JP4071345B2 - Rubber composition and pneumatic tire using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、低温から高温の広い温度範囲にわたって耐オゾン性(オゾン劣化防止性)に優れると共に、外観性に優れ、しかもそれらの性能を長期間持続することのできるゴム組成物、並びにそれを外皮部材に用いた高性能な空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大気や日光によるゴム製品の亀裂防止や良好な外観保持のために、ゴムにワックスを配合することが知られている。
ワックスはゴムに配合した場合、表面に滲み出て薄膜を形成し、この薄膜がゴムとオゾンとの接触を遮断することによって、ゴムの劣化を防止することができる。
このようなゴムの劣化あるいは老化を防止するためのワックス(即ち、ワックス系老化防止剤)は、従来より様々なものが知られているが、滲み出して薄膜を形成する作用及び一旦形成された薄膜が剥離して脱落する現象が温度によって著しく異なっている。そのため、低温から高温の広い温度範囲にわたって安定した性能を発揮するワックスを開発すべくいくつかの提案がなされている。例えば、炭素数16〜41と広範囲に炭素数が分布するワックス系老化防止剤(米国特許第3423348号明細書)、あるいは炭素数25〜29の直鎖状炭化水素を25〜70%及び炭素数34〜40の直鎖状炭化水素を35〜75%をそれぞれ含有するワックス系老化防止剤(特公昭54−25062号公報)等が提案されている。
【0003】
また、特開昭48−91141号公報及び同63−145346号公報には、炭素数26〜29と炭素数34〜40の直鎖状炭化水素の含量が多く、炭素数30〜33の直鎖状炭化水素の含量が少ない炭素数分布のワックス系老化防止剤が開示されている。
更に、特開平1−230648号公報には、炭素数36〜51の直鎖状飽和炭化水素の含量を多くし、比較的高温時に耐オゾン性を改良できるワックス系老化防止剤が開示されている。
そのほか、特開平5−43744号公報には、炭素数58以上の直鎖状飽和炭化水素の含有率が1重量%以下であり、かつ炭素数48〜57の直鎖状飽和炭化水素の含有率が3〜30重量%であるワックス系老化防止剤が開示され、特開平7−70375号公報には、炭素数範囲36〜44の非直鎖状飽和炭化水素の炭素数毎の平均含量が1.5重量%以上であるワックス系老化防止剤が開示されている。そして、前者はゴム製品の静的耐オゾン性を損なわずに、ワックスのブルームを防止でき、後者はゴム製品の動的耐オゾン性を改良するものとされている。しかし、これらの従来のワックス系老化防止剤は、いずれも一長一短であり、ゴム製品、特にタイヤの外観性と広い温度範囲にわたる静的,動的耐オゾン性を良好に、しかも長期間これらの性能すべてを十分高いレベルに維持することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、各種ゴム製品、特に自動車のタイヤに使用した場合に、外観性、低温から高温領域での静的動的耐オゾン性、動的耐オゾン性に優れるとともに、これらの性能を長期間持続でき、しかも良好な作業性をもたらすゴム組成物、並びにそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる観点から鋭意研究を重ねたところ、所定の炭素数の範囲の直鎖状飽和炭化水素成分と非直鎖状飽和炭化水素成分が、様々な関係を満たすように設計された成分組成の炭化水素系ワックスをゴムに配合したゴム組成物が、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム100重量部に対し、炭化水素系ワックス0.1〜10重量部を配合してなるゴム組成物であって、該炭化水素系ワックスの成分組成が、▲1▼炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )に対する割合(I1 /N1 )が20〜55重量%、▲2▼炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )と炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N1 +I1 )/T)が30〜65重量%、▲3▼炭素数20〜25の直鎖状飽和炭化水素成分(N2 )と炭素数20〜25の非直鎖状飽和炭化水素成分(I2 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N2 +I2 )/T)が7〜30重量%、▲4▼炭素数38〜53の直鎖状飽和炭化水素成分(N3 )と炭素数42〜51の非直鎖状飽和炭化水素成分(I3 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N3 +I3 )/T)が15〜35重量%、及び▲5▼炭素数32〜46の直鎖状飽和炭化水素成分(N4 )と炭素数38〜46の非直鎖状飽和炭化水素成分(I4 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N4 +I4 )/T)が60重量%以下であることを特徴とするゴム組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記ゴム組成物を外皮部材に用いた空気入りタイヤをも提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムと炭化水素系ワックスとを配合してなるものである。ここでジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR),ポリブタジエンゴム(BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR),クロロプレンゴム(CR),ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。このゴム成分である天然ゴムやジエン系合成ゴムは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0007】
一方、本発明のゴム組成物において、上記ゴムに配合される炭化水素系ワックスの成分組成が、以下に示す特性を有することが必要である。
まず、タイヤを始めとする各種ゴム製品が、室温において外観性に優れる(つまり、黒色度が強くつやのある外観を呈する)ためには、室温においてブルーム(滲出)してくるワックスの総量が一定量以下であって、かつブルームしてくるワックスができるだけ透明であることが望まれる。そのような基準から、ワックス中の成分において、▲1▼炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )に対する割合(I1 /N1 )が20〜55重量%であることが必要であり、好ましくは25〜50重量%、更に好ましくは30〜45重量%である。ここで、上記割合(I1 /N1 )が20重量%未満では、タイヤ等の各種ゴム製品の外観性が十分でなく、55重量%を超えると秤量作業性が極端に低下する。
