JP4070991B2 - 熱電装置とこの装置を備えた貯蔵庫とこの貯蔵庫の組み立て方法 - Google Patents

熱電装置とこの装置を備えた貯蔵庫とこの貯蔵庫の組み立て方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペルチェ効果を応用した熱電装置と、この装置を備えた冷蔵機器等の貯蔵庫と、この貯蔵庫の組み立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フロンガスのオゾン層破壊作用が地球的な問題となり、フロンガスを使用しない冷蔵機器の開発が急がれている。そしてフロンガスを使用しない冷蔵機器の一つとして、熱電モジュールを使用した冷蔵機器が注目されている。
【0003】
ここで熱電モジュールとは、ペルチェ(Peltier)モジュール、熱電モジュール、又は熱電子チップとして知られているものであり、二つの伝熱面を有し、電流を流すことにより一方の伝熱面が加熱され、他方の伝熱面が冷却される機能を持つ部材である。すなわち熱電モジュールでは、一方の面が放熱面として機能し、他方が吸熱面として機能する。
【0004】
熱電モジュールを使用した熱電装置としては、実開昭63−87484号公報に示されているものがある。
【0005】
以下、図面を参照にしながら上記従来の熱電装置について説明する。
【0006】
図9は、実開昭63−87484号公報に開示されている発明の熱電装置の断面図を示している。
【0007】
図9において、201は熱電モジュールであり、両側に伝熱ブロック202が熱的に接合され、両伝熱ブロック202間に介在される断熱性の間隔規制凸部203を介して連結するものである。
【0008】
断熱壁206の開口部分に間隔規制凸部203を設け、この間隔規制凸部203の両側に伝熱ブロック202をネジ止めし、間隔規制凸部203によって形成された空隙内に熱電モジュール201を挟み込んだものである。また、この間隔規制凸部203の厚み寸法を熱電モジュール201の厚み寸法と略同一に設定している。間隔規制凸部203の両側に伝熱ブロック202をネジ止めした後、冷却部材204または放熱部材205をそれぞれ伝熱ブロック202にネジ止めする。
【0009】
また、従来の熱電装置を冷蔵庫等に用いる一般的な場合には、庫内側と庫外側を分ける断熱壁206の一部に貫通孔を設け、冷却部材204が庫内側に、また放熱部材205が庫外側に位置するように貫通穴を挟んで取り付けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の熱電装置では、伝熱ブロック202が直接的に冷蔵庫の断熱壁206や間隔規制凸部203と接するので、冷熱が冷蔵庫の壁に奪われてしまう。そのため従来技術の冷蔵庫は、熱効率が悪く、冷えにくいものであった。
【0011】
また、熱電モジュール201は、間隔規制凸部203により伝熱ブロック202の間に均一な間隔で固定されているため、熱電モジュール201の冷温時に発生するひずみや伝熱ブロック202の熱膨張、熱収縮によるひずみを吸収できず、熱電モジュール201と伝熱ブロック202との接触状態が変化することにより熱効率が悪く、冷えにくいものであった。
【0012】
更には、庫外側から庫内側への侵入熱量を抑えるために、断熱壁206に設ける貫通穴を最小限に抑える必要がある。しかし、冷却部材204または放熱部材205の大きさが断熱壁206に設けた貫通穴よりも大きいために、冷却部材204または放熱部材205の少なくともいずれか一方は、熱電モジュール201と伝熱ブロック202を断熱壁206に設けた貫通穴に挿入した後、それらと熱的に接合させる必要があり、熱電装置としてユニット化できずに、組み立て工程が複雑になるという欠点もあった。
【0013】
そこで本発明は、従来技術の上記した課題を解決するもので、熱電装置において、常に均一な力で熱電モジュールを固定しかつコンパクト化を行い、冷蔵庫等の貯蔵庫への組み込みを容易にすることができる熱電装置と、この熱電装置を備えた貯蔵庫と、この貯蔵庫の組み立て方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、吸熱面と放熱面とを有し電流を流すことにより前記放熱面が加熱され前記吸熱面が冷却される熱電モジュールと、前記熱電モジュールの吸熱面または放熱面に設けた熱伝導部材と、前記熱電モジュールと前記熱伝導部材とを挟持する冷却部材及び放熱部材と、前記冷却部材と前記放熱部材との間の前記熱電モジュールと前記熱伝導部材との周囲に設けられた枠体と、前記冷却部材と前記放熱部材の少なくともいずれかに設けられ熱を拡散する板状部と、前記板状部の表面に設けられたフィンとを有し、前記熱伝導部材は前記冷却部材または前記放熱部材のうち熱的に接触する前記部材に固定され、前記枠体は前記冷却部材または前記放熱部材のうち前記熱伝導部材が固定されていない前記部材に固定され、前記枠体の反固定側の端部と前記熱伝導部材との間に弾性部材を設け、前記弾性部材が、前記熱伝導部材を介して、前記冷却部材と前記放熱部材のうち前記枠体が固定されている前記部材の方向へ、前記熱電モジュールを弾性的に押圧し、かつ前記冷却部材または前記放熱部材のうち少なくとも一方の部材が、取り付けられる壁に設けた貫通孔を通過可能な寸法に形成したことを特徴とした熱電装置であり、熱電モジュールは、熱電モジュールの冷温による熱ひずみとそれに連動する熱伝導部材の熱膨脹、熱収縮を第1、第2の弾性部材で吸収でき、熱電モジュールと熱伝導部材及び冷却部材又は放熱部材は常に均一な力で固定でき、安定した冷却能力が確保できるとともに、取り付けられる壁に設けた貫通孔を最小限にでき、更に、熱電装置を一体化、ユニット化できるので、冷蔵機器等貯蔵庫への組み込みが容易になるという作用を有する。
