JP4085526B2 - 反射型ライトバルブを用いた投写型画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はPBSを併用せずに反射型ライトバルブによる画像を拡大投射可能に構成される投写型画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在プレゼンテーション用途を中心に、大型映像市場が急拡大しつつある。この市場はモバイルからホール等で用いられる超大画面用まで様々であるが各分野で共通して求められるものは高輝度化、高解像度化、低コスト化、小型化である。
【0003】
これらを実現するには各デバイスサイズに最適な光源の選択、光学系の最適化が求められるのは言うまでもない。本発明は反射型ライトバルブを用いた最適光学系構成に関するものである。
【0004】
第1の従来技術として特開平5−150213について述べる。図11にあるように光源101からの光のうち、リフレクタ−102により反射された光は偏光板103と、前記偏光板103を透過してくる偏光光を表示する画像に応じた映像光として斜めに反射する反射型液晶パネル104と、前記反射型液晶パネル104から前記偏光板103を介して照射される上記映像光をスクリーン105へ投写する投写レンズ106を有してなる。
【0005】
このようにして反射型液晶パネル104上の画像を拡大投射出来るというものである。特開平5−150213以前の主な反射型液晶パネルを用いた構成ではその近傍に偏光ビームスプリッター(PBS)を配してなっていたが、特開平5−150213ではこれを用いないことでコントラストの向上と低コスト化を図ることが可能となる。
【0006】
次に「ASIA DISPLAY’95」において発表されているAMA反射型ライトバルブのような偏光に依存せずに入射してくる光の射出角を変調することで画像表示する投写型画像表示装置について説明する。図12は米国特許5150205に記載のある構成を示している。
【0007】
図には無い光源から出た光201は反射型ライトバルブ202で反射せしめられ、白表示したいときは反射面に傾きは与えられておらず、ここに入射した光は絞り203に設けられた開口部204を通って投写レンズ205に至り拡大投射される。一方黒表示したいときは反射面に傾きを与えられ、ここに入射した光は絞り203に設けられた開口部204には入らず絞り203でけられることから投写レンズ205には至らず黒表示が出来るというものである。
【0008】
ここでは有機材料である偏光子、検光子を用いず簡素な構造で構成出来る。また同様な反射型ライトバルブを用いた投写型画像表示装置を第3の従来例として紹介する。
【0009】
構成は図13にあるように光源301、照明光学系302、シュリーレン光学系303、反射型ライトバルブ304、投写光学系305からなり、光源301からの光は照明光学系302によりシュリーレンバー306上に入射する。ここで反射された光はシュリーレンレンズ307を経て反射型ライトバルブ304上に入射するが黒表示したい部分に配置されたミラーは入射光をそのまま反射するので再度シュリーレンレンズ307、シュリーレンバー306を介して光源側の光路に除かれる。
【0010】
白表示したい部分に配置されたミラーは入射光に対し傾けられており光路のずれた光は再度シュリーレンレンズ307で、シュリーレンバー306面に形成される結像位置がシュリーレンバー306間となり、ここを透過して投写光学系に入射して反射型ライトバルブ304上の画像を拡大投写出来る。このように構成すればここで述べた反射型ライトバルブ304の入射光の出射角(変調量)に直接左右されずに光源の条件を設定することが出来る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の第一について以下に述べる。反射型ライトバルブに入射する光の入射角が大きくなると液晶を利用した場合などは入射角依存性によりコントラストを確保できなくなる、あるいは反射型ライトバルブで反射された光が角度をもって投射光学系に入射する場合は投射位置があおり投射になり実用上制限が生じるなどの理由から前記反射型ライトバルブへの入射角は小さく構成されることが望ましい。
【0012】
さらに言えば前記反射型ライトバルブへの入射光と反射光の位置関係に干渉がある場合やそれに近い場合は機構的に構成が困難なことからも同じく前記反射型ライトバルブへの入射角を小さく構成することが必要となる。
【0013】
このときの課題は前記反射型ライトバルブへの入射角を小さくするには照明光学系から至る入射光の平行度をあげることが要求される。入射光の平行度を上げること、すなわち照明光学系のFナンバーを大きくして構成するには小型の発光体の光源しか利用できない。この場合大きな発光部を持つ光源を用いても有効に利用できない。従って用いられる光源は放電管タイプで短アーク品に限定され十分に明るい映像を得ることが困難となる。
【0014】
反射型ライトバルブを偏光に依存せずに入射してくる光の射出角を変調することで画像表示するものとした第2の従来例について述べる。ここでも先に述べた従来例と同様に前記反射型ライトバルブへの入射光と反射光の位置関係に干渉がある場合やそれに近い場合は機構的に構成が困難なことから前記反射型ライトバルブへの入射角を小さく構成することが必要なことは明らかである。
