JP4077940B2 - 車両の空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプ加熱式の車両の空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−227245号公報に車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の一例が記載されている。これは、冷房運転モードと暖房運転モードとを有し、運転モードの切換え時に蒸気圧縮サイクルの負荷を低減させる、というものである。すなわち、冷房運転モードと暖房運転モードとの切換え時には蒸気圧縮サイクル内の圧力が急変するので、その際に蒸気圧縮サイクルの負荷を低減させることによって当該圧力の変化を小さくし、蒸気圧縮サイクルを構成する機器の寿命を延ばそうとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車にヒートポンプ加熱式の暖房装置を設ける場合において、そのコンプレッサーをエンジンによって駆動するようにすると、電動式コンプレッサーにはない次の問題がある。
【0004】
暖房運転中に当該車両が急加速すると、エンジン回転数の上昇に伴ってコンプレッサーの回転数が急上昇する。これにより、冷媒圧力が急上昇して当該空調装置の室内側熱交換器の破損などシステムの異常を来すおそれがある。また、エンジン冷却水を利用して冷媒を加熱する室外側熱交換器を設けている場合には、この急加速時にエンジンによって駆動されている冷却水ポンプの能力が急上昇してエンジン冷却水の循環流量が急増する。これにより、冷媒が室外側熱交換器で受け取る熱量が急増するので、冷媒圧力が急上昇して、コンプレッサーが故障する可能性も出てくる。
【0005】
これに対して、上述の如き冷媒圧力の急上昇を生ずるときに、エンジンによるコンプレッサーの駆動を停止することが考えられる。しかし、そのことによって、コンプレッサーの駆動に消費されていたエンジンの出力エネルギーが当該車両の走行系にまわり、車輪の駆動トルクが急に上昇することになる。従って、車両が例えば雪道や凍結路面を走行していた場合には、車輪がスリップする可能性が出てくる。
【0006】
また、上記コンプレッサーの停止によって、エンジン冷却水は室外側熱交換器で冷媒に熱を奪われなくなるので、エンジン冷却水の温度は急に上昇する。そのため、コンプレッサーの作動を再開したときに室外側熱交換器で冷媒が激しく蒸発して冷媒の圧力が再び急上昇する。このことが、コンプレッサーが故障したり、車輪がスリップする可能性を更に大きくしている。
【0007】
また、乗員が暖房運転中に空調操作スイッチを操作して、コンプレッサーの作動を停止させた場合、その時の冷媒の圧力が高ければ、車輪の駆動トルクが急に上昇してスリップする可能性がある。特に、乗員が空調操作スイッチを操作してコンプレッサーを停止させるということは、既に、室内が十分に暖房されているということであるから、その時の冷媒の圧力は高いのが通常である。
【0008】
さらに、乗員が風量操作スイッチを操作して、空調用空気の流量を急激に低下させた場合には、室内側熱交換器の放熱能力が急激に低下する。その結果、車両が急加速した場合と同様に冷媒の圧力が急上昇して、車両が急加速した場合と同様の問題を生ずる。
【0009】
そこで、本発明は、エンジンによって駆動されるコンプレッサーを有するヒートポンプ加熱式の暖房装置において、該装置のコンプレッサー等が故障することや車両のスリップが発生することを、安価な手段を使って有効に防止せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この出願の請求項1に係る発明は、エンジンの軸出力によって駆動され冷媒の蒸気を圧縮して送り出すコンプレッサーと、該コンプレッサーから送られた冷媒の蒸気の熱を車室内に放熱する室内側熱交換器と、該室内側熱交換器によって凝縮された冷媒の一部を蒸発させる膨張手段と、加熱用媒体が供給され該膨張手段を経た冷媒を当該加熱用媒体によって加熱する室外側熱交換器とを備えたヒートポンプ加熱式の車両の空調装置において、
