JP4077059B2 - 光パルス発生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザを用いたパルス発生方法に関し、特に、光計測あるいは光通信に用いるのに好適な超短光パルス列を発生し得る光パルス発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光パルス発生方法の1つに、利得スイッチ法がある。利得スイッチ法によれば、半導体レーザの駆動電流に交番電流を用い、この交番電流による外部変調によっ、半導体レーザから光パルス列を得ることができる。
【0003】
この利得スイッチ法により、繰り返し周期の短い超短光パルスを得るには、外部変調の周波数を高めることが考えられる。
しかしながら、単に外部変調周波数を高めても、この外部変調周波数が半導体レーザの緩和振動周波数に近づくと、半導体レーザの発光動作が不安定となり、所定の周期で強弱の光パルスが交互に発生するいわゆる倍周期現象が発生し、あるいは光パルスの強度が不規則となるいわゆるカオス現象が発生する。
【0004】
前記した半導体レーザでは、外部変調のためのバイアス電流値を高めることにより、その緩和振動周波数を高めることができる。
従って、バイアス電流値を高め、これにより半導体レーザの緩和振動周波数を外部変調周波数よりも十分に高い値に保持することにより、前記した倍周期現象およびカオス現象を生じることなく安定した強度の短い単一周期パルス列を得ることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、緩和振動周波数の増大のためにバイアス電流値を増大すると、このバイアス電流値の増大に伴い、外部変調用電源として、より大電流の供給を可能とする大型電源が必要になり、そのような大型電源を必要とするパルス発生装置は極めて高価となる。
また、外部変調のバイアス電流値の増大に伴い、得られる光パルス幅の増大によってそのデューティ比が劣化する。
【0006】
そのため、安定した強度の、短い単一周期パルス列を比較的安価に得ることができる光パルス発生方法が望まれていた。
また、デューティ比の劣化を招くことのない、安定した強度の短い単一周期パルス列を得ることができる光パルス発生方法が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、利得スイッチ法において半導体レーザの緩和振動周波数以上の高い周波数で前記半導体レーザに変調をかけるについて、この外部変調のバイアス電流値の増大を招くことなく、安定した強度の、短い単一周期パルス列を得るという基本姿勢に立脚する。
【0008】
〈構成〉
本発明は、半導体レーザに緩和振動周波数を設定すること、前記半導体レーザに、前記緩和振動周波数よりも大きな周波数で外部変調をかけること、前記半導体レーザの外部変調による発振波長と外部レーザ光の波長との位相差の時間微分を示す離調周波数の中から前記発振波長に近似する波長を有し、かつ前記半導体レーザを単一周期で発振させる周波帯域を選定し、該選定した周波帯域に設定した外部レーザ光を前記半導体レーザに注入すること、前記外部レーザ光の光強度を、前記半導体レーザの出力光の強度に対し−10dB〜−25dBの比に設定すること、を含む光パルス発生方法であって、前外部レーザ光の光強度をパラメータとしてレート方程式を示す次式から前記半導体レーザ出力光の発振波長を算出し、該発振波長に基づいて求めた前記離調周波数と前記出力光の光強度とで示す特性曲線上から、単一周期特性線部分で示される前記周波帯域を選定することを特徴とする
【数1】
Figure 0004077059
ここで、S(t)は、前記半導体レーザの光子密度すなわちレーザ光強度であり、Γは前記半導体レーザの光封じ込め係数であり、G(N)は前記半導体レーザの利得係数であり、εは前記半導体レーザの利得飽和係数であり、τpは光子寿命であり、βは自然放出光係数であり、N(t)は前記半導体レーザのキャリア密度であり、τsは自然放出寿命であり、fdは前記半導体レーザ内での周回周波数であり、Sinjは前記外部レーザ光の光子密度すなわち前記外部レーザ光の強度であり、Δ(t)は前記半導体レーザと前記外部レーザ光との位相差であり、その時間微分(dΔ(t)/dt)が離調周波数を表し、φは前記半導体レーザ光の位相であり、αは線幅増大係数であり、Nthは前記半導体レーザの閾値利得でのキャリア密度であり、eは電荷量であり、I(t)は前記半導体レーザへの注入電流であり、volは前記半導体レーザの活性部の体積である。
