JP4088501B2 - 測定データの評価方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定データの評価方法に関する。とくに、測定データの間引き処理方法に関する。
【0002】
【背景技術】
たとえば、真円度の測定法として、半径法、直径法、三点法が知られている。とりわけ、理想的な方法とされ、かつ、JISでも定義されているのが半径法である。半径法によって真円度を評価するには、その中心を明確に定義する必要があり、評価法としては、次の4種類が知られている。
(1)最小二乗中心法
測定によって得られた形状に対して、偏差の二乗和が最小となる円に同心で外接する円と、内接する円との半径の差をもって、その形状の真円度とする方法である。
(2)最小領域中心法
測定によって得られた形状を二つの同心円で挟んだとき、これらの円の間隔が最小になった場合の半径の差をもって、その形状の真円度とする方法である。
(3)最大内接円中心法
測定によって得られた形状に対する最大の内接円と、同心で外接する円との半径の差をもって、その形状の真円度とする方法である。
(4)最小外接円中心法
測定によって得られた形状に対する最小の外接円と、同心で内接する円との半径の差をもって、その形状の真円度とする方法である。
【0003】
ところで、被測定物の真円度を測定するには、たとえば、回転テーブル上に被測定物を載置したのち、この被測定物の任意の高さ位置において、被測定物の外周面に検出器の測定子を接触させ、この状態において、回転テーブルを1回転させると、回転テーブルの回転角と検出器の測定子の変位量との関係から、被測定物の任意の高さ位置における外周面形状測定データ(真円度測定データ)が得られる。
ここで、得られた測定データに、上記いずれかの方法に基づき、幾何要素としての円をあてはめ計算して内接円や外接円などを求めれば、真円度を評価することができる。
しかし、真円度測定で得られる測定データ数は、通常、被測定物1回転に対して、約7200点と極めて多い。このような多数の測定データに、幾何要素としての円をあてはめて内接円や外接円などを計算すると、その計算に時間がかかるという課題がある。
【0004】
従来、複数の測定データを間引き処理する方法として、複数個のデータを複数群に分割し、この分割された各群毎に少なくとも最大値および最小値をその群の代表測定データとして抽出し、この抽出された代表測定データを間引き後のデータとする方法が提案されている(特許文献1参照)。つまり、被測定物の表面性状を把握するうえで重要な最大値および最小値(特異点データ)を残しつつ、測定データの間引き処理を行う方法が提案されている。
そこで、この特許文献1記載の方法を、上記真円度の測定に応用すれば、計算にかかる時間を短縮できる利点がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000ー227329号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1記載の方法では、たとえば、被測定物が傾斜するなどして、測定データの値が次第に大きくなる、あるいは、小さくなるように変動していると、測定データの値には被測定物の傾斜分も含まれてしまうため、分割した各群において、各群の最大値および最小値を代表測定データとして抽出できない場合が生じる。
このようになると、被測定物の表面性状を正確に把握することが困難になるという課題が残る。
【0007】
本発明の目的は、測定条件などに影響されずに、被測定物の形状把握に必要な代表点データを確実に抽出しつつ、間引き処理が行える、つまり、後処理に伴う計算時間を短縮できる測定データの評価方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の測定データの評価方法は、回転テーブル上に被測定物を載置したのち、被測定物の外周面に検出器の測定子を接触させ、この状態において回転テーブルを1回転させて複数の測定データを取得する測定データ取得工程と、前記測定データ取得工程で取得された前記複数の測定データについて偏差を求めるための基準となる参照を設定する参照ライン設定工程と、前記複数の測定データを、前記1回転の全測定範囲を所定角度範囲毎に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割する測定データ分割工程と、前記各分割領域毎に、前記参照円より内側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出する代表点データ抽出工程と、前記各分割領域で抽出された前記代表点データを集めて、間引き後の測定データとする代表点収集工程と、前記代表点収集工程で集められた測定データに円をあてはめ計算して真円度を評価する測定データ評価演算工程とを備える、ことを特徴とする。
ここで、参照ラインとしては、予め判っている目安の幾何情報を採用することができる。たとえば、加工された軸の真円度を測定する場合などでは、軸の設計寸法をもった円などを採用することができる。
【0009】
この発明によれば、複数の測定データについて、偏差を求めるための基準となる参照を設定するとともに、複数の測定データを、全測定範囲を複数に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割し、各分割領域毎に参照からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出するようにしたので、つまり、参照からの偏差を基準に代表点データを抽出するようにしたので、測定条件などに影響されずに、被測定物の形状把握に必要な代表点データを確実に抽出しつつ、間引き処理が行える。
