JP4079820B2 - ディスプレイ方法及びディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ方法及びディスプレイ装置に関し、より詳細には、主に平面もしくは曲面フラットパネルディスプレイ装置、ウェラブルディスプレイ装置及びフラットパネル照明装置に係るディスプレイ方法及びディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コアまたはクラッド中に散乱体が添加された光ファイバを用い、この光ファイバ中を伝播する信号光をその添加された領域において散乱させることにより、光ファイバの外部に放射させる方法を用いた照明用光ファイバ(例えば、液晶ディスプレイのバックライトなど)が存在するが(例えば、特許文献1参照)、この方法は、散乱体が添加された領域全体で光散乱が固定的に起こるため動的な表示は無理であった。
【0003】
一般的なディスプレイ方式としては、主にLCD(Liquid Crystal Display)方式、PDP(Plasma Display)方式、FED(Field Emission Display)方式、有機EL方式などが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特表2001−509307号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平10−288782号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのディスプレイ方式は、全て画面を構成する平面もしくは曲面上の任意の絵素を選択発光させるために、マトリックスに配置された絵素毎に発光機能(発光ダイオードもしくは紫外線発生機能など)を備え、かつ全絵素を独立に制御するためのスイッチ機能(トランジスタなど)を具備する必要がある(例えば、TFT液晶方式の場合は、トランジスタを全絵素に設け、任意位置の液晶への印加電圧をON/OFFする。PDPの場合は、絵素毎にプラズマを生じさせる機能が必要)。
【0007】
その結果、画面サイズの拡大にともない絵素の数は、2乗で増大し、装置が複雑化し、製造の困難さを招くという本質的な欠点があった。加えて素子や配線と一体化されたディスプレイの厚み低減は難しく、さらに一度画面を作成した後に画面形状やサイズを変更することは不可能であった。
【0008】
本発明は、発光素子や制御機構をディスプレイ部分と分離する方法をとることにより、画面の規模拡大などに伴う絵素数増加に対しては、単に制御信号及び映像信号の変調速度を増大させることだけで対応し、その結果、光素子や配線の制限を受けないディスプレイが可能となり、薄く、自在の形状をとり画面形状の変更にも対応可能としたものである。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、画像の表示部分と制御部分を独立に構成して、光源やマトリックスのトランジスタスイッチなどを不要にし、大幅な機能の簡素化が可能となり、かつ表示部分の自由度を高くして薄型画面や大画面化などへの拡張性を容易にするディスプレイ方法及びディスプレイ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、コア内部に相変化型物質が添加された光ファイバの一端より、高強度で立下りが急峻なリセット用の光パルスを入射する第1のステップと、該光パルスの通過に伴い加熱溶融と急冷の作用で前記相変化型物質をアモルファス化させる第2のステップと、次に、立下りが緩やかな書込み用の光パルスを入射し、前記光ファイバ中に前記相変化型物質の結晶化領域を生成するとともに、前記書込み用の光パルスと逆向きに前記光ファイバのもう一端より表示用の信号光を入射して伝播させる第3のステップと、前記光ファイバ中に生成された結晶化領域において前記信号光を散乱させることにより、前記光ファイバの側面外部に信号光を取り出し、この時に前記書込み用の光パルスと前記信号光を前記光ファイバの両端に各々入射させる時刻を調整する第4のステップと、該第4のステップでの調整により、前記光ファイバの長手方向に沿った任意位置に局在化した前記信号光の散乱を生じさせる第5のステップと、該第5のステップによって生じる散乱の散乱位置をずらしながらこれら一連の作用を繰り返すことにより、前記光ファイバの側面もしくは前記光ファイバの側面で構成される面上に光信号を表示させる第6のステップとを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