【0009】
〈作用〉
半導体レーザの発振波長に近似した波長の外部レーザ光を当該半導体レーザの発光部である活性部に注入する。注入する外部レーザ光の波長および強度を適正に選択することにより、半導体レーザから外部変調周波数に一致する安定した単一周期の光パルスが得られた。
【0010】
適正な外部レーザ光の波長および強度を設定するために、下記の式(1)〜式(3)で示されるレート方程式から半導体レーザ出力光についての特性曲線を求め、該特性曲線の単一周期特性線部分で示される離調周波数および強度を設定する。
【数2】
Figure 0004077059
【0011】
ここで、S(t)は、半導体レーザの光子密度すなわちレーザ光強度であり、Γは半導体レーザの光封じ込め係数であり、G(N)は半導体レーザの利得係数であり、εは半導体レーザの利得飽和係数であり、τp は光子寿命であり、βは自然放出光係数であり、N(t)は半導体レーザのキャリア密度である。
また、τs は自然放出寿命であり、fd は半導体レーザ内での周回周波数であり、Sinj は外部レーザ光の光子密度すなわち外部レーザ光の強度であり、Δ(t)は半導体レーザと外部レーザ光との位相差であり、その時間微分(dΔ(t)/dt)が離調周波数を表す。
また、φは半導体レーザ光の位相であり、αはαパラメータと称される線幅増大係数であり、Nthは半導体レーザの閾値利得でのキャリア密度であり、eは電荷量であり、I(t)は半導体レーザへの注入電流であり、vol は半導体レーザの活性部の体積である。
【0012】
前記特性曲線は、半導体レーザと外部注入光との位相差(Δ(t))を時間で微分(dΔ(t)/dt)して得られる離調周波数をパラメータとするグラフであって縦軸および横軸が半導体レーザの光子密度および外部レーザ光の強度をそれぞれ示すグラフ上に、表すことができる。
また、前記特性曲線は、外部レーザ光の強度をパラメータとするグラフであって縦軸および横軸が半導体レーザの光子密度および前記離調周波数を示すグラフ上に、表すことができる。
【0013】
いずれのグラフにおいても、それらに示された特性曲線のうち、単一周期特性線部分で示される離調周波数および強度、外部レーザ光の波長および強度として選択される。
【0014】
選択された波長および強度のレーザ光を外部レーザ光として半導体レーザの活性部に注入することにより、該半導体レーザに、その緩和振動周波数以上の周波数で外部変調をかけたにも拘わらず、この半導体レーザから単一周期の安定した光りパルスを得ることができた。
【0015】
選択された波長の外部レーザ光の強度は、前記半導体レーザのレーザ光強度に対する外部レーザ光強度の比で、−10dB〜−25dBとすることにより、パルス幅の増大によるデューティ比の劣化を効果的に防止することができ、これにより、デューティ比の劣化を招くことのない安定した良好な単一周期の光パルスを得ることができた。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態について詳細に説明する。
〈具体例〉
図1は、本発明に係る光パルス発生方法を実施する光パルス発生装置を概略的に示す。
本発明に係る光パルス発生装置10は、図1に示されているように、利得スイッチ法を実施するための半導体レーザ11を含む。半導体レーザ11として、バンドギャップ波長1.55μmで発振するファブリ−ペロ型半導体レーザが用いられている。
【0017】
この半導体レーザ11の外部変調交番電源として、シンセサイザ12が用いられた。シンセサイザ12からは、20GHzの交番電流が増幅器13およびフィルタ14を経て半導体レーザ11に供給される。また、このフィルタ14を経て、半導体レーザ11に直流電源15からバイアスがかけられる。
フィルタ14は、バイアスT回路と称されており、従来よく知られているように、シンセサイザ12からの直流成分を除去するための結合コンデンサ14aと、バイアスの高調波成分を除去するためのコイル14bとを備える。
【0018】