【0008】
次に、一般的にタイヤの使用温度範囲(タイヤ表面温度)は、−10〜60℃であり、そのため、ゴム組成物に配合される炭化水素系ワックスは、この温度範囲でタイヤ表面にブルームして形成される薄膜をある程度以上の厚さに維持できることが望まれる。この温度範囲でブルームするワックス成分は、炭素数20〜55の範囲のものであり、そのうちでも直鎖状のものと非直鎖状のものでは、そのブルームする温度範囲が異なる。
このような基準から、特に室温における膜厚を制御する(即ち、室温における耐オゾン性を発現させる)ために、ワックス中の成分において、▲2▼炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )と炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N1 +I1 )/T)が30〜65重量%であることが必要であり、好ましくは33〜60重量%、更に好ましくは35〜55重量%である。ここで、上記割合((N1 +I1 )/T)が30重量%未満では、室温での静的耐オゾン性が十分でなく、65重量%を超えると外観性が十分でなくなる。
【0009】
さらに、低温(−10〜0℃付近)における膜厚を制御するためには、ワックス中の成分において、▲3▼炭素数20〜25の直鎖状飽和炭化水素成分(N2 )と炭素数20〜25の非直鎖状飽和炭化水素成分(I2 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N2 +I2 )/T)が7〜30重量%であることが必要であり、好ましくは10〜25重量%、更に好ましくは11〜20重量%である。ここで、上記割合((N2 +I2 )/T)が7重量%未満では、低温時の静的耐オゾン性が十分でなく、30重量%を超えると外観性が十分でなくなる。
【0010】
また、高温(50℃付近)における膜厚を制御するためには、ワックス中の成分において、▲4▼炭素数38〜53の直鎖状飽和炭化水素成分(N3 )と炭素数42〜51の非直鎖状飽和炭化水素成分(I3 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N3 +I3 )/T)が15〜45重量%であることが必要であり、好ましくは18〜40重量%、更に好ましくは20〜35重量%である。ここで、上記割合((N3 +I3 )/T)が15重量%未満では、高温時の静的耐オゾン性が十分でなく、45重量%を超えると動的耐オゾン性と外観性が十分でなくなる。
【0011】
ところで、タイヤ表面におけるワックス膜の存在は、静的耐オゾン性を高めるためには効果を発揮するが、タイヤ転動時においては、逆に耐オゾン性を低下させる原因ともなる。従って、タイヤ転動時の温度範囲(通常は30〜50℃程度)では、必要以上のワックス膜が形成されないように制御することが望まれる。そのような基準から、ワックス中の成分において、▲5▼炭素数32〜46の直鎖状飽和炭化水素成分(N4 )と炭素数38〜46の非直鎖状飽和炭化水素成分(I4 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N4 +I4 )/T)が60重量%以下であることが必要であり、好ましくは55重量%以下、更に好ましくは20〜55重量%である。ここで、上記割合((N4 +I4 )/T)が60重量%を超えると動的耐オゾン性が十分でない。
【0012】
本発明における炭化水素系ワックスの成分組成は、上記▲1▼〜▲5▼の条件を満足するものであればよいが、更に以下に示す▲6▼の条件、あるいは▲7▼と▲8▼の条件、又は▲6▼〜▲8▼の条件を満足するものが一層望ましい。
すなわち、タイヤ等の各種ゴム製品は、一般に長期間にわたって使用されるものが多く、そのためには、ワックスによる各種性能(外観性や耐オゾン性など)を長期間持続できるものが好適である。
このような各種性能を長期間持続させるために、本発明においては、二つの手法を採用し、そのうちの一つの手法としては、ゴム製品表面にブルームすることなく、ゴム中に存在し、ブルームしやすいワックス成分を保持してブルーム速度を遅延させるワックス成分(所謂マイクロワックス)を一定割合で導入することである。そのような基準から、ワックス中の成分において、▲6▼炭素数55以上の直鎖状飽和炭化水素成分(N5 )と炭素数55以上の非直鎖状飽和炭化水素成分(I5 )の合計5 のワックス全体(T)に対する割合((N5 +I5 )/T)が0.01〜15重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜13重量%、特に好ましくは0.1〜12重量%である。ここで、上記割合((N5 +I5 )/T)が0.01重量%未満では耐オゾン性や外観性の持続効果が十分でないことがあり、15重量%を超えると耐オゾン性が不十分となる場合がある。
【0013】
また、各種性能を長期間持続させるための他の手法としては、直鎖状飽和炭化水素成分に比べてブルーム速度の遅い非直鎖状飽和炭化水素成分を増量してブルーム速度を遅延させることである。そのような基準から、ワックス中の成分において、▲7▼炭素数20〜55の非直鎖状飽和炭化水素成分(I6 )のワックス全体(T)に対する割合(I6 /T)が35重量%未満であることが好ましく、更に好ましくは30重量%未満、特に好ましくは25重量%未満である。ここで、上記割合(I6 /T)が35重量%以上では秤量作業性が低下する場合がある。
【0014】
さらに、通常ゴムにワックスを混練する際には、ワックスが固形状でしかも細かい粒状のものであることが作業性を考える上で望ましい。しかし、非直鎖状飽和炭化水素成分が多くなると、ワックス単独で存在するときに固化(ブロッキングあるいは塊状化)しやすくなり秤量が行ないにくくなる。また油分が多い場合も同様に固化しやすくなり、不都合が生ずる。このような基準から、ワックス中の成分において、▲8▼油状物(O)のワックス全体(T)に対する割合(O/T)が2重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは1.5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。ここで、上記割合(O/T)が2重量%を超えると秤量作業性が損なわれることがある。
【0015】
このような性状を有する本発明の炭化水素系ワックスは、様々な方法によって製造することができ、いずれの方法によって得られたものであっても、特に制限されることなく使用することができる。例えば、従来公知の石油系ワックス又は合成ワックスから、減圧蒸留,溶剤脱油法,発汗法,プレス脱油法等を適宜組み合わせることにより所望の性状のものを直接得るか、あるいは各種のワックスを適宜ブレンドすることによって得ることができる。ここで、ワックスの成分組成が所望の範囲にあることを確認するには、キャピラリーガスクロマトグラフ法等によればよい。
