JP4088514B2 - Resin composition for sand grain coating - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、砂粒被覆用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、競馬場ダートコース等の各種馬場における路盤上には、クッション材として天然砂が敷きつめられている。この天然砂を使用した馬場は、適度なクッション性と足掛りが得られる事から、馬の運動に適した馬場として好まれる。
しかし、このような天然砂により形成された路面は、日常の維持管理が十分効果を発揮していない状態では、乾燥によって砂埃が発生したり、降雨によって路面が軟弱化したり、環境温度の低下により路面が凍結・硬化したりするという問題があるために、上述の維持管理において、前記路面の水分管理に多大な注意を払う必要がある。
具体的には、天然砂は、砂粒同士のあいだに保持される水分によって、粘性、クッション性等を発揮することになる。このとき、砂粒間の水分量が少ないと、砂粒間の相互作用がなくなり、個々の砂粒の動きが他の砂粒の動きに影響を与えにくくなるため、砂全体としての挙動が見られにくくなる。そのため、少しの風が吹いた場合にでも、比較的軽量の砂粒が舞い上がりやすくなって砂埃の発生につながる。また、砂粒間にある程度以上の水分が介在する(飽和する)と、砂粒が水に浮遊したような状態になって、前記粒子間の相互作用が働きにくくなる。すると、前記天然砂によって形成された路面は、液状化し、クッション性を発揮せず、軟弱になる。さらに、砂粒間の水分が適量であったとしても、環境温度の低下により水が凍結すると、砂粒同士の間の水がその砂粒同士を、個々に動けないように連結してしまう。そのため、路面が一体化して硬化し、受けた力を砂粒同士の相互作用により消費することができなくなる。
このような天然砂の問題を軽減するために、その天然砂にゴムチップ、破砕木片等を混入する技術が考えられているが、このようにして天然砂に混入される材料は、通常砂粒よりも比重が小さく、かつ、砂粒とは独立して動くために、降雨の際などに砂粒から比重分離され、次第にクッション性を発揮しにくくなるとともに、分離した材料が雨水とともに流出してしまうという問題が派生しやすい。
一方、天然砂の砂粒をオイルによりコーティングして、種々の環境下でも前記砂粒同士の間に必要とされる相互作用が発揮されるようにして、高いクッション性を維持する技術が考えられている。しかし、このようなオイルコーティングによると、オイルの砂粒に対する付着性が十分でない場合があり、十分なクッション性が得られなかったり、そのオイルの脱落・流出による環境汚染が問題になる場合があると考えられている。
【0003】
そこで、前記オイルに代えて、砂粒被覆用樹脂組成物として、たとえば、特許文献1等に記載のように、砂粒同士を水不溶性合成樹脂等により被覆するためのもの、あるいは、相互に接着するためのものが知られている。このような砂粒被覆用樹脂組成物を被覆した樹脂砂は、クッション性が高く、天然砂に比べて排水性が高いとされており、たとえば、牧場、競馬場、競技場等の路面を形成するために用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−15065号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような砂粒被覆用樹脂組成物は、硬度の高い無機砂粒をその砂粒よりも軟質の樹脂で被覆して、前記砂粒のみで形成するよりもクッション性に富む路面を形成可能にする樹脂砂を得るために用いられる。このような樹脂砂は前記砂粒被覆用樹脂組成物が、前記砂粒を被覆した被覆層が砂粒同士の間で、前記砂粒表面同士の摩擦を軽減したり、粘性を持たせたりするものとなる。従って、前記樹脂砂は、天然砂が水分により粘性を発揮するのに比べて安定したクッション性を発揮する。しかし、樹脂砂の排水性そのものは天然砂と同程度に維持されているために、砂粒間の含水量も天然砂と同程度に維持される。このため、乾燥による砂埃の発生や降雨による路面の軟弱化、凍結による路面の硬化等については、天然砂に比較して十分に改善されているとはいえなかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記実情に鑑み、砂粒の表面部に被覆部を形成し、水分による影響を軽減可能な砂粒被覆用樹脂組成物を提供することにある。さらには、そのような砂粒被覆用樹脂組成物により、乾燥による砂埃発生防止、雨水による砂の軟弱化の抑制、凍結による路面の硬化防止を効率よく行うことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明の砂粒被覆用樹脂組成物の特徴構成は、
流動パラフィン100重量部に対して結晶性樹脂および非晶性樹脂の混合物であるポリオレフィン樹脂を21〜150重量部含有すると共に、前記ポリオレフィン樹脂に前記結晶性樹脂が前記流動パラフィン100重量部に対して20〜60重量部含有してなる点にある。
また、前記流動パラフィンに対して1wt%以上の界面活性剤類を含有することが望ましい。
【0008】
〔作用効果〕
つまり、流動パラフィンに対してポリオレフィン樹脂が溶解されていると、砂粒被覆用樹脂組成物と砂との混合により、これら流動パラフィンやポリオレフィンが砂粒表面に行き渡る。また、このような砂粒被覆用樹脂組成物は、加熱により粘性が低くなるので、加熱状態で混合すると、砂と砂粒被覆用樹脂組成物との混合がより容易に行える。
前記砂粒表面は、通常多数の凹凸面を有するとともに、多数の孔部を有する。そのために前記砂粒被覆用樹脂組成物は、その凹凸面や孔部に対しても入り込んでその砂粒表面を被覆する。また、その流動パラフィンに溶解していたポリオレフィンもその砂粒表面に行き渡る。
ここで、樹脂には揮発性成分が種々混合されているが、流動パラフィンに対して前記ポリオレフィンを溶解させたときの温度から混合処理による降温により流動パラフィンに対するポリオレフィンの溶解度が下がったり、加熱処理時に、流動パラフィンやポリオレフィンに含まれている揮発性成分が消失したりして、前記流動パラフィンからポリオレフィンが析出する。また、前記流動パラフィンは砂粒表面に対して親和性が高く、その砂粒表面を被覆する。一方ポリオレフィンは流動パラフィンほど砂粒表面に対する親和性が高いとはいえない。そのため、前記流動パラフィンが砂粒を被覆した状態に付着するのに対して、ポリオレフィンは流動パラフィンから析出してその流動パラフィンにより形成された被覆層に対して付着する。このようにして析出した粒子状のポリオレフィンは、流動パラフィン等の他の成分を含んだものになるため、ポリオレフィンのみからなる粒子よりも粘性を発揮する。また、このような砂粒被覆用樹脂組成物は、流動パラフィン100重量部に対して21〜150重量部のポリオレフィン樹脂を含んでいるから、砂粒被覆用樹脂組成物の粘性は、混練容易な程度に維持される。その結果、前記ポリオレフィンは粒状になり粘着性を発揮して、粒状粘着樹脂部を形成しやすい。
【0009】
前記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主成分とするものが利用可能であるが、これらポリオレフィン樹脂のうち、結晶性の高いものほど流動パラフィンから析出したときに粒状化しやすいために、結晶性のものを含有させる。一方、析出した粒子状のポリオレフィンが、粘着性を発現するためには、前記ポリオレフィンは流動パラフィン等の他の成分を含有して、完全には結晶化していない状態とする。この意味から、前記ポリオレフィン樹脂としては結晶性のものに非晶性のものを含有させ、結晶化度を調整する。
【0010】
前記結晶性樹脂は、前記流動パラフィンに対する溶解性から流動パラフィン100重量部に対して60重量部を超えて添加することは好ましくない。この場合、砂粒被覆用樹脂組成物の粘度が高くなる傾向にあり加工性等に問題が生じやすい。一方、前記結晶性樹脂は、20重量部未満であると、粒状粘着樹脂部の形成が困難になるため、好ましくない。したがって、上述の結晶性樹脂は、流動パラフィン100重量部に対して20〜60重量部とする。
【0011】
さらに、前記砂粒被覆用樹脂組成物に界面活性剤類を含有していると、前記砂粒表面の親水性の高い部分に、疎水性の流動パラフィンを被覆する際の親和性を高くすることができるので、砂粒被覆用樹脂組成物の均一な被覆層を形成する上で好ましい。その添加量としては、オイルを砂粒にコーティングする際に、前記砂粒に対して、界面活性剤類を0.2wt%程度用いることが実用上好ましい。従って、たとえば、前記砂粒被覆用樹脂組成物を砂粒に対して3wt%程度以上用いる場合には、流動パラフィンは、砂粒被覆用樹脂組成物に対して40%〜83%含まれるから、前記界面活性剤を流動パラフィンに対して0.03×0.40÷0.002=6wt%以上添加することが好ましい。尚、経験的に1wt%以上含まれていれば効果が現れるものと考えられている。また、界面活性剤類としては、第一アミン塩等のカチオン界面活性剤、リン酸エステル系等のアニオン界面活性剤、アルキルジアミン等ノニオン界面活性剤、アルキルベンダイン等の両性界面活性剤のほか、界面活性作用をもつ住友アトケム社製ボンダイン(商標)等の機能性樹脂が好適に用いられる。
