JP4079247B2 - 非常用換気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非常用換気装置に関し、特に、医療用磁気共鳴断層撮影装置(以下、MRI装置という)、化学分析用核磁気共鳴装置(以下、NMR装置という)、化学分析用電子スピン共鳴装置(以下、ESR装置という)等が設置された液化されたガス使用施設及び液化されたガス保管施設において安全性を向上させるために設けられる非常用換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体ヘリウム等の液化されたガスは様々な施設において、容器内で保管されているが、地震等による容器の破損等により、液化されたガスが気化して容器外に噴出する可能性がある。
特に、MRI装置、NMR装置、ESR装置等の超伝導磁石を利用した装置においては、液体ヘリウムによる超伝導磁石の冷却が必要であるが、この液体ヘリウムが気化するいわゆるクエンチと呼ばれる事故が起こりやすい。クエンチは、何らかの原因で超伝導状態が破れ常伝導になることにより、それまで抵抗がなく大きな電流が流れていたものが、急に抵抗が生じて発熱し、冷却剤の液体ヘリウムが急激に蒸発してしまう現象である。
【0003】
クエンチの人為的な原因としては、工具やボンベなどの金属物を誤って装置に近づけ、これらが装置に吸い寄せられることによるもの、液体ヘリウムの補充を忘れたことによるもの、液体ヘリウム容器中に空気が混入し、混入した空気が凍り、ヘリウムの排気パスが塞がってしまう閉塞によるもの、などかある。また、それ以外の原因としては、地震などの災害時におけるマグネットへの衝撃によるものがあり、日本全国で年間数件以上クエンチが発生している。
【0004】
このようにクエンチが起こり、仮に5リットルの液体ヘリウムが気化すると、700倍以上の体積となり、縦横高さが5mの部屋がヘリウムガスで充満するほどの気体体積になることから、室内の酸素分圧が急速に低下する。室内の空気は普段は、21%の酸素分圧があるが、18%まで下がると30秒以上の時間呼吸しても酸素が体内に取り入れられない人体にとって危険な状態(低酸素状態)になる。NMRの超伝導マグネットの内部には、一台でヘリウムが数十リットルあるため、クエンチが起こった部屋でクエンチによる心理的動揺や、地震による物理的障害等により動くことができなくなれば、非常に危険である。まして、病院内における患者であればなお更である。
そこで、このようなクエンチに代表される液化されたガスの突発的な気化に備えた非常用換気装置が必要である。大型のMRI装置においては、大きな口径のより強力な超伝統磁石が使用され、大量の液化されたガスが使用される為、更に安全対策が重要である。
【0005】
このような安全対策としては、従来、酸素分圧計をセンサーとした換気扇による強制排気が行われてきた。しかし、換気扇だけでは排気量に限界があること、酸素分圧計がマグネットから離れたところにあるため迅速な感知ができないことなどから、液体ヘリウム等の液化されたガスの突発的気化による酸素分圧の低下に迅速かつ十分な対処ができない問題があった。また、地震等の災害時において、突発的な気化と停電とが同時に起こる危険性については、全く考慮されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、MRI装置、NMR装置、ESR装置等の設置された液化されたガス使用施設又は液化されたガス保管施設における、液化されたガスの突発的な気化による室内の低酸素状態を迅速に解消し、安全性の向上を図ることができる非常用換気装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を進めた結果、50mの室内において、NMR装置がクエンチを起こした場合、ヘリウムの気化による蒸気で視界がなくなるまでわずか12秒しかないという知見を得た。かかる状況において、実験者や患者等が室内に取り残された場合の低酸素状態による危険の回避、特に地震による停電が同時に起こった場合の低酸素状態による危険を未然に回避すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
【0008】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 液化されたガスを使用する装置が設置されている室内又は液化されたガスが保存されている室内に設けられる非常用換気装置であって、前記液化されたガスの気化を検知する気化検知手段と、前記室内と室外とを遮断する開閉手段とを有してなり、前記気化検知手段が前記液化されたガスの気化を検知した時に、前記開閉手段を作動させて常時は遮断されている室内と室外の遮断状態を解除可能に構成し、かつ、停電時においても作動可能な電源を備えたことを特徴とする非常用換気装置である。
