JP4074987B2 - Polyimide film and stiffener for flexible circuit board using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、打ち抜き性に優れフレキシブル回路基板のコネクター部及び部品実装部のスティフナーとして好適に用いることのできるポリイミドフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブル回路基板は柔軟で薄いベースフィルム上に回路パターンを形成し、その表面にカバーレイを施したものを基本的な構造としており、近年、フレキシブル回路基板は、その可撓性などの優秀な機能により、電子技術分野において広く利用されるようになってきている。また、近年の実装技術の進歩により、高密度実装化の要求は急激に高まり、フレキシブル回路基板に直接に部品搭載をする部品実装用フレキシブル回路基板が多用されてきている。かかる部品実装用フレキシブル回路基板においては、補強材(スティフナー)で裏打ちしたり、絶縁フィルムを厚くして用いられている。
【0003】
ポリイミドフィルムは機械特性、電気特性、耐化学薬品性、耐熱性、耐環境性などの点で優れていることから部品実装用フレキシブル回路基板のスティフナーとして幅広く使用されている。
【0004】
そして、ポリイミドフィルムを上記の用途に適用するに際しては、搬送や導通などを目的として、フィルムにスプロケットホールやピンホールなどの穴を空ける作業が一般的に適用されている。
【0005】
ここで、ポリイミドフィルムに穴を空ける方法としては、金型による打ち抜き法、レーザー加工法およびアルカリエッチング法などの方法が挙げられるが、安価でかつ大量な穴空けが可能な方法である金型による打ち抜きが広く用いられている。
【0006】
しかしながら、ポリイミドフィルムに金型による打ち抜き法を適用する場合には、厚み方向の不均一性および強度不足のため、フィルム切り口にフィルムから発生するバリや屑が発生し、これらが導通不良となったり、切り屑が金型に付着すると、打ち抜き工程を繰り返していくうちに付着していた切り屑が接着剤上に落ちて密着不良の原因となることがあった。
【0007】
これらの欠点を解決するために、従来から端裂抵抗や、最大剪断荷重や、引き裂き伝搬抵抗を一定範囲に規定することが行われている(特許文献1〜3参照)。しかしこれらに規定されるフィルムにおいても打ち抜き性に劣ることがあった。またトラウザー引き裂き法による引き裂き強さの変動幅で打ち抜き改善を図った例(特許文献4参照)もあるが、フィルム厚みには言及がなく、実施例に示されているフィルムの厚みも75μmと本発明の目的に対しては薄すぎ、スティフナー用途として用いるには不十分である場合があった。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−334110号公報
【特許文献2】
特開平11−274390号公報
【特許文献3】
特開平8−48795号公報
【特許文献4】
特開2002−80623号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題を解決し、スティフナー用途として使用したときに打ち抜き性に優れたポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した本発明の目的は、芳香族ジアミンと酸無水物を重合して得られるポリアミック酸に対して、架橋剤を0.1〜10重量%含有せしめたポリアミック酸混合物を原料とし、このポリアミック酸混合物の有機溶媒溶液を加熱または環化触媒を添加してフィルム状に形成し、イミド化を完結したポリイミドフィルムであって、厚みが120μm以上であり、かつ引裂強さの変動幅をd(N/mm)、引裂強さの平均をF(N/mm)としたとき、式1で示されるRが35%以下であることを特徴とするポリイミドフィルムによって達成される。
【0011】
R(%)=(d/F)×100・・・・・・・・・・・・(式1)
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のフィルムの厚みは120μm以上である。スティフナー用途として好ましくは150μm以上、更に好ましくは170μm以上である。フィルムの厚みが120μm未満であると、フィルムの腰の強さが不十分でありスティフナー用途として用いることが出来ない場合がある。
【0013】
本発明のフィルムの引裂強さの変動幅をd(N/mm)、引裂強さの平均をF(N/mm)としたとき、式1で示されるRが35%以下であることが必要である。
【0014】
R(%)=(d/F)×100・・・・・・・・・・・・(式1)
この関係は任意の引き裂き方向で満たされることが本発明のフィルムを得る上で重要である。
【0015】
ここでいう引裂強さの変動幅d、および平均Fは直角形引裂法(JIS K7128−3)に準じて求められる値のことであり、以下のようにして測定する。
【0016】
図1に示す試験片の両端をつまみ具で固定し20mm/minの速度で上下に引っ張る。その時引裂力−引裂長さグラフが記録される。引裂強さは引裂力をフィルム厚みで割ることによって求められる。得られたグラフから、波長0.5mm以上のうねり成分をカットオフし、引裂開始時からの15mmを除外した25mmを測定範囲とし、その平均値を引裂強さの平均Fとし、また引裂強さの最大値と最小値を求め、この差を変動幅dとした。
【0017】
本測定法の基礎となる直角形引裂法は本来引裂を開始するときの力を測定することを目的としたものであり、引裂強さを測定する方法としてはトラウザー引裂法が用いられることが多い。しかし、本発明で改善を目的としているスティフナー用途での打ち抜きを考える場合、本測定のように切り口がない状態から測定を行う方法のほうが実際の工程に即しているといえる。
【0018】
フィルムの厚み方向での機械的特性が均一で無い場合は、引裂強さが時間経過と共に大きく変動し、つまり引裂強さの平均に対する引裂強さの変動幅の割合を示したRも大きく変動する。反対にフィルムの厚み方向での機械的特性が均一な場合は時間経過による変動幅は小さくなり、Rも小さくなる。
【0019】
Rは好ましくは30%以下、さらに好ましくは25%以下であると打ち抜き性が優れたフィルムとなり好ましい。
【0020】
Rが35%より大きい場合は、フィルムの厚み方向での機械特性が均質でないため、層状破壊などが起き打ち抜き性が悪化することがある。
【0021】
本発明のフィルムはL値が11以下であると好ましい。好ましくはL値が10以下、更に好ましくは9以下であると、打ち抜き性がよくなり好ましい。
【0022】