上記コンプレッサーから送られる冷媒の圧力を検出する圧力検出手段と、
上記圧力検出手段によって検出された冷媒圧力が第1設定圧力に上昇したときに、上記加熱用媒体による冷媒の加熱をその加熱量が少なくなり又は零になるように制限する加熱制限手段と、
上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が、上記加熱制限手段が働く第1設定圧力よりも高い第2設定圧力に上昇したとき、並びに上記加熱制限手段による冷媒の加熱制限が行なわれた後に、上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が、当該加熱制限をすべき第1設定圧力よりも低い第3設定圧力に低下したときに、上記コンプレッサーの作動をその仕事量が少なくなり又は零になるように制限する作動制限手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
この空調装置においては、エンジンの急加速運転等によって冷媒圧力が設定圧力に上昇したときに冷媒の加熱が制限されるが、室内側熱交換器によって熱が奪われる状態は続くから、該冷媒の比エンタルピーが低下して冷媒圧力が低下する。このため、当該冷凍サイクルを構成する機器の破損防止に有利になるとともに、コンプレッサーを直ちに停止させる必要がなくなり、車輪の駆動トルクの過度上昇等の問題を避けることができる。
【0012】
また、変速機のシフトダウンを伴ってエンジンの急加速運転が行なわれたような場合、上記冷媒の加熱制限だけでは冷媒圧力の上昇が収まらないことがあるが、その場合には冷媒圧力が第2設定圧力に上昇したときにコンプレッサーの作動が制限されることになる。その一方で、室内側熱交換器による冷媒の放熱は続くから、当該制限によって、速やかに冷媒の比エンタルピーが低下して冷媒圧力が低下する。
【0013】
なお、冷媒の加熱制限だけでは冷媒圧力の上昇が止まらないような急加速運転が行なわれるのは、車両の走行路面の摩擦係数が比較的高い(雪道や凍結路面ではない)ときであるから、コンプレッサーの停止によって車輪の駆動力が多少上昇しても車両の走行安定性に与える影響は少ない。
【0014】
そうして、冷媒の加熱制限によって冷媒圧力が低下した場合には、加熱制限を解除して暖房能力を確保することも考えられるが、そのようにすると、冷媒圧力が急上昇してコンプレッサー等の故障、車両のスリップを招く可能性もある。そこで、この発明では、冷媒圧力が第1設定圧力よりも低い第3設定圧力に低下した時点でコンプレッサーの作動を制限するようにしたものである。
【0015】
また、エンジンの冷却水を利用しヒータコア(暖房用熱交換器)によって暖房用空気を直接的に加熱する主暖房装置を有し、当該冷凍サイクルを補助暖房として用いる暖房システムを採用する場合に本発明は特に有用である。すなわち、上記冷媒の加熱制限を行なうようになるまで冷媒圧力が上昇しているならば、車内暖房はある程度確保され、また、エンジン冷却水温度も上昇していて主暖房装置によって全ての暖房を賄うことができるようになっている場合が多い。従って、このような状況においては当該加熱制限によって冷媒圧力が低下した時点ではもはや当該冷凍サイクルを利用した補助暖房は不要と考えられる。
【0016】
請求項2に係る発明は、エンジンの軸出力によって駆動され冷媒の蒸気を圧縮して送り出すコンプレッサーと、該コンプレッサーから送られた冷媒の蒸気の熱を車室内に放熱する室内側熱交換器と、該室内側熱交換器によって凝縮された冷媒の一部を蒸発させる膨張手段と、加熱用媒体が供給され該膨張手段を経た冷媒を当該加熱用媒体によって加熱する室外側熱交換器とを備え、さらに車室に当該空調装置の運転及び停止を操作する操作スイッチが設けられているヒートポンプ加熱式の車両の空調装置において、
上記操作スイッチが運転から停止に切り替わったときに、上記コンプレッサーの作動を継続して上記加熱用媒体による冷媒の加熱をその加熱量が少なくなり又は零になるように制限し、しかる後に上記コンプレッサーの作動を停止させる空調停止制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】