という作用を有する。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明に、さらに、放熱部材に設けられたフィンを有し、前記フィンに埃を付着しにくくする塗料を塗布したことを特徴とした熱電装置であり、特に放熱部材のように、空気中に含まれている塵埃が多い外気をフィンに導入する場合、空気入口部近傍に付着することを防止できるという作用を有する。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の熱電装置を備え、断熱壁によって囲まれた貯蔵室と、前記貯蔵室内外を連通する貫通孔と、第1枠体と第2枠体とから構成された枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体との間に設けられた断熱材とを有し、冷却部材または放熱部材のうち一方の前記部材が前記貯蔵室内に、そして他方の前記部材が前記貯蔵室外に露出する貯蔵庫において、前記第1枠体は前記貫通孔内に露出する前記断熱壁を覆うように設けられ、前記第2枠体は冷却部材及び放熱部材との間に露出する熱電モジュールと熱伝導部材とを覆うように設けられ、かつ前記第1枠体と前記第2枠体との隙間をシールする枠体シール部材を設けたことを特徴とする熱電装置を備えた貯蔵庫であり、貯蔵庫の断熱壁の貫通孔内の開口端と熱電装置とを断熱かつシールすることができるという作用を有する。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明に、さらに、第2枠体方向へ突出して第1枠体に形成された突起部を有し、前記突起部が、冷却部材または放熱部材のいずれかとで、断熱材を挟んでいることを特徴としたものであり、貯蔵庫の断熱壁の貫通孔内において、断熱壁と熱電装置との間のシール性を向上できるという作用を有する。
【0019】
請求項に記載の発明は、請求項またはに記載の発明に、さらに、複数列の突起から形成されたフィンを有し、前記フィンの空気入口部においては、隣接する前記突起の端部が列長手方向に位置をずらして設けられ、前記フィンの空気出口部においては、前記突起の端部が整列して設けられたものであり、空気中に含まれている塵埃が多い外気をフィンに導入する場合、空気入口部近傍に付着することを防止でき、しかも突起列をずらして配置したものに比べ、フィンの熱交換面積を増加させることができるという作用を有する。
【0020】
請求項に記載の発明は、請求項から請求項のいずれか一項に記載の発明に、さらに、冷却部材又は放熱部材の板状部の面積のいずれか一方が、貯蔵庫の壁の貫通孔の断面積より大きく、かつ前記板状部と前記貯蔵庫の壁面との間をシールする断熱壁面シール部材が前記板状部に設けられたものであり、板状部と貫通孔の開口縁近傍の貯蔵庫の断熱壁とは断熱壁面シール部材によりシールされるため組み込み後、別工程としてシール手段を組み込む工数を低減でき、同時に庫内と庫外間の冷気の逃げ、あるいは外気の進入等を防止でき、しかも、板状部と貯蔵庫の断熱壁とは、直接接触しないので、板状部の熱が断熱壁側に伝わりにくくできるという作用を有する。
【0021】
請求項に記載の発明は、請求項から請求項のいずれか一項に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫において、冷却部材または放熱部材のいずれかの板状部面積が、貯蔵庫の壁の貫通孔面積とほぼ同等またはそれ以下であり、前記板状部を貯蔵室内側から前記貫通孔に挿入して組み付けることを特徴とする貯蔵庫の組み立て方法であり、貯蔵庫の断熱壁に設けた貫通孔を最小限の大きさにとどめることができ、さらに、熱電装置を一体化、ユニット化できるので、冷蔵機器等の貯蔵庫への組み込みが容易になるとともに、板状部面積が小さくてもフィン高さを高くすることで、熱交換する表面積を減少させないことも可能であり、冷却性能は同等もしくはそれ以上が可能となるという作用を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態の貯蔵庫としての冷蔵庫の斜視図である。図2は、図1の冷蔵庫の縦断面図である。図3は、本発明の実施の形態の熱電装置の冷蔵庫取付け部の横断面図であり、図4は、その要部拡大断面図であり、図5は、本発明の実施の形態の熱電装置の冷蔵庫取付け前の横断面図である。図6は、本発明の実施の形態の熱電装置の縦断面図であり、図7は冷蔵庫庫外側(図2の右側)からみた本発明の実施の形態の熱電装置の正面図である。
