JP4086199B2 - 操縦システム - Google Patents

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Description

本発明は、操縦システム、特に既存の制御システムの制御特性は変更せずに対象とするシステムにおいて各操縦者が希望する任意の操縦特性を実現することができる操縦システムに関するものである。
あるシステムの入出力特性を示す伝達行列関数をG(s)と表記すると、理想的な右逆システムは、G(s)G(s)=I(ここで、Iは単位行列)を満たすG(s)である。従来から研究されている逆システムは、Silvermanらの理想的な逆システム、Sainらの積分値を再現する逆システム、吉川らの低周波数成分のみを再現する逆システム(例えば、非特許文献1を参照。)の3つに分けられる。これらのうち、吉川らの「低域通過逆システム」は微分器を必要としないため、理想的な逆システムと考えられ、伝達関数上での設計法(例えば、非特許文献1を参照。)および状態空間上での設計法(例えば、非特許文献2を参照。)が研究されている。また、従来では設計することができなかった、開右半平面に不変零点を有するシステムを対象とする低域通過疑似逆システム(例えば、非特許文献3を参照。)についても研究されているが、位相を回復させることは出来ないという問題ならびに虚軸上に不変零点を有するシステムについては適用することは出来ないという問題があった。
ところで、システムには必ず遅れが存在し、その遅れを記述する方法として、Pade近似モデルは広く一般に使用されている。しかし、Pade近似モデルの導入は必ず不安定な零点を導入するという問題点がある。なお、不安定な零点は制御性を低下させることが一般に知られている。
他方、人間が操縦するシステムの場合、個々の人間に応じて所望の操縦特性が異なる。例えば、自動車の操縦システムを例にとると、ドライバーのステアリング操作力を軽減する油圧システムにおいては、女性のドライバーの場合は、油圧が大きい方が操作しやすい反面、男性のドライバーの場合は、油圧が小さい方が操作しやすいということも起こり得る。しかし、実際は時間およびコストの観点から、油圧システム等の操縦に係るシステムの設計が個々の人間に応じて行われることはなく、平均化した人間を対象とし最大公約数的に行われている。このように、人間が操縦するシステムは、コストと時間の制約から、個々のユーザの操縦特性が反映されたものとなっていないのが現状である。
一方で、人間が操縦する以上、その人間に適した所望の操縦特性が存在するため、その人間に適した制御系の設計を容易に行うことができれば、より快適な操縦が得られ、満足度が高まると考えられる。
吉川、杉江:高周波遮断システムとそのサーボ系への一応用、計測自動制御学会論文集、18−8、792/799(1982) 山田、渡部:低域通過逆システムの状態空間法での構成、計測自動制御学会論文集、28−8、923/930(1992) 山田、渡部:安定な低域通過逆システムの状態空間法による構成法法、計測自動制御学会論文集、32−6、862/870(1996)
フィードバック制御器による制御性能(フィードバック制御器が存在しない場合は、システム固有の特性)を変えることなく、しかも、制御系を再設計することなく、後付けする任意のモデルの操縦特性を対象とするシステムにおいて実現するためには、対象とするシステムの右逆システムをフィードフォワード制御器として用いることが必要かつ十分な条件である。
しかし、上述した通り,不安定な不変零点を有するシステムに対して有効な右逆システムを設計する手法がなかったので,フィードバック制御器による制御性能,もしくはシステム固有の特性を変えることなく、対象とするシステムにおいて所望の操縦特性を実現する制御系は存在しなかった。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、既存の制御システムの制御特性は変更せずに対象とするシステムにおいて各操縦者が希望する任意の操縦特性を実現することができる操縦システムを提供することにある。
上記目的を達成するための第1の発明は、実機システムに対し該実機システムの出力に対応する入力を出力する右逆システムがフィードフォワード制御器として結合された操縦システムであって、前記右逆システムに対し所望の操縦特性が模擬されたオーダモデルが結合されて前記実機システムは前記オーダモデルと同様な操縦特性を有することを特徴とする。