【0012】
砂粒同士の間に粒状粘着樹脂部を形成してあれば、砂粒同士の間に空隙を形成する。そして、前記粒状粘着樹脂部は、前記砂粒に形成された被覆層に対して粘着性を有するために、粒状粘着樹脂部が、前記砂粒同士を緩やかに接着する。そのため、前記砂粒同士の間に空気層を有する形で砂粒が嵩高く充填される。つまり、空気層も含めてクッション性を発揮するようになるから、樹脂砂全体がクッション性の高いものとなる。ここで、樹脂砂全体に踏みつけるような力がかかった場合に、前記粒状粘着樹脂部は前記砂粒同士を緩やかに接着した状態を維持するように前記力に抗する。そのために、砂粒どうしが独立的には動きにくくなり、その動きが、前記粒状粘着樹脂部の粘着変位するのに追従することになる。
【0013】
このように、前記樹脂砂は、力を受けても容易には変位せず、また、かけられた力を周囲へ伝達しにくい。従って、受けた力を緩やかに消費してゆくので、高い緩衝機能を発揮する。そのため、前記樹脂砂は、種々競技場のトラック形成用材料や、競馬場の馬場形成用材料、牧畜飼育場の路面形成材として好適に用いられる。
【0014】
前記粒状粘性樹脂部が砂粒間にランダムに介在すると、大きな水滴が毛細管現象によって前記砂粒間に進入するのを阻害する。一方、小さな水滴は、自重が少ないために砂表層に付着した状態から流下しにくい。そのため、樹脂砂の内部には水分が蓄積されにくく、保水性は低くなる。また、保水性の低下に伴って、低温環境下での耐凍結性も高くなる。
【0015】
さらに、各砂粒同士は粒状粘着樹脂部によって緩やかに接着されているから、ある程度の集合体として水流等の影響を受け、個々の砂粒は水に浮遊しにくく、流されにくくなっている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
流動パラフィン100重量部に対して21〜150重量部のポリオレフィン樹脂を混合して本発明の砂粒被覆用樹脂組成物を得る。
前記流動パラフィンとしては、引火点180℃以上のものが好適に用いられ、粘度が20cst以上の、たとえばホワイトオイルを用いることができる。
前記ポリオレフィン樹脂は、結晶性樹脂および非晶性樹脂の混合物であり、たとえば結晶性樹脂として結晶性低密度ポリエチレン、結晶性ポリプロピレンホモポリマーが用いられ、非晶性樹脂として、アタクティックポリプロピレン(ATPP)や、非結晶性ポリアルファオレフィン(APAO)、エチレン−αオレフィン系ゴム(エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ペンテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム等)等が用いられる。エチレン−オレフィン系ゴムとしては、特に炭素数3〜6のαオレフィンを用いるものが好ましく、たとえば、炭素数3のプロピレンを20〜30%含有し、メルトフローレート(230℃)(g/10min)0.1〜4.0、または、ムーニー粘度(ML1+4)5〜100のエチレンプロピレンゴムが特に好適に用いられる。
また、好適には流動パラフィン100重量部に対して前記結晶性樹脂を20〜60重量部含有し、流動パラフィンに対して1wt%以上の界面活性剤類を含有する。
前記界面活性剤類としては、第一アミン塩等のカチオン界面活性剤、リン酸エステル系等のアニオン界面活性剤、アルキルジアミン等ノニオン界面活性剤、アルキルベンダイン等の両性界面活性剤のほか、界面活性作用をもつ住友アトケム社製ボンダイン(商標)等の機能性樹脂が好適に用いられる。
この砂粒被覆用樹脂組成物は、流動パラフィンに対して界面活性剤、耐候剤等、非晶性ポリオレフィン、結晶性ポリオレフィンの順に添加混合し、撹拌混合しつつ、砂と混合することによってその砂に被覆する。被覆された砂は撹拌混合しつつ除冷することにより樹脂砂とされる。
被覆される砂としては、種々の形態のものが用いられ、トラック用、競馬場用等の各種規格に応じた粒径、物性等の均一なものが特に好適に用いられる。
尚、ここで、砂粒被覆用樹脂組成物の各成分を添加混合する手順はこの順に限らず適宜変更することができるが、各成分の添加に伴って砂粒被覆用樹脂組成物に大きな温度変化を伴わないことが好ましく、また、あらかじめ非晶性ポリオレフィンと耐候剤とを混合しておいて一度に混合可能に調整しておくなど、あらかじめ複数の成分を一つの組成物として調整してあっても良い。
このようにして得られた樹脂砂は、たとえば、牧場、競馬場、競技場等の路面を形成するために用いられる。
【0017】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施例1)
引火点が約210℃の流動パラフィン100重量部に対して界面活性剤としてのステアリルアミン10重量部、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の耐候剤1重量部を添加して加熱混合する。次に非晶性ポリアルファオレフィン50重量部を加えて100℃〜140℃に昇温し、十分撹拌混合する。次に、非晶性ポリプロピレン10重量部添加し、160℃で加熱溶解させる。さらに結晶性低密度ポリエチレン20重量部を添加して、砂粒被覆用樹脂組成物を得る。
【0019】
前記紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系吸収剤、フェニルサリチレート等のサルチレート系吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ5’メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系吸収剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系吸収剤、〔2,2’−チオビス(4−t−オクチル)フェノラート〕n−ブチルアミンニッケル等の金属錯塩系紫外線安定剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系光安定剤のような紫外線吸収剤が好適に用いられる。
また、酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(モノフェノール系)、2,2’−メチルチオビス(4-メチル−6−t−ブチルフェノール)(ビスフェノール系)、トコフェロール(高分子型フェノール系)等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリフェニルホスファイト等のリン系酸化防止剤のような酸化防止剤が好適に用いられる。
具体的には、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系の(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを吸収剤として、ヒンダードアミン系のビス(2,2,6,6テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートをクェンチャーとして用いた。また、酸化防止剤としては、ビス(2,4−ジ−t-ブチルフェノール)ペンタエリスリトールジフォスファイト(CASNo.26741−53−7)を用いた。
【0020】
得られた砂粒被覆用樹脂組成物を、砂に対して5wt%添加し、150℃で均一に混合し(樹脂砂50kgの製造時で約6分間)、回転ドラムを用いて、60℃以下になるまでよく撹拌しながら除冷すると樹脂砂が得られた。この樹脂砂に含まれる樹脂砂粒は、図1に示すように、砂粒の表面に膜状に樹脂の被覆層が形成されるとともに、その被覆層に対して多数の粒状粘着樹脂部が粘着形成されている微粒子からなることがわかる。
【0021】
得られた樹脂砂は、下記実施例により、通常の競馬場の馬場に用いられる天然の砂(基砂)と比較して、排水性や凍結性に関する物性の安定性を検証する透水試験、締固試験、凍結試験や、足掛かりに関するクッション性の良さを示す、三軸圧縮試験、一軸圧縮試験、衝撃加速度試験において好ましい結果が得られている。
【0022】
(透水試験)透水性・排水性
上述の実施の形態により得られた樹脂砂をJIS A 1218(土の透水試験)に供したところ、天然の基砂が2.18×10−2cm/sの砂礫に該当する中位の透水性を示したのに対して、本発明のものでは、5.45×10−4cm/sと微細砂、シルトに該当する低い透水性を発揮した。これは、本発明の樹脂砂が、基砂の砂粒が樹脂に被覆されるとともに、その砂粒同士の間に、粒状粘着樹脂部が形成され、砂粒表面が疎水性に改質されて、砂粒間での水滴の通過を阻害するためと考えられ、本発明のものでは、路面の雨水を、傾斜に従って表層から排水できることを示している。
