JP4071163B2 - 電力増幅器およびそれを備える通信装置 - Google Patents

電力増幅器およびそれを備える通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話などの通信端末の送信用電力増幅器として使用される電力増幅器およびそれを用いる通信装置に関し、特に高出力、かつ低歪みが要求されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
前記の携帯電話や、無線LANシステム等、今日および将来の無線通信システムでは、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)等のデジタル変復調方式が主流となりつつある。これら通信システムで使用されるデジタル変復調方式では、搬送波の振幅および位相に情報を乗せて信号を伝搬させるので、送信すべき変調信号を増幅する電力増幅器には低歪み動作が要求される。また、高い伝送レートを有する信号を誤りなく伝搬するために、ビット当りのエネルギ対雑音電力密度比を小さくすることが出来ないので、電力増幅器には高出力動作も要求される。
【0003】
そこで、このような高性能な電力増幅器を実現するために、電力増幅器を構成するトランジスタにも高性能な特性が不可欠となっている。その高性能なトランジスタとして、特にガリウム砒素(以下、GaAsと表記する)基板上に形成されたヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBTと表記する)は、高周波特性に優れているために注目を浴びている。またこのHBTは、3次歪みが小さく、高線形動作が要求されるデジタル変復調方式に適するという特性を有している。
【0004】
しかしながら、前記GaAs系の材料を用いたHBTは、上述のように原理的に優れた特性を有するけれども、バイポーラトランジスタが有する一般的な問題を有している。それは、電流と温度に正の相関を示し、熱暴走を起こし易いということである。特に、前記GaAs基板上に形成されたHBTは、シリコン基板上に形成されたバイポーラトランジスタに比べて、熱暴走を起こし易い。その理由は、GaAs基板の熱伝導率が0.5〔W/K・cm〕程度と、比較的小さく(シリコンの約1/3)、温度が上昇し易いためである。また、前記高出力を得るために、多数のHBTを並列に接続したパワー用HBT増幅器では、一部のHBTに電流と熱とが集中する不均一動作や、それに起因するトランジスタの破壊が問題となる。
【0005】
この熱的動作不安定を解決する技術の1つに、トランジスタのベースに直列にバラスト抵抗を付加し、このバラスト抵抗によって、電流上昇とトランジスタのベース・エミッタ間の電圧関係とに負帰還作用を与えて、温度上昇による正帰還作用を相殺するという技術がある。図9は、そのような従来のベースバラスト抵抗技術を適用した電力増幅器51の電気回路図である。この図9で示す構成は、特開2001−326540号公報の図8に記載されたものである。
【0006】
入力端子52に入力された送信すべき高周波信号RFinは、カップリングのコンデンサ53をそれぞれ介して、相互に並列に設けられる各HBT54のベースに入力される。各HBT54のエミッタは、エミッタ抵抗55をそれぞれ介して接地され、コレクタは共通に出力端子56に接続されて高周波信号RFoutを出力する。そして、各HBT54のベースにはまた、ベースバイアス電圧供給端子57からのバイアス電圧VBが、前記ベースバラスト抵抗58を介してそれぞれ供給される。
【0007】
したがって、或るHBT54に対して電流が集中しようとしても、その電流によるベースバラスト抵抗58の端子間電圧の上昇によるベース電圧の低下によって、該電流が抑制され、こうして一部のHBT54への電流集中に対して負帰還がかかるようにして、複数のHBT54の不均一動作を抑制し、熱的に安定な動作ができるように工夫されている。
【0008】
また、前記特開2001−326540号公報の図8に記載された従来例では、各HBT54のエミッタは、エミッタ抵抗55を介してそれぞれ接地されている。エミッタ抵抗55もベースバラスト抵抗58と同様に、複数のHBT54の不均一動作を抑制し、熱的に安定な動作を実現するバラスト抵抗(以下、エミッタ抵抗55をエミッタバラスト抵抗と呼ぶ。)としての効果がある。
【0009】
