JP4090099B2 - Axle drive - Google Patents
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- F16H57/048—Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0493—Gearings with spur or bevel gears
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハウジング内にHSTと車軸と該車軸への動力伝動機構を一体的に備えた車軸駆動装置において、HSTの補給作動油を濾過するフィルターと、HSTの温度上昇により油の体積増加を調整するリザーブタンクの配置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハウジング内にHSTと、車軸と、該HSTと車軸とを互いに連動連結する動力伝達機構を収納した技術は公知となっており、該HSTは、センタセクション上に油圧ポンプと油圧モータを配置し、該HSTの入力軸、即ち、ポンプ軸は垂直方向に配置され、HSTの出力軸、即ち、モータ軸は水平方向に配置され、車軸と平行に配置されていたのである。例えば、アメリカ特許第5456068号の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、HSTの作動油を濾過する従来の油フィルターはハウジング内の下部に配置され、リザーブタンクはハウジングの上部、または配管を介して車軸駆動装置の近傍補に配置されて、油フィルターとは別々に配置されていたのである。よって、リザーブタンクと油フィルターの取付作業は別々となり、また、油フィルターはハウジングの下部に取り付けられているため、目詰まりや定期交換の時期がきて油フィルターを交換する場合、ハウジング内の作動油を全て抜いてからでないと交換できなかったのである。従って、油フィルターの交換は時間と手間がかかり大変面倒な作業となっていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明前記課題を解決するために、次のような手段を用いるものである。
【0005】
請求項1においては、前後方向に沿う回転軸線を有する入力軸(6)と、左右方向に沿う回転軸線を有する車軸(7L・7R)の各々を、ハウジング(1)に収容し、該ハウジング(1)内を油溜まりとし、該油溜まりの中に油フィルター(56)とHSTを配置し、該HSTは油圧ポンプ(P)と油圧モータ(M)と、両者を取付けて流体的にも接続するセンタセクション(5)により構成し、該センタセクション(5)の前面に油圧ポンプ(P)を取付け、該センタセクション(5)の油圧ポンプ(P)の取付け面と反対側の後面に、チャージポンプ(45)を取付け、前記入力軸(6)は油圧ポンプ(P)を駆動し、センタセクション(5)を貫通して、チャージポンプ(45)を駆動し、更に後方へ突出し、後端部にPTOクラッチ(88)を付設し、該HSTは前記油フィルター(56)により濾過された油を作動油として吸入するように構成すると共に、前記ハウジング(1)の上面に、該油フィルター(56)をハウジング(1)内外に抜き差し可能な寸法に設定した開口(1a)を設け、前記開口(1a)を閉鎖するカバー部材(48)を設け、前記油フィルター(56)は筒状に形成し、前記入力軸(6)により駆動されるチャージポンプ(45)の吸入ポート(45b)に吸い込まれる油をろ過し、該油フィルター(56)に接続されるHSTの吸入ポート(45b)は、チャージポンプ(45)のケース(46)の上面開口部(46b)に設け、該開口部(46b)を前記油溜まり内で、前ハウジング1の上壁に向けて上向きに開口し、前記筒状の油フィルター(56)の下端を、該開口部(46b)に挿入し、該油フィルター(56)の上端は、バネ(42)を介してカバー部材(48)により押圧し、該油フィルター(56)をカバー部材(48)とチャージポンプケース(46)により挟んで支持したものである。
請求項2においては、請求項1記載の車軸駆動装置において、前記カバー部材(48)は、前記油溜まり内の油の体積変化を調整するためのリザーブタンク(10)に対する連結部(48b)を具備しているものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の車軸駆動装置をローントラクタに装着した実施の形態を説明する。図1は本発明の車軸駆動装置を装備したローントラクタの全体側面図、図2は車軸駆動装置の側面図、図3は図2におけるA−A矢視断面図、図4は図3におけるB−B矢視断面図、図5はセンタセクションの正面図、図6は同じく側面図、図7は図5におけるC−C矢視断面図、図8は油圧回路図、図9は図3におけるD−D矢視断面図、図10は図4におけるE−E矢視断面図、図11は図10に於けるF−F矢視断面図、図12は図3の要部拡大図、図13は前輪を駆動するための動力取出ギアボックスを取り付けた正面断面図、図14は図3におけるG−G断面図、図15はハウジングのアクスルハウジングにおいて車軸を中心に前後に分割した実施例の側面断面図である。
【0007】
図1において本発明の車軸駆動装置を装備したローントラクタの全体構成から説明する。機体フレーム101の前部上にエンジン102を載置し、機体フレーム101後部に設けた左右取付ステー101a・101aに車軸駆動装置103のアクスルハウジング1b・1bを固定し、該車軸駆動装置103より両側方に車軸7L・7Rを突出して後輪105・105を軸支し、前記機体フレーム101の前下部に前輪104・104を懸架している。該前輪104と後輪105の間の機体腹部にミッドマウント作業機としてモア106を昇降可能に装着している。そして、前記エンジン102の出力軸よりユニバーサルジョイントや伝動軸107を介して車軸駆動装置103の入力軸6に動力を伝達し、後輪105を駆動可能としている。また、該車軸駆動装置103の下部には前方に突出したミッドPTO軸9を備えユニバーサルジョイントや伝動軸108を介してモア106の上部に設けたギアボックス109に動力を伝えてモア106を駆動可能としている。
【0008】