【0024】
図1,図2に示す冷蔵庫1は、本発明の実施の形態の一つであり、本発明の熱電装置2が装備されたものである。
【0025】
すなわち冷蔵庫1は、本体部3と扉4を有し、これらはいずれも断熱壁5,6で覆われていて内部が冷蔵室8となっている。断熱壁5,6は、いずれも表裏面に薄い鋼板10,11が設けられ、その内部に発泡ウレタン樹脂等の断熱材9が充填されたものである。
【0026】
そして、冷蔵室8の裏面側の断熱壁5に、本実施の形態に特有の部材である熱電装置2が取り付けられている。
【0027】
また、80及び81は庫内及び庫外の空気を循環させるファンであり、70は熱電装置2の熱電モジュール15に電力を供給する電源であり、105は冷蔵庫1の背面パネルであり、107は庫外からの空気を通過させるフィルタであり、106は扉4に設けられたリブである。
【0028】
熱電装置2は、熱電モジュール15を内蔵するものであり、箱体16(特許請求の範囲の枠体に相当する)、冷却部材17、放熱部材18、熱伝導部材20及びオーリング21,23、板ばね22、断熱材62、シール部材70,71によって構成されている。また箱体16は、外箱16b(特許請求の範囲の第1枠体に相当する)内に内箱16a(特許請求の範囲の第2枠体に相当する)が挿入されたものである。
【0029】
順次説明すると、箱体16を構成する外箱16bは、断面が略正方形の筒状をしている。そして当該筒状部27の庫内側,庫外側それぞれの両端にフランジ30a,30bが突起部31を挟むように設けられている。フランジ30a,30b及び突起部31は、筒状部27と直交する方向に設けられている。
【0030】
また、外箱16bにより冷蔵庫1の断熱壁5に貫通孔60が形成されている。
【0031】
外箱16bの材質は任意であるが、断熱性に優れ、かつ冷蔵庫1の断熱壁5との接着性が良いものが推奨される。
【0032】
内箱16aは、前記した外箱16bと相似形の断面の筒状部32を持ち、筒状部32の大きさは、前記した外箱16bの筒状部27の内寸よりも小さい。
【0033】
内箱16aの筒状部32の一端側(放熱側)には、フランジ35が設けられている。そして、フランジ35の外側の面(放熱部材18との接触面)には、溝39が設けられている。溝39は、内箱16aの放熱側の開口の周囲を環状に取り囲むものである。溝39には、弾性部材であるオーリング23が装着される。
【0034】
また、内箱16aの外周部には、フランジ35から筒状部32に沿って、筒状部32の他端側(吸熱側)に向かって、図示していないが補強用リブが各面(全周4面)に設けられている。リブの長さは、内箱16aのほぼ全長程度の長さである。
【0035】
一方、内箱16aの他端側(吸熱側)は、内向きにフランジ38が設けられており、開口部37が狭められている。また内箱16aの他端側(吸熱側)の開口部37の先端部には、図3、図4に示すように2つの溝部48,49が設けられている。溝部48には弾性部材であるオーリング21、溝部49には弾性部材、例えば板ばね22が保持されており、ずれないように構成されているものである。すなわち溝48,49は、内フランジ38の内部側(熱伝導部材20側)にあって、開口部37に沿って開口部37の全周を環状に、取り巻いて設けられている。
【0036】
冷却部材17と放熱部材18は、アルミニウム等の熱伝導性に優れた素材によって作られたものである。冷却部材17と放熱部材18とは、いずれもベースとなる熱電モジュール15あるいは熱伝導部材20から熱を拡散する板状部40,41を持ち、その表面側に多数のフィン100,101が、それぞれ設けられたものである。なお、フィン100,101は、略L字型または略I字型の薄い板状の部材であり、板状部40,41の表面側に削り、カシメあるいは超音波溶接等の加工を行い、設けられている。
【0037】
冷却部材17と放熱部材18との相違点は、ベースとなる板状部40,41の面積とフィン100,101の高さ及びフィンピッチの違いである。
【0038】
まず、ベースとなる板状部40,41の面積とフィン100,101の高さについて、本実施の形態では、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも小さく、フィン高さが高いもので熱電装置2を一体化している。
【0039】
また、フィンピッチについて、フィンピッチを小さくすることにより放熱面積を大きく、フィンピッチを大きくすることによりフィン通過風量を大きくできるもので、本実施の形態では、冷却部材17及び放熱部材18のフィンピッチは4mmであるが、冷却部材17に通過する空気は冷蔵室8内の循環空気に比べ、放熱部材18は外気からの空気であり、粉塵等を含んでいるため、放熱部材18のフィンピッチは、空気の入口部では、大きくする必要がある。つまり、冷却部材17は、ベースとなる板状部40は比較的大きく、フィン100は比較的高さが低いため、板状部40の表面を薄く削り、削り部を起立させたものや、板状部40とフィン100を同時に押し出し成型したものを用いる。
【0040】
