JP4087918B2 - Integrated optical unit - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光記録媒体に対して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置に用いる集積型光学ユニット、特に、共通の半導体レーザおよび光学系を用いて、記録密度の異なる光記録媒体に対して情報の記録や再生を行うのに用いるに好適な集積型光学ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
記録密度の異なるディスクに対して情報の記録や再生を行う光ピックアップ装置として、例えば、特開平6−124477号公報には、レーザ光源と対物レンズとの間の平行光路中に、リング状電極を有する液晶フィルタおよび偏光ビームスプリッタを配置し、記録再生すべきディスクの記録密度に応じて、液晶フィルタによりそのリング状電極部分を透過するレーザ光の偏光状態を選択的に変化させて、その部分の透過光を偏光ビームスプリッタで反射させることにより、偏光ビームスプリッタを経て対物レンズに入射する光ビームの径、すなわち開口数を高密度記録されたディスクに対しては大きく、低密度記録されたディスクに対しては小さくするようにしたものが開示されている。
【0003】
また、特開平6−20298号公報には、光学系の光路中に機械的な可変アパーチャ手段を設けて、記録再生すべきディスクの記録密度に応じて、同様に、対物レンズに入射する光ビームの径、すなわち開口数を高密度記録されたディスクに対しては大きく、低密度記録されたディスクに対しては小さくするようにしたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の光ピックアップ装置においては、装置の小型・軽量化を図ることから、半導体レーザおよび光検出器をチップ状態でパッケージ内に実装して気密封止するようにしている。このようにすれば、装置の小型・軽量化を図ると共に、埃等の付着も有効に防止でき、また、パッケージに配線用のリード端子を設けることにより、配線処理も容易にできる利点がある。
【0005】
そこで、上記の特開平6−124477号公報に開示されている液晶フィルタを、半導体レーザおよび光検出器とともにパッケージ内に実装して、対物レンズの開口数を制御することも考えられる。しかし、この場合には、半導体レーザから出射される光ビームの発散光路中に液晶フィルタを配置することになるため、液晶フィルタの入射角依存性により所望の光学特性が得られなくなるという問題が生じることになる。
【0006】
また、同様に、上記の特開平6−20298号公報に開示されている機械的な可変アパーチャ手段を、半導体レーザおよび光検出器とともにパッケージ内に実装して小型化を図ることも考えられるが、このような機械的可変アパーチャ手段を小形なパッケージに設けることは、きわめて困難である。このため、パッケージの大型化が避けられず、装置全体としての小型化が図れないという問題が生じることになる。
【0007】
この発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、小形にでき、しかも所望の光学特性に影響を与えることなく、半導体レーザから出射された光ビームの径を制御できるよう適切に構成した集積型光学ユニットを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1に係る発明は、光記録媒体に照射する光ビームを発生する半導体レーザと、前記光記録媒体からの戻り光を受光する光検出器と、前記光記録媒体に照射する光ビームと前記光記録媒体からの戻り光とを分離するホログラム素子とをパッケージ内に実装した集積型光学ユニットにおいて、
エッチングにより形成された反射面および凹部を有する半導体基板を有し、
前記半導体レーザは、発散する光ビームが前記反射面を経て前記ホログラム素子に入射するように前記凹部に配置し、
前記半導体基板の表面には、前記反射面の近傍に、軸受と、この軸受に対して静電的または電磁的に回動可能なロータと、このロータに形成され、前記半導体レーザからの発散する光ビームが前記反射面を経て入射する位置に選択的に位置して、該光ビームの径を制御して前記ホログラム素子に入射させための異なる大きさの複数の開口部とを有する絞りを設けると共に、前記絞りから外れた位置に、前記ホログラム素子で分離される前記光記録媒体からの戻り光を前記絞りを通過させることなく受光するように前記光検出器を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、この発明とともに開発した集積型光学ユニットの参考例を示す概略断面図および概略部分斜視図である。この参考例は、集積型光学ユニット1からの光ビームを対物レンズ2を経て光記録媒体3に照射し、その戻り光を対物レンズ2を経て集積型光学ユニット1に入射させて、情報を記録または再生するにあたり、集積型光学ユニット1から対物レンズ2に入射する光ビームの径、すなわち対物レンズ2の開口数を、光記録媒体3の種類、すなわち記録密度に応じて、高密度記録された光記録媒体3の場合には大きく、低密度記録された光記録媒体3の場合には小さくなるように制御するようにしたものである。
【0011】
集積型光学ユニット1には、パッケージ5内に収容して、半導体レーザ6、静電絞り7、ビームスプリッタ8および半導体基板9を設ける。パッケージ5は、複数のリード端子11を設けたセラミック等よりなるステム12と、表面にわずかな曲率をもったホログラムパターン13aを形成したホログラム素子13を有するキャップ14とをもって構成する。
【0012】
半導体基板9は、ステム12に形成した凹部に嵌合固定する。この半導体基板9には、半導体レーザ6の出射光量を検出するための受光領域15、光記録媒体3からの戻り光から情報信号を検出するための受光部16、および同じく戻り光からフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を検出するための2個の受光部17,18を形成する。受光部16は、2個の受光領域16a,16bをもって構成し、受光部17,18は、それぞれ光記録媒体3のトラックと平行な方向の分割線で3分割した受光領域17a,17b,17c;18a,18b,18cをもって構成する。
【0013】
また、半導体基板9には、その一端部に立ち上がり部9aを形成し、その上面に半導体レーザ6を固定して、該半導体レーザ6から出射される発散光の光ビームを、静電絞り7を経てビームスプリッタ8に入射させるようにする。なお、この参考例では、半導体レーザ6のアノードと、半導体基板9に形成した各受光領域のカソードとを共通の所定のリード端子11に接続する。
【0014】
ビームスプリッタ8は、直角二等辺三角形のガラスプリズム21と、例えばニオブ酸リチウムからなる一軸性複屈折結晶プリズム22とを偏光膜23を介して貼り合わせて構成し、一軸性複屈折結晶プリズム22が、半導体基板9に形成した受光領域15,16上に位置するように、半導体基板9上に固定して設ける。なお、この参考例では、偏光膜23を、S偏光成分の反射率が50%以上、P偏光成分の透過率が80%以上の特性を有するように構成する。
【0015】
静電絞り7は、半導体レーザ6からの光ビームが入射するガラスプリズム21の表面に接着して設け、ガラスプリズム21に入射する半導体レーザ6からの発散する光ビームの径、すなわち対物レンズ2の開口数を、光記録媒体3の記録密度に応じて制御するよう構成する。この静電絞り7の構成およびその形成工程については、後述する。
【0016】
この参考例では、半導体レーザ6からの発散する光ビームを、静電絞り7により、そのビーム径を光記録媒体3の種類に応じて制御して、ガラスプリズム21を経て偏光膜23にS偏光で入射させる。このように、S偏光で入射させると、偏光膜23はS偏光成分の反射率が50%以上、P偏光成分の透過率が80%以上の特性を有するので、その50%以上が反射されて、ホログラム素子13のホログラムパターン13aに入射することになる。ホログラムパターン13aに入射した半導体レーザ6からの光ビームは、その0次光を対物レンズ2により光記録媒体3にスポットとして照射する。なお、偏光膜23を透過して一軸性複屈折結晶プリズム22に入射した半導体レーザ6からの光ビームは、該一軸性複屈折結晶プリズム22の斜面で反射させて、半導体基板9に形成した受光領域15で受光し、その出力に基づいて半導体レーザ6の出力を制御するようにする。
【0017】
光記録媒体3で反射される戻り光は、対物レンズ2を経てホログラム素子13のホログラムパターン13aに入射させて、0次光と±1次回折光とに分離する。ここで±1次回折光は、わずかな曲率をもったホログラムパターン13aの作用により、光軸方向に互いに逆方向の像点移動が与えられるので、その一方を、半導体基板9に形成した、例えば受光部17で受光し、他方を受光部18で受光する。
【0018】
したがって、受光部17の受光領域17a〜17cのそれぞれの出力をI17a 〜I17c 、受光部18の受光領域18a〜18cのそれぞれの出力をI18a 〜I18c とすると、フォーカスエラー信号FESは、ビームサイズ法を用いて、
FES=(I17a +I18b +I17c )−(I18a +I17b +I18c
により得ることができる。また、トラッキングエラー信号TESは、プッシュプル法により、
TES=(I17a +I18c )−(I17c +I18a
により得ることができる。
【0019】
また、ホログラムパターン13aを0次光で透過する光記録媒体3からの戻り光は、再びガラスプリズム21を経て偏光膜23に入射させる。ここで、光記録媒体3が、例えば光磁気記録媒体の場合には、情報が磁化の方向として記録されているので、戻り光の偏光方向は、磁化の方向に応じて反対方向にわずかに回転したものとなる。したがって、偏光膜23に入射する戻り光は、P偏光成分を含むことになる。この光記録媒体3からの戻り光は、偏光膜23の作用により、S偏光成分の50%未満およびP偏光成分の80%以上が一軸性複屈折結晶プリズム22を屈折透過して、常光と異常光とに分離される。
【0020】
一軸性複屈折結晶プリズム22から出射される常光および異常光は、半導体基板9に形成した受光部16の受光領域16aおよび受光領域16bでそれぞれ受光する。ここで、一軸性複屈折結晶プリズム22は、その光学軸を、戻り光の光軸に垂直な面内で、S偏光方向に対して45°傾けて設ける。したがって、戻り光の偏光方向は、一軸性複屈折結晶プリズム22の光学軸に対して角度が変化して、常光および異常光の強度が変化することになるので、この強度変化を受光領域16a,16bで検出するこにより、光記録媒体3に記録された情報に対応する光磁気信号を得ることができる。すなわち、受光領域16a,16bのそれぞれの出力をI16a ,I16b とすると、光磁気信号Sは、
S=I16a −I16b
により得ることができる。
【0021】
なお、光記録媒体3が、例えば再生専用のDVDあるいはCDの場合には、受光領域16a,16bの出力の和、あるいは受光部17,18の各受光領域の出力の和から、情報信号を得ることができる。
【0022】
次に、図1および図2に示す静電絞り7の構成およびその形成工程について説明する。
図3(a)および(b)は、静電絞り7の一例の構成を示す平面図および断面図である。この静電絞り7は、多結晶シリコンよりなる、例えば外径140μmのロータ51を有する。ロータ51には、例えば直径100μmの円周上に、中心角で45°離間して、例えば直径45μmおよび30μmの円形の開口52および53をそれぞれ形成する。
【0023】
ロータ51は、その中心を軸受54で支持して、単結晶シリコン基板59に対して軸受54を中心として回動可能に形成し、その周辺部には、2個のロータ電極55,56を、それぞれ中心角で60°の範囲をカバーするように形成する。また、単結晶シリコン基板59には、ロータ電極55,56のさらに外側に、2個のステータ電極57,58を、同様に、それぞれ中心角で60°の範囲をカバーするように形成する。なお、ロータ電極55,56およびステータ電極57,58は、ロータ電極55とステータ電極57、およびロータ電極56とステータ電極58とが、選択的に対向してロータ51を正逆方向に45°回転させる位置関係に形成する。
【0024】
また、単結晶シリコン基板59には、ロータ51に向けて開口面積が小さくなる矩形状の貫通孔60を、その中心がロータ51に形成した開口52,53の中心と選択的に一致するように形成する。なお、この貫通孔60は、その断面が台形状であって、孔の4つの側面がそれぞれ傾斜し、ロータ51に面する開口面積が、開口52の面積よりも大きくなるように形成する。さらに、単結晶シリコン基板59上には、ロータ51の下面にほぼ対向して、ステータ電極57または58に電圧を印加する際の基準電位となるGND電極63を、ロータ51と導通させて形成する。
【0025】
次に、図4(a)〜(g)を参照して、上記の静電絞り7の形成工程の一例について説明する。この静電絞り7は、表面マイクロマシニングと呼ばれる方法を用いて形成する。まず、図4(a)に示すように、表面が(100)面の単結晶シリコン基板59を使用し、その表面に減圧化学気相成長法(LPCVD)により窒化シリコン薄膜61を、例えば厚さ0.45μm形成する。なお、LPCVDでは、基板の表面および裏面の双方に窒化シリコン薄膜が形成されるので、裏面側の窒化シリコン薄膜を符号61′で示す。ここで、表面側の窒化シリコン薄膜61は、単結晶シリコン基板59と静電絞り構造体との絶縁膜となり、裏面側の窒化シリコン薄膜61′は、貫通穴60を形成する際のエッチングマスクとなる。
【0026】
その後、LPCVDにより、窒化シリコン薄膜上に、多結晶シリコン薄膜62を、例えば厚さ0.2μm形成すると共に、その導電性をリンあるいはホウ素をドーピングして向上させる。この多結晶シリコン薄膜62は、GND電極63となるもので、図3(a)に示したようにパターニングする。なお、このパターニングは、特に精度を要求しないので、例えばウエットエッチで行い、同時に裏面側に形成された図示しない多結晶シリコン薄膜を除去する。
【0027】
次に、単結晶シリコン基板59に貫通穴60を形成するために、裏面側の窒化シリコン膜61′を(111)面と平行になるように正方形にパターニングし、KOH,EDP,TMAH等のエッチャントを使用して、単結晶シリコン基板59の異方性エッチングを行う。この際、単結晶シリコン基板59の(111)面のエッチング速度は、他の面方位に対してかなり遅く、(111)面が露出するようにエッチングが進行するので、図4(b)に示すように、4つの斜面が形成され、断面形状が台形状になる。この異方性エッチングは、単結晶シリコン基板59を貫通すると窒化シリコン薄膜61がエッチストップとなって、エッチングが停止する。
【0028】
続いて、図4(c)に示すように、後に犠牲層となる酸化シリコン薄膜64をLPCVDにより、例えば厚さ3μm形成し、フォトレジストで表面側をマスクして裏面側の酸化シリコン薄膜をウエットエッチで除去する。さらに、裏面側からの貫通穴60のエッチストップとなった部分の窒化シリコン薄膜61および裏面側のエッチングマスクとなった窒化シリコン薄膜61′をリン酸でエッチングした後、貫通穴60内の多結晶シリコン薄膜62をウェットエッチする。その後、基板表面側のステータ電極とロータ中心軸の基板への固定部とをドライエッチでパターニングする。
【0029】
次に、図4(d)に示すように、LPCVDにより多結晶シリコン膜65を、例えば厚さ5μm形成すると共に、その導電性をドーピングにより向上させる。この多結晶シリコン膜65は、ロータ51およびステータ電極57、58となる。多結晶シリコン膜65を形成後、表面側のドライエッチを行う前に、そのマスク材料をマスクとして裏面側に形成された多結晶シリコン膜をウエットエッチで除去してから、ロータ51、開口52、53およびステータ電極57、58をパターニングする。なお、このパターニングには、ロータ電極とステータ電極との間に、1〜2μmレベルの高解像度が要求されるが、多結晶シリコン膜65の表面は、ほぼ平坦であるので、比較的容易に高解像度を得ることができる。
【0030】
その後、図4(e)に示すように、ロータ中央部の回動軸となる部分の周囲のみが露出するようにマスクをパターニングして、フッ酸中で酸化シリコン薄膜64を部分的にウエットエッチングする。このエッチングは、等方的に進行するので、アンダカット形状が形成される。
【0031】
次に、図4(f)に示すように、多結晶シリコン膜65の表面に、熱酸化シリコン膜66を、例えば厚さ0.5μm形成した後、LPCVDにより多結晶シリコン67を、例えば厚さ2μm形成すると共に、その導電性をドーピングにより向上させる。この場合の熱酸化シリコン66も犠牲層となる。その後、裏面側に形成された多結晶シリコンを除去すると共に、表面側の多結晶シリコン67を、ロータの中心部のみを残すようにドライエッチでパターニングする。この工程で残された多結晶シリコン67が、軸受54となる。
【0032】
その後、図4(g)に示すように、フッ酸中で犠牲層となる酸化シリコン部分をエッチングして、軸受54とロータ51との間、およびロータ51と単結晶シリコン基板59との間の酸化シリコン層64,66を除去して、ロータ51が軸受54に対して回転可能な静電絞り構造を完成させる。なお、図4(c)においてパターニングされたロータ中心軸およびステータ電極57,58の下部は、多結晶シリコン膜65が酸化シリコン薄膜64の周囲を完全に覆っているので、犠牲層エッチングプロセス後もそのまま残り、軸受54およびステータ電極57,58は、単結晶シリコン基板59に対して固定された状態を維持することができる。
【0033】
以上のようにして形成された静電絞り構造は、軸受54とロータ51との隙間が、犠牲層となる0.5μm程度の微小な厚みの熱酸化シリコン膜66で実現されているので、良好な制御性と再現性を得ることができる。
