JP4084968B2 - Easy peel multilayer composite film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品の他に化粧品や洗剤の薬品や界面活性剤等の液体包装用にも使用できる、透明性が良く、高防湿性と酸素バリアー性、保香性を兼ね備えた、イージーピール機能を有したフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品の密封包装の形態として、缶詰、瓶詰め、レトルト包装品、袋詰め等が知られており、中でも、深絞り成形機で形成したトレイに食品を詰め、樹脂フィルムでシールされたパック品が簡便であり、また、密封性と易開封性の両特性を兼ね備えたイージーピール機能を付与することが、多用されるようになっている。
【0003】
このような食品のパック品に用いる包装材料としては、少なくともトレイあるいはシールフィルムの一方に、イージーピール機能を有するとともに、酸素バリアー性と高防湿性も有するフィルム(本発明では比較的厚めのシートも含めている)が用いられる。このようなフィルムとして、少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリプロピレン樹脂(PP)およびポリエチレン樹脂(PE)を共押出した多層フィルムが知られている。ここで利用されていたイージーピールの剥離機構としては、主にシール側から2層目までの構成が、PE層(シール層)/PP層であり、シール層であるPE層を相手側に移行させ剥離させる方法であった(例えば、特開平11−34245号公報)。
【0004】
このイージーピール機能を付与する方法では構成において、剥離させる層(PP層)をできるだけ硬い素材にした方が開封性は良好で、開封がスムーズなものになる傾向がある。
【0005】
しかし、腰があり、比較的剥離させやすいホモPP(hPP)を用いた場合は、樹脂の性質から透明性において劣る結果となっている。一方、コポリマーPP(cPP)の場合、透明性は比較的良いが腰がないため、剥離する時スムーズな剥離性が得られず、ムラのあるスリップスティックの様な現象が発生していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、透明性、剥離性の良好なイージーピール機能を有するフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は以下の手段によって達成される。
【0008】
すなわち、本発明は、少なくとも、エチレン含有量29〜47モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)層、Tgが60〜80℃であるポリシクロオレフィン樹脂(COP)層、および、ポリエチレン系樹脂(PE)および/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)からなるシール層で構成されている多層複合フィルムであって、シール層に隣接してCOP層が配されているイージーピール性多層複合フィルムを提案するものである。
【0009】
さらに、本発明は、多層複合フィルムの層の樹脂構成が、シール層側から(1)PEあるいはEVA/COP/接着樹脂(AD)/EVOH、(2)PEあるいはEVA/COP/AD/脂肪族ポリアミド樹脂(Ny)/EVOH、または(3)PEあるいはEVA/COP/AD/EVOH/Nyであるイージーピール性多層複合フィルムである。
【0010】
本発明では、フィルムの剥離機能は、COP層とシール層であるPEあるいはEVA層との間で剥離させることによりパック品としてイージーオープンの機能が付与されている。また、イージーピール強度の設定にあたり、ポリエチレン系樹脂をシール層に用いた場合、低密度ポリエチレン(LD)とエチレン−α−オレフィン共重合体(LL)をブレンドすることにより、強度設定が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明のフィルムに使用されるEVOHは、ケン化度90以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物で、エチレン含量が29〜47モル%であることが必要である。ここでエチレン含量が29モル%未満ではCOPやNyとの押出で押出温度が高くなり、熱劣化する可能性があるため好ましくない。その他にも硬く、割れやすくなるとともに、高湿度化での酸素バリアー性の低下が著しい等の不具合がある。逆にエチレン含量が47モル%を越えると酸素バリアー性が低下し、ハイバリアー材としての効果が不十分となるため不適である。
【0013】
ポリシクロオレフィン樹脂(COP)はTgが60〜80℃であることが必要であるが、これはEVOHとの押出性を考慮している。Tgが60℃未満であると押出性に問題が出てくる可能性が高いこと、および常温でも気温が高い時には軟化してしまうため問題がある。逆にTgが80℃を越えると押出温度が高くなり、共押出するEVOHの熱劣化を引き起こすという問題があるとともに、深絞り成形等の後加工がし難くなるという問題がある。特にEVOHは高温押出すると分子間の架橋が進み、粘度が高くなることによるブツ等の問題が発生するため、押出温度、口金温度を240℃以下に抑えることが求められ、Tgが80℃以下のCOPの使用は非常に有効である。COPは環状ポリオレフィンとも呼ばれ、非晶質のため透明性が良好である。COPの種類は特に限定しないがゼオノア750R(商品名、日本ゼオン社製、Tg=70℃)等が好適に使用できる。また環状オレフィン単体の重合体だけでなくα−オレフィンとの共重合体等も好適に使用できる。COP層の厚さは5μm以上とし、剛性のある層とすることが好ましいが、防湿性を満足させる場合、20μm以上あると好ましい。