本発明でいうL値とは、JIS Z 8730の色差表示方法に規定されているものである。具体的には、ハンター色差によるLab系色座標(図2)を有しており、JIS Z 8722に規定する三刺激値X、Y、Zから次式によってL値が計算される。
【0023】
L値=10Y1/2
a=17.5(1.02X−Y)/Y1/2
b=7.0(Y−0.847Z)/Y1/2
(a,b=ハンターの色差式におけるクロマティクネス指数
X、Y、Z:XYZ系における三刺激値)
本発明のフィルムは、例えば、次のような方法で製造できるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
本発明のフィルムを製造するに際しては、まず芳香族ジアミン成分と酸無水物成分とを有機溶媒中で重合させることにより、ポリアミック酸溶液を得る。
【0025】
上記芳香族ジアミン類の具体例としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンチジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンチジン、1,4−ビス(3メチル−5アミノフェニル)ベンゼンおよびこれらのアミド形成性誘導体が挙げられる。
【0026】
上記酸無水物成分の具体例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンジカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸およびこれらのアミド形成性誘導体などの酸無水物が挙げられる。
【0027】
また、本発明において、ポリアミック酸溶液の形成に使用される有機溶媒の具体例としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン性極性溶媒を挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、さらにはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の使用も可能である。
【0028】
また、本発明のフィルムを得るために下記化学式に示すような架橋能をもつ酸無水物を添加し、ポリマーの末端を封鎖することが好ましい。架橋能を持つ酸無水物の添加時期は重合反応を阻害しない限りにおいて、重合のどの段階で添加しても構わない。
【0029】
【化1】
【0030】
本発明のフィルムを得るためには、架橋剤を添加することが好ましい。
【0031】
ここでいう架橋剤とは、加熱、光照射、硬化剤の添加などにより分子鎖が伸長、硬化することを特徴とする化合物をいう。例えばローヌプーラン社製“ケルイミド”、三菱ガス化学社製“BTレジン”などのビスマレイミド型熱硬化型ポリイミド、アメリカ航空宇宙局(NASA)で開発された“PMR−15”、“LARK−160”などのノルボルネン末端反応型熱硬化型ポリイミド、あるいはHugesエアクラフト社製の”THERMID”、大日本インキ化学(株)のエピクロン、ジャパンエポキシレジン(株)のエピコートなどエポキシを例示することが出来るが、これに限定するものではない。
【0032】
架橋剤の添加時期は各々の架橋剤でポリアミック酸重合後、重合前のジアミン溶液、酸無水物の添加後など適切に求められるものであるが、添加の容易さからポリアミック酸重合後に添加することが望ましい。
【0033】
架橋剤の添加量はポリアミック酸に対して0.1〜10重量%であり、更に好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは2〜7%であると引裂強さの変動幅が本願の規定する範囲となり、打ち抜き性が良くなるため好ましい。架橋剤の添加量が0.1重量%より少ないと架橋剤の効果が見られないことがある。また添加量が10重量%を越えるようだと、架橋が進みすぎ堅くもろいフィルムになってしまうことがある。
【0034】
ここで得られるポリアミック酸溶液は、固形分を5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%を含有しており、またその粘度はブルックフィールド粘度計による測定値で10〜2000Pa・s、好ましくは、100〜1000Pa・sのものが、安定した送液のために好ましく使用される。また、有機溶媒溶液中のポリアミック酸は部分的にイミド化されていてもよい。
【0035】
次に、本発明のフィルムの製造方法について説明する。
【0036】
ポリイミドフィルムを製膜する方法としては、ポリアミック酸溶液をフィルム状にキャストし熱的に脱環化脱溶媒させてポリイミドフィルムを得る方法、およびポリアミック酸溶液に環化触媒及び脱水剤を混合し化学的に脱環化させてゲルフィルムを作成しこれを加熱脱溶媒することによりポリイミドフィルムを得る方法が挙げられ、いずれの方法を用いてもよく、化学的方法と熱的方法を併用しても良い。本発明のフィルムを得るためには後者の化学的に脱環化させる方法を用いる方がフィルムの厚み方向の機械的特性が均一化するため、打ち抜き性の改善には好ましい結果が得られる。
【0037】
化学的に脱環化させる方法においては、まず上記ポリアミック酸溶液を調製する。
【0038】
なお、このポリアミック酸溶液は、必要に応じて、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムおよびポリイミドフィラーなどの化学的に不活性な有機フィラーや無機フィラーを、30重量%未満濃度で含有することができる。
【0039】
ここで使用するポリアミック酸溶液は、予め重合したポリアミック酸溶液であっても、またフィラー粒子を含有させる際に順次重合したものであってもよい。
【0040】
上記ポリアミック酸溶液は、環化触媒(イミド化触媒)、脱水剤およびゲル化遅延剤などを含有することができる。
【0041】
本発明で使用される環化触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミンなどの脂肪族第3級アミン、ジメチルアニリンなどの芳香族第3級アミン、およびイソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどの複素環第3級アミンなどが挙げられるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種類のアミンを使用するのが好ましい。
【0042】
本発明で使用される脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪族カルボン酸無水物、および無水安息香酸などの芳香族カルボン酸無水物などが挙げられるが、無水酢酸および/または無水安息香酸が好ましい。
【0043】
ポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法としては、環化触媒および脱水剤を含有せしめたポリアミック酸溶液をスリット付き口金から支持体上に流延してフィルム状に成形し、支持体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するゲルフィルムとした後、支持体より剥離し、加熱乾燥/イミド化し、熱処理を行う。
【0044】
上記ポリアミック酸溶液は、スリット状口金を通ってフィルム状に成型され、加熱された支持体上に流延され、支持体上で熱閉環反応をし、自己支持性を有するゲルフィルムとなって支持体から剥離される。
【0045】
上記支持体とは、金属製の回転ドラムやエンドレスベルトであり、その温度は液体または気体の熱媒によりおよび/または電気ヒーターなどの輻射熱により液体または気体の熱媒によりおよび/または電気ヒーターなどの輻射熱により制御される。
【0046】
上記ゲルフィルムは、支持体からの受熱および/または熱風や電気ヒーターなどの熱源からの受熱により30〜200℃、好ましくは40〜150℃に加熱されて閉環反応し、遊離した有機溶媒などの揮発分を乾燥させることにより自己支持性を有するようになり、支持体から剥離される。
【0047】
上記支持体から剥離されたゲルフィルムは、通常回転ロールにより走行速度を規制しながら走行方向に延伸される。延伸は、140℃以下の温度で1.05〜1.9倍、好ましくは1.1〜1.6倍、さらに好ましくは1.1〜1.5倍の倍率で実施される。走行方向に延伸されたゲルフィルムは、テンター装置に導入され、テンタークリップに幅方向両端部を把持されて、テンタークリップと共に走行しながら、幅方向へ延伸される。上記の乾燥ゾーンで乾燥したフィルムは、熱風、赤外ヒーターなどで15秒から10分加熱される。次いで、熱風および/または電気ヒーターなどにより、250〜500℃の温度で15秒から20分熱処理を行う。
【0048】
【実施例】
本発明の物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法による。
(1)引裂強さの変動幅d、および平均F、R
引裂強さの変動幅d、および平均Fは直角形引裂法(JIS K7128−3)に準じて、以下のようにして測定した。
【0049】
図1に示す試験片の両端をつまみ具で固定し20mm/minの速度で上下に引っ張る。その時引裂力−引裂長さグラフが記録される。引裂強さは引裂力をフィルム厚みで割ることによって求められる。得られたグラフから、波長0.5mm以上のうねり成分をカットオフし、引裂開始時からの15mmを除外した25mmを測定範囲とし、その平均値を引裂強さの平均Fとし、また引裂強さの最大値と最小値を求め、この差を変動幅dとした。ここでいう波長とは実際の引裂長さにもとづくものである。得られた平均Fおよび変動幅dからRを式1によって求めた。
【0050】
R(%)=(d/F)×100・・・・・・・・・・・・(式1)
(2)L値
スガ試験機株式会社製の「SM7 カラーコンピュータ model SM−7 Ver 1.00」を使用し、それぞれ以下のように条件を選定して測定した。
【0051】
光学系 :2光路光学系 反射
光源・視野:C光 2゜視野
表示選択 :Lab
測定後、L,a,bが自動的に印刷されるが、このうちLの値をL値として扱った。
(3)打ち抜き性の評価
ポリイミドフィルムを4μmクリアランスに設定されたダイ上に載せ、ピンにより0.5mm径の穴を500個打ち抜いた。その時バリ・切り屑の発生した穴の数により以下のように評価した。
【0052】
◎:バリ、切り屑の発生した穴の数が 25個以下
○:バリ、切り屑の発生した穴の数が 26個以上75個以下
△:バリ、切り屑の発生した穴の数が 76個以上150個以下
×:バリ、切り屑の発生した穴の数が 151個以上
[実施例1]
DCスターラーを備えた300mlセパラブルフラスコ中に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル19.43g(97mmol)、N,N’−ジメチルアセトアミド149.5gをいれ窒素雰囲気下、室温で撹拌した。30分撹拌後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸二無水物0.159g(0.97mmol)を加えて撹拌した。更に30分から1時間後にピロメリット酸二無水物20.53g(94mmol)を数回に分けて投入した。1時間撹拌した後、ピロメリット酸二無水物のN,N’−ジメチルアセトアミド溶液(6重量%)10.58gを30分かけて滴下し更に1時間撹拌した。これをポリアミック酸溶液Aとする。
【0053】
一方、PMR−15溶液の調整は下記のように行った。DCスターラーを備えた300mlセパラブルフラスコ中に4,4’−ジアミノジフェニルメタン9.91g(50mmol)、N,N’−ジメチルアセトアミド103.86gをいれ窒素雰囲気下、室温で撹拌した。30分撹拌後、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物10.63g(33mmol)を数回に分けて投入した。1時間撹拌したのち5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物5.41g(33mmol)を投入し更に30分撹拌した。
【0054】
100gのポリアミック酸溶液AにPMR15溶液を5.08g添加し、撹拌、脱泡して得られたポリアミック酸混合物溶液の一部をポリエステルフィルム上にとり、スピンコーターを用いて均一な膜を形成した。これを100℃のオーブンで1時間加熱することにより自己保持性のポリアミック酸フィルムを得た。得られたポリアミック酸フィルムを200℃30分、300℃20分、400℃5分の条件で熱処理を行うことにより、厚さ175μmのポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの引裂強さを測定したところ、表1に示す通りRは20%、L値は9、打ち抜き性を評価したところ○であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして良好な特性を示した。
[実施例2]
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸二無水物を加えない以外は実施例1と同様の操作でポリアミック酸溶液を得た。これをポリアミック酸溶液Bとする。
【0055】