従って、間引き処理後の測定データを用いて、のあてはめ計算を行っても、計算結果の劣化もほとんど生じることが少なく、かつ、計算時間も短縮できる。
【0011】
特に、この発明によれば、複数の測定データの中から、参照円より内側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみが抽出されるから、真円度測定において、最大内接円法を適用する場合などには効果的である。つまり、参照円より内側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみを集めて、これらの測定データのみから、最大内接円を求めればよいから、測定データ数の削減による計算時間の更なる短縮が期待できる。
【0012】
また、本発明の他の測定データの評価方法は、代表点データ抽出工程において、前記各分割領域毎に、前記参照円より外側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出することを特徴とする。
この発明によれば、複数の測定データの中から、参照円より外側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみが抽出されるから、真円度測定において、最小外接円法を適用する場合などには効果的である。つまり、参照円より外側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみを集めて、これらの測定データのみから、最小外接円を求めればよいから、測定データ数の削減による計算時間の更なる短縮が期待できる。
【0013】
また、本発明の更に他の測定データの評価方法は、代表点データ抽出工程において、前記各分割領域毎に、前記参照円より内側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データ、および、前記参照円より外側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出することを特徴とする。
この発明によれば、複数の測定データの中から、参照円より内側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データ、および、参照円より外側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみが抽出されるから、真円度測定において、最小領域法を適用する場合などには効果的である。つまり、参照円より内側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データ、および、参照円より外側において、参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データのみから、これらを挟む2つの同心円を求めればよいから、最小領域法において、計算時間の短縮が期待できる。
【0014】
本発明において、前記参照円として、前記複数の測定データについて最小二乗法により求めた解を用いる、ことが好ましい。
この発明によれば、複数の測定データについて、最小二乗法で求めた解を参照円としているので、つまり、複数の測定データまでの偏差が最も小さくなる円を参照円として設定しているので、偏りのない代表点データを抽出することができる。従って、被測定物の形状把握に必要な代表点データを正確に抽出することができる。
なお、複数の測定データについて最小二乗法で解を求めるための計算時間は、間引き処理前の複数の測定データに幾何要素としての円をあてはめ計算して、内接円や外接円などを求める計算時間より遙かに短時間で済む。従って、これにより、計算時間の短縮が極端に阻害されるということもない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の測定データの評価方法を行う真円度測定機が示されている。この真円度測定機1は、真円度測定機本体10と、この真円度測定機本体10の駆動を制御するとともに、真円度測定機本体10で得られた測定データを取り込み処理する電装ユニット20とから構成されている。
【0017】
真円度測定機本体10は、ベース11と、このベース11の上面一側寄りに回転可能に設けられた回転テーブル12と、前記ベース11の上面他側寄りに立設されたコラム13と、このコラム13に上下方向(Z軸方向)へ昇降可能に設けられたスライダ14と、このスライダ14に左右方向(X軸方向)へスライド可能に設けられた測定アーム15と、この測定アーム15の先端に取り付けられた検出器16とを備えている。検出器16は、測定子16Aを有し、この測定子16Aが変位すると、その変位に比例した信号が出力されるようになっている。
回転テーブル12の上面に円柱形状の被測定物Wを載置したのち、その被測定物Wの外周面に検出器16の測定子16Aを当接させた状態において、回転テーブル12を回転させると、被測定物Wの外周面形状によって、検出器16の測定子16AがX軸方向に変位するので、回転テーブル12の回転角度と検出器16の測定子16Aの変位とから被測定物の外周面形状測定データ(真円度測定データ)が得られる。真円度測定データは、ケーブル30を介して電装ユニット20へ送られる。
【0018】