半導体レーザ11は、直流電源15からのバイアスにより、その緩和振動周波数がほぼ10GHzとなるように設定された。そのため、シンセサイザ12からの外部変調周波数は、この緩和振動周波数の2倍の値を示すことから、半導体レーザ11の通常の動作では、発光動作が不安定となり、所定の周期で強弱の光パルスが交互に発生するいわゆる倍周期現象が発生し、あるいは光パルスの強度が不規則となるいわゆるカオス現象が発生し易くなる。
【0019】
そこで、このような半導体レーザ11の不安定な動作を防止するために、波長を可変とする外部レーザ光源16から、半導体レーザ11の発振波長である1.55μmに近似した波長のレーザ光が、アイソレータ17、偏波器18およびサーキュレータ19を経て、半導体レーザ11の発光部である活性部に注入される。
【0020】
アイソレータ17は、外部レーザ光源16へ向けてのレーザ光の逆流を防止する作用をなす。偏波器18は、外部レーザ光源16からの外部レーザ光の波面と半導体レーザ11のレーザ光との波面を一致させることにより、外部レーザ光の結合効率を高める。
また、サーキュレータ19は、外部レーザ光源16からの外部レーザ光の半導体レーザ11への注入を許すと共に、半導体レーザ11からのパルス光の観察のために半導体レーザ11からのサンプル光の取り出しを可能とする。
【0021】
外部レーザ光源16からの外部レーザ光の波長および強度を選択することにより、半導体レーザ11からシンセサイザ12の周波数に一致した安定したパルス光が得られる。
【0022】
以下に、外部レーザ光の波長および強度を求める手順を説明する。
適正な外部レーザ光の波長および強度を決めるために、前記した式(1)ないし式(3)のレート方程式が用いられる。
式(1)〜式(3)自体は、半導体レーザの解析のために従来よく用いられるレート方程式である。
【0023】
前記式(1)の右辺の第1項は誘導放出によるフォトン密度の増大分を表し、同第2項はレーザ共振器の光損失によるフォトン密度の減少分を表し、同第3項は外部レーザ光の注入によるフォトン密度の増大分を表す。
前記式(2)の右辺の第1項は半導体レーザの閾値利得でのキャリア密度の変化に関連する位相増加分を表し、同第2項は、外部レーザ光の注入による位相増加分を表す。
前記式(3)の右辺の第1項は半導体レーザへの注入電流によるキャリア密度の増加分を表し、同第2項は自然放出再結合によるキャリア密度の減少分を表し、同第3項は誘導放出によるキャリア密度の減少分を表す。
【0024】
式(1)〜式(3)の解析のために、ε=3×10-17cm3、dG/dNth=1.5×1015cm2の各値が採用された。また、G(N)=g0・Ln(N/Ntr)とし、g0 =1.6×1012-1およびNtr=0.76×1018cm-3の各値が採用された。
さらに、τs =0.5ns、α=4、τp =0.55ps、Γ=0.23およびβ=1×10-4の各値が採用された。
【0025】
前記各値を前記式(1)〜式(3)に代入し、外部レーザ光の強度をパラメータとして、半導体レーザ11の発振波長と外部レーザ光の波長との差に関連する離調周波数と半導体レーザ11の光子ピーク密度との関係を示す分岐ダイアグラムが求められる。
この分岐ダイアグラムに代えて、同様に、離調周波数をパラメータとして、外部レーザ光の強度と、半導体レーザ11の光子ピーク密度との関係を示す分岐ダイアグラムを求めることができる。
【0026】
図2および図3に示す分岐ダイアグラムは、それぞれ外部レーザ光の強度(Sinj )をパラメータとして、横軸が半導体レーザ11の発振波長と外部レーザ光の波長との差に関連する離調周波数(dΔt/dt)を示し、また縦軸が半導体レーザ11の光子強度(S)を示すグラフである。
図2に示すグラフには、外部レーザ光の強度が−15dBのときの特性曲線20が示されている。この強度は、半導体レーザ11のレーザ強度に対する比である。
また、図3に示すグラフには、外部レーザ光の強度が−23dBのとき特性曲線20′が示されている。
【0027】
算出結果のプロットの集合により示される特性曲線20には、図2に示されているように、不規則なカオス状態を表すカオス曲線部分20a、倍周期現象を表す2本の曲線部分で示される倍周期線部分20bおよび単一周期の光パルス発振を表す単一周期特性線部分20cが含まれている。
