JP4075395B2 - Control device for vehicle engine - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用エンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、エンジン負荷が増大される加速時に、駆動系から不快な振動を発生することが多い。この不快な振動は、駆動系のうちドライブシャフトがねじり振動されることを主要因としており、エンジン負荷の増大に伴って増大されるエンジントルクが駆動系の共振周波数成分を含むときに発生する。そして、この共振周波数は、変速機のギア比毎に相違している。
【0003】
駆動系から発生される不快な振動を低減するために、特開平8−232696号公報には、変速機のギア比に応じて設定される共振周波数成分を含むことになる所定態様の加速時つまりエンジン負荷の増大態様が所定態様のときに、供給燃料量を低減することによってエンジントルクを低減することが開示されている。そして、所定態様の加速の検出タイミングから、エンジン回転数約1回転分だけ遅延させて供給燃料量の低減を行うことも開示されている(位相合わせ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記公報記載のものでは、駆動系の共振周波数成分を含むこととなる加速の態様というものを、代表的にあらかじめ幾つか設定して、このあらかじめ設定された加速の態様であることを検出したことを条件として、振動低減のためのエンジントルク低減の制御を実行するようになっている。
【0005】
しかしながら、駆動系の共振周波数成分を含むことになる加速の態様は事実上無限に考えられるものであり、これに加えて共振周波数がギア比毎に相違することを勘案すると、あらかじめ共振周波数成分を含むことになる加速の態様をあらかじめ設定するということは、駆動系の振動を十分に低減する上で改善の余地がある。すなわち、共振周波数成分を含む加速態様であっても、この加速態様があらかじめ設定されていない限り、エンジントルクの低減制御が実行されなくて、駆動系の振動を生じてしまうことになる。
【0006】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、加速時における駆動系の振動をより確実に低減できるようにした車両用エンジンの制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、加速開始時に、その加速によって実現されるであろうエンジン負荷に関する値の時間変化を予測し、その中から駆動系の共振周波数成分を抽出して、この抽出された共振周波数成分を低減するようにエンジントルクを低減するようにしてある。具体的には、次のような基本的な解決手法を備えていることを前提としてある。すなわち、
アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
を備えているようにしてある。上記アクセル開度に関する値としては、例えばアクセル開度やスロットル開度がある。上記エンジン回転数に関連した値としては、例えばエンジン回転数、車速、トルコンのタービン回転数等がある。上記エンジン負荷に関連した値としては、例えば充填効率等がある。また、上記共振周波数成分に対応するタイミングは、アクセル操作からの経過時間とすることができる。
【0008】
上記基本的な解決手法によれば、実現が予測されるエンジン負荷に関する値の時間変化の中から駆動系の共振周波数成分を抽出して、この抽出された共振周波数成分を低減するようにエンジントルクを低減するので、共振周波数成分を含むために駆動系の振動が発生することになる加速時というものを確実に把握しつつ、共振周波数成分に起因する駆動系の振動を確実に低減することができる。なお、車体振動を検出したときにエンジントルクを低減することも考えられるが(フィードバック制御)、この場合は応答性の点で問題となり(車体振動を検出してからエンジントルクを低減したのでは遅すぎる)、事実上採用できないものである。
【0009】
本発明は、上記基本的な解決手法を前提として、次のような解決手法を合わせて選択的に採択したものである。すなわち、前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングを、エンジン回転数に応じて補正する補正手段を備え、エンジン回転数が低いほどトルク低減が早く行われるように前記トルク低減タイミングを補正することによって(請求項1対応)、エンジン回転数が低い時の演算遅れによるエンジントルクの低減タイミング遅れを防止し、駆動系の振動をより確実に低減することができる。
【0010】
また、エンジン負荷が所定値よりも小さいときに、前記トルク低減手段によるトルク低減の制御を禁止する禁止手段をさらに備えたものとすることができる(請求項2対応)。エンジン負荷が元々小さいときは駆動系の振動そのものが事実上問題とならないので、制御の簡単化や加速要求を十分満足させる上で好ましいものとなる。
【0011】
車両に搭載された変速機が無段変速機である場合は、変速時に、無段変速機のイナーシャ相当分のトルクだけ低減するエンジントルクを小さくすることができる(請求項3対応)。すなわち、無段変速機にあっては、加速時に低速段側へとギア比を変更するように制御されるのが一般的であるが、この低速段側へのギア比変更に伴って無段変速機がトルクを吸収することになるので、この分だけ低減すべきエンジントルクを小さくすることによって、駆動系の振動低減のためのエンジントルクの低減量をより最適化して、駆動系の振動低減を十分に行う上で好ましいものとなる。
【0012】
また、前記トルク低減手段を、共振周波数成分に対応する要求トルク低減量が第1設定値以下の小さいときには点火時期の遅角によるエンジントルクの低減を行う一方、該トルク低減量が該第1設定値よりも大きい値に設定された第2設定値以上の大きいときには燃料カットによるエンジントルクの低減を行うようにされ、しかも前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記共振周波数成分に対応するタイミングで点火時期の遅角のみによってトルク低減をを行うように構成し、前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、当該共振周波数成分によって発生するトルクの山の直後に発生するトルクの谷が小さくなるように、前記タイミングより遅いタイミングにおいてエンジントルクを増大させるトルク増大手段をさらに備えることができる(請求項4対応)。この場合、低減すべきトルクが第1設定値以下となる小さいときは点火時期の遅角によって精度よくトルクの低減を行うことができ、低減すべきトルクが第2設定値以上となる大きいときは、燃料カットによってトルクを十分に低減することが可能となり、更に、低減すべきトルクが第1設定値と第2設定値との間の中程度のときは、共振周波数成分に対応する加速振動のうちトルクの谷となる部分を埋めるようにトルク増大を行うことによって、当該加速振動が十分に防止あるいは抑制されることになる。
【0013】
なお、その際、前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記トルク低減手段は点火時期を最大遅角量にまで遅角させる事により(請求項5対応)、加速当初のトルクの山を極力小さいものとして、その次に発生されるトルクの谷も小さいものとすることができ、全体としてより効果的に加速振動を低減することが可能となる。さらに、トルク増大手段を、トルク低減手段による点火時期の最大遅角によって得られるトルク低減量と要求トルク低減量との差分に応じたトルクだけトルク増大を行うようにすることにより(請求項6対応)、トルク増大量の設定が容易となる。なお、前記トルク増大手段は、空燃比のリッチ化または吸入空気量の増量のうち少なくとも一方によってトルク増大を行うようにすることができ、これによって、トルク増大を簡単かつ精度良く行う上で好ましいものとなる。
【0014】
さらにまた、前記トルク低減手段を、共振周波数成分に対応する要求トルク低減量を得るのに必要なリーン化補正後の空燃比が排気ガス中のNOx量が所定値以上となる所定空燃比範囲に該当しないときは、該リーン化補正によって前記要求トルク低減量を実現させる一方、該リーン化補正後の空燃比が該所定空燃比範囲にあるときは点火時期の遅角によって前記要求トルク低減量を実現するように構成する事により(請求項7対応)、加速振動低減のためのエンジントルク低減を、燃費向上に有利な空燃比のリーン化補正を極力有効に利用して行いつつ、点火時期の遅角をも有効に利用してNOxの増大を防止あるいは抑制することができる。
【0015】
具体的には、前記リーン化補正後の空燃比が前記所定空燃比範囲よりもリーンな空燃比として設定される特定空燃比よりもリーンになるときは、該特定空燃比に補正された状態でエンジントルクの低減を実現させると共に、該特定空燃比としただけでは前記要求トルク低減量に対して不足する分のトルク低減量を点火時期の遅角によって実現するよう構成し(請求項8対応)、さらに、前記特定空燃比に補正することにより得られるトルク低減量と点火時期を遅角することにより得られるトルク低減量との加算値が前記要求トルク低減量よりも小さいときは、燃料カットによるトルク低減を行うように構成する事によって(請求項9対応)、加速振動低減のためのエンジントルク低減を、燃費向上に有利な空燃比のリーン化補正を極力有効に利用して行いつつ、点火時期の遅角をも有効に利用してNOxの増大を防止あるいは抑制することができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動系の共振周波数成分を含むような加速態様であるということを確実に把握して、駆動系の振動を確実に低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1において、1は多気筒(実施形態では火花点火式の直列4気筒)とされたエンジン本体で、その吸気通路が符号2で示される。吸気通路2は、途中にサージタンク3を有し、その上流側の吸気通路が各気筒共通の共通吸気通路4とされている。この共通吸気通路4には、その上流側から下流側へ順次、エアクリーナ5、エンジン負荷検出手段としてのエアフローメータ6、スロットル弁7が配設されている。また、サージタンク3の下流側における吸気通路2は、各気筒毎に個々独立して設けられた独立吸気通路8とされ、この独立吸気通路8には燃料供給手段としての燃料噴射弁9が配設されている。