<2> 気化検知手段が、温度変化を検知する温度センサーである前記<1>に記載の非常用換気装置である。
<3> 気化検知手段が酸素分圧の低下を検知する酸素分圧センサーである前記<1>に記載の非常用換気装置である。
<4> 開閉手段が、気化検知手段が液化されたガスの気化を検知した時に、モーターを駆動させることにより室内と室外との遮断を解除する開閉部材である前記<1>から<3>のいずれかに記載の非常用換気装置である。
<5> 開閉手段が、気化検知手段が液化されたガスの気化を検知した時に、電気磁石の磁力の消失により落下することにより室内と室外との遮断を解除する開閉部材である前記<1>から<3>のいずれかに記載の非常用換気装置である。
> 気化検知手段により液化されたガスの気化が検知された時に作動する換気扇を更に備えた前記<1>から<>のいずれかに記載の非常用換気装置である。
> 液化されたガスが液体ヘリウムであり、開閉手段が室内の天井付近の外気に通じる側壁に開閉部を有する前記<1>から<>のいずれかに記載の非常用換気装置である。
> 医療用磁気共鳴断層撮影装置、化学分析用核磁気共鳴装置及び化学分析用電子スピン共鳴装置のうちの少なくともいずれかが設置されている室内に設けられる前記<1>から<>のいずれかに記載の非常用換気装置である。
> クエンチによる、液化されたガスの気化に対し、クエンチ発生から10秒以内に室内と室外との遮断状態を解除する前記<>に記載の非常用換気装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、非常用換気装置について説明する。
本発明の非常用換気装置は、液化されたガスを使用する装置が設置されている室内、又は液化されたガスが保存されている室内に設けられる非常用換気装置であって、前記液化されたガスの気化を検知する気化検知手段と、前記室内と室外とを遮断する開閉手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
【0010】
前記液化されたガスとしては、例えば、液体ヘリウム、液体窒素、液体水素等が挙げられる。
前記液化されたガスを使用する装置としては、例えば、NMR装置、MRI装置、ESR装置等が挙げられる。これらの装置においては、液体ヘリウム及び液体窒素を寒剤として用いている。
前記液化されたガスの気化を検知する気化検知手段としては、液化されたガスの気化を検知できるものであれば特に制限はなく、公知のセンサーから選択して用いることができる。例えば、感熱センサー、酸素分圧センサー等が挙げられ、検知が速い点で、感熱センサーが好ましい。
【0011】
前記感熱センサーとしては、液化されたガスの気化による温度変化を検知できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、センサー部と作動温度設定装置部を有するものが挙げられる。具体的には、熱電対を有するセンサー部と、センサー部からの電流により温度を検知し、予め設定された作動温度になると検知電流を流す機能を有する温度検知装置とを有する感熱センサー等が挙げられる。
【0012】
前記気化検知手段が感熱センサーである場合、感熱センサーの少なくともセンサー部は、クエンチ時のヘリウム噴出し口の直近に設置することが、クエンチによる液体ヘリウムの気化を早く検知する点で好ましい。したがって、例えば、NMR装置等においては、前記センサー部はクエンチ時のヘリウム噴出し口であるNMR装置の安全弁の直近に設置することが好ましい。センサー部を安全弁の直近に設置する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜組み合わせて使用することができるが、例えば、安全弁と水平の位置まで届くアルミ板をNMR装置等に固定して、安全弁の直近のアルミ板上にセンサー部を固定することなどにより行うことができる。
【0013】
前記気化検知手段は、クエンチ発生後5秒以内に液化されたガスの気化を検知できるものが好ましく、2秒以内に検知できるものが更に好ましい。
前記気化検知手段から開閉手段への接続は、有線及び無線のいずれによるものでもよく、気化検知手段からの気化検知の情報である気化検知信号は、検知電流や、電流の遮断等どのようなものでもよい。前記気化検知手段が気化を検知すると、気化検知信号が発信され、該気化検知信号は有線又は無線により開閉手段に伝達される。