【0014】
シール層にPEあるいはEVAを用い、それに隣接してCOP層を配することで層間剥離タイプのイージーピール性を付与することができる。なお、COPはPEやEVAに比べるとシール性(ホットタック性、爽雑物シール性等)が劣るため、シール材としてCOPは使用しづらい。
【0015】
ここでPEの中でもCOPとのイージーピール強度が1000(gf/15mm幅)程度をコンスタントに示すLDを使用することが有効である。また、他に層間接着性がコンスタントな樹脂にEVAがある。この特性を利用し、COP層とシール層(LD層あるいはEVA層)の間で層間剥離させ、密封性と易開封性のバランスがとれたイージーピール機能を付与することができる。
【0016】
また、シール層にLLを使用した場合、共重合α−オレフィンがC4、C6、C8のいずれのタイプを問わず、COPとの層間接着性が良好となりすぎるため、シール強度が強くなる傾向にあり、バランスの良いイージーピール機能を持たせることが困難になりやすい。COPとの層間接着性がコンスタントなLDを用い、このLDにLLをブレンドすることにより、LDのみでは不足するイージーピール強度を調整することも可能である。
【0017】
ここで、従来の技術としてシール層に隣接した層にPP層を配して、比較的硬い樹脂を剥離する方の層側にすることでスムーズな比較的引っかかりのない剥離性をもった層構成が知られている。その構成としては、シール側から2層目までの構成がPE層(シール層)/PP層となっていて、PP層とPE層の層間で剥離させ、PE層を相手側である底材あるいは蓋材に1層分を移行させてパック品を開封させていた。この層構成において、剥離させる層をできるだけ硬い素材にした方が開封性は良好でスムーズなものになる傾向があつた。PP層を剥離させた場合は、硬さ不足が生じ、スムーズな剥離性でない場合があり、ムラのあるスリップスティックの様な現象が発生していた。そこで、本発明では、PP層の代わりにCOP層を配しており、COPはPPよりさらに硬い樹脂の為、スムーズな開封性が得られる。
【0018】
シール層のLD層またはEVA層の厚さは、イージーピールを行う際、シール層を破断させることが必要でありかつシール性を保持するために3〜15μmに設定することが好ましい。
【0019】
上記COPとEVOHを含んだ層構成としては、次のようなものがあげられる。すなわち、(1)PEあるいはEVA/COP/AD/EVOH、(2)PEあるいはEVA/COP/AD/Ny/EVOHまたは(3)PEあるいはEVA/COP/AD/EVOH/Nyの層構成をとる多層複合フィルムである。なお、ここでADは接着性樹脂を示し、各層間の接着性を向上させる目的で用いられ、ポリオレフィンに無水マレイン酸を少量グラフトさせたもの、ポリオレフィンの重合時にアクリル酸を少量共重合させたもの、熱可塑性ポリウレタン等種々あり、接着させる樹脂の種類等に応じて適宜選択される。
【0020】
イージーピール強度をより強いものに設定する場合、複合フィルムにあるイージーピール剥離層以外の各層間強度を強くする必要がある。これは、剥離させる際、デラミネート(層間剥離)の発生を防止するもので、ADと隣接する樹脂はEVOHよりもNyの方が好ましい。これはADがEVOHよりもNyの方が強固に接着し易いためで、Nyを用いた方が層間強度は強くなりイージーピール強度が強いものが得られやすくなる。
【0021】
ここで用いるNyは特に限定されないが、EVOHの架橋を防止すべく押出温度、口金温度を下げるため融点の低い共重合脂肪族ポリアミド6/66(6/66−Ny)がより好適に使用できる。
【0022】
本発明の多層複合フィルムは、各層の樹脂を押出機より押出し、マニホールダイあるいはリングダイで積層する共押出で製造することが好ましく、樹脂の押出量により層厚を適宜コントロールする。共押出以外にも延伸フィルムとドライラミネートする等、用途、要求品質に合わせて様々な積層方法、構成が考えられる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
なお、以下の実施例、比較例において使用した樹脂およびフィルムを下記に示す。
【0025】
LD :日本ポリケム社製、ノバテックLD(商品名)
EVA :日本ポリケム社製、ノバテックEVA(商品名)
LL :日本ポリケム社製、ノバテックLL(商品名)
hPP :ホモポリマーポリプロピレン、日本ポリケム社製、ノバテックPP(商品名)
cPP :コポリマーポリプロピレン、日本ポリケム社製、ノバテックPP(商品名)
PB−1:ポリブテン−1、三井化学社製、タフマー(商品名)
COP :ポリシクロオレフィン、日本ゼオン社製、ゼオノア750R(商品名)
AD :酸変性EVA、三菱化学社製、モディックAP(商品名)
Ny :6−Ny、三菱エンジニアリングプラスチック社製、ノバミッド(商品名)
EVOH:エチレン含有量29〜47モル%のエチレンビニルアルコール共重合体、日本合成化学社製、ソアール(商品名)
PETG:非晶質ポリエステル、イーストマンケミカル社製、PETG6763(商品名)
mPE :メタロセン触媒で重合したポリエチレン、日本ポリケム社製、カーネル(商品名)
PET :2軸延伸ポリエステルフィルム、三菱ポリエステルフィルム社製、ダイアホイルH500(商品名)、厚み12μm
ONy :2軸延伸ナイロンフィルム、三菱化学興人パックス社製、ボニール(商品名)、厚み25μm
【0026】
多層複合フィルムの製造方法