【0018】
図1中Uは、マイクロコンピュータを利用して構成された制御ユニット(コントローラ)である。この制御ユニットUには、エアフローメータ6で検出されたエンジン負荷に関する値としての吸入空気量信号、スロットル弁7の開度(アクセル開度に関する値に対応)を検出するスロットル開度センサ7aからのスロットル開度信号、エンジン回転数センサ10によって検出されたエンジン回転数信号、変速機のギア比を検出するギア比検出センサ11からのギア比信号が入力される。また、制御ユニットUからは、エンジントルク低減制御のために、燃料噴射弁9へ燃料噴射量信号が出力されると共に、点火プラグ12の点火時期を制御するイグナイタ13へ点火時期信号が出力される。
【0019】
図2は、アクセルペダルを一気に踏み込んだいわゆるステップ応答のときに、エンジン回転数の変化(車両の振動を示すトルク変化あるいは車両の前後加速度の変化と同じ)を示すものである。アクセルペダルをステップ応答的に踏み込んだときは、実質的に全ての周波数成分を含むものであり、したがって、加速時における駆動系の共振周波数成分をも含むこととなって、加速初期に大きなトルク変化(増大)を生じる。特に、図2で破線丸印で囲んだ加速初期時の1回目の大きなトルク増大は、駆動系が共振した不快な振動に起因するものであり、この大きなトルク増大を防止することが、その直後のトルクの大きな落ち込みを防止あるいは抑制することにもなって、駆動系の発生する不快な振動を効果的に低減する上で効果的となる。
【0020】
図3は、ギア比毎の駆動系の共振周波数を示すものであり、図3の例では、共振周波数は、1速では2Hz付近であり、2速では4Hz付近であり、3速では6Hz付近であり、4速では8Hz付近であり、5速では10Hz付近である。この2Hz〜10Hzの共振周波数は、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだときは全て含まれることになる。
【0021】
制御ユニットUは、加速時の駆動系の振動防止のために、加速開始時に予測された吸入空気量信号の時間変化の中からギア比に応じた共振周波数成分を抽出し、この抽出された共振周波数成分のトルクを燃料噴射タイミングに適合させるために演算遅れ分位相調整した後、共振周波数成分のトルク分だけエンジントルクを低減するように制御する。このような制御ユニットUの制御内容を、図式的に示したのが図4である。
【0022】
この図4について説明するが、図4では、時間は燃料噴射タイミングを基準として設定されている。まず、変化予測手段20によって、エアフローメータ6で検出された吸入空気量信号に基づいて充填効率(Ce)の時間変化を予測演算し、演算結果(符号31で示すような態様)がバンドパスフィルタ21に入力される。バンドパスフィルタ21は、ギア比に応じた共振周波数成分を抽出するようにそのフィルタ係数が設定、変更されており、ギア比に応じた共振周波数成分が出力され、その出力の態様が符号32で示される。ここで、Cesnfとは、駆動系の共振によるショックを起すトルクのCe全体に占める割合である。
【0023】
バンドパスフィルタ21からの出力は、演算による制御実行タイミングの遅れを補償するために、位相適合手段22によって位相が進められる。この位相適合(位相補正)は、エンジン回転数をパラメータとして行うのが好ましい。例えば、エンジン回転数が小さく(低く)なるほど、トルク低減が早く実施される様、位相の進め度合を大きくする。すなわち、燃料噴射タイミングや点火時期の設定は通常エンジン回転数に基づいて行われるが、エンジン回転数そのもの検出が、通常はエンジン1回転毎に発生されるパルスの周期に基づいて演算によって得るようにしてあるので、エンジン回転数が小さいときは発生される上記パルスの周期が長くなって演算による応答遅れが大きくなるため、上述のようにエンジン回転数が小さいほど位相が進められるようにしてある。なお、位相適合手段22によって位相適合された状態が、符号33で示される。
【0024】
上述のように位相合わせされた後の共振周波数成分のトルクの大きさが、低減トルク換算手段23によって、エンジントルクの低減量として設定され、この設定されたエンジントルクの低減量が符号34で示される。なお、エンジントルク低減の手法としては、点火時期調整(点火時期の遅角)のみ、燃料噴射量調整(燃料噴射量減少補正)のみ、あるいは点火時期と燃料噴射量の両方の調整等、適宜行うことができる。また、演算されたトルク低減量を、ドライバーのアクセルペダル操作速度に関連する値(アクセル開度の変化速度、スロットル開度の変化速度など)に基づき、アクセル操作速度が大きいほどトルク低減量が小さくなるよう補正を施しても良い(アクセル開度及びアクセル操作速度が、それぞれ所定値を超える場合は、トルク低減量を零にしてもよい)。このアクセル操作速度に基づく補正により、ドライバーがエンジン出力の増大を所望している時の出力確保を行う事が出来、ドライバーが制御に対して違和感を持つ事を防止できる。
【0025】
図5は、図4で示した制御ユニットUの制御内容をより具体的に示すフローチャートであり、以下このフローチャートについて説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、吸入空気量、エンジン回転数、ギア比、スロットル弁開度の各種データが読み込まれる。Q2では、現在のギア位置に応じた共振周波数が設定される。Q3では、共振周波数とエンジン回転数に基づいて、バンドパスフィルタ21のフィルタ係数が設定される。このフィルタ係数は、共振周波数の中心値とその前後の帯域の大きさを設定するものである。バンドパスフィルタは、例えば2次元デジタルフィルタとすることができ、その伝達関数をH(z)は、次の5つのフィルタ係数a0、a1、a2,b1、b2を用いて次式のように示され(式中「-2」は「マイナス2乗」)、Q3ではこの5つのフィルタ係数を設定(変更)する処理となる。
【0026】
H(z)=(a0・z-2+a1・z+a2)/(z-2+b1・z+b2)
【0027】
Q4では、エンジン負荷としての吸入空気量が所定値以上の高負荷時であるか否かが判別される。このQ4の判別でNOのときつまり低負荷のときは、エンジントルクの低減制御が不要であるとして、そのままリターンされる。Q4の判別でYESのときは、Q5において、共振周波数成分の抽出が行われる(図3のバンドパスフィルタ21の処理に対応。抽出した結果は、Ce全体に占めるトルクの割合Cesnfで表される)。次いで、Q6において、抽出された共振周波数成分の位相合わせが行われる(図3の位相適合手段22の処理に対応)。
【0028】
Q7では、位相合わせが行われた共振周波数成分をトルクに変換する(図3の低下トルク換算手段23の処理に対応)。このQ7の変換は、Cesnfに所定の換算係数を掛ける事によって行われる。
【0029】
Q7の後は、共振周波数成分に対応するトルクを低減すべく、トルクダウンのタイミングと要求トルクダウン量が決定され、その要求トルクダウン量を実現する点火時期の遅角補正量や燃料噴射量の減量補正量が予め設定された点火時期と燃料噴射量とトルクダウン量とのマップに基づいて決定され、上記トルクダウンタイミングで実行される(Q10の処理)。ただし、実施形態では、変速機が無段変速機である場合にも対応すべく、Q8、Q9の処理が別途設定されている。すなわち、Q8において、ギア比の変動があるか否かが判別され、この判別でYESのときは、Q9において、変速機が無段変速機であることを前提として、無段変速機の変速に伴うイナーシャに相当する分だけ、エンジントルクの低減量が小さくなるように補正される。Q9でのイナーシャ相当分のトルクは、「(今回のギア比−前回のギア比)/エンジン回転数」に所定の換算係数を乗算することにより算出される。上記Q8の判別でNOのとき、あるいはQ9の後は、それぞれQ10において、エンジントルクの低減が実行される。また、ドライバーのアクセル操作速度を検出し、アクセル操作速度が大きくなるほど上記トルクダウン量を減量補正するようにして、ドライバーの出力要求を確保するようにしてもよい。
【0030】
上述した図5におけるQ10の詳細について、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、Q21において、低減すべきトルクダウン量(実施形態ではトルクダウン率)が、第1設定値(例えば30%)よりも大きいか否かが判別される。このQ21の判別でNOのときは、Q22において、点火時期の遅角によるトルクダウンが行われる。
【0031】
Q21の判別でYESのときは、Q23において、低減すべきトルクダウン量が第2設定値(第1設定値よりも大で、例えば70%)よりも小さいか否かが判別される。このQ23の判別でNOのときは、Q24において、燃料カットによるトルクダウンが行われる。
【0032】
Q23の判別でYESのときは、低減すべきトルクダウン量が、第1設定値と第2設定値との間の範囲である。このときは、まず、Q25において、点火時期が失火を生じない範囲で最大遅角量に設定される。次いで、Q26において、図2において埋めたいトルクの谷として示される部分でのトルク低下分が算出されるが、これは要求トルク低減量に応じて設定することもでき、例えば要求トルク低減量の所定割合(例えば70%)として設定することができる。