100gのポリアミック酸溶液Bに実施例1で得られたPMR−15溶液を5.08g添加し、得られたポリアミック酸混合物溶液を用いて実施例1と同様に製膜し、ポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は○であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして良好な特性を示した。
[実施例3]
実施例2で得たポリアミック酸溶液B100gに実施例1で得たPMR−15溶液を1.02gを添加し、得られたポリアミック酸混合物溶液を用いて実施例1と同様に製膜しポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は△であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして実用レベルであった。
[実施例4]
実施例2と同様にして得られた100gのポリアミック酸溶液Bに実施例1で得たPMR−15溶液を5.08g添加し、−5℃まで冷却した後、βピコリン4.97gと無水酢酸5.45gを加えた。こうして得られたポリアミック酸混合物溶液を用いて、実施例1と同様に製膜しポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は◎であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして優れた特性を示した。これは化学的イミド化を採用することにより、厚み方向の物性がより均一になったためと考えられる。
[比較例1]
実施例2で得られたポリアミック酸溶液Bを用いて実施例1と同様に製膜しポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は×であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして実用に耐える物ではなかった。これは架橋していないために層状破壊が起こりRが大きくなり、結果として打ち抜き性が悪化したものと考えられる。
[比較例2]
実施例2で得られたポリアミック酸溶液B100gに実施例1で得られたPMR−15溶液12.18gを添加し、得られたポリアミック酸混合物溶液を用いて実施例1と同様に製膜しポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は×であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして実用に耐える物ではなかった。これは架橋剤が過剰なため、可撓性に欠け、それに伴いRが大きくなってしまい、結果として打ち抜き性が悪化したものと考えられる。
[比較例3]
自己保持性のポリアミック酸フィルムの熱処理を200℃30分、300℃20分、430℃10分としたほかは、実施例2と同様に重合、製膜し、ポリイミドフィルムを得た。このフィルムの特性は表1に示すとおり打ち抜き性は×であり、フレキシブル回路基板用スティフナーとして実用に耐える物ではなかった。これは熱処理温度が高く、時間も長いために架橋剤が変性してしまい、本来の効果を失ったためと考えられる。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】
本発明のポリイミドフィルムは、打ち抜き性に優れフレキシブル回路基板のコネクター部及び部品実装部のスティフナーとして好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】引き裂き強さを測定するための試験片である。
【図2】ハンター色差によるLab系色座標である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyimide film that has excellent punchability and can be suitably used as a stiffener for a connector portion and a component mounting portion of a flexible circuit board.
[0002]
[Prior art]
A flexible circuit board has a basic structure in which a circuit pattern is formed on a flexible and thin base film and a surface is covered with a coverlay. In recent years, a flexible circuit board has excellent functions such as flexibility. As a result, it has been widely used in the field of electronic technology. Further, due to recent advances in mounting technology, the demand for high-density mounting has rapidly increased, and component mounting flexible circuit boards that are directly mounted on flexible circuit boards have been widely used. In such a component-mounted flexible circuit board, it is backed with a reinforcing material (stiffener) or used with a thick insulating film.
[0003]
Polyimide films are widely used as stiffeners for component-mounted flexible circuit boards because of their excellent mechanical properties, electrical properties, chemical resistance, heat resistance, environmental resistance, and the like.
[0004]
And when applying a polyimide film for said use, the operation | work which makes holes, such as a sprocket hole and a pinhole, is generally applied to the film for the purpose of conveyance, conduction | electrical_connection, etc.