【0014】
前記室内と室外を遮断する開閉手段としては、前記気化検知手段が液化されたガスの気化を検知した時に、常時は遮断されている室内と室外との遮断状態を解除するように作動する開閉部材であればどのようなものでもよく、公知の開閉手段から目的に合わせて適宜選択することができる。
【0015】
前記開閉部材としては、例えば、上下にスライド可能な窓状の開閉部を有し、上部窓枠又は開閉部上部のいずれかに気化検知手段と接続された電気磁石を有し、上部窓枠の該電気磁石と対峙する開閉部又は開閉部上部の該電気磁石と対峙する上部窓枠部分に電気磁石に吸着される物質を有する構造等が挙げられる。前記態様においては、通常は通電状態の電気磁石による磁力で上部窓枠と開閉部上部とが密着しており、気化検知による通電遮断により密着が解消して、開閉部が重力で下方へスライドして室内外の遮断が解除される。再び遮断状態に戻す場合には、手動で開閉部を引き上げることができる。
【0016】
前記開閉部材の他の態様としては、例えば、室内と室外を遮断し開閉可能に設置された開閉部と、該開閉部を開放するようにモーターにより駆動可能な駆動部と、気化検知手段からの気化検知の信号により該モーターの作動を制御する制御部とを有するものが挙げられ、電源として電池を有するものが停電時に開閉部のモーターを駆動可能である点で好ましい。
【0017】
前記制御部、駆動部、開閉部の組合せとしては、例えば、停電保証機能付きバッテリー内蔵型家庭用のオートロック装置、モーター付き施錠、及び、施錠がはずれるとスプリングにより自動的に開放可能なスプリング付き窓の組合せや、公知の自動ドア等が好適に利用できる。
前記停電保証機能付きバッテリー内蔵型家庭用のオートロック装置、モーター付き施錠及びスプリングアーム付き窓の組合せを含む開閉手段の場合、気化検知手段からの気化検知信号により、オートロック装置がスプリングアーム付き窓に設置された施錠のモーターを作動させて施錠を解除すると、スプリングの力で自動的にスプリングアーム付き窓が開放され、遮断状態が解除される。施錠時に常に開放方向に力が働いており施錠が解除されると自動的に開閉部が開放されるような構成の開閉手段であればこの実施態様においてスプリングアーム付き窓の代わりに使用することができ、例えば、ゴムパッキンを介して窓を遮断し、モーター付き施錠が解除された時、ゴムパッキンの反発力と重力とによりスプリングが無くても自動的に窓を外側に開放させるように構成することもできる。
通常、家庭用オートロック装置においては停電時には一定時間施錠を維持するよう設定されているが、本実施態様においては、停電時には施錠を解除するように設定する。停電時に気化検知手段が作動しなくなる危険を排除するため、停電時には常に開閉部を駆動して遮断状態を解除するようにするためである。また、停電のみ起こり、クエンチが起こらない場合にも開閉部が駆動する不都合を解消するために、停電から一定時間気化検知手段及び開閉手段の電源となり、開閉手段の遮断状態を維持したまま正常にシステムを作動させるための発電機を有していてもよい。また、予告された停電のための手動の補助錠を別に設置し、予告された停電時のみ手動で施錠しておくこともできる。
また、前記公知の自動ドアとしては、気化検知手段からの気化検知信号により駆動部を制御する制御部と、開閉部を開放するよう駆動可能な駆動部と、室内と室外を遮断し開閉可能に設置された開閉部を有するものであればどのようなものでもよく、公知の自動ドアから適宜選択することができる。前記駆動部は、例えば、モーターにより駆動されるローラー、アーム等を有するものを使用することができる。
【0018】
前記開閉部材の開閉部は、開口部を生じさせ、部屋の遮断を解除できるものであればどのようなものでも用いることができ、例えば、上下又は左右にスライドするものであってもよいし、開閉部の上部、下部、左部、右部、又はそれ以外の部分の少なくとも一点が回動可能に開閉部周辺の窓枠、ドア枠、壁面、床面又は天井等に固定されていて前又は後に開くか、回転するものであってもよい。開閉部の遮断解除後の再遮断は手動で行うように構成することもできる。
【0019】
前記開閉手段は、前記気化検知手段が液化されたガスの気化を検知してから数秒以内に遮断状態を解除可能であることが好ましく、2秒以内に遮断状態を解除可能であることが特に好ましい。また、クエンチ発生から10秒以内に遮断状態を完全に解除可能であることが好ましく、4秒以内に遮断状態を完全に解除可能であることがより好ましい。
【0020】