【0033】
この後、Q26で算出されたトルク低下分に対応したトルク増大分としてトルクアップ量が算出される(要求されるトルクアップ分に対応した例えば吸入空気量の増大分の算出や、燃料噴射量の増量補正分の算出)。そして、Q28において、1回目のトルクの山の次に発生するトルクの谷となったタイミングが確認されえると、Q29において、トルクアップが実行される。
【0034】
ここで、Q27でのトルクアップ量としては、低減すべき要求トルク低減量から、最大遅角量とすることによって低減されるトルク低減量を差し引いたトルク差分とすることができる。すなわち、点火時期を遅角することによって、加速振動の1回目のトルクの山が十分とは言えないまでもかなり小さくされるので、その次に発生されるトルクの谷も、点火時期を遅角しない場合に比して小さくなる。したがって、点火時期の遅角のみでは不足する分のトルク低減量を、トルク増大量として設定することにより、トルク増大量を誤って大きく設定しすぎてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
【0035】
<第二の実施形態>
次に上記図5におけるQ10でのトルクダウン制御に関する、第二の実施形態について説明する。
本実施形態においては、上記図5におけるトルクダウンを、空燃比のリーン化補正と点火時期の遅角とを利用して行うようになっており、その概略について、図7を利用して説明する。まず、図7には、空燃比をリーン化していくことによるトルクダウン量の変化つまりトルクが低減されていく様子と、NOx量が変化していく様子とが示される。この図7から明らかなように、トルク低減量は、空燃比のリーン化を進めて行くほど大きくなる。
【0036】
一方、NOx量は、空燃比が16付近で最大となり、空燃比16付近からリッチになってもあるいはリーンになっても、それぞれNOx量は低減されていく。図6において、空燃比16よりもリッチな第1空燃比α1(>理論空燃比)と、空燃比16よりもリーンな第2空燃比α2が設定される。この2つの空燃比α1とα2とは、それぞれ空燃比16に近い値であって、NOx量が同一値となるよう値から選択、設定されている。つまり、α1とα2との間の空燃比範囲が、NOx量が所定値以上となる所定空燃比範囲となる。
【0037】
空燃比がα1とα2との間にある所定空燃比範囲では、空燃比のリーン化補正によるトルクダウン制御を行うことなく、点火時期の遅角によるトルクダウン制御のみが行われる。上記所定空燃比範囲外のとき、つまりリーン化補正後の空燃比がα1よりもリッチなとき、あるいはα2よりもリーンなときは、それぞれ、空燃比のリーン化補正によるトルクダウン制御のみが行われる。
【0038】
リーン化補正の空燃比に対して、α2よりも大きく(リーンに)設定された特定空燃比βが設定されている。この空燃比βは、リーン化限界となる空燃比でああって、それ以上リーンにしても確実な燃焼を確保しつつトルク低減量を増大させることが難しくなる。要求トルク低減量に必要な理論上のリーン化補正後の空燃比が、上記特定空燃比β以上となるときは、この特定空燃比βの値でもってリーン化補正が実行される。これと共に、特定空燃比βとしただけでは不足するトルク低減量の分だけ点火時期の遅角が行われる。
【0039】
上述したトルク低減制御の具体例について、図8のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、Q21において、要求トルク低減量を空燃比のリーン化のみによって実現する場合に必要なリーン補正後の空燃比AF・Aが決定される。Q22では、補正後の空燃比AF・Aが、前述したα1とα2との間の所定空燃比範囲であるか否かが判別される。Q22の判別でYESのときは、NOx量増大を防止あるいは抑制すべく、Q23において、点火時期の遅角のみによるトルク低減が実行される。
【0040】
前記Q22の判別でNOのときは、補正後の空燃比AF・Aが、前述した特定空燃比β以上であるか否かが判別される。このQ24の判別でNOのときは、Q25において、補正後の空燃比AF・Aを実行することによるトルク低減が行われる(空燃比のリーン化補正のみによるトルク低減)。
【0041】
前記Q24の判別でYESのときは、Q26において、空燃比をβにしたときのトルク低減量と要求トルク低減量との差分となる不足のトルク低減量が算出される。次いで、Q27において、算出された不足のトルク低減量に相当する点火時期の遅角量が決定される。そして、Q28において、空燃比をβとするリーン化補正によるトルク低減と、Q27で決定された遅角量での点火時期の遅角によるトルク低減とが行われる。
【0042】
ここで、空燃比のリーン化補正によるトルク低減量と点火時期の遅角によるトルク低減量との加算値が、要求トルク低減量よりも小さくなってしまうときは、燃料カットのみを行うようにすることもできる。図8において、リーン化補正後の空燃比がα2よりもリッチな場合は、全て点火時期の遅角のみによるトルク低減制御とするようにしてもよい。
【0043】
また、全体として、要求トルク低減量が小さいとき(第1所定値以下のとき)は点火時期の遅角のみによるトルク低減制御を行い、要求トルク低減量が大きいとき(第1所定値よりも大きく設定された第2所定値以上のとき)は、燃料カットのみによるトルク低減制御を行い、要求トルク低減量が上記第1所定値と第2所定値との間の中程度のときに、空燃比のリーン化補正によるトルク低減制御を行うようにして、このリーン化補正のときのトルク低減制御として、前述したように点火時期の遅角をも組み合わせた本発明手法を採択するようにすることもできる。
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものである。エンジンとしては、V型エンジン、ディーゼルエンジン、過給機付きエンジン等、その種類は特に問わないものである。エンジン負荷に関する値としては、吸入空気量の他に、アクセル開度、スロットル開度、吸気負圧、吸気流速等適宜選択することができる。フロ−チャ−トに示す各ステップ(ステップ群)あるいはセンサやスイッチ等の各種部材は、その機能の上位表現に手段の名称を付して表現することができる。また、フロ−チャ−トに示す各ステップ(ステップ群)の機能は、制御ユニット(コントローラ)内に設定された機能部の機能として表現することもできる(機能部の存在)。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。さらに、本発明は、制御方法として表現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたエンジンの全体系統図。
【図2】加速時に駆動系の共振に起因する振動例を示す図。
【図3】ギア位置に応じた共振周波数の一例を示す図。
【図4】本発明の制御内容をブロック図的に示す図。
【図5】本発明の制御例を示すフローチャート。
【図6】トルクの低減と増大との制御を示すフローチャート。
【図7】空燃比のリーン化補正を利用したトルク低減制御を示す図。
【図8】図7のトルク低減制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
1:エンジン本体
2:吸気通路
6:エアフローメータ(エンジン負荷検出手段)
7:スロットル弁
7a:スロットル開度センサ(アクセル開度に関する値の検出)
9:燃料噴射弁
10:エンジン回転数センサ
11:ギア位置センサ
12:点火プラグ
13:イグナイタ
21:バンドパスフィルタ(共振周波数成分抽出)
22:位相適合手段
23:低減トルク換算手段
U:制御ユニット
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a control device for a vehicle engine.
[0002]
[Prior art]
  In a vehicle, an unpleasant vibration is often generated from the drive system at the time of acceleration when the engine load is increased. This unpleasant vibration is mainly caused by the torsional vibration of the drive shaft in the drive system, and is generated when the engine torque increased as the engine load increases includes the resonance frequency component of the drive system. The resonance frequency is different for each gear ratio of the transmission.
[0003]
  In order to reduce unpleasant vibrations generated from the drive system, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-232696 discloses a predetermined mode of acceleration that includes a resonance frequency component set according to the gear ratio of the transmission. It is disclosed that when the engine load increase mode is a predetermined mode, the engine torque is reduced by reducing the amount of fuel supplied. It is also disclosed that the amount of supplied fuel is reduced by delaying the engine speed by about one revolution from the detection timing of acceleration in a predetermined mode (phase matching).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