乗員が操作スイッチによって空調装置の運転を停止させるときは、既に冷媒圧力が高くなっているときであることが多いが、そのようなスイッチ操作があっても、コンプレッサーは直ちには停止せず、エンジンの出力の一部が該コンプレッサーに使われる状態が続くから、車輪の駆動トルクが急上昇して車両のスリップを招くという事態は避けられる。また、当該スイッチ操作によって冷媒の加熱が制限されるから、冷媒圧力は下降し始めることになり、その後にコンプレッサーの運転が停止されても、その時点ではコンプレッサーの駆動に必要な動力は少なくなっているから、車輪の駆動トルクの急上昇の問題は少なく、しかも、空調装置の停止は乗員の意思に基づくものであり、既に暖房が効いている状態と考えられるから、格別な支障はない。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載されている車両の空調装置において、
上記コンプレッサーから送られる冷媒の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
上記空調停止制御手段は、上記加熱用媒体による冷媒の加熱を制限した後に、上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が設定圧力に低下したときに上記コンプレッサーの作動を停止させることを特徴とする。
【0019】
すなわち、冷媒の加熱制限によって冷媒圧力が低下している場合は、コンプレッサーの駆動に必要な動力は十分に小さくなっているから、該コンプレッサーの作動を停止させても車輪の駆動トルクは微増するだけなので車両がスリップするおそれはないということになる。
【0020】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載されている車両の空調装置において、
上記加熱用媒体による冷媒の加熱の制限は、上記室外側熱交換器への加熱用媒体の供給を停止することによって行なわれることを特徴とする。
【0021】
この加熱用媒体の供給停止によって、室外側熱交換器での冷媒の加熱は行なわれなくなり、冷媒の比エンタルピーが低下する。
【0022】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載されている車両の空調装置において、
上記加熱用媒体がエンジンの冷却水であることを特徴とする。
【0023】
すなわち、水冷エンジンを有する車両であれば、そのエンジン冷却水を、上記冷媒を加熱する媒体として利用することができるものである。
【0024】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載されている車両の空調装置において、
上記コンプレッサーの作動の制限は、該コンプレッサーの作動を停止させることであることを特徴とする。
【0025】
すなわち、コンプレッサーの作動を停止させることによって、その仕事量が零になり、冷媒圧力が低下する。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、車両のエンジンによって駆動されるコンプレッサーと、冷媒を加熱用媒体によって加熱する室外側熱交換器とを備えたヒートポンプ加熱式空調装置において、コンプレッサーから送られる冷媒の圧力を検出する圧力検出手段と、この検出された冷媒圧力が第1設定圧力に上昇したときに上記加熱用媒体による冷媒の加熱を制限する手段と、冷媒圧力が上記第1設定圧力よりも高い第2設定圧力に上昇したとき、並びに上記加熱制限手段による冷媒の加熱制限が行なわれた後に、上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が、当該加熱制限をすべき第1設定圧力よりも低い第3設定圧力に低下したときにコンプレッサーの作動を制限する手段とを設けたから、エンジンの急加速等によってコンプレッサーの仕事量が増大しても、加熱用