共押出法:多層押出Tダイ付き押出機により、所定樹脂を多層に共押し出しして、表1所定の厚みの多層フィルムを得た。なお、押出機それぞれの温度は樹脂毎に最適温度、押出量を設定した。なお、表1には共押出積層間を/で示してある。
ドライラミネート法:上記原料フィルム同士をドライラミネーターでラミネートフィルムを得た。なお、表1ではドライラミネート層間は//で示してある。
【0027】
イージーピール多層複合フィルムの評価
イージーピール強度:2軸延伸ナイロンフィルム(厚み25μm)とLLフィルム(厚み50μm)をドライラミネートしたフィルムのLL側に、下記で製造した多層複合フィルムのPEあるいはEVA側を併せ、ヒートシーラーにて、圧力3.2Kg・f/cm2、150℃、2秒で貼り合わせたものを、シール部分を巾15mm、長さ40〜80mmで切り取り、貼り合わせ部を開き、両端を引っ張り試験機((株)オリエンテック社製、PTM−50(商品名))のチャックに挟み、引き取り速度200mm/分で引っ張り、シール部が剥離する時の最大値を測定した。
透明性:上記イージーピール強度測定時に使用した貼り合わせ品を目視により判定した(○:透明性良好、△:透明性若干悪い、×:透明性悪い)。
剥離性:剥離面および上記イージーピール強度測定時の剥離挙動を目視により判定した。
【0028】
実施例1
各層の厚みが、それぞれEVOH20μm、Ny40μm、AD10μm、COP65μmおよびLD8μmとなるように共押出し、シール層がLD8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0029】
実施例2
実施例1において、LDに代えてEVAを用いる他は実施例1と同様にして、シール層がEVA8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0030】
実施例3
各層の厚みが、それぞれPETG30μm、AD10μm、Ny10μm、EVOH20μm、AD10μm、COP60μmおよびLD8μmとなるように共押出し、シール層がLD8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0031】
実施例4
実施例3において、LDに代えてEVAを用いる他は実施例3と同様にして、シール層がEVA8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0032】
実施例5
各層の厚みが、それぞれEVOH30μm、Ny10μm、AD10μm、COP20μmおよびLD5μmの多層複合フィルムを作成し、そのEVOH側に厚み12μmのPETをドライラミネートして、シール層がLD5μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0033】
実施例6
実施例5において、LDに代えてEVAを用いる他は実施例5と同様にして、シール層がEVA5μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0034】
実施例7
各層の厚みがEVOH20μm、Ny40μm、AD10μm、mPE15μm、COP50μmおよびLD8μmとなるように共押出し、シール層がLD8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0035】
実施例8
実施例7において、LDに代えてEVAを用いる他は実施例7と同様にして、シール層がEVA8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0036】
比較例1
各層の厚みが、EVOH20μm、Ny40μm、AD10μm、hPP60μmおよびLL8μmとなるように共押出し、シール層がLL8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0037】
比較例2
比較例1において、hPPに代えてcPPを用いる他は比較例1と同様にして、シール層がLL8μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0038】
比較例3
各層の厚みが、それぞれPETG30μm、AD10μm、Ny10μm、EVOH20μm、AD10μm、EVA50μmおよび(EVAとPB−1との混合樹脂、EVA60質量%)10μmとなるように共押出し、シール層が(EVA+PB−1)10μmである多層複合フィルムを得た。得られたフィルムの評価を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明の多層複合フィルムは、深絞り包装等熱成形用や蓋材用に最も好適に使用できるが、特に限定されるものではない。酸素バリアー性、高防湿性、腰、透明性等の特徴を利用し、様々な用途に使用できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention can be used not only for food but also for liquid packaging of cosmetics and detergent chemicals and surfactants, etc., has good transparency, high moisture resistance, oxygen barrier properties, and fragrance retention, easy peel function It is related with the film which has.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, canned foods, bottling, retort packaging, bagging, etc. are known as forms of hermetically sealed packaging of foods. Among them, packed products filled with food in a tray formed by a deep drawing machine and sealed with a resin film However, it is frequently used to provide an easy peel function having both sealing properties and easy opening properties.