また、放熱部材18は、ベースとなる板状部41は比較的小さく、フィン101は比較的高さが高く、空気の通過する入口部ではフィンピッチを大きくするため、ベースとなる板状部41に略L字型または略I字型の薄い板状部材のフィン101をカシメあるいは超音波溶接等により設ける。また、ベース41に対し、フィン101を図7の庫外側正面図に示すように、各フィンの上下端位置を段違いになるよう、カシメあるいは超音波溶接等で設けることにより、空気が通過する方向(図7の下から上)に放熱部材18のフィンピッチを大きくでき、粉塵等の蓄積を少なくすることができる。
【0041】
これらの仕様により、冷蔵庫1の貫通孔60の開口面積より板状部41の面積を同等またはそれ以下にすることで、熱電装置2を一体化して冷蔵庫1等の本体に容易に組み込むことができる。
【0042】
すなわち、冷蔵庫1等の本体へは、図5の部分横断面図に示すように冷蔵室8(冷蔵庫庫内側:図5の上部)から熱電装置2を組み込む構成としている。また、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも小さく、フィン高さを高くすることで、冷蔵室8の庫内容積に影響をおよぼすことなく、庫外側のスペース(フィンの高さ方向に)を有効活用することができる。
【0043】
更に、放熱部材18のフィン101を一列おきに上下位置をずらして配置し、放熱部材18の入口部のフィンピッチのみを大きくすることにより、熱交換面積(総表面積)を減少させることなく、粉塵等の蓄積を少なくし、長期にわたって冷却性能を向上させることができる。
【0044】
熱伝導部材20は、アルミニウム等の熱伝導性に優れた金属で作られた中実のブロックである。
【0045】
熱伝導部材20の形状は四角柱状であるが、一方の端部(吸熱側)はやや小さく、内部は端面を部分的に削り落とした形状とするのがよい。すなわち熱伝導部材20の吸熱側端部の近傍には段部51があり、先端は面積がやや小さい。吸熱側端部の端面24の形状は略正方形であり、その大きさは熱電モジュール15とほぼ等しい。また前記した内箱16aの開口部37と同程度の大きさであり、熱伝導部材20の吸熱側端部の先端部分は、内箱16aの開口部37から突出可能である。
【0046】
熱伝導部材20の本体部分の寸法は、内箱16aの内側部分よりも小さい。すなわち熱伝導部材20と内箱16aの間に隙間(空気層)65がある。また、熱電モジュール15と接触する端部端面は、熱電モジュール15を包括する大きさを有するものとする。よって、本実施の形態では、熱伝導部材20の形状は、吸熱側端部の形状は、熱電モジュール15とほぼ同面積の略正方形であり、オーリング21及び板ばね22と係合する部分は凸状に張り出し、熱電モジュール15と接触する部分は、熱電モジュール15を包括できる略正方形である。
【0047】
熱電モジュール15は、平板状であり、正方形をしている。熱電モジュール15は、前記した様に、リード線55,56から電流を流すと、一方の面(放熱面)58が高温となり、他方の面(吸熱面)57が低温となる性質を持つ。
【0048】
オーリング21,23は、いずれもゴムで作られたものであり、略四角形の形状をしており、シール性、水蒸気透過性に優れたブチルゴム等が推奨される。板ばね22は、ステンレス製等の板をプレス加工等により変形させ、ばね特性をもたせたものである。
【0049】
断熱材62は、発泡ポリスチレン又は発泡ポリウレタン等で作られた発泡材であり、内箱16aと外箱16bの間にシール部材70(特許請求の範囲の断熱壁面シール部材に相当する)、シール部材71(特許請求の範囲の枠体シール部材に相当する)を介して固定されている。
【0050】
シール部材70,71は、発泡ポリウレタン又は発泡ポリスチレン等からなる発泡材で、シール部材71は、外箱16bのフランジ31と内箱16bのフランジ72と断熱材62とで圧縮シールされており、シール部材70は、断熱壁5に密着した鋼板11と冷却部材17のベース板40との間に、圧縮シールされている。
【0051】
次に、熱電装置2の上記した各部材同士の関係および冷蔵庫1の本体部3との関係について説明する。
【0052】
熱電装置2を構成する部材の内、外箱16bは、断熱壁5を貫通する状態で冷蔵庫1の本体部3に取り付けられる。すなわち冷蔵室8の裏面側の断熱壁5には貫通孔60が設けられており、貫通孔60の内部に外箱16bの筒状部27があり、両端のフランジ30a,30bは、図4の様に鋼板10,11の内側と接している。
【0053】
実際の製作上は、鋼板10,11を平行に配し、その間に予め外箱16bを挟み、この状態からウレタン樹脂液等を鋼板10,11同士の間に注入し、鋼板10,11同士の間で樹脂液を発泡させて鋼板10,11と外箱16b及び断熱材を一体化させる。すなわち外箱16bは、断熱壁5を成形する際に鋳込んでしまう。
【0054】
そして、図3及び図5に示すように、外箱16bにより形成された冷蔵庫8の貫通孔60に、内箱16aと一体的に組み込まれた熱電装置2が挿入される。
【0055】
すなわち、外箱16bの中に内箱16aが配され、さらに内箱16aの中に熱伝導部材20が挿入されている。ここで外箱16bと内箱16aの関係を見ると、内箱16aの外形寸法は外箱16bの内形寸法よりも小さい。