媒体による冷媒の加熱制限により冷媒の比エンタルピーが低下して冷媒圧力が低下するため、当該冷凍サイクルを構成する機器の破損防止に有利になるとともに、コンプレッサーを直ちに停止させる必要がなくなり、車輪の駆動トルクの過度上昇によるスリップの発生等の問題を避けるうえで有利になり、さらに、冷媒圧力が第2設定圧力に上昇したときにはコンプレッサーの作動制限により、車両の走行安定性に悪影響を及ぼすことなく、当該制限によって冷媒の圧力を速やかに下げることができ、さらに上記冷媒の加熱制限によって冷媒圧力が第1設定圧力よりも低い第3設定圧力に低下したときに、上記コンプレッサーの作動を制限するから、冷媒圧力の上昇によるコンプレッサー等の故障や、車両のスリップを確実に防止するうえで有利になる。
【0027】
また、空調装置の操作スイッチが運転から停止に切り替わったときに、まず冷媒の加熱を制限し、しかる後に上記コンプレッサーの作動を停止させるようにした発明によれば、当該スイッチ操作によって車輪の駆動トルクが急上昇して車両のスリップを招くという事態は避けられる。
【0028】
【発明の実施の形態】
<参考形態1>
−ハード構成−
図1に示すヒートポンプ加熱式の車両用暖房装置において、1は当該車両のパワープラントを構成するエンジンである。このエンジン1の出力軸にはエンジンプーリー2が装備されており、ベルト3を介してコンプレッサープーリー4を駆動するようになっている。コンプレッサープーリー4は電磁クラッチ5を介してコンプレッサー6に接続されている。エンジン1と室外側熱交換器7とは供給ホース8と戻しホース9とによって接続されていて、この両ホース8,9によりエンジン1と室外側熱交換器7との間をエンジン冷却水(冷媒を加熱する媒体)が循環するようになっている。
【0029】
冷凍サイクルを説明すると、冷媒はコンプレッサー6によって圧縮されて高温高圧の気体になり、室内側熱交換器11へ送られる。室内側熱交換器11で冷媒は低温の空調用空気によって冷却されて低温高圧の気体になり、絞り弁(膨張手段)12へ送られる。絞り弁12で冷媒は狭い通路を通されて減圧され、低温低圧の気液混合体になって室外側熱交換器7へ送られる。室外側熱交換器7で冷媒は高温のエンジン冷却水によって加熱され、高温低圧の気体になってコンプレッサー6へ戻る。
【0030】
なお、絞り弁12は必ずしも必要ではなく、室内側熱交換器11から室外側熱交換器7までの間の冷媒配管を細くして代用してもよい。つまり、キャピラリーチューブによって膨張手段を構成する、というものである。
【0031】
上記室内側熱交換器11は当該車両の空調用ダクト13に介装されている。このダクト13における室内側熱交換器11よりも上流側にはブロワモーター14によって駆動されるファン15が設けられ、室内側熱交換器11よりも下流側にはヒータコア16が設けられている。ヒータコア16には上記供給ホース8より分岐した供給ホース17が接続され、このヒータコア16から延びる戻しホース18が上記戻しホース9に接続されており、エンジン冷却水によって空調用空気を加熱するようになっている。
【0032】
すなわち、空調用空気は、ファン15の作用で室内側熱交換器11へ送られ、さらにヒータコア16を経て、図示していない分配装置によって、車室内の複数の吹き出し口から、窓の内側や、乗員の足元や、乗員の上半身に向けて吹き出される。この場合、ヒータコア16による暖房が主暖房となり、上記冷凍サイクルによる暖房が補助暖房となる。
【0033】
コンプレッサー6の吐出側より室内側熱交換器へ延びる冷媒配管19には冷媒の圧力を検出するための圧力センサ(圧力検出手段)21が設けられている。また、エンジン1から室外側熱交換器7へ延びる供給ホース8には該室外側熱交換器7へのエンジン冷却水の供給を遮断するための電磁開閉弁22が設けられている。上述のヒータコア16へ延びる供給ホース17は電磁開閉弁22よりも上流側から分岐している。
【0034】