[0003]
As a packaging material used for such a food pack product, at least one of the tray and the seal film has an easy peel function and also has an oxygen barrier property and a high moisture resistance (in the present invention, a relatively thick sheet is also used). Included) is used. As such a film, a multilayer film obtained by coextruding at least an ethylene-vinyl alcohol copolymer resin (EVOH), a polypropylene resin (PP), and a polyethylene resin (PE) is known. The peeling mechanism of the easy peel used here is mainly the PE layer (seal layer) / PP layer from the seal side to the second layer, and the PE layer as the seal layer is transferred to the other side. And a peeling method (for example, JP-A-11-34245).
[0004]
With this method of imparting an easy peel function, in the structure, the layer to be peeled (PP layer) is made as hard as possible, and the unsealing property tends to be good and the unsealing tends to be smooth.
[0005]
However, when homo PP (hPP) that is stiff and relatively easy to peel is used, the transparency is inferior due to the properties of the resin. On the other hand, in the case of the copolymer PP (cPP), the transparency is relatively good, but there is no stiffness, so that when the film is peeled, a smooth peelability cannot be obtained, and a phenomenon like a slipstick with unevenness occurs.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, this invention is providing the film which has an easy peel function with favorable transparency and peelability.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The above-mentioned subject is achieved by the following means.
[0008]
That is, the present invention includes at least an ethylene-vinyl alcohol copolymer resin (EVOH) layer having an ethylene content of 29 to 47 mol%, a polycycloolefin resin (COP) layer having a Tg of 60 to 80 ° C., and polyethylene. Easy peel in which a COP layer is disposed adjacent to a seal layer, which is a multilayer composite film composed of a seal layer made of a resin based on resin (PE) and / or an ethylene-vinyl acetate copolymer resin (EVA) A multilayer multilayer composite film is proposed.
