JP4077975B2 - 水解性おむつライナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤ちゃん、老人用の糞便受けトイレに流せる水解性おむつライナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
赤ちゃん、老人用のおむつライナーはレーヨン、コットン、ポリエステル繊維等の単体不織布またはその複合繊維不織布を長方形にカットしたものがおむつ用糞便受けライナーとして市販されている。研究段階のおむつライナーとしては、セルローズ繊維にCMC、PVA等のバインダーを塗布しバインダーが架橋剤により架橋されているシート又アクリル酸系吸水性ポリマー繊維とセルローズ繊維混紡不織布シートのものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーヨン、コットン、ポリエステル繊維等の単体不織布又はその複合繊維不織布のおむつライナーは水解性がないためにトイレに流すことができなかった。また研究段階のセルローズ繊維にCMC、PVA等のバインダー加工したものにあっては尿による水分強度が弱く糞便がおむつに洩れたり使用時のトイレでの水解性、分散性に問題があり商品化されていないのが現状である。
また、アクリル系吸水性ポリマーとセルローズ繊維混紡不織布シートのものについては使用時の尿の塩分濃度により強度を持たせ、トイレの水により分散させて水解性を出す理論になっているが、強度を増すと水解性が悪くなり、また水解性を良くすると強度が弱くなり、水解性が良くて使用に耐える引張り強度のある実用性の水解性おむつライナーは開発されていない。
これからの老人人口の増加により糞便処理は大変である。都会マンションでの寝たきり老人介護での糞便を包み込んだ汚物をゴミ収集日まで家庭内に置いておくことはいやなことであった。早急に商品化が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の状況に鑑み、本発明に係る水解性おむつライナーは、水解性シート層1aと、該水解性シート層1aに対して取り外し可能に添えられた非水解性多孔シート8とを含み、水解性シート層1aは、繊維長15.0mm以下のレーヨン繊維2とパルプ繊維3とを混合した平均繊維長2.0mm〜10.0mmの混合繊維を、水流ジェット交絡法にてスパンレースシート状にして形成されており、水解性シート層1aを肌面に向け、非水解性多孔シート8をおむつ5の内面に向けて使用することを特徴とする。水解性シート層1aにはパルプ主体水解紙シート層4を接合することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の水解性おむつライナーについて詳細に説明する。
【0006】
本発明の水解性おむつライナーの材料はレーヨン繊維とパルプを主材とするものである。
【0007】
本発明の主材繊維は、繊維長15.0mm以下のレーヨン繊維とパルプ繊維とを混合した平均繊維長2.0mm〜10.0mmの範囲内の混合繊維を限定して用いる。レーヨン繊維の繊度は0.8デニール〜5.0デニールを用いるが限定するものでない。パルプについては針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、非木材パルプ(ガンピ、ミツマタ、ケナフ、バカス、竹等)を用いるが適宜、繊維長、繊度、地球環境にやさしいパルプ、コスト等により選択して用いてよい。
2層タイプのパルプ主体水解紙は汎用トイレットペーパー適合品であればよい。2層タイプにする理由は、使用時の尿の量が多いと強度が弱くなるので水解性おむつライナーのバックシートであるパルプ主体水解紙で尿の吸収量を増すためである。水解紙の目付は1プライ16g/m2 を1プライから4プライ用いる。
【0008】
本発明のレーヨンとパルプ混合の水解性おむつライナーの形状、厚さ、目付は使用上の機能使用感から、形状は長方形でおむつ内に糞便受けとして敷き込めるシート状であれば良く、厚さ0.3mm〜0.6mm、目付40g/m2〜100g/m2が好ましい。又、レーヨンとパルプ混合の水解性シート層とパルプ主体水解紙シート層の2層タイプ水解性おむつライナーは厚さ0.3mmから1.0mm、目付50g/m2から120g/m2が好ましい。水解性おむつライナーの形状は加工性の面から長方形であるが紙おむつ、布おむつ内に糞便受けとして敷き込める楕円形、ハート形状等のシート形状であれば良く別に限定しない。
