JP4081383B2

JP4081383B2 - Fiber products

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Publication number: JP4081383B2
Application number: JP2003026415A
Authority: JP
Inventors: 二四夫山本; 憲一田中; 節子荻野; 裕之近藤
Original assignee: Sakai Ovex Co Ltd
Current assignee: Sakai Ovex Co Ltd
Priority date: 2003-02-03
Filing date: 2003-02-03
Publication date: 2008-04-23
Anticipated expiration: 2023-02-03
Also published as: FR2850678A1; JP2004238742A; ITMI20031625A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾燥時と湿潤時とで絵柄が変化する繊維製品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、織物、編物、不織布などの布帛の意匠性を高めるために、乾燥時と水に濡れた湿潤時とでは絵柄が変化するように、布帛を処理することが行われている。たとえば、ポリアミドからなり、湿潤時に絵柄が顕出する繊維製品が知られている（たとえば、特許文献１参照）。この繊維製品は、ポリアミドからなる未処理の布帛に、白色顔料を含む糊剤によって絵柄を形成する捺染処理、グリセリンと硫酸水溶液とを用いて布帛表面を改質して絵柄の顕出性を向上させる白化処理および染色を施すことによって得ることができる。しかしながら、この繊維製品では、布帛を染色する際に、乾燥時と湿潤時のＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差が特定の数値になるように調整していないので、乾燥時でも絵柄が見えるという欠点がある。さらに、白化処理による表面改質では、均一な改質表面を得ることが難しく、顕出する絵柄にムラが生じるという欠点がある。
【０００３】
また、布帛の裏面に、撥水剤を含むプリント糊を点状、線状または格子状に付着させ、その他の部分に吸水剤を付着させたことを特徴する繊維製品が提案されている（たとえば、特許文献２参照）。しかしながら、この繊維製品は、布帛の裏面すなわち肌に接する面に、撥水部分と吸水部分とを設けることによって、スポーツ衣料、作業着などの着用時の発汗によるベトツキ現象を軽減しようとするものであり、意匠性を付与しようとするものではない。特許文献２は、乾燥時と湿潤時のＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差が特定の範囲にある着色布帛に、撥水剤を用いて捺染処理によって絵柄を印捺すること、およびそれに基づいて意匠性に優れた繊維製品が得られることについて、一切開示してない。
【０００４】
また、水着の表面に、撥水剤を用いて捺染処理を行うことによって、ストライプ状の撥水部分を設けてなる競技水着が提案されている（たとえば、特許文献３参照）。この競技水着において、ストライプ状の撥水部分を設けるのは、水中での表面摩擦抵抗を低減するためであり、水着の意匠性を高めようとするものではない。当業者であれば、表面にストライプ状の撥水部分を設けることによって、乾燥時と湿潤時とでは、水着の意匠性が変化することは予測可能であるかも知れない。しかしながら、競技水着は本来長期間にわたって使用するのではなく、競技会で１回だけ、多くても２〜３回程度着用するためのものであり、機能性のみを追及し、意匠性は問わないものである。さらに、特許文献３は、競技水着に使用する着色布帛として、乾燥時と湿潤時のＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差が特定の範囲にあるものを使用することについて、一切開示していない。実際、特許文献３の競技水着は、光線の当たり具合によっては乾燥時でもストライプがはっきり視認できるとともに、長期使用によってストライプ状撥水部分を形成する撥水剤が徐々に脱落し、意匠効果が著しく低減するという問題がある。
【０００５】
一方、水に濡れると絵柄が消失する布帛も知られている（たとえば、特許文献４参照）。特許文献４の繊維製品は、布帛の表面に親水性物質で絵柄が描かれているものである。しかしながら、この繊維製品は、絵柄を形成する物質が親水性物質であり、洗濯時に親水性物質が脱落し易いので、長期にわたってその機能を保持することは不可能である。
【０００６】
【特許文献１】
特公昭４３−４２２０号公報
【特許文献２】
実公平１−２１９９７号公報
【特許文献３】
特開平９−４９１０７号公報
【特許文献４】
実開昭６１−６９２９８号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、乾燥時と水に濡れた湿潤時とで絵柄が変化し、湿潤時に絵柄が顕出する場合には、乾燥時にその絵柄が見えることがなく、湿潤時に絵柄が消失する場合には、湿潤時にその絵柄が見えることがなく、しかもいずれの場合にも長期にわたって絵柄が明瞭に変化する、きわめて意匠性の高い繊維製品を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、乾燥時のＬ値が１５〜８５であり、かつ乾燥時のＬ値と湿潤時のＬ値の差が０．５〜２０である着色布帛の少なくとも表面に、撥水剤を用いて予め定める絵柄が印捺されており、
着色布帛が、布帛を染料によって染色したものであり、
撥水剤が、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物であることを特徴とする繊維製品である。
【０００９】
本発明は、乾燥時のＬ値が１５〜８５であり、かつ乾燥時のＴＫ／Ｓ値と湿潤時のＴＫ／Ｓ値の差が１〜８０である着色布帛の少なくとも表面に、撥水剤を用いて予め定める絵柄が印捺されており、
着色布帛が、布帛を染料によって染色したものであり、
撥水剤が、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物であることを特徴とする繊維製品である。
【００１０】
本発明は、乾燥時のＬ値が１５〜８５であり、乾燥時のＬ値と湿潤時のＬ値の差が０．５〜２０であり、かつ乾燥時のＴＫ／Ｓ値と湿潤時のＴＫ／Ｓ値の差が１〜８０である着色布帛の少なくとも表面に、撥水剤を用いて予め定める絵柄が印捺されており、
着色布帛が、布帛を染料によって染色したものであり、
撥水剤が、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物であることを特徴とする繊維製品である。
【００１１】
本発明に従えば、乾燥時のＬ値が特定の範囲にあり、かつ乾燥時および水に濡れた湿潤時のＬ値の差および／または乾燥時および湿潤時のＴＫ／Ｓ値の差が特定の範囲にある着色布帛の少なくとも表面に、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物である撥水剤で絵柄を印捺することによって、湿潤時と乾燥時とで絵柄が明瞭に変化し、その変化が長期間にわたって保持される、きわめて意匠性の高い繊維製品を得ることができる。
【００１２】
すなわち本発明においては、布帛を着色する際に、得られる着色布帛の、乾燥時のＬ値、ならびに乾燥時および湿潤時のＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差が特定の範囲になるように着色を行い、この着色布帛に、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物である撥水剤による捺染処理を施して絵柄を形成することによって、乾燥時のみに鮮明な絵柄が顕出し、長期にわたって使用しても絵柄の顕出が明瞭であり、しかも絵柄の鮮明度もほとんど低下することがない、きわめて意匠性の高い繊維製品を得ることができる。
【００１３】
湿潤時に絵柄が消失する本発明の繊維製品は、布帛が撥水剤によって絵柄が印捺されているので、乾燥時には絵柄が顕出し、湿潤時には印捺されている部分（絵柄部分）は撥水剤の存在によって色の変化が起こらないのに対し、印捺されていない部分は湿潤によって濃色化するので、湿潤時に絵柄が消失するように見える。
【００１５】
また、染料を用いて、特定のＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差を有するように染色された着色布帛に、撥水剤を用いて絵柄を形成することによって、絵柄の顕出性、鮮明度、長期的な耐久性などが一層向上した繊維製品を得ることができる。
また、特定の成分を含有する撥水剤組成物を用いることによって、絵柄の顕出、鮮明度などがさらに長期的に保持される。
【００１６】
また本発明の繊維製品は、布帛が、合成繊維、天然繊維、再生繊維および半合成繊維から選ばれる１種または２種以上を含む織物、編物または不織布であることを特徴とする。
【００１７】
また本発明の繊維製品は、合成繊維が、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、ポリウレタン系繊維およびアクリル系繊維から選ばれる１種または２種以上であることを特徴とする。
【００１８】
本発明に従えば、本発明の繊維製品の原材料になる布帛として、好ましくは合成繊維、天然繊維、再生繊維および半合成繊維から選ばれる繊維を含む織物、編物または不織布、より好ましくはポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、ポリウレタン系繊維およびアクリル系繊維から選ばれる合成繊維を含む織物、編物または不織布を用いることによって、本発明の繊維製品の長期的な耐久性が増すとともに、絵柄の長期的な顕出性も向上する。
【００２１】
また本発明の繊維製品は、撥水剤組成物が、さらに顔料および／または染料を含むことを特徴とする。
【００２２】
本発明に従えば、前述の撥水剤組成物にさらに特定の着色剤を添加することによって、乾燥時に絵柄が見え、湿潤時に絵柄が消失し、このような絵柄の変化が長期にわたって明瞭に繰り返される本発明の繊維製品を得ることができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
本発明の繊維製品は、乾燥時に絵柄が見え、湿潤時に絵柄が消失して無地であるものを包含する。さらに本発明の繊維製品は、乾燥時と湿潤時とで異なる絵柄が検出するものを含む。
【００２７】
本発明の繊維製品は、乾燥時のＬ値が１５〜８５、好ましくは２５〜７０であり、乾燥時と湿潤時のＬ値の差（以後特に断らないかぎり単に「Ｌ値の差」と称する）が０．５〜２０、好ましくは４〜１５および／または乾燥時と湿潤時のＴＫ／Ｓ値との差（以下特に断らないかぎり単に「ＴＫ／Ｓ値の差」と称する）が１〜８０、好ましくは３０〜６０となるように布帛を着色し、この特定の着色布帛に、撥水剤を用いる捺染処理によって絵柄を印捺することを特徴とする。
【００２８】
乾燥時のＬ値が１５未満の場合、および８５を超える場合には、絵柄の顕出または消失が不鮮明になるおそれがある。
【００２９】
Ｌ値の差が０．５未満またはＴＫ／Ｓ値の差が１未満である着色布帛を用いると、顕出する際の絵柄が不鮮明になるとともに、絵柄の変化が不明瞭になる場合がある。一方、Ｌ値の差が２０を超えるかまたはＴＫ／Ｓ値の差が８０を超える着色布帛を用いると、湿潤時に絵柄が顕出する繊維製品では、乾燥時に絵柄が見える場合があり、湿潤時に絵柄が消失する本発明の繊維製品では、湿潤時に絵柄が見える場合があり、いずれの場合も好ましくない。
【００３０】
Ｌ値はＪＩＳＺ８７２９に規定されており、色の明度を数値化して表わすものである。本発明においては、着色布帛の明度を表わすために用いる。Ｌ値は、下記式によって求められる。
Ｌ＝１１６×（Ｙ／Ｙｎ）^１／３−１６
ここで、Ｙは、ＪＩＳＺ８７０１又はＪＩＳＺ８７２８に規定された三刺激線Ｘ，Ｙ，ＺのＹである。Ｙｎは完全拡散反射面のＸＹＺ系における三刺激値のＹであり、分光光度計を用いて測定される当該布帛の４００〜７００ｎｍの反射率から算出できる。
【００３１】
ＴＫ／Ｓ値は、着色布帛の色の濃淡を数値化して表わすものである。具体的には、当該着色布帛について波長４００〜７００ｎｍの光の反射率を分光光度計によって測定し、波長ごとにクベルカームンクの式によって色の濃度に比例する数値（Ｋ／Ｓ値）を求めて合計した数値がＴＫ／Ｓ値である。Ｋ／Ｓ値は、下記の式によって求められる。
Ｋ／Ｓ＝（１−Ｒ）^２／２Ｒ
ここで、Ｒは反射率である。
【００３２】
本発明において、着色布帛は、布帛を染料で染色したものであることが好ましい。
【００３３】
着色布帛を得るために使用される布帛は、特に制限されることはなく、従来からこの分野で常用されている布帛を用いることができる。
【００３４】
布帛の形態としては特に制限されることない。しかしながら、得られる繊維製品の種々の好ましい特性をさらに向上させることを考慮すると、織物、編物、不織布などが挙げられる。織物としては、たとえば、平織、綾織、朱子織、もじり織、ジャカード織、重ね織などが挙げられる。編物としては、たとえば、天竺編み、フライス編み、スムース編み、鹿の子編み、ツーウェー編み、ハーフ編み、サテン編みなどが挙げられる。不織布としては、たとえば、ニードルパンチ、サーマルボンド、ケミカルボンド、ステッチボンドなどの乾式法、パルプなどの湿式法、スパンボンド法、メルトブローン法、スパンレース法などによって製造される不織布などが挙げられる。
【００３５】
布帛の目付けは特に制限されることはなく、布帛の形態、布帛を構成する糸の材質、形態などに応じて広い範囲から適宜選択できる。しかしながら、布帛の目付けは、通常は５０〜５００ｇ／ｍ^２程度、好ましくは１００〜３００ｇ／ｍ^２程度である。
【００３６】
布帛に含まれる繊維としては、合成繊維、天然繊維、再生繊維、半合成繊維などが挙げられる。合成繊維としては特に制限されることはなく、従来の合成繊維をいずれも使用でき、たとえば、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、ポリウレタン系繊維、アクリル系繊維などが挙げられる。天然繊維としては、たとえば、木綿、羊毛、麻などが挙げられる。再生繊維としては、たとえば、レーヨン、キュプラなどが挙げられる。半合成繊維としては、たとえば、アセテート、トリアセテート、プロミックスなどが挙げられる。これらの繊維は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。これらの中でも合成繊維が好ましく、これらの合成繊維からなるダル糸、ＣＤポリエステルニット加工糸、スパンデックス繊維（たとえば商品名：エスパ、東洋紡績（株）製）などが特に好ましい。ダル糸の単繊度は通常０．１〜１０００デニール程度、好ましくは０．５〜５デニール程度である。ＣＤポリエステルニット加工糸の単繊度は通常０．５〜５００デニール程度、好ましくは１〜５デニール程度である。スパンデックス繊維の単繊度は通常０．１〜５００デニール程度、好ましくは０．５〜５デニール程度である。
【００３７】
布帛に含まれる繊維の形態としては特に制限されることはなく、たとえば、フィラメント糸、紡績糸、混紡糸、嵩高糸（伸縮性嵩高加工糸、非伸縮性嵩高加工糸など）、中空糸、被覆糸、コアヤーン、複合糸、扁平糸、異形断面糸、スプリット糸、混繊糸などが挙げられる。
【００３８】
布帛を、乾燥時のＬ値ならびにＬ値の差および／またはＴＫ／Ｓ値の差が前述の特定の範囲になるように染色するには、特別な方法を必要とせず、使用される染料および／または顔料の種類、その使用量、染料および／または顔料とともに使用する界面活性剤の種類とその使用量、染色温度などの各種条件を適宜選択すればよい。その一例として、たとえば染料を用いる場合には、染料（好ましくは分散染料または酸性染料）濃度が通常０．００１〜１５％ｏｗｆ、好ましくは０．０１〜１０％ｏｗｆであり、界面活性剤を０．１〜１０ｇ／リットル、好ましくは０．３〜５ｇ／リットルおよび酸を０．１〜１０ｇ／リットル、好ましくは０．５〜５ｇ／リットルの割合で含む染色浴によって、染色を行うのがよい。酸としては、たとえば、酢酸、ギ酸、酢酸酢曹などが使用できる。
【００３９】
着色布帛に絵柄を印捺するための撥水剤としては、公知のものをいずれも使用できるけれども、得られる繊維製品の長期的な絵柄の顕出性、鮮明度なども含めた長期的耐久性などを考慮すると、たとえば、つぎの（イ）〜（ニ）の撥水剤組成物を用いるのが好ましい。
（イ）撥水性合成樹脂および／または撥水性材料を含む撥水剤組成物。この撥水剤組成物は、顔料、染料などを含んでいてもよい。