なお、石油系ワックスを得る具体的な方法は、原油から潤滑油基油を製造する際の副生物として得る方法である。つまり、原油を常圧蒸留し、塔底油をさらに減圧蒸留し、その留出油をフェノールやフルフラール等で溶剤抽出して芳香族分を除去し、好ましくは水素化精製を行い、さらにケトン,芳香族混合溶剤などで溶剤脱ロウを行い、脱ロウ油を潤滑油基油として得るが、その際の副生物として粗ロウを得ることができる。この粗ロウは、さらに溶剤で脱油して低沸点ロウを除去して脱油ロウとして得ることができる。また、粗ロウを発汗脱油して脱油ロウとして得ることもできる。脱油ロウは、いずれも硫酸,白土等で処理することにより、精製度を高めることができる。
【0016】
本発明のゴム組成物において、上記炭化水素系ワックスの配合割合は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜8重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部である。ここで炭化水素系ワックスの配合割合が0.1重量部未満では、ワックスを配合する効果が十分に発揮されず、一方10重量部を超えると、外観不良等の不都合が生ずる。
【0017】
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えばカーボンブラック,加硫剤,加硫促進剤,老化防止剤,スコーチ防止剤,軟化剤,他の充填剤,亜鉛華,ステアリン酸などを含有させることができる。
そして、本発明のゴム組成物は、タイヤ,ベルト,ホース及びゴムローラーなどの工業用製品のゴム部材として幅広く適用されるが、特にタイヤの外皮部材、例えばトレッドゴム及びサイドウォールゴムに好適に用いられる。
本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた本発明に係るゴム組成物が未加硫の段階で所定部材に押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、得られた生タイヤを加硫成形して、タイヤが得られる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
炭化水素系ワックスの成分組成の測定
まず、10種類の炭化水素系ワックスを用意し、その成分組成(但し、直鎖状飽和炭化水素成分と非直鎖状飽和炭化水素成分)を下記の試験方法により測定した。その結果を第1表に示す。
すなわち、5mgのワックス試料を100マイクロリットルのシクロヘキサンに溶解した溶液から1マイクロリットルのサンプルをマイクロシリンジにてガスグロマログラフィー(GC)に注入して分析した。使用したGCの機種及び条件は、下記の通りである。なお、得られたデータはピーク面積にて評価した。
GC機種:HP5890
カラム:HT5(SGE INTERNATIONAL PTY. LTD.)流量:29.5cm/sec
キャリアーガス:ヘリウム
カラム温度:180℃で2分間維持し、その後15℃/minで400℃まで昇温し、400℃で20分間維持した。
また、上記炭化水素系ワックス中の油状物の含有量は、次の方法によって測定した。すなわち、100ccのアセトン中に5gのワックス試料を入れ、一昼夜静置後、−10℃に冷却して2時間静置後、濾過して濾液を得、この濾液から真空ポンプでアセトンを除去し、残留分を油状物として評価した。この結果も第1表に示す。
【0019】
実施例1〜4及び比較例1〜6
(1)ゴム組成物試験片の作成
天然ゴム(RSS #4)50.0重量部,ポリブタジエンゴム(BR01,JSR(株)製)50.0重量部,FEFカーボン(シーストF,東海カーボン(株)製)50.0重量部,高芳香族系軟化剤(アロマックス #3,富士興産(株)製)15.0重量部,第1表に示す性状の各種炭化水素系ワックス1.5重量部,ステアリン酸(BR−ステアリン酸,日本油脂(株)製)2.0重量部,酸化亜鉛(1号亜鉛華,白水化学(株)製)3.0重量部,老化防止剤(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)(ノクラック6C,大内新興化学工業(株)製)3.0重量部,加硫促進剤(ジベンゾチアジルジサルファイド)(ノクセラーDM,大内新興化学工業(株)製)1.0重量部,加硫促進剤(ジフェニルグアニジン)(ノクセラーDPG,大内新興化学工業(株)製)0.5重量部及び硫黄(軽井沢精錬所(株)製)1.5重量部を混練機を用いて混合した後、表面温度70℃のロールを用いてシート状とした。その後、これを適当な金型に充填し、温度160℃,圧力30kg/cm2 ,加熱時間15分の条件で加硫した後脱型し、所定のゴム組成物試験片を作成した。
【0020】
(2)ゴム組成物試験片の物性評価
(i)外観性の評価
上記(1)の方法で作成した100mm×150mm×5mmの試験片を、2週間屋内で放置した後、目視による官能試験を行った。その結果を第1表に示す。なお、表中の各記号の意味は次の通りである。
◎:黒くてつやがある
○:黒さはやや劣るが、つやがある
△:黒いが、つやがない
×:黒さに劣ると同時につやもない
【0021】
(ii)静的耐オゾン性の評価(JIS K6301−1995に準拠)
上記(1)の方法で作成した150mm×150mm×2mmの試験片を、打ち抜き型を用いて60mm×10mm×2mmの表面が平滑な短冊状の試験片を作成した。
この短冊状の試験片に、下記条件で刺激を与え、発生したクラックを目視で評価した。その結果を第1表に示す。なお、表中の各記号の意味は次の通りである。
○:亀裂少数または無し
×:亀裂多数または亀裂無数
低温下の静的耐オゾン性
事前処理条件:0℃×1週間
試験片伸長率:30%
オゾン濃度:50±5pphm
温度:0℃
暴露時間:5日間
室温下の静的耐オゾン性
事前処理条件:室温×1週間
試験片伸長率:30%
オゾン濃度:50±5pphm
温度:室温
暴露時間:2日間
高温下の静的耐オゾン性
事前処理条件:50℃×1週間
試験片伸長率:30%
オゾン濃度:50±5pphm
温度:50℃
暴露時間:6時間
【0022】
(iii)動的耐オゾン性の評価(JIS K6301−1995に準拠)
上記(1)の方法で作成した150mm×150mm×2mmの試験片を、打ち抜き型を用いて80mm×20mm×2mmの表面が平滑な短冊状の試験片を作成した。
この短冊状の試験片に、下記条件で刺激を与え、発生したクラックを目視で評価した。その結果を第1表に示す。なお、表中の各記号の意味は次の通りである。
○:亀裂少数または無し
×:亀裂多数または亀裂無数
事前処理条件:40℃×1週間
試験片伸長率:0〜30% (往復30回/分)
オゾン濃度:50±5pphm
温度:40℃
暴露時間:6時間
【0023】
(iv) 固化性(秤量作業性)の評価
100gの炭化水素系ワックスを袋に入れ、シールした後、5kgの重りを乗せて48時間放置後、目視にて状況を観察した。その結果を第1表に示す。なお、表中の各記号の意味は次の通りである。
○:良好(固化せず), ×:固化した
【0024】
(v) 効果の持続性の評価
上記(ii) の方法で作成した試験片を3ヶ月屋外暴露した後、表面の付着物をアセトンをつけたガーゼで拭き取った後、上記(ii) の方法で室温下の静的耐オゾン性を評価した。その結果を第1表に示す。なお、表中の各記号の意味は次の通りである。
○:亀裂少数または無し