しかしながら、一般的に、エミッタバラスト抵抗には熱抵抗を増大させるという問題がある。また、エミッタバラスト抵抗値が大きすぎると、高周波電力利得を低下させるという問題も生じる。通常、複数のHBTの不均一動作を抑制し、熱的に安定な動作を実現するためには、ベースバラスト抵抗、エミッタバラスト抵抗のどちらか一方を採用し、両者を同時に採用することはない。そこで、本発明では、これ以降、ベースバラスト抵抗の場合のみについて議論する。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−326540号公報(公開日:平成13年11月22日)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ベースバラスト抵抗58は、飽和電力を低下させるという問題がある。その原理を以下に述べる。バイポーラトランジスタは動作時にベース電流が流れるが、ベースバラスト抵抗58にベース電流が流れると、上述のようにその部分にて電圧降下が生じ、HBT54のベース側に印加される実効的な電圧が低下し、ベース電流の増加が抑制される。一方、コレクタ電流はベース電流と共に増加するが、ベース電流の増加がベースバラスト抵抗58による電圧降下によって抑制されるので、コレクタ電流も増加が抑制され、その結果、飽和電力の増加が制限される。つまり、複数のHBTを並列に接続したパワー用HBT増幅器の熱的な安定動作を実現するためのベースバラスト抵抗により、前記パワー用HBT増幅器の飽和電力が制限される。
【0012】
一般的に、飽和電力付近では、振幅歪みや位相歪みが増大するので、飽和電力付近の出力電力にて動作させると、電力増幅器の歪みが大きくなる。よって低歪み動作のためには、この飽和電力付近での歪みの影響を避けるために、該飽和電力よりも小さい出力電力にて動作させる必要がある。ちなみに、動作出力電力の飽和電力に対する比をバックオフと呼ぶ。たとえば、飽和電力が27dBm(〜500mW)で、動作出力電力が20dBm(=100mW)の場合、飽和電力からの動作出力電力のバックオフは以下のように計算される。
【0013】
10×log((27dBm)/(20dBm))=10 ×log((500mW)/(100mW))=10 ×log(5)=7 dB しかし、低歪み動作のためのバックオフ分だけ動作出力電力は低下する。つまり、高出力動作と低歪み動作はトレードオフの関係にある。
【0014】
前記飽和電力からのバックオフの程度は、通信システムが要求する線形性と、増幅すべき変調波の平均電力とピーク電力との比(クレストファクター)に依存している。一般的に、通信システムが要求する線形性が厳しい程、また増幅すべき変調波のクレストファクターが大きい程、通信システムに要求される線形性を満たすのに必要となる、飽和電力からのバックオフは大きくなり、電力増幅器の高出力動作が難しくなる。
【0015】
一方で、通信装置の電力増幅器には、通信距離を確保するために高出力動作が要求される。すなわち、アンテナから送信される電波は伝搬距離に応じて減衰するので、所定の通信距離を隔てた受信機において、受信可能な信号レベルを確保するために、送信側のアンテナ端では、或る程度の出力パワーが必要となる。また、通信装置の電力増幅器が高出力動作を要求されるもう1つの理由は、電波伝搬による信号誤り率を小さくするためである。すなわち、上述のように高い伝送レートを有する信号を誤りなく伝送するためには、ビット当りのエネルギ対雑音電力密度比を小さくすることができない。つまり、高い伝送レートの信号を伝送するためには、それだけ高出力が必要になる。
【0016】
このように通信システムにて要求される線形性を満たしつつ、或る程度の出力パワーが電力増幅器に求められる時は、それだけの飽和電力が必要となる。具体的に言うと、電力増幅器からの線形出力が20dBmで、通信システムに要求される線形性を満足させるために必要となる飽和電力からのバックオフが7dBの場合、電力増幅器に必要な飽和電力は27dBmとなる。そして、前記ベースバラスト抵抗のためにこの飽和電力が伸びないと、所望のパワー(ここでは20dBm)にて、通信システムにおいて要求される線形性が満たせないという問題が生じる。
【0017】
ここで、電力増幅器の高出力動作の実現には、前記図9で示すように、該電力増幅器に用いるトランジスタを複数並列に接続して、全体のトランジスタサイズを大きくするという手法がある。しかし、携帯端末向けの電力増幅器など小型化が要求される場合は、トランジスタサイズを大きくすることは、チップ面積増大となるので、受け入れ難い。
【0018】
また、電力増幅器の高出力動作の実現には、該電力増幅器に用いるトランジスタから負荷を見た時のインピーダンスを低くするという手法もある。しかしながら、低インピーダンスになるにつれて、インピーダンス変換回路の損失が大きくなるという問題がある。この問題のため、トランジスタからの出力が大きくなっても、電力増幅器全体の出力向上が難しくなる。
【0019】
本発明の目的は、複数のHBTを並列に接続したパワー用HBT増幅器の熱的な安定動作を実現しつつ、高出力動作を実現することができる電力増幅器およびそれを備える通信装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の電力増幅器は、ベースに与えられる高周波信号を増幅してコレクタから出力するエミッタ接地バイポーラトランジスタと、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースにベースバイアス電圧供給端子からのバイアス電圧を供給する抵抗とを備えて構成される電力増幅器において、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースと前記ベースバイアス電圧供給端子との間に、前記抵抗に対して並列に接続され、直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させるインピーダンス回路を含むことを特徴とする。