（ロ）撥水性合成樹脂および／または撥水性材料と、捺染用バインダー樹脂、架橋性熱硬化性樹脂、有機溶剤および水から選ばれる１種または２種以上とを含む撥水剤組成物。この撥水剤組成物は、好ましくは界面活性剤を含んでいる。さらにこの撥水剤組成物は、顔料、染料、糊剤などを含んでいてもよい。
（ハ）隠蔽性顔料と、捺染用バインダー樹脂とを含む撥水剤組成物。この撥水剤組成物は、顔料、染料などを含んでいてもよい。
（ニ）捺染用バインダー樹脂と、架橋性熱硬化性樹脂とを含む撥水剤組成物。
【００４０】
これらの撥水剤組成物の中でも、撥水剤組成物（イ）および（ロ）が好ましい。
【００４１】
〔撥水剤組成物（イ）〕
撥水剤組成物（イ）は、撥水性合成樹脂および撥水性材料を主成分とする。
【００４２】
撥水性合成樹脂としては、繊維製品の撥水処理に常用される公知のものを使用できる。その中でも、たとえば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、フッ素系樹脂とアクリル系樹脂との混合物、パーフルオロアルキル基含有ポリマー（たとえば、パーフルオロアルキル基含有アクリル酸エステルの重合体）などが好ましく、フッ素樹脂、フッ素系樹脂とアクリル系樹脂との混合物などが特に好ましい。また、市販の撥水性合成樹脂を使用することもできる。その具体例としては、たとえば、ポロンコートＮＯ１（商品名、シリコーン樹脂、信越化学（株）製）、ユニストン７ＭＫ、ユニストン７Ｍ−ＳＶ（いずれも商品名、アクリル樹脂とフッ素樹脂との混合物、林化学（株）製）、ＡＧ７３０、ＡＧ７８０（いずれも商品名、パーフルオロ基含有アクリル酸エステル重合体、旭硝子（株）製）、スコッチガードＦＣ２５１（商品名、フッ素樹脂エマルジョン、住友スリーエム（株）製）などを挙げることができる。撥水性合成樹脂は、１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。
【００４３】
撥水性材料としては、たとえば、ワックスにアルミニウム塩および／またはジルコニウム塩を溶解または分散させてなる組成物、クロム錯化合物などが挙げられる。ワックスとしては公知のものを使用でき、たとえば、パラフィンなどの鎖状炭化水素類などが挙げられる。アルミニウム塩としては、たとえば、酢酸アルミニウム、蟻酸アルミニウムなどが挙げられる。ジルコニウム塩としては、たとえば、オキシ塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモンなどが挙げられる。クロム錯化合物としては、たとえば、ウエル＋−型錯化合物であるステアリン酸クロミッククロライドなどが挙げられる。撥水性材料は、１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。
【００４４】
染料および／または顔料の添加によって、前述のように、乾燥時に絵柄が見え、湿潤時に絵柄が消失する本発明の繊維製品を得ることができる。顔料としては公知のものを使用でき、たとえば、ペリレンブラック顔料、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガンなどが挙げられる。染料としても公知のものを使用でき、たとえば、分散染料、カチオン染料、酸性染料、塩基性染料、直接染料、建染染料、金属錯塩染料、反応染料などが挙げられる。染料および顔料はそれぞれ１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。染料および／または顔料の配合量は、通常は撥水剤組成物（イ）全量の０．０１〜１０重量％、好ましくは０．１〜２重量％である。
【００４５】
〔撥水剤組成物（ロ）〕
撥水剤組成物（ロ）は、撥水性合成樹脂および撥水性材料を主成分とし、残部が水、有機溶剤、捺染用バインダー樹脂および架橋性熱硬化性樹脂である組成物である。
【００４６】
撥水性合成樹脂としては、撥水剤組成物（イ）と同様のものを使用できる。撥水性合成樹脂は、１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。撥水性合成樹脂の配合量は特に制限されず、撥水性合成樹脂の種類、併用するのが水または有機溶剤のいずれであるかという点、布帛の形態、布帛を構成する繊維の形態および材質などの各種条件に応じて、広い範囲から適宜選択できる。しかしながら、撥水性合成樹脂の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の５〜９０重量％、好ましくは１０〜８０重量％である。
【００４７】
撥水性材料としても、撥水剤組成物（イ）と同様のものを使用できる。撥水性材料は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。撥水性材料の配合量は特に制限されず、撥水性材料の種類、併用するのが水または有機溶剤のいずれであるかという点、布帛の形態、布帛を構成する繊維の形態および材質などの各種条件に応じて、広い範囲から適宜選択できる。しかしながら、撥水性材料の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の１０〜８０重量％、好ましくは３０〜５０重量％である。
【００４８】
捺染用バインダー樹脂としては公知のものを使用でき、たとえば、アクリル系樹脂、ポリアクリル酸メチルメタクリレートなどが挙げられる。捺染用バインダー樹脂は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。捺染用バインダー樹脂の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の１〜８０重量％、好ましくは３０〜７０重量％である。
【００４９】
架橋性熱硬化性樹脂としては公知のものを使用でき、グリオキザール、メラミン樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。熱硬化性樹脂の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の０．０１〜１０重量％、好ましくは１〜５重量％である。
【００５０】
有機溶剤としては公知のものを使用でき、たとえば、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ミネラルターペンなどの脂肪族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。有機溶剤は１種を単独で使用できまたは必要に応じて２種以上を併用できる。必要ならば、水と有機溶剤とを併用することもできる。水および／または有機溶剤の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の１〜９０重量％、好ましくは３０〜７０重量％である。
【００５１】
撥水剤組成物（ロ）は、好ましくは、界面活性剤を含んでいる。界面活性剤の添加によって、各成分の分散性が向上し、着色布帛上に一層均一な絵柄が形成できるとともに、絵柄の鮮明さが増すという予期しない効果が得られる。界面活性剤としては公知のものを使用でき、たとえば、高級アルコール硫酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤、高級アルコール・エチレンオキシド付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどのノニオン性界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。界面活性剤の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の０．０１〜１重量％、好ましくは０．１〜１重量％である。
【００５２】
撥水剤組成物（ロ）は、さらに、染料、顔料、糊剤などを含んでいてもよい。染料および／または顔料としては、撥水剤組成物（イ）と同様のものを使用できる。染料および顔料はそれぞれ１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。染料および／または顔料の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の０．０１〜１０重量％、好ましくは０．１〜２重量％である。
【００５３】
糊剤としては公知のものを使用でき、たとえば、トラガントゴム、アラビアゴム、ローカストビーンゴム、シュラツゴム、アルギン酸ナトリウムなどの天然糊剤、メチルセルロース、カルボキシメチルセルローズ、アセチルセルロースなどのセルロース誘導体糊剤、デキストリン、ブリティッシュゴム、酸化デンプン、α−デンプンなどの加工デンプン糊剤、加工ローカストビーンゴム、加工シュラツゴムなどの加工ゴム糊剤、ビニル系誘導体、ポリアクリル酸誘導体、合成ゴムなどの合成糊剤、ターペンなどのエマルジョン糊剤などが挙げられる。また市販の糊剤を使用することもできる。その具体例としては、たとえば、ファインガムＨＥＬ（商品名、第一工業製薬（株）製）などが挙げられる。糊剤は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。糊剤の配合量は、通常は撥水剤組成物（ロ）全量の１〜５０重量％、好ましくは５〜１０重量％である。
【００５４】
〔撥水剤組成物（ハ）〕
撥水剤組成物（ハ）を用いると、本発明繊維製品の耐久性をさらに向上させることができる。撥水剤組成物（ハ）は、隠蔽性顔料と捺染用バインダー樹脂とを含む。さらに必要に応じて隠蔽性顔料以外の顔料、染料などを含んでいてもよい。撥水剤組成物（ハ）は、隠蔽性顔料を主成分とし、さらに必要に応じて隠蔽性顔料以外の顔料、染料などを含み、残部が捺染用バインダー樹脂である組成物である。
【００５５】
隠蔽性顔料としては公知のものを使用でき、たとえば、酸化チタンなどが挙げられる。隠蔽性顔料は１種を単独で使用できまたは２種以上を併用できる。隠蔽性顔料の配合量は、通常は撥水剤組成物（ハ）全量の１〜２０重量％、好ましくは５〜１０重量％である。
【００５６】
隠蔽性顔料以外の顔料および染料としては、撥水剤組成物（イ）の顔料および染料と同様のものを使用できる。隠蔽性顔料以外の顔料および／または染料の配合量は、通常は撥水剤組成物（ハ）全量の０．０１〜１０重量％、好ましくは０．１〜２重量％である。
【００５７】
捺染用バインダー樹脂としては、撥水剤組成物（ロ）の捺染用バインダー樹脂と同様のものを使用できる。
【００５８】
〔撥水剤組成物（ニ）〕
撥水剤組成物（ニ）を用いることによって、染料および／または顔料を添加する場合と同様に、乾燥時に絵柄が見え、湿潤時に絵柄が消失する本発明の繊維製品を得ることができる。撥水剤組成物（ニ）は、捺染用バインダー樹脂と架橋性熱硬化性樹脂とを含む。捺染用バインダー樹脂としては、撥水剤組成物（ロ）の捺染用バインダー樹脂と同様のものを使用できる。捺染用バインダー樹脂の配合量は、撥水剤組成物（ニ）全量の１〜８０重量％、好ましくは３０〜７０重量％である。架橋性熱硬化性樹脂としても、撥水剤組成物（ニ）の架橋性熱硬化性樹脂と同様のものを使用できる。架橋性熱硬化性樹脂の配合量は、撥水剤組成物（ハ）全量の０．０１〜１０重量％、好ましくは１〜５重量％である。
【００５９】
撥水剤組成物（ロ）〜（ニ）は、それぞれの必須成分および必要に応じて任意成分を、合計量が１００重量％になるように用い、ホモミキサーなどの公知の混合機によって混合することによって製造できる。
【００６０】
撥水剤組成物（ロ）〜（ニ）の粘度は特に制限されるものではない。しかしながら、撥水剤によって布帛上に形成される絵柄の鮮明度、長期的な耐久性などを考慮すると、その粘度は、通常は５０００〜５００００ｃｐｓ（２５℃）、好ましくは１００００〜４５０００ｃｓｐ（２５℃）である。
【００６１】
本発明の繊維製品は、撥水性の捺染剤である撥水剤を布帛に印捺することによって製造できる。たとえば、布帛に精練、染色、捺染、乾燥および熱処理を施す一般的な染色工程において、捺染剤として撥水剤を用いればよい。
【００６２】
精練は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、適当な界面活性剤を含むアルカリ水溶液の水浴に布帛を浸漬すればよい。これによって、布帛に付着している糊剤、余分な油剤などを除去することができる。
【００６３】
染色は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、染色は、適当な染料および／または顔料を用い、通常は１００〜１３０℃程度、好ましくは１１０〜１２０℃の温度下に行われ、通常は１０〜６０分程度、好ましくは１５〜３０分程度で終了する。染色した布帛は、捺染を行う前に乾燥させるのがよい。乾燥は、通常は８０〜１１０℃程度の温度下に行われ、５〜１０分程度で終了する。なお、布帛がナイロン繊維を含む場合は、染色を行う前に、白化処理を行ってもよい。本発明では、特定のＬ値および／またはＴＫ／Ｓ値を有するように布帛を染色するので、白化処理を行っても、絵柄にムラなどが生じることはほとんどない。白化処理は公知の方法に従って行うことができ、たとえば、硫酸、グリセリンおよび水を含む白化処理液に布帛を浸漬し、布帛を白化処理液から取り出して絞り、さらに水に浸漬して白化処理液を洗い流し、乾燥することによって行われる。
【００６４】
捺染は、捺染剤として上記の撥水剤を用いる以外は、公知の方法にしたがって実施することができる。捺染法としては、たとえば、ローラー捺染、フラットスクリーン捺染、ロータリスクリーン捺染、転写捺染などが挙げられる。スクリーンを用いて捺染を行う場合、スクリーンのメッシュは特に制限されないけれども、通常は８００〜１２００程度である。
【００６５】
捺染後の乾燥は１００〜１３０℃程度の温度下に行われ、５〜２０分程度で終了する。
【００６６】
熱処理は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、高温スチーミング法で１３０〜２００℃、５〜１５分蒸熱するか、またはサーモゾル法で１８０〜２１０℃、２０秒〜２分乾熱処理することによって行うことができる。
【００６７】
さらに必要に応じて、熱処理後に、洗浄を行ってもよい。洗浄は公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、非イオン界面活性剤１〜２ｇ／リットル、水酸化ナトリウム水溶液３〜５ｃｃ／リットル、ハイドロサルファイト２〜３ｇ／リットルを含む７０〜８０℃の洗浴に、布帛を浸漬する還元洗浄などが挙げられる。
【００６８】
このようにして得られる本発明の繊維製品は、たとえば、図１および図２に示すような構造を有する。図１は、本発明の実施の第１形態である本発明繊維製品１の構成を示す断面図である。図２は、本発明繊維製品１の図１に示す断面をさらに拡大して示す断面図である。
【００６９】
本発明繊維製品１は、織物２と織物２の上に印捺される絵柄３とを含んで構成される。絵柄３は、撥水剤からなる層４によって構成されている。織物２は、図２に示すように、通常縦糸５と緯糸６とから構成されている。撥水剤からなる層４によって構成される絵柄３は、その縦糸５と緯糸６とを絡める形で、縦糸５と緯糸６との上に形成されていることがわかる。
【００７０】
なお、本発明の繊維製品は、すべて、図１および図２に示すように、繊維の表面に撥水剤からなる層によって絵柄が形成される構造を有するわけではなく、たとえば、繊維そのものに撥水剤が浸透して絵柄が形成される構造、繊維の隙間に撥水剤からなる層が存在することによって絵柄が形成される構造など、種々の構造を有することができる。
【００７１】
また本発明繊維製品のうち、乾燥時と湿潤時とで異なる絵柄が顕出するものは、湿潤時に絵柄が顕出する繊維製品を製造するのに用いる撥水剤および湿潤時に絵柄が消失する本発明繊維製品を製造するのに用いる撥水剤の両方を用いて捺染処理を行い、着色布帛上に異なる２種の絵柄を形成することによって製造することができる。
【００７２】
本発明の繊維製品は、従来の繊維製品が使用されているすべての用途に使用することができ、その中でも、水着、レオタードなどのスポーツ用品、アウトドア衣料などの衣料品、テント地などのレジャー用品、建築材料などに好適に使用できる。
【００７３】
【実施例】
以下に実施例および参考例を挙げ、本発明を具体的に説明する。なお、以下において、「％」および「部」とあるのは、それぞれ、「重量％」および「重量部」を意味するものとする。
【００７４】
参考例１
（染色布帛の製造）
ポリエステルスムース編物（目付け１５０ｇ／ｍ^２）を精練した後、下記の青色染色液に浴比１：１５、１２５℃で４０分浸漬して染色を行い、染色液から取り出し、１００℃で乾燥し、さらに巾出しして乾燥した。この染色布帛は、表１に示すＬ値およびＴＫ／Ｓ値を有していた。
【００７５】