また、図3に示された特性曲線20′には、同様なカオス曲線部分20′a、倍周期線部分20′bおよび単一周期特性線部分20′cが含まれている。
【0028】
従って、図2および図3の各グラフに示された特性曲線20および20′のうち、単一周期特性線部分20cまたは20′cで特定される離調周波数および外部レーザ光強度から、単一周期レーザ光を得るために必要な外部レーザ光の周波数および強度が求められる。
【0029】
また、離調周波数をパラメータとして、外部レーザ光の強度と、半導体レーザ11の光子ピーク密度との関係を示す分岐ダイアグラムを求めることができる。
図4に示す分岐ダイアグラムは、離調周波数をパラメータとして、横軸が外部レーザ光強度を示し、縦軸が半導体レーザ11の光子ピーク密度を示すグラフである。図4のグラフには、離調周波数が50GHzのときの特性曲線21が示されている。
【0030】
図4のグラフに示された特性曲線21には、図2および図3に示したグラフにおけると同様な、不規則なカオス状態を表すカオス曲線部分21a、倍周期現象を表す2本の曲線部分で示される倍周期線部分21bおよび単一周期の光パルス発振を表す単一周期特性線部分21cが含まれている。
このことから、離調周波数をパラメータとする図4のグラフからも、前記したと同様、単一周期レーザ光を得るために必要な外部レーザ光の周波数および強度を求めることができる。
【0031】
従って、前記したグラフから求められた周波数および強度のレーザ光を外部レーザ光源16から半導体レーザ11に注入することにより、前記したとおり、シンセサイザの周波数に一致した単一周期の安定したパルスを得ることができる。
【0032】
図5は、図1に示した光パルス発生装置10を用い、外部レーザ光源16からのレーザ周波数を変化させることにより、離調周波数を変化させ、この離調周波数の変化と、半導体レーザ11からの光パルスの側帯波の圧縮比との関係を実測により求めた結果を示すグラフである。
【0033】
この測定では、外部レーザ光源16の強度がパラメータとして選択され、縦軸にサイドモード抑圧比が示され、横軸に離調周波数が示されている。
特性曲線22は、外部レーザ光の強度を−11dBとしたときの離調周波数とサイドモード抑圧比との関係を示す。また、特性曲線23は外部レーザ光の強度を−18dBとしたときの離調周波数とサイドモード抑圧比との関係を示す。
【0034】
両特性曲線22および23上に付された黒丸印は、正常な単一周期光パルスが得られたことを示す。また、同白丸印は、倍周期光パルスが観測されたことを示す。さらに、同×印は、カオス状態が観測されたことを示す。
両特性曲線22および23上には、黒丸印が見られることから、離調周波数の選択すなわち外部レーザ光源16の波長の選択によって、すなわち離調周波数が零で示される半導体レーザ11の発振波長近傍で、単一周期パルスが得られたことが図5のグラフから読み取れる。
【0035】
さらに、両特性曲線22および23上の黒丸印の数の比較から、外部レーザ光強度が高い特性曲線22上に、より多くの黒丸印が見受けられる。このことから、外部レーザ光の強度が高いほど、その外部レーザ光のより広い周波数範囲で、単一周期パルスを得られることが読み取れる。
【0036】
図6は、良好な単一周期パルスが得られたときの外部レーザ光強度と、半導体レーザ11から得られたその単一周期パルスの幅との関係を示すグラフである。
図6のグラフに示す特性線24は、レーザ強度が−10dB以下では、グラフの横軸にほぼ平行に伸びるが、−10dBを越えると、急激に立ち上がる。
このことは、外部レーザ光強度が−10dBを越えると、半導体レーザ11から得られるパルス光の幅が増大し、デューティ比が劣化することを意味する。
【0037】
また、図5のグラフに沿って説明したとおり、外部レーザ光強度が低下すると、安定した単一周期パルス光が得られなくなることから、外部レーザ光強度は、半導体レーザ11からの出力光強度に対し、−25dB以上とすることが望ましい。
【0038】
以上の点から、安定した良好な単一周期パルスを得る上で、外部レーザ光強度を−10dB〜−25dBとすることが望ましい。
【0039】