【0021】
上記の構成によれば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタを複数個並列に接続して構成される電力増幅器などで好適に実施され、エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに入力高周波信号が与えられ、コレクタが出力端子となり、かつ前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに抵抗を介してベースバイアス電圧供給端子からのバイアス電圧を供給することで、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベース電流の増加に対して、その抵抗の端子間の電圧降下が増加し、前記ベース電流を抑制する負帰還動作を実現し、熱暴走を抑制するようにした電力増幅器において、前記ベースバイアス電圧供給端子からのベース電流に対して、直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させる可変インピーダンス回路を設け、前記ベース電流の交流成分に関して、前記抵抗をバイパスするバイパス経路を構成させる。
【0022】
前記バイパス経路により、抵抗での電圧降下の増大が実効的に抑制され、飽和電力の増加が制限されてしまうという問題を抑制することができ、所望出力での電力増幅器の低歪み動作が可能となる。このようにして、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに抵抗を挿入することで、該バイポーラトランジスタの熱的な安定動作を実現しつつ、その抵抗の挿入によって生じる飽和電力の増加が制限されてしまうという問題を、前記バイパス経路によって解決することができる。これによって、複数のHBTを並列に接続したパワー用HBT増幅器の熱的な安定動作を実現しながら、高出力動作を実現することができる。
【0023】
また、本発明の電力増幅器では、前記インピーダンス回路は、可変インピーダンス回路であり、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化する制御手段をさらに備えることを特徴とする。
【0024】
上記の構成によれば、前記ベースバイアス電圧供給端子からベースバラスト抵抗に向かうベース電流の交流成分の一部が、前記インピーダンス回路によって形成されるバイパス経路に割り振られることになり、その割り振られる電流の大きさは、バイパス経路のインピーダンスに依存する。具体的には、バイパス経路のインピーダンスが低くなる程、該バイパス経路に割り振られる電流は大きくなり、前記抵抗による電圧降下増大の実効的な抑制量が大きくなり、飽和電力が増加する。
【0025】
そこで、前記インピーダンス回路を可変インピーダンス回路で構成し、そのインピーダンスを制御手段からの外部制御信号によって調整することで、何らかの要因(バイアス電圧変動、負荷インピーダンス変動など)で飽和電力が低下しても、飽和電力を改善させることができる。
【0026】
さらにまた、本発明の電力増幅器では、前記可変インピーダンス回路は、バイポーラトランジスタとコンデンサとの直列接続によって成り、前記バイポーラトランジスタのベースに前記制御手段からの外部制御信号を供給することを特徴とする。
【0027】
上記の構成によれば、前記抵抗は前記可変インピーダンス回路のバイポーラトランジスタのコレクタに接続され、該バイポーラトランジスタのエミッタはコンデンサの一端に接続され、コンデンサの他端は高周波信号の入力端子に接続される。
【0028】
こうして、コンデンサによって、直流成分は遮断され、交流成分には導通となり、前述のように直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させるインピーダンス回路を具体的に実現することができる。また、バイポーラトランジスタのベース端子に印加される外部制御電圧によって該バイポーラトランジスタのインピーダンスを変化させて飽和電力を調整することができ、低歪みな電力増幅器を実現することができる。さらにまた、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタとバイパス経路のバイポーラトランジスタとは同一の半導体基板上に同じプロセスにて形成できるので、電力増幅器の小型化が可能となる。
【0029】