【００７６】
【表１】

【００７７】
（捺染剤の製造）
アクリル樹脂とフッ素樹脂との混合物４０部
（商品名：ユニストン７ＭＫ、林化学（株）製）
水６０部
【００７８】
両者をホモミキサーによって均一に混合し、ｏ／ｗ型エマルジョンの捺染剤を調製した。この捺染剤の粘度は、１００００ｃｐｓ（２５℃）であった。粘度は、粘度計（商品名：Ｂ型粘度計、（株）東京計器製）を用いて測定した。以下においても同様に粘度を測定した。
【００７９】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛に、捺染剤および勾玉模様に型つけしたスクリーン枠を用いてスクリーン捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１５０℃で２分間熱処理し、繊維製品を製造した。
【００８０】
得られた繊維製品は、乾燥時には注意深く観察しても絵柄が見えない無地であり、水に湿潤すると鮮明な勾玉模様が顕出する、意匠性に優れたものであった。
【００８１】
繊維製品における、絵柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれ２８．２および１１１であった。
【００８２】
参考例２
（染色布帛の製造）
ポリエステル平織物（目付け１５０ｇ／ｍ^２）を精練した後、下記の赤色染色液に浴比１：１５、１２５℃で４０分浸漬して染色を行い、染色液から取り出し、１１０℃で乾燥し、さらに巾出しして乾燥した。この染色布帛は、表２に示すＬ値およびＴＫ／Ｓ値を有していた。
【００８３】