上記電磁クラッチ5及び電磁開閉弁22は、上記圧力センサ21の検出圧力に基づいてコントローラ23によって作動が制御される。そのために、圧力センサ21の検出信号がコントローラ23に与えられ、コントローラ23からコンプレッサー6の運転・停止を操作するコンプレッサースイッチ24及び電磁開閉弁22に制御信号が与えられるようになっている。また、上記ファン15の風量を調節する風量操作手段25の信号がブロアモータ14に与えられるようになっている。風量操作手段25は車室に設けられていて、風量を段階に切り換えるようになっている。
【0035】
−制御構成−
コントローラ23は、上記圧力センサ21によって検出された冷媒圧力Pが第1設定圧力P1に上昇したときに、電磁開閉弁22を閉じることによって冷媒の加熱を制限する加熱制限手段と、上記冷媒圧力Pが第1設定圧力P1よりも高い第2設定圧力P2に上昇したときに、電磁クラッチ5を遮断することによってコンプレッサー6の作動を制限する作動制限手段とを備えている。
【0036】
制御の流れは図2に示されている。すなわち、圧力センサ21の検出信号が読み込まれ、冷媒圧力Pが第1設定圧力P1に上昇すると、電磁開閉弁22が閉になって室外側熱交換器7による冷媒の加熱が制限される(ステップS1〜S3)。冷媒圧力Pが第1設定圧力P1よりも高い第2設定圧力P2に上昇すると、電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー6の作動が制限される(ステップS4,S5)。その後、冷媒圧力Pが第1設定圧力P1よりも低い第3設定圧力P3に低下すると、電磁クラッチ5が接続されてコンプレッサー6の作動制限が解除されるとともに、電磁開閉弁22が開になって上記冷媒の加熱制限が解除される(ステップS6〜S8)。また、上記冷媒の加熱制限後に冷媒圧力Pが第2設定圧力P2に上昇することなく第3設定圧力P3に低下したときは当該加熱制限が解除される(ステップS3→S4→S9→S10)。
【0037】
図3には冷媒圧力の経時変化の一例が示されている。同例では、エンジン1の運転開始と共に空調装置の作動が開始し(電磁クラッチ5の接続及び電磁開閉弁22は開)、エンジン回転数の上昇及びエンジン冷却水温度の上昇に伴って冷媒圧力Pが上昇している。エンジン回転数が中回転域にあって大きな変化がなければ、冷媒圧力は第1設定圧力P1(例えば3.0MPa付近)よりも低い圧力で推移する。
【0038】
しかし、例えば、時間Taにおいて変速機のシフトチェンジを伴わずにエンジン1の急加速運転がなされ、冷媒圧力Pが上昇し時間Tbにおいて第1設定圧力P1に上昇すると、電磁開閉弁22が閉になって室外側熱交換器7へのエンジン冷却水の供給が停止される。これにより、冷媒は比エンタルピーが低下して、時間Tcには冷媒圧力Pが第3設定圧力P3(例えば2.0MPa)まで低下する。従って、当該冷凍サイクルを構成する機器の破損等の不具合は回避される。そうして、冷媒圧力Pが第3設定圧力P3に低下した時点で電磁開閉弁22が再び接続され、冷媒がエンジン冷却水によって加熱されることにより、冷媒圧力Pが回復しており、従って、暖房が確保される。
【0039】
図4には冷媒圧力の経時変化の他の例が示されている。これは、時間Taにおいて例えばシフトチェンジを伴うエンジン1の急加速運転があったときのものである。この場合は図3の例よりもさらに加速が急になるため、冷媒圧力Pは、時間Tbで第1設定圧力P1になって電磁開閉弁22が閉になっても上昇を続け、時間Tcで第2設定圧力P2になっている。これにより、電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー6が停止して冷媒圧力Pが低下している。従って、当該冷凍サイクルを構成する機器の破損等の不具合は回避される。時間Tdにおいて冷媒圧力が第3設定圧力P3に低下すると、電磁クラッチ5が接続されるとともに、電磁開閉弁22が開になって、冷媒圧力Pが再び上昇し暖房が確保されている。上記時間Tcにおいて電磁クラッチ5が遮断されたときには車輪の駆動トルクが上昇するが、本例のような急加速運転が行なわれるときは、路面摩擦係数が高いのが通常であるから、車輪のスリップは生じない。
【0040】
<実施形態1>