また、本発明の電力増幅器では、前記制御手段は、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタにて増幅された変調波信号を検波する検波回路と、前記検波回路の検波出力から、歪みレベルを検出し、その検出結果に応じて前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化させる歪み検出回路とを備えて構成されることを特徴とする。
【0030】
上記の構成によれば、検波回路での検波出力から、歪み検出回路が歪みレベル(たとえば、高調波レベルや隣接チャネル漏洩電力)を検出し、その検出結果に応じて前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化する。具体的には、信号増幅用の前記エミッタ接地バイポーラトランジスタにて増幅された変調波信号を検波し、前記歪みレベルがシステムの規定値以下に収まっている場合に前記バイポーラトランジスタのベースに与えられる外部制御信号に比べて、前記歪みレベルが規定値以上の場合は前記外部制御信号のレベルを大きくして、前記バイポーラトランジスタのインピーダンスを低下させ、振幅歪み、位相歪みを改善する。つまり、変調波信号の歪み量が帰還量となる負帰還回路のような原理によって、エミッタ接地バイポーラトランジスタの線形性が改善される。
【0031】
これによって、電力増幅器にて増幅された変調波信号の歪みは規定値以下に抑制され、隣接チャネルの通信に影響を与えなくすことができる。
【0032】
さらにまた、本発明の通信装置は、前記の電力増幅器を用いることを特徴とする。
【0033】
上記の構成によれば、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに抵抗を挿入することで、該バイポーラトランジスタの熱的な安定動作を実現しつつ、その抵抗の挿入によっても線形性を確保することができる通信に適した電力増幅器を備える通信装置を実現することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0035】
図1は、本発明の実施の一形態の電力増幅器1の概略的構成を示すブロック図である。この電力増幅器1は、パワー用HBT2を用いた増幅器であり、前記HBT2のベースに直列にベースバラスト抵抗3が付加されている。入力端子4に入力された送信すべき高周波信号RFinは、カップリングのコンデンサ5を介して、前記HBT2のベースに入力される。HBT2のエミッタは接地され、コレクタは出力端子6に接続されて高周波信号RFoutを出力する。そして、HBT2のベースにはまた、ベースバイアス電圧供給端子7からのバイアス電圧VBが、前記ベースバラスト抵抗3を介して供給される。
【0036】
したがって、温度上昇によってHBT2の電流が増加しようとしても、その電流によるベースバラスト抵抗3の端子間電圧の上昇によるベース電圧の低下によって該電流が抑制され、こうしてHBT2の電流増加に対して負帰還がかかるようにして、温度上昇による前記電流増加の正帰還作用を相殺し、熱的に安定な動作ができるようになっている。
【0037】
注目すべきは、本発明では、前記ベースバラスト抵抗3に対して並列に、直流成分に対して開放であるとともに、交流成分を通過させる可変インピーダンス回路8を設けていることである。すなわち、この可変インピーダンス回路8の一端は前記ベースバイアス電圧供給端子7とベースバラスト抵抗3との間に接続され、他端は前記入力端子4とコンデンサ5との間に接続され、前記ベースバラスト抵抗3に向かうベース電流の交流成分の一部に関して、前記ベースバラスト抵抗3をバイパスするバイパス経路を構成する。
【0038】
したがって、ベースバラスト抵抗3での電圧降下の増大が実効的に抑制され、飽和電力の増加が制限されてしまうという問題を抑制することができ、所望出力での該電力増幅器1の低歪み動作が可能となる。このようにして、ベースバラスト抵抗3を挿入することで、信号増幅用のHBT2の熱的な安定動作を実現しつつ、そのベースバラスト抵抗3の挿入によって生じる飽和電力の増加が制限されるという問題を、前記バイパス経路によって解決することができる。これによって、高出力動作を実現することができる。
【0039】
一方、前記バイパス経路に割り振られる電流の大きさは、該バイパス経路のインピーダンスに依存する。具体的には、該バイパス経路のインピーダンスが低くなる程、割り振られる電流は大きくなる。したがって、該バイパス経路のインピーダンスを低くすることで、前記ベースバラスト抵抗3による電圧降下増大の実効的な抑制量が大きくなり、飽和電力が増加する。一方、前記バイパス経路のインピーダンスを低くすると、動作出力電力における動作電流が増加するため、動作効率が低下するという一面もある。つまり、飽和電力と動作効率とはトレードオフの関係にある。そのため、バイパス経路のインピーダンスは、高出力動作および高効率動作の観点から、最適値が存在する。そのバイパス経路のインピーダンスは、前記可変インピーダンス回路8のインピーダンスを制御回路9からの外部制御信号によって変化させることで、変化させることができる。したがって、以下の要因で飽和電力が低下しても、パイパス経路のインピーダンスを前記外部制御信号によって変化させることで、飽和電力を改善させることが可能となる。