  By the way, in the publication described in the above publication, several acceleration modes that include the resonance frequency component of the drive system are typically set in advance, and it is detected that these are preset acceleration modes. As a condition, control of engine torque reduction for vibration reduction is executed.
[0005]
  However, the aspect of acceleration that includes the resonance frequency component of the drive system is practically infinite, and in addition to this, considering that the resonance frequency is different for each gear ratio, the resonance frequency component is set in advance. Setting the aspect of acceleration to be included in advance has room for improvement in sufficiently reducing the vibration of the drive system. That is, even in the acceleration mode including the resonance frequency component, unless this acceleration mode is set in advance, the engine torque reduction control is not executed, and the drive system is vibrated.
[0006]
  The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a control device for a vehicle engine that can more reliably reduce vibration of a drive system during acceleration.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, in the present invention, basically, at the start of acceleration, a time change of a value related to the engine load that will be realized by the acceleration is predicted, and the resonance frequency of the drive system is determined from the predicted change. The components are extracted, and the engine torque is reduced so as to reduce the extracted resonance frequency components. Specifically:BasicSolution methodIt is premised on having. That is,
  An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
  When it is detected that an operation for increasing the accelerator opening by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
  Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
  Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
It is supposed to be equipped with. Examples of the value related to the accelerator opening include an accelerator opening and a throttle opening. Examples of the value related to the engine speed include an engine speed, a vehicle speed, and a turbine speed of a torque converter. Examples of the value related to the engine load include charging efficiency. Further, the timing corresponding to the resonance frequency component can be an elapsed time from the accelerator operation.
[0008]
  the aboveBasicAccording to the solution method, the resonance frequency component of the drive system is extracted from the time change of the value related to the engine load that is predicted to be realized, and the engine torque is reduced so as to reduce the extracted resonance frequency component. In addition, it is possible to reliably reduce the vibration of the drive system caused by the resonance frequency component while reliably grasping at the time of acceleration that the vibration of the drive system is generated because the resonance frequency component is included. Although it is conceivable to reduce the engine torque when the vehicle body vibration is detected (feedback control), in this case, there is a problem in terms of responsiveness (if the engine torque is reduced after the vehicle body vibration is detected, the engine torque is delayed). Too much) is virtually impossible to adopt.
[0009]
  The present invention provides the above basicAssuming the solution method, the following solution methods are combined.SelectivelyIt has been adopted.That is,The correction means corrects the timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means according to the engine speed, and corrects the torque reduction timing so that the torque reduction is performed earlier as the engine speed is lower. By(Claim 1)Further, it is possible to prevent a delay in engine torque reduction timing due to a calculation delay when the engine speed is low, and to more reliably reduce vibrations in the drive system.