【0015】
これに加えて変調の際の前記反射型ライトバルブ上の反射面の傾き角が十分に大きければ問題ないが文献によれば傾き角は5度と非常に小さいことから入射光の広がり角の半値で5度以下に構成することが必要なことが言える。よって第一の従来例と同様に照明光学系のFナンバーの大型化により光源への制約から十分な明るさが得られない。
【0016】
第2の従来例と同様に反射型ライトバルブを入射してくる光の射出角を変調することで画像表示するものとした第3の従来例について述べる。ここでの構成ではシュリーレン光学系を用いることで反射型ライトバルブ上の反射面の傾き角で直接照明光学系のFナンバーが制約を受けることはないが、シュリーレンレンズはロス無く光を伝達するために前記反射面の傾き角まで考慮した能力が必要となる。これはシュリーレンレンズの低Fナンバー化によるセットの大型化、コストアップを意味する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明による投写型画像表示装置は光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して変調可能な反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系とを備え、前記照明光学系に形成される出射瞳の形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状である。さらに前記反射型ライトバルブへの照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブへの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF1、これに直交する方向のFナンバーをF2とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され投写光学系に入射する光が成す角をθ1としたときに以下の関係が成り立つことを特徴とする。
【0018】
F1>1/(2sin(θ1/2))、F2<1/(2sin(θ1/2))上記投写型画像表示装置において前記反射型ライトバルブの入射側の光軸上には偏光子、出射側には検光子が備えられており、前記反射型ライトバルブは各画素毎に独立して入射光の偏光方向を制御可能な反射型液晶ライトバルブであることを特徴とする。
【0019】
さらに上記投写型画像表示装置において前記反射型ライトバルブは各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御し出射光の出射角を変えることで投写光学系への光選択を行うことで画像表示を行うことを特徴とする。
【0020】
あるいは本発明による投写型画像表示装置は光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御することで入射光の変調可能をおこなうな反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系と、前記照明光学系と反射型ライトバルブ間に配置されたシュリーレン光学系とを備え、前記シュリーレン光学系はシュリーレンバーとシュリーレンレンズから構成され、かつ前記照明光学系に形成される出射瞳の形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状である。
さらに前記シュリーレンバーへの照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブへの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてF3、これに直交する方向のFナンバーをF4とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され、投写光学系に入射する光が成す角をθ2としたときに以下の関係が成り立つことを特徴とする。
【0021】
sin-1(F4/2)=θ2/2+sin-1(F3/2)
あるいは本発明による投写型画像表示装置は光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して変調可能な反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系とを備え、前記照明光学系は光源からの光を部分光に分割して2次光源像を形成する第1レンズアレイと、前記2次光源像形成位置にマイクロレンズを複数配置してなる第2レンズアレイからなるインテグレータ光学系であり、前記第2レンズアレイの全体形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状であることを特徴とする。さらに前記反射型ライトバルブへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF1、これに直交する方向のFナンバーをF2とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され投写光学系に入射する光が成す角をθ1としたとき、
F1>1/(2sin(θ1/2))、