光ファイバの代わりに、ガラスや高分子材料で構成される平面型光導波路を用いたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記光ファイバ又は前記平面型光導波路のコアの外側に蛍光物質を塗布した光ファイバ又は光導波路を用い、前記信号光として近紫外光を用いることにより、散乱領域で散乱された前記近紫外光が蛍光物質に作用し、それによって生じる蛍光を画像信号として取り出すことを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、コア内部に相変化型物質が添加された複数の光ファイバがディスプレイ面に配設され、該複数の光ファイバが弦巻バネ状に接続または折り返しで接続され、該接続された光ファイバの両端から入射される光パルスによって表示を行なう表示部と、映像信号が入力され、前記表示部の光ファイバの両端に入射する光パルスを発生する信号処理部とを備えたディスプレイ装置であって、前記信号処理部が、前記映像信号を入力し、該映像信号をアナログ・デジタル変換するビデオ信号処理部と、該ビデオ信号処理部からの信号を受け、該信号を前記ディスプレイ面において画面表示が行なわれるように変換するデジタル信号処理部と、該デジタル信号処理部からの信号を受け、該信号をデジタル・アナログ変換する出力信号処理部と、該出力信号処理部からの信号を受け高強度で立下りが急峻な光パルスであり、該光パルスの通過に伴い加熱溶融および急冷の作用で前記相変化型物質をアモルファス化させるためのリセット光パルスと立下りが緩やかな光パルスであり、前記相変化型物質が添加された光ファイバ中に前記相変化型物質の結晶化領域を生成するための書込み光パルスを発生し、前記表示部の光ファイバの一端より入射する制御用光パルス発生部と、前記出力信号処理部からの信号を受け、前記書き込み光パルスによって前記相変化物質が添加された光ファイバ中に生成された結晶化領域において散乱させるための信号光パルスを発生し、前記表示部の光ファイバのもう一端より入射する光信号パルス発生部とを備え、前記デジタル信号処理部が、指定された画面範囲の絵素への前記信号光パルスの送出タイミングを演算するとともに前記リセット光パルス、前記書込み光パルスおよび前記信号光パルスの強度ならびに送出時刻を決定することにより、前記相変化型物質が添加された光ファイバの長手方向に沿った所望位置に局在化した前記信号光パルスの散乱を生じさせ、該散乱の散乱位置をずらしながらこれら一連の動作を繰り返すことにより、前記相変化型物質が添加された光ファイバの側面もしくは該側面によって構成される面上に光信号を表示させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記表示部の光ファイバを伝播して前記制御用光パルス発生部および前記光信号パルス発生部へ入り込む前記リセット光パルス、前記書込み光パルスならびに前記信号光パルスの各々の波長帯を除去するための波長フィルタを設けたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記コア内部に相変化型物質が添加された光ファイバの代わりにコア内部に相変化型物質が添加された平面型光導波路を用いたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に記載の発明は、請求項4乃至6いずれかに記載の発明において、前記ディスプレイ面の背面側に全反射膜を設けるとともに、前面側に前記リセット光パルスや前記書込み光パルスを遮断するための遮断膜を設けたことを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記信号光パルスとして近紫外光を用い、前記遮断膜に蛍光体層を設けたことを特徴とする。
【0019】
このように、本発明では、光ファイバの長手方向に沿った任意位置での発光を実現するために、光ファイバのコアまたはクラッド中に光の強度変化とその変化速度に反応する相変化物質を予め添加し、光ファイバの一端から入射された活性化光パルスにより、相変化物質の散乱能の大小2つの状態(例えば、結晶状態と非晶質状態)を交互に作り出す。同時に、光ファイバの他端より信号光を入射させ、散乱能の低い部分はそのまま透過伝播し、逆に散乱能の高い部分では、急激な散乱損を受けるとともに、光ファイバの外部へ信号として放射される。散乱領域は、互いに逆向きに伝播する活性化光パルスと信号光が交差するタイミングで決まり、2つの光を光ファイバへ入射させる時間差を調整することで制御可能となる。