[0010]
  In addition, when the engine load is smaller than a predetermined value, a prohibiting unit that prohibits the torque reduction control by the torque reducing unit can be further provided.(Claim 2). When the engine load is originally small, the vibration of the drive system itself is practically not a problem, which is preferable for sufficiently satisfying the simplification of control and the acceleration requirement.
[0011]
  When the transmission mounted on the vehicle is a continuously variable transmission, it is possible to reduce the engine torque that is reduced by a torque corresponding to the inertia of the continuously variable transmission at the time of shifting.(Claim 3). That is, in a continuously variable transmission, control is generally performed so that the gear ratio is changed to the low speed stage during acceleration. Since the transmission absorbs torque, reducing the engine torque that should be reduced by this amount further optimizes the amount of reduction in engine torque for reducing drive system vibration, and reduces drive system vibration. This is preferable for sufficiently carrying out.
[0012]
  Further, when the required torque reduction amount corresponding to the resonance frequency component is smaller than the first set value, the torque reducing means reduces the engine torque by retarding the ignition timing, while the torque reduction amount is the first set value. When the value is larger than the second set value set to a value greater than the value, the engine torque is reduced by fuel cut, and the required torque reduction amount is between the first set value and the second set value. The torque is reduced only by retarding the ignition timing at a timing corresponding to the resonance frequency component, and the required torque reduction amount is the first set value and the second set value. At a timing later than the above timing so that the trough of torque generated immediately after the peak of torque generated by the resonance frequency component becomes smaller. It may further include a torque increasing means for increasing the engine torque(Claim 4). In this case, when the torque to be reduced is small, which is not more than the first set value, the torque can be accurately reduced by retarding the ignition timing, and when the torque to be reduced is large, which is not less than the second set value. The torque can be sufficiently reduced by the fuel cut. Further, when the torque to be reduced is intermediate between the first set value and the second set value, the acceleration vibration corresponding to the resonance frequency component can be reduced. By increasing the torque so as to fill the torque valley, the acceleration vibration is sufficiently prevented or suppressed.
[0013]
  At that time, when the required torque reduction amount is between the first set value and the second set value, the torque reducing means retards the ignition timing to the maximum retard amount.(Corresponding to claim 5)The peak of torque at the beginning of acceleration can be made as small as possible, and the trough of the torque generated next can be made small. As a whole, acceleration vibration can be reduced more effectively. Further, by increasing the torque by the torque corresponding to the difference between the torque reduction amount obtained by the maximum retardation of the ignition timing by the torque reduction means and the required torque reduction amount,(Corresponding to claim 6)The torque increase amount can be easily set. The torque increasing means can increase the torque by at least one of the enrichment of the air-fuel ratio and the increase of the intake air amount, which is preferable for easily and accurately increasing the torque. It becomes.
[0014]
  Furthermore, the torque reducing means is set to a predetermined air-fuel ratio range in which the air-fuel ratio after the leaning correction necessary for obtaining the required torque reduction amount corresponding to the resonance frequency component is greater than or equal to a predetermined value. When not applicable, the required torque reduction amount is realized by the leaning correction, and when the air-fuel ratio after the leaning correction is within the predetermined air-fuel ratio range, the required torque reduction amount is reduced by retarding the ignition timing. By configuring to achieve(Corresponding to claim 7)Reduces engine torque to reduce acceleration vibrations while making effective use of lean correction of air-fuel ratio, which is advantageous for improving fuel efficiency, and effectively using ignition timing retardation to prevent NOx increase Alternatively, it can be suppressed.
[0015]
  Specifically, when the air-fuel ratio after the lean correction is leaner than a specific air-fuel ratio set as an air-fuel ratio leaner than the predetermined air-fuel ratio range, the air-fuel ratio is corrected to the specific air-fuel ratio. A reduction in engine torque is realized, and a torque reduction amount that is insufficient with respect to the required torque reduction amount only by using the specific air-fuel ratio is realized by retarding the ignition timing.(Corresponding to claim 8)Furthermore, when the sum of the torque reduction amount obtained by correcting to the specific air-fuel ratio and the torque reduction amount obtained by retarding the ignition timing is smaller than the required torque reduction amount, the fuel cut is performed. By configuring for torque reduction(Corresponding to claim 9)Reduces engine torque to reduce acceleration vibrations while making effective use of lean correction of air-fuel ratio, which is advantageous for improving fuel efficiency, and effectively using ignition timing retardation to prevent NOx increase Alternatively, it can be suppressed.
[0016]
【The invention's effect】
  According to the present invention, it is possible to reliably grasp that the acceleration mode includes a resonance frequency component of the drive system, and to reliably reduce the vibration of the drive system.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  In FIG. 1, reference numeral 1 denotes an engine body having a multi-cylinder (in the embodiment, a spark ignition type in-line four cylinder), and an intake passage thereof is denoted by reference numeral 2. The intake passage 2 has a surge tank 3 in the middle, and the intake passage on the upstream side thereof is a common intake passage 4 common to each cylinder. In this common intake passage 4, an air cleaner 5, an air flow meter 6 as an engine load detecting means, and a throttle valve 7 are arranged in order from the upstream side to the downstream side. The intake passage 2 on the downstream side of the surge tank 3 is an independent intake passage 8 provided independently for each cylinder, and a fuel injection valve 9 as a fuel supply means is arranged in the independent intake passage 8. It is installed.
[0018]
  In FIG. 1, U is a control unit (controller) configured using a microcomputer. The control unit U includes an intake air amount signal as a value related to the engine load detected by the air flow meter 6, and a throttle opening sensor 7a that detects the opening of the throttle valve 7 (corresponding to a value related to the accelerator opening). A throttle opening signal, an engine speed signal detected by the engine speed sensor 10, and a gear ratio signal from a gear ratio detection sensor 11 that detects the gear ratio of the transmission are input. The control unit U outputs a fuel injection amount signal to the fuel injection valve 9 and an ignition timing signal to an igniter 13 that controls the ignition timing of the spark plug 12 for engine torque reduction control. .
[0019]
  FIG. 2 shows a change in engine speed (the same as a change in torque indicating vehicle vibration or a change in longitudinal acceleration of the vehicle) during a so-called step response when the accelerator pedal is depressed at a stroke. When the accelerator pedal is stepped in step response, it includes substantially all frequency components, and therefore includes the resonance frequency component of the drive system during acceleration, resulting in a large torque change at the beginning of acceleration. (Increase). In particular, the first large torque increase at the initial stage of acceleration enclosed by a broken-line circle in FIG. 2 is caused by an unpleasant vibration in which the drive system resonates, and it is immediately after this large torque increase is prevented. This also prevents or suppresses a large drop in torque, and is effective in effectively reducing unpleasant vibrations generated by the drive system.
[0020]
  FIG. 3 shows the resonance frequency of the drive system for each gear ratio. In the example of FIG. 3, the resonance frequency is around 2 Hz at the first speed, around 4 Hz at the second speed, and around 6 Hz at the third speed. In the 4th speed, it is around 8 Hz, and in the 5th speed, it is around 10 Hz. The resonance frequencies of 2 Hz to 10 Hz are all included when the accelerator pedal is stepped on.