本実施形態のハード構成は参考形態1と同じある。制御の流れは図5に示されている。すなわち、圧力センサ21の検出信号が読み込まれ、冷媒圧力Pが第1設定圧力P1に上昇すると、電磁開閉弁22が閉になって室外側熱交換器7による冷媒の加熱が制限される(ステップS11〜S13)。冷媒圧力Pが第1設定圧力P1よりも高い第2設定圧力P2に上昇すると、電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー6の作動が制限される(ステップS14,S15)。一方、上記冷媒の加熱制限によって冷媒圧力Pが第1設定圧力P1よりも低い第3設定圧力P3に低下すると、電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー6の作動が制限される(ステップS13→S14→S16→S15)。
【0041】
図6には冷媒圧力Pの経時変化の一例が示されている。時間Taでエンジン1が加速運転され、時間Tbで電磁開閉弁22が閉になって冷媒圧力Pが低下するところまでは参考形態1の図3の場合と同じである。但し、この例では、冷媒圧力Pが第3設定圧力P3(例えば1.0MPa)に達するまで低下した時点で電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー6の作動が停止されている。すなわち、この場合は、冷媒圧力Pが第1設定圧力P1まで上昇したことによって車室の早期暖房が達成され、その後はヒータコア16による主暖房によって車室暖房を確保することができる、という考えのもとに、冷媒圧力Pが第3設定圧力P3に低下した時点で当該冷凍サイクルによる補助暖房を解除するようにしたものである。
【0042】
なお、凍結路面でのスリップを防止するためには第3設定圧力P3をできるだけ低くする方がよいが、あまり低くすると、気温が高めの時にはいつまでたっても冷媒圧力Pが第3設定圧力P3まで下がらない。従って、自動車用空調装置に広く採用されているHFC134a冷媒の飽和圧力特性を考慮して、当該第3設定圧力P3を1.0MPa付近にすることが好適である。
【0043】
図7はシフトチェンジを伴うエンジン1の急加速運転があった場合の冷媒圧力の経時変化を示すものである。この場合は、時間Tcにおいて冷媒圧力Pが第2設定圧力に上昇したときに電磁クラッチ5が遮断されて、冷媒圧力Pが低下していっているものである。時間Tdにおいて冷媒圧力Pが第3設定圧力P3まで低下しているが、このときは電磁クラッチ5の接続や電磁開閉弁22の閉から開への切換えは行なわれない。
【0044】
<実施形態2>
本実施形態のハード構成は図8に示されており、乗員が操作するコンプレッサースイッチ24の信号及び圧力センサ21の信号をコントローラ23に与えて、電磁クラッチ5及び電磁開閉弁22の作動を制御するようにしているものであり、他は参考形態1と同じである。
【0045】
コントローラ23は、コンプレッサースイッチ24が運転から停止に切り替わったときに、コンプレッサー6の作動を継続しながら電磁開閉弁22を閉じることによって冷媒の加熱を制限し、しかる後に、上記冷媒圧力Pが設定圧力P3に低下したときにコンプレッサー6の作動を停止させる空調停止制御手段を備えている。
【0046】
制御の流れは図9に示されている。すなわち、圧力センサ21の検出信号及びコンプレッサースイッチ24のオン・オフ信号が読み込まれ、コンプレッサースイッチ24がオフであれば、電磁開閉弁22が閉になって室外側熱交換器7による冷媒の加熱が制限される(ステップS21〜S23)。冷媒圧力Pが設定圧力P3まで低下すると、電磁クラッチ5が遮断されてコンプレッサー3の作動が制限される(ステップS24,S25)。
【0047】
図10に冷媒圧力Pの経時変化が示されている。時間Taでコンプレッサースイッチ24がオフに操作されると、電磁開閉弁22が閉になって冷媒圧力Pが低下する。この冷媒圧力Pが設定圧力(例えば1.0MPa)に低下すると、電磁クラッチ5が遮断され冷媒圧力Pは急低下する。従って、コンプレッサースイッチ24が乗員によってオフに操作されても、コンプレッサー6は直ちには停止しないから、車輪の駆動トルクが急上昇することはなく、そのスリップが防止される。冷媒圧力Pが低下した後のコンプレッサー6の停止は既に該コンプレッサー3の駆動に要する動力が少なくなっているから、車輪の駆動トルクの急上昇はない。