図2には、電装ユニット20の機能ブロック図が示されている。電装ユニット20は、検出器用増幅部21、測定データ記憶部22、真円度演算部23、駆動機構制御部24、測定条件記憶部25、表示設定様式変更部26および表示設定部27などを備えている。
検出器用増幅部21は、検出器16から出力された測定信号を増幅し、測定データ記憶部22へ与える。増幅されたデータは、一定時間毎(あるいは、一定回転角度毎)にサンプリングされてA/D変換されて測定データ記憶部22へ与えられる。測定データ記憶部22は、デジタル変換された測定データを記憶し、真円度演算部23からの要求に応じて測定データを真円度演算部23に与える。真円度演算部23は、与えられた測定データに基づいて、各種の演算(最小二乗中心法、最小領域中心法、最大内接円中心法、最小外接円中心法などによる演算)を行い、その結果を表示設定様式変更部26に与える。
表示設定様式変更部26は、真円度演算部23からの演算結果、および、測定条件記憶部25に記憶されている測定時の各種条件データなどを所望の形式に編集し、表示設定部27へ出力する。表示設定部27では、これらのデータを表示(あるいはプリント)する。なお、駆動機構制御部24は、測定条件記憶部25に記憶されている測定時の各種条件データに基づいて、真円度測定機本体10の駆動機構17、つまり、回転テーブル12の回転やスライダ14の昇降動作などを制御する。
【0019】
図3には、図1および図2の真円度測定機1を用いて被測定物の真円度を測定する際のフローチャートが示されている。
まず、真円度評価法のいずれかを選択する。つまり、最小二乗中心法、最小領域中心法、最大内接円中心法、最小外接円中心法のいずれかを選択する(S11)。
次に、被測定物の真円度測定を行う(S12)。これには、回転テーブル12上に被測定物Wを載置したのち、この被測定物Wの任意の高さ位置において、被測定物Wの外周面に検出器16の測定子16Aを接触させ、この状態において、回転テーブル12を1回転させる。すると、図4に示す測定データ点列が得られる。なお、図4は、測定データ数を大幅に削減して示したもので、実際には、7200点以上の測定データ点列が得られる。
次に、得られた測定データの間引き処理を行う(S13)。測定データの間引き処理については、たとえば、測定データ数7200点を約400点程に間引き処理するもので、処理の詳細については図5で説明する。
次に、間引き処理後の測定データを基に、評価演算を行う(S14)。つまり、間引き処理後の測定データに、選択されたいずれかの評価法に基づき、幾何要素としての円をあてはめ計算して、内接円や外接円などを求めることにより、真円度を求める。
最後に、求めた演算結果を表示する(S15)。
【0020】
図5には、測定データの間引き処理のフローチャートが示されている。
まず、参照ライン設定工程において、測定によって得られた複数の測定データについて、偏差を求めるための基準となる参照ラインを設定する(S21)。
参照ラインとしては、予め判っている目安の幾何情報、たとえば、設計寸法などを採用することができる。ここでは、測定によって得られた複数の測定データについて、最小二乗法により求めた解を用いている。たとえば、図4において、複数の測定データについて、最小二乗法により求めた解である参照円RCを参照ラインとして設定しておく。
【0021】
次に、測定データ分割工程において、複数の測定データを全測定範囲を複数に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割する(S22)。
図6において、(A)に示すように、間引き後の測定データが狭い角度範囲に分布するような状態では、たとえば、最大内接円により求められる偏心中心が無限遠に発散するような悪影響があるため、好ましくない。好ましい形態としては、(B)に示すように、間引き後の測定データが被測定物1回転の全測定範囲に分布するような状態がよいから、(C)に示すように、全測定範囲(1回転)を複数に分割する。(C)の例は、全測定範囲(1回転)を8つに等分割してある。
【0022】
次に、代表点データ抽出工程において、各分割領域毎に参照ラインからの偏差が所定範囲の1または複数の測定データを、各分割領域の代表点データとして抽出する(S23)。
ここでは、偏差が大きい測定データが抽出される。具体的には、選択された評価法が最小領域法の場合、図7に示すように、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜3番目の3つの測定データ(凹側の代表点データ)、および、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜3番目の3つの測定データ(凸側の代表点データ)が抽出される。
この場合、選択された評価法が最大内接円法の場合、凹側の代表点データのみが抽出される。選択された評価法が最小外接円法の場合、凸側の代表点データのみが抽出される。
【0023】
最後に、各分割領域で抽出された代表点データを集めて、間引き後の測定データとする(S24)。
たとえば、最大内接円法の場合、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみが抽出され、この抽出された代表点データが集められて間引き後のデータ点列とされる(図8(B)参照)。
また、最小外接円法の場合、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜数番目の測定データのみが抽出され、この抽出された代表点データが集められて間引き後のデータ点列とされる(図8(C)参照)。