[0021]
  The control unit U extracts the resonance frequency component corresponding to the gear ratio from the time change of the intake air amount signal predicted at the start of acceleration in order to prevent vibration of the drive system at the time of acceleration. After adjusting the phase for the calculation delay in order to adapt the frequency component torque to the fuel injection timing, the engine torque is controlled to be reduced by the amount of the resonance frequency component torque. FIG. 4 schematically shows the control contents of the control unit U.
[0022]
  4 will be described. In FIG. 4, the time is set with reference to the fuel injection timing. First, the change predicting means 20 predicts and calculates the time change of the charging efficiency (Ce) based on the intake air amount signal detected by the air flow meter 6, and the calculation result (a mode as indicated by reference numeral 31) is a bandpass filter. 21 is input. The filter coefficient of the band pass filter 21 is set and changed so as to extract the resonance frequency component corresponding to the gear ratio, and the resonance frequency component corresponding to the gear ratio is output. Indicated. Here, Cesnf is the ratio of the torque causing the shock due to the resonance of the drive system to the entire Ce.
[0023]
  The phase of the output from the band pass filter 21 is advanced by the phase matching means 22 in order to compensate for the delay in the control execution timing due to the calculation. This phase matching (phase correction) is preferably performed using the engine speed as a parameter. For example, as the engine speed decreases (lowers), the degree of phase advance is increased so that torque reduction is performed faster. That is, fuel injection timing and ignition timing are normally set based on the engine speed, but detection of the engine speed itself is usually obtained by calculation based on the period of a pulse generated every engine rotation. Therefore, when the engine speed is small, the period of the generated pulse becomes long and the response delay due to the calculation becomes large. Therefore, the phase is advanced as the engine speed is small as described above. A state in which the phase is matched by the phase matching means 22 is indicated by reference numeral 33.
[0024]
  The magnitude of the torque of the resonance frequency component after phase matching as described above is set as a reduction amount of the engine torque by the reduced torque conversion means 23, and this set reduction amount of the engine torque is indicated by reference numeral 34. It is. As a method for reducing engine torque, only ignition timing adjustment (ignition timing retardation), fuel injection amount adjustment (fuel injection amount decrease correction), or adjustment of both ignition timing and fuel injection amount are appropriately performed. be able to. Also, the calculated torque reduction amount is based on values related to the driver's accelerator pedal operation speed (accelerator opening change speed, throttle opening change speed, etc.), and the torque reduction amount decreases as the accelerator operation speed increases. (If the accelerator opening degree and the accelerator operation speed each exceed a predetermined value, the torque reduction amount may be set to zero). This correction based on the accelerator operation speed can ensure the output when the driver wants to increase the engine output, and can prevent the driver from feeling uncomfortable with the control.
[0025]
  FIG. 5 is a flowchart showing more specifically the control contents of the control unit U shown in FIG. 4, and this flowchart will be described below. In the following description, Q indicates a step. First, in Q1, various data such as the intake air amount, the engine speed, the gear ratio, and the throttle valve opening are read. In Q2, a resonance frequency corresponding to the current gear position is set. In Q3, the filter coefficient of the bandpass filter 21 is set based on the resonance frequency and the engine speed. This filter coefficient sets the center value of the resonance frequency and the size of the band before and after that. The bandpass filter can be a two-dimensional digital filter, for example, and the transfer function H (z) is expressed by the following equation using the following five filter coefficients a0, a1, a2, b1, and b2. (“−2” in the equation is “minus-square”), and Q3 is a process for setting (changing) these five filter coefficients.
[0026]
  H (z) = (a0 · z−2 + a1 · z + a2) / (z−2 + b1 · z + b2)
[0027]
  In Q4, it is determined whether or not the intake air amount as the engine load is at a high load of a predetermined value or more. If the determination in Q4 is NO, that is, if the load is low, the engine torque reduction control is not necessary and the routine returns. If YES in Q4, the resonance frequency component is extracted in Q5 (corresponding to the processing of the bandpass filter 21 in FIG. 3. The extraction result is represented by the ratio Cesnf of the torque in the entire Ce. ). Next, in Q6, the extracted resonance frequency components are phase-matched (corresponding to the processing of the phase matching means 22 in FIG. 3).
[0028]
  In Q7, the resonance frequency component subjected to phase matching is converted into torque (corresponding to the process of the reduced torque conversion means 23 in FIG. 3). This conversion of Q7 is performed by multiplying Cesnf by a predetermined conversion coefficient.
[0029]
  After Q7, in order to reduce the torque corresponding to the resonance frequency component, the torque down timing and the required torque down amount are determined, and the ignition timing retardation correction amount and the fuel injection amount for realizing the required torque down amount are determined. The reduction correction amount is determined based on a map of preset ignition timing, fuel injection amount, and torque down amount, and is executed at the torque down timing (processing of Q10). However, in the embodiment, the processing of Q8 and Q9 is separately set to cope with the case where the transmission is a continuously variable transmission. That is, in Q8, it is determined whether or not there is a change in gear ratio. If the determination is YES, in Q9, assuming that the transmission is a continuously variable transmission, the transmission of the continuously variable transmission is changed. The amount of reduction in engine torque is corrected so as to be reduced by an amount corresponding to the accompanying inertia. The torque corresponding to the inertia in Q9 is calculated by multiplying “(current gear ratio−previous gear ratio) / engine speed” by a predetermined conversion coefficient. When the determination in Q8 is NO or after Q9, the engine torque is reduced at Q10. Alternatively, the driver's output request may be secured by detecting the driver's accelerator operation speed and correcting the decrease in the torque reduction amount as the accelerator operation speed increases.
[0030]
  The details of Q10 in FIG. 5 will be described with reference to the flowchart of FIG. First, in Q21, it is determined whether or not the torque down amount to be reduced (torque down rate in the embodiment) is larger than a first set value (for example, 30%). If the determination in Q21 is NO, in Q22, torque reduction is performed by retarding the ignition timing.
[0031]
  If YES in Q21, it is determined in Q23 whether the amount of torque reduction to be reduced is smaller than a second set value (greater than the first set value, for example, 70%). If the determination in Q23 is NO, in Q24, the torque is reduced by fuel cut.
[0032]
  When YES is determined in Q23, the torque reduction amount to be reduced is in a range between the first set value and the second set value. At this time, first, at Q25, the ignition timing is set to the maximum retardation amount within a range where no misfire occurs. Next, in Q26, a torque decrease at a portion indicated as a trough of torque to be filled in FIG. 2 is calculated. This can be set in accordance with the required torque reduction amount. It can be set as a ratio (for example, 70%).
[0033]
  Thereafter, a torque increase amount is calculated as a torque increase corresponding to the torque decrease calculated in Q26 (for example, an increase in intake air amount corresponding to the required torque increase, a fuel injection amount Calculation of increase correction). In Q28, when it is possible to confirm the timing at which the torque trough generated next to the first torque peak is confirmed, torque increase is executed in Q29.