【0048】
<参考形態2>
本参考形態のハード構成は図11に示されており、風量操作手段25、コンプレッサースイッチ24及び圧力センサ21の各信号を制御手段に与えて、電磁クラッチ5、電磁開閉弁22及びブロアモータ14の作動を制御するようにしているものであり、他は参考形態1と同じである。
【0049】
コントローラ23は、ファン15の風量が所定量以上に低下するように上記風量操作手段25が操作されたときに、単位時間当たりの風量低下量が所定値以下になるようにブロアモータ14の作動を制御する風量制御手段と、冷媒圧力がP設定圧力P1に上昇したときに、電磁開閉弁22を閉じることによって冷媒の加熱を制限する加熱制限手段とを備えている。
【0050】
制御の流れは図12に示されている。すなわち、風量操作手段25、圧力センサ21及びコンプレッサースイッチ24の各信号が読み込まれ、風量が所定量以上に低下するように風量操作手段25が操作されたときに、風量低下率(単位時間当たりの風量低下量)が所定値以下になるように制限される(ステップS31〜S33)。冷媒圧力Pが設定圧力P1に上昇すると、電磁開閉弁22が閉にされて室外側熱交換器7による冷媒の加熱が制限される(ステップS34,S35)。
【0051】
図13に風量低下率の制限例が示されており、これは、風量が所定量以上に低下するように風量操作手段25が操作されたときに、ブロアモータ14の端子電圧を連続的に低下させる例である。このような制御は例えばパワートランジスタを用いることによって実行することができる。この場合の冷媒圧力Pの経時変化が図14に示されている。時間Taで風量操作手段25が風量を所定量以上に低下させるように操作されると、風量が連続的に低下することに伴って、冷媒圧力Pが連続的に上昇している。時間Teで冷媒圧力Pが設定圧力P1に上昇すると電磁開閉弁22が閉になって冷媒圧力Pが低下している。
【0052】
図13及び図14に鎖線で示す特性は風量の低下率制御を行なわない場合である。この場合は、冷媒圧力Pが時間Taで急上昇し、第2設定圧力P2に達して電磁クラッチ5が遮断されることになる。従って、冷媒圧力Pの急上昇による機器の破損、電磁クラッチ5の遮断に伴う車輪駆動トルクの急上昇の問題があるが、これが本参考形態ではなくなることになる。
【0053】
図15は風量低下率の他の制限例を示すものであり、これはブロアモータの端子電圧を段階的に下げる例である。この制御は複数の抵抗器とリレーとを組み合わせることによって実行することができる。その場合の冷媒圧力Pの経時変化が図16に示されている。時間Taで風量操作手段25が風量を所定量以上に低下させるように操作されると、風量が段階的に低くなることに伴って冷媒圧力Pが段階的に上昇している。そして、時間Teで冷媒圧力Pが設定圧力P1に上昇すると電磁開閉弁22が閉になって冷媒圧力Pが低下している。
【0054】
なお、風量低下率の制限は、ブロアモータ14の出力低下そのものを制御することによって行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考形態1に係る空調装置のハード構成を示す図。
【図2】 同形態の制御の流れ図。
【図3】 同形態の冷媒圧力の経時変化の一例を示すグラフ図。
【図4】 同形態の冷媒圧力の経時変化の他の例を示すグラフ図。
【図5】 本発明の実施形態1に係る制御の流れ図。
【図6】 同形態の冷媒圧力の経時変化の一例を示すグラフ図。
【図7】 同形態の冷媒圧力の経時変化の他の例を示すグラフ図。
【図8】 本発明の実施形態2に係る空調装置のハード構成を示す図。
【図9】 同形態の制御の流れ図。
【図10】 同形態の冷媒圧力の経時変化の一例を示すグラフ図。
【図11】 本発明の参考形態2に係る空調装置のハード構成を示す図。
【図12】 同形態の制御の流れ図。