[0005]
Here, as a method of making a hole in the polyimide film, there are methods such as a punching method using a mold, a laser processing method, and an alkali etching method, but by using a die that is an inexpensive and capable of making a large amount of holes. Punching is widely used.
[0006]
However, when applying a die-cutting method to a polyimide film, due to non-uniformity in the thickness direction and insufficient strength, burrs and debris generated from the film are generated at the film cut edge, which may cause poor conduction. When the chips adhere to the mold, the chips that have adhered as the punching process is repeated may fall on the adhesive and cause poor adhesion.
[0007]
In order to solve these drawbacks, it has been conventionally practiced to limit end tear resistance, maximum shear load, and tear propagation resistance within a certain range (see Patent Documents 1 to 3). However, even the films specified in these cases have poor punchability. In addition, there is an example (see Patent Document 4) in which punching improvement is attempted with a fluctuation range of tear strength by the trouser tear method, but there is no mention of the film thickness, and the film thickness shown in the examples is 75 μm. It was too thin for the purposes of the invention and was sometimes insufficient for use as a stiffener application.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-6-334110 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-274390 [Patent Document 3]
JP-A-8-48795 [Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-80623
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned conventional problems and to provide a polyimide film having excellent punchability when used as a stiffener application.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention described above is based on a polyamic acid mixture containing 0.1 to 10% by weight of a crosslinking agent with respect to a polyamic acid obtained by polymerizing an aromatic diamine and an acid anhydride. A polyimide film in which an organic solvent solution of the mixture is heated or added with a cyclization catalyst to form a film and imidization is completed, the thickness is 120 μm or more, and the variation range of tear strength is d (N / Mm), when the average tear strength is F (N / mm), the polyimide film is characterized in that R represented by Formula 1 is 35% or less.
[0011]
R (%) = (d / F) × 100 (Equation 1)
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The thickness of the film of the present invention is 120 μm or more. The stiffener application is preferably 150 μm or more, more preferably 170 μm or more. When the thickness of the film is less than 120 μm, the stiffness of the film is insufficient and it may not be used as a stiffener.
[0013]
When the fluctuation width of the tear strength of the film of the present invention is d (N / mm) and the average tear strength is F (N / mm), R represented by Formula 1 needs to be 35% or less. It is.
[0014]
R (%) = (d / F) × 100 (Equation 1)
It is important to obtain the film of the present invention that this relationship is satisfied in any tear direction.
[0015]
Here, the fluctuation range d and the average F of the tear strength are values determined according to the right-angled tear method (JIS K7128-3), and are measured as follows.
[0016]
The both ends of the test piece shown in FIG. 1 are fixed with a knob and pulled up and down at a speed of 20 mm / min. A tear force-tear length graph is then recorded. The tear strength is determined by dividing the tear force by the film thickness. From the obtained graph, the undulation component having a wavelength of 0.5 mm or more is cut off, the measurement range is 25 mm excluding 15 mm from the start of tearing, the average value is the average F of the tear strength, and the tear strength is The maximum value and the minimum value are obtained, and this difference is defined as a fluctuation range d.
[0017]
The right-angled tear method, which is the basis of this measurement method, was originally intended to measure the force at the start of tearing, and the trouser tear method is often used as a method for measuring tear strength. . However, when considering punching in a stiffener application for the purpose of improvement in the present invention, it can be said that the method of measuring from a state without a cut as in the present measurement is more suitable for the actual process.
[0018]
If the mechanical properties in the thickness direction of the film are not uniform, the tear strength varies greatly with time, that is, R indicating the ratio of the variation range of the tear strength to the average tear strength also varies greatly. . On the other hand, when the mechanical characteristics in the thickness direction of the film are uniform, the fluctuation width with time is small and R is also small.
[0019]
When R is preferably 30% or less, more preferably 25% or less, a film having excellent punchability is obtained.
[0020]
When R is larger than 35%, the mechanical properties in the thickness direction of the film are not uniform, so that layer breakage or the like may occur and the punchability may deteriorate.
[0021]
The film of the present invention preferably has an L value of 11 or less. Preferably, the L value is 10 or less, more preferably 9 or less, because the punchability is improved.
[0022]
The L value in the present invention is defined in the color difference display method of JIS Z 8730. Specifically, it has Lab color coordinates (FIG. 2) based on Hunter color difference, and the L value is calculated from the tristimulus values X, Y, and Z defined in JIS Z 8722 by the following equation.
[0023]
L value = 10Y 1/2
a = 17.5 (1.02X−Y) / Y 1/2
b = 7.0 (Y-0.847Z) / Y1 / 2
(A, b = chromaticity index X, Y, Z in Hunter's color difference formula: tristimulus values in XYZ system)
The film of the present invention can be produced, for example, by the following method, but the present invention is not limited to this.
[0024]
In producing the film of the present invention, first, an aromatic diamine component and an acid anhydride component are polymerized in an organic solvent to obtain a polyamic acid solution.