また、最小領域法の場合、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜数番目の測定データ、および、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜数番目の測定データのみが抽出され、この抽出された代表点データが集められて間引き後のデータ点列とされる(図8(D)参照)。
【0024】
従って、本実施形態によれば、複数の真円度測定データについて、偏差を求めるための基準となる参照円RCを設定するとともに、複数の測定データを全測定範囲を複数に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割し、各分割領域毎に参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出するようにしたので、つまり、参照円RCからの偏差を基準に代表点データを抽出するようにしたので、測定条件などに影響されずに、被測定物の形状把握に必要な代表点データを確実に抽出しつつ、間引き処理が行える。その結果、間引き処理後の測定データを用いて、たとえば、円などの幾何要素のあてはめ計算を行っても、計算結果の劣化もほとんど生じることが少なく、かつ、計算時間も短縮できる。
【0025】
また、参照円RCを、複数の測定データについて最小二乗法により求めたので、つまり、参照円RCから各測定データまでの偏差が最も小さくなるため、偏りのない代表点データを抽出することができる。よって、被測定物の形状把握に必要な代表点データを正確に抽出することができる。
ちなみに、複数の測定データについて最小二乗法で解を求めるための計算時間は、間引き処理前の複数の測定データに幾何要素としての円をあてはめ計算して、内接円や外接円などを求める計算時間より遙かに短時間で済むため、これにより、計算時間の短縮が極端に阻害されるということもない。
【0026】
また、評価法として、最大内接円法が選択された場合には、複数の測定データの中から、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が最も大きい1〜数番目の測定データのみが抽出されるから、円のあてはめ計算にあっては、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみから最大内接円を求めればよいから、測定データ数の削減による計算時間の更なる短縮が期待できる。
【0027】
また、評価法として、最小外接円法が選択された場合には、複数の測定データの中から、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみが抽出されるから、円のあてはめ計算にあっては、参照円より外側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみから最小外接円を求めればよいから、測定データ数の削減による計算時間の更なる短縮が期待できる。
【0028】
また、評価法として、最小領域法が選択された場合にあ、複数の測定データの中から、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データ、および、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみが抽出されるから、円のあてはめ計算にあっては、参照円RCより内側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データ、および、参照円RCより外側において、参照円RCからの偏差が大きい1〜数番目の測定データのみから、これらを挟む2つの同心円を求めればよいから、最小領域法において、計算時間の短縮が期待できる。
さらに、参照円RCからの偏差が所定幅の測定データを代表点データとして抽出すれば、ノイズ除去の効果を奏する。
【0029】
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものでなく、次のような変形例も含む。
前記実施形態では、複数の測定データが真円度測定データとされ、この複数の測定データに幾何要素としての円のあてはめ計算を行う例について説明したが、これに限られない。
たとえば、図9に示すように、被測定物の高さ方向(Z軸方向)の異なる複数位置において、真円度を測定し、各測定位置において得られた複数の測定データについて、前記実施形態の測定データ間引き処理を行ったのち、全ての測定位置におけるデータ間引き後の測定データと各データの高さ位置情報とから円筒あてはめでのデータ間引きとすることができる。
この場合、図8(B)のデータ間引き処理を行えば、最大内接円筒のあてはめ計算に用いる間引き測定データとすることができる。図8(C)のデータ間引き処理を行えば、最大外接円筒のあてはめ計算に用いる間引き測定データとすることができる。
【0031】
また、前記各実施形態において、参照ラインの設定については、前記実施形態で述べた設計寸法や最小二乗法で得られた解に限らず、測定データの略中心を通ると考えられる他の既知のラインを設定してもよい。
また、測定範囲を各分割領域毎に分割する分割数については、複数であれば任意であるが、測定データ数と測定範囲とに応じて適宜設定すればよい。この際、全ての分割領域が同じになるように、等分割する必要はなく、不等間隔に分割してもよい。
また、各分割領域毎に抽出する代表点データの数は、1個でもよく、あるいは、複数個でもよい。分割領域内の測定データ数に応じて適宜選択すればよい。