【００８４】
【表２】

【００８５】
（捺染剤の製造）
シリコーン樹脂（商品名：ポロンコートＮＯ１、信越化学（株）製）５０部
トルエン５０部
【００８６】
ホモミキサーを使用してシリコーン樹脂をトルエンに均一に溶解し、捺染剤を製造した。この捺染剤の粘度は、２００００ｃｐｓ（２５℃）であった。
【００８７】
（染色布帛の捺染処理）
染色布帛に、捺染剤および大花模様に型つけしたスクリーン枠を用いてスクリーン捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１５０℃で２分間熱処理し、繊維製品を製造した。
【００８８】
繊維製品における、柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれ４０．７および１３１であった。
【００８９】
参考例３
（染色布帛の製造）
ポリエステルとポリウレタンとのツーウェー編物（目付け１５０ｇ／ｍ^２）を精練した後、下記の青色染色液に浴比１：１５、１２５℃で４０分浸漬して染色を行い、染色液から取り出し、１１０℃で乾燥し、さらに巾出しして乾燥した。この染色布帛は、表３に示すＬ値およびＴＫ／Ｓ値を有していた。
【００９０】

【００９１】
【表３】

【００９２】
（捺染剤の製造）
パーフロロ化アクリル酸エステル重合体１０部
（商品名：ＡＧ７３０、旭硝子（株）製）
アクリル酸エステル樹脂９０部
（商品名：ＢＲ７００、新中村化学（株）製）
【００９３】
両者をホモミキサーによって均一に混合し、捺染剤を調製した。この捺染剤の粘度は、１００００ｃｐｓ（２５℃）であった。
【００９４】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛に、捺染剤および縦線柄に型つけしたスクリーン枠を用いてロータリー捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１３０℃で３０秒間熱処理し、繊維製品を製造した。
【００９５】
繊維製品における、柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれ１５．７および９０であった。
【００９６】
参考例４
（染色布帛の製造）
ポリエステル平織物（目付け２００ｇ／ｍ^２）を精練した後、下記の青色染色液に浴比１：１５、１２５℃で４０分浸漬して染色を行い、染色液から取り出し、１１０℃で乾燥し、さらに巾出しして乾燥した。この染色布帛は、表４に示すＬ値およびＴＫ／Ｓ値を有していた。
【００９７】

【００９８】
【表４】

【００９９】
（捺染剤の製造）
フロロ化アクリル酸エステル重合体１０部
（商品名：ＡＧ７８０、旭硝子（株）製）
プリント糊２０部
（商品名：ファインガムＨＥＬ、第一工業製薬（株）製）
水７０部
【０１００】
上記成分をホモミキサーによって均一に混合し、捺染剤を製造した。この捺染剤の粘度は、３０００ｃｐｓ（２５℃）であった。
【０１０１】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛をロープ状に巻き、パディング法で捺染剤をムラ状に付着させ（絞り率１００％）、水洗してプリント糊を除去し、１００℃で５分間乾燥し、さらに１３０℃で３０秒間熱処理し、繊維製品を製造した。得られた繊維製品を水に濡らすと、不規則な柄が顕出した。
【０１０２】
繊維製品における、柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれ２８．２および１１６であった。
【０１０３】
参考例５
（染色布帛の製造）
ナイロンタフタ織物（目付け１００ｇ／ｍ^２）を精練し、ついで、硫酸１０部、グリセリン９０部および水１０部を含む溶液に浸漬し、１００％に絞ったのち、直ちに２０℃の水に１０分間潜らせ、１００℃で乾燥し、ナイロンタフタ織物に白化処理を施した。このものを酸性染料（商品名：カヤノールブルーＮＲ、日本化薬（株）製）２％ｏｗｆで染色した。この染色布帛は、表５に示すＬ値およびＴＫ／Ｓ値を有していた。
【０１０４】
【表５】

【０１０５】
（捺染剤の製造）
アクリル酸エステル樹脂（ＢＲ７００）９０部
酸化チタン白色顔料１０部
【０１０６】
上記２成分をホモミキサーによって均一に混合し、捺染剤を調製した。この捺染剤の粘度は、１２０００ｃｐｓ（２５℃）であった。
【０１０７】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛に、捺染剤および星型柄のスクリーン枠を用いてスクリーン捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１５０℃で２分間熱処理し、繊維製品を製造した。
【０１０８】
得られた繊維製品は、乾燥時には全面白色の無地であり、水に濡れた湿潤時には、捺染部分は白色のままであるのに対し、捺染部分以外は透明になるので、絵柄が浮き出た。
【０１０９】
繊維製品における、柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれ３４．７および１０２．５であった。
【０１１０】
実施例１
（染色布帛の製造）
ポリエステルスムース編物（目付け１５０ｇ／ｍ^２）を用い、参考例１と同様にして、染色布帛を製造した。
【０１１１】
（捺染剤の製造）
アクリル樹脂（捺染用バインダー樹脂、商品名：クリアバインダー６１、林化学工業（株）製）９８部およびグリオキザール（架橋性熱硬化性樹脂、商品名：オキザリーｃｏｎｃ、林化学工業（株）製）２部をホモミキサーによって均一に混合し、捺染剤を調製した。この捺染剤の粘度は、１００００ｃｐｓ（２５℃）であった。
【０１１２】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛に、捺染剤およびローラープリント機を用いて捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１５０℃で２分間熱処理し、本発明の繊維製品を製造した。得られた本発明の繊維製品は、乾燥時には絵柄が見え、湿潤時に絵柄が消失するものであった。
【０１１３】
本発明繊維製品における、柄部分のＬ値およびＴＫ／Ｓ値は、乾燥状態および湿潤状態のいずれも、それぞれＬ値２２．１および１５０であった。
【０１１４】
実施例２
（染色布帛の製造）
ポリエステルスムース編物（目付け１５０ｇ／ｍ^２）を用い、参考例１と同様にして、染色布帛を製造した。
【０１１５】
（捺染剤の製造）
捺染剤（１）：参考例１と同様にして捺染剤を製造した。
捺染剤（２）：実施例１と同様にして捺染剤を製造した。
【０１１６】
（染色布帛への捺染処理）
染色布帛に、捺染剤（１）およびスクリーンプリント機を用いて捺染を行い、続いて捺染剤（２）およびスクリーンプリント機を用いて捺染を行い、１００℃で５分間乾燥し、さらに１５０℃で２分間熱処理し、本発明の繊維製品を製造した。
【０１１７】
得られた本発明の繊維製品は、乾燥時には捺染剤（２）による絵柄のみが見え、捺染剤（１）による絵柄は全く見えなかった。湿潤時には、捺染剤（１）による絵柄が顕出し、捺染剤（２）による絵柄は消失して全く見えなかった。このように、非常に意匠性の高い繊維製品が得られた。
【０１１８】
参考例８
参考例１において、青色染色液に代えて下記Ａ〜Ｄの染色液を用いる以外は、参考例１と同様にして、繊維製品を製造した。得られた繊維製品は、乾燥時には絵柄が見えず、湿潤時に絵柄が顕出し、絵柄が長期にわたって明瞭に変化する意匠性の高いものであった。
【０１１９】
Ａ：黄色染色液
黄色分散染料０．５％ｏｗｆ
（商品名：カヤセロンイエローＥ−ＨＧＬ、日本化薬（株）製）
アニオン性界面活性剤０．４ｇ／リットル
酢酸０．９ｇ／リットル
【０１２０】
Ｂ：ネイビー染色液
黄色分散染料０．０９５％ｏｗｆ
（商品名：スミカロンイエローＳ−ＢＲＦＬ、住友化学工業（株）製）
青色分散染料８．７％ｏｗｆ
（商品名：レゾリンブルー３ＲＬＳ、ダイスタージャパン（株）製）
赤色分散染料０．０２３％ｏｗｆ
（商品名：カヤロンポリエステルレッドＦＳＬコンク、日本化薬（株）製）
アニオン性界面活性剤０．４ｇ／リットル
酢酸０．９ｇ／リットル
【０１２１】
Ｃ：グレー染色液
黄色分散染料０．０５７％ｏｗｆ
（商品名：ダイニックスオレンジＵ−ＳＥ、ダイスタージャパン（株）製）
青色分散染料０．０９５％ｏｗｆ
（商品名：ダイニックスブルーＵ−ＳＥ、ダイスタージャパン（株）製）
赤色分散染料０．０４６％ｏｗｆ
（商品名：ダイニックスレッドＵ−ＳＥ、ダイスタージャパン（株）製）
アニオン性界面活性剤０．４ｇ／リットル
酢酸０．９ｇ／リットル
【０１２２】
Ｄ：アイボリー染色液
黄色分散染料０．００６６％ｏｗｆ
（商品名：ミケトンポリエステルイエロー３ＧＳＬ、三井東圧染料（株）製）
青色分散染料０．０４２％ｏｗｆ
（商品名：レゾリンブリリアントブルーＢＧＬＮ、ダイスタージャパン（株）製）
赤色分散染料０．０１４％ｏｗｆ
（商品名：スミカロンレッドＥ−ＦＢＬ、住友化学工業（株）製）
アニオン性界面活性剤０．４ｇ／リットル
酢酸０．９ｇ／リットル
【０１２３】
上記染色液Ａ〜Ｄを用いて得られる染色布帛の乾燥時のＬ値、Ｌ値の差（ΔＬ）およびＴＫ／Ｓ値の差（ΔＴＫ／Ｓ）は表６に示すとおりである。
【０１２４】
【表６】