尚、先の実施の形態における樹脂砂の製造工程において、砂粒被覆用樹脂組成物を添加する条件を、砂に対して5wt%から、3.5wt%に変更して得られた樹脂砂を同様に透水試験に供したところ、4.35×10−3cm/sとなり、砂粒被覆用樹脂組成物の量が粒状粘着樹脂部の形成に影響していることもわかった。
【0023】
(締固試験)水分による影響
上述の実施の形態により得られた樹脂砂をJIS A 1210、日本地盤工学会 JGS 0711(突き固めによる土の締め固め試験)、JIS A 1228(土のコーン指数試験)に供したところ、図2のようになった。図より、従来から用いられている天然の基砂は、含水比(含有水分重量/砂乾燥重量)wにより乾燥密度が大きく変動し、また含水比wがある所定の範囲でコーン指数が特異的に大きくなる(図2B参照)のに対して、本発明のものでは、乾燥密度、コーン指数ともにほとんど変化しない(図2A参照)。これは、基砂の性状、強度が水分によって大きく影響を受けているのに対して、本発明の樹脂砂では、その影響はほとんど見受けられないことを示している。そのために、本発明の樹脂砂は、砂の性状を左右する水分のパラメータを考慮せずとも、安定した状態を維持できる。具体的には雨水の状況によらず安定した状態を維持できるようになった。
【0024】
(凍結試験)耐凍結性
先述のJIS A 1228(土のコーン指数試験)を−20℃で行った。試験に際し、基砂、樹脂砂ともに、水槽に24時間以上十分に浸漬させたものを、水槽から取り出して、平らな冷暗所に30分間自然放置したものを、−20℃で24時間以上十分に凍結処理させて、それぞれ試料とした。凍結処理前の貫入力が凍結処理後どのように変化したかを調べた結果、基砂が、229kN/m2から貫入試験不能になったのに対して、本発明の樹脂砂が233kN/m2から340kN/m2に貫入力が上昇するにとどまることがわかった。この結果によると、本発明の樹脂砂は、耐凍結性が高く、寒冷地でも高いクッション性を維持できることがわかった。
【0025】
(三軸圧縮試験)粘着性、クッション性
上述の実施の形態により得られた樹脂砂を日本地盤工学会JGS 0521(土の標準三軸圧縮試験)に供したところ、表1のようになった。
【0026】
【表1】
【0027】
=内部摩擦角=
基砂は、粘着力c=0.00、内部摩擦角φ=35.5°であったのに対して、上述の本発明の樹脂砂は、測定条件によらず、内部摩擦角が低下しており、垂直荷重に対して砂粒同士の摩擦抵抗が少なくなっている。内部摩擦角が大きくなると、垂直荷重が大きくなるに従って、せん断応力も大きくなる。これは、垂直荷重が大きくなると、砂粒同士の間の摩擦抵抗が大きくなることを意味し、大きな力で路面を踏みつけるほど大きな抗力を受けるようになる。そのため、砂粒同士の摩擦が、基砂では、砂粒本来のポーラスな表面同士の接触によるものであるのに対して、本発明の樹脂砂では樹脂被膜同士の接触によるものとなっていることに由来すると考えられる。従って、基砂のみの場合、砂粒同士の摩擦抵抗により大きな抗力を受けていたのに対して、この樹脂砂に瞬間的に力がかかった際には、その抗力が大きく低減されて路面から受ける衝撃を緩和できることになって、脚に優しい路面を形成することができるようになった。
また、粒径と内部摩擦角との関係を参照すると基砂が中砂としての性質を有しているのに対して、本発明の樹脂砂は、中砂ではほぼ発現し得ないとされる25°以下の低い内部摩擦角を実現していることがわかる。
【0028】
=粘着力=
上述のように本発明の樹脂砂は、内部摩擦角が基砂に比べて小さくなっているために、この樹脂砂を踏んだ場合には、容易に砂粒が変位し始め、柔軟な性質を発揮する。しかし、比較的乾燥状態でも砂粒が粘着力(c)を発揮しており、砂粒が変位し始めると、前記粘着力に起因して砂粒の変位に要する応力が高くなり、ゆっくりと時間をかけて荷重を吸収する。その結果、本発明の樹脂砂は、高いクッション性を発揮することがわかり、たとえば、馬場形成用樹脂砂として用いた場合に、いわゆる「足掛かり」の良好なものとなることがわかった。
【0029】
(一軸圧縮試験)水平方向への剪断力
上述の実施の形態により得られた樹脂砂を日本地盤工学会JGS 0561(土の一軸圧縮試験:定圧せん断応力)に供したところ、5kN/m2の応力でのせん断強さが基砂で2.8kN/m2であるのに対して、本発明の樹脂砂で6.3kN/m2であることがわかった。つまり、先ほどの三軸圧縮試験では、路面の踏みつけに対する抗力が軽減されているのに対し、路面を水平方向に蹴る力に対する抗力は2倍以上発生することがわかった。これは、樹脂砂が水平移動する際に特に粘着力によって砂粒の移動に抗していることによると考えられ、いわゆる足掛かりが十分高くなっていることを示すものである。
その結果、本発明の樹脂砂は、たとえば馬場形成用に用いた場合に、脚への負担を軽減させながらも足掛かりをよくできるものと期待される。
【0030】
(衝撃加速度試験)クッション性
上述の実施の形態における樹脂砂の剛性を調べるために衝撃加速度を測定した。ここで、衝撃加速度は、試料に対してφ50mm、4.5kgのランマー(重錘)を0.45m上方から同じ位置に数回落下させ、落下させるごとに簡易支持力測定器で測定した。その結果、衝撃加速度は、ランマーの落下回数とともに表2に示すように変化した(図3参照)。
【0031】
【表2】
【0032】
表2より、本発明の樹脂砂の衝撃加速度は、基砂よりも低い値で推移していることから、本発明の樹脂砂は高い衝撃吸収性を持ちクッション性が良好であることがわかる。
また、前記基砂は衝撃加速度が上昇傾向を維持するのに対して、本発明の樹脂砂は、衝撃加速度がある程度以上上昇せず、繰り返し使用に対しても安定した性能を発揮できることがわかる。
【0033】
(砂粒被覆用樹脂組成物の添加割合依存性)
上述の実施の形態における砂粒被覆用樹脂組成物との混合温度(処理温度)を150℃に固定し、砂に対する砂粒被覆用樹脂組成物の添加割合を種々変更したところ、樹脂砂の最小密度は図4のようになった。
砂粒被覆用樹脂組成物の添加量(バインダーコーティング率)が増えるに従って、得られた樹脂砂の最小密度が低下していることがわかる。これは、砂粒被覆用樹脂組成物自体が低密度であるのに加えて、形成された粒状粘着樹脂部が、砂粒同士の間に大きな空隙を形成するように入り込み、砂粒同士の間に大きな空隙を形成しやすいためであると考えられる。図4から、樹脂が所期の状態に混ざる時の密度は1.1〜0.85程度であることが経験的にわかった。
砂粒被覆用樹脂組成物の砂に対する添加割合を種々変更して、得られる樹脂砂の性状を調べたところ、表3のようになった。尚、表3における評価は、人の目視、触感により判断した。
【0034】
【表3】
砂の触感:さらさらとしたもの:○、ねとつきのあるもの:×、ねとつきは無いが粘りけの感じられるもの:△
砂の流動性:流動性が適度にあり、ゆっくりとした砂粒の動きが観測されるもの:○、ほとんど流動性の無いもの、流動性の高すぎるもの:×、流動性のやや高いもの:△
粒状粘着樹脂部:あるもの:○;ないもの:×
【0035】
表3より、粒状粘着樹脂部を砂粒間に適切に介在させて高い粘着力を発揮させるには、砂に対して3〜6wt%程度の添加割合が好ましいことがわかった。
尚、前記樹脂砂の最小密度は、JIS A 1224(砂の最小最大密度試験)に準拠して行った。
【0036】
(処理温度依存性)粘着部の形状
上述の実施の形態における砂粒と砂粒被覆用樹脂組成物との混合温度(コーティングサンド製作温度、以下処理温度と称する)を種々変更したところ、得られた樹脂砂に含まれる樹脂砂粒は、図5〜10のようになった。
処理温度が120℃〜140℃程度の場合には、樹脂砂粒の外表面がなめらかで、全体に樹脂の被覆層が形成されていることがわかる。また、前記被覆層には多数の糸状部が形成されている。樹脂砂粒同士の接触、離間にともなって前記被覆層に吸収されたり、新たに引き出されるように発生したりし、前記樹脂砂粒子同士の粘着性を発現するのに寄与しているものと考えられる。
処理温度が140℃〜160℃程度になると、樹脂砂粒を覆う被覆層が粒状に集合し始め粒状粘着樹脂部を形成するとともに、前記糸状部も次第に観察されなくなる。しかし、前記粒状粘着樹脂部の粘着性は前記糸状部の粘着性よりも高く、針先で樹脂砂粒に接触し、その針先をゆっくり持ち上げると、前記糸状部は、次第に伸びてとぎれてしまうのに対し、前記粒状粘着樹脂部は、樹脂砂粒とともに持ち上がってしまうほどの粘着性を持っていることがわかった。
この粘着性により樹脂砂粒の流動性は大きく低下し、樹脂砂同士の間にかかる力が吸収されやすくなって、樹脂砂の馬場用表層砂としてのクッション性、足掛かりを改善することができるものと考えられる。