【0009】
【実施例1】
本発明の第1実施例を図1を参照して説明する。1は水解性おむつライナーであり、2はレーヨン繊維、3はパルプ繊維である。繊維長15.0mm以下のレーヨン繊維とパルプ繊維とを混合した混合繊維は、平均繊維長2.0mm〜10.0mmの範囲内である。この混合繊維を水流ジェット交絡法にてスパンレースシート状とし、赤ちゃん用は幅200mm、長さ320mm、大人用は幅250mm、長さ400mmの長方形にカットして、おむつ内に糞便受けとして敷き込む水解性おむつライナー1である。
原材料面から水解性を良くして実使用に耐えるレーヨンの繊維長は5.0mm程度、レーヨンとパルプの混合平均繊維長は3.5mm程度が良好であるが、レーヨンとパルプの混合割合、レーヨンの繊度、パルプの種類、水流ジェット交絡法のノズル圧力条件等により考慮して決める。
【0010】
上述のレーヨンとパルプの混合割合は30:70から70:30が好ましいが人の尿による濡れ強度を想定して水含浸重量200%時引張り強度は(引張試験機による幅25mm、つかみ間隔100mmの条件)長さ方向200g以上、幅方向100g以上が好ましい。水解性をよくするにはレーヨン繊維の単繊維比率を50%より増すことで良くなり、またレーヨンの繊度を大きくすることで水解性が良くなる。水解性の品質は廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35条)第4条の2第3項第15号に掲げる衛生用品等のうち薬事法(昭和35年法律第145号)に規定する生理用品によるし尿浄化槽の機能に対する影響を評価し、し尿浄化槽の維持管理の適性かつ円滑な推進に定められた生理処理用品水洗性試験法に適合すればよい。自主簡便水解性試験法の水解性メスシリンダー攪拌試験法で15回以内に水分散すればよい。自主簡便水解性試験法は水道水300ミリリットルを1000ミリリットルのメスシリンダーに入れ、試験片縦50mm×横50mmを投入し、上下転倒して試験片が縦横20mmに水解した時点の上下転倒往復回数を調べる。
【0011】
【実施例2】
本発明の第2実施例を図2を参照して説明する。この実施例は2層タイプの水解性おむつライナー1であり、水解性シート層1aは実施例1の水解性おむつライナー1と同じシートか又は若干目付を減らした水流ジェット交絡法スパンレース水解性シート層1aである。パルプ主体水解紙シート層4はトイレットペーパー16g/m2を1プライから4プライ適宜に用いた層である。水解性シート層1aとパルプ主体水解紙シート層4の接合はニードルパンチ法、エンボス法、水流ジェット交絡法等適宜な方法ではり合わせ接合したものである。
水解性おむつライナー1の形状寸法は実施例1の場合と同じであるが、尿の吸収量を増すため目付は30%増し、厚さは20%増しにするとよい。又、水解性シート層1aのレーヨンとパルプの混合割合はほぼ同じでよい。この実施例2の水解性おむつライナー1の水解性品質、引張り強度は上述の実施例1と同じである。パルプ主体水解紙シート4を付けて2層にしたことによりコストを上げることなくまた水解性を悪くすることなく使用時の尿の吸収が良くなり、上面の水解性シート層1aの強度を保つことができる。
【0012】
図3は本発明の水解性おむつライナー1の使い方を示し、赤ちゃん、老人の使用状態断面図である。1は実施例1および実施例2で説明した水解性おむつライナーである。5はおむつ、6は糞便、7は人の尻部である。先ずおむつ5の内面に水解性おむつライナー1を敷き込んで人の尻部におむつをつけて使用する。糞便6があると、おむつ5より水解性おむつライナー1を取り出し糞便6を包み込みそのまま水解性おむつライナー1と糞便6を一緒にトイレに流すことができる実施例1、実施例2と共に使用モニターした結果赤ちゃん、寝たきり老人の家族の方に大変好評であり、早く商品化してほしいと要望があった。
【0013】