【0020】
その結果、散乱領域を光ファイバの長手方向に沿って掃引することにより、光ファイバで構成される平面もしくは曲面上に信号光を取り出し、画像表示を実現出来る。信号光自体を画像信号光とはせずに、光ファイバのクラッドまたはジャケット部分に蛍光体層を設け、信号光として波長200〜400nm程度の近紫外光を用いることで散乱された近紫外光が誘起する2次発光(蛍光)を利用することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る光ファイバに添加する相変化物質の基本原理について説明するための図で、この場合の相変化物質では、アモルファス状態と結晶状態の2つの安定状態を取りうる。相変化物質に光パネルを照射して活性化エネルギーを与えると、溶融により転移点状態になり、そこから急冷された場合には、結晶化する前にアモルファス状態で固化し、逆に徐冷されると結晶化が起こることが知られている。
【0022】
活性化する光パルスの立下がりを急激に設定すると急冷となり、また、緩やかにすると徐冷となり、この現象は、例えば、書き換え型光ディスク(CD−RWやDVD−RW)などに実用化されている。無機相変化物質の例としては、GeTe、GeTe−Sb−Te、Ag−In−Sb−Teなど数多くの提案があり、反応速度は数十ns以下に至っている。
【0023】
図2(a)〜(d)は、本発明に係るディスプレイ方法の一実施例を説明するための図で、ディスプレイ機能である発光までの工程図である。図中符号1は光ファイバ、1aはコア、1bはクラッド、aは相変化物質が結晶状態、bは溶融状態、cはアモルファス状態を示している。光ファイバ1のコア1a中には相変化物質が添加されており、図2(a)に示すように、相変化物質が結晶状態aとなっている初期状態に、活性化のためのリセット光パルスが入射される。
【0024】
リセット光パルスは、強度が十分高く(相変化物質の活性化エネルギーを超える)、パルスの立下り速度が非常に速く(数十ナノ秒程度以下)設定され、図2(b)に示すように、光ファイバ1中の伝播に伴いコア1a中の相変化物質を溶融状態bにした後、急冷しながら伝播する。
【0025】
この急冷効果によって、パルス通過後の相変化物質は、アモルファス状態cに転移していく。続いて、図2(c)に示すように、光ファイバ1中に活性化のための書込み用光パルスと外部への発光源となる信号光をΔtの時間差をもって入射させる。この時、互いの光が交差する光ファイバの長手方向の位置LdiffとΔt は以下の(1)式の関係となる。
Δt=(L−2Ldiff)/v ・・・(1)
【0026】
ここで、Lは光ファイバ全長、vは光ファイバ中の光速を示している。上述した図2(a)〜(d)までの一連の作用により、Δtで位置決めされた領域において信号光の散乱が引き起こされるため、Δtを順次変化させながら一連のサイクルを繰り返すことにより、光ファイバ1の側面上に信号光を表示させることが可能となる。
【0027】
上述したサイクルの中で相変化物質のアモルファスから結晶状態への転移に対しては、活性化用の光パルスは、アモルファス中の伝播のため、伝送損失は比較的小さく、相変化物質の添加密度で抑制できる。一方、結晶状態からアモルファスへの転移については、活性化用光パルスが結晶散乱で大きく劣化する可能性がある。
【0028】
光ファイバとして単一モード光ファイバ(活性化用光に対して)を適用する場合は、相変化物質の添加密度を光ファイバのコア中心で高く設定し、活性化用光パルスのモードフィールドを広げることで散乱断面積を低く抑え、逆に散乱により外部放射を促す信号光に対しては、散乱効率を極大化させる必要があるため、モードフィールドを縮小し、散乱断面積を拡大することが効果的となる。効果を上げるには、単一モード光ファイバ構造が有効であるが、原理的には多モード光ファイバであっても良い。
【0029】
図3(a),(b)は、光ファイバ屈折率プロイファイルとモードフィールドの例を示す図で、光ファイバの主要な2種類の屈折率分布の模式図である。図3(a)はステップインデックス型、図3(b)は2段型(第1コアに添加)をそれぞれ示した図である。
【0030】
いずれの場合も活性化用光パルスの波長を長波長側(例えば、1.48ミクロン程度以上)、信号光を短波長側(例えば、紫外から可視領域0.4〜0.7ミクロン程度)に設定することで、図中のように、基本モードのモードフィールドが設定できるため、相変化物質をコア中心に添加することで活性化用光パルスとは重なりが小さく、逆に信号光とは重なりが大きく出来る。
【0031】