【0040】
前記飽和電力が低下する要因としては、バイアス電圧VBの変動、負荷インピーダンスの変動などの動作による変動とともに、電力増幅器1を構成しているトランジスタ、キャパシタ、インダクタなどの構成要素の特性や値のばらつきという製造プロセスによる変動もある。
【0041】
このうち、前記バイアス電圧VBの変動は、レギュレータ等でその影響を小さくすることができるが、負荷インピーダンス変動やプロセスばらつきによる飽和電力の劣化は改善し難い。本発明によれば、これらの原因によって電力増幅器1の飽和電力が劣化した場合、バイアス点を変えずに、前記外部制御信号を調整するだけで前記飽和電力を改善することができるので、バイアス電圧変動、負荷インピーダンス変動、プロセスばらつきに対して、それらの影響を受け難い低歪みな電力増幅器を実現することが可能となる。
【0042】
一般に、通信装置の電力増幅器において、出力電力と線形性とは、動作効率より重視されることが多い。線形性が劣化すると、通信システム全体に悪影響を及ぼすという問題がある。また出力電力が小さいと、通話距離が狭くなるという問題がある。一方、動作効率の善し悪しは、通信装置における通話時間に影響を及ぼすが、通信システムへ悪影響を及ぼすことはない。このため、電力増幅器は、通信システムにて規定された出力電力、線形性を満たしつつ、高い動作効率が実現するよう設計される。本発明によれば、負荷インピーダンス変動やプロセスばらつきによって、電力増幅器の飽和電力が設計値に対して劣化しても、前記外部制御信号を調整するだけで、動作効率は少々低下する可能性があるが、前記飽和電力を改善することができる。
【0043】
図2は、前記可変インピーダンス回路8および制御回路9の具体的構成を示す電気回路図である。前記可変インピーダンス回路8は、N型のバイポーラトランジスタ11とコンデンサ12との直列接続によって成り、前記バイポーラトランジスタ11のベースに前記制御回路9からの外部制御信号が供給される。すなわち、前記ベースバラスト抵抗3は前記バイポーラトランジスタ11のコレクタに接続され、該バイポーラトランジスタ11のエミッタはコンデンサ12の一端に接続され、コンデンサ12の他端は入力端子4に接続される。
【0044】
こうして、コンデンサ12によって、直流成分は遮断され、交流成分には導通となり、前述のように直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させるインピーダンス回路8を具体的に実現することができる。また、バイポーラトランジスタ11のベースに印加される外部制御電圧によって該バイポーラトランジスタ11のインピーダンスを変化させて飽和電力を調整することができ、低歪みな電力増幅器を実現することができる。さらにまた、信号増幅用のHBT2と該バイポーラトランジスタ11とは同一の半導体基板上に同じプロセスにて形成できるので、電力増幅器1の小型化が可能となる。
【0045】
一方、制御回路9は、チョークインダクタ13と、抵抗14と、バイパスコンデンサ15とを備えて構成される。制御電圧端子16への印加電圧Vregから、高周波成分はバイパスコンデンサ15によって除去され、直流成分のみがチョークインダクタ13および抵抗14を介して、外部制御電圧として前記バイポーラトランジスタ11のベースに印加される。
【0046】
また、図3の電力増幅器1aの制御回路9aで示すように、前記バイポーラトランジスタ11のベースに印加する電圧を、抵抗14a,14bにて分割しても構わない(抵抗分割バイアス)。
【0047】
前記チョークインダクタ13は、HBT2およびバイポーラトランジスタ11と同じ基板にて形成されているモノリシックマイクロ波集積回路(以下、MMICと表記する)の場合は、スパイラルインダクタもしくは伝送線路にて形成される。これとは別に,前記MMICの外部に、チップインダクタを用いて構成しても構わない。また、HBT2は、前記図9記載のHBT54のように、複数個が相互に並列に接続されたものであっても構わない。この場合、前記ベースバラスト抵抗3およびコンデンサ5は、図9記載のベースバラスト抵抗58およびコンデンサ53のように、各HBT2のベースに対してそれぞれ設けられ、一部のHBT2への電流集中が抑えられる。
【0048】
前記図2で示す電力増幅器1において、本発明の効果の検討結果を以下に示す。検討した電力増幅器は、この図2の回路構成を2段目に用いた2段増幅型アンプである。前記HBT2としては、エミッタ層がInGaPのHBTを用い、高周波信号RFinの周波数は前記無線LANの5.25GHz、コレクタ電圧は3.0V、ベース電圧は2.7Vに設定している。また、前記可変インピーダンス回路8では、前記バイポーラトランジスタ11には前記HBT2と同じエミッタ層のInGaPのHBTを用いている。