前記液化されたガスが、液体ヘリウムである場合には、前記開閉手段の少なくとも開閉部は、外気に通じる部屋の側面の天井付近に設置することが、ヘリウムが空気よりも軽く、ヘリウムが気化すると即座に部屋の天井付近に舞い上がることから好ましい。また、開閉部が開放された場合の開口の大きさとしては、十分な換気能力を確保する点で、数十リットルの液体ヘリウムを有するNMR装置を一台設置した部屋で80cm×80cm以上が好ましく、100cm×100cm以上が特に好ましい。また、前記液体ヘリウムを有する装置が多数設置されている施設などにおいては、換気能力を上げるため、前記開口部を場所を変えて複数設けることもできる。
【0021】
本発明の非常用換気装置は、排気のための換気扇を更に有していてもよい。排気のための換気扇は、前記気化検知手段により気化が検知されたときに作動するように制御されるものであればどのようなものでもよいが、電源が電池によるものが特に好ましい。
本発明の非常用換気装置は、更に新鮮な空気を取り入れるための他の開閉手段、又は換気扇を有していてもよく、電源が電池によるものが特に好ましい。
【0022】
以上、本発明の非常用換気装置の一実施形態について詳細に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差し支えない。
【0023】
【実施例】
以下に、本発明の一実施例について、図面を用いて更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
【0024】
図1は、本発明の非常用換気装置10の一例を示す全体構成概略図である。また、図2は、本発明の非常用換気装置の一例を設置したNMR室の概観を表す模式図である。
この非常用換気装置10は、センサー部1と温度検知装置2とを有し液化されたガスの気化を検知する気化検知手段と、オートロック回路と停電検出切替装置と電池とを有する制御部3と、モーター付き施錠11からなる駆動部4と窓12からなる開閉部5とを有し室内と室外とを遮断する開閉手段とを備えている。
なお、温度検知装置2、オートロック装置、及びモーター付き施錠11は、図示を省略しているが、順次配線により接続されている。
【0025】
温度検知装置2及びセンサー部1としては、図3に示したように、OMURON社製電子温度調節器E5AKとセットの熱電対を使用し、温度検知装置と熱電対とは、該温度検知装置が、熱電対の抵抗値に依存する電流により温度を検知可能に接続されている。
熱電対を含むセンサー部は、図4に示したように、NMR装置の安全弁21の直近のアルミ板22により固定されている。温度検知装置2は、室温より低い温度である0℃又は−10℃に設定されている。
【0026】
オートロック回路と停電検出切替装置と電池とを有する制御部3としては、バッテリー内蔵の家庭用オートロック装置である三輪ロック株式会社製BAN−ASEUを使用し、停電時において施錠を解除可能に設置されている。
【0027】
駆動部4であるモーター付き施錠11は、図5及び図6に示したように、開閉部5である窓12の上部中央に固定されている。
窓12は、図5及び図6に示したように、スプリングアーム101を有し、窓の下部において窓枠に内側に向かって開閉可能に設置されている。スプリングアーム101としては、ワンボックスカーの跳ね上げドア用のスプリング入りアームを使用した。なお、102は、予告された停電時に、施錠が解除されることを防ぐための予告停電時用補助錠である。
窓12は、図7及び図8に示したように、外側に向かって開閉可能に設置することもできる。
また、図9に示したように、窓12は上下方向にスライドすることにより開閉可能に設置することもできる。
【0028】
本発明の非常用換気装置10は、図10に示したように、天井に排気を補助するための換気扇6を有し、この換気扇6は、オートロック装置(図示せず)により作動するように設定されている。
【0029】
本発明の非常用換気装置は、クエンチ発生による気化によりセンサー部1の温度が設定温度まで低下すると、前記センサー部1の熱電対の抵抗値に依存した電流により、前記温度検知装置2がその温度を検知する。前記温度検知装置2が設定温度を検知すると温度検知信号が発信される。前記オートロック装置は、温度検知信号を受けると、施錠に付属したモーターを駆動させ、施錠を解除する。施錠が解除されるとスプリングアーム付き窓は、スプリングの力及び重力により解放され、室内と室外の遮断状態が解除される。スプリングは、遮断状態の窓では開放方向に力が働き、一定の位置まで開放されると窓が人などにぶつかる事を防ぐため窓を一定位置でとどめるように働く。同時に、前記オートロック装置は、温度検知信号を受けると、換気扇6を作動させる。換気終了時には、手動で、窓を遮断状態に戻し、施錠する。クエンチ発生から温度検知まで2秒以内、温度検知から遮断状態が完全に解除されるまで約1秒であった。