×:亀裂多数または亀裂無数
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
*性状は次の通りである。
▲1▼:炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )に対する割合(I1 /N)
▲2▼:炭素数28〜36の直鎖状飽和炭化水素成分(N1 )と炭素数29〜39の非直鎖状飽和炭化水素成分(I1 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N1 +I1 )/T)
▲3▼:炭素数20〜25の直鎖状飽和炭化水素成分(N2 )と炭素数20〜25の非直鎖状飽和炭化水素成分(I2 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N2 +I2 )/T)
▲4▼:炭素数38〜53の直鎖状飽和炭化水素成分(N3 )と炭素数42〜51の非直鎖状飽和炭化水素成分(I3 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N3 +I3 )/T)
▲5▼:炭素数32〜46の直鎖状飽和炭化水素成分(N4 )と炭素数38〜46の非直鎖状飽和炭化水素成分(I4 )の合計量のワックス全体(T)に対する割合((N4 +I4 )/T)
▲6▼:炭素数55以上の直鎖状飽和炭化水素成分(N5 )と炭素数55以上の非直鎖状飽和炭化水素成分(I5 )の合計量のワックス全体(T)に対する 割合((N5 +I5 )/T)
▲7▼:炭素数20〜55の非直鎖状飽和炭化水素成分(I6 )のワックス全体(T)に対する割合(I6 /T)
▲8▼:油状物(O)のワックス全体(T)に対する割合(O/T)
【0029】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物は、天然ゴムやジエン系合成ゴムに、特定の性状の炭化水素系ワックスを配合したものであって、特に自動車のタイヤの外皮ゴムに使用した場合、外観性は勿論、広い温度範囲にわたって静的耐オゾン性並びに動的耐オゾン性に優れると同時に、それらの性能を高いレベルで長期間維持することができる。
したがって、本発明のゴム組成物は、自動車のタイヤを始めとする各種のゴム製品の素材として有効な利用が期待され、その実用的価値は高い。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber composition and a pneumatic tire using the rubber composition. More specifically, the present invention has excellent ozone resistance (prevention of ozone degradation) over a wide temperature range from low temperature to high temperature, and has excellent appearance and performance. The present invention relates to a rubber composition capable of sustaining for a long period of time, and a high-performance pneumatic tire using the rubber composition as a shell member.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, it is known to add a wax to rubber in order to prevent cracking of the rubber product due to the atmosphere or sunlight and to maintain a good appearance.
When the wax is blended with rubber, it exudes to the surface to form a thin film, and the thin film blocks the contact between the rubber and ozone, thereby preventing deterioration of the rubber.
Various waxes (that is, wax-based anti-aging agents) for preventing such deterioration or aging of rubber have been known in the past, but once formed, they act to exude and form a thin film. The phenomenon in which the thin film peels off and falls off significantly differs depending on the temperature. Therefore, some proposals have been made to develop a wax that exhibits stable performance over a wide temperature range from low temperature to high temperature. For example, a wax-based anti-aging agent (U.S. Pat. No. 3,423,348) having a carbon number of 16 to 41 and a wide range of carbon numbers, or a linear hydrocarbon having 25 to 29 carbon atoms and 25 to 70% carbon number A wax-based anti-aging agent containing 35 to 75% of 34 to 40 linear hydrocarbons (Japanese Patent Publication No. 54-25062) has been proposed.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 48-91141 and 63-145346 have a high content of linear hydrocarbons having 26 to 29 carbon atoms and 34 to 40 carbon atoms, and linear chains having 30 to 33 carbon atoms. A wax-based anti-aging agent having a carbon number distribution with a low content of gaseous hydrocarbons is disclosed.