【0034】
次に、図5(a)および(b)を参照して、上述した静電絞り7の動作を説明する。図3で説明したロータ電極55、56およびステータ電極57、58は、それぞれ一対で静電アクチュエータを構成している。図5(a)は、ステータ電極57とロータ電極55とが対向する位置にある状態を示し、この状態は、両電極間にスイッチ69を介して電圧Vを印加することによって実現される。すなわち、ロータ51はGND電極63と導通しているので、ステータ電極57とGND電極63との間に、例えば15〜90V程度の電圧を印加することにより、ステータ電極57とロータ電極55との間に静電引力が作用し、両者が図5(a)に示すように対向する位置まで、ロータ51が回転して停止する。このような静電引力は、両電極間の距離の二乗に反比例するので、両者の間隔は、1〜2μm程度であることが望ましく、この寸法精度は図4で説明した表面マイクロマシニングによって実現される。
【0035】
ところで、図5(a)に示す状態は、ロータ51に形成された開口52と、基板59に形成された貫通穴60とが、それぞれの中心が一致するように対向しているが、この状態への位置決めは、前述のように静電アクチュエータの作用によって行われるので、特に位置決めセンサは必要ない。
【0036】
図5(a)に示す状態から、スイッチ69を切り替えて、ステータ電極58とGND電極63との間に15〜90V程度の電圧Vを印加すると、ステータ電極58とロータ電極56の間に静電引力が作用し、これによりロータ51が時計方向に回動して、ロータ51は、図5(a)の場合と同様に、最終的にステータ電極58とロータ電極56とが対向するように位置決めされて、図5(b)のような状態が実現される。この状態は、ロータ51に形成された開口53と、基板59に形成された貫通穴60とが、それぞれの中心が一致するように各部が設計されているので、位置決めセンサを用いずに実現される。
【0037】
上述した静電絞り7は、一枚の(100)単結晶シリコン基板(ウエハ)上にバッチプロセスにより多数作成することができるので、1個あたりを1mm角以内に小形にできると共に、安価にできる。このようにして、ウエハ上に多数形成された静電絞り7は、基板を切断して個々に分離し、その分離した1つの静電絞り7を、その基板59の裏面を接着面として、貫通孔60の中心が、図1において、半導体レーザ6から出射される発散する光ビームの中心光線と一致するように、ガラスプリズム21に接着して設ける。
【0038】
ここで、静電絞り7は、基板59の厚みを、例えば0.5mmとしても、全体の厚みを0.6mm未満とすることが可能であるので、半導体レーザ6とガラスプリズム21との間隙が微小であっても、ガラスプリズム21上に容易に実装することができる。さらに、必要ならば、より薄い基板を使用することにより、全体の厚みをより薄くすることも可能である。
【0039】
ガラスプリズム21上に実装した静電絞り7は、そのGND電極63および2個のステータ電極57,58を図示しない接続線を介してそれぞれ対応するリード端子11に接続する。この参考例では、GND電極63を、半導体レーザ6のアノードと、半導体基板9に形成した各受光領域のカソードとを接続した所定のリード端子11に共通に接続する。このようにすれば、実装の工数を最小限に抑えることができる。
【0040】
以上のように静電絞り7を実装すれば、光記録媒体3の種類、すなわち記録密度に応じて静電絞り7を駆動することにより、対応する開口52または53を、その中心が半導体レーザ6から出射される発散する光ビームの中心光線と一致する位置に位置決めでき、これによりガラスプリズム21に入射する光ビームの外径、したがって対物レンズ2に入射する光ビームの外径、すなわち対物レンズ2の開口数を、高密度記録された光記録媒体に対しては大きく、低密度記録された光記録媒体に対しては小さくすることができる。
【0041】
この参考例によれば、シリコン表面マイクロマシニングで形成した静電絞り7を集積型光学ユニット1に実装するようにしたので、ユニット1を何ら大形にすることなく、しかも所望の光学特性に影響を与えることなく、該ユニット1から射出される光ビームの光束径を制御することができる。したがって、かかる集積型光学ユニット1を用いれば、小形で、光学特性に優れた光ピックアップ装置を実現でき、これにより記録密度の異なる複数種類の光記録媒体に対して情報の記録、再生を行うことが可能となる。
【0042】
なお、図1に示す静電絞り7は、図3に示す構成のものに限らず、例えば、図6(a)〜(d)に平面図で示す構成のものを用いることもできる。この静電絞り7は、ステータ電極およびロータ電極の構成が、図3に示したものと異なるものである。すなわち、この例では、ロータ51の円周上に、中心角45°の等間隔で合計8個のロータ電極55a〜55hを、そのうちの2個のロータ電極55a,55bが、ロータ51の中心から見て開口52,53と同じ方向に位置するように設ける。また、ロータ51の周面に対向するように、中心角60°の等間隔で合計6個のステータ電極57a〜57fを設ける。かかる構成の静電絞り7は、ステータ6極−ロータ8極の静電モータとして、以下に説明するように動作させる。
【0043】
図6(a)は、ステータ電極とロータ電極とが互いに完全に対向しているものがない状態を示し、この状態で、GND電極63と、互いに対向するステータ電極57b,57eとの間に、例えば15〜90Vの電圧をそれぞれ印加して、両電極57b,57eに最も近いロータ電極55c,55gをそれぞれ引き寄せて、図6(b)に示す状態とする。次に、ステータ電極57a,57dに電圧の印加を切り替えて、図6(c)に示すように、ステータ電極57aとロータ電極55b、およびステータ電極57dとロータ電極55fとをそれぞれ対向させ、これにより開口53を貫通穴60と対向する位置に位置決めする。
【0044】
また、図6(a)に示す状態から、先ず、ステータ電極57c,57fに電圧を印加し、次に、ステータ電極57a,57dに電圧を印加して、図6(d)に示すように、ステータ電極57aとロータ電極55a、およびステータ電極57dとロータ電極55eとをそれぞれ対向させ、これにより開口52を貫通穴60と対向する位置に位置決めする。
【0045】
図6に示した静電絞り7は、上述したように、6個のステータ電極57a〜57fを、対向する2個づつ3ペアとして順次電圧を印加する、いわゆる3相駆動方式をとる。したがって、最も簡単な構成では、図7(a)に原理的に示すように、GND電極63を接続したリード端子11の他に、ペアのステータ電極57a,57d;57b,57e;57c,57fをそれぞれ接続した3本のリード端子11が必要となり、図3の構成と比較してリード端子11が1本増加することになるが、駆動の応答性や位置決め精度は、図3の場合よりも向上する。
【0046】
また、図7(b)に示すように、パッケージ内部に、方向制御信号およびパルス入力から、制御パルスを生成する静電絞り駆動回路70を設ければ、GND電極63を接続したリード端子11を除いて、外部へのリード端子11を2本とすることも可能である。この静電絞り駆動回路70は、静電絞り7がシリコン基板上に形成されるので、同一基板上に形成することが可能である。この場合、静電絞り構造体を形成する前に、駆動回路を形成するプロセスを行うことになるが、それ以降のプロセスには影響がない。したがって、回路形成を含める場合も、バッチプロセスによる低コスト化およびマイクロマシニングによる小型化のメリットは維持される。
【0047】
図1に示す静電絞り7は、図3および図6に示した構成以外にも、種々の構成が可能である。例えば、電極配置は、ステータ12極−ロータ16極等、他の構成とすることもできる。また、静電絞りの材質や、プロセスについても上述した例に限定されるものではなく、例えば、ロータ材料である多結晶シリコンの遮光性を向上させるために、最後に無電解メッキでニッケルの薄膜をロータ上に形成する等のプロセスを加えることも可能である。あるいは、メッキで形成できるニッケル等の材料を構造材とし、多結晶シリコンを犠牲層とするプロセスで静電絞りを形成することも可能である。
【0048】
なお、参考例として、静電絞り7は、シリコン基板の代わりにガラス等の透明な基板を使用して、この上に、ニッケル等を構造材とし、フォトレジストを犠牲層とするプロセスで直接形成することも可能であり、この場合は、基板に貫通穴を加工する工程が削減できる。
【0049】
図8および図9は、この発明の実施形態を示す概略断面図および概略部分斜視図である。この実施形態は、集積型光学ユニット101からの光ビームを対物レンズ2を経て再生専用の光記録媒体103に照射し、その戻り光を対物レンズ2を経て集積型光学ユニット101に入射させて情報を再生するにあたり、集積型光学ユニット101から対物レンズ2に入射する光ビームの径、すなわち対物レンズ2の開口数を、上述した参考例の場合と同様に、光記録媒体103の種類、すなわち記録密度に応じて、高密度記録された光記録媒体103の場合には大きく、低密度記録された光記録媒体103の場合には小さくなるように制御するようにしたものである。
【0050】
集積型光学ユニット101には、パッケージ105内に収容して、半導体レーザ106、静電絞り107および半導体基板109を設ける。パッケージ105は、複数のリード端子111を設けたセラミック等よりなるステム112と、ホログラム素子113とをもって構成する。
【0051】
半導体基板109は、ステム112に固定する。この半導体基板109には、異方性エッチングにより凹部109aを形成し、この凹部109aに半導体レーザ106をマウントして、該半導体レーザ106から出射される発散する光ビームを、異方性エッチングにより形成されたエッチングミラー71で反射させて、静電絞り107を経てホログラム素子113から出射させるようにする。
【0052】
また、半導体基板109には、光記録媒体103からの戻り光から情報信号およびフォーカスエラー信号を検出するための受光部116,117、および同じく戻り光からトラッキングエラー信号を検出するための受光領域118a,118b;119a,119bを形成する。受光部116および117は、それぞれ光記録媒体103のトラックと平行な方向の分割線で3分割した受光領域116a,116b,116c;117a,117b,117cをもって構成する。この半導体基板109に形成した各受光領域のカソードは、半導体レーザ106のアノードとともに共通の所定のリード端子111に接続する。
【0053】
静電絞り107は、上記の各受光領域とともに半導体基板109に形成し、半導体レーザ106から出射され、エッチングミラー71で反射されてホログラム素子113に入射する発散する光ビームの径、すなわち対物レンズ2の開口数を、光記録媒体103の記録密度に応じて制御するよう構成する。この静電絞り107の構成およびその形成工程については、後述する。
【0054】
また、ホログラム素子113は、ガラス基板の一方の表面に回折格子113aを、他方の表面にわずかな曲率を有するホログラムパターン113bを形成して構成し、回折格子113aがパッケージ105内に位置するように、ステム112に取り付ける。
【0055】
この実施形態では、半導体レーザ106からの発散する光ビームを、エッチングミラー71で反射させた後、静電絞り107により、そのビーム径を光記録媒体103の種類に応じて制御して回折格子113aに入射させ、これにより0次光の再生用光ビームと、±1次回折光の2本のトラッキング用光ビームとを得る。これら、3本の光ビームは、ホログラムパターン113bに入射させ、その各々の0次光を対物レンズ2を経て光記録媒体103上に所定の位置関係でスポット状に照射する。
【0056】
また、光記録媒体103で反射される各光ビームの戻り光は、対物レンズ2を経てホログラム素子113のホログラムパターン113bに入射させ、ここで互いに逆方向に像点移動した±1次回折光にそれぞれ分離する。このホログラムパターン113bで回折される再生用光ビームの戻り光の+1次回折光は、例えば受光部116で受光し、−1次回折光は受光部117で受光する。また、一方のトラッキング用光ビームの戻り光の±1次回折光は、受光領域118aおよび118bでそれぞれ受光し、他方のトラッキング用光ビームの戻り光の±1次回折光は、受光領域119aおよび119bでそれぞれ受光する。
【0057】
このようにして、受光部116の受光領域116a〜116cのそれぞれの出力をI116a〜I116c、受光部117の受光領域117a〜117cのそれぞれの出力をI117a〜I117cとするとき、再生信号RFは、
RF=(I116a+I116b+I116c)+(I117a+I117b+I117c
により得、フォーカスエラー信号FESは、ビームサイズ法を用いて、
FES=(I116a+I117b+I116c)−(I117a+I116b+I117c
により得る。また、トラッキングエラー信号TESは、受光領域118a,118b;119a,119bのそれぞれの出力を、I118a,I118b;I119a,I119bとするとき、3ビーム法により、
TES=(I118a+I118b)−(I119a+I119b
により得る。
【0058】
次に、図8および図9に示す静電絞り107の構成およびその形成工程について説明する。
図10(a)および(b)は、静電絞り107の一例の構成を示す平面図および断面図である。この静電絞り107は、シリコン基板109にエッチングミラー71を形成する点以外は、図3で説明したものと基本的な構成は同じである。したがって、図3に示すものと同一作用をなすものには、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。以下、作成プロセスの要点を説明する。
【0059】
先ず、シリコン単結晶基板を使用して、エッチングミラー71を作成する。この際、ミラー71は、基板表面に対して45°の傾きを有する必要があるため、表面が通常の(100)面でなく、<110>方向に9°オフした(100)面を表面にもつシリコン基板109を使用して、異方性エッチングにより、エッチングミラー71を形成する。
【0060】
引き続いて、静電絞り構造体を形成する。この作成プロセスは、基本的には図4で説明したと同様であるが、LPCVDによる薄膜は表面形状をそのまま転写するため、45°の傾きを有するエッチングミラー71の上部に平坦な構造のロータ51を形成することは困難である。そこで、この例では、基板表面の平坦部の上面に静電絞り構造を作成し、最後にロータ51を回転して、開口52または53が所定の位置、すなわちエッチングミラー71の真上に位置決めされるようにする。具体的には、図10(a)に示す配置で静電絞り構造を作成する。この作成プロセスは、図4に示したものと同じであるので説明を省略する。
【0061】
静電絞り構造の作成後は、プローバ等でロータ51を約180度回転させて、図11に示す状態とする。この状態で、GND電極63とステータ電極57との間に電圧を印加することにより、開口53をエッチングミラー71の直上に位置決めし、また、GND電極63とステータ電極58との間に電圧を印加することにより、開口52をエッチングミラー71の直上に位置決めするようにする。この静電絞り107においても、ロータ51は、ステータ電極とロータ電極とが対向する位置に位置決めされ、これにより開口52,53がエッチングミラー71の直上に選択的に位置決めされるので、特に位置決め用のセンサを使用する必要がない。
【0062】
以上のように静電絞り107を集積型光学ユニット101内に実装すれば、光記録媒体103の種類、すなわち記録密度に応じて静電絞り107を駆動することにより、対応する開口52または53を、その中心が半導体レーザ106から出射される発散する光ビームの中心光線と一致する位置に位置決めでき、これにより対物レンズ2に入射する光ビームの外径、すなわち対物レンズ2の開口数を、高密度記録された光記録媒体に対しては大きく、低密度記録された光記録媒体に対しては小さくすることができる。
【0063】
また、上記の静電絞り107は、集積型光学ユニット101の構成要素の一つであるシリコン基板109上に、バッチプロセスによってモノリシックに形成されるので、小型、低価格、高精度という特徴を有する。さらに、パッケージ105から取り出すリード端子111の本数についても、GND電極63を、半導体レーザ106のアノードおよび各受光領域のカソードを接続したリード端子111に共通に接続することにより、最小限の2本に抑えることができるので、ユニットサイズや実装工程に与える影響も最小限に抑えることができる。
【0064】
したがって、この実施形態においても、ユニット101を何ら大形にすることなく、しかも所望の光学特性に影響を与えることなく、該ユニット101から射出される光ビームの光束径を制御することができるので、かかる集積型光学ユニット101を用いることにより、記録密度の異なる複数種類の光記録媒体に対して情報を再生することができる小形で、光学特性に優れた光ピックアップ装置を実現することができる。
【0065】
なお、図8および図9に示す静電絞り107は、図10に示す構成のものに限らず、例えば、図12(a),(b)に平面図で示すように構成することもできる。この静電絞り107は、図10に示したものと基本的には同様の構成であるが、ロータ電極およびステータ電極の配置が異なっている。すなわち、この例では、ロータ51の円周上に、中心角22.5°の等間隔で合計11個のロータ電極55を、そのうちの2個の電極が、ロータ51の中心から見て開口52,53と同じ方向に位置するように設ける。また、ロータ51の周面に対向するように、中心角30°の等間隔で合計7個のステータ電極57a〜57gを設ける。このような構成の静電絞り107は、ロータ電極およびステータ電極が、それぞれ全周にあれば、ステータ12極−ロータ16極の静電モータとなるが、基板上に平坦でない部分があるために、図示するような構成となっている。以下、かかる静電絞り107の動作を説明する。