さらに、処理温度を上げ、160℃を超え始めると、処理温度の上昇に伴い、前記粒状粘着樹脂部は次第に減少する。また、前記粒状粘着樹脂部の粘着性も次第に低下し、処理温度が180℃以上になると、前記粒状粘着樹脂部の粘着性は、前記樹脂砂粒を持ち上げるのがやや困難になり、処理温度が214℃に達するともはや前記樹脂粒子を持ち上げることができない程度の弱い粘着力しか持たなくなり、粒状粘着樹脂部の粘着力による応力吸収はあまり期待できないものとなった。
【0037】
さらに詳細に温度条件を変更して樹脂砂を製造したところ、表4のようになった。
【0038】
【表4】
加工性:砂粒被覆用樹脂組成物と砂とを混合できる:○、できない:×
耐加熱性:混合撹拌に支障なし:○、著しく白煙を生じる×
粒状物:撹拌混合冷却後に、粒状粘着樹脂部がみられる:○、みられない:×
総合評価:樹脂砂として良好な物性を示す:○、示さない:×
【0039】
その結果、前記処理温度(実測)としては、120℃〜190℃が好ましいことがわかり、さらには、140℃〜170℃が好ましいことがわかった。
【0040】
また、このようにして得られた樹脂砂粒の最小密度を調べたところ図11のようになり、155℃付近で最小値をとることがわかった。これは、低温では粒状粘着樹脂部が形成されず、砂粒同士の間を樹脂で充填したようになって空隙を生じない一方、処理温度を高めるに従って、粒状粘着樹脂部が形成されると砂粒同士の間に空気層を形成し始め、155℃付近では、砂粒同士の間に前記粒状粘着樹脂部が介在しても、均一に分散して適度に空隙を形成しており、さらに高温になるにつれ、樹脂成分の焼損等により、粒状粘着樹脂部自体が少なくなって、砂粒の充填率が高くなるためであると考えられる。
【0041】
(ポリオレフィンの種類)粒状粘着樹脂部の発現
上述の実施の形態において砂粒被覆用樹脂組成物の組成を、前記流動パラフィン100重量部に対してステアリルアミン7.2重量部、結晶性低密度ポリエチレン39.7重量部としたものを用いて、先の実施の形態と同様に樹脂砂を作製したところ、図12のような樹脂砂が得られた。次に、前記低密度ポリエチレンを、ポリプロピレンとしたもの、酢酸ビニルとしたものを順次作製したところ、図13,14のようになり、ポリプロピレンを用いた場合には粒状部が見られたものの、酢酸ビニルを用いた場合には粒状部の発生は見られず、粒状粘着樹脂部は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンによっては出現するものの、他の樹脂材料では発現しにくいことがわかった。
【0042】
(結晶性ポリエチレン量)樹脂砂の油落ち
MFR=10前後の結晶性低密度ポリエチレンを用い、使用量を60、30、20、10、0重量部と変化させた場合に得られた樹脂砂の性状を調べたところ、表3のようになった。
表中総合評価の◎は、先述の樹脂砂の特性が十分発揮されていると思われるものであり、○、×、××と順に性能が低下していると思われることを示している(図15〜19参照)。
尚、油落ちは、得られた樹脂砂を新聞紙上に厚さ約20〜30mmに載置し、24時間放置した後、その樹脂砂を撤去した際に、前記新聞紙が吸油している状況を油落ち「あり」、吸油の観測されないものを油落ち「なし」と評価するものである。
また、150℃において上述の結晶性低密度ポリエチレンの流動パラフィン100重量部に対する最大溶解度は約60重量部であった。
【0043】
【表5】
粒状樹脂粘着部:あり:○、少しあり:△、なし:×
油落ち:なし:○、少しあり:△、あり:×
表面状態:光沢・乾燥:◎、光沢あり:○、油っぽい:×
総合評価:とてもよい:◎〜良くない:××
【0044】
表5より、結晶性低密度ポリエチレンの含有量は、20重量部以上が好ましく、溶解する範囲内で多いほど好ましいことがわかる。
【0045】
(流動パラフィン粘度の影響)加工性、粘性
先の実施の形態における流動パラフィンの粘度を種々変更して樹脂砂を製造したところ表6のようになった。表中加工性は、加工中の砂粒被覆用樹脂組成物の粘性が低すぎて加工性が低下したり、加熱により黒煙が大量に発生したりするものを目視により評価したものであり、評価の高い順に、◎、○、△、×と示す。他の評価についても同様である。
【0046】
【表6】
【0047】
表6より、流動パラフィンは、引火温度がある程度以上大きいものを用いなければ加工性が悪く、得られる樹脂砂の物性も低下するという傾向があることがわかり、180℃以上の引火点のものが好適に用いられることがわかった。
【0048】
(ポリオレフィン樹脂量と非晶性ポリオレフィンの種類)
種々の組成の砂粒被覆用樹脂組成物を作製し、その物性を調べたところ表7のようになった。物性の評価については、表1〜6のものと同様である。
【0049】
【表7】
【0050】
この結果、砂粒被覆用樹脂組成物中におけるポリオレフィン成分は、非晶性ポリプロピレン(ATPP:アタクティックポリプロピレン)のみを採用したもの(A、B)、非晶性ポリアルファオレフィン(APAO)のみを採用したもの(J)で配合比が大きく異なることがわかる。また、同様に、非晶性ポリアルファオレフィンを用いた場合であっても、粘性の異なるものを用いた場合に得られる物性が異なる結果が得られるので、採用するポリオレフィンの物性に大きく変動することがわかる。しかし、上表7によると、流動パラフィン100重量部に対して、結晶性低密度ポリエチレンも含めて約21重量部〜150重量部含有していれば、粒状粘着樹脂部の形成された樹脂砂が得られることがわかる。
【0051】
尚、非晶性ポリアルファオレフィンとしては、80〜5×106cpsのものが好適に用いられることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂砂の砂粒の拡大図
【図2】樹脂砂の乾燥密度およびコーン指数の含水率依存性を示すグラフ
【図3】樹脂砂に対するランマーの同位置自由落下回数と衝撃加速度との関係を示すグラフ
【図4】樹脂砂の最小密度の砂粒被覆用樹脂組成物添加量依存性を示すグラフ
【図5】処理温度120℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図6】処理温度140℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図7】処理温度150℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図8】処理温度160℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図9】処理温度180℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図10】処理温度214℃で生成した樹脂砂の拡大図
【図11】樹脂砂の最小密度の砂粒被覆用樹脂組成物添加処理温度依存性を示すグラフ
【図12】ポリエチレンによる粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図13】ポリプロピレンによる粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図14】酢酸ビニルによる粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図15】ポリエチレン60重量部による粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図16】ポリエチレン30重量部による粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図17】ポリエチレン20重量部による粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図18】ポリエチレン10重量部による粒状粘着樹脂部の生成を示す図
【図19】ポリエチレンを用いなかった場合の粒状粘着樹脂部の生成を示す図[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin composition for sand grain coating.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, natural sand is laid as a cushioning material on the roadbed in various racecourses such as a racetrack dirt course. Baba using this natural sand is preferred as a Baba suitable for horse exercise, because it can provide moderate cushioning and a good foothold.