次に、図2、図3において、車軸駆動装置の全体的な構成について説明する。車軸駆動装置のハウジングは、機体前後方向に分離接合可能な前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2と後ハウジングメンバ3とからなり、各ハウジングの左右方向に沿う面に接合面を形成して、これらを互いに連設することにより単一のハウジングを構成している。
【0009】
前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2とで囲まれたスペースの上位レベルにはモータ軸4が左右方向に回転自在に支持され、中間レベルにはポンプ軸となる入力軸6及びカウンター軸26が回転自在に支持され、モーター軸4に対する入力軸6は直角方向に、カウンター軸26は平行に配置している。また、下位レベルには車軸7L・7Rが左右方向に回転自在に支持され、更に下位レベルにミッドPTO軸9が前後方向に回転自在に支持されている。そして、前記入力軸6及びミッドPTO軸9を前方へ突出することによって、前記エンジン102から入力軸6へ、ミッドPTO軸9からモア106への動力伝達を、前記ユニバーサルジョイントや伝動軸等を介して動力を伝達し、従来のベルト伝動よりも伝達効率を向上するとともに、メンテナンスフリーな構成としている。
【0010】
前記モータ軸4とカウンター軸26とは前ハウジングメンバ1の内部側で支持するために、前記前ハウジングメンバ1の前端内面にモータ軸4とカウンター軸26の軸端を受ける半円状の凹部を形成し、前ハウジングメンバ1に対し分離可能な半円状の凹部を有する軸受メンバを装着して構成される。また、前記中央ハウジングメンバ2の前後仕切り壁2aから前ハウジングメンバ1の内方へ向けて断面視凹状の凹部2bが突出され、該凹部2bと前ハウジングメンバ1との間で入力軸6が軸受されている。
【0011】
また、前ハウジングメンバ1の中間レベルには後述するトラニオン軸35L・35Rが左右方向に回転自在に支持され、ハウジングの下位レベルにおいては、車軸7L・7Rの軸受部が前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2の接合面より前方へ偏位させて、前ハウジングメンバ1内に配置して車軸7L・7Rを回転自在に支持している。前記車軸7L・7Rの内端側の各々はデフギア装置23によって差動的に結合され、その両端が前ハウジングメンバ1の左右外側壁に一体成形したアクスルハウジング1b・1bより外方へ突出して後輪105・105を固定している。
【0012】
また、前記中央ハウジングメンバ2と後ハウジングメンバ3との間に、後述するPTOクラッチ軸92、カウンター軸98が前後方向に回転自在に支持され、ミッドPTO軸9はその後部が中央ハウジングメンバ2の前後仕切り壁2aに、また、その前部が前ハウジングメンバ1の前壁に、それぞれ軸受を介して回転自在に支持されている。後ハウジングメンバ3外方に延伸するミッドPTO軸9の後端部はカバー111によって覆われている。
【0013】
ハウジング内部の構成は、前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2の前後仕切り壁2aとの間に、ハイドロスタティックトランスミッション(以下HST)を収納するための第一の部屋R1と、モータ軸4からデフギア装置23へ動力を伝達する動力伝達手段と車軸7L・7Rとを収納するための第二の部屋R2とが設けられ,該第一の部屋R1と第二の部屋R2は前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2の前後仕切り壁2aから延出した左右仕切壁8によって略左右に区画形成されている。また、前記中央ハウジングメンバ2の前後仕切り壁2aと後ハウジングメンバ3との間には第三の部屋R3が形成されている。
【0014】
前記第一の部屋R1と第二の部屋R2と第三の部屋R3には共通の潤滑油が充填されて油溜まりを形成しており、図4、図12に示すように、前ハウジングメンバ1の上壁には給油蓋112と開口1aとが設けられ、該給油蓋112は車軸駆動装置の組立後に油を第二の部屋R2へ充填するために設けられ、前記開口1aは後述する油フィルター56を抜き差しできる大きさとしている。該開口1aにはカバー手段となるカバー部材48を介してリザーブタンク10が取り付けられている。該リザーブタンク10と第一の部屋R1内は連通されて、第一の部屋R1内の気泡がリザーブタンク10内へ入るようにしてエア噛みが発生しないようにするとともに、該リザーブタンク10の上部蓋10aにはブリーザ機構を設けて、第一の部屋R1内の油の体積変化をリザーブタンク10内で調整できるようにしている。該リザーブタンク10の下方には後述する油フィルター56が配置されている。
【0015】
また、前記第一の部屋R1と第二の部屋R2とを仕切る左右仕切壁8の任意位置に油フィルター18が配置されている。本実施例では図3に示すように、HSTを収納する部分と、車軸7L及びミッドPTO軸9を収納する部分との間に油フィルター18を配置して、油が第二の部屋R2から第一の部屋R1へ油流通する際に油フィルター18を通じて清浄化してできるようにしている。更に、中央ハウジングメンバ2に流通孔が開口されて、第二の部屋R2と第三の部屋R3との間でも油が流通できるようにしている。従って、ハウジング内に充填した油はHSTの作動油と、ギア・軸受部等の潤滑油とに共通化することができる。第二の部屋R2内から第一の部屋R1へ油が入るときは、HSTにとって有害なギア摩耗粉などの異物は、油フィルター18によってろ過される。
【0016】
前記第一の部屋R1内にはHSTが収納され、HSTを構成する油圧ポンプPと油圧モータMを取り付けるセンタセクション5は.細長い形状とされ、前ハウジングメンバ1に固定されている。該センタセクション5は図5、図6、図7に示すように、第一の部屋R1内に固定された状態において、上部に左側面91に油圧モータMを配設し、下部に前面90に油圧ポンプPを配設している。
【0017】