【0056】
またその外形寸法が外箱16bの内形寸法で、内形寸法が内箱16aの外形寸法で形成された断熱部材62が、内箱16aの筒状部32周囲に、前述したシール部材70,71を介して設置されている。断熱部材62は、例えば発泡ウレタンや発泡ポリスチレン等の発泡断熱材が一般的であるが、真空断熱材を使用して更に断熱効果を向上することができる。
【0057】
一方、内箱16aの他端部は、後記する様に熱伝導部材20の先端によって支持されている。そのため内箱16aは、外箱16bに対して同心状にある。
【0058】
また熱伝導部材20は、内箱16aの中にあり、先端部が内箱16aの開口37から外部に突出している。そして熱伝導部材20の先端面には、冷却部材17がネジ63によって一体的に取り付けられている。
【0059】
またさらに冷却部材17は、ネジ64によって発泡ウレタン樹脂等の発泡樹脂からなるシール部材70を介在させて、断熱壁5に取り付けられている。従って、冷却部材17の板状部40と断熱壁5の間には隙間が生じる。また、前記した熱伝導部材20は、断熱壁5にネジ止めされた冷却部材17によって片持ち支持され、熱伝導部材20は、外箱16bに対して同心状にある。
【0060】
そして前記したように熱伝導部材20の先端部が内箱16aの開口37から突出しており、さらに内箱16aの開口37部分には内フランジ38が設けられているので、内箱16aの開口37の開口端が熱伝導部材20と接し、内箱16aの端部を支持して内箱16aの熱伝導部材20を外箱16bに対して同心位置に位置決めする。従って内箱16a及び熱伝導部材20は共に外箱16bに対して同心位置にあり、熱伝導部材20の全周面と内箱16aの内面にも隙間65が存在する。
【0061】
また内箱16aの端部の内フランジ38にはオーリング21、板ばね22が配されている。すなわち内フランジ38は、熱伝導部材20と冷却部材17の間で形成される溝に係合するが、内フランジ38とこれらとの間にはオーリング21、板ばね22が介在されている。
【0062】
従って内箱16aは、内フランジ38が熱伝導部材20と冷却部材17の間で形成される溝に嵌合するので、外箱16bから抜け落ちることが無く、かつオーリング21、板ばね22の弾性によって軸方向に移動可能である。
【0063】
また内箱16aのフランジ35に、放熱部材18がネジ止めされている。なお両者の間にはオーリング23が介在されている。そして内箱16a内の熱伝導部材20と放熱部材18の板状部41の間で熱電モジュール15が挟まれている。
【0064】
ここで前記した様に、内箱16aは、内フランジ38が熱伝導部材20と冷却部材17の間で形成される溝に嵌合しており、外箱16bから抜け落ちることが無いが、オーリング21、板ばね22の弾性によって軸方向に移動可能であるので、内箱16aと一体的に固定された放熱部材18はオーリング21、板ばね22の弾性の範囲内で移動可能である。
【0065】
これに対して熱伝導部材20は、冷却部材17に対して一体的に固定されているから、軸方向の自由度を持たない。そのため熱伝導部材20と放熱部材18の間に挟まれた熱電モジュール15は、オーリング21、板ばね22の弾性によって熱伝導部材20と放熱部材18の間に一定荷重で押しつけられる。
【0066】
本実施の形態の熱電装置2の各部材について、ラジアル方向の支持とスラスト方向の支持についてまとめると次の通りである。
【0067】
すなわち外箱16bは、断熱壁5に鋳込まれて断熱壁5に対して一体的に取り付けられており、ラジアル方向についてもスラスト方向についても固定されている。また冷却部材17についても、ネジ64で断熱壁5に一体的に取り付けられており、ラジアル方向についてもスラスト方向についても固定されている。
【0068】
残りの部材のラジアル方向の支持を見ると、熱伝導部材20は冷却部材17に片持ち保持されており、冷却部材17によってラジアル方向の荷重が支持されている。
【0069】
内箱16aは、図3の上側(吸熱側)の開口37の縁の端部が熱伝導部材20の小径部と当接し、内箱16aの先端側が熱伝導部材20によって支持されている。一方内箱16aの図3の下側(放熱側)は、外形寸法が外箱16bの内形寸法、内形寸法が内箱16aの外形寸法で形成された断熱部材62が内箱16aの筒状部32周囲に沿って挿入されているので、断熱部材62が外箱16bに当接することにより、外箱16bに支持されている。従って内箱16aは、熱伝導部材20と外箱16bによってその両端がラジアル方向に支持されている。
【0070】
そのため外箱16b、内箱16a、熱伝導部材20は、いずれも安定して支持され、互いに同心位置にある。そして大きさの関係により、熱伝導部材20と内箱16aの間に空隙65があり、内箱16aと外箱16bの間に断熱部材62がある。
【0071】
またスラスト方向の支持を見ると、前記したように熱伝導部材20は断熱壁5に固定された冷却部材17と一体的であるから、熱伝導部材20はスラスト方向に固定されている。
【0072】