F2<1/(2sin(θ1/2))
の関係が成り立つことを特徴とする。
あるいは本発明による投写型画像表示装置は光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御することで入射光の変調可能をおこなう反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系と、前記照明光学系と反射型ライトバルブ間に配置されたシュリーレン光学系とを備え、前記シュリーレン光学系はシュリーレンバーとシュリーレンレンズから構成され、前記照明光学系は光源からの光を部分光に分割して2次光源像を形成する第1レンズアレイと、前記2次光源像形成位置にマイクロレンズを複数配置してなる第2レンズアレイからなるインテグレータ光学系であり、前記第2レンズアレイの全体形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状である。
さらに前記シュリーレンバーへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブへの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF3、これに直交する方向のFナンバーをF4とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と、前記反射型ライトバルブで反射され前記投写光学系に入射する光が成す角をθ2としたときに、sin -1 (F4/2)とθ2/2+sin -1 (F3/2)がほぼ等しくなる関係が成り立つことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明によれば反射型ライトバルブを用いてシステム化する際に生じる光学的制約、特に照明、投写系Fナンバーの設定に関して自由度を増すことを可能にすることで、各用途についてに最適設計を可能にする。
【0023】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1の概略構成図である。本例の投写型画像表示装置400はシステム光軸に沿って光源401から射出された光はリフレクター402により射出される。この光は照明光学系403の集光レンズ404に入射する。この集光レンズ404を透過した光は特殊開口絞り405を経てパネルユニット406に図1にあるように入射角θ1/2をもって斜めに入射する。
【0024】
パネルユニット406は外部からの入力信号により独立して変調可能な多数の画素からなる反射型液晶パネル407と、その入射側に近接してもうけられた偏光子兼検光子である偏光板408とからなり、ここに入射した自然光のうち、偏光板408の吸収軸方向の偏光成分は吸収されこれに直交する方向の偏光成分の光だけが透過し、反射型液晶パネル407に入射する。ここに入射した光のうち黒表示されるべき画素部部に入射した光は反射型液晶パネル407において反射され出射した際に偏光方向が90度変わるように偏光されているため検光子である前記偏光板408に吸収されてしまう。
【0025】
一方白表示されるべき画素部部に入射した光は反射型液晶パネル407において反射され出射した際に偏光方向が変わらないため検光子である前記偏光板408を透過して反射型液晶パネル407に入射してくる光とθ1だけ角度をなす光軸上に出射され、投射光学系である投写レンズ409に入射することで反射型液晶パネル407の画像がスクリーン410上に拡大投射される。
【0026】
この際前記反射型液晶パネル407と投写レンズ409の中心がずれていることから投写レンズ409から見た反射型液晶パネル407の方向と反対方向に軸ずらし投写として投射出来る。ここで図2にあるように前記反射型液晶パネル407への照明光学系のFナンバーのうち反射型液晶パネル407有効部への入射光軸と反射光軸を含む面方向に相当する方向についてF1、これに直交する方向の照明光学系のFナンバーをF2となるように前記特殊開口絞り405の開口形状は設定されており、前記反射型液晶パネル407への入射光と反射型ライトバルブで反射され投写光学系に入射する光が成す角をθ1としたとき次の関係が成り立っている。
【0027】
F1>1/(2sin(θ1/2))
F2<1/(2sin(θ1/2))
このように構成することでPBSを用いない簡単な構造で光源の設定の自由度が広がることから高効率化、高輝度化が可能になる。前記F1を決める要因をあげると・照明光学系と投写光学系の干渉、・反射型液晶パネル407の入射角が大きくなることのコントラスト低下、・投写位置の要求からくる軸ずらし量の制限がある。
【0028】
一方F2を決める要因をあげると・投写光学系のFナンバーがあげられる。ここでF1>F2であり、反射型液晶パネル407有効部への入射光軸と反射光軸を含む面方向に相当する方向について狭い広がり角となっている。従来構成で入射光は反射型液晶パネル407有効部への入射光軸と反射光軸を含む面方向に相当する方向、これに直交するについて光軸について同じFナンバー(F1)であったので照明光学系はより明るいものを設定可能になる。
【0029】
F1は具体的にF1=1/(2sin(θ1/2))で反射型液晶パネル407への入射光と反射光がぎりぎり一部の光が重畳する設定となることからF1>1/(2sin(θ1/2))が必要である。