この油圧ポンプP及びその入力軸6は油圧モータMのモーター軸4と車軸7との間の上下中間レベルに位置して直交するように配設される。この油圧ポンプPのセンタセクション5の前面90上にはポンプ付設面40が形成され、図4に示すように、該ポンプ付設面40にシリンダブロック16が回転摺動自在に配置され、該シリンダブロック16の複数のシリンダ孔内に、付勢バネを介してピストン12・12・・・が往復動自在に嵌合され、該ピストン12・12・・・の頭部には可動斜板11のスラストベアリング11aが当接され、該可動斜板11の中央には開口部11bを設けて入力軸6が貫通できるようにし、該入力軸6はポンプ軸を兼ねてシリンダブロック16の回転軸心上に配置され、相対回転不能に係止している。前記入力軸6の前端は、前ハウジングメンバ1の前壁より外方へ突出して、ユニバーサルジョイントや伝動軸等の伝動機構を介して原動機(エンジン102)からの動力が入力される。
【0018】
前記可動斜板11のピストン接当面をシリンダブロック16の回転軸芯に対して傾動操作することで、油圧ポンプPからの油の吐出量及び吐出方向を変更できるようにしており、図3に示すように、この可動斜板11は両側にトラニオン軸35L・35Rが一体的に突出されて車軸7と平行となるように配設している。該トラニオン軸35Rは前記前ハウジングメンバ1の左右仕切壁8に回転自在に支持され、該トラニオン軸35Lは上部ハウジング1の側面の開口を閉鎖する蓋体15に回転自在に支持され、該トラニオン軸35L・35Rを中心に可動斜板11が傾倒できるようにしている。この可動斜板11を傾動操作することで、油圧ポンプPの出力変更操作を行える。
【0019】
前記トラニオン軸35Lには前記蓋体15を貫通して外方へ延伸してコントロールレバー38が固設され、該コントロールレバー38の取付孔38aには図示しないロッドまたはワイヤー等を介して運転席の変速操作具と連結され、機体前後方向にコントロールレバー38を回動するようにして、リンク機構の簡素化を図っている。トラニオン軸35Lのハウジング内ではコイル状の中立戻しバネ31が外嵌され、該中立戻しバネ31の両端は交差させて後方へ延出しており、該中立戻しバネ31の両端部は、前記可動斜板11より後方へ突出形成したアーム11dに突設した係合ピン39と、前記蓋体15に装着した偏心軸33とを挟み込んでいる。
【0020】
従って、変速するためにコントロールレバー38が回動されると、トラニオン軸35まわりにアーム11dも回動されて、中立戻しバネ31の一端側が係合ピン39によって押広げられ、中立戻しバネ31の他端側は偏心軸33によって止められ、コントロールバー38に中立復帰の付勢力が与えられる。そして変速操作具への操作力を解除すると、
中立戻しバネ31の一端側に発生した復元力によって、係合ピン39は偏心軸33側へ戻され、中立位置で保持される。また、前記偏心軸33のハウジング外に延出した部分は調整ネジに構成され、該偏心軸33を適度に回動してロックすることによって、中立戻しバネ31を介してアーム11dがトラニオン軸35Lまわりに変位し、可動斜板11を正確な中立位置に調整可能としている。
【0021】
前記トラニオン軸35のハウジング外端部に設けたコントロールレバー38は図2に示すように、下方へ突出する係止部38bを有してショックアブソーバ73の可動部と連結され、該ショックアブソーバ73は車軸7Lの下方で前傾姿勢に配置され、該ショックアブソーバ73の固定部は中央ハウジングメンバ2の下部に固設した支持プレート74に連結されている。このようにショックアブソーバ73をコントロールレバー38と連結することによって、急激な変速を防止するとともに、変速操作具の操作力を開放したときに、中立戻しバネ31のバネ力によって急激に中立方向に戻り、急激な減速加速度がかかることを防止している。
【0022】
前記油圧ポンプPから吐出された圧油はセンタセクション5内の油路を介して油圧モータMに送油される。該油圧モータMの構成は、図3に示すように、センタセクション5の垂直面91にモータ付設面41が形成されており、該モータ付設面41に、シリンダブロック17が回転自在に支持されている。該シリンダブロック17の複数のシリンダ孔内に付勢バネを介して複数のピストン13・13・・・が往復動自在に嵌装されている。該ピストン13の頭部は固定斜板37に接当している。固定斜板37は前ハウジングメンバ1内の左右仕切壁8に嵌合固定されている。
【0023】
シリンダブロック17の回転軸心上にモータ軸4を一体的に水平に配置して相対回転不能に係止している。前記モータ軸4の一端は、センタセクション5のモータ付設面41中央に設けた軸受孔に支持され、他側は前ハウジング1の左右仕切壁8を貫通して第二の部屋R2に挿入し、この左右仕切壁8に設けた軸受76によりモータ軸4が回転自在に支持されている。この軸受76は第一の部屋R1と第二の部屋R2との間を区画するために、シール付のベアリングを用いている。また、前記第二の部屋R2内に位置するモータ軸4の端部上にはギア25とブレーキディスク19が隣接して固着され、該ブレーキディスク19はブレーキアーム29aをブレーキ軸29bに回動操作することによりブレーキパッド29を押しつけてモータ軸4を制動できるようにしている。
【0024】
次に、前記油圧ポンプPと油圧モータMを載置するセンタセクション5の内部構成を、図5、図6、図7より説明する。センタセクション5の前記ポンプ付設面40の中央には入力軸6の後部を回転自在に支持できるように軸受部を構成し、この軸受部を中心に一対の弓形ポート40a・40bが上下方向に開口され、前記シリンダブロック16からの給排油が導入されるようになっている。また、図6に示すように、モータ付設面41には一対の弓形ポート41a・41bが前後方向に開口され、前記シリンダブロック17からの給排油が導入されるようになっている。
【0025】
そして、前記ポンプ付設面40の弓形ポート40a・40bとモータ付設面41の弓形ポート41a・41bとを夫々互いに連結するために、第一直線状油路5aと第二直線状油路5bが下方から上方向に向かって前後平行に穿設されている。そして、前記第二直線状油路5bの中途部には直角方向に側方から第三直線状油路5cが連通されて、作動油を油圧ポンプPと油圧モータMとの間で循環させるための閉回路が構成されている。
【0026】
即ち、ポンプ付設面40の弓形ポート40aは第一直線状油路5aとダイレクトに連通し、弓形ポート40bは第三直線状油路5cと連通させ、モータ付設面41の弓形ポート41aは第一直線状油路5aとダイレクトに連通し、弓形ポート41bは第二直線状油路5bと連通し、これにより第一直線状油路5aと、第二直線状油路5bと第三直線状油路5cとで、弓形ポート40a・40bと弓形ポート41a・41bとの間を連通して閉回路を構成している。