【0030】
また、本発明の非常用換気装置は、停電が起こった場合には、オートロック装置の停電検出切替装置が停電を検知し、電源を電池に切り替えると共に、施錠に付属したモーターを駆動させ、施錠を解除し、これにより停電と同時に又は停電の後にクエンチが起こる危険性に対処することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、NMR装置、MRI装置、ESR装置等の設置された液化されたガス使用施設又は液化されたガス保管施設における、液化されたガスの突発的な気化による室内の低酸素状態を迅速に解消し、安全性の向上を図ることができる非常用換気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の非常用換気装置の全体構成を概略的に表す図である。
【図2】図2は、本発明の非常用換気装置の一例を設置したNMR室の概観を表す模式図である。
【図3】図3は、本発明の非常用換気装置の気化検知手段の一例である温度センサーの温度検知装置を表す模式図である。
【図4】図4は、本発明の非常用換気装置の気化検知手段の一例である温度センサーのセンサー部とNMR装置の安全弁とを表す模式図である。
【図5】図5は、本発明の非常用換気装置の開閉手段の一例の開閉部が閉じた状態を表す模式図である。
【図6】図6は、本発明の非常用換気装置の開閉手段の一例の開閉部が開き始めた状態を表す模式図である。
【図7】図7は、本発明の非常用換気装置の開閉手段の一例の開閉部が閉じた状態を表す模式図である。
【図8】図8は、本発明の非常用換気装置の開閉手段の一例の開閉部が開き始めた状態を表す模式図である。
【図9】図9は、本発明の非常用換気装置の開閉手段の一例の開閉部が開き始めた状態を表す模式図である。
【図10】図10は、本発明の非常用換気装置の換気扇の一例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 センサー部
2 温度検知装置
3 制御部
4 駆動部
5 開閉部
6 換気扇
10 非常用換気装置
11 モーター付き施錠
12 窓
21 安全弁
22 アルミ板
101 スプリングアーム
102 予告停電時用補助錠

Claims (9)

  1. 液化されたガスを使用する装置が設置されている室内又は液化されたガスが保存されている室内に設けられる非常用換気装置であって、前記液化されたガスの気化を検知する気化検知手段と、前記室内と室外とを遮断する開閉手段とを有してなり、前記気化検知手段が前記液化されたガスの気化を検知した時に、前記開閉手段を作動させて常時は遮断されている室内と室外との遮断状態を解除可能に構成し、かつ、停電時においても作動可能な電源を備えたことを特徴とする非常用換気装置。
  2. 気化検知手段が、温度変化を検知する温度センサーである請求項1に記載の非常用換気装置。
  3. 気化検知手段が酸素分圧の低下を検知する酸素分圧センサーである請求項1に記載の非常用換気装置。
  4. 開閉手段が、気化検知手段が液化されたガスの気化を検知した時に、モーターを駆動させることにより室内と室外との遮断を解除する開閉部材である請求項1から3のいずれかに記載の非常用換気装置。
  5. 開閉手段が、気化検知手段が液化されたガスの気化を検知した時に、電気磁石の磁力の消失により落下することにより室内と室外との遮断を解除する開閉部材である請求項1から3のいずれかに記載の非常用換気装置。
  6. 気化検知手段により液化されたガスの気化が検知された時に作動する換気扇を更に備えた請求項1から5のいずれかに記載の非常用換気装置。
  7. 液化されたガスが液体ヘリウムであり、開閉手段が室内の天井付近の外気に通じる側壁に開閉部を有する開閉部材である請求項1から6のいずれかに記載の非常用換気装置。
  8. 医療用磁気共鳴断層撮影装置、化学分析用核磁気共鳴装置及び化学分析用電子スピン共鳴装置のうちの少なくともいずれかが設置されている室内に設けられる請求項1から7のいずれかに記載の非常用換気装置。
  9. クエンチによる、液化されたガスの気化に対し、クエンチ発生から10秒以内に室内と室外との遮断状態を解除する請求項8に記載の非常用換気装置。
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