【０１２５】
【発明の効果】
本発明によれば、湿潤時に絵柄が消失し、乾燥時に絵柄が見える繊維製品が提供される。
【０１２６】
本発明の繊維製品は、絵柄が非常に鮮明であり、前述のように絵柄が湿潤時または乾燥時にきわめて明瞭に顕出または消失し、絵柄の耐洗濯性、耐擦過性などの耐久性が高く、長期間にわたって絵柄の鮮明さ、絵柄の顕出または消失の明瞭さなどが劣化することなく保持されるので、著しく意匠性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の第１形態である本発明繊維製品の構成を示す断面図である。
【図２】図１に示す本発明繊維製品の断面をさらに拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
１繊維製品
２織物
３絵柄
４撥水剤からなる層
５経糸
６緯糸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a textile product whose pattern changes between dry and wet.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in order to improve the design of fabrics such as woven fabrics, knitted fabrics, and nonwoven fabrics, the fabrics have been treated so that the pattern changes between dry and wet. For example, a fiber product made of polyamide and having a pattern exposed when wet is known (for example, see Patent Document 1). This textile product improves the pattern's visibility by modifying the fabric surface using a printing process that forms a pattern with a paste containing white pigment on an untreated fabric made of polyamide, and using glycerin and sulfuric acid aqueous solution. It can be obtained by applying whitening treatment and dyeing. However, in this textile product, when the fabric is dyed, the difference in the L value and / or the difference in the TK / S value between the dry time and the wet time is not adjusted to a specific value. There is a drawback that the picture is visible. Furthermore, the surface modification by the whitening treatment has a drawback that it is difficult to obtain a uniform modified surface and unevenness occurs in the exposed pattern.
[0003]
Further, there has been proposed a textile product characterized in that a print paste containing a water repellent agent is attached to the back surface of the fabric in a dot shape, a line shape or a lattice shape, and a water absorbing agent is attached to other portions (for example, , See Patent Document 2). However, this textile product is intended to alleviate the sticky phenomenon caused by sweating when wearing sports clothing, work clothes, etc., by providing a water-repellent part and a water-absorbing part on the back surface of the fabric, that is, the surface in contact with the skin. Yes, it is not intended to give design. Patent Document 2 prints a pattern by a printing process using a water repellent on a colored fabric in which a difference in L value between drying and wet and / or a difference in TK / S value is in a specific range, No disclosure is made on the fact that a textile product excellent in design can be obtained on the basis thereof.
[0004]
In addition, there has been proposed a competition swimsuit in which a stripe-like water-repellent portion is provided by performing a printing process using a water-repellent agent on the surface of the swimsuit (see, for example, Patent Document 3). In this competition swimsuit, the striped water-repellent part is provided to reduce the surface frictional resistance in water and is not intended to enhance the design of the swimsuit. A person skilled in the art may be able to predict that the design of the swimsuit will change between dry and wet by providing a striped water-repellent portion on the surface. However, competition swimsuits are not intended to be used over a long period of time, but are intended to be worn only once in competitions, or at most 2-3 times, pursuing only functionality, regardless of design. Is. Further, Patent Document 3 discloses that a colored fabric used for a competition swimsuit uses a fabric having a difference in L value and / or TK / S value in a specific range when dry and wet. Not done. In fact, in the competition swimsuit of Patent Document 3, the stripes can be clearly seen even when dried, depending on how light hits, and the water repellent that forms the striped water-repellent part gradually drops off after long-term use, and the design effect is remarkable. There is a problem of reduction.
[0005]
On the other hand, there is a known fabric in which the pattern disappears when wet (see, for example, Patent Document 4). The fiber product of Patent Document 4 is a fabric in which a pattern is drawn with a hydrophilic substance on the surface of the fabric. However, in this textile product, the substance that forms the pattern is a hydrophilic substance, and the hydrophilic substance is likely to fall off during washing, so it is impossible to maintain its function over a long period of time.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No.43-4220
[Patent Document 2]
Japanese Utility Model Publication No. 1-21997
[Patent Document 3]
JP-A-9-49107
[Patent Document 4]
Japanese Utility Model Publication No. 61-69298
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The purpose of the present invention is when the pattern changes between when it is wet and when it is wet when wet, and when the pattern appears when it is wet, the pattern is not visible when it is dried, and the pattern disappears when it is wet The purpose of the present invention is to provide a textile product having a very high design property in which the design is not visible when wet, and in any case, the design changes clearly over a long period of time.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention uses a water repellent agent on at least the surface of a colored fabric having an L value of 15 to 85 when dried and a difference between the L value of dried and the L value of wet of 0.5 to 20 The predetermined pattern is printedAnd
  The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
  The water repellent is a water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin.It is a textile product characterized by that.
[0009]
  The present invention provides a water repellent agent on at least the surface of a colored fabric having an L value of 15 to 85 when dried and a difference between a TK / S value of dried and a TK / S value of wet of 1 to 80. A predetermined pattern is printed usingAnd
  The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
  The water repellent is a water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin.It is a textile product characterized by that.
[0010]
  The present invention has a dry L value of 15 to 85, a difference between the dry L value and the wet L value of 0.5 to 20, and the dry TK / S value and the wet L value. A predetermined pattern using a water repellent is printed on at least the surface of the colored fabric having a TK / S value difference of 1 to 80.And
  The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
  The water repellent is a water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin.It is a textile product characterized by that.
[0011]
  According to the present invention, the L value at the time of drying is in a specific range, and the difference between the L value at the time of drying and wetting wet with water and / or the difference between the TK / S values at the time of drying and wetting is specified. On at least the surface of the colored fabric in the range ofA water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resinBy printing a pattern with a water repellent, it is possible to obtain a textile product with extremely high design properties in which the pattern changes clearly between wet and dry, and the change is maintained over a long period of time.
[0012]
  That is, in the present invention, when the fabric is colored, the L value at the time of drying and the difference between the L value at the time of drying and at the time of drying and / or the difference in the TK / S value are within a specific range. Colored so that this colored fabric, A water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resinBy forming a pattern by printing with a water repellentDryDryof timeThus, a fiber product with a very high design property can be obtained in which a clear pattern appears clearly, the pattern is clearly visible even when used for a long period of time, and the sharpness of the pattern hardly decreases.
[0013]
  WetThe textile product of the present invention, in which the pattern disappears when it is wet, is a fabric.Is repellentSince the pattern is printed with a liquid agent, the pattern appears when it is dry, and the part that is printed when wet (the pattern part) does not change in color due to the presence of the water repellent, whereas the pattern is printed. Since the portion that has not been made darkens when wet, the pattern appears to disappear when wet.
[0015]
  AlsoBy using a water repellent to form a pattern on a colored fabric dyed to have a specific difference in L value and / or a difference in TK / S value using a dye, the revealability of the pattern In addition, a fiber product having further improved clarity, long-term durability, and the like can be obtained.
  Further, by using a water repellent composition containing a specific component, the appearance of a pattern, the sharpness, etc. are maintained for a longer period.
[0016]
The textile product of the present invention is characterized in that the fabric is a woven fabric, a knitted fabric or a non-woven fabric containing one or more selected from synthetic fibers, natural fibers, regenerated fibers and semi-synthetic fibers.
[0017]
The fiber product of the present invention is characterized in that the synthetic fiber is one or more selected from polyester fiber, nylon fiber, polyurethane fiber and acrylic fiber.
[0018]
According to the present invention, the fabric used as the raw material of the textile product of the present invention is preferably a woven fabric, a knitted fabric or a non-woven fabric, more preferably a polyester fiber, including fibers selected from synthetic fibers, natural fibers, regenerated fibers and semi-synthetic fibers. By using a woven fabric, a knitted fabric or a non-woven fabric containing synthetic fibers selected from nylon fibers, polyurethane fibers and acrylic fibers, the long-term durability of the textile product of the present invention is increased, and the long-term appearance of the pattern is enhanced. Increases productivity.
[0021]
In the textile product of the present invention, the water repellent composition further contains a pigment and / or a dye.
[0022]
According to the present invention, by adding a specific colorant to the above-described water repellent composition, the pattern is visible when dry, the pattern disappears when wet, and such a change in the pattern is clearly repeated over a long period of time. The textile product of the present invention can be obtained.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  The textile product of the present inventionDryThe pattern is visible when dry, and the pattern disappears when wet.OfInclude. Furthermore, the textile products of the present invention include those in which different patterns are detected when dry and when wet.
[0027]
The fiber product of the present invention has a dry L value of 15 to 85, preferably 25 to 70, and the difference between the dry and wet L values (hereinafter referred to simply as “L value difference” unless otherwise specified). ) Is 0.5 to 20, preferably 4 to 15, and / or the difference between the TK / S value when dried and wet (hereinafter, simply referred to as “difference of TK / S value” unless otherwise specified). The cloth is colored to 80, preferably 30 to 60, and a pattern is printed on the specific colored cloth by a printing process using a water repellent.
[0028]
When the L value at the time of drying is less than 15 or more than 85, the appearance or disappearance of the pattern may become unclear.
[0029]
  When a colored fabric having a difference in L value of less than 0.5 or a difference in TK / S value of less than 1 is used, the pattern when revealed becomes unclear and the change in the pattern may become unclear. . On the other hand, if a colored fabric having a difference in L value of more than 20 or a difference in TK / S value of more than 80 is used, a pattern appears when wet.FiberIn textile products, the pattern may be visible when dried, and in the textile product of the present invention in which the pattern disappears when wet, the pattern may be visible when wet.
[0030]
The L value is defined in JIS Z8729 and represents the lightness of the color in numerical form. In the present invention, it is used to express the brightness of a colored fabric. L value is calculated | required by a following formula.
L = 116 × (Y / Yn)^1/3-16
Here, Y is Y of the tristimulus lines X, Y, and Z defined in JIS Z8701 or JIS Z8728. Yn is Y of the tristimulus value in the XYZ system of the complete diffuse reflection surface, and can be calculated from the reflectance of 400 to 700 nm of the fabric measured using a spectrophotometer.
[0031]
The TK / S value is a numerical representation of the color shade of the colored fabric. Specifically, the reflectance of light having a wavelength of 400 to 700 nm is measured with a spectrophotometer for the colored fabric, and a numerical value (K / S value) proportional to the color density is obtained for each wavelength by the Kubelka-Munk equation. The numerical value obtained is the TK / S value. The K / S value is obtained by the following equation.
K / S = (1-R)²/ 2R
Here, R is a reflectance.
[0032]
In the present invention, the colored fabric is preferably one in which the fabric is dyed with a dye.
[0033]
The fabric used for obtaining the colored fabric is not particularly limited, and a fabric conventionally used in this field can be used.
[0034]
The form of the fabric is not particularly limited. However, in consideration of further improving various preferable characteristics of the obtained fiber product, woven fabrics, knitted fabrics, non-woven fabrics and the like can be mentioned. Examples of the woven fabric include plain weave, twill weave, satin weave, mojiri weave, jacquard weave, and layered weave. Examples of the knitted fabric include tenshi knitting, milling knitting, smooth knitting, deer knitting, two-way knitting, half knitting, and satin knitting. Examples of the non-woven fabric include non-woven fabrics manufactured by a dry method such as needle punch, thermal bond, chemical bond, and stitch bond, a wet method such as pulp, a spun bond method, a melt blown method, and a spun lace method.
[0035]
The basis weight of the fabric is not particularly limited, and can be appropriately selected from a wide range according to the form of the fabric, the material and form of the yarn constituting the fabric. However, the fabric weight is usually 50 to 500 g / m.²Degree, preferably 100-300 g / m²Degree.
[0036]
Examples of the fibers contained in the fabric include synthetic fibers, natural fibers, regenerated fibers, and semi-synthetic fibers. The synthetic fiber is not particularly limited, and any conventional synthetic fiber can be used. Examples thereof include polyester fiber, nylon fiber, polyurethane fiber, and acrylic fiber. Examples of natural fibers include cotton, wool, hemp and the like. Examples of the recycled fiber include rayon and cupra. Examples of the semisynthetic fiber include acetate, triacetate, and promix. These fibers can be used alone or in combination of two or more. Among these, synthetic fibers are preferable, and dull yarns, CD polyester knit processed yarns, spandex fibers (for example, trade names: ESPA, manufactured by Toyobo Co., Ltd.) and the like made of these synthetic fibers are particularly preferable. The single fineness of the dull yarn is usually about 0.1 to 1000 denier, preferably about 0.5 to 5 denier. The single fineness of the CD polyester knit yarn is usually about 0.5 to 500 denier, preferably about 1 to 5 denier. The single fineness of the spandex fiber is usually about 0.1 to 500 denier, preferably about 0.5 to 5 denier.
[0037]
The form of fibers contained in the fabric is not particularly limited. For example, filament yarn, spun yarn, blended yarn, bulky yarn (stretchable bulky processed yarn, non-stretchable bulky processed yarn, etc.), hollow yarn, coating Examples thereof include yarn, core yarn, composite yarn, flat yarn, irregular cross-section yarn, split yarn, and mixed yarn.
[0038]
In order to dye the fabric so that the L value when dried and the difference in L value and / or the difference in TK / S value are within the specific range described above, no special method is required, and the dye used and Various conditions such as the type of pigment, the amount used, the type of surfactant used together with the dye and / or pigment, the amount used, and the dyeing temperature may be appropriately selected. For example, when a dye is used, the concentration of the dye (preferably a disperse dye or an acid dye) is usually 0.001 to 15% owf, preferably 0.01 to 10% owf, and the surfactant is 0 The dyeing may be carried out with a dyeing bath containing 1 to 10 g / l, preferably 0.3 to 5 g / l and acid in a proportion of 0.1 to 10 g / l, preferably 0.5 to 5 g / l. . As the acid, for example, acetic acid, formic acid, acetic acid acetic acid, and the like can be used.
[0039]
  As a water repellent for printing a pattern on a colored fabric, any known water repellent can be used.FiberConsidering the long-term durability including the long-term pattern revealability and sharpness of the textile product, for example, the following water repellent compositions (a) to (d) are preferably used.