本発明の製造方法は、先ず、上述のレーヨンとパルプを混合し、湿式抄紙後乾燥ウエブシート又はカード機で流綿乾式ウエブシートとする。次に、ウエブ中の繊維を水流ジェット交絡させ、使用に耐える強度と柔らかい風合いを出しシート化する。この時ノズルの水圧条件により、トイレに流せる水解性(自主簡便試験水解性メスシリンダー攪拌試験法で15回以内に水分散する)とユーザー使用に耐える引張り強度を調整する。水流ジェット法は米国デュポン社が開発した方式で、繊維間の損傷がなく風合いが非常に編み物に類似しており、また、接着剤を使用していないためウエットティッシュへの水流ジェット交絡法スパンレースシートの採用が増えている。
【0014】
【実施例3】
おむつから水解性おむつライナーを取り出して糞便を包み込む時に、誤って水解性おむつライナー1の両端を外方に引っ張りすぎると、排尿量が多い場合は繊維崩れを生じ、トイレに持ってゆく途中で糞便が脱落することが予想される。この実施例はそのような不都合を防止するものである。
図4は、水解性おむつライナー1の肌側と反対側の外側に非水解性多孔シート8を取り外し可能に添えたものである。非水解性多孔シート8は非水解性繊維を用いた編織地、網地、または非水解性シートに多数穿孔したもの等を用いる。
トイレには非水解性多孔シート8の端部を摘まみ持って水解性おむつライナー1のみを流し、非水解性多孔シート8は洗濯して繰り返し使用できるものである。
この非水解性多孔シート8は水解性おむつライナー1を下面から支えて型崩れを防止するとともに、多孔の凹凸がおむつとおむつライナーとの間で空気の動きを生じてむれ防止の効果をも発揮する。
【0015】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、
(1)接着剤なしで、繊維長15.0mm以下のレーヨン繊維とパルプ繊維とを混合した平均繊維長2.0mmから10.0mmの範囲の混合繊維を、水流ジェット交絡法にて絡みを物理的に持たせ、実使用強度に耐え、糞便を包み込んでトイレに流す時、トイレの水流で分散するという今までに無かった大変便利な水解性おむつライナーである。
(2)使用原料がレーヨンとパルプのセルローズなので生分解性であり、トイレ槽内及び自然での分解がスムーズにゆく。
(3)接着剤なしで使用原料がセルローズ繊維であり木綿下着と化学成分が同じであり、肌への刺激がなくアレルギー性、アトピー性、床ずれの対象者に優しい。
(4)水流ジェット交絡法シート製法なので製造時の水流により脱落微粉が少なく柔らかくて風合いがよいので使用感がよい。
(5)原材料がパルプ、レーヨンなので原料コストがコットン不織布に比べて半分である等の利点を有する。
(6)非水解性多孔シート8は水解性おむつライナー1を下面から支えて型崩れを防止するとともに、多孔の凹凸がおむつとおむつライナーとの間で空気の動きを生じてむれ防止の効果をも発揮する。
【0016】
これからの老人人口の増加により糞便処理は大変である。都会での特にマンションでの老人介護では糞便のついたおむつの汚物をゴミ収集日まで家庭内に置いておくことは非衛生である。本発明の水解性おむつライナーをモニターしてもらった家族の方に大変便利であり早く商品化が望まれた。
【図面の簡単な説明】
【図 1】本発明の第1実施例を示す水解性おむつライナーの断面図である。
【図 2】本発明の第2実施例を示す2層タイプ水解性おむつライナーの断面図である。
【図 3】本発明の使い方を示す使用状態断面図である。
【図 4】本発明の第3実施例の使い方を示す使用状態断面図である。
【符号の説明】
1 水解性おむつライナー
2 レーヨン繊維
3 パルプ繊維
4 パルプ主体水解紙シート層
1a 水解性シート層
5 おむつ
6 糞便
7 人の尻部
8 非水解性多孔シート
Claims (2)
- 水解性シート層(1a)と、該水解性シート層(1a)に対して取り外し可能に添えられた非水解性多孔シート(8)とを含み、
水解性シート層(1a)は、繊維長15.0mm以下のレーヨン繊維(2)とパルプ繊維(3)とを混合した平均繊維長2.0mm〜10.0mmの混合繊維を、水流ジェット交絡法にてスパンレースシート状にして形成されており、
水解性シート層(1a)を肌面に向け、非水解性多孔シート(8)をおむつ(5)の内面に向けて使用する水解性おむつライナー。 - 水解性シート層(1a)に、パルプ主体水解紙シート層(4)が接合されている請求項1記載の水解性おむつライナー。
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