However, the road surface formed by such natural sand is not suitable for daily maintenance, and dust may be generated by drying, the road surface may be softened by rainfall, or the environmental temperature may decrease. Due to the problem that the road surface freezes and hardens, it is necessary to pay great attention to the water management of the road surface in the above-described maintenance management.
Specifically, natural sand exhibits viscosity, cushioning properties, and the like due to moisture retained between sand grains. At this time, if the amount of water between the sand grains is small, the interaction between the sand grains is lost, and the movement of the individual sand grains hardly affects the movement of the other sand grains, so that the behavior of the entire sand is hardly seen. Therefore, even when a little wind blows, relatively lightweight sand particles are likely to rise and lead to generation of dust. In addition, when a certain amount or more of moisture exists between the sand particles (saturates), the sand particles are in a state of floating in the water, and the interaction between the particles becomes difficult to work. Then, the road surface formed with the natural sand is liquefied, does not exhibit cushioning properties, and becomes soft. Furthermore, even if there is an appropriate amount of water between the sand grains, when the water freezes due to a decrease in the environmental temperature, the water between the sand grains connects the sand grains so that they cannot move individually. Therefore, the road surface is integrated and hardened, and the received force cannot be consumed by the interaction between the sand grains.
In order to alleviate such problems of natural sand, a technique of mixing rubber chips, crushed pieces of wood, etc. into the natural sand has been considered, but the material mixed into natural sand in this way is usually more than sand particles. Since the specific gravity is small and it moves independently from the sand particles, the specific gravity is separated from the sand particles during rain, etc., and it becomes difficult to exhibit cushioning properties, and the separated material flows out with rain water. Easy to derive.
On the other hand, a technique for maintaining a high cushioning property by coating the sand particles of natural sand with oil so that the interaction required between the sand particles is exhibited even under various environments is considered. . However, according to such an oil coating, the adhesion of oil to sand particles may not be sufficient, and sufficient cushioning properties may not be obtained, or environmental pollution due to the oil falling off or spilling may be a problem. It is considered.
[0003]
Therefore, in place of the oil, as a resin composition for sand particle coating, for example, as described in
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-15065
[Problems to be solved by the invention]
Such a resin composition for sand particle coating is obtained by coating resin sand that has higher hardness than inorganic sand particles with a softer resin than the sand particles, and that can form a road surface that is more cushioning than the sand particles alone. Used to get. Such a resin sand is such that the resin composition for sand particle coating reduces the friction between the sand particle surfaces or gives viscosity between the sand particles in the coating layer covering the sand particles. Therefore, the resin sand exhibits stable cushioning properties compared to natural sand exhibiting viscosity due to moisture. However, since the drainage of resin sand itself is maintained at the same level as natural sand, the water content between the sand grains is also maintained at the same level as natural sand. For this reason, it cannot be said that the generation of dust due to drying, the softening of the road surface due to rain, the hardening of the road surface due to freezing, etc. are sufficiently improved compared to natural sand.
[0006]
Therefore, in view of the above circumstances, an object of the present invention is to provide a resin composition for sand particle coating that can form a coating portion on the surface of sand particles and reduce the influence of moisture. Furthermore, such a resin composition for coating sand particles is to efficiently prevent generation of dust due to drying, suppress softening of sand due to rainwater, and prevent road surface hardening due to freezing.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the characteristic constitution of the resin composition for sand grain coating of the present invention is as follows:
While containing 21 to 150 parts by weight of a polyolefin resin, which is a mixture of a crystalline resin and an amorphous resin, with respect to 100 parts by weight of liquid paraffin, the crystalline resin is contained in the polyolefin resin with respect to 100 parts by weight of the liquid paraffin. It exists in the point formed by containing 20-60 weight part .
Moreover, it is desirable to contain 1 wt% or more surfactants with respect to the said liquid paraffin .
[0008]
[Function and effect]
That is, when the polyolefin resin is dissolved in the liquid paraffin, the liquid paraffin and the polyolefin are spread on the surface of the sand particles by mixing the sand particle coating resin composition and the sand. In addition, since the viscosity of such a resin composition for coating sand particles is lowered by heating, when mixed in a heated state, the sand and the resin composition for coating sand particles can be more easily mixed.
The sand grain surface usually has a large number of irregular surfaces and a large number of holes. For this purpose, the sand particle coating resin composition also enters the uneven surface and the hole to coat the sand particle surface. Further, the polyolefin dissolved in the liquid paraffin also reaches the surface of the sand particles.
Here, various volatile components are mixed in the resin, but the solubility of the polyolefin in the liquid paraffin is lowered by the temperature drop due to the mixing treatment from the temperature when the polyolefin is dissolved in the liquid paraffin, or during the heat treatment. The volatile component contained in liquid paraffin or polyolefin disappears, and polyolefin precipitates from the liquid paraffin. Moreover, the said liquid paraffin has high affinity with respect to the sand grain surface, and coat | covers the sand grain surface. Polyolefin, on the other hand, cannot be said to have a higher affinity for the sand grain surface than liquid paraffin. Therefore, while the liquid paraffin adheres to the sand particles coated, the polyolefin deposits from the liquid paraffin and adheres to the coating layer formed by the liquid paraffin. The particulate polyolefin thus precipitated contains other components such as liquid paraffin, and thus exhibits a viscosity higher than that of particles made only of polyolefin. In addition, since such a resin composition for sand particle coating contains 21 to 150 parts by weight of polyolefin resin with respect to 100 parts by weight of liquid paraffin, the viscosity of the resin composition for sand particle coating is such that it can be easily kneaded. Maintained. As a result, the polyolefin becomes granular and exhibits adhesiveness, thereby easily forming a granular adhesive resin portion.
[0009]
As the polyolefin resin, those mainly composed of polyethylene, polypropylene, etc. can be used. Among these polyolefin resins, the higher the crystallinity, the easier it is to be granulated when precipitated from liquid paraffin. To contain . On the other hand, for the precipitated particulate polyolefin to exhibit adhesiveness, the polyolefin contains other components such as liquid paraffin and is not completely crystallized . In this sense, the polyolefin resin contains an amorphous one in a crystalline one to adjust the crystallinity .
[0010]
The crystalline resin is not preferably added in excess of 60 parts by weight with respect to 100 parts by weight of liquid paraffin because of its solubility in the liquid paraffin. In this case, the viscosity of the sand grain coating resin composition tends to increase, and problems such as processability tend to occur. On the other hand, if the crystalline resin is less than 20 parts by weight, it becomes difficult to form the granular adhesive resin part, which is not preferable. Therefore, the crystalline resin mentioned above shall be the 20 to 60 parts by weight
[0011]
Furthermore, when the surfactant is contained in the resin composition for sand particle coating, it is possible to increase the affinity when the hydrophilic part of the sand particle surface is coated with hydrophobic liquid paraffin. Therefore, it is preferable when forming the uniform coating layer of the resin composition for sand grain coating. As the addition amount, it is practically preferable to use about 0.2 wt% of surfactants with respect to the sand particles when coating the oil with sand particles. Therefore, for example, when the sand grain coating resin composition is used in an amount of about 3 wt% or more based on the sand grains, liquid paraffin is contained in the sand grain coating resin composition in an amount of 40% to 83%. It is preferable that 0.03 × 0.40 ÷ 0.002 = 6 wt% or more of the agent is added to the liquid paraffin. In addition, it is thought that an effect will appear if it contains 1 wt% or more empirically. Surfactants include cationic surfactants such as primary amine salts, anionic surfactants such as phosphate esters, nonionic surfactants such as alkyldiamines, and amphoteric surfactants such as alkylbendines. A functional resin such as Bondine (trademark) manufactured by Sumitomo Atchem Co., which has a surface active action, is preferably used.