【0027】
また、第一直線状油路5aと第二直線状油路5bの開口部側にはそれぞれチェックバルブ54・55を配置して、栓部材64・64にて閉塞されている。このチェックバルブ54・55の入口ポートには油路5dが連通され、該油路5dには更にセンタセクション5後面に開口する補給ポート5gに連通されている。一方、センタセクション5の後面にチャージポンプケース46が固設され、該チャージポンプケース46にトロコイドポンプタイプのチャージポンプ45が収納され、前記入力軸6がチャージポンプケース46内に延伸してチャージポンプ45を駆動する構成としている。但し、チャージポンプは内歯ギア式でも外歯ギア式であっても構わない。
【0028】
そして、前記補給ポート5gは図7、図8に示すように、センタセクション5の後面にチャージポンプケース46を付設したときにチャージポンプケース46に設けたチャージ油路46a、メインリリーフバルブ57を介してチャージポンプ45の吐出ポート45aと連通され、メインリリーフバルブ57のドレン油を、油路46a、補給ポート5g、油路5d、チェックバルブ54・55を介してHSTの閉回路内へ作動油を補給できるようにしている。58は、補給油圧を設定するためのリリーフバルブである。また、該吐出ポート45aにはフローコントロール弁50が接続されている。フローコントロール弁50はチャージポンプ45の吐出油を二方向の油流に分割し、一方の油流は、図10に示すようにチャージポンプケース46の後面に開口した油取出ポート46bより出力されるようになっており、また、他方の油流は、ハウジング外へ取出されて外部アクチュエータ51を駆動し、その外部アクチュエータ51からの戻り油が再びチャージポンプケース46内に導入されて前記油路46aに流されるようになっている。また、チャージポンプ45の吸入ポート45bに吸い込まれる油をろ過する油フィルター56は筒状に形成され、その下端をチャージポンプケース46の上面に設けた開口部46bに挿入されることにより前記第一の部屋R1内に縦向きに配置される。前記開口部46bには前記吸入ポート45bが開口しており油フィルター56の内部と接続される。
【0029】
該開口部46bは前ハウジング1の上壁に向けて開口され、油フィルター56の下端を嵌合できるようにし、該油フィルター56は前ハウジングメンバ1の上壁に開口した開口1aより挿入して、前記開口部46bに嵌合される。該油フィルター56の上端はバネ42を介してカバー部材48によって押さえられ、カバー部材48とチャージポンプケース46によって挟んで支持する構成としている。該カバー部材48の上部に前記リザーブタンク10が連通固定される。
【0030】
こうして、作動油となる油を吸引する場合、第一の部屋R1内の比較的上方の油をチャージポンプ45が吸い込むことになり、異物の少ない比較的きれいな油を吸い込むことができて、油フィルター56のメンテナンス回数を減らし、HSTの耐久性を伸ばすことになる。そして、油フィルター56のメンテナンスを行う際には、可倒式の車輌シートを後方に倒せばリザーブタンク10を覗き見ることができるようになり、この状態でリザーブタンク10、カバー部材48を順に外して開口1aより上向きに油フィルター56を抜き出すことができる。前記カバー部材48は前記開口1aを覆う取付フランジ部48aと前記リザーブタンク10を接続設置するパイプ状の連結部48bを備えてなる。前記油フィルター56を配置する第一の部屋R1内に溜められた油の油面は前記リザーブタンク10内に位置させてあり、HSTの稼動状況に応じて第一の部屋R1内の油が膨脹・収縮すると前記開口1a及びカバー部材48の連結部48bを通じリザーブタンク10内の油面が上下に変動して油の体積変化が調整される。但し、前記油圧ポンプPを上に、油圧モータMをその下に配置することも可能であり、この場合には油フィルター56の上下長さを短くしてコンパクト化を図ることができ、コストを抑えることができ、また、油フィルター56を開口部46bへ嵌合するときの位置決めが容易にできる。
【0031】
また、車両の牽引時に車軸を空転可能とするべく第一直線状油路5aと第二直線状油路5bとを油溜まりに開放するためのバイパス操作レバー(図示せず)が、前ハウジングメンバ1の前壁前方に配置され、該バイパス操作レバーを回動することで、前ハウジングメンバ1の前壁に支持させたバイパスレバー軸が回動され、その下端の平坦面がセンタセクション5に支持された押しピンをシリンダブロック17方向へ押し込み、押しピンがモータ付設面41とシリンダブロック17との密着状態を開放して、第一直線状油路5aと第二直線状油路5bとが弓形ポート41a・41bを介してハウジングの油溜まりと連通し、モータ軸4に自由回転が得られるようにしている。
【0032】
次に、前記モータ軸4からデフギア装置23へ動力を伝達するをギア式の動力伝達手段を説明する。図3に示すように、第二の部屋R2内に突入するモータ軸4上に設けたギア25が、カウンター軸26上に固設した大径ギア24と噛合している。また、該カウンター軸26の上に固設した小径ギア21がデフギア装置23のデフ入力ギア22と噛合して、モータ軸4から減速して該デフ入力ギア22によりデフギア装置23が駆動され、前記デフ入力ギア22の側方に前記カウンター軸26上の大径ギア24がオーバーラップして配置され、左右方向の長さが短くなるようにしている。
【0033】
また、前記モータ軸4またはカウンター軸26より前輪104を駆動することも可能であり、例えば、カウンター軸26より動力を取り出す場合、図13に示すように、前ハウジングメンバ1の側部を開口して、動力取出ギアボックス114によって閉じ、カウンター軸26’の一端を該動力取出ギアボックス114内へ突入するように延設する。該カウンター軸26’の端部にはベベルギア115を固設し、一方、前記動力取出ギアボックス114には前後方向に前輪駆動軸117を回転自在に軸支して、該前輪駆動軸117上にベベルギア116を固設して前記ベベルギア115と噛合し、前記カウンター軸26’から前輪駆動軸117へ動力を伝達し、ユニバーサルジョイントや伝動軸等を介してフロントアクスルケースへ動力を伝えて、前輪104を駆動する構成とすることもできる。但し、動力取出ギアボックス114内またはフロントアクスルケース内に油圧クラッチ等の動力断接機構を設けて、4輪駆動と2輪駆動を選択できるようにすることも可能である。