【0032】
また、測定データ分割工程において、測定範囲中の指定された特定区間については、除外して測定データ群に分割するようにしてもよい。
このようにすれば、指定された特定区間については、除外して測定データ群に分割されるから、たとえば、軸の周囲長手方向に沿ってキー溝を有する軸の真円度なども正確に求めることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の測定データの評価方法によれば、測定条件などに影響されずに、被測定物の形状把握に必要な代表点データを確実に抽出しつつ、間引き処理が行える、つまり、後処理に伴う計算時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施する真円度測定機を示す図。
【図2】 同上実施形態の真円度測定機の機能ブロック図。
【図3】 同上実施形態において、真円度測定時の処理を示すフローチャート。
【図4】 同上実施形態において、測定処理によって得られた測定データ点列を示す図。
【図5】 同上実施形態において、測定データの間引き処理を示すフローチャート。
【図6】 同上実施形態において、測定データの分割処理を示す図。
【図7】 同上実施形態において、代表点データ抽出処理を示す図。
【図8】 同上実施形態において、間引き処理後の測定データ点列を示す図。
【図9】 他の実施形態において、間引き処理後の測定データ点列(円筒あてはめの場合)を示す図。
【符号の説明】
1 真円度測定機
10 真円度測定機本体
20 電装ユニット
W 被測定物

Claims (4)

  1. 回転テーブル上に被測定物を載置したのち、被測定物の外周面に検出器の測定子を接触させ、この状態において回転テーブルを1回転させて複数の測定データを取得する測定データ取得工程と、
    前記測定データ取得工程で取得された前記複数の測定データについて偏差を求めるための基準となる参照を設定する参照ライン設定工程と、
    前記複数の測定データを、前記1回転の全測定範囲を所定角度範囲毎に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割する測定データ分割工程と、
    前記各分割領域毎に、前記参照円より内側において、前記参照からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出する代表点データ抽出工程と、
    前記各分割領域で抽出された前記代表点データを集めて、間引き後の測定データとする代表点収集工程と、
    前記代表点収集工程で集められた測定データに円をあてはめ計算して真円度を評価する測定データ評価演算工程とを備える、ことを特徴とする測定データの評価方法。
  2. 回転テーブル上に被測定物を載置したのち、被測定物の外周面に検出器の測定子を接触させ、この状態において回転テーブルを1回転させて複数の測定データを取得する測定データ取得工程と、
    前記測定データ取得工程で取得された前記複数の測定データについて偏差を求めるための基準となる参照円を設定する参照ライン設定工程と、
    前記複数の測定データを、前記1回転の全測定範囲を所定角度範囲毎に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割する測定データ分割工程と、
    前記各分割領域毎に、前記参照円より外側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出する代表点データ抽出工程と、
    前記各分割領域で抽出された前記代表点データを集めて、間引き後の測定データとする代表点収集工程と、
    前記代表点収集工程で集められた測定データに円をあてはめ計算して真円度を評価する測定データ評価演算工程とを備える、ことを特徴とする測定データの評価方法。
  3. 回転テーブル上に被測定物を載置したのち、被測定物の外周面に検出器の測定子を接触させ、この状態において回転テーブルを1回転させて複数の測定データを取得する測定データ取得工程と、
    前記測定データ取得工程で取得された前記複数の測定データについて偏差を求めるための基準となる参照円を設定する参照ライン設定工程と、
    前記複数の測定データを、前記1回転の全測定範囲を所定角度範囲毎に分割した各分割領域毎の測定データ群に分割する測定データ分割工程と、
    前記各分割領域毎に、前記参照円より内側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データ、および、前記参照円より外側において、前記参照円からの偏差が最も大きい1または複数の測定データを各分割領域の代表点データとして抽出する代表点データ抽出工程と、
    前記各分割領域で抽出された前記代表点データを集めて、間引き後の測定データとする代表点収集工程と、
    前記代表点収集工程で集められた測定データに円をあてはめ計算して真円度を評価する測定データ評価演算工程とを備える、ことを特徴とする測定データの評価方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の測定データの評価方法において、
    前記参照として、前記複数の測定データについて最小二乗法により求めた解を用いた、ことを特徴とする測定データの評価方法。
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