[0025]
Specific examples of the aromatic diamines include paraphenylenediamine, metaphenylenediamine, benzidine, paraxylylenediamine, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 3,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylsulfone, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminodiphenylmethane, 1,5-diaminonaphthalene, 3,3′-dimethoxybenzidine, 1,4-bis (3methyl-5 Aminophenyl) benzene and amide-forming derivatives thereof.
[0026]
Specific examples of the acid anhydride component include pyromellitic acid, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic acid, 2,3 ′, 3,4′-biphenyltetracarboxylic acid, 3,3 ′, 4,4′-benzophenone tetracarboxylic acid, 2,3,6,7-naphthalenedicarboxylic acid, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ether, pyridine-2,3,5,6-tetracarboxylic And acid anhydrides such as acids and their amide-forming derivatives.
[0027]
In the present invention, specific examples of the organic solvent used for forming the polyamic acid solution include sulfoxide solvents such as dimethyl sulfoxide and diethyl sulfoxide, N, N-dimethylformamide, N, N-diethylformamide and the like. Formamide solvents, N, N-dimethylacetamide, acetamide solvents such as N, N-diethylacetamide, pyrrolidone solvents such as N-methyl-2-pyrrolidone and N-vinyl-2-pyrrolidone, phenol, o-, Examples thereof include phenolic solvents such as m- or p-cresol, xylenol, halogenated phenol and catechol, or aprotic polar solvents such as hexamethylphosphoramide and γ-butyrolactone, and these may be used alone or as a mixture. It is desirable to use But further xylene, the use of aromatic hydrocarbons such as toluene are also possible.
[0028]
Moreover, in order to obtain the film of this invention, it is preferable to add the acid anhydride which has a crosslinking ability as shown in following Chemical formula, and to block the terminal of a polymer. The acid anhydride having crosslinking ability may be added at any stage of the polymerization as long as the polymerization reaction is not inhibited.
[0029]
[Chemical 1]
[0030]
In order to obtain the film of the present invention, it is preferable to add a crosslinking agent.
[0031]
The term “crosslinking agent” as used herein refers to a compound characterized in that a molecular chain is elongated and cured by heating, light irradiation, addition of a curing agent, or the like. For example, Rhône-Poulenc "Kerimide", Mitsubishi Gas Chemical "BT Resin" and other bismaleimide type thermosetting polyimides, "PMR-15" and "LARK-160" developed by the US National Aeronautics and Space Administration (NASA) Examples of the epoxy include norbornene-terminated thermosetting polyimide such as “THERMID” manufactured by Huges Aircraft, Epicron of Dainippon Ink Chemical Co., Ltd., and Epicoat of Japan Epoxy Resin Co., Ltd. However, the present invention is not limited to this.
[0032]
The addition time of the crosslinking agent is appropriately determined after polyamic acid polymerization with each crosslinking agent, after addition of the diamine solution before polymerization, and after the addition of acid anhydride, but should be added after polyamic acid polymerization for ease of addition. Is desirable.
[0033]
The amount of crosslinking agent added is from 0.1 to 10% by weight, more preferably from 1 to 8% by weight, more preferably from 2 to 7%, based on the polyamic acid. This is preferable because the punching property is improved. When the addition amount of the crosslinking agent is less than 0.1% by weight, the effect of the crosslinking agent may not be observed. On the other hand, if the amount added exceeds 10% by weight, the film may be hard and brittle due to excessive crosslinking.
[0034]
The polyamic acid solution obtained here contains 5 to 40% by weight, preferably 10 to 30% by weight of solid content, and the viscosity is 10 to 2000 Pa · s as measured by a Brookfield viscometer, preferably 100-1000 Pa · s is preferably used for stable liquid feeding. Moreover, the polyamic acid in the organic solvent solution may be partially imidized.
[0035]
Next, the manufacturing method of the film of this invention is demonstrated.
[0036]
As a method for forming a polyimide film, a polyamic acid solution is cast into a film and thermally decyclized and desolvated to obtain a polyimide film, and a polyamic acid solution is mixed with a cyclization catalyst and a dehydrating agent. A method of obtaining a polyimide film by creating a gel film by decyclization and heating and desolvating it, and any method may be used, or a chemical method and a thermal method may be used in combination. good. In order to obtain the film of the present invention, the latter chemical decyclization method makes uniform the mechanical properties in the thickness direction of the film, so that preferable results are obtained for improving the punchability.
[0037]
In the method of chemically decyclizing, first, the polyamic acid solution is prepared.
[0038]
In addition, this polyamic acid solution may contain a chemically inert organic filler or inorganic filler such as titanium oxide, silica, calcium carbonate, calcium phosphate, calcium hydrogen phosphate and polyimide filler, if necessary, at a concentration of less than 30% by weight. Can be contained.
[0039]
The polyamic acid solution used here may be a polyamic acid solution polymerized in advance, or may be polymerized sequentially when filler particles are contained.
[0040]
The polyamic acid solution can contain a cyclization catalyst (imidization catalyst), a dehydrating agent, a gelation retarder, and the like.