[0009]
Further, according to the present invention, the resin composition of the layer of the multilayer composite film is (1) PE or EVA / COP / adhesive resin (AD) / EVOH, (2) PE or EVA / COP / AD / aliphatic from the seal layer side. Polypropylene resin (Ny) / EVOH, or (3) Easy peel multilayer composite film which is PE or EVA / COP / AD / EVOH / Ny.
[0010]
In the present invention, the peeling function of the film is imparted with an easy open function as a pack product by peeling between the COP layer and the PE or EVA layer as the seal layer. Moreover, when setting the easy peel strength, when a polyethylene resin is used for the seal layer, the strength can be set by blending low density polyethylene (LD) and ethylene-α-olefin copolymer (LL). .
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0012]
EVOH used in the film of the present invention is a saponified ethylene-vinyl acetate copolymer having a saponification degree of 90 or more, and it is necessary that the ethylene content is 29 to 47 mol%. Here, if the ethylene content is less than 29 mol%, extrusion with COP or Ny increases the extrusion temperature, which may cause thermal degradation, which is not preferable. In addition, there are problems such as being hard and easy to break, and a significant decrease in oxygen barrier properties due to high humidity. On the other hand, if the ethylene content exceeds 47 mol%, the oxygen barrier property is lowered and the effect as a high barrier material becomes insufficient, which is not suitable.
[0013]
The polycycloolefin resin (COP) needs to have a Tg of 60 to 80 ° C., which takes into account the extrudability with EVOH. When Tg is less than 60 ° C., there is a high possibility that a problem will occur in extrudability, and there is a problem because it softens when the temperature is high even at room temperature. On the other hand, when Tg exceeds 80 ° C., the extrusion temperature becomes high, which causes the problem of causing thermal deterioration of EVOH to be co-extruded, and the problem that post-processing such as deep drawing becomes difficult. In particular, EVOH is subject to cross-linking between molecules when it is extruded at a high temperature, causing problems such as blistering due to an increase in viscosity. Therefore, it is required to suppress the extrusion temperature and the die temperature to 240 ° C. or less, and Tg is 80 ° C. or less. The use of COP is very effective. COP is also called cyclic polyolefin, and has good transparency because it is amorphous. The type of COP is not particularly limited, but ZEONOR 750R (trade name, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Tg = 70 ° C.) can be preferably used. Moreover, not only the polymer of a cyclic olefin single-piece | unit but the copolymer with alpha olefin etc. can be used conveniently. The thickness of the COP layer is preferably 5 μm or more and is preferably a rigid layer. However, when the moisture resistance is satisfied, it is preferably 20 μm or more.
[0014]
By using PE or EVA for the sealing layer and disposing a COP layer adjacent thereto, delamination type easy peel properties can be imparted. In addition, since COP is inferior to PE and EVA in sealing properties (such as hot tack property and extraneous material sealing property), it is difficult to use COP as a sealing material.
[0015]
Here, among PEs, it is effective to use an LD that constantly shows an easy peel strength of about 1000 (gf / 15 mm width) with COP. In addition, EVA is another resin having a constant interlayer adhesion. By utilizing this characteristic, it is possible to provide an easy peel function in which sealing properties and easy-opening properties are balanced by delamination between the COP layer and the sealing layer (LD layer or EVA layer).
[0016]
In addition, when LL is used for the seal layer, the interlaminar adhesiveness with COP becomes too good regardless of the type of copolymer α-olefin, C4, C6, or C8, so that the seal strength tends to increase. It tends to be difficult to have a well-balanced easy peel function. It is also possible to adjust the easy peel strength, which is insufficient with only LD, by using an LD with constant interlayer adhesion with COP and blending LL with this LD.
[0017]
Here, as a conventional technique, a layer structure having a smooth and relatively non-sticking peelability by arranging a PP layer in a layer adjacent to the seal layer and making it a layer side on which a relatively hard resin is peeled off. It has been known. As the configuration, the configuration from the seal side to the second layer is a PE layer (seal layer) / PP layer, which is peeled between the PP layer and the PE layer, and the PE layer is the bottom material on the other side or The pack was opened by transferring one layer to the lid. In this layer structure, the layer to be peeled tends to be good and smooth when the material is as hard as possible. When the PP layer was peeled off, the hardness was insufficient, and there were cases where the peelability was not smooth, and a phenomenon like a slipstick with unevenness occurred. Therefore, in the present invention, a COP layer is disposed in place of the PP layer, and since COP is a resin harder than PP, smooth openability can be obtained.