(A) A water repellent composition comprising a water repellent synthetic resin and / or a water repellent material. This water repellent composition may contain pigments, dyes and the like.
(B) A water repellent composition comprising a water repellent synthetic resin and / or a water repellent material and one or more selected from a binder resin for printing, a crosslinkable thermosetting resin, an organic solvent and water. This water repellent composition preferably contains a surfactant. Further, the water repellent composition may contain pigments, dyes, pastes and the like.
(C) A water repellent composition comprising a hiding pigment and a printing binder resin. This water repellent composition may contain pigments, dyes and the like.
(D) A water repellent composition comprising a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin.
[0040]
Among these water repellent compositions, the water repellent compositions (A) and (B) are preferable.
[0041]
[Water repellent composition (I)]
The water repellent composition (A) is mainly composed of a water repellent synthetic resin and a water repellent material.
[0042]
As the water-repellent synthetic resin, known ones commonly used for water-repellent treatment of textile products can be used. Among these, for example, silicone resins, fluorine resins, mixtures of fluorine resins and acrylic resins, perfluoroalkyl group-containing polymers (for example, polymers of perfluoroalkyl group-containing acrylic esters) are preferable, and fluorine A resin, a mixture of a fluorine resin and an acrylic resin, and the like are particularly preferable. Commercially available water-repellent synthetic resins can also be used. Specific examples thereof include, for example, Polon Coat NO1 (trade name, silicone resin, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), Uniston 7MK, Uniston 7M-SV (all trade names, a mixture of acrylic resin and fluororesin, Hayashi Chemical) AG730, AG780 (trade name, perfluoro group-containing acrylate polymer, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), Scotchguard FC251 (trade name, fluororesin emulsion, manufactured by Sumitomo 3M Limited) And so on. The water-repellent synthetic resin can be used alone or in combination of two or more.
[0043]
Examples of the water repellent material include a composition obtained by dissolving or dispersing an aluminum salt and / or a zirconium salt in wax, a chromium complex compound, and the like. Known waxes can be used, and examples thereof include chain hydrocarbons such as paraffin. Examples of the aluminum salt include aluminum acetate and aluminum formate. Examples of the zirconium salt include zirconium oxychloride, zirconium acetate, and zirconium carbonate ammonium. Examples of the chromium complex compound include stearic acid chromic chloride, which is a well + -type complex compound. A water-repellent material can be used individually by 1 type, or can use 2 or more types together.
[0044]
By adding a dye and / or a pigment, as described above, a textile product of the present invention can be obtained in which a picture is visible when dried and the picture disappears when wet. Known pigments can be used, and examples include perylene black pigment, copper oxide, iron oxide, and manganese oxide. Known dyes can also be used, and examples include disperse dyes, cationic dyes, acid dyes, basic dyes, direct dyes, vat dyes, metal complex dyes, and reactive dyes. Each of the dyes and pigments can be used alone or in combination of two or more. The compounding amount of the dye and / or pigment is usually 0.01 to 10% by weight, preferably 0.1 to 2% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (a).
[0045]
[Water repellent composition (b)]
The water repellent composition (b) is a composition mainly composed of a water repellent synthetic resin and a water repellent material, and the balance being water, an organic solvent, a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin.
[0046]
As the water repellent synthetic resin, those similar to the water repellent composition (A) can be used. The water-repellent synthetic resin can be used alone or in combination of two or more. The blending amount of the water-repellent synthetic resin is not particularly limited, the kind of the water-repellent synthetic resin, whether it is water or an organic solvent to be used in combination, the form of the fabric, the form and the material of the fibers constituting the cloth, etc. Depending on the various conditions, it can be appropriately selected from a wide range. However, the blending amount of the water repellent synthetic resin is usually 5 to 90% by weight, preferably 10 to 80% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0047]
As the water repellent material, the same material as the water repellent composition (A) can be used. The water repellent material can be used alone or in combination of two or more. The blending amount of the water repellent material is not particularly limited, and various types such as the type of water repellent material, whether water or an organic solvent is used in combination, the form of the fabric, the form and material of the fibers constituting the fabric, etc. Depending on the conditions, it can be appropriately selected from a wide range. However, the blending amount of the water repellent material is usually 10 to 80% by weight, preferably 30 to 50% by weight of the total amount of the water repellent composition (b).
[0048]
Known binder resins for printing can be used, and examples thereof include acrylic resins and polymethyl methacrylate. The printing binder resin can be used alone or in combination of two or more. The blending amount of the printing binder resin is usually 1 to 80% by weight, preferably 30 to 70% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0049]
As the crosslinkable thermosetting resin, known ones can be used, and examples include glyoxal and melamine resin. A thermosetting resin can be used individually by 1 type, or can use 2 or more types together. The compounding amount of the thermosetting resin is usually 0.01 to 10% by weight, preferably 1 to 5% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0050]
As the organic solvent, known ones can be used, and examples thereof include aromatic hydrocarbons such as toluene, aliphatic hydrocarbons such as mineral terpenes, and esters such as ethyl acetate. An organic solvent can be used individually by 1 type, or can use 2 or more types together as needed. If necessary, water and an organic solvent can be used in combination. The amount of water and / or organic solvent is usually 1 to 90% by weight, preferably 30 to 70% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0051]
The water repellent composition (B) preferably contains a surfactant. By adding the surfactant, the dispersibility of each component is improved, and a more uniform pattern can be formed on the colored fabric, and the unexpected effect of increasing the sharpness of the pattern can be obtained. Known surfactants can be used, and examples thereof include anionic surfactants such as higher alcohol sulfates, nonionic surfactants such as higher alcohol / ethylene oxide adducts, polyethylene glycol fatty acid esters, and the like. Surfactant can be used individually by 1 type, or can use 2 or more types together. The compounding amount of the surfactant is usually 0.01 to 1% by weight, preferably 0.1 to 1% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0052]
The water repellent composition (b) may further contain a dye, a pigment, a paste, and the like. As the dye and / or pigment, those similar to the water repellent composition (a) can be used. Each of the dyes and pigments can be used alone or in combination of two or more. The compounding amount of the dye and / or pigment is usually 0.01 to 10% by weight, preferably 0.1 to 2% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0053]
Known pastes can be used, for example, natural pastes such as tragacanth gum, gum arabic, locust bean gum, slats gum, sodium alginate, cellulose derivative pastes such as methylcellulose, carboxymethylcellulose, acetylcellulose, dextrin, British Processed starch paste such as rubber, oxidized starch, α-starch, processed locust bean rubber, processed starch, processed rubber paste, vinyl derivatives, polyacrylic acid derivatives, synthetic rubbers such as synthetic rubber, emulsions such as terpenes Examples thereof include a paste. Commercially available pastes can also be used. Specific examples thereof include fine gum HEL (trade name, manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.). A paste can be used individually by 1 type, or can use 2 or more types together. The compounding amount of the paste is usually 1 to 50% by weight, preferably 5 to 10% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (b).
[0054]
[Water repellent composition (c)]
When the water repellent composition (c) is used, the durability of the fiber product of the present invention can be further improved. The water repellent composition (C) contains a concealing pigment and a printing binder resin. Furthermore, pigments and dyes other than the hiding pigment may be included as necessary. The water repellent composition (C) is a composition comprising a concealing pigment as a main component and further containing a pigment, a dye or the like other than the concealing pigment as necessary, and the balance being a printing binder resin.
[0055]
A well-known thing can be used as a concealment pigment, For example, a titanium oxide etc. are mentioned. The hiding pigment can be used alone or in combination of two or more. The amount of the hiding pigment is usually 1 to 20% by weight, preferably 5 to 10% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (c).
[0056]
As pigments and dyes other than the hiding pigment, the same pigments and dyes of the water repellent composition (a) can be used. The compounding amount of the pigment and / or dye other than the hiding pigment is usually 0.01 to 10% by weight, preferably 0.1 to 2% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (c).
[0057]
As the binder resin for printing, the same resin as the binder resin for printing of the water repellent composition (b) can be used.
[0058]
[Water repellent composition (d)]
By using the water repellent composition (d), as in the case of adding a dye and / or pigment, it is possible to obtain the textile product of the present invention in which a pattern is visible when dried and disappears when wet. The water repellent composition (d) contains a printing binder resin and a crosslinkable thermosetting resin. As the binder resin for printing, the same resin as the binder resin for printing of the water repellent composition (b) can be used. The amount of the binder resin for printing is 1 to 80% by weight, preferably 30 to 70% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (d). As the crosslinkable thermosetting resin, the same resin as the crosslinkable thermosetting resin of the water repellent composition (d) can be used. The amount of the crosslinkable thermosetting resin is 0.01 to 10% by weight, preferably 1 to 5% by weight, based on the total amount of the water repellent composition (C).
[0059]
The water repellent compositions (b) to (d) are mixed with a known mixer such as a homomixer, using the essential components and optional components as necessary so that the total amount becomes 100% by weight. Can be manufactured.
[0060]
The viscosity of the water repellent compositions (b) to (d) is not particularly limited. However, considering the sharpness and long-term durability of the pattern formed on the fabric by the water repellent, the viscosity is usually 5000 to 50000 cps (25 ° C.), preferably 10,000 to 45000 csp (25 ° C.). It is.
[0061]
The textile product of the present invention can be produced by printing a water repellent which is a water repellent printing agent on a fabric. For example, a water repellent may be used as a printing agent in a general dyeing process in which scouring, dyeing, printing, drying, and heat treatment are performed on a fabric.
[0062]
Scouring can be performed according to a known method. For example, the fabric may be immersed in a water bath of an alkaline aqueous solution containing an appropriate surfactant. As a result, it is possible to remove glue, excess oil, etc. adhering to the fabric.
[0063]
Staining can be carried out according to a known method. For example, dyeing is performed using an appropriate dye and / or pigment, usually at a temperature of about 100 to 130 ° C., preferably 110 to 120 ° C., and usually about 10 to 60 minutes, preferably 15 to 30 minutes. Finish with a degree. The dyed fabric is preferably dried before printing. Drying is usually performed at a temperature of about 80 to 110 ° C. and is completed in about 5 to 10 minutes. In addition, when a fabric contains nylon fiber, you may perform a whitening process before dyeing. In the present invention, since the fabric is dyed so as to have a specific L value and / or TK / S value, even if the whitening treatment is performed, the pattern is hardly uneven. The whitening treatment can be performed according to a known method. For example, the fabric is immersed in a whitening treatment solution containing sulfuric acid, glycerin and water, the fabric is taken out from the whitening treatment solution, squeezed, and further immersed in water to obtain a whitening treatment solution. This is done by rinsing and drying.
[0064]
Printing can be carried out according to a known method except that the above-described water repellent is used as a printing agent. Examples of the printing method include roller printing, flat screen printing, rotary screen printing, transfer printing, and the like. When printing is performed using a screen, the mesh of the screen is not particularly limited, but is usually about 800 to 1200.
[0065]
Drying after printing is performed at a temperature of about 100 to 130 ° C. and is completed in about 5 to 20 minutes.
[0066]
The heat treatment can be performed according to a known method. For example, it can be carried out by steaming at 130 to 200 ° C. for 5 to 15 minutes by a high temperature steaming method or by dry heat treatment at 180 to 210 ° C. for 20 seconds to 2 minutes by a thermosol method.
[0067]
Further, if necessary, cleaning may be performed after the heat treatment. Washing can be carried out according to a known method. For example, reductive washing in which the fabric is immersed in a washing bath at 70 to 80 ° C. containing 1 to 2 g / liter of a nonionic surfactant, 3 to 5 cc / liter of an aqueous sodium hydroxide solution and 2 to 3 g / liter of hydrosulfite. It is done.
[0068]
The fiber product of the present invention thus obtained has a structure as shown in FIGS. 1 and 2, for example. FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a fiber product 1 of the present invention which is a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view further enlarging the cross section shown in FIG. 1 of the fiber product 1 of the present invention.
[0069]
The textile product 1 of the present invention includes a fabric 2 and a pattern 3 printed on the fabric 2. The pattern 3 is composed of a layer 4 made of a water repellent. As shown in FIG. 2, the fabric 2 is generally composed of warp yarns 5 and weft yarns 6. It can be seen that the pattern 3 constituted by the layer 4 made of the water repellent agent is formed on the warp yarn 5 and the weft yarn 6 in such a manner that the warp yarn 5 and the weft yarn 6 are entangled.
[0070]
As shown in FIGS. 1 and 2, all the textile products of the present invention do not have a structure in which a pattern is formed by a layer made of a water repellent on the surface of the fiber. It can have various structures such as a structure in which a liquid agent penetrates and a pattern is formed, and a structure in which a pattern is formed by the presence of a layer made of a water repellent agent in the gaps between fibers.
[0071]
  In addition, among the textile products of the present invention, when a pattern that is different between dry and wet appears, the pattern appears when wetFiberTwo different patterns on the colored fabric, which are printed using both the water repellent used to produce the textile product and the water repellent used to produce the fiber product of the present invention in which the pattern disappears when wet. Can be manufactured.
[0072]
The textile product of the present invention can be used for all uses where conventional textile products are used. Among them, sports goods such as swimwear and leotards, clothing such as outdoor clothing, and leisure goods such as tents. It can be suitably used for building materials.
[0073]
【Example】
  Examples belowAnd reference examplesThe present invention will be specifically described. In the following, “%” and “part” mean “% by weight” and “part by weight”, respectively.
[0074]
  referenceExample 1
  (Manufacture of dyed fabric)
  Polyester smooth knitted fabric (weight per unit 150g / m²After scouring, dyeing was carried out by dipping in the following blue dyeing solution at a bath ratio of 1:15 at 125 ° C. for 40 minutes, taking out from the dyeing solution, drying at 100 ° C., further drawing out and drying. This dyed fabric had the L value and TK / S value shown in Table 1.
[0075]