[0041]
Specific examples of the cyclization catalyst used in the present invention include aliphatic tertiary amines such as trimethylamine and triethylenediamine, aromatic tertiary amines such as dimethylaniline, and heterocyclic rings such as isoquinoline, pyridine and betapicoline. Although a tertiary amine etc. are mentioned, it is preferable to use at least 1 sort (s) of amine chosen from a heterocyclic tertiary amine.
[0042]
Specific examples of the dehydrating agent used in the present invention include aliphatic carboxylic acid anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, and butyric anhydride, and aromatic carboxylic acid anhydrides such as benzoic anhydride, Acetic anhydride and / or benzoic anhydride are preferred.
[0043]
As a method for producing a polyimide film from a polyamic acid solution, a polyamic acid solution containing a cyclization catalyst and a dehydrating agent is cast on a support from a base with a slit and formed into a film, and an imide is formed on the support. The gel film is partially advanced to form a gel film having self-supporting properties, and then peeled from the support, heat-dried / imidized, and subjected to heat treatment.
[0044]
The polyamic acid solution is formed into a film shape through a slit-shaped die, cast on a heated support, undergoes a thermal ring-closing reaction on the support, and is supported as a gel film having self-supporting properties. It is peeled from the body.
[0045]
The above-mentioned support is a metal rotating drum or endless belt, and the temperature thereof is a liquid or gas heat medium and / or a liquid or gas heat medium by radiant heat such as an electric heater and / or an electric heater or the like. Controlled by radiant heat.
[0046]
The gel film is heated to 30 to 200 ° C., preferably 40 to 150 ° C. by receiving heat from a support and / or receiving heat from a heat source such as hot air or an electric heater, and causes a ring-closing reaction to volatilize a free organic solvent or the like. By drying the part, it becomes self-supporting and is peeled off from the support.
[0047]
The gel film peeled off from the support is usually stretched in the running direction while regulating the running speed with a rotating roll. Stretching is performed at a temperature of 140 ° C. or less at a magnification of 1.05 to 1.9 times, preferably 1.1 to 1.6 times, and more preferably 1.1 to 1.5 times. The gel film stretched in the running direction is introduced into a tenter device, and both ends in the width direction are gripped by the tenter clip, and stretched in the width direction while running with the tenter clip. The film dried in the drying zone is heated for 15 seconds to 10 minutes with hot air, an infrared heater or the like. Next, heat treatment is performed at a temperature of 250 to 500 ° C. for 15 seconds to 20 minutes with hot air and / or an electric heater.
[0048]
【Example】
The physical property measuring method and the effect evaluating method of the present invention are as follows.
(1) Tear strength fluctuation range d and average F, R
The fluctuation range d and the average F of the tear strength were measured as follows according to the right-angled tear method (JIS K7128-3).
[0049]
The both ends of the test piece shown in FIG. 1 are fixed with a knob and pulled up and down at a speed of 20 mm / min. A tear force-tear length graph is then recorded. The tear strength is determined by dividing the tear force by the film thickness. From the obtained graph, the undulation component having a wavelength of 0.5 mm or more is cut off, the measurement range is 25 mm excluding 15 mm from the start of tearing, the average value is the average F of the tear strength, and the tear strength is The maximum value and the minimum value are obtained, and this difference is defined as a fluctuation range d. The wavelength here is based on the actual tear length. From the average F and the fluctuation range d thus obtained, R was obtained by Equation 1.
[0050]
R (%) = (d / F) × 100 (Equation 1)
(2) L value Suga Test Instruments Co., Ltd. “SM7 color computer model SM-7 Ver 1.00” was used, and the conditions were selected and measured as follows.
[0051]
Optical system: Two-path optical system Reflective light source / field of view: C light 2 ° field of view selection: Lab
After the measurement, L, a, and b are automatically printed. Of these, the value of L was treated as the L value.
(3) Evaluation of punchability A polyimide film was placed on a die set to a 4 μm clearance, and 500 0.5 mm diameter holes were punched with a pin. At that time, evaluation was performed as follows according to the number of holes where burrs and chips were generated.
[0052]
◎: Number of holes with burrs and chips 25 or less ○: Number of holes with burrs and chips 26 to 75 holes △: Number of holes with burrs and chips 76 150 or less x: The number of burrs and chips generated is 151 or more [Example 1]
In a 300 ml separable flask equipped with a DC stirrer, 19.43 g (97 mmol) of 4,4′-diaminodiphenyl ether and 149.5 g of N, N′-dimethylacetamide were placed and stirred at room temperature under a nitrogen atmosphere. After stirring for 30 minutes, 0.159 g (0.97 mmol) of 5-norbornene-2,3-dicarboxylic dianhydride was added and stirred. Further, 30 minutes to 1 hour later, 20.53 g (94 mmol) of pyromellitic dianhydride was added in several portions. After stirring for 1 hour, 10.58 g of an N, N′-dimethylacetamide solution (6 wt%) of pyromellitic dianhydride was added dropwise over 30 minutes, and the mixture was further stirred for 1 hour. This is designated as polyamic acid solution A.