【図13】 同形態のブロアモータ端子電圧の経時変化の一例を示すグラフ図。
【図14】 同形態の冷媒圧力の経時変化の一例を示すグラフ図。
【図15】 同形態のブロアモータ端子電圧の経時変化の他の例を示すグラフ図。
【図16】 同形態の冷媒圧力の経時変化の他の例を示すグラフ図。
【符号の説明】
1 エンジン
6 コンプレッサー
5 電磁クラッチ
7 室外側熱交換器
11 室内側熱交換器
12 絞り弁(膨張手段)
19 冷媒配管
14 ブロワモーター
15 ファン
21 圧力スイッチ
22 電磁開閉弁
23 コントローラ
24 コンプレッサースイッチ(操作スイッチ)
25 風量操作手段
Claims (6)
- エンジンの軸出力によって駆動され冷媒の蒸気を圧縮して送り出すコンプレッサーと、該コンプレッサーから送られた冷媒の蒸気の熱を車室内に放熱する室内側熱交換器と、該室内側熱交換器によって凝縮された冷媒の一部を蒸発させる膨張手段と、加熱用媒体が供給され該膨張手段を経た冷媒を当該加熱用媒体によって加熱する室外側熱交換器とを備えたヒートポンプ加熱式の車両の空調装置において、
上記コンプレッサーから送られる冷媒の圧力を検出する圧力検出手段と、
上記圧力検出手段によって検出された冷媒圧力が第1設定圧力に上昇したときに、上記加熱用媒体による冷媒の加熱をその加熱量が少なくなり又は零になるように制限する加熱制限手段と、
上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が、上記加熱制限手段が働く第1設定圧力よりも高い第2設定圧力に上昇したとき、並びに上記加熱制限手段による冷媒の加熱制限が行なわれた後に、上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が、当該加熱制限をすべき第1設定圧力よりも低い第3設定圧力に低下したときに、上記コンプレッサーの作動をその仕事量が少なくなり又は零になるように制限する作動制限手段とを備えていることを特徴とする車両の空調装置。 - エンジンの軸出力によって駆動され冷媒の蒸気を圧縮して送り出すコンプレッサーと、該コンプレッサーから送られた冷媒の蒸気の熱を車室内に放熱する室内側熱交換器と、該室内側熱交換器によって凝縮された冷媒の一部を蒸発させる膨張手段と、加熱用媒体が供給され該膨張手段を経た冷媒を当該加熱用媒体によって加熱する室外側熱交換器とを備え、さらに車室に当該空調装置の運転及び停止を操作する操作スイッチが設けられているヒートポンプ加熱式の車両の空調装置において、
上記操作スイッチが運転から停止に切り替わったときに、上記コンプレッサーの作動を継続して上記加熱用媒体による冷媒の加熱をその加熱量が少なくなり又は零になるように制限し、しかる後に上記コンプレッサーの作動を停止させる空調停止制御手段とを備えていることを特徴とする車両の空調装置。 - 請求項2に記載されている車両の空調装置において、
上記コンプレッサーから送られる冷媒の圧力を検出する圧力検出手段を備え、 上記空調停止制御手段は、上記加熱用媒体による冷媒の加熱を制限した後に、上記圧力検出手段によって検出される冷媒圧力が設定圧力に低下したときに上記コンプレッサーの作動を停止させることを特徴とする車両の空調装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載されている車両の空調装置において、
上記加熱用媒体による冷媒の加熱の制限は、上記室外側熱交換器への加熱用媒体の供給を停止することによって行なわれることを特徴とする車両の空調装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載されている車両の空調装置において、
上記加熱用媒体がエンジンの冷却水であることを特徴とする車両の空調装置。 - 請求項1に記載されている車両の空調装置において、
上記コンプレッサーの作動の制限は、該コンプレッサーの作動を停止させることであることを特徴とする車両の空調装置。
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