【0049】
シミュレーションは、一般的に使われているハーモニックバランス法にて行った。図4に、制御電圧端子16への印加電圧Vregを、参照符α1で示す2.0V、参照符α2で示す2.5V、参照符α3で示す3.0Vに変化させた時の振幅歪み(Gain)の計算結果を示す。また、図5には、前記印加電圧Vregを、参照符β1で示す2.0V、参照符β2で示す2.5V、参照符β3で示す3.0Vに変化させた時の位相歪み(dphase)の計算結果を示す。
【0050】
図4から、印加電圧Vregを大きくすると、飽和電力が増加し、かつ図5から、位相歪みが改善されていることが計算にて確認された。すなわち、前記印加電圧Vregを大きくすると、可変インピーダンス回路8のバイポーラトランジスタ11のベースに印加される電圧が増加する。これによって、バイポーラトランジスタ11のエミッタ電流が増加し、該バイポーラトランジスタ11のエミッタ−コレクタ間のインピーダンスが減少する。こうして、可変インピーダンス回路8のインピーダンスが低下すると、ベースバイアス電圧供給端子7からベースバラスト抵抗3に向かうベース電流の交流成分の内、バイパス経路である該可変インピーダンス回路8に割り振られる比率が増加する。したがって、ベースバラスト抵抗3での電圧降下の増大が実効的に抑制され、飽和電力が伸びないという問題を抑制でき、所望出力での低歪み動作が可能となる。
【0051】
図6には、利得(Gain)および付加効率(Pae)の出力電力(pout)依存性の計算結果を示す。参照符γ1は前記印加電圧Vregが2.0Vの場合の利得を示し、参照符γ2は前記印加電圧Vregが2.5Vの場合の利得を示し、参照符γ11は前記印加電圧Vregが2.0Vの場合の付加効率を示し、参照符γ12は前記印加電圧Vregが2.5Vの場合の付加効率を示す。
【0052】
前記印加電圧Vregが2.0Vの場合、飽和電力は27.9dBmで、印加電圧Vregが2.5Vの場合、飽和電力は28.2dBmである。通信システムに規定されている線形性を満足させるために必要となる飽和電力からのバックオフを7dBとすると、線形性を満たす最大出力電力は、印加電圧Vregが2.0Vの場合20.9dBmで、印加電圧Vregが2.5Vの場合21.2dBmとなる。両出力時の付加効率は、21%である。
【0053】
ここで、高出力動作実現のためには、前述のように負荷インピーダンスを低くするという手法も考えられるけれども、負荷インピーダンスが低い場合は、インピーダンス変換回路の損失が大きくなるので、電力増幅器1から取出せる電力が増加しにくいという問題がある。本発明においては、負荷インピーダンスを低くする必要がないので、前記インピーダンス変換回路の損失が増加せず、電力増幅器1から大きな出力電力を得ることが可能となる。
【0054】
上述の図4〜図6で示すシミュレーションでは、HBT2にエミッタ層がInGaPのHBTを用いたけれども、シリコン(Si)基板に形成されたバイポーラトランジスタや、インジウム燐(InP)基板、窒化ガリウム(GaN)基板上のバイポーラトランジスタでも同様の効果が期待できる。また可変インピーダンス回路8を構成するバイポーラトランジスタ11は、電界効果トランジスタであってもよい。
【0055】
本発明の実施の他の形態について、図7および図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0056】
図7は、本発明の実施の他の形態の電力増幅器31の電気的構成を示すブロック図である。この電力増幅器31は、前述の図2で示す電力増幅器1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、この電力増幅器31では、可変インピーダンス回路8のインピーダンスを変化させる制御手段として、前記制御回路9とともに、検波回路32と、歪み検出回路33とが設けられていることである。前記検波回路32は、前記HBT2にて増幅された高周波信号RFoutを検波し、歪み検出回路33は、前記検波回路32の検波出力から、歪みレベルを検出し、その検出結果に応じて前記制御回路9への印加電圧Vregを変化し、前記可変インピーダンス回路8のインピーダンスを変化させる。
【0057】
前記歪み検出回路33は、具体的には、前記HBT2にて増幅された高周波信号RFoutを検波し、前記歪みレベル(たとえば、高調波レベルや隣接チャネル漏洩電力)がシステムの規定値以下に収まっている場合の前記印加電圧Vregに比べて、前記歪みレベルが規定値以上の場合は、その歪みの程度に比例して前記印加電圧Vregを大きくして、前記バイポーラトランジスタ11のインピーダンスを低下させ、振幅歪み、位相歪みを改善する。つまり、高周波信号RFoutの歪み量が帰還量となる負帰還回路のような原理によって、HBT2の線形性が改善される。
【0058】