【0066】
図12(a)は、ステータ電極57dがロータ電極と互いに完全に対向している状態を示し、この状態で、ステータ電極57bおよび57eにそれぞれGND電極に対して、例えば15〜90Vの電圧を印加して、両電極に最も近いロータ電極をそれぞれ引き寄せて、ロータ51を反時計方向に7.5°回転させる。さらに、ステータ電極57c,57fに電圧を印加して、ロータ51を反時計方向にさらに7.5°回転させる。この動作を(21回)繰り返して、ロータ51を、図12(a)に示す状態から、反時計方向に157.5°回転させて、図12(b)に示す状態として、開口53をエッチングミラー71の直上に位置決めする。また、ステータ電極への電圧印加の順番を逆にして、ロータ51を時計方向に所定角度回動させ、これにより開口52をエッチングミラー71の直上に位置決めする。
【0067】
図12に示した静電絞り107は、上述したように、ステータ電極を3ペアとして順次電圧を印加するいわゆる3相駆動方式をとる。したがって、最も簡単な構成では、図7(a)に示したと同様に、GND電極63を接続したリード端子11の他に、ペアのステータ電極をそれぞれ接続した3本のリード端子11が必要となるが、ロータ51を約180°回転する作業を、ロータ51の電気的な駆動によって行うので、この作業を自動化することが可能となり、作業負荷を軽減することができる。
【0068】
また、パッケージ内に、図7(b)に示したと同様に、方向制御信号およびパルス入力から、制御パルスを生成する静電絞り駆動回路を設ければ、外部へのリード線を2本とすることも可能である。この静電絞り駆動回路は、静電絞り107がシリコン基板上に形成されるので、同一基板上に形成することが可能であり、その場合は、静電絞り構造体を作成する前に回路製作のプロセスを行うことになるが、それ以降のプロセスには影響がない。したがって、回路製作を含める場合も、バッチプロセスによる低コスト化とマイクロマシニングによる小型化のメリットは維持される。
【0069】
図8および図9に示す静電絞り107は、図10および図12に示した構成以外にも、電極の数や配置、構成材料やプロセス等の点で、上記参考例で説明したと同様に、種々の変形が可能である。また、図10および図12では、基板表面の凹部109aを避ける形で静電絞り107を形成したが、例えばスピンオングラスのような材料で基板表面を平坦化してから、上記参考例で説明したような構成の静電絞り構造体を作成し、最後に、犠牲層エッチングと同時に平坦化に使用した材料を除去して、静電絞り107を形成することも可能である。
【0070】
実施形態では、静電絞りを用いて、対物レンズに入射する光ビームの外径、すなわち対物レンズの開口数を、高密度記録された光記録媒体に対しては大きく、低密度記録された光記録媒体に対しては小さくするようにしたが、同様の作用は、静電絞りに代えて電磁絞りを用いて行うように構成することもできる。
【0071】
以下、電磁絞りの構成およびその形成工程について説明する。
図13は、電磁絞りの一例の構成を示す平面図である。この電磁絞り130は可変リアクタンス型のステッピングモータで、半導体基板131に形成した支持軸132に回動自在に軸支された、例えば、厚さ40μm、外径260μmのNi−Fe製のロータ133を有する。ロータ133には、例えば半径100μmの円周上に、例えば中心角で24°離間して、半導体レーザ(図示せず)からの光束径を制御するための、例えば直径45μmの円形の開口134と直径30μmの円形の開口135とを形成すると共に、これら開口を形成した側とほぼ反対側の周辺部に、中心角で36°離間して6個の突起部133a〜133fを設ける。
【0072】
また、半導体基板131には、ロータ133の外側に、3個のコの字状のヨークパターン136a〜136cと、各ヨークパターンを巻回するように形成したコイルパターン137a〜137cとを有するステータ138を形成する。各ヨークパターンは、磁極部分となるコの字状の両端部を、中心角で36°離間させてロータ133に対向させると共に、隣接するヨークパターンの端部間を、中心角で24°離間させて形成する。また、半導体基板131には、ロータ133の下側で、その回動中心から半径100μm離れた位置に、開口134または135を透過した半導体レーザ(図示せず)からの光束を通過させるための、例えば正方形状の貫通穴141を、その開口面積がロータ133に向けて小さくなるように形成する。なお、この貫通穴141は、その中心が、図13に示す状態、すなわち、ロータ133の突起部133c,133dとヨークパターン136bの両端部とが対向する状態で、ロータ133に形成した開口134,135の中間、すなわちそれぞれの開口の中心から中心角で12°離間した位置するように形成する。
【0073】
図13に示す状態は、コイルパターン137bに電流を流した状態を示し、この状態では、ヨークパターン136bの両端部に磁極が形成され、ロータ133の突起部133c,133dが該両端部に磁気的に吸引されて対向して、ヨークパターン136bおよび突起部133c,133dを通る閉磁路が形成される。この状態から、例えばロータ133の開口134を、貫通穴141が位置する光路中に位置決めする場合には、コイルパターンへの通電を、コイルパターン137bからコイルパターン137aへと切り換える。このようにすると、ヨークパターン136aの両端部に磁極が形成され、これにより該両端部からそれぞれ中心角で12°離間していたロータ133の突起部133a,133bが、近接する磁極に磁気的に吸引される。その結果、ロータ133が右方向に12°回動して、ヨークパターン136aおよび突起部133a,133bを通る閉磁路が形成され、ロータ133の開口134が光路中に位置決めされる。
【0074】
また、開口134を光路中に位置決めした状態から、開口135を光路中に位置決めする場合には、コイルパターンへの通電を、コイルパターン137aからコイルパターン137bおよびコイルパターン137cへと順次切り換える。このようにすると、先ず、コイルパターン137bへの通電の切り換えにより、ロータ133が左方向に12°回動し、その後、コイルパターン137cへの通電の切り換えにより、ロータ133が左方向に12°回動して、合計で24°左方向に回動し、最終的には、ヨークパターン136cの両端部の磁極とロータ133の突起部133e,133fとが対向して閉磁路が形成され、ロータ133の開口135が光路中に位置決めされる。さらに、この状態から、コイルパターン137bに通電を切り換えれば、図13に示す状態となる。なお、このような通電方法は、図7に示した構成と同様の構成で行うことができる。
【0075】
次に、図13に示す電磁絞り130の製造方法について、図14および図15を参照しながら説明する。
先ず、ステータ138を形成するための半導体基板(例えば、単結晶シリコン(100)基板)131上に、絶縁層となる窒化シリコン膜145を、例えば、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)により0.6μm厚程度成長させる。この場合、基板の両側に膜が形成されるので、基板表面の膜は絶縁層として使用し、裏面の膜は基板に光路用の貫通穴141を形成するためのマスクとして使用する。すなわち、裏面側にフォトレジストをコーティングし、例えば、3〜5mm角程度の正方形の開口をパターニングして、これをマスクとして窒化シリコン膜145をエッチングする。この際、正方形の各辺がシリコンの(111)面の方向に一致するようにパターニングする。次に、この窒化シリコン膜145をマスクとして、水酸化カリウム等で基板を貫通エッチングする。このようにすれば、基板(111)面が露出するようにエッチングされ、表面側の窒化シリコン膜145の裏面が露出したところで、エッチングがストップする(図14(a)参照)。
【0076】
次に、基板表面側に、Cr(0.05μm)/Cu(0.2μm)/Cr(0.07μm)で構成される電解メッキのシード層146を、例えば蒸着等により形成する。その後、ポリイミド147を約40μm厚コーティングする。このコーティング後に、貫通穴141の上部に残存している窒化シリコン膜145を裏面側からエッチングしておく(図14(b)参照)。
【0077】
続いて、アルミニウムマスクを使用して、ドライエッチングによりポリイミド147をパターニングし、このパターニングにより除去された部分に、電解メッキによりNi−Feなどの磁性材料148をメッキする。この磁性材料148は、ヨークパターンの下層部および支持軸132の最下層部となる(図15(a)参照)。
【0078】
次に、ヨークパターンとコイルパターンとの絶縁のためにポリイミド147をコーティングし、約350℃においてキュアする。コイルパターンの形成には、ヨークパターン等の形成時と同様に、先ず、メッキシード層を形成し、その上に約8μm厚のフォトレジストをパターニングしてメッキのモールドを作り、最後にCuを電解メッキする。最終段階で、金線をワイヤボンディングによりコイルに接続するため、コイル表面およびボンディングパッドには、約0.5μm厚の金メッキを施しておく。メッキ終了後に、フォトレジストをアセントで除去し、シード層をウェットエッチングにより除去して、コイルパターンを形成する(図15(b)参照)。
【0079】
その後、再びコイルパターンを絶縁して表面を平坦化するために、約10μm厚のポリイミドをコートし、高温でキュアする。次に、ヨークパターン上下層のスルーホールおよび支持軸の一部をドライエッチでパターニングして、ヨークパターンの下層部および支持軸132の最下層部の一部を露出させる。その際、露出表面が酸化するため、酸化膜をフッ酸等で除去した後、ヨークパターンをシード層としてNi−Feを電解メッキする(図15(c)参照)。
【0080】
次に、ニッケルのシード層をパターニングし、Crのダミーシード層を形成した後、ヨークパターンの上層部、その磁極部分、支持軸132を形成する(図15(d)参照)。なお、この工程での構造体の形成には、高アスペクト比が要求されるので、40μm厚の感光性ポリイミドをパターニングしてメッキのモールドとし、Crのシード層を除去した後に電解メッキを行う。
【0081】
最後に、モールドの感光性ポリイミドと残存するCrシード層とを除去し、さらに支持軸周囲の感光性ポリイミドあるいはフォトレジストを基板表面まで完全に除去してステータ138を得る。この時点で、あらかじめ基板に設けておいた貫通穴141が表面側に露出する。なお、ボンディングパッドは、スルーホール形成と同様のドライエッチでポリイミドを除去して作成する。
【0082】
以上のステータ138の製造工程とは別に、40μm厚のNi−Fe製のロータ133を、上記のステータの製造方法と同様に、感光性ポリイミドをモールドとするプロセスにより形成し、これを支持軸132に組み付けて、可変リアクタンス型のステッピングモータを得る(図15(e)参照)。なお、図15(a)〜(e)においては、図14(a)において半導体基板131の両面に最初に形成した窒化シリコン膜145の図示を省略してある。
【0083】
上述した電磁絞り130の製造プロセスは、基本的には構造体の形状を持つモールドを樹脂(ポリイミドあるいはフォトレジスト)で作成し、これに電解メッキを施して金属の構造体を形成し、最後にモールドの不要部分を除去するものであるが、細部においては若干の変更が可能である。例えば、モールドのパターニング方法は、感光性ポリイミドあるいはフォトレジストをフォトリソグラフィでパターニングする方法や、ポリイミドをドライエッチでパターニングする方法等も、モールドの膜厚および最小パターニング寸法等の仕様によっては使用することができる。また、メッキに関しても、電解メッキのみでなく、無電解メッキによって構造物を作成することも可能である。この場合、メッキを施す表面の活性化処理が必要となるが、メッキ前にシード層を形成しなくて済む利点がある。
【0084】
また、上述した電磁絞り130の製造プロセスでは、ロータ133を別に作成して最後に組み立てるようにしたが、最後のメッキプロセス(ヨークパターンの上層部、その磁極部分、ロータ支持軸の形成)を行う際に、ロータ133を同時に形成することも可能である。この場合、ロータ133とステータ138との間隔およびロータ133と支持軸132との間隔を小さくするためには、モールドのパターニング時に高アスペクト比の加工が必要となるが、最近では、例えば23μm厚のフォトレジストを使用して、2μmの最小線幅のパターニングも可能であるので、これを利用すればモノシリックなモータを製造することが可能となる。
【0085】
なお、上記構成の電磁絞り130は、図1および図2に示す構成の集積型光学ユニット1においてその静電絞り7に代えて適用できることは勿論のこと、図8および図9に示す構成の集積型光学ユニット101においても、その静電絞り107に代えて適用することができる。例えば、図8および図9に示す構成の集積型光学ユニット101において、その静電絞り107を電磁絞り130で置換する場合、半導体レーザ106の出射光の波長が780μm、ホログラムパターン113bの格子ピッチが3μm、半導体基板109の上面からホログラムパターン113bまでの間の距離が4mmとすると、受光部116および受光部117にそれぞれ入射する光記録媒体103からの戻り光のスポットは、半導体レーザ106の発光中心から約1mm離れることになる。ここで、電磁絞り130のロータ133は、外径が260μmであるから、ロータ133が受光部116および受光部117にそれぞれ入射する戻り光を遮ることはない。したがって、図8および図9において、静電絞り107を何ら問題なく電磁絞り130に置換することができる。
【0086】
図16は、電磁絞りの他の例の構成を線図的に示す平面図である。この電磁絞り150は、半導体基板151に形成した、例えば直径20μmの支持軸152に回動自在に軸支された、例えば直径190μmの円板の一部を突出させた形状のロータ153を有する。ロータ153には、その突出部において、例えば半径90μmの円周上に、例えば中心角で32.5°離間して、半導体レーザ(図示せず)からの光束径を制御するための、例えば直径45μmの円形の開口154と、直径30μmの円形の開口155とを形成すると共に、これら開口を形成した側とほぼ反対側には、例えばそれぞれ中心角で16°の扇形領域(斜線を施した領域)に厚さ方向に磁化した磁石156a,156bを、ほぼ軸対称に形成する。なお、磁石156a,156bは、図16において紙面垂直方向に、例えば紙面垂直方向手前側がN極、反対側(ロータ153と接触する側)がS極となるように磁化されている。
【0087】
また、半導体基板151には、ロータ153の回動中心から半径90μm離れた位置に、図13に示した電磁絞りの場合と同様に、開口154または155を透過した半導体レーザ(図示せず)からの光束を通過させるための、例えば正方形状の貫通穴161を、その開口面積がロータ153に向けて小さくなるように形成する。なお、この貫通穴161は、その中心が、図16に示す状態で、ロータ153に形成した開口154の中心から22.5°、開口155の中心から10°離間して位置するように形成する。
【0088】
さらに、半導体基板151には、ロータ153の下側に、磁石156a,156bとそれぞれ対向するように、ほぼ軸対称に形成した2個のコイルパターン157a,157bを有するステータ158を形成する。各コイルパターンは、中心角でほぼ30°の領域では同一方向に電流が流れるように、中心角で90°の領域内に扇形状に形成する。なお、ロータ153の磁石156a,156bと、それらと対応するステータ158のコイルパターン157a,157bとは、図16に示す状態で、磁石156aとコイルパターン157aとが、それらの一方のエッジがほぼ一致して完全に対向し、同様に、磁石156bとコイルパターン157bとが、それらの一方のエッジがほぼ一致して完全に対向する位置関係となるように形成する。
【0089】
また、貫通穴161の中心に、開口154,155のそれぞれの中心を選択的に位置決めするために、図17に部分平面図を示すように、ロータ153の最内周付近で、例えば半径15μmの円周上に、180°離間してそれぞれ直径が例えば8μmの円柱状の2個のストッパ158a,158bを設けると共に、支持軸152には、ロータ153の抜け止め用として、例えば直径40μmのフランジ159を設け、このフランジ159にストッパ158a,158bとそれぞれ係合する切り欠き160a,160bを形成する。なお、切り欠き160a,160bは、それぞれ中心角で60°で、軸対称に形成すると共に、ロータ153が図16に示す状態にあるとき、ストッパ158a,158bと切り欠き160a,160bとが図17に示す位置関係にあるようにする。
【0090】
このようにして、図16および図17に示す状態から、ロータ153が右方向に22.5°回動したとき、ストッパ158a,158bが対応する切り欠き160a,160bの一方のエッジに当接して、開口154の中心が貫通穴161の中心に一致し、また、図17に示す状態から、ロータ153が左方向に10°回動したとき、ストッパ158a,158bが対応する切り欠き160a,160bの他方のエッジに当接して、開口155の中心が貫通穴161の中心に一致するようにする。
【0091】
この電磁絞り150においては、図16に示す状態から、コイルパターン157a,157bに、例えば矢印で示すように通電すると、磁石156a,156bとの電磁作用により、ロータ153が例えば左に10°回動して、開口155の中心が貫通穴161の中心に位置決めされる。また、この状態から、コイルパターン157a,157bへの通電方向を逆方向に切り替えると、ロータ153は右方向に32.5°回動して、開口154の中心が貫通穴161の中心に位置決めされる。
【0092】
次に、図16に示す静電絞り150の製造方法について、図18を参照しながら説明する。