[0012]
If the granular adhesive resin part is formed between the sand particles, a void is formed between the sand particles. And since the said granular adhesive resin part has adhesiveness with respect to the coating layer formed in the said sand grain, a granular adhesive resin part adhere | attaches the said sand grains gently. Therefore, the sand particles are filled in a bulky manner with an air layer between the sand particles. That is, since cushioning properties are exhibited including the air layer, the entire resin sand has high cushioning properties. Here, when a force that steps on the entire resin sand is applied, the granular adhesive resin portion resists the force so as to maintain a state in which the sand particles are gently bonded to each other. Therefore, it becomes difficult for the sand particles to move independently, and the movement follows the adhesive displacement of the granular adhesive resin portion.
[0013]
As described above, the resin sand is not easily displaced even when a force is applied, and it is difficult to transmit the applied force to the surroundings. Therefore, since the received force is consumed gradually, a high buffering function is exhibited. For this reason, the resin sand is suitably used as a track forming material for various stadiums, a racetrack forming material for a racetrack, and a road surface forming material for a pasture breeding ground.
[0014]
When the granular viscous resin portion is randomly interposed between sand grains, large water droplets are prevented from entering between the sand grains by capillary action. On the other hand, small water droplets are unlikely to flow down from the state of adhering to the sand surface layer due to their low weight. For this reason, moisture hardly accumulates inside the resin sand, and the water retention becomes low. Moreover, the freezing resistance in a low temperature environment also becomes high with the fall of water retention.
[0015]
Further, since the sand particles are gently bonded to each other by the granular adhesive resin portion, the sand particles are influenced by a water flow or the like as a certain amount of aggregates, so that the individual sand particles are not easily floated in the water and are not easily washed away.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
21 to 150 parts by weight of polyolefin resin is mixed with 100 parts by weight of liquid paraffin to obtain the resin composition for sand particle coating of the present invention.
As the liquid paraffin, those having a flash point of 180 ° C. or higher are preferably used, and for example, white oil having a viscosity of 20 cst or higher can be used.
The polyolefin resin is a mixture of a crystalline resin and an amorphous resin. For example, crystalline low density polyethylene and crystalline polypropylene homopolymer are used as the crystalline resin, and atactic polypropylene (ATPP) is used as the amorphous resin. Amorphous polyalphaolefin (APAO), ethylene-α olefin rubber (ethylene-propylene rubber, ethylene-butene rubber, ethylene-pentene rubber, ethylene-hexene rubber, etc.) and the like are used. As the ethylene-olefin rubber, those using α-olefins having 3 to 6 carbon atoms are particularly preferable. For example, 20 to 30% of propylene having 3 carbon atoms is contained, and melt flow rate (230 ° C.) (g / 10 min). An ethylene propylene rubber having a viscosity of 0.1 to 4.0 or Mooney viscosity (ML 1 + 4 ) of 5 to 100 is particularly preferably used.
Preferably, the crystalline resin is contained in an amount of 20 to 60 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the liquid paraffin, and contains 1 wt% or more surfactants with respect to the liquid paraffin.
Examples of the surfactants include cationic surfactants such as primary amine salts, anionic surfactants such as phosphate esters, nonionic surfactants such as alkyldiamines, and amphoteric surfactants such as alkylbendines, A functional resin such as Bondine (trademark) manufactured by Sumitomo Atchem Co., which has a surface active action, is preferably used.
This resin composition for sand grain coating is added to the liquid paraffin in the order of surfactant, weathering agent, amorphous polyolefin, crystalline polyolefin in this order, and mixed with the sand while stirring and mixing. Cover. The coated sand is made into resin sand by cooling while stirring and mixing.
As sand to be coated, sand having various forms is used, and sand having a uniform particle size, physical properties and the like according to various standards such as for trucks and racetracks is particularly preferably used.
Here, the procedure for adding and mixing each component of the resin composition for sand particle coating is not limited to this order, but can be changed as appropriate. However, a large temperature change occurs in the resin composition for sand particle coating with the addition of each component. It is preferable not to be accompanied, and a plurality of components may be adjusted in advance as a single composition, such as mixing amorphous polyolefin and a weathering agent in advance and adjusting so that they can be mixed at once. good.
The resin sand thus obtained is used to form road surfaces such as ranches, racetracks, and stadiums.
[0017]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0018]
Example 1
To 100 parts by weight of liquid paraffin having a flash point of about 210 ° C., 10 parts by weight of stearylamine as a surfactant and 1 part by weight of a weathering agent such as an ultraviolet absorber and an antioxidant are added and mixed by heating. Next, 50 parts by weight of amorphous polyalphaolefin is added, the temperature is raised to 100 ° C. to 140 ° C., and the mixture is sufficiently stirred and mixed. Next, 10 parts by weight of amorphous polypropylene is added and dissolved by heating at 160 ° C. Further, 20 parts by weight of crystalline low density polyethylene is added to obtain a resin composition for sand grain coating.
[0019]
Examples of the ultraviolet absorber include benzophenone absorbers such as 2,4-dihydroxybenzophenone, salicylate absorbers such as phenyl salicylate, and benzotriazoles such as 2- (2′-hydroxy5′methylphenyl) benzotriazole. Absorbers, cyanoacrylate-based absorbents such as 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3′-diphenylacrylate, and metal complex salts such as [2,2′-thiobis (4-tert-octyl) phenolate] n-butylamine nickel A UV absorber such as a hindered amine light stabilizer such as a UV stabilizer or bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl) sebacate is preferably used.
Further, as the antioxidant, 2,6-di-t-butyl-p-cresol (monophenol type), 2,2′-methylthiobis (4-methyl-6-t-butylphenol) (bisphenol type), Oxidation such as phenolic antioxidants such as tocopherols (polymeric phenolic), sulfurous antioxidants such as dilauryl-3,3′-thiodipropionate, and phosphorus antioxidants such as triphenylphosphite An inhibitor is preferably used.
Specifically, as an ultraviolet absorber, benzotriazole-based (2′-hydroxyphenyl) benzotriazole is used as an absorber, and hindered amine-based bis (2,2,6,6 tetramethyl-4-piperidinyl) sebacate is used. Used as a quencher. Further, bis (2,4-di-t-butylphenol) pentaerythritol diphosphite (CAS No. 26741-53-7) was used as an antioxidant.
[0020]
The obtained resin composition for sand particle coating is added at 5 wt% with respect to the sand, and is uniformly mixed at 150 ° C. (about 6 minutes when producing 50 kg of resin sand). The resin sand was obtained by removing the temperature while stirring well. As shown in FIG. 1, the resin sand particles contained in the resin sand are formed with a resin coating layer in the form of a film on the surface of the sand particles, and a large number of granular adhesive resin portions are adhesively formed on the coating layer. It can be seen that it consists of fine particles.
[0021]
The obtained resin sand was subjected to a water permeability test, tightening test to verify the stability of physical properties with respect to drainage and freezing properties, compared to natural sand (base sand) used in a normal racetrack. Desirable results have been obtained in a triaxial compression test, a uniaxial compression test, and an impact acceleration test, which show good cushioning properties related to a solid test, a freeze test, and a foothold.
[0022]
(Water permeability test) Water permeability / drainage performance When the resin sand obtained by the above-described embodiment was subjected to JIS A 1218 (water permeability test of soil), natural base sand was 2.18 × 10 −2 cm / s. On the other hand, in the present invention, the low water permeability corresponding to 5.45 × 10 −4 cm / s and corresponding to fine sand and silt was exhibited. This is because the resin sand of the present invention is such that the sand particles of the base sand are coated with the resin, the granular adhesive resin portion is formed between the sand particles, and the surface of the sand particles is modified to be hydrophobic. In the present invention, rainwater on the road surface can be drained from the surface layer according to the inclination.