そして内箱16a及び放熱部材18は、冷却部材17と熱伝導部材20の段部との間に形成された溝部に、内箱16aの内フランジ38が係合し、スラスト方向の荷重を支持している。ただし、内フランジ38と熱伝導部材20の間にはオーリング21、板ばね22があるから、オーリング21、板ばね22の弾性の範囲内でスラスト方向に移動可能である。そのため熱電モジュール15の冷温による熱電モジュール15のそり寸法や熱伝導部材の熱膨張による寸法変化を吸収し、熱電モジュール15は、熱伝導部材20と放熱部材18の間に一定の力で押しつけられる。
【0073】
細部について付言すると、冷却部材17と断熱壁5との間には、ポリウレタン等の発泡樹脂からなるシール部材70が介在されている。
【0074】
熱電モジュール15のリード線55,56は、内箱16aと内箱16a内で一体成型された接続端子47とに接続され、内箱16aから電源70に接続される。
【0075】
本実施の形態の冷蔵庫1では、電源70から通電された熱電モジュール15の吸熱面57の温度が低下し、放熱面58の温度が上昇する。そして吸熱面57の冷温は、熱伝導部材20に伝導され、さらに熱伝導部材20から冷蔵室8内の冷却部材17に伝導される。そして庫内ファン80により、冷却部材17が冷蔵室8内の空気を冷却し、庫内を低温雰囲気にする。
【0076】
一方、放熱面58の温熱は、直接的に放熱部材18に伝わり、庫外ファン81により外部に放出される。その際、放熱部材18のベース板状部41に設けたフィン101が、空気の入口部でフィンピッチが大きく設定されているため、外気の粉塵等を付着させることなく、放熱させることができる。
【0077】
さらに、冷蔵庫1の外気導入口付近に粉塵フィルター107を設置することにより、さらに、粉塵を抑制することができることは言うまでもない。その場合、フィルタ107は、図2に示すように、冷蔵庫1の底部にレール等により挿入固定するものであり、その場合、フィルタ107が空気の吸入口108を完全に覆うように扉4の下部にフィルタ挿入確認のためのリブ106を設ける。
【0078】
ここで本実施の形態の冷蔵庫1では、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも小さく、フィン高さが高いもので熱電装置2を一体化している。すなわち、冷蔵庫1等の本体へは冷蔵室8(冷蔵庫庫内側)から熱電装置2を組み込む構成としている。また、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも小さく、フィン高さを高くすることで、冷蔵室8の庫内容積に影響をおよぼすことなく、庫外側のスペース(フィンの高さ方向に)を有効活用することができる。また、さらに放熱部材18のフィンを冷蔵庫1の背面パネル105に接触させることにより、放熱部材の通過風量をかえることなく、さらに放熱面積を向上させ、冷却能力を向上させることができる。
【0079】
以上説明した実施の形態では、放熱部材18の板状部40に多数のフィン101を空気の入口部分のフィンピッチを大きくする為、各列フィンを段違いに固定したものであるが、フィンピッチを変えることなく、粉塵対策として空気入口部又はフィン全体にフッソ系樹脂等の塗料を塗布し、粉塵等の蓄積を抑制してもよい。
【0080】
次に図8は、本発明の他の実施の形態の熱電装置の断面図である。
【0081】
なお、上述の実施の形態1では、冷却部材17,放熱部材18に板状部40、41の表面側に多数のフィン100,101が設けられた構造のものを採用したが、吸熱部材は、平板50であってもよい。すなわち断熱壁5の一部である冷蔵室8側の鋼板11に平板50を直接接触させ、冷蔵室8内を冷蔵雰囲気にすることもできる。またさらに進んで、冷蔵室8の内面を覆う鋼板11を冷却部材として活用することも可能である。すなわち、平板50を介さずに直接鋼板11と熱伝導部材20が熱的に接合されてもよい。
【0082】
また本実施の形態では、熱伝導部材20の周囲に空隙65を設けたが、空隙の一部に発泡ウレタンや発泡スチレン等からなる発泡断熱材を挿入し、二重断熱部を設けてもよい。
【0083】
また、弾性部材として、オーリング21,23及び板ばね22を熱電装置2の構成要素として説明してきたが、板ばね22はオーリングであってもよく、この場合オーリング21,22を一つにまとめることも可能である。
【0084】
また、熱伝導部材20を一つだけ使用し、熱電モジュール15を放熱側に寄せた構成を採用した。この構成は、効果として先に述べたように、空隙65内で冷熱と温熱が混じり合わず、冷熱を冷蔵室8内に伝える効率が高い。しかしながら本発明は、上記した構成にこだわるものではなく、熱電モジュール15を吸熱側に寄せてもよい。ただし熱電モジュール15を吸熱側に寄せると、高温の空気が空隙65内にこもるので、この高温の空気を排出する方策を検討することが望ましい。また冷熱の伝達効率は低下するが、2個の熱伝導部材を採用し、この間に熱電モジュール15を挟む構成も可能である。
【0085】