【0034】
前記デフギア装置23を介して左右の車軸7L・7Rに動力伝達しており、該デフギア装置23は図9に示すように、デフ入力ギア22が本体22aとリング状のギア部22bから構成され、本体22aの中心部に車軸7L・7Rの突き合わせ部の各々を挿入支持する軸孔22cを開口し、その両側にデフピニオン80・80を挿入する貫通孔22d・22dが開口され、本体22aの周縁部には、ギア部22bを本体22aにボルトで固定するためのボルト孔22eが円周上に複数開口されて、ボルトを外すことで本体22aとギア部22bが容易に分離できる構成としている。この本体22aは焼結合金等にて構成され、ギア部22bはスチールを切削加工または鍛造等によって製作している。
【0035】
そして、車軸7L・7Rの内端側にはデフサイドギア81L・81Rがスプライン嵌合され、一側(本実施例では進行方向に向かって右側)の前記減速伝動装置と反対側の車軸7L上にサポートメンバ89が外嵌されている。該サポートメンバ89はお碗状に形成して、その凹部89a内に前記デフサイドギア81Lが収納され、開口端には本体22aに対する取付フランジ面が形成され、前記ボルトにより本体22a及びギア部22bに共締め固定されている。サポートメンバ89の外側のボス部89b外周上にスライダー82が軸方向に摺動自在に外嵌され、該スライダー82にはピンより構成された係合突起82aが車軸と平行に取り付けられ、該係合突起82の先端はサポートメンバ89を貫通して凹部89a内に位置し、デフサイドギア81Lの背面外周に形成した凹部81aに係合可能としている。このようにサポートメンバ89とデフサイドギア81Lとの間でデフロック機構が構成されて、デフギア装置23はデフケースを持たない構成とし、サポートメンバ89により半分覆われる構成としている。
【0036】
そして、前記右側の車軸7Rの前側はベアリングを介して前ハウジングメンバ1内に回転自在に支持され、左側の車軸7Lの内側は、前記サポートメンバ89の外周に配したベアリングを介して前ハウジングメンバ1内に回転自在に支持されている。また、本体22aの軸孔22cで支持する車軸7Rの内端軸部の方を車軸7Lの内端軸部よりも長く形成している。デフ入力ギア22が左右方向の力を受けた場合、一側はサポートメンバ89によりその力を受け、他側は本体22aと車軸7Rとの間にて支持されて、これらによってデフ入力ギア22の倒れが低減される。また、車軸7Lの中途部には軸方向への抜け止め用を防止するための止め輪113が係合されている。
【0037】
そして、前記スライダー82にスライドフォーク84が係合され、該スライドフォーク84の基部は前ハウジングメンバ1の前部に車軸7と平行に両持ち支持されたシフター軸85に固定され、該シフター軸85の一端は前ハウジングメンバ1より外側へ突出し、該シフター軸85にベルクランクアーム86の一端が係止され、該ベルクランクアーム86の他端はリンク機構を介してデフロックペダル等のデフロック操作具及びブレーキ装置と連係されている。
【0038】
このような構成において、デフロック操作具を操作すると、図9に矢印で示す方向にベルクランクアーム86が回動されて、スライドフォーク84が左方へ摺動し、同時にスライダー82も摺動され、係合突起82aがデフサイドギア81Lの凹部81aに係合して、デフロックされるのである。そして、ブレーキペダルを踏み込んだときには、前記ブレーキ装置を制動すると共に、デフロックさせるようにリンク機構を組んでおくことにより、左右の車軸7L・7Rが一体的に連結されて、デフギア装置23によって一側が回転することなく後輪105・105を同時に制動することができる。このリンク機構はベルクランク86とブレーキアーム29aとが前ハウジングメンバ1の同じ側に配置されているために容易に構成することができる。
【0039】
そして、前記車軸7L・7Rを外側端部を支持するために、前ハウジングメンバ1の側壁から左右両側方へアクスルハウジング1b・1bが突出され、該アクスルハウジング1bには図3、図14に示すように、アクスルハウジング1b・1bの上下両側に、前後水平方向に開口した取付孔1c・1c・1d・1dが設けられ、該取付孔1c・1cの部分には側面視逆「U」字状の取付プレート160を嵌合して、ボルト161・161によって固定し、該取付プレート160の上面には正面視「L」字状の取付ブラケット101aを溶接等で固設し、該取付ブラケット101aが前記機体フレーム101に固設されて、車軸駆動装置を支持する構成としている。また、図15に示すように、アクスルハウジング1b・1bにおいて車軸7の軸心を含む接合面で前ハウジングメンバ1と中央ハウジングメンバ2とを接合する構成とすることも可能であり、この場合、両者のアクスルハウジングに取付孔を開口してボルト161・161で取付プレート160を固定する構成となる。また、前記取付孔1d・1dには図示しないホィールブレーキを取り付けられるようにしている。
【0040】
次に、PTO軸への動力伝達構成を説明する。図4、図11に示すように、前記入力軸6の後端は前記チャージポンプケース46から前記凹部2bを貫通して第三の部屋R3に挿入され、該入力軸6の後端部にはPTOクラッチ軸92の一端が軸受を介して同一軸芯上に回転自在に支持されて、該PTOクラッチ軸92と入力軸6の間に摩擦多板油圧クラッチタイプのPTOクラッチ88が構成されている。
【0041】
即ち、前記入力軸6の軸端上には回転体93がスプライン嵌合され、該回転体93外周に駆動側摩擦板を係合している。一方、PTOクラッチ軸92の端部上にクラッチケース94を固設し、該クラッチケース94内にはピストン95を収納すると共に従動側摩擦板を係止し、前記駆動側摩擦板と交互に配置して重合させている。こうしてPTOクラッチ88を構成し、前記凹部2b内に収納してその前部を前ハウジングメンバ1内に位置させ、後ハウジングメンバ3の上面に設置した電磁バルブ96によってPTOクラッチ88を断接操作できるようにしている。
【0042】