Further, JP-A-1-230648 discloses a wax-based anti-aging agent which can increase the content of linear saturated hydrocarbons having 36 to 51 carbon atoms and improve ozone resistance at relatively high temperatures. .
In addition, JP-A-5-43744 discloses that the content of linear saturated hydrocarbons having 58 or more carbon atoms is 1% by weight or less and the content of linear saturated hydrocarbons having 48 to 57 carbon atoms. Is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-70375, in which an average content of non-linear saturated hydrocarbons having a carbon number range of 36 to 44 is 1 for each carbon number. A wax-based anti-aging agent that is 0.5% by weight or more is disclosed. The former can prevent wax bloom without impairing the static ozone resistance of the rubber product, and the latter is supposed to improve the dynamic ozone resistance of the rubber product. However, each of these conventional wax-based anti-aging agents has advantages and disadvantages, and rubber products, particularly tires, have good appearance and static / dynamic ozone resistance over a wide temperature range, and long-term performance. It was difficult to keep everything at a high enough level.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Under such circumstances, the present invention is excellent in appearance, static dynamic ozone resistance in a low to high temperature range, and dynamic ozone resistance when used in various rubber products, particularly automobile tires. An object of the present invention is to provide a rubber composition that can maintain these performances for a long period of time and provide good workability, and a pneumatic tire using the rubber composition.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted extensive research from such a viewpoint, and the linear saturated hydrocarbon component and the non-linear saturated hydrocarbon component having a predetermined carbon number range are designed to satisfy various relationships. It has been found that a rubber composition in which a hydrocarbon wax having a different component composition is blended with rubber can achieve the object. The present invention has been completed based on such findings.
That is, the present invention is a rubber composition obtained by blending 0.1 to 10 parts by weight of hydrocarbon wax with 100 parts by weight of natural rubber and / or diene synthetic rubber, Component ratio ( 1 ) Ratio of non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms to linear saturated hydrocarbon component (N 1 ) having 28 to 36 carbon atoms (I 1 / N 1 ) is 20 to 55% by weight, ( 2 ) the sum of linear saturated hydrocarbon component (N 1 ) having 28 to 36 carbon atoms and non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms The ratio of the amount to the total wax (T) ((N 1 + I 1 ) / T) is 30 to 65% by weight, and ( 3 ) a linear saturated hydrocarbon component (N 2 ) having 20 to 25 carbon atoms and 20 carbon atoms. % of total total amount of the wax (T) of the non-linear saturated hydrocarbon component of ~25 (I 2) (( 2 + I 2) / T) is 7 to 30 wt%, ▲ 4 ▼ linear saturated hydrocarbon component of 38 to 53 carbon atoms (N 3) and the non-linear saturated hydrocarbon component of 42 to 51 carbon atoms ( The ratio of the total amount of I 3 ) to the total wax (T) ((N 3 + I 3 ) / T) is 15 to 35% by weight, and (5) a linear saturated hydrocarbon component (N 4 ) and the ratio of the total amount of the non-linear saturated hydrocarbon component (I 4 ) having 38 to 46 carbon atoms (I) to the total wax (T) ((N 4 + I 4 ) / T) is 60% by weight or less. The rubber composition characterized by the above is provided.
The present invention also provides a pneumatic tire using the rubber composition as a skin member.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The rubber composition of the present invention is obtained by blending natural rubber and / or a diene synthetic rubber and a hydrocarbon wax. Here, examples of the diene synthetic rubber include polyisoprene synthetic rubber (IR), polybutadiene rubber (BR), styrene-butadiene rubber (SBR), acrylonitrile butadiene rubber (NBR), chloroprene rubber (CR), butyl rubber (IIR) and the like. Is mentioned. These rubber components, natural rubber and diene-based synthetic rubber, may be used alone or in combination of two or more.
[0007]
On the other hand, in the rubber composition of the present invention, it is necessary that the component composition of the hydrocarbon-based wax blended in the rubber has the following characteristics.
First, in order for rubber products, including tires, to have excellent appearance at room temperature (that is, to exhibit a glossy appearance with strong blackness), the total amount of wax that exudes at room temperature is constant. It is desirable that the wax that is below and blooms is as transparent as possible. From such a standard, in the components in the wax, ( 1 ) the linear saturated hydrocarbon component having 28 to 36 carbon atoms (N 1 ) of the non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms. ) (I 1 / N 1 ) is required to be 20 to 55% by weight, preferably 25 to 50% by weight, and more preferably 30 to 45% by weight. Here, when the ratio (I 1 / N 1 ) is less than 20% by weight, the appearance of various rubber products such as tires is not sufficient, and when it exceeds 55% by weight, the weighing workability is extremely lowered.
[0008]
Next, the tire operating temperature range (tire surface temperature) is generally −10 to 60 ° C. Therefore, the hydrocarbon wax blended in the rubber composition blooms on the tire surface in this temperature range. It is desired that the thin film formed can be maintained at a certain thickness or more. The wax component that blooms in this temperature range has a carbon number in the range of 20 to 55. Among them, the linear and non-linear types have different blooming temperature ranges.