上記第1の発明の操縦システムでは、実機システムの入力に対し実機システムの右逆システムであるフィードフォワード制御器が結合されているので、フィードフォワード制御器の入力として結合されているオーダモデルの出力が実機システムの出力としてほぼ同様に再現されることとなる。従って、オーダモデルの応答特性は操縦者の希望する操縦特性を模擬しているので、実機システムにおいて操縦者が希望する操縦特性が実現される。
第2の発明は、前記右逆システムは、G(s)を前記実機システムの入出力特性を示す伝達関数とし且つ、W(s)を低周波数帯域において大きなゲインを有する安定かつプロパーな対角重み伝達関数とする時、‖W(s)(G(s)G(s)−I)‖<1(I:単位行列)を満たす安定かつプロパーなHノルム定義型右逆システムG(s)であることとした。
上記第2の発明の操縦システムでは、対角重み伝達関数W(s)は低周波数帯域においてはゲインが十分に大きいので、低周波帯域においてはG(s)G(s)≒Iが成り立つことがわかる。従って、G(s)は、低周波数帯域においてゲインが十分に大きい対角重み伝達関数W(s)対するG(s)の右逆システムとなり、そのG(s)を実機システムに対するフィードフォワード制御器として用い且つその入力に対し操縦者の所望の操縦特性を模擬したオーダモデルを結合することにより、実機システムにおいてオーダモデルの出力と同じ出力を得ることができ、実機システムにおいて所望の操縦特性を実現することができる。
第3の発明では、前記実機システムは、不安定である場合、フィードバック制御システムが結合され安定化されることとした。
上記第3の発明の操縦システムでは、制御対象である実機システムが安定になる。
第4の発明では、前記右逆システムおよび前記フィードバック制御システムは計算機内部に実装され、対する前記オーダモデルは計算機内部または外部に実装され応答特性を任意に変更することができ且つ交換可能であることとした。
上記第4の発明の操縦システムでは、右逆システムおよびフィードバック制御システムは計算機内部に先に実装され、対するオーダモデルは後から実装することによって、既存の制御システムの制御特性は変更せずに実機システムにおいて操縦者の所望の操縦特性を実現することが出来るようになる。
本発明の操縦システムによれば、実機システムの入力となるフィードフォワード制御器にHノルム定義型右逆システムを用いることで、実機システムが不安定な不変零点を有する場合であっても実機システムの右逆システムが実現され、その結果、その右逆システムを実機システムに対するフィードフォワード制御器として用いることにより、実機システムの位相遅れの回復が好適に達成され、更にそのフィードフォワード制御器の入力に対し操縦者の希望する応答特性を模擬したオーダモデルを結合することにより、既存の制御システムを新たに再設計することなく、実機システムにおいて操縦者の希望する任意の操縦特性を実現することができる。また、実機システムが不安定の場合は、フィードバック制御システムを結合することにより、実機システムが安定化される。また、右逆システムおよびフィードバック制御システムは計算機内部に先に実装され、対するオーダモデルは後から実装することによって、既存の制御システムの制御特性は変更せずに実機システムにおいて操縦者の所望の操縦特性を容易に実現することが出来るようになる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の操縦システムを航空機に適用したフライト操縦システム100を示す構成説明図である。
このフライト操縦システム100は、対象プラントである実機システム11とその実機システム11の応答を安定化するために設計されたフィードバック制御器12とから成る拡大実機システム10と、拡大実機システム10のHノルム定義型右逆システムであるフィードフォワード制御器20と、所望の操縦特性が実現されているオーダモデル30とを具備して構成されている。なお、一点鎖線内部のフィードバック制御器12およびフィードフォワード制御器20は、例えばオンボードコンピュータ等の計算機内部に後述するデジタル変換によって先に実装され、対するオーダモデル30は計算機内部または外部に同デジタル変換によって後から実装される。
実機システム11は、航空機のシステムであり、本実施形態ではエルロン舵角δおよびラダー舵角δを入力とし横方向速度vおよびロール角φを出力とする二入力二出力のシステムである。また、実機システム11は不安定な不変零点を有するシステムであっても良く、不安定な場合は、上述したフィードバック制御器12が結合され安定化される。例えば、図2にて示されるように、実機システム11は、横/方向運動モデル1とアクチュエータモデル2と遅れモデル3が直列に結合したシステムとして構成される。