【0030】
前述のように本発明においての特長からF2をこれよりも大きな広がり角の光とする、すなわちF2<1/(2sin(θ1/2))と設定している。ここで明るさ改善具合を具体的な数値を示して算出するとθ1を20度とするとF1>2.88、F2<2.88となるからF1を3、F2を2として集光レンズ404からの光が均一で有れば図3から本実施の形態によれば約1.8倍の明るさが得られることが分かる。
【0031】
ここまでの説明においては照明光学系を集光レンズ404としてきたが、図4に示したように照明光学系を第1レンズアレイ412と第2のレンズアレイ413とからなるインテグレータ光学系を用いても構成できる。第1レンズアレイは反射型液晶パネル407の有効部形状と相似形開口形状を持つ多数のマイクロレンズ414からなっている。
【0032】
この第1レンズアレイ412で前記各マイクロレンズ414毎に形成された第2光源位置に第2レンズアレイ413が配置されており、各光源像の位置に配置されたマイクロレンズ415が多数集合して構成されている。このマイクロレンズ415は第1レンズアレイ412の各マイクロレンズ414の開口形状を拡大して反射型液晶パネル407に投影するよう構成されており、第1レンズアレイ412のマイクロレンズ414の像が重畳されて均一照明を行う。
【0033】
ここで特に第2レンズアレイ413の反射型液晶パネル407から見た外形は図5にあるように一方向について高さを規制された形でマイクロレンズ415が多数集合して構成されている。もちろん第1レンズアレイ412の各マイクロレンズ414は各々が形成する2次光源像が第2レンズアレイ413上のマイクロレンズ415上に形成するよう設定されていることは言うまでもない。
【0034】
前記第2レンズアレイ413の外形高さを規制した方向は反射型液晶パネル407有効部への入射光軸と反射光軸を含む面方向に相当する方向に一致していることはいうまでも無い。またこのときのF値の設定は先に示した定義と同様である。
【0035】
ただし先に示した特殊開口絞り403を用いた際には一部絞りで蹴られてしまい有効に投写画像にまで至らない光線があったが、ここに示した最適化されたインテグレータ光学系を用いれば照明光学系の出射部形状を損失無く設定できることからより光利用効率の高い装置を提供することが可能となる。なお、図5において第2レンズアレイ413の形状は略小判型にしたが、必ずしもこれに制限されるものではなく図6,図7、図8にあるように長方形や六角形や楕円形でも構成可能であることは明らかである。
【0036】
上記においてパネルユニット406は入射してきた光の偏光方向を変えない場合に白表示としたが偏光方向を90度変換した場合を白表示になるパネルも応用可能である。この場合は偏光子と検光子を軸方向の異なる別々の偏光板で構成することが望ましいことは明らかであり、本発明はこの場合にも応用可能なことは言うまでもない。
【0037】
(実施の形態2)
図9は実施の形態2の概略構成図である。本例の投写型画像表示装置500はサブシステム光軸に沿って光源501から射出された光はリフレクター502により射出される。この光は照明光学系503の第1レンズアレイ504に入射する。この第1レンズアレイ504は多数のマイクロレンズ505からなっている。 このマイクロレンズ505は後述する反射型ライトバルブ506の有効部形状と相似形で、これも後述のシュリーレンバー507の位置を照明するようにサブシステム軸とシステム軸の成す角を考慮した開口形状を持っている。この第1レンズアレイ504で前記各マイクロレンズ505毎に形成された第2光源位置に第2レンズアレイ508が配置されており、各光源像の位置に配置されたマイクロレンズ509が多数集合して構成されている。
【0038】
このマイクロレンズ509は第1レンズアレイ504の各マイクロレンズ505の開口形状をコンデンサレンズ510を介して拡大してシュリーレンバー507位置に投影するよう構成されており、一旦分割された光源501からの光は重畳されてここに3次光源像を形成する。シュリーレンバー507に入射した光はここで反射されシュリーレンレンズ511に入射して有効表示領域が各画素毎に独立して制御できる反射面が多数集合して形成された反射型ライトバルブ506上に再度結像される。
【0039】
ここで黒表示すべき画素は反射面に傾きが無く入射光は反射されるため同じ光路を通ってシュリーレンバー507上に再度結像することでサブシステム軸方向に反射せしめられ光源側に戻るため、投写光学系である投写レンズ512に至ることはなく、投写像において黒表示となる。白表示すべき画素でシステム軸に対して2θの角度を持って反射された光もシュリーレンバー507上に再度結像するが傾きを持つため結像位置がずれることでシュリーレンバー507の間を抜ける。このようにしてシュリーレンバー507間を抜けた光は投写レンズ512に入射して図にはないスクリーン上に反射型ライトバルブ506の有効表示部を拡大投写する。
【0040】