[0053]
On the other hand, the PMR-15 solution was adjusted as follows. In a 300 ml separable flask equipped with a DC stirrer, 9.91 g (50 mmol) of 4,4′-diaminodiphenylmethane and 103.86 g of N, N′-dimethylacetamide were placed and stirred at room temperature under a nitrogen atmosphere. After stirring for 30 minutes, 10.63 g (33 mmol) of benzophenonetetracarboxylic dianhydride was added in several portions. After stirring for 1 hour, 5.41 g (33 mmol) of 5-norbornene-2,3-dicarboxylic acid anhydride was added, and the mixture was further stirred for 30 minutes.
[0054]
To 100 g of polyamic acid solution A, 5.08 g of PMR15 solution was added, and a part of the polyamic acid mixture solution obtained by stirring and defoaming was taken on a polyester film, and a uniform film was formed using a spin coater. This was heated in an oven at 100 ° C. for 1 hour to obtain a self-holding polyamic acid film. The obtained polyamic acid film was heat-treated at 200 ° C. for 30 minutes, 300 ° C. for 20 minutes, and 400 ° C. for 5 minutes to obtain a polyimide film having a thickness of 175 μm. When the tear strength of the obtained polyimide film was measured, as shown in Table 1, R was 20%, L value was 9, and the punchability was evaluated as ○, indicating good characteristics as a stiffener for flexible circuit boards. It was.
[Example 2]
A polyamic acid solution was obtained in the same manner as in Example 1 except that 5-norbornene-2,3-dicarboxylic dianhydride was not added. This is designated as polyamic acid solution B.
[0055]
5.08 g of the PMR-15 solution obtained in Example 1 was added to 100 g of the polyamic acid solution B, and a film was formed in the same manner as in Example 1 using the obtained polyamic acid mixture solution to obtain a polyimide film. . As shown in Table 1, this film had good punching properties as shown in Table 1, and exhibited good characteristics as a stiffener for flexible circuit boards.
[Example 3]
1.02 g of the PMR-15 solution obtained in Example 1 was added to 100 g of the polyamic acid solution B obtained in Example 2, and a polyimide film was formed in the same manner as in Example 1 using the obtained polyamic acid mixture solution. Got. As shown in Table 1, this film had a punching property of Δ and was at a practical level as a stiffener for a flexible circuit board.
[Example 4]
5.08 g of the PMR-15 solution obtained in Example 1 was added to 100 g of the polyamic acid solution B obtained in the same manner as in Example 2, and after cooling to -5 ° C, 4.97 g of βpicoline and acetic anhydride were added. 5.45 g was added. Using the polyamic acid mixture solution thus obtained, a film was formed in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film. As shown in Table 1, this film had excellent punching properties as shown in Table 1, and exhibited excellent characteristics as a stiffener for flexible circuit boards. This is considered to be because the physical properties in the thickness direction became more uniform by employing chemical imidization.
[Comparative Example 1]
Using the polyamic acid solution B obtained in Example 2, a film was formed in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film. As shown in Table 1, this film had a punchability of x, and was not practically usable as a stiffener for a flexible circuit board. Since this is not cross-linked, it is considered that layer breakage occurs and R increases, and as a result, punchability deteriorates.
[Comparative Example 2]
12.18 g of the PMR-15 solution obtained in Example 1 was added to 100 g of the polyamic acid solution B obtained in Example 2, and a film was formed in the same manner as in Example 1 using the obtained polyamic acid mixture solution. A film was obtained. As shown in Table 1, this film had a punchability of x, and was not practically usable as a stiffener for a flexible circuit board. This is considered to be due to the lack of flexibility due to the excessive amount of the crosslinking agent, resulting in an increase in R, resulting in a deterioration in punchability.
[Comparative Example 3]
A polyimide film was obtained by polymerizing and forming a film in the same manner as in Example 2 except that the heat treatment of the self-holding polyamic acid film was 200 ° C. for 30 minutes, 300 ° C. for 20 minutes, and 430 ° C. for 10 minutes. As shown in Table 1, this film had a punchability of x, and was not practically usable as a stiffener for a flexible circuit board. This is presumably because the heat treatment temperature was high and the time was long, so that the crosslinking agent was denatured and lost its original effect.
[0056]
[Table 1]
[0057]
【The invention's effect】
The polyimide film of the present invention has excellent punchability and can be suitably used as a stiffener for a connector part and a component mounting part of a flexible circuit board.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a test piece for measuring tear strength.
FIG. 2 shows Lab color coordinates based on Hunter color difference.
Claims (3)
R(%)=(d/F)×100・・・・・・・・・・・・(式1) For a polyamic acid obtained by polymerizing an aromatic diamine and an acid anhydride, a polyamic acid mixture containing 0.1 to 10% by weight of a crosslinking agent is used as a raw material, and an organic solvent solution of this polyamic acid mixture is heated or A polyimide film formed by adding a cyclization catalyst to form a film and completing imidization, having a thickness of 120 μm or more, a fluctuation range of tear strength of d (N / mm), and a tear strength of A polyimide film characterized in that, when the average is F (N / mm), R represented by Formula 1 is 35% or less.
R (%) = (d / F) × 100 (Equation 1)
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