先ず、半導体基板(例えば、単結晶シリコン(100)基板)151上に、絶縁層となる窒化シリコン膜165を、例えば、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)により0.6μm厚程度成長させる。この場合、基板の両側に膜が形成されるので、基板表面の膜は絶縁層として使用し、裏面の膜は基板に光路用の貫通穴161を形成するためのマスクとして使用する。すなわち、裏面側にフォトレジストをコーティングし、例えば3〜5mm角程度の正方形の開口をパターニングして、これをマスクとして窒化シリコン膜165をエッチングする。この際、正方形の各辺がシリコンの(111)面の方向に一致するようにパターニングする。次に、この窒化シリコン膜165をマスクとして、水酸化カリウム等で基板を貫通エッチングする。このようにすれば、基板(111)面が露出するようにエッチングされ、表面側の窒化シリコン膜165の裏面が露出したところで、エッチングがストップする(図18(a)参照)。
【0093】
次に、基板表面に、Cr(0.05μm)/Cu(0.2μm)/Cr(0.07μm)で構成される電解メッキのシード層166を、例えば蒸着等により形成する。その後、ポリイミド167を約40μm厚コーティングする。このコーティング後に、貫通穴161の上部に残存している窒化シリコン膜165を裏面側からエッチングしておく(図18(b)参照)。続いて、アルミニウムマスクを使用して、ドライエッチングによりポリイミド167をパターニングし、このパターニングにより除去された部分に、ロータ153の下部に位置するコイルパターンおよび支持軸152の最下層部となるCu168を、電気メッキによりほぼポリイミドと同じ厚さ(約40μm)だけ形成する(図18(c)参照)。
【0094】
次に、表面の平坦化と、ロータ153とコイルパターンとの間のスペースを確保するために、フォトレジスト169を5μm〜10μm厚程度コーティングし、支持軸152の部分のみパターニングして、既に形成されたCu168の支持軸をシード層として電解メッキでNiの支持軸を形成し(図18(d)参照)、さらに犠牲層となるフォトレジスト170を5μm厚程度コートして、支持軸をパターニングし、続いてNi電解メッキを行う。ここで、支持軸の径は、その下段の径よりも小さく製作しておき、後でロータ153を形成した際の上下方向の位置決めができるようにしておく(図18(e)参照)。
【0095】
さらに、Cr(0.05μm)/Cu(0.2μm)/Cr(0.07μm)で構成される電解メッキのシード層171を、例えば蒸着等により形成した後、ロータ形成のためにフォトレジストを23μm厚程度コーティングし、さらにロータ(開口154,155を含む)および支持軸をパターニングして、電解メッキによりロータ153および支持軸152を形成する(図18(f)参照)。
【0096】
その後、ロータ153と支持軸152の上部に形成するロータのヌケ止めフランジ部との間隔を確保するために、1μm厚のフォトレジスト172をコーティングし、ロータ153上のストッパ形成部と支持軸152上のフランジ接続部をパターニングして電解Niメッキを行う(図18(g)参照)。さらに、Cr(0.05μm)/Cu(0.2μm)/Cr(0.07μm)で構成される電解メッキのシード層を、例えば蒸着等により形成した後、ストッパとフランジとを形成するために、フォトレジスト173を10μm〜15μm厚コーティングしてパターニングし、その後、電解Niメッキを行ってストッパ158a,158bとフランジ159とを形成する(図18(h)参照)。ここで注意すべきことは、最終ステップで、犠牲層となるフォトレジスト170を除去する際に、ロータ153の高さ方向の位置が犠牲層の厚み(5μm)分だけ下がり、図18(e)において形成した支持軸153の段差の部分で位置決めされるため、最終状態でストッパ158a,158bとフランジ159とが確実に接触するように、この両者の厚みを犠牲層に対して十分厚く(10μm〜15μm程度)している。このプロセスで形成されたストッパ158a,158bおよびフランジ159の平面図は、図17に示した通りである。
【0097】
次に、ロータ153上に磁石領域をパターニングするために、マスクとなるアルミニウム薄膜を形成してパターニングした後、これをマスクとして、前二工程で形成したフォトレジスト172,173(合計厚さ11μm〜16μm)をドライエッチングでパターニングする。続いて、電解メッキによりCoNiMnPで磁石領域を形成した後、磁化の工程を行って、例えば図18(i)に示すような磁石156a,156bを形成する。
【0098】
最後に、フォトレジストあるいはポリイミドの除去と、シード層の除去とを行って、ロータ153を回動可能とし、電磁絞り150を完成させる(図18(j)参照)。
【0099】
この電磁絞り150は、ロータ153とステータ158とを重ねた構造となっているので、より小型化できる利点がある。
【0100】
なお、図18に示した製造プロセスは、図14および図15に示したプロセスと同様に、基本的には構造体の形状を持つモールドを樹脂(ポリイミドあるいはフォトレジスト)で作成し、これに電解メッキを施して金属の構造体を形成し、最後にモールドの不要部分を除去するもので、細部においては、上述したと同様の変更が可能である。
【0101】
なお、この発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、集積型光学ユニットから射出される発散する光ビームを、対物レンズにより収束して光記録媒体に照射するようにしたが、集積型光学ユニットと対物レンズとの間に反射ミラーを設けて、光軸を90°曲げるようにしてもよい。このようにすれば、光ピックアップ装置の薄型化が可能となる。また、集積型光学ユニットから射出される発散する光ビームを、コリメータレンズにより平行光束とした後、対物レンズに直接、あるいは反射ミラーにより光軸を90°曲げて対物レンズに入射させるよう構成することもできる。
【0102】
特に、この発明に係る集積型光学ユニットを、例えば、特開昭63−224037号公報に開示されているような固定部と可動部とを有する分離光学系において、その固定部に用いれば、可動部に絞りを設けて光ビームの径を制御する場合の種々の不具合を有効に解消できる。すなわち、可動部に絞りを設けて光ビームの径を制御する場合には、可動部の重量が増加して、トラッキング感度が低下したり、絞り駆動用のケーブルが必要となるために、それによってアクセススピードが低下したり、固定部と可動部の絞りとの位置ずれによって、記録媒体上で集光する光ビームの強度分布の変化や収差が発生したり、あるいは、可動部の絞りに入射する光ビームの拡がり角が大きくなって、可動部全体が大型化する等の不具合が発生するが、固定部にこの発明に係る集積型光学ユニットを設けて、該集積型光学ユニット内の絞りにより光ビームの径を制御するようにすれば、上記のような不具合が生じることはない。
【0103】
さらに、この発明は、カード状の光記録媒体に対して情報の記録または再生を行う光ピックアップ装置にも有効に適用することができる。
【0104】
付記
1.請求項1記載の集積型光学ユニットにおいて、
前記半導体レーザ、光検出器および絞りの接地電極を、共通のリード端子に接続したことを特徴とする集積型光学ユニット。
【0105】
【発明の効果】
この発明によれば、エッチングにより形成された反射面および凹部を有する半導体基板の凹部に半導体レーザを配置して、半導体レーザからの発散する光ビームを反射面を経てホログラム素子に入射させるようにし、半導体基板の表面には、反射面の近傍に、反射面を経てホログラム素子に入射する光ビームの径を制御する静電的または電磁的に回動可能なロータを有する絞りを設けると共に、絞りから外れた位置に、ホログラム素子で分離される記録媒体からの戻り光を絞りを通過させることなく受光するように光検出器を設けたので、液晶フィルタを用いる場合の入射角依存性の問題や、機械的可変アパーチャ手段を用いる場合の大型化の問題を生じることがないと共に、半導体基板に光検出器とともに絞りを形成することで、小型、低価格、高精度にでき、所望の光学特性に影響を与えることなく、半導体レーザから出射された光ビームの径を制御できる集積型光学ユニットを得ることができる。
【0106】
また、参考例として、絞りをガラス基板上に設ける場合には、プリズム上にレジストを塗布したり、パターニングを施し、ガラス基板としてユニット内に実装される光学部材を利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明とともに開発した集積型光学ユニットの参考例を示す概略断面図である。
【図2】 同じく、概略部分斜視図である。
【図3】 図1に示す静電絞りの一例の構成を説明するための図である。
【図4】 図3に示す静電絞りの形成工程の一例を説明するための図である。
【図5】 同じく、静電絞りの動作を説明するための図である。
【図6】 図1に示す静電絞りの他の例の構成および動作を説明するための図である。
【図7】 図6に示す静電絞りの2つの駆動態様を説明するための図である。
【図8】 この発明の実施形態を示す概略断面図である。
【図9】 同じく、概略部分斜視図である。
【図10】 図8に示す静電絞りの一例の構成を説明するための図である。
【図11】 同じく、静電絞りの動作を説明するための図である。
【図12】 図8に示す静電絞りの他の例の構成および動作を説明するための図である。
【図13】 この発明に係る集積型光学ユニット内に設ける絞りとしての電磁絞りの一例の構成を示す線図的平面図である。
【図14】 図13に示す電磁絞りの形成工程の一例を説明するための図である。
【図15】 同じく、形成工程を説明するための図である。
【図16】 この発明に係る集積型光学ユニット内に設ける絞りとしての電磁絞りの他の例の構成を示す線図的平面図である。
【図17】 図16に示す電磁絞りの部分平面図である。
【図18】 同じく、図16に示す電磁絞りの形成工程の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 集積型光学ユニット
2 対物レンズ
3 光記録媒体
5 パッケージ
6 半導体レーザ
7 静電絞り
8 ビームスプリッタ
9 半導体基板
11 リード端子
12 ステム
13 ホログラム素子
13a ホログラムパターン
14 キャップ
15,16a,16b,17a,17b,17c,18a,18b,18c受光領域
16,17,18 受光部
21 ガラスプリズム
22 一軸性複屈折結晶プリズム
23 偏光膜
51 ロータ
52,53 開口
54 軸受
55,56 ロータ電極
57,58 ステータ電極
59 シリコン基板
60 貫通孔
63 GND電極
130 電磁絞り
131 半導体基板
132 支持軸
133 ロータ
133a〜133f 突起部
134,135 開口
136a〜136c ヨークパターン
137a〜137c コイルパターン
138 ステータ
141 貫通穴
150 電磁絞り
151 半導体基板
152 支持軸
153 ロータ
154,155 開口
156a,156b 磁石
157a,157b コイルパターン
158 ステータ
161 貫通穴
158a,158b ストッパ
159 フランジ
160a,160b 切り欠き
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an integrated optical unit used in an optical pickup device that records or reproduces information on or from an optical recording medium, particularly to optical recording media having different recording densities using a common semiconductor laser and optical system. The present invention relates to an integrated optical unit suitable for use in recording and reproducing information.
[0002]
[Prior art]
As an optical pickup device for recording and reproducing information with respect to disks having different recording densities, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 6-124477 discloses a ring-shaped electrode in a parallel optical path between a laser light source and an objective lens. A liquid crystal filter and a polarizing beam splitter are arranged, and the polarization state of the laser light transmitted through the ring-shaped electrode portion is selectively changed by the liquid crystal filter in accordance with the recording density of the disk to be recorded / reproduced. By reflecting the transmitted light with a polarizing beam splitter, the diameter of the light beam incident on the objective lens via the polarizing beam splitter, that is, the numerical aperture is large for a high-density recording disk, and the low-density recording disk. On the other hand, what was made small is disclosed.
[0003]
Japanese Patent Laid-Open No. 6-20298 discloses a light beam incident on an objective lens in the same manner according to the recording density of a disk to be recorded / reproduced by providing mechanical variable aperture means in the optical path of the optical system. The diameter of the disk, that is, the numerical aperture, is large for a disk on which high density recording is performed, and is small for a disk on which low density recording is performed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent optical pickup devices, in order to reduce the size and weight of the device, the semiconductor laser and the photodetector are mounted in a package in a chip state and hermetically sealed. This makes it possible to reduce the size and weight of the apparatus, effectively prevent dust and the like from being attached, and provide a lead terminal for wiring on the package, thereby facilitating wiring processing.
[0005]
Therefore, it is conceivable to control the numerical aperture of the objective lens by mounting the liquid crystal filter disclosed in the above-mentioned JP-A-6-124477 in a package together with the semiconductor laser and the photodetector. However, in this case, since the liquid crystal filter is disposed in the diverging optical path of the light beam emitted from the semiconductor laser, there arises a problem that desired optical characteristics cannot be obtained due to the incident angle dependency of the liquid crystal filter. It will be.