また、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも小さく、フィン高さが高いもので熱電装置2を一体化しているが、放熱部材18の板状部41の面積が冷却部材17の板状部40の面積よりも大きく、フィン高さが低いもので熱電装置2を一体化し、庫外側から取り付けるようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の熱電装置は、吸熱面と放熱面とを有し電流を流すことにより前記放熱面が加熱され前記吸熱面が冷却される熱電モジュールと、前記熱電モジュールの吸熱面または放熱面に設けた熱伝導部材と、前記熱電モジュールと前記熱伝導部材とを挟持する冷却部材及び放熱部材と、前記冷却部材と前記放熱部材との間の前記熱電モジュールと前記熱伝導部材との周囲に設けられた枠体と、前記冷却部材と前記放熱部材の少なくともいずれかに設けられ熱を拡散する板状部と、前記板状部の表面に設けられたフィンとを有し、前記熱伝導部材は前記冷却部材または前記放熱部材のうち熱的に接触する前記部材に固定され、前記枠体は前記冷却部材または前記放熱部材のうち前記熱伝導部材が固定されていない前記部材に固定され、前記枠体の反固定側の端部と前記熱伝導部材との間に弾性部材を設け、前記弾性部材が、前記熱伝導部材を介して、前記冷却部材と前記放熱部材のうち前記枠体が固定されている前記部材の方向へ、前記熱電モジュールを弾性的に押圧し、かつ前記冷却部材または前記放熱部材のうち少なくとも一方の部材が、取り付けられる壁に設けた貫通孔を通過可能な寸法に形成したので、熱電モジュールは、熱電モジュールの冷温による熱ひずみとそれに連動する熱伝導部材の熱膨脹、熱収縮を第1、第2の弾性部材で吸収でき、熱電モジュールと熱伝導部材及び冷却部材又は放熱部材は常に均一な力で固定でき、安定した冷却能力が確保できるとともに、取り付けられる壁に設けた貫通孔を最小限にでき、更に、熱電装置を一体化、ユニット化できるので、冷蔵機器等貯蔵庫への組み込みことを容易にでき、熱電装置とこの装置を組み込む装置とのシールをも容易にできる。
【0088】
また、請求項に記載の熱電装置は、請求項1に記載の発明に、さらに、放熱部材に設けられたフィンを有し、前記フィンに埃を付着しにくくする塗料を塗布したことを特徴とした熱電装置であり、特に放熱部材のように、空気中に含まれている塵埃が多い外気をフィンに導入する場合、空気入口部近傍に付着することを防止できる。
【0089】
また、請求項に記載の貯蔵庫は、請求項1または2に記載の熱電装置を備え、断熱壁によって囲まれた貯蔵室と、前記貯蔵室内外を連通する貫通孔と、第1枠体と第2枠体とから構成された枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体との間に設けられた断熱材とを有し、冷却部材または放熱部材のうち一方の前記部材が前記貯蔵室内に、そして他方の前記部材が前記貯蔵室外に露出する貯蔵庫において、前記第1枠体は前記貫通孔内に露出する前記断熱壁を覆うように設けられ、前記第2枠体は冷却部材及び放熱部材との間に露出する熱電モジュールと熱伝導部材とを覆うように設けられ、かつ前記第1枠体と前記第2枠体との隙間をシールする枠体シール部材を設けたことにより、貯蔵庫の断熱壁の貫通孔内の開口端と熱電装置とを断熱かつシールすることができる。
【0090】
また、請求項に記載の貯蔵庫は、請求項に記載の発明に、さらに、第2枠体方向へ突出して第1枠体に形成された突起部を有し、前記突起部が、冷却部材または放熱部材のいずれかとで、断熱材を挟んでいることを特徴としたものであり、貯蔵庫の断熱壁の貫通孔内において、断熱壁と熱電装置との間のシール性を向上できる。
【0091】
また、請求項に記載の貯蔵庫は、請求項またはに記載の発明に、さらに、複数列の突起から形成されたフィンを有し、前記フィンの空気入口部においては、隣接する前記突起の端部が列長手方向に位置をずらして設けられ、前記フィンの空気出口部においては、前記突起の端部が整列して設けられたものであり、空気中に含まれている塵埃が多い外気をフィンに導入する場合、空気入口部近傍に付着することを防止でき、しかも突起列をずらして配置したものに比べ、フィンの熱交換面積を増加させることができる。
【0092】
請求項に記載の貯蔵庫は、請求項から請求項のいずれか一項に記載の発明に、さらに、冷却部材又は放熱部材の板状部の面積のいずれか一方が、貯蔵庫の壁の貫通孔の断面積より大きく、かつ前記板状部と前記貯蔵庫の壁面との間をシールする断熱壁面シール部材が前記板状部に設けられたものであり、板状部と貫通孔の開口縁近傍の貯蔵庫の断熱壁とは断熱壁面シール部材によりシールされるため組み込み後、別工程としてシール手段を組み込む工数を低減でき、同時に庫内と庫外間の冷気の逃げ、あるいは外気の進入等を防止でき、しかも、板状部と貯蔵庫の断熱壁とは、直接接触しないので、板状部の熱が断熱壁側に伝わりにくくできる。
【0093】