即ち、前記電磁バルブ96は図外のPTO操作具と連動連結されて、PTO操作具の操作でON・OFFできる。そして、図8、図10、図11に示すように、前記クラッチケース94内のピストン95を摺動させるためのシリンダー室はPTOクラッチ軸92の端面より軸心位置に穿設した油路92aに連通されている。PTOクラッチ軸92の後端部は後ハウジングメンバ3の後壁3aに形成した凹部3b内に油密状に嵌め込まれてロータリジョイントが構成され、前記油路92aは凹部3b内に設けた油室に開口されている。一方、前記電磁弁96は後ハウジングメンバ3の後壁3a上面に設置され、その切換弁部が後壁3a内に挿入される。
【0043】
更に、後壁3aには、電磁弁96の切換弁部を中心にして左右一方側に切換弁部の入力ポートに連通する油路135が、左右他方側に切換弁部の出力ポートに連通する油路134がそれぞれ水平方向に穿設される。前記油路135の始端部135aは図10に示す如く直角に曲げられ、中央ハウジングメンバ2の後端に対する接合面に開口させてあり、前記チャージポンプケース46の後面に開口した油取出ポート46bに対し、中央ハウジングメンバ2の凹部2b肉厚壁に穿設した前後方向に沿う油路136を介して接続される。
【0044】
また、前記油路134の下方には前記凹部3b内の油室と連通する油路133が平行に穿孔され、両油路134・133の始端部134a・133aは直角に曲げられ、中央ハウジングメンバ2の後端に対する接合面に開口させると共に、該接合面上に凹入形成された上下方向へ延びる油溝132によって相互連通されることにより、前記油路134と前記油路133とが接続されるようになっている。また、後ハウジングメンド3の後壁3aには、前記凹部3bの油室と接続されてPTOクラッチ88の作動油圧を設定するリリーフ弁130が配設され、該リリーフ弁130から排出されたリリーフ油は第三の部屋R3内に戻される。
【0045】
前記連れ回り防止ブレーキ131は中央ハウジングメンバ2の側面でPTOクラッチ88の近傍に配置されて、ピストン131a先端にブレーキパッド131bを固設して、該ブレーキパッド131bを、前記クラッチケース94の背面に固定したギア97の大径ボス部外周面97aに対向して配置され、ピストン131aは中央ハウジングメンバ2の側面部に形成したシリンダー室2cに収納して、バネ131cによってブレーキパッド131bが大径ボス部外周面97aに当接するように付勢している。
【0046】
また、前記シリンダー室2cは中央ハウジングメンバ2の側壁に穿孔した前後方向に沿う油路133bが連通され、前記後ハウジングメンバ3の前端に対する接合面を介して前記油路133bの始端側133aと接続されている。このように連れ回り防止ブレーキ131はネガティブブレーキタイプに構成され、前記PTOクラッチ88の作動・非作動に同期して非制動・制動となる。
【0047】
このような構成において、PTO操作具を操作しない状態では、電磁バルブ96が作動されず、図8に示す位置となり、PTOクラッチ88及び連れ回り防止ブレーキ131に圧油が送油されないために、バネ131cの付勢力によって、ブレーキパッド131bがクラッチケース94側に押しつけられて、PTOクラッチ軸92が回転しないようにしている。
【0048】
そして、PTO操作具を操作すると、電磁バルブ96が左方の位置に切り換えられて、油路135と油路134との間が連通されて、油取出ポート46bからの圧油が連れ回り防止ブレーキ131及びPTOクラッチ88に送油されて、連れ回り防止ブレーキ131のブレーキパッド131bがクラッチケース94を開放してブレーキが解除され、PTOクラッチ88のピストン93が摺動されて摩擦板を圧接して、PTOクラッチ88が「接」となり、入力軸6からPTOクラッチ軸92へ動力が伝えられる。
【0049】
そして、図4、図10に示すように、前記PTOクラッチ軸92上のギア97はクラッチケース94と相対回転不能に連結されている。該ギア97には前記カウンター軸98上に固設したギア99と噛合され、更に、該ギア99はミッドPTO軸9上に固設したギア100と噛合されている。こうして、前記PTOクラッチ88を接とすることによって、前記ギア97・99・100を介してミッドPTO軸9に動力が伝えられ、該ミッドPTO軸9よりユニバーサルジョイントや伝動軸108を介して前記モア106に動力が伝えられるようにしている。更にカバー111を外して本機後方に配置した作業機にも動力を伝えることができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、前後方向に沿う回転軸線を有する入力軸(6)と、左右方向に沿う回転軸線を有する車軸(7L・7R)の各々を、ハウジング(1)に収容し、該ハウジング(1)内を油溜まりとし、該油溜まりの中に油フィルター(56)とHSTを配置し、該HSTは油圧ポンプ(P)と油圧モータ(M)と、両者を取付けて流体的にも接続するセンタセクション(5)により構成し、該センタセクション(5)の前面に油圧ポンプ(P)を取付け、該センタセクション(5)の油圧ポンプ(P)の取付け面と反対側の後面に、チャージポンプ(45)を取付け、前記入力軸(6)は油圧ポンプ(P)を駆動し、センタセクション(5)を貫通して、チャージポンプ(45)を駆動し、更に後方へ突出し、後端部にPTOクラッチ(88)を付設し、該HSTは前記油フィルター(56)により濾過された油を作動油として吸入するように構成すると共に、前記ハウジング(1)の上面に、該油フィルター(56)をハウジング(1)内外に抜き差し可能な寸法に設定した開口(1a)を設け、前記開口(1a)を閉鎖するカバー部材(48)を設け、前記油フィルター(56)は筒状に形成し、前記入力軸(6)により駆動されるチャージポンプ(45)の吸入ポート(45b)に吸い込まれる油をろ過し、該油フィルター(56)に接続されるHSTの吸入ポート(45b)は、チャージポンプ(45)のケース(46)の上面開口部(46b)に設け、該開口部(46b)を前記油溜まり内で、前ハウジング1の上壁に向けて上向きに開口し、前記筒状の油フィルター(56)の下端を、該開口部(46b)に挿入し、該油フィルター(56)の上端は、バネ(42)を介してカバー部材(48)により押圧し、該油フィルター(56)をカバー部材(48)とチャージポンプケース(46)により挟んで支持したので、カバー手段を外すだけで油フィルターの組み付け、取り外しが容易に行えるようになり、その抜き差し方向が上下方向であるため、その周囲に障害物が存在しないハウジング上面に位置して、組み付け、取り外しが容易に行える。