In addition, in the manufacturing process of the resin sand in the previous embodiment, the resin sand obtained by changing the condition for adding the resin composition for sand particle coating from 5 wt% to 3.5 wt% with respect to sand is the same. When subjected to a water permeation test, it was 4.35 × 10 −3 cm / s, and it was also found that the amount of the resin composition for sand grain coating affects the formation of the granular adhesive resin part.
[0023]
(Consolidation test) Effect of moisture Resin sand obtained by the above-mentioned embodiment is JIS A 1210, Japan Geotechnical Society JGS 0711 (consolidation test of soil by compaction), JIS A 1228 (cone soil cone index test) ), The result is as shown in FIG. As shown in the figure, the dryness of natural base sand that has been used in the past greatly varies depending on the water content ratio (content of water content / sand dry weight) w, and the corn index is specific within a certain range with the water content ratio w. (See FIG. 2B) In the case of the present invention, the dry density and the corn index hardly change (see FIG. 2A). This indicates that the properties and strength of the base sand are greatly influenced by moisture, whereas the effects are hardly observed in the resin sand of the present invention. Therefore, the resin sand of the present invention can maintain a stable state without considering the moisture parameter that affects the properties of the sand. Specifically, it has become possible to maintain a stable state regardless of rainwater conditions.
[0024]
(Freezing test) Freezing resistance JIS A 1228 (soil cone index test) was performed at -20 ° C. At the time of the test, both the base sand and the resin sand that had been sufficiently immersed in the water tank for 24 hours or more were taken out of the water tank and left to stand in a flat, cool and dark place for 30 minutes, and then sufficiently frozen at −20 ° C. for 24 hours or more. Each sample was processed. As a result of investigating how the penetration force before the freezing treatment changed after the freezing treatment, the base sand became incapable of penetration testing from 229 kN / m 2 whereas the resin sand of the present invention was 233 kN / m. It was found that the penetration force only increased from 2 to 340 kN / m 2 . According to this result, it was found that the resin sand of the present invention has high freezing resistance and can maintain high cushioning properties even in cold regions.
[0025]
(Triaxial compression test) Adhesiveness, cushioning properties When the resin sand obtained by the above-described embodiment was subjected to the Japan Geotechnical Society JGS 0521 (standard triaxial compression test for soil), it was as shown in Table 1. .
[0026]
[Table 1]
[0027]
= Internal friction angle =
The base sand had an adhesive strength c = 0.00 and an internal friction angle φ = 35.5 °, whereas the resin sand of the present invention described above had a reduced internal friction angle regardless of the measurement conditions. Therefore, the frictional resistance between the sand grains with respect to the vertical load is reduced. As the internal friction angle increases, the shear stress increases as the vertical load increases. This means that as the vertical load increases, the frictional resistance between the sand grains increases, and the greater the stepping on the road surface, the greater the resistance that is received. Therefore, the friction between sand particles is due to the contact between the porous surfaces of the sand particles in the basic sand, while the resin sand of the present invention is due to the contact between the resin coatings. It is thought that. Therefore, in the case of only the base sand, it received a large drag due to the frictional resistance between the sand grains, but when this resin sand was momentarily applied, the drag was greatly reduced and received from the road surface. The impact can be alleviated and a leg-friendly road surface can be formed.
In addition, referring to the relationship between the particle size and the internal friction angle, the base sand has the property of medium sand, whereas the resin sand of the present invention is hardly expressed in the medium sand. It can be seen that a low internal friction angle of 25 ° or less is realized.
[0028]
= Adhesive strength =
As described above, since the internal friction angle of the resin sand of the present invention is smaller than that of the base sand, when the resin sand is stepped on, the sand particles start to easily displace and exhibit flexible properties. To do. However, even when the sand grains are relatively dry, the sand grains exhibit an adhesive force (c). When the sand grains start to be displaced, the stress required for the displacement of the sand grains increases due to the adhesive force, and slowly takes time. Absorbs load. As a result, it has been found that the resin sand of the present invention exhibits a high cushioning property. For example, when it is used as a resin sand for forming a baba, it has been found that the so-called “footstep” is good.
[0029]
(Uniaxial compression test) Shearing force in the horizontal direction When the resin sand obtained by the above-described embodiment was subjected to the Japan Geotechnical Society JGS 0561 (uniaxial compression test of soil: constant pressure shear stress), it was 5 kN / m 2 . relative shear strength at a stress that is 2.8 kN / m 2 in group sand, it was found that a resin sand present invention is 6.3kN / m 2. That is, in the previous triaxial compression test, it was found that the drag against the stepping on the road surface was reduced, whereas the drag against the force kicking the road surface in the horizontal direction was generated twice or more. This is considered to be due to the fact that the resin sand resists the movement of the sand particles due to the adhesive force when the resin sand moves horizontally, and indicates that the so-called foothold is sufficiently high.
As a result, the resin sand of the present invention is expected to improve the foothold while reducing the burden on the legs when used for, for example, the formation of a horse race.
[0030]
(Impact Acceleration Test) Cushion Property The impact acceleration was measured in order to examine the rigidity of the resin sand in the above embodiment. Here, the impact acceleration was measured with a simple support force measuring instrument each time a 50 mm, 4.5 kg rammer (weight) was dropped several times from the top of 0.45 m onto the same position. As a result, the impact acceleration changed as shown in Table 2 along with the number of drops of the rammer (see FIG. 3).
[0031]
[Table 2]
[0032]
From Table 2, since the impact acceleration of the resin sand of the present invention changes at a lower value than that of the base sand, it can be seen that the resin sand of the present invention has high shock absorption and good cushioning properties.
Further, it can be seen that the base sand maintains a tendency for the impact acceleration to increase, whereas the resin sand of the present invention does not increase the impact acceleration to some extent, and can exhibit stable performance even when used repeatedly.
[0033]
(Dependence of addition ratio of resin composition for sand grain coating)
When the mixing temperature (treatment temperature) with the sand particle coating resin composition in the above-described embodiment is fixed at 150 ° C. and the addition ratio of the sand particle coating resin composition to the sand is variously changed, the minimum density of the resin sand is It became like FIG.
It can be seen that the minimum density of the obtained resin sand decreases as the amount of the sand grain coating resin composition (binder coating rate) increases. This is because, in addition to the low density of the resin composition for sand particle coating itself, the formed granular adhesive resin part enters so as to form a large gap between the sand grains, and the large gap between the sand grains. This is considered to be because it is easy to form. From FIG. 4, it has been empirically found that the density when the resin is mixed in the desired state is about 1.1 to 0.85.
Table 3 shows the properties of the resin sand obtained by variously changing the addition ratio of the resin composition for sand grain coating to the sand. The evaluation in Table 3 was judged by human visual and tactile sensations.
[0034]
[Table 3]
Tactile feeling of sand: Smooth: ○, Sticky: X, No sticky but sticky: △
Sand fluidity: moderate fluidity, slow sand grain movement observed: ○, almost no fluidity, too high fluidity: ×, slightly fluidity: △
Particulate adhesive resin part: Some: ○; None: x
[0035]
From Table 3, it was found that an addition ratio of about 3 to 6 wt% with respect to the sand is preferable in order to appropriately interpose the granular adhesive resin portion between the sand grains to exhibit high adhesive force.
In addition, the minimum density of the resin sand was performed in accordance with JIS A 1224 (minimum maximum density test of sand).
[0036]
(Processing temperature dependency) Shape of adhesion part Resin obtained when variously changing the mixing temperature (coating sand manufacturing temperature, hereinafter referred to as processing temperature) of the sand grain and the resin composition for sand grain coating in the above-mentioned embodiment Resin sand particles contained in the sand were as shown in FIGS.
When the treatment temperature is about 120 ° C. to 140 ° C., it can be seen that the outer surface of the resin sand particles is smooth and a resin coating layer is formed on the whole. The coating layer has a large number of thread portions. It is considered that the resin sand particles are absorbed by the coating layer along with the contact and separation of the resin sand particles, or are generated so as to be newly drawn out, and contribute to developing the adhesiveness between the resin sand particles. .