[0006]
Similarly, it is conceivable that the mechanical variable aperture means disclosed in the above-mentioned JP-A-6-20298 is mounted in a package together with a semiconductor laser and a photodetector to reduce the size. It is extremely difficult to provide such a mechanical variable aperture means in a small package. For this reason, an increase in the size of the package is unavoidable, and there arises a problem that the entire apparatus cannot be reduced in size.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and can be reduced in size and appropriately configured to control the diameter of a light beam emitted from a semiconductor laser without affecting desired optical characteristics. An object of the present invention is to provide an integrated optical unit.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The invention according to claim 1, which achieves the above object, provides a semiconductor laser that generates a light beam for irradiating an optical recording medium, a photodetector that receives return light from the optical recording medium, and irradiates the optical recording medium. Separating the light beam to be transmitted and the return light from the optical recording mediumHologram elementIn an integrated optical unit that is mounted in a package,
  A semiconductor substrate having a reflective surface and a recess formed by etching;
  The semiconductor laser is, The diverging light beam is disposed in the recess so as to enter the hologram element through the reflecting surface,
  On the surface of the semiconductor substrate, in the vicinity of the reflective surface,A bearing, a rotor that can be rotated electrostatically or electromagnetically with respect to the bearing, and a light beam that is formed on the rotor and diverges from the semiconductor laser isThrough the reflective surfaceControl the diameter of the light beam by selectively positioning at the incident positionTo enter the hologram elementA diaphragm having a plurality of openings of different sizes forIn addition, the photodetector is provided at a position off the diaphragm so as to receive the return light from the optical recording medium separated by the hologram element without passing through the diaphragm.It is characterized by that.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  1 and 2 show the present invention.Reference example of integrated optical unit developed togetherIt is the schematic sectional drawing and schematic partial perspective view which show. thisReference exampleIrradiates the optical recording medium 3 with the light beam from the integrated optical unit 1 through the objective lens 2 and causes the return light to enter the integrated optical unit 1 through the objective lens 2 to record or reproduce information. In this case, the diameter of the light beam incident on the objective lens 2 from the integrated optical unit 1, that is, the numerical aperture of the objective lens 2, is recorded according to the type of the optical recording medium 3, that is, the recording density. The optical recording medium 3 is controlled to be large in the case of 3, and small in the case of the optical recording medium 3 on which low density recording is performed.
[0011]
The integrated optical unit 1 is provided with a semiconductor laser 6, an electrostatic diaphragm 7, a beam splitter 8, and a semiconductor substrate 9 housed in a package 5. The package 5 includes a stem 12 made of ceramic or the like provided with a plurality of lead terminals 11, and a cap 14 having a hologram element 13 having a hologram pattern 13a having a slight curvature on the surface.
[0012]
The semiconductor substrate 9 is fitted and fixed in a recess formed in the stem 12. The semiconductor substrate 9 includes a light receiving region 15 for detecting the amount of light emitted from the semiconductor laser 6, a light receiving unit 16 for detecting an information signal from the return light from the optical recording medium 3, and a focus error signal from the return light. Two light receiving portions 17 and 18 for detecting the tracking error signal are formed. The light receiving unit 16 includes two light receiving regions 16a and 16b, and the light receiving units 17 and 18 are each divided into three light receiving regions 17a, 17b and 17c by dividing lines in a direction parallel to the track of the optical recording medium 3. 18a, 18b, and 18c.
[0013]
  Further, the semiconductor substrate 9 is formed with a rising portion 9a at one end thereof, the semiconductor laser 6 is fixed on the upper surface thereof, and the diverging light beam emitted from the semiconductor laser 6 is passed through the electrostatic diaphragm 7. Then, the light is incident on the beam splitter 8. In addition, thisReference exampleThen, the anode of the semiconductor laser 6 and the cathode of each light receiving region formed on the semiconductor substrate 9 are connected to a common predetermined lead terminal 11.
[0014]
  The beam splitter 8 is configured by bonding a glass prism 21 having a right isosceles triangle and a uniaxial birefringent crystal prism 22 made of, for example, lithium niobate through a polarizing film 23, and the uniaxial birefringent crystal prism 22 is formed. The semiconductor substrate 9 is provided so as to be positioned on the light receiving regions 15 and 16 formed on the semiconductor substrate 9. In addition, thisReference exampleThen, the polarizing film 23 is configured so that the reflectance of the S polarization component is 50% or more and the transmittance of the P polarization component is 80% or more.
[0015]
The electrostatic diaphragm 7 is provided by adhering to the surface of the glass prism 21 on which the light beam from the semiconductor laser 6 is incident, and the diameter of the diverging light beam from the semiconductor laser 6 incident on the glass prism 21, that is, the objective lens 2. The numerical aperture is configured to be controlled according to the recording density of the optical recording medium 3. The configuration of the electrostatic diaphragm 7 and the formation process thereof will be described later.
[0016]
  thisReference exampleThen, the diverging light beam from the semiconductor laser 6 is controlled by the electrostatic aperture 7 according to the type of the optical recording medium 3 and is incident on the polarizing film 23 through the glass prism 21 as S-polarized light. . As described above, when the light is incident as S-polarized light, the polarizing film 23 has a characteristic that the reflectance of the S-polarized component is 50% or more and the transmittance of the P-polarized component is 80% or more. Then, it enters the hologram pattern 13 a of the hologram element 13. The light beam from the semiconductor laser 6 incident on the hologram pattern 13 a irradiates the optical recording medium 3 as a spot with the 0th-order light by the objective lens 2. The light beam from the semiconductor laser 6 that has passed through the polarizing film 23 and entered the uniaxial birefringent crystal prism 22 is reflected by the inclined surface of the uniaxial birefringent crystal prism 22 and formed on the semiconductor substrate 9. Light is received in the region 15 and the output of the semiconductor laser 6 is controlled based on the output.
[0017]
The return light reflected by the optical recording medium 3 enters the hologram pattern 13a of the hologram element 13 through the objective lens 2 and is separated into 0th order light and ± 1st order diffracted light. Here, the ± first-order diffracted light is given image point movements opposite to each other in the direction of the optical axis by the action of the hologram pattern 13a having a slight curvature. The light is received by the unit 17 and the other is received by the light receiving unit 18.
[0018]
Therefore, each output of the light receiving regions 17a to 17c of the light receiving unit 17 is expressed as I.17a~ I17c, The output of each of the light receiving regions 18a to 18c of the light receiving unit 18 is I18a~ I18cThen, the focus error signal FES is obtained by using the beam size method.
FES = (I17a+ I18b+ I17c)-(I18a+ I17b+ I18c)
Can be obtained. Further, the tracking error signal TES is obtained by a push-pull method.
TES = (I17a+ I18c)-(I17c+ I18a)
Can be obtained.
[0019]
  Also hologrampatternThe return light from the optical recording medium 3 that passes through the light 13 a with 0th-order light is incident on the polarizing film 23 again through the glass prism 21. Here, when the optical recording medium 3 is, for example, a magneto-optical recording medium, the information is recorded as the magnetization direction, so the polarization direction of the return light is slightly rotated in the opposite direction according to the magnetization direction. Will be. Therefore, the return light incident on the polarizing film 23 includes a P-polarized component. Due to the action of the polarizing film 23, the return light from the optical recording medium 3 is refracted and transmitted through the uniaxial birefringent crystal prism 22 by less than 50% of the S-polarized component and 80% or more of the P-polarized component. Separated into light.
[0020]
The ordinary light and the extraordinary light emitted from the uniaxial birefringent crystal prism 22 are received by the light receiving region 16 a and the light receiving region 16 b of the light receiving unit 16 formed on the semiconductor substrate 9, respectively. Here, the uniaxial birefringent crystal prism 22 is provided with its optical axis inclined at 45 ° with respect to the S-polarization direction in a plane perpendicular to the optical axis of the return light. Accordingly, the polarization direction of the return light changes with respect to the optical axis of the uniaxial birefringent crystal prism 22, and the intensity of ordinary light and abnormal light changes. By detecting at 16b, a magneto-optical signal corresponding to the information recorded on the optical recording medium 3 can be obtained. That is, the output of each of the light receiving regions 16a and 16b is expressed as I16a, I16bThen, the magneto-optical signal S is
S = I16a-I16b
Can be obtained.
[0021]
When the optical recording medium 3 is a reproduction-only DVD or CD, for example, an information signal is obtained from the sum of the outputs of the light receiving areas 16a and 16b or the sum of the outputs of the light receiving areas of the light receiving sections 17 and 18. be able to.
[0022]
Next, the configuration of the electrostatic diaphragm 7 shown in FIGS. 1 and 2 and the formation process thereof will be described.
FIGS. 3A and 3B are a plan view and a cross-sectional view showing a configuration of an example of the electrostatic diaphragm 7. The electrostatic diaphragm 7 has a rotor 51 made of polycrystalline silicon, for example, having an outer diameter of 140 μm. In the rotor 51, for example, circular openings 52 and 53 having a diameter of 45 μm and 30 μm, for example, are formed on a circumference having a diameter of 100 μm, with a central angle of 45 °, for example.
[0023]
The rotor 51 is supported at the center by a bearing 54 and is formed so as to be rotatable about the bearing 54 with respect to the single crystal silicon substrate 59. Two rotor electrodes 55 and 56 are provided on the periphery of the rotor 51. Each is formed so as to cover a range of 60 ° at the central angle. In addition, on the single crystal silicon substrate 59, two stator electrodes 57 and 58 are similarly formed on the outer side of the rotor electrodes 55 and 56 so as to cover a range of 60 ° at the central angle. The rotor electrodes 55 and 56 and the stator electrodes 57 and 58 are configured such that the rotor electrode 55 and the stator electrode 57, and the rotor electrode 56 and the stator electrode 58 are selectively opposed to each other and the rotor 51 is rotated 45 degrees in the forward and reverse directions. To form a positional relationship.
[0024]
Further, the single crystal silicon substrate 59 has a rectangular through hole 60 whose opening area decreases toward the rotor 51 so that the center thereof selectively coincides with the centers of the openings 52 and 53 formed in the rotor 51. Form. The through hole 60 is formed so that the cross section thereof is trapezoidal, the four side surfaces of the hole are inclined, and the opening area facing the rotor 51 is larger than the area of the opening 52. Further, on the single crystal silicon substrate 59, a GND electrode 63 that is substantially opposed to the lower surface of the rotor 51 and serves as a reference potential when a voltage is applied to the stator electrode 57 or 58 is formed in conduction with the rotor 51. .
[0025]
Next, an example of the process of forming the electrostatic diaphragm 7 will be described with reference to FIGS. The electrostatic diaphragm 7 is formed by using a method called surface micromachining. First, as shown in FIG. 4A, a single crystal silicon substrate 59 having a (100) surface is used, and a silicon nitride thin film 61 is formed on the surface by low pressure chemical vapor deposition (LPCVD), for example, to a thickness. 0.45 μm is formed. In LPCVD, since a silicon nitride thin film is formed on both the front surface and the back surface of the substrate, the back side silicon nitride thin film is denoted by reference numeral 61 '. Here, the silicon nitride thin film 61 on the front surface side serves as an insulating film between the single crystal silicon substrate 59 and the electrostatic diaphragm structure, and the silicon nitride thin film 61 ′ on the back surface side serves as an etching mask when the through hole 60 is formed. Become.
[0026]
Thereafter, a polycrystalline silicon thin film 62 is formed on the silicon nitride thin film by LPCVD, for example, to a thickness of 0.2 μm, and its conductivity is improved by doping with phosphorus or boron. The polycrystalline silicon thin film 62 becomes the GND electrode 63 and is patterned as shown in FIG. Since this patterning does not require any particular precision, it is performed, for example, by wet etching, and at the same time, a polycrystalline silicon thin film (not shown) formed on the back side is removed.
[0027]
Next, in order to form the through hole 60 in the single crystal silicon substrate 59, the silicon nitride film 61 'on the back surface side is patterned into a square so as to be parallel to the (111) plane, and an etchant such as KOH, EDP, TMAH or the like is formed. Is used to carry out anisotropic etching of the single crystal silicon substrate 59. At this time, the etching rate of the (111) plane of the single crystal silicon substrate 59 is considerably slow with respect to other plane orientations, and the etching proceeds so that the (111) plane is exposed. Thus, four slopes are formed and the cross-sectional shape is trapezoidal. In this anisotropic etching, when the single crystal silicon substrate 59 is penetrated, the silicon nitride thin film 61 becomes an etch stop, and the etching stops.
[0028]
Subsequently, as shown in FIG. 4C, a silicon oxide thin film 64 to be a sacrificial layer later is formed by LPCVD, for example, with a thickness of 3 μm, and the front side is masked with a photoresist, and the back side silicon oxide thin film is wet. Remove with etch. Further, after etching the portion of the silicon nitride thin film 61 serving as an etch stop of the through hole 60 from the back side and the silicon nitride thin film 61 ′ serving as the back side etching mask with phosphoric acid, the polycrystalline in the through hole 60 is obtained. The silicon thin film 62 is wet etched. Thereafter, the stator electrode on the substrate surface side and the fixed portion of the rotor central axis to the substrate are patterned by dry etching.
[0029]
Next, as shown in FIG. 4D, a polycrystalline silicon film 65 is formed with a thickness of, for example, 5 μm by LPCVD, and its conductivity is improved by doping. The polycrystalline silicon film 65 becomes the rotor 51 and the stator electrodes 57 and 58. After the polycrystalline silicon film 65 is formed and before the front surface side dry etching is performed, the polycrystalline silicon film formed on the back surface side is removed by wet etching using the mask material as a mask, and then the rotor 51, the opening 52, 53 and the stator electrodes 57 and 58 are patterned. In this patterning, a high resolution of 1 to 2 μm is required between the rotor electrode and the stator electrode. However, since the surface of the polycrystalline silicon film 65 is almost flat, it is relatively easy to obtain a high resolution. Resolution can be obtained.
[0030]
Thereafter, as shown in FIG. 4 (e), the mask is patterned so that only the periphery of the portion serving as the rotation axis at the center of the rotor is exposed, and the silicon oxide thin film 64 is partially wet etched in hydrofluoric acid. To do. Since this etching proceeds isotropically, an undercut shape is formed.
[0031]
Next, as shown in FIG. 4F, a thermal silicon oxide film 66 is formed on the surface of the polycrystalline silicon film 65 with a thickness of 0.5 μm, for example, and then a polycrystalline silicon 67 is formed with a thickness of, for example, LPCVD. While forming 2 μm, the conductivity is improved by doping. In this case, the thermally oxidized silicon 66 is also a sacrificial layer. Thereafter, the polycrystalline silicon formed on the back surface side is removed, and the polycrystalline silicon 67 on the front surface side is patterned by dry etching so as to leave only the central portion of the rotor. The polycrystalline silicon 67 left in this step becomes the bearing 54.
[0032]
Thereafter, as shown in FIG. 4 (g), the silicon oxide portion that becomes a sacrificial layer in hydrofluoric acid is etched, and between the bearing 54 and the rotor 51 and between the rotor 51 and the single crystal silicon substrate 59. The silicon oxide layers 64 and 66 are removed, and the electrostatic diaphragm structure in which the rotor 51 can rotate with respect to the bearing 54 is completed. Note that, since the polycrystalline silicon film 65 completely covers the periphery of the silicon oxide thin film 64 at the rotor central axis and the lower portions of the stator electrodes 57 and 58 patterned in FIG. 4C, even after the sacrificial layer etching process. The bearing 54 and the stator electrodes 57 and 58 can be kept fixed with respect to the single crystal silicon substrate 59.
[0033]
The electrostatic aperture structure formed as described above is good because the gap between the bearing 54 and the rotor 51 is realized by a thermally oxidized silicon film 66 having a minute thickness of about 0.5 μm serving as a sacrificial layer. Controllability and reproducibility can be obtained.
[0034]
Next, the operation of the electrostatic diaphragm 7 will be described with reference to FIGS. The rotor electrodes 55 and 56 and the stator electrodes 57 and 58 described with reference to FIG. 3 constitute a pair of electrostatic actuators. FIG. 5A shows a state in which the stator electrode 57 and the rotor electrode 55 are in a position facing each other, and this state is realized by applying a voltage V between the electrodes via the switch 69. That is, since the rotor 51 is electrically connected to the GND electrode 63, a voltage of about 15 to 90 V is applied between the stator electrode 57 and the GND electrode 63, for example, so that the rotor 51 is connected between the stator electrode 57 and the rotor electrode 55. The electrostatic attractive force acts on the rotor 51, and the rotor 51 rotates and stops to a position where both faces each other as shown in FIG. Since such electrostatic attraction is inversely proportional to the square of the distance between the two electrodes, the distance between the two is preferably about 1 to 2 μm. This dimensional accuracy is realized by the surface micromachining described in FIG. The
[0035]
By the way, in the state shown in FIG. 5A, the opening 52 formed in the rotor 51 and the through hole 60 formed in the substrate 59 face each other so that their centers coincide with each other. As described above, the positioning is performed by the action of the electrostatic actuator, so that no positioning sensor is required.