In order to control the film thickness especially at room temperature (that is, to develop ozone resistance at room temperature) from these standards, (2) linear saturated hydrocarbons having 28 to 36 carbon atoms in the components in the wax. The ratio ((N 1 + I 1 ) / T) of the total amount of the component (N 1 ) and the non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms to the total wax (T) is 30 to 65 weights %, Preferably 33 to 60% by weight, more preferably 35 to 55% by weight. Here, when the ratio ((N 1 + I 1 ) / T) is less than 30% by weight, the static ozone resistance at room temperature is not sufficient, and when it exceeds 65% by weight, the appearance is not sufficient.
[0009]
Furthermore, in order to control the film thickness at low temperature (around -10 to 0 ° C.), in the components in the wax, ( 3 ) linear saturated hydrocarbon component (N 2 ) having 20 to 25 carbon atoms and carbon number It is necessary that the ratio ((N 2 + I 2 ) / T) of the total amount of the non-linear saturated hydrocarbon components (I 2 ) of 20 to 25 to the total wax (T) is 7 to 30% by weight. , Preferably 10 to 25% by weight, more preferably 11 to 20% by weight. Here, when the ratio ((N 2 + I 2 ) / T) is less than 7% by weight, the static ozone resistance at low temperature is not sufficient, and when it exceeds 30% by weight, the appearance is not sufficient.
[0010]
Further, in order to control the film thickness at high temperature (around 50 ° C.), among the components in the wax, ( 4 ) linear saturated hydrocarbon component (N 3 ) having 38 to 53 carbon atoms and 42 to 51 carbon atoms. The ratio of the total amount of the non-linear saturated hydrocarbon component (I 3 ) to the total wax (T) ((N 3 + I 3 ) / T) must be 15 to 45% by weight, preferably It is 18 to 40% by weight, more preferably 20 to 35% by weight. Here, if the ratio ((N 3 + I 3 ) / T) is less than 15% by weight, the static ozone resistance at high temperature is not sufficient, and if it exceeds 45% by weight, the dynamic ozone resistance and the appearance are deteriorated. Not enough.
[0011]
By the way, the presence of the wax film on the tire surface is effective for increasing the static ozone resistance, but it also causes a decrease in the ozone resistance during rolling of the tire. Therefore, it is desirable to control so as not to form a wax film more than necessary in the temperature range during rolling of the tire (usually about 30 to 50 ° C.). From such criteria, in the components in the wax, ( 5 ) linear saturated hydrocarbon component having 32 to 46 carbon atoms (N 4 ) and non-linear saturated hydrocarbon component having 38 to 46 carbon atoms (I 4 ) To the total amount of wax (T) ((N 4 + I 4 ) / T) is required to be 60% by weight or less, preferably 55% by weight or less, more preferably 20 to 55% by weight. It is. Here, when the ratio ((N 4 + I 4 ) / T) exceeds 60% by weight, the dynamic ozone resistance is not sufficient.
[0012]
The component composition of the hydrocarbon wax in the present invention is not particularly limited as long as it satisfies the above conditions (1) to (5), but the following conditions (6) or (7) and (8) It is more desirable to satisfy the conditions of (6) to (8).
That is, various rubber products such as tires are generally used over a long period of time, and for this purpose, those that can maintain various performances with wax (such as appearance and ozone resistance) for a long period of time are suitable.
In order to maintain such various performances for a long period of time, in the present invention, two methods are adopted, and one of the methods is to exist in the rubber without blooming on the surface of the rubber product, and to bloom. In other words, a wax component (so-called microwax) that retains the easy wax component and delays the bloom speed is introduced at a constant rate. Based on such criteria, in the components in the wax, ( 6 ) linear saturated hydrocarbon component (N 5 ) having 55 or more carbon atoms and non-linear saturated hydrocarbon component (I 5 ) having 55 or more carbon atoms. The ratio ((N 5 + I 5 ) / T) of the total 5 to the total wax (T) is preferably 0.01 to 15% by weight, more preferably 0.05 to 13% by weight, and particularly preferably 0.8. 1 to 12% by weight. Here, if the ratio ((N 5 + I 5 ) / T) is less than 0.01% by weight, the effect of sustaining the ozone resistance and the appearance may not be sufficient, and if it exceeds 15% by weight, the ozone resistance is poor. May be sufficient.
[0013]
Another method for maintaining various performances for a long period of time is to increase the amount of non-linear saturated hydrocarbon component, which has a slower bloom speed than the linear saturated hydrocarbon component, to delay the bloom speed. is there. From such a standard, the ratio (I 6 / T) of the non-linear saturated hydrocarbon component (I 6 ) having 20 to 55 carbon atoms to the total wax (T) in the components in the wax is 35 wt. %, More preferably less than 30% by weight, particularly preferably less than 25% by weight. Here, when the ratio (I 6 / T) is 35% by weight or more, the weighing workability may be lowered.
[0014]
Furthermore, when kneading wax with rubber, it is desirable from the viewpoint of workability that the wax is solid and finely granular. However, when the amount of the non-linear saturated hydrocarbon component increases, when the wax is present alone, it is easy to solidify (blocking or agglomerate), and weighing becomes difficult. Also, when there is a large amount of oil, it tends to solidify as well, resulting in inconvenience. Based on such criteria, the ratio (O / T) of the oily substance (O) to the total wax (T) (O / T) is preferably 2% by weight or less, more preferably 1.5% in the components in the wax. % By weight or less, particularly preferably 1% by weight or less. Here, when the ratio (O / T) exceeds 2% by weight, the weighing workability may be impaired.