また、請求項に記載の貯蔵庫の組み立て方法は、請求項から請求項のいずれか一項に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫において、冷却部材または放熱部材のいずれかの板状部面積が、貯蔵庫の壁の貫通孔面積とほぼ同等またはそれ以下であり、前記板状部を貯蔵室内側から前記貫通孔に挿入して組み付けることを特徴とする貯蔵庫の組み立て方法であり、貯蔵庫の断熱壁に設けた貫通孔を最小限の大きさにとどめることができ、さらに、熱電装置を一体化、ユニット化できるので、冷蔵機器等の貯蔵庫への組み込みが容易になるとともに、板状部面積が小さくてもフィン高さを高くすることで、熱交換する表面積を減少させないことも可能であり、冷却性能を同等もしくはそれ以上にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の冷蔵庫の斜視図
【図2】図1の冷蔵庫の断面図
【図3】本発明の実施の形態の熱電装置の横断面図
【図4】本発明の実施の形態の熱電装置の要部拡大断面図
【図5】本発明の実施の形態の熱電装置の冷蔵庫への取付け横断面図
【図6】本発明の実施の形態の熱電装置の縦断面図
【図7】本発明の実施の形態の熱電装置の正面図
【図8】本発明の他の実施の形態の熱電装置の断面図
【図9】従来の熱電冷却装置の断面図
【符号の説明】
1 冷蔵庫
2 熱電装置
5,6 断熱壁
8 冷蔵室
15 熱電モジュール
16 箱体
16a 内箱
16b 外箱
17 冷却部材
18 放熱部材
20 熱伝導部材
21,23 オーリング
22 板ばね
40,41 板状部
47 接続端子
57 吸熱面
58 放熱面
60 貫通孔
62 断熱材
70,71 シール部材
100,101 フィン

Claims (7)

  1. 吸熱面と放熱面とを有し電流を流すことにより前記放熱面が加熱され前記吸熱面が冷却される熱電モジュールと、前記熱電モジュールの吸熱面または放熱面に設けた熱伝導部材と、前記熱電モジュールと前記熱伝導部材とを挟持する冷却部材及び放熱部材と、前記冷却部材と前記放熱部材との間の前記熱電モジュールと前記熱伝導部材との周囲に設けられた枠体と、前記冷却部材と前記放熱部材の少なくともいずれかに設けられ熱を拡散する板状部と、前記板状部の表面に設けられたフィンとを有し、前記熱伝導部材は前記冷却部材または前記放熱部材のうち熱的に接触する前記部材に固定され、前記枠体は前記冷却部材または前記放熱部材のうち前記熱伝導部材が固定されていない前記部材に固定され、前記枠体の反固定側の端部と前記熱伝導部材との間に弾性部材を設け、前記弾性部材が、前記熱伝導部材を介して、前記冷却部材と前記放熱部材のうち前記枠体が固定されている前記部材の方向へ、前記熱電モジュールを弾性的に押圧し、かつ前記冷却部材または前記放熱部材のうち少なくとも一方の部材が、取り付けられる壁に設けた貫通孔を通過可能な寸法に形成したことを特徴とする熱電装置。
  2. 放熱部材に設けられたフィンを有し、前記フィンに埃を付着しにくくする塗料を塗布したことを特徴とする請求項1に記載の熱電装置。
  3. 請求項1または2に記載の熱電装置を備え、断熱壁によって囲まれた貯蔵室と、前記貯蔵室内外を連通する貫通孔と、第1枠体と第2枠体とから構成された枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体との間に設けられた断熱材とを有し、冷却部材または放熱部材のうち一方の前記部材が前記貯蔵室内に、そして他方の前記部材が前記貯蔵室外に露出する貯蔵庫において、前記第1枠体は前記貫通孔内に露出する前記断熱壁を覆うように設けられ、前記第2枠体は冷却部材及び放熱部材との間に露出する熱電モジュールと熱伝導部材とを覆うように設けられ、かつ前記第1枠体と前記第2枠体との隙間をシールする枠体シール部材を設けたことを特徴とする熱電装置を備えた貯蔵庫。
  4. 第2枠体方向へ突出して第1枠体に形成された突起部を有し、前記突起部が、冷却部材または放熱部材のいずれかとで、断熱材を挟んでいることを特徴とする請求項に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫。
  5. 複数列の突起から形成されたフィンを有し、前記フィンの空気入口部においては、隣接する前記突起の端部が列長手方向に位置をずらして設けられ、前記フィンの空気出口部においては、前記突起の端部が整列して設けられたことを特徴とする請求項3または4に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫。
  6. 冷却部材又は放熱部材の板状部の面積のいずれか一方が、貯蔵庫の壁の貫通孔の断面積より大きく、かつ前記板状部と前記貯蔵庫の壁面との間をシールする断熱壁面シール部材が前記板状部に設けられたことを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫。
  7. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の熱電装置を備えた貯蔵庫において、冷却部材または放熱部材のいずれかの板状部面積が、貯蔵庫の壁の貫通孔面積とほぼ同等またはそれ以下であり、前記板状部を貯蔵室内側から前記貫通孔に挿入して組み付けることを特徴とする貯蔵庫の組み立て方法。
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