以上のような構成に於いてシュリーレンレンズ511のシュリーレンバー507側のFナンバーを考えてみると、ここでは光源501の光を照明光学系503でシュリーレンバー507を照明する際に、必要な集光角をカバーするだけのFナンバーが必要になる。これに加えて反射型ライトバルブ506で傾き角θをもつ反射面で反射された光を再度シュリーレンバー507上(この場合はシュリーレンバー507間)に光の損失無く結像せしめるには、ライトバルブ射出光で角度2θに相当する分だけシュリーレンバー507側のFナンバーを小さくして構成する必要がある。
【0041】
そこで本実施例に於いて第2レンズアレイ508のサブシステム軸上から見た外形は図10にあるように一方向について高さを規制された形でマイクロレンズ509が多数集合して構成されている。もちろん第1レンズアレイ504の各マイクロレンズ505は各々が形成する2次光源像が第2レンズアレイ上のマイクロレンズ509上に形成するよう設定されていることは言うまでもない。前記第2レンズアレイ508の外形高さを規制した方向はサブシステム軸とシステム軸を含む面、言い換えればシュリーレンレンズ511からの入射光軸と反射型ライトバルブ506で反射される反射光軸を含む面に一致している。
【0042】
ここで前記シュリーレンバー507への照明光学系のFナンバーのうち前述の反射型ライトバルブ506への入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてF3、これに直交する方向の照明光学系のFナンバーをF4とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され、投写光学系に入射する光が成す角をθ2としたときにおよそ以下の関係が成り立つことが望ましい。
【0043】
sin-1(F4/2)=θ2/2+sin-1(F3/2)
上式はシュリーレンレンズ511において前述の反射型ライトバルブ506への入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向と、これに直交する方向の照明光学系のFナンバー(光の広がり角)を等しく構成することを意味しており、このとき瞳形状が円形である一般的なレンズでシュリーレンレンズ511を構成しながらも必要最小限の大きさに設定出来、コストを最小限に抑えることが出来る。また一般的に第2レンズアレイ508はプレスあるいは成形加工で作られることから、このように中心光軸に対して非対称系の形状を形成してもこの部分のコストアップはほとんどなく、明るさ性能を維持する事を実現できる。
【0044】
なお、照明効率は多少落ちるが実施の形態1に示したように照明光学系を集光レンズと特殊開口絞りとから構成しても同じ考え方が応用可能であることは同業者に容易に想像できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明の投写型画像表示装置では、反射型ライトバルブから見た照明光学系の見かけの発光部形状、言い換えれば照明光学系のFナンバーを反射型ライトバルブへの入射光と反射光がなす面方向と、これに直交する方向とで最適化することで従来構成のものよりも照明光学系のFナンバーを小さく、広い広がり角の光まで利用できるようになり、より発光部の大きい光源からの光を集光可能になることから投写像の高輝度化、装置の高効率化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1の構成を示す図
【図2】本願発明実施の形態1の照明光学系周辺構成図
【図3】実施の形態1の効果説明のための特殊開口絞りの説明図
【図4】照明光学系にレンズアレイを用いたもちいた実施の形態1の構成図
【図5】実施の形態1の第2レンズアレイ外形図(1)
【図6】実施の形態1の第2レンズアレイ外形図(2)
【図7】実施の形態1の第2レンズアレイ外形図(3)
【図8】実施の形態1の第2レンズアレイ外形図(4)
【図9】本願発明の実施の形態2の構成を示す図
【図10】実施の形態2の第2レンズアレイ外形図
【図11】第1の従来構成図(特開平5−150213)
【図12】第2の従来構成図(米国特許5150205)
【図13】シュリーレン光学系を用いた第3の従来構成図
【符号の説明】
100、200、300、400、500 投写型画像表示装置
101、301、401、501 光源
102、402、502 リフレクタ−
103、408 偏光板
104、407 反射型液晶パネル
105、410 スクリーン
106、205 投写レンズ
201 光源からの光
202、304、506 反射型ライトバルブ
203 絞り
302、403、503 照明光学系
303 シュリーレン光学系
305 投写光学系
306、507 シュリーレンバー
307、511 シュリーレンレンズ
404 集光レンズ
405 特殊開口絞り
406 パネルユニット
409、512 投写レンズ
412、504 第1レンズアレイ
413、508 第2のレンズアレイ
414、415、505、509 マイクロレンズ
510 コンデンサレンズ
Claims (6)
- 光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して変調可能な反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系とを備え、
前記照明光学系に形成される出射瞳の形状は、前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状であり、