[0076]
[Table 1]

[0077]
(Manufacture of printing agents)
40 parts of a mixture of acrylic resin and fluororesin
(Product name: Uniston 7MK, manufactured by Hayashi Chemical Co., Ltd.)
60 parts of water
[0078]
Both were uniformly mixed by a homomixer to prepare an o / w emulsion printing agent. The viscosity of this printing agent was 10,000 cps (25 ° C.). The viscosity was measured using a viscometer (trade name: B-type viscometer, manufactured by Tokyo Keiki Co., Ltd.). The viscosity was measured in the same manner below.
[0079]
  (Printing process on dyed fabric)
  Screen dyeing is carried out on the dyed fabric using a screen frame shaped into a printing agent and a slanting pattern, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat treated at 150 ° C. for 2 minutes., TextileA textile product was manufactured.
[0080]
The resulting fiber product was plain with a pattern that could not be seen even when carefully observed when dried, and had a good design, with a clear dip pattern appearing when wet in water.
[0081]
  FiberIn the textile product, the L value and TK / S value of the pattern portion were 28.2 and 111 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0082]

reference

Example 2
(Manufacture of dyed fabric)
Polyester plain fabric (weighing 150g / m²After scouring, the sample was immersed in the following red dyeing solution at a bath ratio of 1:15 at 125 ° C. for 40 minutes for dyeing, taken out from the dyeing solution, dried at 110 ° C., further spread out and dried. This dyed fabric had the L value and TK / S value shown in Table 2.
[0083]

[0084]
[Table 2]

[0085]
(Manufacture of printing agents)
50 parts of silicone resin (trade name: Polon Coat NO1, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.)
50 parts of toluene
[0086]
Using a homomixer, the silicone resin was uniformly dissolved in toluene to produce a printing agent. The viscosity of this printing agent was 20000 cps (25 ° C.).
[0087]
  (Printing process of dyed fabric)
  Screen dyeing is performed on the dyed fabric using a screen frame formed with a printing agent and a large flower pattern, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat treated at 150 ° C. for 2 minutes., TextileA textile product was manufactured.
[0088]
  FiberIn the textile product, the L value and TK / S value of the handle portion were 40.7 and 131 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0089]

reference

Example 3
(Manufacture of dyed fabric)
Two-way knitted fabric of polyester and polyurethane (weight per unit 150g / m²After scouring, dyeing was carried out by immersion in the following blue dyeing solution at a bath ratio of 1:15 and 125 ° C. for 40 minutes, taken out from the dyeing solution, dried at 110 ° C., further drawn out and dried. This dyed fabric had the L value and TK / S value shown in Table 3.
[0090]