[0015]
The hydrocarbon wax of the present invention having such properties can be produced by various methods, and any of those obtained by any method can be used without particular limitation. For example, from a conventionally known petroleum wax or synthetic wax, a desired property can be directly obtained by appropriately combining vacuum distillation, solvent deoiling method, sweating method, press deoiling method, etc. It can be obtained by blending. Here, in order to confirm that the component composition of the wax is in a desired range, a capillary gas chromatography method or the like may be used.
In addition, the specific method of obtaining petroleum-based wax is a method of obtaining as a by-product at the time of manufacturing lube base oil from crude oil. That is, the crude oil is distilled at atmospheric pressure, the bottom oil is further distilled under reduced pressure, the distillate is solvent extracted with phenol, furfural, etc. to remove aromatics, preferably hydrorefined, Solvent dewaxing is performed with an aromatic mixed solvent or the like to obtain a dewaxed oil as a lubricating base oil, and crude wax can be obtained as a by-product at that time. This crude wax can be obtained as a deoiled wax by further deoiling with a solvent to remove the low boiling wax. In addition, it is possible to obtain a dewaxed wax by sweating and deoiling coarse wax. The degree of purification can be increased by treating the deoiled wax with sulfuric acid, clay or the like.
[0016]
In the rubber composition of the present invention, the blending ratio of the hydrocarbon wax is 0.1 to 10 parts by weight, preferably 0.2 to 8 parts by weight with respect to 100 parts by weight of natural rubber and / or diene synthetic rubber. More preferably, it is 0.5 to 5 parts by weight. Here, when the blending ratio of the hydrocarbon-based wax is less than 0.1 part by weight, the effect of blending the wax is not sufficiently exhibited. On the other hand, when the blending ratio exceeds 10 parts by weight, problems such as poor appearance occur.
[0017]
In the rubber composition of the present invention, various chemicals usually used in the rubber industry, for example, carbon black, vulcanizing agents, vulcanization accelerators, anti-aging agents, as long as the object of the present invention is not impaired. An anti-scorch agent, a softener, other fillers, zinc white, stearic acid, and the like can be included.
The rubber composition of the present invention is widely applied as a rubber member for industrial products such as tires, belts, hoses and rubber rollers, and is particularly suitable for use in tire outer members such as tread rubber and sidewall rubber. It is done.
The pneumatic tire of the present invention is produced by a usual method using the rubber composition of the present invention. That is, if necessary, the rubber composition according to the present invention containing various chemicals as described above is extruded into a predetermined member at an unvulcanized stage, and pasted and molded by a normal method on a tire molding machine. Then, the resulting green tire is vulcanized to obtain a tire.
[0018]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these examples.
Measurement of component composition of hydrocarbon wax First, 10 types of hydrocarbon wax are prepared, and the component composition (however, a linear saturated hydrocarbon component and a non-linear saturated hydrocarbon component) are determined. It measured by the following test method. The results are shown in Table 1.
That is, from the solution of 5 mg of wax sample dissolved in 100 microliters of cyclohexane, 1 microliter of sample was injected into gas chromatograph (GC) with a microsyringe and analyzed. The model and conditions of the used GC are as follows. The obtained data was evaluated by the peak area.
GC model: HP5890
Column: HT5 (SGE INTERNATIONAL PTY. LTD.) Flow rate: 29.5 cm / sec
Carrier gas: helium column temperature: maintained at 180 ° C. for 2 minutes, then heated to 400 ° C. at 15 ° C./min, and maintained at 400 ° C. for 20 minutes.
The oil content in the hydrocarbon wax was measured by the following method. That is, 5 g of wax sample was put in 100 cc of acetone, allowed to stand overnight, cooled to −10 ° C., allowed to stand for 2 hours, filtered to obtain a filtrate, and acetone was removed from the filtrate with a vacuum pump. The residue was evaluated as an oil. The results are also shown in Table 1.
[0019]
Examples 1-4 and Comparative Examples 1-6
(1) Preparation of rubber composition test piece 50.0 parts by weight of natural rubber (RSS # 4), 50.0 parts by weight of polybutadiene rubber (BR01, manufactured by JSR Corporation), FEF carbon (Seast F, Tokai Carbon Co., Ltd.) )) 50.0 parts by weight, high aromatic softener (Aromax # 3, manufactured by Fujikosan Co., Ltd.) 15.0 parts by weight, 1.5 weights of various hydrocarbon waxes having the properties shown in Table 1 Parts, stearic acid (BR-stearic acid, manufactured by NOF Corporation) 2.0 parts by weight, zinc oxide (No. 1 zinc white, manufactured by Hakusui Chemical Co., Ltd.) 3.0 parts by weight, anti-aging agent (N- (1,3-dimethylbutyl) -N′-phenyl-p-phenylenediamine) (NOCRACK 6C, manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd.) 3.0 parts by weight, vulcanization accelerator (dibenzothiazyl disulfide) (Noxeller DM, manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd.) 1.0 part by weight, vulcanization acceleration (Diphenylguanidine) (Noxeller DPG, manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Industry Co., Ltd.) 0.5 part by weight and 1.5 parts by weight of sulfur (Karuizawa Smelter Co., Ltd.) were mixed using a kneader, and then the surface Sheets were formed using a roll having a temperature of 70 ° C. Thereafter, this was filled in an appropriate mold, vulcanized under conditions of a temperature of 160 ° C., a pressure of 30 kg / cm 2 , and a heating time of 15 minutes, and then demolded to prepare a predetermined rubber composition test piece.