[0036]
When the switch 69 is switched from the state shown in FIG. 5A and a voltage V of about 15 to 90 V is applied between the stator electrode 58 and the GND electrode 63, an electrostatic charge is generated between the stator electrode 58 and the rotor electrode 56. The attractive force acts, and thereby the rotor 51 rotates in the clockwise direction, and the rotor 51 is finally positioned so that the stator electrode 58 and the rotor electrode 56 face each other as in the case of FIG. Thus, the state as shown in FIG. 5B is realized. This state is realized without using a positioning sensor because each part is designed so that the center of the opening 53 formed in the rotor 51 and the through hole 60 formed in the substrate 59 coincide with each other. The
[0037]
Since the electrostatic diaphragm 7 described above can be produced in large numbers on a single (100) single crystal silicon substrate (wafer) by a batch process, the size of each electrostatic diaphragm 7 can be reduced within 1 mm square and can be made inexpensive. . In this way, a large number of electrostatic diaphragms 7 formed on the wafer are cut and separated into individual substrates, and the separated electrostatic diaphragm 7 is penetrated by using the back surface of the substrate 59 as an adhesive surface. In FIG. 1, the hole 60 is bonded to the glass prism 21 so as to coincide with the central beam of the diverging light beam emitted from the semiconductor laser 6.
[0038]
Here, even if the thickness of the substrate 59 is 0.5 mm, for example, the electrostatic diaphragm 7 can have an overall thickness of less than 0.6 mm, so that the gap between the semiconductor laser 6 and the glass prism 21 is small. Even if it is very small, it can be easily mounted on the glass prism 21. Furthermore, if necessary, the overall thickness can be reduced by using a thinner substrate.
[0039]
  The electrostatic diaphragm 7 mounted on the glass prism 21 connects the GND electrode 63 and the two stator electrodes 57 and 58 to the corresponding lead terminals 11 via connection lines (not shown). thisReference exampleThen, the GND electrode 63 is commonly connected to a predetermined lead terminal 11 in which the anode of the semiconductor laser 6 and the cathode of each light receiving region formed on the semiconductor substrate 9 are connected. In this way, the mounting man-hour can be minimized.
[0040]
When the electrostatic diaphragm 7 is mounted as described above, the electrostatic diaphragm 7 is driven according to the type of the optical recording medium 3, that is, the recording density, so that the corresponding opening 52 or 53 is centered on the semiconductor laser 6. Can be positioned at a position that coincides with the central ray of the diverging light beam emitted from the light beam, and thereby the outer diameter of the light beam incident on the glass prism 21, and thus the outer diameter of the light beam incident on the objective lens 2, that is, the objective lens 2 Can be increased for an optical recording medium recorded with high density, and can be decreased for an optical recording medium recorded with low density.
[0041]
  thisReference exampleAccording to the present invention, since the electrostatic diaphragm 7 formed by silicon surface micromachining is mounted on the integrated optical unit 1, the unit 1 is not increased in size and the desired optical characteristics are affected. Instead, the beam diameter of the light beam emitted from the unit 1 can be controlled. Therefore, by using such an integrated optical unit 1, it is possible to realize an optical pickup device that is small and excellent in optical characteristics, and thereby records and reproduces information with respect to a plurality of types of optical recording media having different recording densities. Is possible.
[0042]
The electrostatic diaphragm 7 shown in FIG. 1 is not limited to the one shown in FIG. 3, and for example, the one shown in the plan view in FIGS. 6A to 6D can be used. The electrostatic diaphragm 7 is different from that shown in FIG. 3 in the configuration of the stator electrode and the rotor electrode. That is, in this example, a total of eight rotor electrodes 55 a to 55 h are arranged on the circumference of the rotor 51 at equal intervals of a central angle of 45 °, and two of the rotor electrodes 55 a and 55 b are arranged from the center of the rotor 51. It is provided so as to be positioned in the same direction as the openings 52 and 53 when viewed. A total of six stator electrodes 57a to 57f are provided at equal intervals of a central angle of 60 ° so as to face the peripheral surface of the rotor 51. The electrostatic diaphragm 7 having such a configuration is operated as described below as a stator 6-pole-rotor 8-pole electrostatic motor.
[0043]
FIG. 6A shows a state in which the stator electrode and the rotor electrode are not completely opposed to each other. In this state, between the GND electrode 63 and the stator electrodes 57b and 57e facing each other, For example, a voltage of 15 to 90 V is applied, respectively, and the rotor electrodes 55c and 55g closest to both the electrodes 57b and 57e are drawn together to obtain the state shown in FIG. Next, the voltage application is switched to the stator electrodes 57a and 57d, and the stator electrode 57a and the rotor electrode 55b and the stator electrode 57d and the rotor electrode 55f are opposed to each other as shown in FIG. The opening 53 is positioned at a position facing the through hole 60.
[0044]
Also, from the state shown in FIG. 6A, first, a voltage is applied to the stator electrodes 57c and 57f, and then a voltage is applied to the stator electrodes 57a and 57d, as shown in FIG. The stator electrode 57a and the rotor electrode 55a, and the stator electrode 57d and the rotor electrode 55e are made to face each other, thereby positioning the opening 52 at a position facing the through hole 60.
[0045]
As described above, the electrostatic diaphragm 7 shown in FIG. 6 adopts a so-called three-phase driving method in which six stator electrodes 57a to 57f are sequentially applied with voltages as two pairs of two facing each other. Therefore, in the simplest configuration, as shown in principle in FIG. 7A, in addition to the lead terminal 11 to which the GND electrode 63 is connected, the pair of stator electrodes 57a, 57d; 57b, 57e; 57c, 57f Three lead terminals 11 connected to each other are required, and the number of lead terminals 11 is increased by one as compared with the configuration of FIG. 3, but the drive response and positioning accuracy are improved as compared with the case of FIG. To do.
[0046]
Further, as shown in FIG. 7B, if an electrostatic diaphragm driving circuit 70 for generating a control pulse from a direction control signal and a pulse input is provided inside the package, the lead terminal 11 to which the GND electrode 63 is connected can be provided. Except for this, it is possible to use two lead terminals 11 to the outside. The electrostatic diaphragm driving circuit 70 can be formed on the same substrate because the electrostatic diaphragm 7 is formed on the silicon substrate. In this case, the process for forming the drive circuit is performed before the electrostatic diaphragm structure is formed, but the subsequent processes are not affected. Therefore, even when circuit formation is included, the advantages of cost reduction by the batch process and miniaturization by micromachining are maintained.
[0047]
The electrostatic diaphragm 7 shown in FIG. 1 can have various configurations other than the configurations shown in FIGS. 3 and 6. For example, the electrode arrangement may be other configurations such as stator 12 pole-rotor 16 pole. Also, the material of the electrostatic diaphragm and the process are not limited to the above-described examples. For example, in order to improve the light shielding property of polycrystalline silicon which is a rotor material, a nickel thin film is finally formed by electroless plating. It is also possible to add a process such as forming on the rotor. Alternatively, the electrostatic diaphragm can be formed by a process in which a material such as nickel that can be formed by plating is used as a structural material and polycrystalline silicon is used as a sacrificial layer.
[0048]
  As a reference exampleThe electrostatic aperture 7 can be formed directly by a process using a transparent substrate such as glass instead of a silicon substrate, using nickel or the like as a structural material, and using a photoresist as a sacrificial layer. In this case, it is possible to reduce the step of processing the through hole in the substrate.
[0049]
  8 and 9 show the present invention.oneIt is the schematic sectional drawing and schematic partial perspective view which show embodiment. In this embodiment, a light beam from the integrated optical unit 101 is irradiated onto the read-only optical recording medium 103 via the objective lens 2, and the return light is incident on the integrated optical unit 101 via the objective lens 2. , The diameter of the light beam incident on the objective lens 2 from the integrated optical unit 101, that is, the numerical aperture of the objective lens 2,Reference example aboveIn the same way as in the case of the above, according to the type of the optical recording medium 103, that is, the recording density, it is large in the case of the optical recording medium 103 recorded with high density and small in the case of the optical recording medium 103 recorded with low density. It is made to control like this.
[0050]
The integrated optical unit 101 is housed in a package 105 and is provided with a semiconductor laser 106, an electrostatic aperture 107 and a semiconductor substrate 109. The package 105 includes a stem 112 made of ceramic or the like provided with a plurality of lead terminals 111 and a hologram element 113.
[0051]
The semiconductor substrate 109 is fixed to the stem 112. A recess 109a is formed in the semiconductor substrate 109 by anisotropic etching, a semiconductor laser 106 is mounted on the recess 109a, and a diverging light beam emitted from the semiconductor laser 106 is formed by anisotropic etching. The light is reflected by the etched mirror 71 and emitted from the hologram element 113 through the electrostatic aperture 107.
[0052]
The semiconductor substrate 109 includes light receiving portions 116 and 117 for detecting information signals and focus error signals from the return light from the optical recording medium 103, and a light receiving region 118a for detecting tracking error signals from the return light. , 118b; 119a, 119b. Each of the light receiving portions 116 and 117 includes light receiving regions 116a, 116b, and 116c; 117a, 117b, and 117c that are divided into three by dividing lines in a direction parallel to the track of the optical recording medium 103. The cathode of each light receiving region formed on the semiconductor substrate 109 is connected to a common predetermined lead terminal 111 together with the anode of the semiconductor laser 106.
[0053]
The electrostatic diaphragm 107 is formed on the semiconductor substrate 109 together with each of the light receiving regions described above, and is a diameter of a diverging light beam emitted from the semiconductor laser 106, reflected by the etching mirror 71 and incident on the hologram element 113, that is, the objective lens 2. Is controlled in accordance with the recording density of the optical recording medium 103. The configuration of the electrostatic diaphragm 107 and the formation process thereof will be described later.
[0054]
The hologram element 113 is configured by forming a diffraction grating 113a on one surface of a glass substrate and forming a hologram pattern 113b having a slight curvature on the other surface so that the diffraction grating 113a is located in the package 105. Attach to stem 112.
[0055]
In this embodiment, after the light beam diverging from the semiconductor laser 106 is reflected by the etching mirror 71, the beam diameter is controlled by the electrostatic diaphragm 107 according to the type of the optical recording medium 103, and the diffraction grating 113a. Thus, a reproduction light beam of 0th order light and two tracking light beams of ± 1st order diffracted light are obtained. These three light beams are incident on the hologram pattern 113b, and each zero-order light is irradiated onto the optical recording medium 103 in a spot shape through the objective lens 2 in a predetermined positional relationship.
[0056]
Further, the return light of each light beam reflected by the optical recording medium 103 is incident on the hologram pattern 113b of the hologram element 113 through the objective lens 2, and here is ± first-order diffracted light that has moved image points in opposite directions. To separate. The + 1st order diffracted light of the return light of the reproduction light beam diffracted by the hologram pattern 113b is received by the light receiving unit 116, for example, and the −1st order diffracted light is received by the light receiving unit 117. The ± 1st order diffracted light of the return light of one tracking light beam is received by the light receiving regions 118a and 118b, respectively, and the ± 1st order diffracted light of the other tracking light beam is received by the light receiving regions 119a and 119b. Each receives light.
[0057]
In this way, the respective outputs of the light receiving regions 116a to 116c of the light receiving unit 116 are set to I116a~ I116c, The respective outputs of the light receiving regions 117a to 117c of the light receiving unit 117 are expressed as I117a~ I117cWhen the reproduction signal RF is
RF = (I116a+ I116b+ I116c) + (I117a+ I117b+ I117c)
The focus error signal FES is obtained using the beam size method.
FES = (I116a+ I117b+ I116c)-(I117a+ I116b+ I117c)
By Further, the tracking error signal TES outputs the respective outputs of the light receiving regions 118a and 118b; 119a and 119b as I118a, I118bI119a, I119bWhen using the 3-beam method,
TES = (I118a+ I118b)-(I119a+ I119b)
By
[0058]
Next, the configuration of the electrostatic diaphragm 107 shown in FIGS. 8 and 9 and the formation process thereof will be described.
FIGS. 10A and 10B are a plan view and a cross-sectional view showing a configuration of an example of the electrostatic diaphragm 107. FIG. The electrostatic diaphragm 107 has the same basic configuration as that described in FIG. 3 except that the etching mirror 71 is formed on the silicon substrate 109. Accordingly, components having the same functions as those shown in FIG. 3 are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted. The main points of the creation process will be described below.
[0059]
First, an etching mirror 71 is formed using a silicon single crystal substrate. At this time, since the mirror 71 needs to have an inclination of 45 ° with respect to the substrate surface, the surface is not the normal (100) surface, but the (100) surface off by 9 ° in the <110> direction is the surface. The etching mirror 71 is formed by anisotropic etching using the silicon substrate 109 having the same.
[0060]
Subsequently, an electrostatic diaphragm structure is formed. The manufacturing process is basically the same as that described with reference to FIG. 4, but the thin film formed by LPCVD transfers the surface shape as it is, so that the rotor 51 having a flat structure is formed above the etching mirror 71 having an inclination of 45 °. Is difficult to form. Therefore, in this example, an electrostatic diaphragm structure is formed on the upper surface of the flat portion of the substrate surface, and finally the rotor 51 is rotated so that the opening 52 or 53 is positioned at a predetermined position, that is, directly above the etching mirror 71. So that Specifically, an electrostatic diaphragm structure is created with the arrangement shown in FIG. This creation process is the same as that shown in FIG.
[0061]
After the electrostatic diaphragm structure is created, the rotor 51 is rotated about 180 degrees with a prober or the like to obtain the state shown in FIG. In this state, by applying a voltage between the GND electrode 63 and the stator electrode 57, the opening 53 is positioned immediately above the etching mirror 71, and a voltage is applied between the GND electrode 63 and the stator electrode 58. By doing so, the opening 52 is positioned immediately above the etching mirror 71. Also in the electrostatic diaphragm 107, the rotor 51 is positioned at a position where the stator electrode and the rotor electrode are opposed to each other, whereby the openings 52 and 53 are selectively positioned directly above the etching mirror 71. There is no need to use the sensor.
[0062]
When the electrostatic diaphragm 107 is mounted in the integrated optical unit 101 as described above, the corresponding opening 52 or 53 is formed by driving the electrostatic diaphragm 107 according to the type of the optical recording medium 103, that is, the recording density. The center of the light beam emitted from the semiconductor laser 106 can be positioned so as to coincide with the central beam of the diverging light beam, thereby increasing the outer diameter of the light beam incident on the objective lens 2, that is, the numerical aperture of the objective lens 2. It can be large for an optical recording medium recorded with a density, and small for an optical recording medium recorded with a low density.
[0063]
In addition, the electrostatic diaphragm 107 is monolithically formed by a batch process on the silicon substrate 109 that is one of the components of the integrated optical unit 101, and thus has features of small size, low cost, and high accuracy. . Further, the number of lead terminals 111 taken out from the package 105 is also reduced to a minimum of two by connecting the GND electrode 63 in common to the lead terminal 111 connecting the anode of the semiconductor laser 106 and the cathode of each light receiving region. Therefore, the influence on the unit size and the mounting process can be minimized.
[0064]
Therefore, also in this embodiment, the beam diameter of the light beam emitted from the unit 101 can be controlled without increasing the size of the unit 101 and without affecting the desired optical characteristics. By using such an integrated optical unit 101, it is possible to realize a small optical pickup device that can reproduce information on a plurality of types of optical recording media having different recording densities and excellent in optical characteristics.