また、ハウジング内の上部に油フィルターが位置するので、比較的きれいな油を吸入でき、HSTの寿命を延ばし、油フィルターのメンテナンスの回数を減少することもできる。
【0051】
また、前記油フィルターに接続されるHSTの吸入ポートを前記油溜まり内で上向きに開口したので、吸入ポート内のエア抜きが自然に行える。
また、油フィルターを垂直方向に挿入して上向きに開口した吸入ポートに接続されるので、水平に挿入するのに比べて途中にガイドが必要でなく、吸入ポートに対する接続が容易に行える。
【0052】
請求項2の如く、前記カバー部材(48)は、前記油溜まり内の油の体積変化を調整するためのリザーブタンク(10)に対する連結部(48b)を具備しているので、油溜まり内のエア抜きが簡単に行える。また、リザーブタンク専用の管継ぎ手が不要となり部品点数を削減できて構成を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車軸駆動装置を装備したローントラクタの全体側面図である。
【図2】 車軸駆動装置の側面図である。
【図3】 図2におけるA−A矢視断面図である。
【図4】 図3におけるB−B矢視断面図である。
【図5】 センタセクションの正面図である。
【図6】 同じく側面図である。
【図7】 図5におけるC−C矢視断面図である。
【図8】 油圧回路図である。
【図9】 図3におけるD−D矢視断面図である。
【図10】 図4におけるE−E矢視断面図である。
【図11】 図10に於けるF−F矢視断面図である。
【図12】 図3の要部拡大図である。
【図13】 前輪を駆動するための動力取出ギアボックスを取り付けた正面断面図である。
【図14】 図3におけるG−G断面図である。
【図15】 ハウジングのアクスルハウジングにおいて車軸を中心に前後に分割した実施例の側面断面図である。
【符号の説明】
1 前ハウジングメンバ
1a 開口
6 入力軸
7L・7R 車軸
10 リザーブタンク
45b 吸入ポート
48 カバー部材
48b 連結部
56 油フィルター[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an axle drive device in which an HST, an axle, and a power transmission mechanism for the axle are integrally provided in a housing, and a filter for filtering HST replenishing hydraulic oil, and an increase in oil volume due to an increase in HST temperature. The present invention relates to the arrangement of reserve tanks to be adjusted.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a technique in which an HST, an axle, and a power transmission mechanism for interlockingly connecting the HST and the axle are housed in a housing has been known. The HST includes a hydraulic pump and a hydraulic motor on a center section. The HST input shaft, i.e., the pump shaft, was arranged in the vertical direction, and the HST output shaft, i.e., the motor shaft, was arranged in the horizontal direction and arranged in parallel with the axle. For example, the technology of US Pat. No. 5,456,068.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional oil filter for filtering the hydraulic fluid of HST is arranged at the lower part in the housing, and the reserve tank is arranged at the upper part of the housing or in the vicinity of the axle drive device via piping, and is separate from the oil filter. It was arranged in. Therefore, the installation work of the reserve tank and the oil filter is separate, and the oil filter is attached to the lower part of the housing, so when replacing the oil filter due to clogging or periodic replacement, the hydraulic oil in the housing It wasn't possible to replace it without removing all of them. Therefore, replacing the oil filter is time consuming and laborious, and is a very troublesome task.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the following means are used.