[0020]
(2) Evaluation of physical properties of rubber composition test piece (i) Evaluation of appearance property After leaving the test piece of 100 mm × 150 mm × 5 mm prepared by the method of (1) indoors for two weeks, a visual sensory test was performed. went. The results are shown in Table 1. The meaning of each symbol in the table is as follows.
◎: Black and glossy ○: Blackness is slightly inferior, but glossy △: Black, but not glossy ×: Inferior to black, but not glossy [0021]
(Ii) Evaluation of static ozone resistance (based on JIS K6301-1995)
A strip-shaped test piece having a smooth surface of 60 mm × 10 mm × 2 mm was prepared from the test piece of 150 mm × 150 mm × 2 mm prepared by the method (1) using a punching die.
The strip-shaped test piece was stimulated under the following conditions, and the generated cracks were visually evaluated. The results are shown in Table 1. The meaning of each symbol in the table is as follows.
○: few cracks or none ×: many cracks or countless cracks
Static ozone resistance under low temperature Pretreatment conditions: 0 ° C x 1 week Test piece elongation: 30%
Ozone concentration: 50 ± 5 pphm
Temperature: 0 ° C
Exposure time: 5 days
Static ozone resistance at room temperature Pretreatment conditions: Room temperature x 1 week Test piece elongation: 30%
Ozone concentration: 50 ± 5 pphm
Temperature: Room temperature Exposure time: 2 days
Static ozone resistance under high temperature Pretreatment conditions: 50C x 1 week Test piece elongation: 30%
Ozone concentration: 50 ± 5 pphm
Temperature: 50 ° C
Exposure time: 6 hours [0022]
(Iii) Evaluation of dynamic ozone resistance (based on JIS K6301-1995)
A strip-shaped test piece having a smooth surface of 80 mm × 20 mm × 2 mm was prepared from the test piece of 150 mm × 150 mm × 2 mm prepared by the method (1) using a punching die.
The strip-shaped test piece was stimulated under the following conditions, and the generated cracks were visually evaluated. The results are shown in Table 1. The meaning of each symbol in the table is as follows.
○: few cracks or none ×: many cracks or countless cracks Pretreatment conditions: 40 ° C. × one week test piece elongation rate: 0 to 30% (reciprocation 30 times / min)
Ozone concentration: 50 ± 5 pphm
Temperature: 40 ° C
Exposure time: 6 hours [0023]
(Iv) Evaluation of solidification property (weighing workability) 100 g of hydrocarbon wax was put in a bag, sealed, placed with a 5 kg weight and allowed to stand for 48 hours, and the situation was visually observed. The results are shown in Table 1. The meaning of each symbol in the table is as follows.
○: Good (not solidified) ×: Solidified [0024]
(V) Evaluation of durability of the effect After the test piece prepared by the method of (ii) above was exposed outdoors for 3 months, the surface deposits were wiped off with gauze with acetone, and then the method of (ii) above. Static ozone resistance at room temperature was evaluated. The results are shown in Table 1. The meaning of each symbol in the table is as follows.
○: few cracks or none ×: many cracks or countless cracks
[Table 1]
[0026]
[Table 2]
[0027]
[Table 3]
[0028]
* Properties are as follows.
( 1 ): Ratio of non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms to linear saturated hydrocarbon component (N 1 ) having 28 to 36 carbon atoms (I 1 / N)
( 2 ): The total amount of the linear saturated hydrocarbon component (N 1 ) having 28 to 36 carbon atoms and the non-linear saturated hydrocarbon component (I 1 ) having 29 to 39 carbon atoms to the total wax (T) Ratio ((N 1 + I 1 ) / T)
( 3 ): The total amount of the linear saturated hydrocarbon component (N 2 ) having 20 to 25 carbon atoms and the non-linear saturated hydrocarbon component (I 2 ) having 20 to 25 carbon atoms to the total wax (T) Ratio ((N 2 + I 2 ) / T)
{Circle around ( 4 )} The total amount of the linear saturated hydrocarbon component (N 3 ) having 38 to 53 carbon atoms and the non-linear saturated hydrocarbon component (I 3 ) having 42 to 51 carbon atoms to the total wax (T) Ratio ((N 3 + I 3 ) / T)
( 5 ): The total amount of the linear saturated hydrocarbon component (N 4 ) having 32 to 46 carbon atoms and the non-linear saturated hydrocarbon component (I 4 ) having 38 to 46 carbon atoms to the total wax (T) Ratio ((N 4 + I 4 ) / T)
(6): Ratio of the total amount of linear saturated hydrocarbon component (N 5 ) having 55 or more carbon atoms and non-linear saturated hydrocarbon component (I 5 ) having 55 or more carbon atoms to the total wax (T) ( (N 5 + I 5 ) / T)
(7): Ratio of non-linear saturated hydrocarbon component (I 6 ) having 20 to 55 carbon atoms to total wax (T) (I 6 / T)
(8): Ratio of oily substance (O) to total wax (T) (O / T)
[0029]
【The invention's effect】
The rubber composition of the present invention is a natural rubber or diene-based synthetic rubber blended with a hydrocarbon wax having a specific property, and particularly when used for an outer rubber of a tire of an automobile, the appearance is, of course, While being excellent in static ozone resistance and dynamic ozone resistance over a wide temperature range, their performance can be maintained at a high level for a long period of time.
Therefore, the rubber composition of the present invention is expected to be effectively used as a raw material for various rubber products including automobile tires, and its practical value is high.
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