図4は、信号光の有効散乱長の定義例を示す図で、活性化用光パルスと信号光の散乱強度の光ファイバ長特性のイメージを示す図である。前述のように、モードフィールドの重なり条件に加え、レーレー散乱の場合は、散乱強度が波長の逆数の4乗に比例するため、活性化用光パルスの自体の散乱は小さくなり、一方、信号光は比較的高く設定が可能であり、信号光の有効な散乱長dを小さく設定することでディスプレイ表示の分解能をあげることが出来る。散乱長dをより小さくするには、散乱能が高い相変化物質を用いることと添加密度を高くすることが条件となる。
【0032】
図5は、信号光パルス列の例を示す図である。信号光を合理的に使うための方法であり、1つの書込みパルスに対し、信号光パルスを複数伝播させることにより、複数の位置(画素)での発光を行うことが出来る。最大でL/Lint程度まで設置可能である(Lintは発光位置の平均間隔)。
【0033】
図6は、光ファイバの2次元平面構成図で、光ファイバで平面もしくは曲面を構成した場合のディスプレイイメージを示した図である。図中符号11は光ファイバ、12は絵素を示している。なお、dは弦巻バネ状に接続又は折り返しで接続していることを示している。
【0034】
光ファイバ11を単純に重ねて面を構成することで任意の平面や曲面が形成できる。画面中の絵素12の位置は、前述したように、Δtを変化させることにより任意に制御できる。1次元の光ファイバで面を構成する代わりに、元々面形状のガラス系もしくは高分子材料で作成された平面型光導波路(PLC;Planar Lightwave Circuit)を用いることも可能である。
【0035】
図7(a),(b)は、ディスプレイ面の断面方向の模式図で、図7(a)は光ファイバで構成された場合、図7(b)は平面型光導波路で構成されたイメージを示した図である。図中符号21は光ファイバ、21aはコア、21bはクラッド、22は全反射膜、23はリセット及び書き込み光パルスの遮断膜、24は固定フレーム、25は散乱光、26は光導波路、26aはコア、26bはクラッド、27は全反射膜、28はリセット及び書き込み光パルスの遮断膜、29は固定フレーム、30は散乱光を示している。
【0036】
図7(a)において、信号光を光ファイバ21中の相変化物質の結晶で全方位散乱されるため、ディスプレイの前面への放射光強度を強め、かつ不要な光を除去するために、光ファイバ21の背面側には、全反射膜(コーティング)22が設けられているとともに、光ファイバ21の前面側には、高強度のリセット光パルスや書込み光パルスを遮断するための遮断膜(フィルタ)23が設けられている。
【0037】
また、図7(b)において、同様に、光導波路26の背面側には、全反射膜(コーティング)27が設けられているとともに、光導波路26の前面側には、高強度のリセット光パルスや書込み光パルスを遮断するための遮断膜(フィルタ)28が設けられている。
【0038】
図8は、図7(a)において信号光の放射方向に蛍光体層を設けた構成図で、図中符号31は蛍光体層、32は近紫外光(信号光)、33は蛍光を示している。蛍光体層31は、光ファイバ21の前面側に設けられた遮断膜23を覆うようにして、信号光の放射方向に設けられている。
【0039】
前述した信号光として200−400nm程度の近紫外光32を用いることにより、蛍光体層31を介して発光される2次発光である蛍光33を利用し、蛍光自体を光ファイバ21の外部放射光として取り出すことが出来る(現時点では近紫外光の発生が小型の半導体レーザ等では難しいため、装置大型化を招きやすい欠点はある)。
【0040】
なお、ここでは、光ファイバ21について説明してあるが、図7(b)に示された平面型光導波路の前面側に、上述した蛍光体層を設けることも可能である。
【0041】
図9は、本発明に係るディスプレイ装置の全体構成図で、装置全体を制御する信号処理の機能構成図である。図中符号40は信号処理部、41はビデオ信号処理部(デコーダ、A/Dなど)、42はデジタル信号処理部(信号補正、bit配列変換など)、43は出力信号処理部(タイミング補正、フレーム化、D/Aなど)、44は制御用光パルス発生部、45は光信号パルス発生部、46、47は波長フィルタ、48はモニタ部、49a、49bは光ファイバ、50は表示部、51は光検出部を示している。
【0042】