[0005]
In
According to
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment in which the axle drive device of the present invention is mounted on a lawn tractor will be described. 1 is an overall side view of a lawn tractor equipped with the axle drive device of the present invention, FIG. 2 is a side view of the axle drive device, FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 2, and FIG. FIG. 5 is a front view of the center section, FIG. 6 is a side view, FIG. 7 is a sectional view taken along the line CC in FIG. 5, FIG. 8 is a hydraulic circuit diagram, and FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line EE in FIG. 4, FIG. 11 is a cross-sectional view taken along the line FF in FIG. 10, and FIG. 12 is an enlarged view of the main part of FIG. 13 is a front sectional view in which a power take-out gear box for driving the front wheels is attached, FIG. 14 is a sectional view taken along the line GG in FIG. 3, and FIG. 15 is an embodiment of the embodiment in which the axle housing is divided back and forth around the axle. It is side surface sectional drawing.
[0007]
1, the entire construction of a lawn tractor equipped with the axle drive device of the present invention will be described. The
[0008]
Next, in FIG. 2 and FIG. 3, the overall configuration of the axle drive device will be described. The housing of the axle drive device includes a
[0009]
The motor shaft 4 is rotatably supported in the left and right directions in the upper level of the space surrounded by the
[0010]
In order to support the motor shaft 4 and the
[0011]
Further,
[0012]
Further, a PTO
[0013]
The internal structure of the housing includes a first chamber R1 for housing a hydrostatic transmission (hereinafter referred to as HST) between the
[0014]
The first chamber R1, the second chamber R2, and the third chamber R3 are filled with a common lubricating oil to form an oil reservoir. As shown in FIGS. 4 and 12, the
[0015]
An
[0016]
The HST is accommodated in the first chamber R1, and the
[0017]
The hydraulic pump P and its
[0018]
The piston discharge surface of the
[0019]
A
[0020]
Therefore, when the
The engaging
[0021]
As shown in FIG. 2, the
[0022]
The pressure oil discharged from the hydraulic pump P is sent to the hydraulic motor M through an oil passage in the
[0023]
The motor shaft 4 is integrally disposed horizontally on the rotational axis of the
[0024]
Next, the internal configuration of the
[0025]
In order to connect the
[0026]
That is, the
[0027]
Further,
[0028]
7 and 8, the
[0029]
The
[0030]
In this way, when the oil that is the working oil is sucked, the
[0031]
Further, a bypass operation lever (not shown) for opening the first
[0032]
Next, gear type power transmission means for transmitting power from the motor shaft 4 to the
[0033]
Further, it is possible to drive the
[0034]
Power is transmitted to the left and
[0035]
The differential side gears 81L and 81R are spline-fitted on the inner ends of the
[0036]
A front side of the
[0037]
A
[0038]
In such a configuration, when the differential lock operating tool is operated, the bell crank
[0039]
In order to support the outer ends of the
[0040]
Next, the power transmission configuration to the PTO shaft will be described. 4 and 11, the rear end of the
[0041]
That is, the rotating
[0042]
That is, the
[0043]
Furthermore, an
[0044]
An
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
In such a configuration, when the PTO operation tool is not operated, the
[0048]
When the PTO operation tool is operated, the
[0049]
As shown in FIGS. 4 and 10, the
[0050]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
As in
Further, since the oil filter is located in the upper part in the housing, relatively clean oil can be sucked in, the life of the HST can be extended, and the number of maintenance of the oil filter can be reduced.
[0051]
In addition, since the HST suction port connected to the oil filter is opened upward in the oil reservoir, the air in the suction port can be vented naturally.
Further, since the oil filter is inserted in the vertical direction and connected to the suction port opened upward, a guide is not required midway compared to the horizontal insertion, and the connection to the suction port can be easily performed.
[0052]
As described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall side view of a lawn tractor equipped with an axle drive device of the present invention.
FIG. 2 is a side view of an axle drive device.
3 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. 2;
4 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 5 is a front view of a center section.
FIG. 6 is a side view of the same.
7 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG.
FIG. 8 is a hydraulic circuit diagram.
FIG. 9 is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG. 3;
10 is a cross-sectional view taken along line EE in FIG.
11 is a cross-sectional view taken along the line FF in FIG.
12 is an enlarged view of a main part of FIG. 3. FIG.
FIG. 13 is a front sectional view in which a power take-out gear box for driving the front wheels is attached.
14 is a cross-sectional view taken along line GG in FIG.
FIG. 15 is a side cross-sectional view of an embodiment in which the axle housing of the housing is divided forward and backward around the axle.
[Explanation of symbols]
1 Front housing member
1a opening
6 Input shaft
7L ・ 7R axle
10 Reserve tank
45b Suction port
48 Cover member
48b connecting part
56 Oil filter
Claims (2)
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1998
- 1998-01-20 JP JP00896998A patent/JP4090099B2/en not_active Expired - Fee Related
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CN108358422B (en) * | 2017-04-08 | 2020-11-27 | 杭州雅洲智能科技有限公司 | Multi-cavity multi-stage filter pressing sludge dewatering method |
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