[0018]
The thickness of the LD layer or EVA layer of the seal layer is preferably set to 3 to 15 μm in order to keep the sealability and to break the seal layer when performing easy peel.
[0019]
Examples of the layer structure containing COP and EVOH include the following. That is, (1) PE or EVA / COP / AD / EVOH, (2) PE or EVA / COP / AD / Ny / EVOH or (3) PE or EVA / COP / AD / EVOH / Ny It is a composite film. AD is an adhesive resin used for the purpose of improving the adhesion between each layer, and is obtained by grafting a small amount of maleic anhydride onto a polyolefin, or by copolymerizing a small amount of acrylic acid during polymerization of the polyolefin. There are various types such as thermoplastic polyurethane, and it is appropriately selected according to the type of resin to be adhered.
[0020]
When the easy peel strength is set to be stronger, it is necessary to increase the strength of each layer other than the easy peel release layer in the composite film. This prevents the occurrence of delaminating (delamination) when peeling, and the resin adjacent to AD is preferably Ny rather than EVOH. This is because Ny is more easily adhered to AD than EVOH. Therefore, using Ny increases the interlayer strength and makes it easier to obtain an easy peel strength.
[0021]
Ny used here is not particularly limited, but copolymer aliphatic polyamide 6/66 (6 / 66-Ny) having a low melting point can be more preferably used to lower the extrusion temperature and the die temperature in order to prevent EVOH from being crosslinked.
[0022]
The multilayer composite film of the present invention is preferably produced by coextrusion in which each layer of resin is extruded from an extruder and laminated with a manifold hole die or a ring die, and the layer thickness is appropriately controlled by the amount of resin extruded. In addition to coextrusion, various lamination methods and configurations are conceivable depending on the application and required quality, such as dry lamination with a stretched film.
[0023]
【Example】
Examples of the present invention will be described below, but the present invention is not limited thereto.
[0024]
The resins and films used in the following examples and comparative examples are shown below.
[0025]
LD: Nippon Polychem, Novatec LD (trade name)
EVA: Nippon Polychem Co., Ltd., Novatec EVA (trade name)
LL: manufactured by Nippon Polychem, Novatec LL (trade name)
hPP: Homopolymer polypropylene, manufactured by Nippon Polychem, Novatec PP (trade name)
cPP: Copolymer polypropylene, manufactured by Nippon Polychem, Novatec PP (trade name)
PB-1: Polybutene-1, manufactured by Mitsui Chemicals, Tuffmer (trade name)
COP: polycycloolefin, manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd., Zeonore 750R (trade name)
AD: Acid-modified EVA, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, Modic AP (trade name)
Ny: 6-Ny, manufactured by Mitsubishi Engineering Plastics, Novamid (trade name)
EVOH: ethylene vinyl alcohol copolymer having an ethylene content of 29 to 47 mol%, manufactured by Nippon Synthetic Chemical Co., Ltd., Soar (trade name)
PETG: Amorphous polyester, manufactured by Eastman Chemical Co., Ltd., PETG6763 (trade name)
mPE: Polyethylene polymerized with a metallocene catalyst, manufactured by Nippon Polychem, Kernel (trade name)
PET: Biaxially stretched polyester film, Mitsubishi Polyester Film, Diafoil H500 (trade name), thickness 12 μm
ONy: biaxially stretched nylon film, manufactured by Mitsubishi Chemical Co., Ltd., Bonile (trade name), thickness 25 μm
[0026]
Production method of multilayer composite film Coextrusion method: A multilayer resin having a predetermined thickness was obtained by coextruding a predetermined resin into a multilayer by an extruder with a multilayer extrusion T die. In addition, the temperature of each extruder set the optimal temperature and extrusion amount for every resin. In Table 1, between co-extrusion laminations are indicated by /.