映像信号はビデオ信号処理部41に入力し、信号のデコード、A/Dなどを経て、デジタル信号処理部42に入り、表示部50において画面表示が行われるように信号のbit列の配列変換、各bitの強度と時刻調整が行われる。デジタル信号処理部42の出力は、出力信号処理部45に入り、映像信号は1画面を形成する信号bit列毎にフレーム化され、D/Aを経て光信号パルス発生部45に入る。同時に制御用光パルス発生部43に向けて、制御用信号のbit列が出力され、この時、表示部50上の各絵素(座標p、q)を発光させるために必要な制御用光パルスと光信号パルスの発生タイミングがΔt(p、q)だけ順次ずらされて出力される。
【0043】
制御用光パルス発生部46に入った信号は、光電変換され、波長フィルタ46を経て光ファイバ49aに入射し、同様に光信号パルス発生部に入った信号も光電変換され波長フィルタ47を経て光ファイバ49bに入射される。波長フィルタ46,47は、表示部50を伝播して信号処理部40に戻ってくる光パルスを遮断するためのものである。
【0044】
制御用光パルス及び光信号パルスは、光ファイバを伝播し、表示部50の座標(p、q)の位置における絵素において交差し、信号光は、光ファイバの外部へ放射される。表示部50の一部分に光検出部51を設け、光電変換された信号からモニタ部48で放射光の強度と検出時刻などを抽出し、デジタル信号処理部42へフィードバックすることにより、映像信号bit列の強度やΔtの補正が行われる。以上のプロセスを繰り返すことにより、表示部50上において映像表示が実現される。
【0045】
映像としてカラー表示を実現する場合は、光信号パルス発生部に3原色の各色で発光する3つの半導体レーザを用い、カラー情報に応じて各レーザを駆動し、光合波器等を介して合波したのちに光ファイバへ入射させることが可能である。また、表示部50の形状やサイズが変わった場合においても、デジタル信号処理部42の信号処理ファームウェアを書き換える、もしくは外部からのデータ入力で信号処理ソフトウェアの初期条件(例えば、映像信号のbit配列パターンやΔtの基準値)を再設定することだけで表示部の変更に柔軟に対応できる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像の表示部分と制御部分を独立に構成できるため、光源やマトリックスのトランジスタスイッチなどが不要となり大幅な機能の簡素化が可能となり、かつ表示部分の自由度が高くなるため薄型画面や大画面化などへの拡張性を容易にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバに添加する相変化物質の基本原理について説明するための図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明に係るディスプレイ方法の一実施例を説明するための図である。
【図3】(a),(b)は、光ファイバ屈折率プロイファイルとモードフィールドの例を示す図である。
【図4】信号光の有効散乱長の定義例を示す図である。
【図5】信号光パルス列の例を示す図である。
【図6】光ファイバの2次元平面構成図である。
【図7】ディスプレイ面の断面方向の模式図で、(a)は光ファイバで構成された場合、(b)は平面型導波路で構成されたイメージを示した図である。
【図8】図7(a)において信号光の放射方向に蛍光体層を設けた構成図である。
【図9】本発明に係るディスプレイ装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1,11,21 光ファイバ
1a,21a,26a コア
1b,21b,26b クラッド
12 絵素
22,27 全反射膜
23,28 リセット及び書き込み光パルスの遮断膜
24,29 固定フレーム
25,30 散乱光
26 光導波路
31 蛍光体層
32 近紫外光(信号光)
33 蛍光
40 信号処理部
41 ビデオ信号処理部
42 デジタル信号処理部
43 出力信号処理部
44 制御用光パルス発生部
45 光信号パルス発生部
46,47 波長フィルタ
48 モニタ部
49a,49b 光ファイバ
50 表示部
51 光検出部

Claims (8)

  1. コア内部に相変化型物質が添加された光ファイバの一端より、高強度で立下りが急峻なリセット用の光パルスを入射する第1のステップと、
    該光パルスの通過に伴い加熱溶融と急冷の作用で前記相変化型物質をアモルファス化させる第2のステップと、
    次に、立下りが緩やかな書込み用の光パルスを入射し、前記光ファイバ中に前記相変化型物質の結晶化領域を生成するとともに、前記書込み用の光パルスと逆向きに前記光ファイバのもう一端より表示用の信号光を入射して伝播させる第3のステップと、