[0065]
The electrostatic diaphragm 107 shown in FIGS. 8 and 9 is not limited to the one shown in FIG. 10, but may be configured as shown in plan views in FIGS. 12 (a) and 12 (b), for example. The electrostatic diaphragm 107 has basically the same configuration as that shown in FIG. 10, but the arrangement of the rotor electrode and the stator electrode is different. That is, in this example, a total of eleven rotor electrodes 55 are arranged on the circumference of the rotor 51 at equal intervals of a central angle of 22.5 °, and two of them are the openings 52 as viewed from the center of the rotor 51. , 53 to be located in the same direction. A total of seven stator electrodes 57 a to 57 g are provided at equal intervals of a central angle of 30 ° so as to face the peripheral surface of the rotor 51. The electrostatic diaphragm 107 having such a configuration is a stator 12-pole-rotor 16-pole electrostatic motor if the rotor electrode and the stator electrode are all around the circumference, but there is a portion that is not flat on the substrate. The configuration is as shown in the figure. Hereinafter, the operation of the electrostatic diaphragm 107 will be described.
[0066]
FIG. 12A shows a state in which the stator electrode 57d is completely opposed to the rotor electrode. In this state, a voltage of, for example, 15 to 90 V is applied to the stator electrodes 57b and 57e with respect to the GND electrode. Then, the rotor electrodes closest to both the electrodes are drawn together to rotate the rotor 51 by 7.5 ° counterclockwise. Further, a voltage is applied to the stator electrodes 57c and 57f, and the rotor 51 is further rotated by 7.5 ° counterclockwise. By repeating this operation (21 times), the rotor 51 is rotated counterclockwise by 157.5 ° from the state shown in FIG. 12A, and the opening 53 is etched as shown in FIG. 12B. Position directly above the mirror 71. Also, the order of voltage application to the stator electrodes is reversed, and the rotor 51 is rotated clockwise by a predetermined angle, whereby the opening 52 is positioned directly above the etching mirror 71.
[0067]
As described above, the electrostatic diaphragm 107 shown in FIG. 12 adopts a so-called three-phase driving method in which voltages are sequentially applied with three pairs of stator electrodes. Therefore, in the simplest configuration, as shown in FIG. 7A, in addition to the lead terminal 11 to which the GND electrode 63 is connected, three lead terminals 11 to which the pair of stator electrodes are respectively connected are required. However, since the operation of rotating the rotor 51 by about 180 ° is performed by electrically driving the rotor 51, this operation can be automated and the work load can be reduced.
[0068]
Similarly to the case shown in FIG. 7B, if an electrostatic diaphragm driving circuit for generating a control pulse from a direction control signal and a pulse input is provided in the package, two lead wires to the outside are provided. It is also possible. This electrostatic diaphragm drive circuit can be formed on the same substrate because the electrostatic diaphragm 107 is formed on the silicon substrate. In this case, the circuit is manufactured before the electrostatic diaphragm structure is formed. However, the subsequent processes are not affected. Therefore, even when circuit fabrication is included, the advantages of cost reduction by batch process and miniaturization by micromachining are maintained.
[0069]
  The electrostatic diaphragm 107 shown in FIGS. 8 and 9 is not limited to the configuration shown in FIGS. 10 and 12, but in terms of the number and arrangement of electrodes, constituent materials and processes,Reference example aboveVarious modifications are possible in the same manner as described above. 10 and 12, the electrostatic diaphragm 107 is formed so as to avoid the concave portion 109a on the substrate surface, but after flattening the substrate surface with a material such as spin-on-glass, for example,Reference example aboveIt is also possible to create the electrostatic diaphragm structure having the structure described in the above, and finally, remove the material used for planarization simultaneously with the sacrifice layer etching to form the electrostatic diaphragm 107.
[0070]
  BookIn the embodiment, the outer diameter of the light beam incident on the objective lens, that is, the numerical aperture of the objective lens is increased with respect to the optical recording medium recorded with high density by using the electrostatic diaphragm. Although the recording medium is reduced in size, the same operation can be performed using an electromagnetic diaphragm instead of the electrostatic diaphragm.
[0071]
Hereinafter, the configuration of the electromagnetic diaphragm and the formation process thereof will be described.
FIG. 13 is a plan view showing a configuration of an example of an electromagnetic diaphragm. The electromagnetic diaphragm 130 is a variable reactance type stepping motor, and a Ni-Fe rotor 133 having a thickness of 40 μm and an outer diameter of 260 μm, for example, rotatably supported on a support shaft 132 formed on the semiconductor substrate 131. Have. The rotor 133 has, for example, a circular opening 134 having a diameter of 45 μm, for example, for controlling the diameter of a light beam from a semiconductor laser (not shown) on the circumference having a radius of 100 μm, for example, 24 ° apart from the center angle. A circular opening 135 having a diameter of 30 μm is formed, and six protrusions 133a to 133f are provided in a peripheral portion almost opposite to the side on which these openings are formed with a central angle of 36 ° apart.
[0072]
In addition, the semiconductor substrate 131 has three U-shaped yoke patterns 136a to 136c outside the rotor 133, and coil patterns 137a to 137c formed so as to wind each yoke pattern. Form. Each yoke pattern has a U-shaped end portion that becomes a magnetic pole portion spaced apart by 36 ° at the central angle to face the rotor 133, and the end portions of adjacent yoke patterns are spaced apart by 24 ° at the central angle. Form. Also, the semiconductor substrate 131 passes a light beam from a semiconductor laser (not shown) that has passed through the opening 134 or 135 at a position that is 100 μm in radius from the rotation center on the lower side of the rotor 133. For example, the square through hole 141 is formed so that the opening area thereof becomes smaller toward the rotor 133. The through hole 141 has an opening 134, formed in the rotor 133 with the center thereof in the state shown in FIG. 13, that is, in a state where the protrusions 133c, 133d of the rotor 133 and both ends of the yoke pattern 136b face each other. It is formed so as to be located in the middle of 135, that is, at a center angle of 12 ° from the center of each opening.
[0073]
The state shown in FIG. 13 shows a state in which a current is passed through the coil pattern 137b. In this state, magnetic poles are formed at both ends of the yoke pattern 136b, and the protrusions 133c and 133d of the rotor 133 are magnetically formed at both ends. A closed magnetic path that passes through the yoke pattern 136b and the protrusions 133c and 133d is formed so as to be attracted to and opposed to each other. From this state, for example, when positioning the opening 134 of the rotor 133 in the optical path where the through hole 141 is located, the energization to the coil pattern is switched from the coil pattern 137b to the coil pattern 137a. In this way, magnetic poles are formed at both ends of the yoke pattern 136a, whereby the protrusions 133a and 133b of the rotor 133 that are spaced apart from each other by 12 ° at the central angle are magnetically applied to the adjacent magnetic poles. Sucked. As a result, the rotor 133 rotates to the right by 12 °, a closed magnetic path passing through the yoke pattern 136a and the protrusions 133a and 133b is formed, and the opening 134 of the rotor 133 is positioned in the optical path.
[0074]
Further, when the opening 135 is positioned in the optical path from the state where the opening 134 is positioned in the optical path, the energization to the coil pattern is sequentially switched from the coil pattern 137a to the coil pattern 137b and the coil pattern 137c. In this case, first, the rotor 133 is rotated 12 ° to the left by switching the energization to the coil pattern 137b, and then the rotor 133 is rotated 12 ° to the left by switching the energization to the coil pattern 137c. As a result, the magnetic poles at both ends of the yoke pattern 136c and the protrusions 133e and 133f of the rotor 133 face each other to form a closed magnetic path. Are positioned in the optical path. Further, when the energization is switched to the coil pattern 137b from this state, the state shown in FIG. 13 is obtained. In addition, such an energization method can be performed by the structure similar to the structure shown in FIG.
[0075]
  Next, as shown in FIG.electromagneticA method for manufacturing the diaphragm 130 will be described with reference to FIGS. 14 and 15.
  First, a silicon nitride film 145 serving as an insulating layer is formed on a semiconductor substrate (for example, a single crystal silicon (100) substrate) 131 for forming the stator 138 by, for example, PECVD (Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition) to 0.6 μm. Grow about thick. In this case, since the film is formed on both sides of the substrate, the film on the substrate surface is used as an insulating layer, and the film on the back surface is used as a mask for forming the through hole 141 for the optical path in the substrate. That is, a photoresist is coated on the back side, and, for example, a square opening of about 3 to 5 mm square is patterned, and the silicon nitride film 145 is etched using this as a mask. At this time, patterning is performed so that each side of the square coincides with the direction of the (111) plane of silicon. Next, using this silicon nitride film 145 as a mask, the substrate is etched through with potassium hydroxide or the like. In this way, the etching is stopped so that the substrate (111) surface is exposed, and the etching stops when the back surface of the silicon nitride film 145 on the front surface side is exposed (see FIG. 14A).
[0076]
Next, an electroplating seed layer 146 made of Cr (0.05 μm) / Cu (0.2 μm) / Cr (0.07 μm) is formed on the substrate surface side by, for example, vapor deposition. Thereafter, polyimide 147 is coated to a thickness of about 40 μm. After this coating, the silicon nitride film 145 remaining on the upper portion of the through hole 141 is etched from the back side (see FIG. 14B).
[0077]
Subsequently, the polyimide 147 is patterned by dry etching using an aluminum mask, and a magnetic material 148 such as Ni—Fe is plated by electrolytic plating on the portion removed by this patterning. This magnetic material 148 becomes the lower layer portion of the yoke pattern and the lowermost layer portion of the support shaft 132 (see FIG. 15A).
[0078]
Next, polyimide 147 is coated for insulation between the yoke pattern and the coil pattern and cured at about 350 ° C. To form the coil pattern, as in the case of forming the yoke pattern, first, a plating seed layer is formed, and a photoresist of about 8 μm thickness is patterned thereon to form a plating mold, and finally Cu is electrolyzed. Plating. In the final stage, in order to connect the gold wire to the coil by wire bonding, the surface of the coil and the bonding pad are plated with gold having a thickness of about 0.5 μm. After the plating is completed, the photoresist is removed with ascent and the seed layer is removed by wet etching to form a coil pattern (see FIG. 15B).
[0079]
Thereafter, in order to insulate the coil pattern again and flatten the surface, a polyimide having a thickness of about 10 μm is coated and cured at a high temperature. Next, through holes in the upper and lower layers of the yoke pattern and a part of the support shaft are patterned by dry etching, a lower layer part of the yoke pattern and a part of the lowermost layer part of the support shaft 132 are exposed. At this time, since the exposed surface is oxidized, the oxide film is removed with hydrofluoric acid or the like, and then Ni—Fe is electroplated using the yoke pattern as a seed layer (see FIG. 15C).
[0080]
Next, after patterning the nickel seed layer and forming a Cr dummy seed layer, the upper layer portion of the yoke pattern, its magnetic pole portion, and the support shaft 132 are formed (see FIG. 15D). Since a high aspect ratio is required for forming the structure in this step, 40 μm thick photosensitive polyimide is patterned to form a plating mold, and after removing the Cr seed layer, electrolytic plating is performed.
[0081]
Finally, the mold photosensitive polyimide and the remaining Cr seed layer are removed, and the photosensitive polyimide or photoresist around the support shaft is completely removed to the substrate surface to obtain the stator 138. At this point, the through hole 141 provided in advance in the substrate is exposed on the surface side. The bonding pad is formed by removing polyimide by dry etching similar to the formation of the through hole.
[0082]
Separately from the manufacturing process of the stator 138 described above, a Ni—Fe rotor 133 having a thickness of 40 μm is formed by a process using a photosensitive polyimide as a mold in the same manner as the above-described stator manufacturing method, and this is formed on the support shaft 132. To obtain a variable reactance type stepping motor (see FIG. 15E). In FIGS. 15A to 15E, illustration of the silicon nitride film 145 first formed on both surfaces of the semiconductor substrate 131 in FIG. 14A is omitted.
[0083]
The manufacturing process of the electromagnetic diaphragm 130 described above is basically that a mold having the shape of a structure is made of resin (polyimide or photoresist), and this is electroplated to form a metal structure. Although unnecessary portions of the mold are removed, the details can be slightly changed. For example, mold patterning methods such as patterning photosensitive polyimide or photoresist by photolithography, patterning polyimide by dry etching, etc. should be used depending on specifications such as mold thickness and minimum patterning dimensions. Can do. Further, regarding the plating, it is possible to create a structure not only by electrolytic plating but also by electroless plating. In this case, activation of the surface to be plated is required, but there is an advantage that it is not necessary to form a seed layer before plating.
[0084]
Further, in the manufacturing process of the electromagnetic diaphragm 130 described above, the rotor 133 is separately prepared and assembled last, but the final plating process (formation of the upper layer portion of the yoke pattern, its magnetic pole portion, and the rotor support shaft) is performed. In this case, the rotor 133 can be formed at the same time. In this case, in order to reduce the distance between the rotor 133 and the stator 138 and the distance between the rotor 133 and the support shaft 132, high aspect ratio processing is required at the time of patterning the mold. Patterning with a minimum line width of 2 μm is also possible using a photoresist, and if this is used, a monolithic motor can be manufactured.
[0085]
The electromagnetic diaphragm 130 having the above configuration can be applied to the integrated optical unit 1 having the configuration shown in FIGS. 1 and 2 in place of the electrostatic diaphragm 7, and the integrated configuration having the structures shown in FIGS. 8 and 9. The mold optical unit 101 can also be applied in place of the electrostatic aperture 107. For example, in the integrated optical unit 101 having the configuration shown in FIGS. 8 and 9, when the electrostatic diaphragm 107 is replaced with the electromagnetic diaphragm 130, the wavelength of the emitted light of the semiconductor laser 106 is 780 μm, and the grating pitch of the hologram pattern 113b is When the distance between the top surface of the semiconductor substrate 109 and the hologram pattern 113b is 4 mm, the spot of the return light from the optical recording medium 103 incident on the light receiving unit 116 and the light receiving unit 117 is the emission center of the semiconductor laser 106. About 1 mm away. Here, since the rotor 133 of the electromagnetic diaphragm 130 has an outer diameter of 260 μm, the rotor 133 does not block the return light incident on the light receiving unit 116 and the light receiving unit 117, respectively. Therefore, in FIGS. 8 and 9, the electrostatic diaphragm 107 can be replaced with the electromagnetic diaphragm 130 without any problem.
[0086]
FIG. 16 is a plan view schematically showing the configuration of another example of the electromagnetic diaphragm. The electromagnetic diaphragm 150 includes a rotor 153 formed on the semiconductor substrate 151 and rotatably supported on a support shaft 152 having a diameter of 20 μm, for example, and protruding from a part of a disk having a diameter of 190 μm, for example. The rotor 153 has, for example, a diameter for controlling the diameter of a light beam from a semiconductor laser (not shown) at a protruding portion thereof, for example, 32.5 ° apart from the circumference of a radius of 90 μm, for example, at a central angle. A circular opening 154 having a diameter of 45 μm and a circular opening 155 having a diameter of 30 μm are formed, and on the side substantially opposite to the side where these openings are formed, for example, a fan-shaped area having a central angle of 16 ° (a hatched area) ), Magnets 156a and 156b magnetized in the thickness direction are formed almost symmetrically. Note that the magnets 156a and 156b are magnetized in the direction perpendicular to the paper surface in FIG. 16, for example, such that the front side in the vertical direction of the paper surface is the N pole and the opposite side (the side in contact with the rotor 153) is the S pole.
[0087]
Further, the semiconductor substrate 151 is provided with a semiconductor laser (not shown) that has passed through the opening 154 or 155 at a position spaced 90 μm in radius from the rotation center of the rotor 153, as in the case of the electromagnetic diaphragm shown in FIG. For example, a square-shaped through hole 161 for allowing the light beam to pass therethrough is formed so that the opening area thereof becomes smaller toward the rotor 153. The through hole 161 is formed so that the center thereof is located 22.5 ° away from the center of the opening 154 formed in the rotor 153 and 10 ° away from the center of the opening 155 in the state shown in FIG. .