さらに前記反射型ライトバルブへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF1、これに直交する方向のFナンバーをF2とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され投写光学系に入射する光が成す角をθ1としたとき、
F1>1/(2sin(θ1/2))、
F2<1/(2sin(θ1/2))
の関係が成り立つことを特徴とする投写型画像表示装置。 - 前記反射型ライトバルブの入射側の光軸上には偏光子、出射側には検光子が備えられており、前記反射型ライトバルブは各画素毎に独立して入射光の偏光方向を制御可能な反射型液晶ライトバルブであることを特徴とする請求項1記載の投写型画像表示装置。
- 前記反射型ライトバルブは各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御し出射光の出射角を変えることで投写光学系への光選択を行うことで画像表示を行うことを特徴とする請求項1記載の投写型画像表示装置。
- 光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御することで入射光の変調可能をおこなう反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系と、前記照明光学系と反射型ライトバルブ間に配置されたシュリーレン光学系とを備え、
前記シュリーレン光学系はシュリーレンバーとシュリーレンレンズから構成され、
前記照明光学系に形成される出射瞳の形状は、前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状であり、
さらに前記シュリーレンバーへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブへの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF3、これに直交する方向のFナンバーをF4とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と、前記反射型ライトバルブで反射され前記投写光学系に入射する光が成す角をθ2としたときに、sin-1(F4/2)とθ2/2+sin-1(F3/2)がほぼ等しくなる関係が成り立つことを特徴とする投写型画像表示装置。 - 光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して変調可能な反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系とを備え、
前記照明光学系は光源からの光を部分光に分割して2次光源像を形成する第1レンズアレイと、前記2次光源像形成位置にマイクロレンズを複数配置してなる第2レンズアレイからなるインテグレータ光学系であり、前記第2レンズアレイの全体形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状であり、
さらに前記反射型ライトバルブへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF1、これに直交する方向のFナンバーをF2とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と反射型ライトバルブで反射され投写光学系に入射する光が成す角をθ1としたとき、
F1>1/(2sin(θ1/2))、
F2<1/(2sin(θ1/2))
の関係が成り立つことを特徴とする投写型画像表示装置。 - 光源と、前記光源からの光を所望の位置に集光する照明光学系と、前記照明光学系からの光を各画素毎に独立して制御可能な反射面を備えてなり、この反射面傾き角を制御することで入射光の変調可能をおこなう反射型ライトバルブと、前記反射型ライトバルブ上の画素を拡大投写する投写光学系と、前記照明光学系と反射型ライトバルブ間に配置されたシュリーレン光学系とを備え、
前記シュリーレン光学系はシュリーレンバーとシュリーレンレンズから構成され、
前記照明光学系は光源からの光を部分光に分割して2次光源像を形成する第1レンズアレイと、前記2次光源像形成位置にマイクロレンズを複数配置してなる第2レンズアレイからなるインテグレータ光学系であり、前記第2レンズアレイの全体形状は前記反射型ライトバルブへの入射光軸と反射型ライトバルブの反射光軸を含む面方向に相当する方向の寸法がこれに直交する方向の寸法より短い形状であり、
さらに前記シュリーレンバーへの前記照明光学系のFナンバーのうち反射型ライトバルブへの入射、反射光軸を含む面方向に相当する方向についてのFナンバーをF3、これに直交する方向のFナンバーをF4とし、前記反射型ライトバルブへの入射光と、前記反射型ライトバルブで反射され前記投写光学系に入射する光が成す角をθ2としたときに、sin -1 (F4/2)とθ2/2+sin -1 (F3/2)がほぼ等しくなる関係が成り立つことを特徴とする投写型画像表示装置。
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