    前記光ファイバ中に生成された結晶化領域において前記信号光を散乱させることにより、前記光ファイバの側面外部に信号光を取り出し、この時に前記書込み用の光パルスと前記信号光を前記光ファイバの両端に各々入射させる時刻を調整する第4のステップと、
    該第4のステップでの調整により、前記光ファイバの長手方向に沿った任意位置に局在化した前記信号光の散乱を生じさせる第5のステップと、
    該第5のステップによって生じる散乱の散乱位置をずらしながらこれら一連の作用を繰り返すことにより、前記光ファイバの側面もしくは前記光ファイバの側面で構成される面上に光信号を表示させる第6のステップと
    を備えたことを特徴とするディスプレイ方法。
  2. 前記光ファイバの代わりに、ガラスや高分子材料で構成される平面型光導波路を用いたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ方法。
  3. 前記光ファイバ又は前記平面型光導波路のコアの外側に蛍光物質を塗布した光ファイバ又は光導波路を用い、前記信号光として近紫外光を用いることにより、散乱領域で散乱された前記近紫外光が蛍光物質に作用し、それによって生じる蛍光を画像信号として取り出すことを特徴とする請求項1又は2に記載のディスプレイ方法。
  4. コア内部に相変化型物質が添加された複数の光ファイバがディスプレイ面に配設され、該複数の光ファイバが弦巻バネ状に接続または折り返しで接続され、該接続された光ファイバの両端から入射される光パルスによって表示を行なう表示部と、
    映像信号が入力され、前記表示部の光ファイバの両端に入射する光パルスを発生する信号処理部
    備えたディスプレイ装置であって、
    前記信号処理部が、
    前記映像信号を入力し、該映像信号をアナログ・デジタル変換するビデオ信号処理部と、
    該ビデオ信号処理部からの信号を受け、該信号を前記ディスプレイ面において画面表示が行なわれるように変換するデジタル信号処理部と、
    該デジタル信号処理部からの信号を受け、該信号をデジタル・アナログ変換する出力信号処理部と、
    該出力信号処理部からの信号を受け
    高強度で立下りが急峻な光パルスであり、該光パルスの通過に伴い加熱溶融および急冷の作用で前記相変化型物質をアモルファス化させるためのリセット光パルスと
    立下りが緩やかな光パルスであり、前記相変化型物質が添加された光ファイバ中に前記相変化型物質の結晶化領域を生成するための書込み光パルスを発生し、
    前記表示部の光ファイバの一端より入射する制御用光パルス発生部と、
    前記出力信号処理部からの信号を受け
    前記書き込み光パルスによって前記相変化物質が添加された光ファイバ中に生成された結晶化領域において散乱させるための信号光パルスを発生し、
    前記表示部の光ファイバのもう一端より入射する光信号パルス発生部と
    を備え
    前記デジタル信号処理部が、
    指定された画面範囲の絵素への前記信号光パルスの送出タイミングを演算するとともに前記リセット光パルス、前記書込み光パルスおよび前記信号光パルスの強度ならびに送出 時刻を決定することにより、前記相変化型物質が添加された光ファイバの長手方向に沿った所望位置に局在化した前記信号光パルスの散乱を生じさせ、該散乱の散乱位置をずらしながらこれら一連の動作を繰り返すことにより、前記相変化型物質が添加された光ファイバの側面もしくは該側面によって構成される面上に光信号を表示させる
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  5. 前記表示部の光ファイバを伝播して前記制御用光パルス発生部および前記光信号パルス発生部へ入り込む前記リセット光パルス、前記書込み光パルスならびに前記信号光パルスの各々の波長帯を除去するための波長フィルタを設けたことを特徴とする請求項に記載のディスプレイ装置。
  6. 前記コア内部に相変化型物質が添加された光ファイバの代わりにコア内部に相変化型物質が添加された平面型光導波路を用いたことを特徴とする請求項4または5に記載のディスプレイ装置。
  7. 前記ディスプレイ面の背面側に全反射膜を設けるとともに、前面側に前記リセット光パルスや前記書込み光パルスを遮断するための遮断膜を設けたことを特徴とする請求項4乃至6いずれかに記載のディスプレイ装置。
  8. 前記信号光パルスとして近紫外光を用い、前記遮断膜に蛍光体層を設けたことを特徴とする請求項7に記載のディスプレイ装置。
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