1の電圧V1と、その第1の電圧V1にその周波数fの3倍の周波数3fを持つ第2の電圧V2を重畳した重畳電圧V3とに着目して、第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出し、これにより前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0を補正することにより電力ケーブルの劣化診断を行うことを特徴とする電力ケーブルの劣化診断方法。
  2. 前記第1の電圧V1を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m0及び第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nと、前記重畳電圧V3を印加したときに抽出される損失電流中に含まれる第3高調波成分I3m1及び重畳電圧V3中に含まれる第3高調波電圧V3m1とを測定し、前記第3高調波電圧V3m1及び第3高調波電圧V3nにより、前記第1の電圧V1に重畳された第2の電圧V2である第3高調波電圧V3s1を導出し、前記第3高調波成分I3m1及び第3高調波成分I3m0により、前記第3高調波電圧V3s1の影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3s1を導出し、前記第3高調波電圧V3s1と第3高調波成分I3s1との対応関係を調べて、前記第1の電圧V1中に含まれる第3高調波電圧V3nの影響により現れる損失電流中に含まれる第3高調波成分I3nを導出することを特徴とする請求項1記載の電力ケーブルの劣化診断方法。
  3. 前記第1の電圧V1に重畳される第2の電圧V2の重畳位相が2種類以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の電力ケーブルの劣化診断方法。
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