[0034]
  Here, the torque increase amount in Q27 can be a torque difference obtained by subtracting the torque reduction amount that is reduced by setting the maximum retardation amount from the required torque reduction amount to be reduced. That is, by retarding the ignition timing, the peak of the first torque of the acceleration vibration is considerably reduced even if it is not sufficient, so that the torque valley generated next also retards the ignition timing. It is smaller than when not. Therefore, setting the amount of torque reduction that is insufficient only by retarding the ignition timing as the torque increase amount is preferable in preventing a situation where the torque increase amount is erroneously set too large.
[0035]
  <Second Embodiment>
  Next, a second embodiment relating to torque down control at Q10 in FIG. 5 will be described.
  In the present embodiment, the torque reduction in FIG. 5 is performed using the air-fuel ratio lean correction and the ignition timing retardation, and the outline thereof will be described with reference to FIG. . First, FIG. 7 shows a change in the amount of torque reduction, that is, a state in which the torque is reduced by making the air-fuel ratio leaner, and a state in which the amount of NOx changes. As is apparent from FIG. 7, the torque reduction amount increases as the air-fuel ratio becomes leaner.
[0036]
  On the other hand, the NOx amount becomes maximum when the air-fuel ratio is around 16, and the NOx amount is reduced even when the air-fuel ratio becomes rich from the vicinity of 16 or leans. In FIG. 6, a first air-fuel ratio α1 (> theoretical air-fuel ratio) richer than the air-fuel ratio 16 and a second air-fuel ratio α2 leaner than the air-fuel ratio 16 are set. The two air-fuel ratios α1 and α2 are values close to the air-fuel ratio 16, and are selected and set from values so that the NOx amount becomes the same value. That is, the air-fuel ratio range between α1 and α2 is a predetermined air-fuel ratio range in which the NOx amount is equal to or greater than a predetermined value.
[0037]
  In a predetermined air-fuel ratio range in which the air-fuel ratio is between α1 and α2, only torque-down control by retarding the ignition timing is performed without performing torque-down control by correcting the lean air-fuel ratio. When the air-fuel ratio is outside the predetermined air-fuel ratio range, that is, when the air-fuel ratio after the lean correction is richer than α1 or leaner than α2, only the torque-down control by the air-fuel ratio lean correction is performed. .
[0038]
  A specific air-fuel ratio β that is set larger (lean) than α2 is set for the air-fuel ratio for lean correction. This air-fuel ratio β is an air-fuel ratio that becomes the lean limit, and even if it is leaner than that, it is difficult to increase the torque reduction amount while ensuring reliable combustion. When the air-fuel ratio after the theoretical lean correction necessary for the required torque reduction amount is equal to or higher than the specific air-fuel ratio β, the lean correction is executed with the value of the specific air-fuel ratio β. At the same time, the ignition timing is retarded by the amount of torque reduction that is insufficient when the specific air-fuel ratio β is set.
[0039]
  A specific example of the torque reduction control described above will be described with reference to the flowchart of FIG. First, in Q21, the air-fuel ratio AF · A after lean correction necessary for realizing the required torque reduction amount only by making the air-fuel ratio lean is determined. In Q22, it is determined whether or not the corrected air-fuel ratio AF · A is within the predetermined air-fuel ratio range between α1 and α2. If YES in Q22, torque reduction is executed only by retarding the ignition timing in Q23 in order to prevent or suppress an increase in the amount of NOx.
[0040]
  If the determination in Q22 is NO, it is determined whether or not the corrected air-fuel ratio AF · A is equal to or greater than the specific air-fuel ratio β described above. When the determination in Q24 is NO, torque reduction is performed by executing the corrected air-fuel ratio AF · A in Q25 (torque reduction only by correction of lean air-fuel ratio).
[0041]
  If the determination in Q24 is YES, an insufficient torque reduction amount that is the difference between the torque reduction amount when the air-fuel ratio is β and the required torque reduction amount is calculated in Q26. Next, at Q27, a retard amount of the ignition timing corresponding to the calculated insufficient torque reduction amount is determined. In Q28, torque reduction is performed by leaning correction with β as the air-fuel ratio, and torque reduction by retarding the ignition timing with the retard amount determined in Q27.
[0042]
  Here, when the added value of the torque reduction amount due to the lean correction of the air-fuel ratio and the torque reduction amount due to the retard of the ignition timing becomes smaller than the required torque reduction amount, only the fuel cut is performed. You can also In FIG. 8, when the air-fuel ratio after the lean correction is richer than α2, torque reduction control may be performed only by retarding the ignition timing.
[0043]
  Further, as a whole, when the required torque reduction amount is small (below the first predetermined value), torque reduction control is performed only by retarding the ignition timing, and when the required torque reduction amount is large (larger than the first predetermined value). (When the value is equal to or greater than the second predetermined value set), torque reduction control is performed only by fuel cut, and when the required torque reduction amount is intermediate between the first predetermined value and the second predetermined value, the air-fuel ratio As described above, the method of the present invention that combines the retard of the ignition timing may be adopted as the torque reduction control at the time of the lean correction. it can.
  Although the embodiment has been described above, the present invention is not limited to this, and includes, for example, the following cases. The type of the engine is not particularly limited, such as a V-type engine, a diesel engine, and a supercharged engine. As a value related to the engine load, in addition to the intake air amount, an accelerator opening, a throttle opening, an intake negative pressure, an intake flow velocity, and the like can be selected as appropriate. Each step (step group) shown in the flow chart or various members such as sensors and switches can be expressed by adding the name of the means to the high-order expression of the function. Further, the function of each step (step group) shown in the flowchart can be expressed as a function of a function unit set in the control unit (controller) (existence of a function unit). Of course, the object of the present invention is not limited to what is explicitly stated, but also implicitly includes providing what is substantially preferred or expressed as an advantage. Furthermore, the present invention can also be expressed as a control method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall system diagram of an engine to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing an example of vibration caused by resonance of a drive system during acceleration.
FIG. 3 is a diagram illustrating an example of a resonance frequency according to a gear position.
FIG. 4 is a block diagram showing the control contents of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart showing a control example of the present invention.
FIG. 6 is a flowchart showing control of torque reduction and increase.
FIG. 7 is a diagram showing torque reduction control using lean air-fuel ratio correction.
FIG. 8 is a flowchart showing torque reduction control of FIG.
[Explanation of symbols]
1: Engine body
2: Intake passage
6: Air flow meter (engine load detection means)
7: Throttle valve
7a: throttle opening sensor (detection of value related to accelerator opening)
9: Fuel injection valve
10: Engine speed sensor
11: Gear position sensor
12: Spark plug
13: Igniter
21: Bandpass filter (resonance frequency component extraction)
22: Phase matching means
23: Reduction torque conversion means
U: Control unit

Claims (9)

アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングを、エンジン回転数に応じて補正する補正手段と、
を備え、
前記補正手段は、エンジン回転数が低いほどトルク低減が早く行われるように前記トルク低減タイミングを補正するように構成されている、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
When it is detected that an operation for increasing the accelerator opening by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
Correction means for correcting the timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means according to the engine speed;
With
The correction means is configured to correct the torque reduction timing so that the torque reduction is performed earlier as the engine speed is lower.
A control device for a vehicle engine.
アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
エンジン負荷が所定値よりも小さいときに、前記トルク低減手段によるトルク低減の制御を禁止する禁止手段と、
備えている、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
When it is detected that an operation for increasing the accelerator opening by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
Prohibiting means for prohibiting torque reduction control by the torque reducing means when the engine load is smaller than a predetermined value ;
And that the control device for a vehicle engine, characterized by comprising a.
アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
を備え、
車両に搭載された変速機が無段変速機とされ、
前記トルク低減手段は、前記無段変速機の変速時に、該無段変速機のイナーシャ相当分のトルク分だけ低減するエンジントルクを小さくする、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
When it is detected that the accelerator opening increase operation by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
With
The transmission mounted on the vehicle is a continuously variable transmission,
The torque reduction means reduces the engine torque that is reduced by a torque corresponding to the inertia of the continuously variable transmission when shifting the continuously variable transmission.
A control device for a vehicle engine.
アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
を備え、
前記トルク低減手段は、共振周波数成分に対応する要求トルク低減量が第1設定値以下の小さいときには点火時期の遅角によるエンジントルクの低減を行う一方、該トルク低減量が該第1設定値よりも大きい値に設定された第2設定値以上の大きいときには燃料カットによるエンジントルクの低減を行うようにされ、しかも該要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときには、前記共振周波数成分に対応するタイミングで点火時期の遅角のみによってトルク低減をを行うように構成されており、
前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、当該共振周波数成分によって発生するトルクの山の直後に発生するトルクの谷が小さくなるように、前記タイミングより遅いタイミングにおいてエンジントルクを増大させるトルク増大手段をさらに備えている、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
When it is detected that the accelerator opening increase operation by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
With
The torque reduction means reduces the engine torque by retarding the ignition timing when the required torque reduction amount corresponding to the resonance frequency component is smaller than the first set value, while the torque reduction amount is less than the first set value. Is larger than the second set value set to a larger value, the engine torque is reduced by fuel cut, and the required torque reduction amount is larger between the first set value and the second set value. At that time, it is configured to perform torque reduction only by retarding the ignition timing at a timing corresponding to the resonance frequency component,
When the required torque reduction amount is a magnitude between the first set value and the second set value, a torque trough generated immediately after a torque peak generated by the resonance frequency component is reduced. A torque increasing means for increasing the engine torque at a timing later than the timing;
A control device for a vehicle engine.
請求項において、
前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記トルク低減手段は点火時期を最大遅角量にまで遅角させる、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
In claim 4 ,
The torque reduction means retards the ignition timing to a maximum retard amount when the required torque reduction amount is between the first set value and the second set value. Engine control device.
請求項において、
前記トルク増大手段は、前記トルク低減手段による点火時期の最大遅角によって得られるトルク低減量と前記要求トルク低減量との差分に応じたトルクだけトルク増大を行う、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
In claim 5 ,
The vehicle engine characterized in that the torque increasing means increases the torque by a torque corresponding to a difference between a torque reduction amount obtained by a maximum retardation of the ignition timing by the torque reducing means and the required torque reduction amount. Control device.
アクセル開度に関する値を検出するアクセル開度検出手段と、エンジン回転数に関連した値を検出するエンジン回転数検出手段と、
前記アクセル開度検出手段の検出結果に基づいてドライバーによるアクセル開度の増大操作が行われたことが検出されたとき、前記エンジン回転数に関する値及び前記アクセル開度に関する値に基づき、アクセル開度の増大操作から所定期間範囲におけるエンジン負荷に関連した値の時間変化を予測するエンジン負荷変化予測手段と、
前記エンジン負荷変化予測手段で予測されたエンジン負荷に関する値の時間変化から、車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、
前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分に対応するタイミングにおいて、共振周波数成分に対応するエンジントルクを低減させるトルク低減手段と、
を備え、
前記トルク低減手段が、空燃比のリーン化補正によるエンジントルク低減と、点火時期の遅角によるエンジントルクの低減とを行えるように設定され、
前記トルク低減手段は、共振周波数成分に対応する要求トルク低減量を得るのに必要なリーン化補正後の空燃比が、排気ガス中のNOx量が所定値以上となる所定空燃比範囲に該当しないときは、該リーン化補正によって前記要求トルク低減量を実現させる一方、該リーン化補正後の空燃比が該所定空燃比範囲にあるときは点火時期の遅角によって前記要求トルク低減量を実現するように設定されている、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
An accelerator position detector that detects a value related to the accelerator position; an engine speed detector that detects a value related to the engine speed;
When it is detected that an operation for increasing the accelerator opening by the driver is performed based on the detection result of the accelerator opening detecting means, the accelerator opening is determined based on the value related to the engine speed and the value related to the accelerator opening. Engine load change prediction means for predicting a time change of a value related to the engine load in a predetermined period range from the increase operation of
Filter means for extracting a resonance frequency component of a drive system of the vehicle from a time change of a value related to the engine load predicted by the engine load change prediction means;
Torque reduction means for reducing engine torque corresponding to the resonance frequency component at a timing corresponding to the resonance frequency component extracted by the filter means;
With
The torque reduction means is set so as to be able to reduce engine torque by correcting the lean air-fuel ratio and reducing engine torque by retarding the ignition timing,
In the torque reduction means, the air-fuel ratio after the lean correction necessary to obtain the required torque reduction amount corresponding to the resonance frequency component does not fall within a predetermined air-fuel ratio range in which the NOx amount in the exhaust gas becomes a predetermined value or more. When the air-fuel ratio after the leaning correction is within the predetermined air-fuel ratio range, the required torque reduction amount is realized by retarding the ignition timing. Is set to
A control device for a vehicle engine.
請求項において、
前記トルク低減手段は、前記リーン化補正後の空燃比が前記所定空燃比範囲よりもリーンな空燃比として設定される特定空燃比よりもリーンになるときは、該特定空燃比に補正された状態でエンジントルクの低減を実現させると共に、該特定空燃比としただけでは前記要求トルク低減量に対して不足する分のトルク低減量を点火時期の遅角によって実現するようにされている、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
In claim 7 ,
When the air-fuel ratio after the lean correction is leaner than a specific air-fuel ratio set as an air-fuel ratio leaner than the predetermined air-fuel ratio range, the torque reducing means is corrected to the specific air-fuel ratio. The engine torque can be reduced with the specific air-fuel ratio, and the torque reduction amount that is insufficient with respect to the required torque reduction amount can be realized by retarding the ignition timing. A vehicle engine control device.
請求項において、
前記トルク低減手段は、燃料カットによるトルク低減をも行うように設定されて、前記特定空燃比に補正することにより得られるトルク低減量と点火時期を遅角することにより得られるトルク低減量との加算値が前記要求トルク低減量よりも小さいときは、燃料カットによるトルク低減を行うように設定されている、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
In claim 8 ,
The torque reduction means is set to also perform torque reduction by fuel cut, and a torque reduction amount obtained by correcting to the specific air-fuel ratio and a torque reduction amount obtained by retarding the ignition timing. The vehicle engine control apparatus is configured to perform torque reduction by fuel cut when the added value is smaller than the required torque reduction amount.
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