デジタル変調を施された或る帯域を有する変調波信号を電力増幅器にて増幅する際、該電力増幅器の振幅歪みおよび位相歪みの劣化によって、電力増幅器にて増幅された変調波信号の線形性はその影響を受け、隣接チャネルに増幅された変調波信号の一部が漏洩することがある(隣接チャネル漏洩電力)。隣接チャネル漏洩電力はその隣接チャネルにて通信しているユーザにとっては妨害波であり、通信に支障をきたす恐れがある。したがって、隣接チャネル漏洩電力は、上述のように通信システムにて規定されている値以下に抑制しなければならない。
【0059】
このようにして、バイアス電圧変動、負荷インピーダンス変動、プロセスばらつきなどが原因で、該電力増幅器31の振幅歪みおよび位相歪みが劣化することがあっても、該電力増幅器31にて増幅された高周波信号RFoutの歪みは自律的に規定値以下に抑制され、隣接チャネルの通信に影響を与えなくすることができる。
【0060】
図8は、上述のように構成される電力増幅器31を使用する通信装置41の送信側の基本的なブロック構成図である。信号処理回路42にて信号処理された送信すべき信号は、変調器43にて局部発振器44からのキャリア信号を変調し、得られた変調信号はドライバ増幅器45にて増幅される。その後、送信電力増幅器46にて更に増幅される。この送信電力増幅器46が、前記電力増幅器31を含んで構成される2段増幅型アンプで実現される。前記送信電力増幅器46からの送信信号は、送受切換スイッチ47を介して、アンテナ48から送信される。
【0061】
したがって、前記送信電力増幅器46は低歪み動作を示すので、それを適用した該通信装置41は入力信号を線形増幅することが可能となり、携帯電話や無線LANなどの無線通信システムで要求される、高出力かつ低歪みな電力増幅器を実現することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の電力増幅器は、以上のように、ヘテロ接合バイポーラトランジスタを複数個並列に接続して構成される電力増幅器などで好適に実施され、エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに高周波信号が与えられ、コレクタが出力端子となり、かつ前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに抵抗を介してベースバイアス電圧供給端子からのバイアス電圧を供給することで、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベース電流の増加に対して、その抵抗の端子間の電圧降下が増加し、前記ベース電流を抑制する負帰還を実現することで熱暴走を抑制するようにした電力増幅器において、前記ベースバイアス電圧供給端子からのベース電流に対して、直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させる可変インピーダンス回路を設け、前記ベース電流の交流成分に関して、前記抵抗をバイパスするバイパス経路を構成させる。
【0063】
それゆえ、抵抗での電圧降下の増大が抑制され、飽和電力の増加が制限されてしまうという問題を抑制することができ、所望出力での電力増幅器の低歪み動作が可能となる。これによって、抵抗を挿入することで、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタの熱的な安定動作を実現しつつ、その抵抗の挿入によって生じる飽和電力の増加が制限されてしまうという問題を、前記バイパス経路によって解決し、高出力、低歪み動作を実現することができる。
【0064】
また、本発明の電力増幅器は、以上のように、前記インピーダンス回路を可変インピーダンス回路とし、制御手段が、そのインピーダンスを調整して、前記ベースバイアス電圧供給端子から抵抗に向かうベース電流の交流成分の内、前記バイパス経路に割り振られる電流の大きさを調整する。
【0065】
それゆえ、何らかの要因(バイアス電圧変動、負荷インピーダンス変動など)で飽和電力が低下しても、飽和電力を改善させることができる。
【0066】
さらにまた、本発明の電力増幅器は、以上のように、前記可変インピーダンス回路を、バイポーラトランジスタとコンデンサとの直列接続によって構成する。
【0067】
それゆえ、コンデンサによって、直流成分は遮断され、交流成分には導通となり、前述のように直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させるインピーダンス回路を具体的に実現することができる。また、バイポーラトランジスタのベース端子に印加される外部制御電圧によって該バイポーラトランジスタのインピーダンスを変化させて飽和電力を調整することができ、低歪みな電力増幅器を実現することができる。さらにまた、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタとバイパス経路のバイポーラトランジスタとは同一の半導体基板上に同じプロセスにて形成できるので、電力増幅器の小型化が可能となる。