When the processing temperature is about 140 ° C. to 160 ° C., the coating layer covering the resin sand particles starts to aggregate in a granular form to form a granular adhesive resin part, and the thread-like part is not gradually observed. However, the adhesiveness of the granular adhesive resin part is higher than the adhesiveness of the thread-like part, and when the needle tip contacts the resin sand particle and the needle tip is slowly lifted, the thread-like part gradually stretches and breaks. On the other hand, it turned out that the said granular adhesive resin part has adhesiveness which lifts with a resin sand particle.
With this adhesiveness, the fluidity of the resin sand particles is greatly reduced, the force applied between the resin sands is easily absorbed, and the cushioning property and foothold of the resin sand as the surface layer sand can be improved. Conceivable.
Furthermore, when the processing temperature is raised and the temperature starts to exceed 160 ° C., the granular pressure-sensitive adhesive resin portion gradually decreases as the processing temperature increases. In addition, the adhesiveness of the granular adhesive resin portion gradually decreases, and when the processing temperature is 180 ° C. or higher, the adhesiveness of the granular adhesive resin portion becomes somewhat difficult to lift the resin sand particles, and the processing temperature is 214. When it reached ℃, it had only a weak adhesive force that could not lift the resin particles anymore, and the stress absorption due to the adhesive force of the granular adhesive resin part was not expected much.
[0037]
Table 4 shows the results of manufacturing resin sand by changing the temperature conditions in more detail.
[0038]
[Table 4]
Processability: Sand grain coating resin composition and sand can be mixed: ○, not possible: ×
Heat resistance: No obstacle to mixing and stirring: ○, remarkably white smoke ×
Particulate matter: After stirring, mixing, and cooling, granular adhesive resin part is seen: ○, not seen: ×
Overall evaluation: shows good physical properties as resin sand: ○, not shown: ×
[0039]
As a result, it was found that the treatment temperature (actual measurement) was preferably 120 ° C. to 190 ° C., and more preferably 140 ° C. to 170 ° C.
[0040]
Further, when the minimum density of the resin sand particles thus obtained was examined, it was as shown in FIG. 11, and it was found that the minimum value was obtained at around 155 ° C. This is because the granular adhesive resin part is not formed at low temperature, and the sand particles are filled with resin so that no voids are formed. On the other hand, when the granular adhesive resin part is formed as the processing temperature is increased, In the vicinity of 155 ° C., even if the granular adhesive resin portion is interposed between sand particles, the air layer is uniformly dispersed to form appropriate voids, and as the temperature becomes higher This is considered to be because the granular adhesive resin part itself decreases due to burnout of the resin component and the like, and the filling rate of sand particles increases.
[0041]
(Types of polyolefin) Expression of granular adhesive resin part In the above-mentioned embodiment, the composition of the resin composition for sand particle coating was 7.2 parts by weight of stearylamine, 100% of crystalline low density polyethylene 39 with respect to 100 parts by weight of the liquid paraffin. Using 7 parts by weight, resin sand was prepared in the same manner as in the previous embodiment. As a result, resin sand as shown in FIG. 12 was obtained. Next, when the low-density polyethylene was made of polypropylene and made of vinyl acetate in order, it was as shown in FIGS. 13 and 14, and when polypropylene was used, granular parts were seen. When vinyl was used, no granular part was observed, and it was found that the granular adhesive resin part appears depending on polyolefins such as polyethylene and polypropylene, but hardly appears in other resin materials.
[0042]
(Amount of crystalline polyethylene) Oil sand drop of resin sand Using a crystalline low density polyethylene of around MFR = 10, the amount of resin sand obtained when the amount used was changed to 60, 30, 20, 10, 0 parts by weight. When the properties were examined, it was as shown in Table 3.
The overall evaluation ◎ in the table indicates that the characteristics of the resin sand described above are sufficiently exhibited, and that the performance seems to be decreasing in the order of ○, ×, XX ( 15-19).
In addition, oil dropping places the obtained resin sand on a newspaper about 20-30 mm in thickness, and after leaving it for 24 hours, when the resin sand is removed, the situation where the newspaper is absorbing oil. An oil drop is “Yes”, and an oil absorption is not observed is evaluated as “No”.
Further, the maximum solubility of the above crystalline low density polyethylene in 100 parts by weight of liquid paraffin at 150 ° C. was about 60 parts by weight.
[0043]
[Table 5]
Particulate resin adhesive part: Yes: ○, Some: Δ, No: ×
Oil spill: None: ○, Some: △, Yes: ×
Surface condition: glossy / dry: ◎, glossy: ◯, oily: ×
Overall evaluation: Very good: ◎ ~ not good: XX
[0044]
From Table 5, it can be seen that the content of the crystalline low-density polyethylene is preferably 20 parts by weight or more, and it is preferably as much as possible within the dissolving range.
[0045]
(Influence of Liquid Paraffin Viscosity) Processability and viscosity of liquid paraffin in the embodiment of the viscosity tip were variously changed to produce resin sand, as shown in Table 6. The processability in the table is a visual evaluation of what the resin composition for sand grain coating being processed is too low in viscosity and the processability is reduced or a large amount of black smoke is generated by heating. In order from the highest to the lowest, ◎, ○, Δ, × are shown. The same applies to other evaluations.
[0046]
[Table 6]
[0047]
From Table 6, it can be seen that liquid paraffin tends to have poor workability unless its flash temperature is higher than a certain level, and the physical properties of the resulting resin sand tend to decrease. It was found that it is preferably used.
[0048]
(Polyolefin resin amount and amorphous polyolefin type)
Resin compositions for sand particle coating having various compositions were prepared and their physical properties were examined. About evaluation of a physical property, it is the same as that of Tables 1-6.
[0049]
[Table 7]
[0050]
As a result, the polyolefin component in the resin composition for sand grain coating employed only amorphous polypropylene (ATPP: atactic polypropylene) (A, B) and only amorphous polyalphaolefin (APAO). It can be seen that the compounding ratio varies greatly depending on the thing (J). Similarly, even when amorphous polyalphaolefin is used, the physical properties obtained when using different viscosity materials are different. I understand. However, according to Table 7 above, if about 21 parts by weight to 150 parts by weight including crystalline low density polyethylene is contained with respect to 100 parts by weight of liquid paraffin, the resin sand in which the granular adhesive resin part is formed It turns out that it is obtained.
[0051]
In addition, as an amorphous polyalphaolefin, it turns out that the thing of 80-5 * 10 < 6 > cps is used suitably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged view of sand grains of resin sand of the present invention. FIG. 2 is a graph showing the moisture content dependence of the dry density and cone index of resin sand. Graph showing the relationship with acceleration [Fig. 4] Graph showing the dependency of the minimum density of resin sand on the amount of resin composition for coating sand particles [Fig. 5] Enlarged view of resin sand produced at a processing temperature of 120 ° C [Fig. 6] Enlarged view of resin sand produced at a treatment temperature of 140 ° C. Fig. 7 Enlarged view of resin sand produced at a treatment temperature of 150 ° C. Fig. 8 Enlarged view of resin sand produced at a treatment temperature of 160 ° C. Enlarged view of resin sand produced at 180 ° C. FIG. 10 is an enlarged view of resin sand produced at a treatment temperature of 214 ° C. FIG. 11 is a graph showing the resin composition addition treatment temperature dependency of the minimum density of the resin sand. FIG. 12 shows a granular adhesive resin part made of polyethylene. FIG. 13 is a diagram showing the production of a granular adhesive resin part by polypropylene. FIG. 14 is a diagram showing the production of a granular adhesive resin part by vinyl acetate. FIG. 15 is a production of a granular adhesive resin part by 60 parts by weight of polyethylene. FIG. 16 is a diagram showing the production of a granular adhesive resin part by 30 parts by weight of polyethylene. FIG. 17 is a diagram showing the production of a granular adhesive resin part by 20 parts by weight of polyethylene. The figure which shows the production | generation of a resin part [FIG. 19] The figure which shows the production | generation of the granular adhesive resin part when polyethylene is not used
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