横/方向運動モデル1は、例えば入力変数がエルロン舵角δ[rad]およびラダー舵角δ[rad]であり、状態変数が横方向速度v[m/s]、ロールレートp[rad/s]、ロール角φ[rad]およびヨーレートr[rad/s]であり、制御したい出力(または出力変数)が横方向速度v[m/s]およびロール角φ[deg]である二入力二出力のシステムである。なお、フィードバック制御器12に帰還する変数は全ての状態変数とした。また、横/方向運動モデル1の状態空間表現は、以下の通り記述される。
Figure 0004086199
アクチュエータモデル2は、アクチュエータとして電動アクチュエータを用いた。また、エルロンおよびラダーシステムは、ともに1次システムを用いて、例えば以下の通り記述される。
Figure 0004086199
なお、δaはエルロンの舵角コマンドであり、δrラダーの舵角コマンドを表す。
遅れモデル3は、エルロンおよびラダーシステムとともに以下に示すPade一次近似モデルを用いた。
Figure 0004086199
なお、遅れモデル3に対しPade一次近似モデルを適用したため、実機システム11は不安定な不変零点を有している。
フィードバック制御器12は、実機システム11が不安定である場合、実機システム11を安定化させる制御器である。例えば、横方向からの突風等の外乱に対する横方向速度vおよびロール角φの影響を最小化する。なお、フィードバック制御器12の状態空間表現(K)は、例えば以下の通り記述される。
Figure 0004086199
また、フィードバック制御器12を加えた拡大実機システム10の状態空間表現は、以下の通り記述される。
Figure 0004086199
なお、Bにおいて、04×2は4行2列のゼロ行列を示し、同様にCにおいて、02×4は2行4列のゼロ行列を示している。また、拡大実機システム10は、不安定な不変零点を有している。後述する通り、拡大実機システム10が不安定な不変零点を有する場合であっても、拡大実機システム10に対応する右逆システムを設計することができる。
フィードフォワード制御器20は、拡大実機システム10の入出力特性を示す伝達関数をG(s)とし且つ、W(s)を低周波数帯域において大きなゲインを有する安定かつプロパーな対角重み伝達関数とする時、‖W(s)(G(s)G(s)−I)‖<1(I:単位行列)を満たす安定かつプロパーなHノルム定義型右逆システムG(s)に相当し、例えば以下の手順により設計することができる。
[設定手順1]
先ず、対角重み関数W(s)を定める。すなわち、上記右逆システムG(s)が必要な周波数帯域において、ゲインが十分に大きく且つ上記右逆システムG(s)が不必要な周波数帯域において、ゲインが十分小さくなるように対角重み関数W(s)を定める。なお、本実施形態では1[rad/s]以下の低周波数帯域においてゲインが十分に大きく且つ5[rad/s]以下においてゲインが1(=0[dB])以上とする対角重み関数W(s)を下記の通り定めた。
Figure 0004086199
上記対角重み関数W(s)のゲイン特性は、図3のゲイン線図にて示されるように、1[Hz]以下の低周波数帯域においてはゲインが十分大きく、5[Hz]以下の低周波数帯域ではゲインが減衰していない。この対角重み関数W(s)の状態空間表現{Aw,Bw,Cw,Dw}と拡大実機システム10の状態空間表現を用いて、一般化プラントを次のように定める。
Figure 0004086199
この一般化プラントに対するH問題を、例えば市販の「Matlab LMI Control Toolbox」を用いて解き、Hノルム定義型右逆システムG(s)を求める。得られた右逆システムG(s)をフィードフォワード制御器20として拡大実機システム10に結合したシステムのボード線図を図4に示す。なお、左上のゲインおよび位相のボード線図が、二入力(フィードフォワード制御器20の入力)に対する二出力(横方向速度v[m/s]およびロール角φ[deg])の伝達関数行列の(1,1)要素の特性を示し、左下の同線図が(2,1)要素の特性を示し、右上の同線図が(1,2)要素の特性を示し、右下の同線図が(2,2)要素の特性を示している。また、参考として、機体の横/方向運動モデル1、実機システム11、拡大実機システム10のボード線図も併せて示した。これらにより、実機システム11は機体の横/方向運動モデル1に比べて遅れモデル3が加えられた分の位相が遅れていることがわかる。
また、2[Hz]以下の低周波数帯域において、拡大実機システム10にHノルム定義型右逆システムであるフィードフォワード制御器20を付け加えることによって以下の3点が達成されていることがわかる。
(1)対角項のゲインがほぼ1であること。
(2)拡大実機システム10の対角項の位相遅れ、または位相進みをフィードフォワード制御器20が回復もしくは遅れさせ、対角項の位相がほぼ零となっていること。