【0068】
また、本発明の電力増幅器は、以上のように、前記制御手段を、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタにて増幅された変調波信号を検波する検波回路と、前記検波回路の検波出力から、歪みレベルを検出し、その検出結果に応じて前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化させる歪み検出回路とをさらに備えて構成する。
【0069】
それゆえ、検波回路での検波出力から、歪み検出回路が歪みレベル(たとえば、高調波レベルや隣接チャネル漏洩電力)を検出し、その検出結果に応じて前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化するので、電力増幅器にて増幅された変調波信号の歪みを規定値以下に抑制し、隣接チャネルの通信に影響を与えなくすることができる。
【0070】
さらにまた、本発明の通信装置は、以上のように、前記の電力増幅器を用いる。
【0071】
それゆえ、信号増幅用のエミッタ接地バイポーラトランジスタのベースに抵抗を挿入することで、該バイポーラトランジスタの熱的な安定動作を実現しつつ、その抵抗の挿入によっても線形性を確保することができる通信に適した電力増幅器を備える通信装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の電力増幅器の概略的構成を示すブロック図である。
【図2】図1で示す電力増幅器の具体的構成を示す電気回路図である。
【図3】図2で示す電力増幅器における制御回路の他の例を示す電気回路図である。
【図4】図2で示す電力増幅器の制御電圧端子への印加電圧を変化させた時の振幅歪みの計算結果を示すグラフである。
【図5】図2で示す電力増幅器の制御電圧端子への印加電圧を変化させた時の位相歪みの計算結果を示すグラフである。
【図6】図2で示す電力増幅器の利得および付加効率の出力電力依存性の計算結果を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の他の形態の電力増幅器の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】図7で示す電力増幅器を使用する通信装置の送信側の基本的なブロック構成図である。
【図9】ベースバラスト抵抗技術を適用した典型的な従来技術の電力増幅器の電気回路図である。
【符号の説明】
1,1a,31 電力増幅器
2 HBT(エミッタ接地バイポーラトランジスタ)
3 ベースバラスト抵抗
5 コンデンサ
7 ベースバイアス電圧供給端子
8 可変インピーダンス回路
9,9a 制御回路(制御手段)
11 バイポーラトランジスタ
12 コンデンサ
13 チョークインダクタ
14,14a,14b 抵抗
15 バイパスコンデンサ
16 制御電圧端子
32 検波回路(制御手段)
33 歪み検出回路(制御手段)
41 通信装置
42 信号処理回路
43 変調器
44 局部発振器
45 ドライバ増幅器
46 送信電力増幅器
47 送受切換スイッチ
48 アンテナ

Claims (3)

  1. ベースに与えられる高周波信号を増幅してコレクタから出力するエミッタ接地バイポーラトランジスタと、前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースにベースバイアス電圧供給端子からのバイアス電圧を供給する抵抗とを備えて構成される電力増幅器において、
    前記エミッタ接地バイポーラトランジスタのベースと前記ベースバイアス電圧供給端子との間に、前記抵抗に対して並列に接続され、直流成分に対して開放であるとともに、交流成分は通過させるインピーダンス回路を含み、
    前記インピーダンス回路は、可変インピーダンス回路であり、
    前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化する制御手段をさらに備えると共に、
    前記制御手段は、
    前記エミッタ接地バイポーラトランジスタにて増幅された変調波信号を検波する検波回路と、
    前記検波回路の検波出力から、歪みレベルを検出し、その検出結果に応じて前記可変インピーダンス回路のインピーダンスを変化させる歪み検出回路とを備えて構成されることを特徴とする電力増幅器
  2. 前記可変インピーダンス回路は、バイポーラトランジスタとコンデンサとの直列接続によって成り、前記バイポーラトランジスタのベースに前記制御手段からの外部制御信号を供給することを特徴とする請求項記載の電力増幅器。
  3. 前記請求項1または2に記載の電力増幅器を用いることを特徴とする通信装置。
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