前記したところでは、半導体レーザとして、ファブリ−ペロ型半導体レーザを用いた例について説明したが、本発明に係る光パルス発生方法は、例えば分布帰還型構造あるいはブラッグ反射器構造を有する半導体レーザを用いて、これを実施することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、前記したように、緩和振動周波数を有する半導体レーザにその緩和振動周波数以上の周波数で外部変調をかけて単一周期の光りパルスを得るについて、半導体レーザの発振波長に近似する波長を有する外部レーザ光を半導体レーザに注入することにより、緩和振動数の増大を図ることなく、この緩和振動数に対応する周期よりも短い単一周期の安定した光パルスを得ることができる。
【0041】
従って、本発明の方法によれば、外部変調のバイアス電流の増大が不要となることから、外部変調のための大電流の供給を可能とする大型電源が不要となり、外部変調用電源の大型化を招くことはなく、これにより、半導体レーザの緩和振動数に対応する周期よりも短い単一周期の安定した光パルスを比較的安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法を実施するための光パルス発生装置を概略的に示すブロック図である。
【図2】外部注入光の強度をパラメータとし、レート方程式から算出された半導体レーザのパルス出力光の特性線を示すグラフ(その1)である。
【図3】外部注入光の強度をパラメータとし、レート方程式から算出された半導体レーザのパルス出力光の特性線を示すグラフ(その2)である。
【図4】外部注入光の離調周波数をパラメータとし、レート方程式から算出された半導体レーザのパルス出力光の特性を示すグラフ(その3)である。
【図5】外部注入光の強度をパラメータとし、実測によって求められた半導体レーザのパルス出力光の特性線を示すグラフ(その1)である。
【図6】実測によって求められた外部注入光の強度と半導体レーザのパルス出力光のパルス幅との関係を示すグラフ(その2)である。
【符号の説明】
10 光パルス発生装置
11 半導体レーザ
12 外部変調交番電源(シンセサイザ)
16 外部レーザ光源

Claims (2)

  1. 半導体レーザに緩和振動周波数を設定すること、
    前記半導体レーザに、前記緩和振動周波数よりも大きな周波数で外部変調をかけること、
    前記半導体レーザの外部変調による発振波長と外部レーザ光の波長との位相差の時間微分を示す離調周波数の中から前記発振波長に近似する波長を有し、かつ前記半導体レーザを単一周期で発振させる周波帯域を選定し、該選定した周波帯域に設定した外部レーザ光を前記半導体レーザに注入すること、
    前記外部レーザ光の光強度を、前記半導体レーザの出力光の強度に対し−10dB〜−25dBの比に設定すること、
    を含む光パルス発生方法であって、
    外部レーザ光の光強度をパラメータとしてレート方程式を示す次式から前記半導体レーザ出力光の発振波長を算出し、該発振波長に基づいて求めた前記離調周波数と前記出力光の光強度とで示す特性曲線上から、単一周期特性線部分で示される前記周波帯域を選定することを特徴とする光パルス発生方法。
    Figure 0004077059
    ここで、S(t)は、前記半導体レーザの光子密度すなわちレーザ光強度であり、Γは前記半導体レーザの光封じ込め係数であり、G(N)は前記半導体レーザの利得係数であり、εは前記半導体レーザの利得飽和係数であり、τpは光子寿命であり、βは自然放出光係数であり、N(t)は前記半導体レーザのキャリア密度であり、τsは自然放出寿命であり、fdは前記半導体レーザ内での周回周波数であり、Sinjは前記外部レーザ光の光子密度すなわち前記外部レーザ光の強度であり、Δ(t)は前記半導体レーザと前記外部レーザ光との位相差であり、その時間微分(dΔ(t)/dt)が離調周波数を表し、φは前記半導体レーザ光の位相であり、αは線幅増大係数であり、Nthは前記半導体レーザの閾値利得でのキャリア密度であり、eは電荷量であり、I(t)は前記半導体レーザへの注入電流であり、volは前記半導体レーザの活性部の体積である。
  2. 前記特性曲線において、前記外部レーザ光の光強度をパラメータとする代わりに前記離調周波数をパラメータとして、前記半導体レーザの光子密度および前記外部レーザ光の強度それぞれ設定る請求項記載の光パルス発生方法。
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