(3)非対角項のゲインが十分小さいこと。
[設定手順2]
搭載コンピュータがデジタルコンピュータであるので、得られたフィードフォワード制御器20を適当な方法、例えば双一次変換等のデジタル変換を用いて例えば0.02[sec](50[Hz])で離散化し実装する。なお、搭載はフィードフォワード制御器20およびフィードバック制御器12に相当する部分を、実機システム11を制御するコンピュータに搭載する。そして、その後に、オーダモデル30に相当するモデル(デジタルコンピュータを用いるのであれば、離散化したモデル)を加える。
なお、オーダモデル30の実施例1に係るモデルとしては例えば、モデルへの操舵入力がモデルのエルロン舵角δ[deg]およびラダー舵角δ[deg]とした時、モデルのエルロン舵角δに対するオーダモデル30のロール角φ[deg]の伝達関数が1/(s+2s+1)であり且つモデルのラダー舵角δに対するオーダモデル30の横方向速度v[m/s]の伝達関数が1/(s+2s+1)であるシステムモデルとした。
図5は、本発明のフライト操縦システム100に実施例1に係るオーダモデル30を適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。なお、hardware-in-the-loopシミュレーションとは、実験用航空機「MuPAL−α」のアクチュエータモデル2及び遅れモデル3に相当するハードウェア機器と、横/方向運動モデル1に相当する同「MuPAL−α」の運動計算を行う計算機を組み合わせたシミュレーションのことである。また、破線はオーダモデル30の時歴であり、他方、実線は、オーダモデル30の出力を得てフィードフォワード制御器20が拡大実機システム10の入力を計算し、その入力を拡大実機システム10に入力することにより得られた拡大実機システム10の出力の時歴である。
この図から、実際の出力である拡大実機システム10のロール角φおよび横方向速度vの時歴がオーダモデル30の出力であるロール角および横方向速度の時歴にほぼ重なっていることがわかる。つまり、拡大実機システム10の応答特性がオーダモデル30の応答特性にほぼ等しくなり、実機において操縦者の所望の操縦特性が実現されている。
オーダモデル30の実施例2に係るモデルとしては例えば、モデルのエルロン舵角δに対するオーダモデル30のロール角φの伝達関数が0.6/(s+0.48s+0.6)であり且つモデルのラダー舵角δに対するオーダモデル30の横方向速度vの伝達関数が0.8/(s+0.8s+0.8)であるシステムモデルとした。
図6は、本発明のフライト操縦システム100に実施例2に係るオーダモデル30を適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。なお、破線がオーダモデル30の時歴であり、実線が拡大実機システム10の時歴である。
この図から、実際の出力である拡大実機システム10のロール角φおよび横方向速度vの時歴がオーダモデル30の出力である横方向速度およびロール角の時歴にほぼ重なっていることがわかる。つまり、拡大実機システム10の応答特性がオーダモデル30の応答特性にほぼ等しくなり、実機において操縦者の所望の操縦特性が実現されている。
オーダモデル30の実施例3に係るモデルとしては例えば、モデルのエルロン舵角δに対するオーダモデル30のロール角φの伝達関数が1/(s+0.6s+1)であり且つモデルのラダー舵角δに対するオーダモデル30の横方向速度vの伝達関数が0.5/(s+1.0s+0.5)であるシステムモデルとした。
図7は、本発明のフライト操縦システム100に実施例3に係るオーダモデル30を適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。なお、破線がオーダモデル30の時歴であり、実線が拡大実機システム10の時歴である。
この図から、実際の出力である拡大実機システム10のロール角φおよび横方向速度vの時歴がオーダモデル30の出力である横方向速度およびロール角の時歴にほぼ重なっていることがわかる。つまり、拡大実機システム10の応答特性がオーダモデル30の応答特性にほぼ等しくなり、実機において操縦者の所望の操縦特性が実現されている。
また、上記実施例1から実施例3に係るオーダモデルを用いた実フライトの時歴をそれぞれ図8、図9および図10に示す。破線が、モデルの時歴、実線が拡大実機システム10の時歴であるが、hardware-in-the-loopシミュレーションと同様に、オーダモデル30の出力と拡大実機システム10の「制御したい出力」が区別できないほど重なっている。