[0091]
[Table 3]

[0092]
(Manufacture of printing agents)
Perfluoroacrylate polymer 10 parts
(Product name: AG730, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.)
90 parts acrylic ester resin
(Product name: BR700, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.)
[0093]
Both were uniformly mixed with a homomixer to prepare a printing agent. The viscosity of this printing agent was 10,000 cps (25 ° C.).
[0094]
  (Printing process on dyed fabric)
  Rotary dyeing is performed on the dyed fabric using a printing agent and a screen frame molded in a vertical line pattern, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat-treated at 130 ° C. for 30 seconds., TextileA textile product was manufactured.
[0095]
  FiberIn the textile product, the L value and TK / S value of the handle portion were 15.7 and 90 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0096]

reference

Example 4
(Manufacture of dyed fabric)
Polyester plain fabric (weight per unit 200g / m²After scouring, dyeing was carried out by immersion in the following blue dyeing solution at a bath ratio of 1:15 and 125 ° C. for 40 minutes, taken out from the dyeing solution, dried at 110 ° C., further drawn out and dried. This dyed fabric had the L value and TK / S value shown in Table 4.
[0097]

[0098]
[Table 4]

[0099]
(Manufacture of printing agents)
Fluorinated acrylate polymer 10 parts
(Product name: AG780, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.)
20 pieces of print paste
(Product name: Fine Gum HEL, manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.)
70 parts of water
[0100]
The above ingredients were uniformly mixed with a homomixer to produce a printing agent. The viscosity of this printing agent was 3000 cps (25 ° C.).
[0101]
  (Printing process on dyed fabric)
  The dyed fabric is wound in a rope shape, and the printing agent is applied in a non-uniform manner by padding (drawing rate 100%), washed with water to remove the print paste, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat treated at 130 ° C. for 30 seconds. Shi, TextileA textile product was manufactured. When the obtained fiber product was wetted with water, an irregular pattern was revealed.
[0102]
  FiberIn the textile product, the L value and the TK / S value of the handle portion were 28.2 and 116 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0103]
  referenceExample 5
  (Manufacture of dyed fabric)
  Nylon taffeta fabric (100 g / m²), Then immersed in a solution containing 10 parts of sulfuric acid, 90 parts of glycerin and 10 parts of water, squeezed to 100%, immediately submerged in water at 20 ° C. for 10 minutes, dried at 100 ° C., and nylon The taffeta fabric was whitened. This product was dyed with 2% owf of acidic dye (trade name: Kayanol Blue NR, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.). This dyed fabric had the L value and TK / S value shown in Table 5.
[0104]
[Table 5]

[0105]
(Manufacture of printing agents)
90 parts of acrylic ester resin (BR700)
Titanium oxide white pigment 10 parts
[0106]
The above two components were uniformly mixed with a homomixer to prepare a printing agent. The viscosity of this printing agent was 12000 cps (25 ° C.).
[0107]
  (Printing process on dyed fabric)
  Screen printing is performed on the dyed fabric using a printing agent and a star-shaped screen frame, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat-treated at 150 ° C. for 2 minutes., TextileA textile product was manufactured.
[0108]
The obtained fiber product was white solid on the whole when dried, and when wet when wet, the printed part remained white, but the other parts were transparent, and the pattern was raised.
[0109]
  FiberIn the textile product, the L value and TK / S value of the handle portion were 34.7 and 102.5 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0110]
  Example1
  (Manufacture of dyed fabric)
  Polyester smooth knitted fabric (weight per unit 150g / m²)referenceIn the same manner as in Example 1, a dyed fabric was produced.
[0111]
(Manufacture of printing agents)
98 parts acrylic resin (printing binder resin, trade name: Clear Binder 61, Hayashi Chemical Industry Co., Ltd.) and Glyoxal (crosslinkable thermosetting resin, trade name: Oxary conc, Hayashi Chemical Industry Co., Ltd.) 2 The parts were uniformly mixed with a homomixer to prepare a printing agent. The viscosity of this printing agent was 10,000 cps (25 ° C.).
[0112]
(Printing process on dyed fabric)
The dyed fabric was printed using a printing agent and a roller printing machine, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat-treated at 150 ° C. for 2 minutes to produce the textile product of the present invention. The obtained fiber product of the present invention had a pattern visible when dried and disappeared when wet.
[0113]
In the textile product of the present invention, the L value and TK / S value of the handle portion were L values 22.1 and 150 in both the dry state and the wet state, respectively.
[0114]
  Example2
  (Manufacture of dyed fabric)
  Polyester smooth knitted fabric (weight per unit 150g / m²)referenceIn the same manner as in Example 1, a dyed fabric was produced.
[0115]
  (Manufacture of printing agents)
  Printing agent(1):referenceA printing agent was produced in the same manner as in Example 1.
  Printing agent(2):Example1A printing agent was produced in the same manner as described above.
[0116]
  (Printing process on dyed fabric)
  Printing agent on dyed fabric(1)And printing using a screen printing machine, followed by printing agent(2)Then, printing was performed using a screen printing machine, dried at 100 ° C. for 5 minutes, and further heat-treated at 150 ° C. for 2 minutes to produce the fiber product of the present invention.
[0117]
  The obtained fiber product of the present invention is a printing agent when dried.(2)Only the pattern by can be seen, printing agent(1)I couldn't see any of the designs. Printing agent when wet(1)A pattern by(2)The pattern by disappeared and could not be seen at all. As described above, a fiber product having a very high design property was obtained.
[0118]
  referenceExample 8
  referenceIn Example 1, except that the following stain solutions A to D were used instead of the blue stain solution,referenceSame as example 1, TextileA textile product was manufactured. The obtained fiber product had a high design property in which the pattern was not visible when dried, the pattern appeared when wet, and the pattern changed clearly over a long period of time.
[0119]
A: Yellow stain
Yellow disperse dye 0.5% owf
(Product name: Kayatheron Yellow E-HGL, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
Anionic surfactant 0.4g / liter
Acetic acid 0.9g / liter
[0120]
B: Navy stain
Yellow disperse dye 0.095% owf
(Product name: Sumikaron Yellow S-BRFL, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
Blue disperse dye 8.7% owf
(Product name: Resorin Blue 3RLS, manufactured by Dystar Japan Co., Ltd.)
Red disperse dye 0.023% owf
(Product name: Kayalon Polyester Red FSL Conk, Nippon Kayaku Co., Ltd.)
Anionic surfactant 0.4g / liter
Acetic acid 0.9g / liter
[0121]
C: Gray stain
Yellow disperse dye 0.057% owf
(Product name: Dynix Orange U-SE, manufactured by Dystar Japan Co., Ltd.)
Blue disperse dye 0.095% owf
(Product name: Dynix Blue U-SE, manufactured by Dystar Japan Co., Ltd.)
Red disperse dye 0.046% owf
(Product name: Dynic Thread U-SE, manufactured by Dystar Japan Co., Ltd.)
Anionic surfactant 0.4g / liter
Acetic acid 0.9g / liter
[0122]
D: Ivory stain
Yellow disperse dye 0.0066% owf
(Product name: Miketone Polyester Yellow 3GSL, manufactured by Mitsui Toatsu Dye Co., Ltd.)
Blue disperse dye 0.042% owf
(Product name: Resolin Brilliant Blue BGLN, manufactured by Dystar Japan Co., Ltd.)
Red disperse dye 0.014% owf
(Product name: Sumikaron Red E-FBL, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
Anionic surfactant 0.4g / liter
Acetic acid 0.9g / liter
[0123]
Table 6 shows the L value, the difference in L value (ΔL), and the difference in TK / S value (ΔTK / S) when the dyed fabrics obtained using the dyeing liquids A to D are dried.
[0124]
[Table 6]

[0125]
【The invention's effect】
According to the present inventionWetA textile product is provided in which the pattern disappears when it is wet and the pattern is visible when dried.
[0126]
The textile product of the present invention has a very sharp pattern, and as described above, the pattern appears or disappears very clearly when wet or dry, and the pattern has high durability such as washing resistance and scratch resistance. Since the clearness of the pattern and the clarity of the appearance or disappearance of the pattern are maintained without deterioration over a long period of time, the design is remarkably excellent.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a fiber product of the present invention which is a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view further enlarging a cross section of the fiber product of the present invention shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1 Textile products
2 Weaving
3 design
4 Layer made of water repellent
5 Warp
6 Weft

Claims

A predetermined pattern using a water repellent agent on at least the surface of a colored fabric having an L value of 15 to 85 when dried and a difference between the L value of dried and the L value of wet of 0.5 to 20 Is imprinted ,
The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
Textiles water repellent, characterized in der Rukoto water repellent composition comprising a textile printing binder resin and crosslinking a thermosetting resin.

A water-repellent agent is used in advance on at least the surface of a colored fabric having a dry L value of 15 to 85 and a difference between a dry TK / S value and a wet TK / S value of 1 to 80. The specified pattern is imprinted ,
The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
Textiles water repellent, characterized in der Rukoto water repellent composition comprising a textile printing binder resin and crosslinking a thermosetting resin.

The dry L value is 15 to 85, the difference between the dry L value and the wet L value is 0.5 to 20, and the dry TK / S value and wet TK / S value A predetermined pattern using a water repellent is printed on at least the surface of the colored fabric having a difference of 1 to 80 ,
The colored fabric is a fabric dyed with a dye,
Textiles water repellent, characterized in der Rukoto water repellent composition comprising a textile printing binder resin and crosslinking a thermosetting resin.

Fabric, synthetic fibers, natural fibers, any one of claims 1 to 3, characterized in that one or fabric comprising two or more, knitted or nonwoven fabric selected from regenerated fibers and semisynthetic fibers Textile products as described in.

5. The fiber product according to claim 4 , wherein the synthetic fiber is one or more selected from polyester fiber, nylon fiber, polyurethane fiber, and acrylic fiber.

The fiber product according to any one of claims 1 to 5 , wherein the water repellent further contains a pigment and / or a dye .