Dry laminating method: A laminate film was obtained by using a dry laminator with the above raw material films. In Table 1, the dry laminate layers are indicated by //.
[0027]
Evaluation of Easy Peel Multilayer Composite Film Easy Peel Strength: The PE or EVA side of the multilayer composite film manufactured below is placed on the LL side of the dry laminated film of biaxially stretched nylon film (thickness 25 μm) and LL film (thickness 50 μm). At the same time, with a heat sealer, pressure 3.2 kg / f / cm 2 , 150 ° C., 2 seconds, the seal part is cut out with a width of 15 mm and a length of 40-80 mm, the bonded part is opened, both ends Was pulled between chucks of a tensile tester (Orientec Co., Ltd., PTM-50 (trade name)), pulled at a take-off speed of 200 mm / min, and the maximum value when the seal part peeled was measured.
Transparency: The bonded product used at the time of measuring the above easy peel strength was visually determined (◯: good transparency, Δ: slightly poor transparency, x: poor transparency).
Peelability: The peel behavior at the time of measuring the peel surface and the above easy peel strength was determined visually.
[0028]
Example 1
Each layer was coextruded so that the thickness of EVOH was 20 μm, Ny 40 μm, AD 10 μm, COP 65 μm, and LD 8 μm, and a multilayer composite film having a seal layer of LD 8 μm was obtained. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0029]
Example 2
A multilayer composite film having a seal layer of EVA 8 μm was obtained in the same manner as in Example 1 except that EVA was used instead of LD. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0030]
Example 3
Each layer was coextruded so that the thickness of each layer was PETG 30 μm, AD 10 μm, Ny 10 μm, EVOH 20 μm, AD 10 μm, COP 60 μm, and LD 8 μm, and a multilayer composite film having a seal layer of LD 8 μm was obtained. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0031]
Example 4
In Example 3, a multilayer composite film having a seal layer of EVA 8 μm was obtained in the same manner as in Example 3 except that EVA was used instead of LD. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0032]
Example 5
A multilayer composite film having a thickness of each layer of EVOH 30 μm, Ny 10 μm, AD 10 μm, COP 20 μm, and LD 5 μm was prepared, and 12 μm thick PET was dry-laminated on the EVOH side to obtain a multilayer composite film having a seal layer of LD 5 μm. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0033]
Example 6
In Example 5, a multilayer composite film having a seal layer of EVA of 5 μm was obtained in the same manner as in Example 5 except that EVA was used instead of LD. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0034]
Example 7
Each layer was coextruded so that the thickness of EVOH was 20 μm, Ny 40 μm, AD 10 μm, mPE 15 μm, COP 50 μm, and LD 8 μm, and a multilayer composite film having a seal layer of LD 8 μm was obtained. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0035]
Example 8
In Example 7, a multilayer composite film having a seal layer of EVA 8 μm was obtained in the same manner as in Example 7 except that EVA was used instead of LD. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0036]
Comparative Example 1
Each layer was coextruded so that the thickness of EVOH was 20 μm, Ny 40 μm, AD 10 μm, hPP 60 μm and LL 8 μm, and a multilayer composite film having a seal layer of LL 8 μm was obtained. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0037]
Comparative Example 2
A multilayer composite film having a seal layer of LL 8 μm was obtained in the same manner as in Comparative Example 1 except that cPP was used instead of hPP in Comparative Example 1. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0038]
Comparative Example 3
Each layer is coextruded so that the thickness of each layer is PETG 30 μm, AD 10 μm, Ny 10 μm, EVOH 20 μm, AD 10 μm, EVA 50 μm and (mixed resin of EVA and PB-1, EVA 60 mass%) 10 μm, and the sealing layer is (EVA + PB-1) 10 μm A multilayer composite film was obtained. Table 1 shows the evaluation of the obtained film.
[0039]
[Table 1]
[0040]
【The invention's effect】
The multilayer composite film of the present invention can be most suitably used for thermoforming such as deep-drawing packaging and for lid materials, but is not particularly limited. Utilizing features such as oxygen barrier properties, high moisture resistance, waist, and transparency, it can be used in various applications.
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