上記実施例1から実施例3において、フィードバック制御器12およびフィードフォワード制御器20は同一であり、オーダモデル30の追加に伴う再設計を行っていないが、拡大実機システム10の出力がオーダモデル30の出力とほぼ同じであることが図5から図10によって確認できる。すなわち、既存の制御器を新たに再設計することなく、オーダモデル30を入れ替えることによって拡大実機システム10において操縦者の所望の操縦特性が実現できることがわかる。
以上、本発明のフライト操縦システム100によれば、実機システム11を含む拡大実機システム10の入力となるフィードフォワード制御器20にHノルム定義型右逆システムを用いることで、拡大実機システム10が不安定な不変零点を有する場合であっても拡大実機システム10の右逆システムが実現され、その結果、拡大実機システム10の位相遅れの回復が達成され、更にそのフィードフォワード制御器20の入力に対し操縦者の希望する応答特性を模擬したオーダモデル30を結合することにより、既存の制御システムを新たに再設計することなく、拡大実機システム10において操縦者の希望する任意の操縦特性を実現することができる。また、実機システム11が不安定の場合は、フィードバック制御器12を結合することにより、実機システム11が安定化される。また、フィードフォワード制御器20およびフィードバック制御器12は計算機内部に先に実装され、対するオーダモデル30は後から実装することによって、既存の制御システムの制御特性は変更せずに実機システム11において所望の操縦特性を容易に実現することが出来るようになる。
本発明の操縦システムは、航空機に限らず人間の操縦を必要とするシステム、例えば自動車等に対しても好適に適用される。
本発明の操縦システムを航空機に適用したフライト操縦システムを示す構成説明図である。 図1の実機システムを示す構成説明図である。 対角重み伝達関数W(s)のゲイン特性を示すゲイン線図である。 フィードフォワード制御器20と拡大実機システム10を結合したシステムのゲイン特性および位相特性を示すボード線図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例1に係るオーダモデルを適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例2に係るオーダモデルを適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例3に係るオーダモデルを適用したhardware-in-the-loopシミュレーションの結果を示す説明図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例1に係るオーダモデルを適用した実フライト試験の結果を示す説明図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例2に係るオーダモデルを適用した実フライト試験の結果を示す説明図である。 本発明のフライト操縦システムに実施例3に係るオーダモデルを適用した実フライト試験の結果を示す説明図である。
符号の説明
1 横/方向運動モデル
2 アクチュエータモデル
3 遅れモデル
10 拡大実機システム
11 実機システム
12 フィードバック制御器
20 フィードフォワード制御器
30 オーダモデル
100 フライト操縦システム

Claims (3)

  1. 実機システムに対し該実機システムの出力に対応する入力を出力する右逆システムがフィードフォワード制御器として結合された操縦システムであって、前記右逆システムは、G(s)を前記実機システムの入出力特性を示す伝達関数とし且つW(s)を低周波数帯域において大きなゲインを有する安定かつプロパーな対角重み伝達関数とする時、‖W(s)(G(s)G (s)−I)‖ <1(I:単位行列)を満たす安定かつプロパーなH ノルム定義型右逆システムG (s)であり、前記右逆システムに所望の操縦特性が模擬されたオーダモデルが結合された前記実機システムは前記オーダモデルと同様な操縦特性を有するようになることを特徴とする操縦システム。
  2. 前記実機システムは、不安定である場合、フィードバック制御システムが結合され安定化される請求項1に記載の操縦システム。
  3. 前記右逆システムおよび前記フィードバック制御システムは計算機内部に実装され、対する前記オーダモデルは計算機内部または外部に実装され応答特性を任意に変更することができ且つ交換可能である請求項1又は2に記載の操縦システム。
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