[0088]
Further, on the semiconductor substrate 151, a stator 158 having two coil patterns 157a and 157b formed substantially axially symmetrical so as to face the magnets 156a and 156b, respectively, is formed below the rotor 153. Each coil pattern is formed in a fan shape in a region having a central angle of 90 ° so that current flows in the same direction in the region having a central angle of approximately 30 °. The magnets 156a and 156b of the rotor 153 and the coil patterns 157a and 157b of the stator 158 corresponding to the magnets 156a and 157a in the state shown in FIG. Similarly, the magnets 156b and the coil pattern 157b are formed so as to be in a positional relationship in which the edges of the magnets 156b and the coil patterns 157b substantially coincide with each other.
[0089]
Further, in order to selectively position the centers of the openings 154 and 155 at the center of the through hole 161, as shown in a partial plan view in FIG. 17, for example, in the vicinity of the innermost periphery of the rotor 153, a radius of 15 μm, for example. Two cylindrical stoppers 158a and 158b each having a diameter of, for example, 8 μm are provided 180 ° apart from each other on the circumference, and a flange 159 having a diameter of, for example, 40 μm is provided on the support shaft 152 to prevent the rotor 153 from coming off. The flange 159 is formed with notches 160a and 160b that engage with the stoppers 158a and 158b, respectively. The notches 160a and 160b are 60 [deg.] At the central angle and are formed to be axially symmetric. When the rotor 153 is in the state shown in FIG. 16, the stoppers 158a and 158b and the notches 160a and 160b are shown in FIG. It should be in the positional relationship shown in.
[0090]
Thus, when the rotor 153 is rotated 22.5 ° rightward from the state shown in FIGS. 16 and 17, the stoppers 158a and 158b are brought into contact with one edge of the corresponding notches 160a and 160b. When the center of the opening 154 coincides with the center of the through hole 161 and the rotor 153 is rotated 10 ° to the left from the state shown in FIG. 17, the stoppers 158a and 158b have the corresponding notches 160a and 160b. The center of the opening 155 coincides with the center of the through hole 161 in contact with the other edge.
[0091]
In the electromagnetic diaphragm 150, when the coil patterns 157a and 157b are energized as shown by arrows, for example, from the state shown in FIG. 16, the rotor 153 rotates 10 degrees to the left, for example, due to electromagnetic action with the magnets 156a and 156b. Thus, the center of the opening 155 is positioned at the center of the through hole 161. Further, when the energization direction to the coil patterns 157a and 157b is switched from this state to the reverse direction, the rotor 153 rotates 32.5 ° rightward, and the center of the opening 154 is positioned at the center of the through hole 161. The
[0092]
Next, a method for manufacturing the electrostatic diaphragm 150 shown in FIG. 16 will be described with reference to FIG.
First, a silicon nitride film 165 serving as an insulating layer is grown on a semiconductor substrate (for example, a single crystal silicon (100) substrate) 151 by, for example, PECVD (Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition) to a thickness of about 0.6 μm. In this case, since films are formed on both sides of the substrate, the film on the surface of the substrate is used as an insulating layer, and the film on the back surface is used as a mask for forming the through hole 161 for the optical path in the substrate. That is, a photoresist is coated on the back side, and a square opening of about 3 to 5 mm square, for example, is patterned, and the silicon nitride film 165 is etched using this as a mask. At this time, patterning is performed so that each side of the square coincides with the direction of the (111) plane of silicon. Next, using this silicon nitride film 165 as a mask, the substrate is etched through with potassium hydroxide or the like. By doing so, the etching is stopped so that the substrate (111) surface is exposed, and the etching stops when the back surface of the silicon nitride film 165 on the front surface side is exposed (see FIG. 18A).
[0093]
Next, an electroplating seed layer 166 composed of Cr (0.05 μm) / Cu (0.2 μm) / Cr (0.07 μm) is formed on the substrate surface by, for example, vapor deposition. Thereafter, polyimide 167 is coated to a thickness of about 40 μm. After this coating, the silicon nitride film 165 remaining on the upper portion of the through hole 161 is etched from the back side (see FIG. 18B). Subsequently, using an aluminum mask, the polyimide 167 is patterned by dry etching, and a coil pattern located under the rotor 153 and Cu 168 serving as the lowermost layer of the support shaft 152 are formed on the portion removed by the patterning. It is formed by electroplating to the same thickness as polyimide (about 40 μm) (see FIG. 18C).
[0094]
Next, in order to ensure the surface flatness and the space between the rotor 153 and the coil pattern, the photoresist 169 is coated with a thickness of about 5 μm to 10 μm, and only the portion of the support shaft 152 is patterned to form the surface. The support shaft of Cu 168 was used as a seed layer to form a support shaft of Ni by electrolytic plating (see FIG. 18D), and a photoresist 170 serving as a sacrificial layer was coated to a thickness of about 5 μm, and the support shaft was patterned. Subsequently, Ni electrolytic plating is performed. Here, the diameter of the support shaft is made smaller than the diameter of the lower stage so that the vertical positioning when the rotor 153 is formed later can be performed (see FIG. 18E).
[0095]
Further, after an electroplating seed layer 171 composed of Cr (0.05 μm) / Cu (0.2 μm) / Cr (0.07 μm) is formed, for example, by vapor deposition, a photoresist is formed for rotor formation. Coating is performed to a thickness of about 23 μm, and the rotor (including openings 154 and 155) and the support shaft are patterned to form the rotor 153 and the support shaft 152 by electrolytic plating (see FIG. 18F).
[0096]
Thereafter, in order to secure a gap between the rotor 153 and the flange portion of the rotor formed on the upper portion of the support shaft 152, 1 μm thick photoresist 172 is coated, and the stopper forming portion on the rotor 153 and the support shaft 152 are formed. Then, electrolytic Ni plating is performed by patterning the flange connection portion (see FIG. 18G). Further, after forming a seed layer of electrolytic plating composed of Cr (0.05 μm) / Cu (0.2 μm) / Cr (0.07 μm) by, for example, vapor deposition, etc., in order to form a stopper and a flange The photoresist 173 is coated with a thickness of 10 μm to 15 μm and patterned, and thereafter, electrolytic Ni plating is performed to form stoppers 158a and 158b and a flange 159 (see FIG. 18H). What should be noted here is that in the final step, when removing the photoresist 170 serving as the sacrificial layer, the position in the height direction of the rotor 153 decreases by the thickness of the sacrificial layer (5 μm), and FIG. Therefore, the stoppers 158a and 158b and the flange 159 are sufficiently thick with respect to the sacrificial layer (10 μm to About 15 μm). A plan view of the stoppers 158a and 158b and the flange 159 formed by this process is as shown in FIG.
[0097]
Next, in order to pattern the magnet region on the rotor 153, an aluminum thin film serving as a mask is formed and patterned, and using this as a mask, photoresists 172 and 173 formed in the previous two steps (total thickness 11 μm to 16 μm) is patterned by dry etching. Subsequently, after forming a magnet region with CoNiMnP by electrolytic plating, a magnetizing step is performed to form magnets 156a and 156b as shown in FIG. 18 (i), for example.
[0098]
Finally, the photoresist or polyimide is removed, and the seed layer is removed, so that the rotor 153 can be rotated to complete the electromagnetic diaphragm 150 (see FIG. 18J).
[0099]
Since the electromagnetic diaphragm 150 has a structure in which the rotor 153 and the stator 158 are overlapped, there is an advantage that the size can be further reduced.
[0100]
The manufacturing process shown in FIG. 18 is basically similar to the process shown in FIGS. 14 and 15 in that a mold having the shape of a structure is made of resin (polyimide or photoresist), and this is electrolyzed. Plating is performed to form a metal structure, and finally, unnecessary portions of the mold are removed. Details can be changed in the same manner as described above.
[0101]
  In addition, this invention is not limited only to embodiment mentioned above, Many deformation | transformation or a change is possible. For example,EmbodimentThen, the diverging light beam emitted from the integrated optical unit is converged by the objective lens and applied to the optical recording medium, but a reflection mirror is provided between the integrated optical unit and the objective lens, The optical axis may be bent by 90 °. In this way, the optical pickup device can be thinned. Further, the diverging light beam emitted from the integrated optical unit is converted into a parallel light beam by a collimator lens, and then incident on the objective lens directly on the objective lens or by bending the optical axis by 90 ° with a reflection mirror. You can also.
[0102]
In particular, if the integrated optical unit according to the present invention is used for a fixed part in a separation optical system having a fixed part and a movable part as disclosed in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 63-224037, it is movable. Various problems in the case of controlling the diameter of the light beam by providing a diaphragm at the portion can be effectively solved. In other words, when controlling the diameter of the light beam by providing a diaphragm in the movable part, the weight of the movable part increases, tracking sensitivity decreases, and a diaphragm driving cable is required. Changes in the intensity distribution and aberrations of the light beam collected on the recording medium occur due to a decrease in access speed, or a misalignment between the fixed part and the movable part diaphragm, or incident on the diaphragm of the movable part Although the light beam divergence angle is increased and the entire movable part is enlarged, the integrated optical unit according to the present invention is provided in the fixed part, and light is transmitted by the diaphragm in the integrated optical unit. If the beam diameter is controlled, the above problems do not occur.
[0103]
Furthermore, the present invention can be effectively applied to an optical pickup device that records or reproduces information on a card-like optical recording medium.
[0104]
  Appendix
1.Claim 1In the integrated optical unit described,
  An integrated optical unit, wherein the semiconductor laser, the photodetector and the ground electrode of the diaphragm are connected to a common lead terminal.
[0105]
【The invention's effect】
  According to this invention,A semiconductor laser is disposed in a concave portion of a semiconductor substrate having a reflective surface and a concave portion formed by etching so that a diverging light beam from the semiconductor laser is incident on the hologram element through the reflective surface. A diaphragm having an electrostatically or electromagnetically rotatable rotor for controlling the diameter of the light beam incident on the hologram element via the reflecting surface is provided in the vicinity of the reflecting surface, and the hologram is disposed at a position off the diaphragm. A photodetector is provided to receive the return light from the recording medium separated by the element without passing through the diaphragm.Therefore, the problem of dependency on the incident angle when using the liquid crystal filter and the problem of enlargement when using the mechanical variable aperture means are not caused.At the same time, by forming a diaphragm on the semiconductor substrate together with the photodetector, it is possible to achieve small size, low price and high accuracyControl the diameter of the light beam emitted from the semiconductor laser without affecting the desired optical propertiesit canAn integrated optical unit can be obtained.
[0106]
  As a reference example, when a diaphragm is provided on a glass substrate, an optical member mounted on the glass substrate can be used by applying a resist or patterning on the prism.it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view showing a reference example of an integrated optical unit developed together with the present invention.
FIG. 2 is also a schematic partial perspective view.
FIG. 3 is a diagram for explaining a configuration of an example of the electrostatic diaphragm shown in FIG. 1;
4 is a diagram for explaining an example of a forming process of the electrostatic diaphragm shown in FIG. 3; FIG.
FIG. 5 is also a diagram for explaining the operation of the electrostatic diaphragm.
6 is a diagram for explaining the configuration and operation of another example of the electrostatic diaphragm shown in FIG. 1; FIG.
7 is a diagram for explaining two driving modes of the electrostatic diaphragm shown in FIG. 6; FIG.
FIG. 8 of the present inventiononeIt is a schematic sectional drawing which shows embodiment.
FIG. 9 is a schematic partial perspective view of the same.
FIG. 10 is a diagram for explaining the configuration of an example of the electrostatic diaphragm shown in FIG.
FIG. 11 is also a diagram for explaining the operation of the electrostatic diaphragm.
12 is a diagram for explaining the configuration and operation of another example of the electrostatic diaphragm shown in FIG. 8; FIG.
FIG. 13 is a schematic plan view showing a configuration of an example of an electromagnetic diaphragm as a diaphragm provided in the integrated optical unit according to the present invention.
FIG. 14 is a view for explaining an example of the electromagnetic diaphragm forming process shown in FIG. 13;
FIG. 15 is also a view for explaining a formation process.
FIG. 16 is a diagrammatic plan view showing the configuration of another example of an electromagnetic diaphragm as a diaphragm provided in the integrated optical unit according to the present invention.
17 is a partial plan view of the electromagnetic diaphragm shown in FIG.
FIG. 18 is also a view for explaining an example of a forming process of the electromagnetic diaphragm shown in FIG. 16;
[Explanation of symbols]
  1 Integrated optical unit
  2 Objective lens
  3 Optical recording media
  5 packages
  6 Semiconductor laser
  7 Electrostatic diaphragm
  8 Beam splitter
  9 Semiconductor substrate
  11 Lead terminal
  12 stem
  13 Hologram element
  13a Hologram pattern
  14 cap
  15, 16a, 16b, 17a, 17b, 17c, 18a, 18b, 18c light receiving area
  16, 17, 18
  21 Glass prism
  22 Uniaxial birefringent crystal prism
  23 Polarizing film
  51 rotor
  52,53 opening
  54 Bearing
  55, 56 Rotor electrode
  57,58 Stator electrode
  59 Silicon substrate
  60 Through hole
  63 GND electrode
  130 Electromagnetic aperture
  131 Semiconductor substrate
  132 Support shaft
  133 rotor
  133a-133f Protrusion part
  134,135 opening
  136a-136c Yoke pattern
  137a to 137c coil pattern
  138 Stator
  141 Through hole
  150 Electromagnetic aperture
  151 Semiconductor substrate
  152 Support shaft
  153 rotor
  154,155 opening
  156a, 156b Magnet
  157a, 157b Coil pattern
  158 stator
  161 Through hole
  158a, 158b Stopper
  159 flange
  160a, 160b Notch

Claims (1)

光記録媒体に照射する光ビームを発生する半導体レーザと、前記光記録媒体からの戻り光を受光する光検出器と、前記光記録媒体に照射する光ビームと前記光記録媒体からの戻り光とを分離するホログラム素子とをパッケージ内に実装した集積型光学ユニットにおいて、
エッチングにより形成された反射面および凹部を有する半導体基板を有し、
前記半導体レーザは、発散する光ビームが前記反射面を経て前記ホログラム素子に入射するように前記凹部に配置し、
前記半導体基板の表面には、前記反射面の近傍に、軸受と、この軸受に対して静電的または電磁的に回動可能なロータと、このロータに形成され、前記半導体レーザからの発散する光ビームが前記反射面を経て入射する位置に選択的に位置して、該光ビームの径を制御して前記ホログラム素子に入射させための異なる大きさの複数の開口部とを有する絞りを設けると共に、前記絞りから外れた位置に、前記ホログラム素子で分離される前記光記録媒体からの戻り光を前記絞りを通過させることなく受光するように前記光検出器を設けたことを特徴とする集積型光学ユニット。
A semiconductor laser for generating a light beam for irradiating the optical recording medium; a photodetector for receiving return light from the optical recording medium; a light beam for irradiating the optical recording medium; and return light from the optical recording medium. In an integrated optical unit in which a hologram element that separates
A semiconductor substrate having a reflective surface and a recess formed by etching;
The semiconductor laser is disposed in the recess so that a diverging light beam is incident on the hologram element through the reflection surface,
On the surface of the semiconductor substrate, in the vicinity of the reflecting surface, a bearing, a rotor that can be rotated electrostatically or electromagnetically with respect to the bearing, and a rotor formed on the rotor to diverge from the semiconductor laser. A diaphragm having a plurality of openings of different sizes is provided to be selectively positioned at a position where a light beam is incident through the reflecting surface and to control the diameter of the light beam to be incident on the hologram element. And the photodetector is provided at a position off the diaphragm so as to receive the return light from the optical recording medium separated by the hologram element without passing through the diaphragm. Integrated optical unit.
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