JP4070289B2 - ボルト・ナット締緩装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽水炉原子力発電所等においてボルト又はナットの締緩作業に用いられるボルト・ナット締緩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軽水炉原子力発電所等に設置されている各種の設備機器をボルトとナットにより据え付け固定する場合や配管のフランジ部をボルト接合する場合、低トルクの締め付けについてはナットランナが市販されていないため、作業員がトルクレンチ等を用いて手動にて締め付けを行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来においてはボルト・ナットの締緩作業に時間がかかり、比較的大きな労力を要するとともに、被爆線量の増加を招く惧れがあった。そこで、本発明の目的は、ボルト・ナットの締緩作業を行う作業員の労力軽減と被爆線量の低減とを図ることのできるボルト・ナット締緩装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、締緩すべきボルト若しくはナットに回転トルクを付与する回転トルク付与機構と、この回転トルク付与機構を上下方向に回動可能に支持する一対の支持軸と、これらの支持軸を中心として前記回転トルク付与機構を回動させる揺動駆動機構と、前記支持軸を介して回転トルク付与機構を揚重設備に吊り下げるための吊り具とを具備し、上記吊り具の傾きを調整する傾き調整機構を具備し、上記揺動駆動機構が、上記支持軸に回動可能に支持される回転トルク付与機構に設けられた一対の歯車と、これらの歯車を回転駆動する一対の歯車駆動用モータとを具備し、上記傾き調整機構が、上記回転トルク付与機構にスライド可能に設けられたカウンタウェイトと、このカウンタウェイトをスライド駆動するカウンタウェイト駆動用モータとを具備していることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るボルト・ナット締緩装置の正面図で、図2はその側面図である。図1及び図2に示されるように、本発明の一実施形態に係るボルト・ナット締緩装置1は、締緩すべきボルト若しくはナットに回転トルクを付与する回転トルク付与機構2と、この回転トルク付与機構2を上下方向に回動可能に支持する一対の支持軸3,3と、これらの支持軸3,3を介して回転トルク付与機構2を水平方向に移動可能な揚重設備に吊り下げるための吊り具4とを備えている。
【0006】
上記回転トルク付与機構2は、図3に示されるように、筒状のホルダ5を備えており、このホルダ5の内部には図示しないボルトの頭部やナットに着脱自在に嵌合するソケット6が回転可能に設けられているとともに、上記ソケット6をホルダ5の先端側へ付勢するスプリング7が設けられている。また、回転トルク付与機構2はホルダ5の後端に筒状のケーシング8を備えており、このケーシング8の内部には、図4に示されるように、ソケット6をドライブシャフト9、クラッチ10および減速機11を介して駆動するソケット駆動用モータ(DCモータ)12が収納されている。さらに、回転トルク付与機構2は、図5に示されるように、固定ナット13に嵌合する固定ソケット部をホルダ5の内周面に有しており、ナット14を締緩するときに生ずる反力(回転トルクと逆方向の力)を固定ナット13とボルダ5との間で受ける構造となっている。
【0007】
また、本発明の一実施形態に係るボルト・ナット締緩装置1は、支持軸3,3を中心として、上述した回転トルク付与機構2を上下方向に回動させる揺動駆動機構15と、吊り具4の傾きを調整する傾き調整機構16とを備えている。ここで、上記揺動駆動機構15は、一対の支持軸3,3に回転可能に支持される回転トルク付与機構に設けられた一対のピニオン歯車17,17と、これらのピニオン歯車17,17を回転駆動する一対の歯車駆動用モータ18,18とから構成され、歯車駆動用モータ18,18によりピニオン歯車17,17に回転力が付与されると、図2の二点鎖線で示されるように、回転トルク付与機構2が支持軸3,3を中心として上下方向に回動するようになっている。なお、歯車駆動用モータ18,18はそれぞれブラケット19を介して吊り具4に固定されている。
【0008】
一方、傾き調整機構16は回転トルク付与機構2のケーシング8にスライド可能に設けられたカウンタウェイト20と、このカウンタウェイト20をスライド駆動するカウンタウェイト駆動用モータ21とから構成され、カウンタウェイト20には、カウンタウェイト駆動用モータ21のモータ軸に取り付けられたピニオン歯車22と噛合するラックギヤ23が回転トルク付与機構2の軸方向に沿って形成されている。なお、カウンタウェイト駆動用モータ21はブラケット24を介して回転トルク付与機構2に取り付けられている。
【0009】
このように構成されるボルト・ナット締緩装置1により図示しないボルト若しくはナットを締緩する場合には、先ず図示しない揚重設備(図示せず)に吊り具4を吊り下げ、この状態で揚重設備を水平方向に移動させて回転トルク付与機構2を締緩すべきボルト若しくはナットの上方位置へ移動させる。次に、揺動駆動機構15により回転トルク付与機構2を上下方向に回動させて回転トルク付与機構2の角度を締緩すべきボルト若しくはナットの取付け角度に合わせるとともに、傾き調整機構14の駆動モータ19を回転させて吊り具4の傾きを調整する。次に、回転トルク付与機構2のソケット6を締緩すべきボルトの頭部若しくはナットに嵌合させ、この状態でソケット駆動用モータ12によりソケット6を回転させることによりボルト及びナットの締緩作業を比較的短時間で容易に行うことができ、これにより作業員の労力を軽減できるとともに、被爆線量の低減を図ることができる。
【0010】
図7は上述したボルト・ナット締緩装置1によりナット14を締緩するときに必要なトルクとソケット駆動用モータ12に通電される電流との関係を示す線図である。同図に示されるように、ソケット駆動用モータ12は電圧が一定の場合にはトルク(負荷)と電流が比例するため、この電流を測定してトルク値を設定する。トルク値の設定は、図8に示されるように、差動アンプ25により電流値と設定値とを比較して回転トルクを制御することにより行う。従って、上述した実施形態では1〜10Kgf・mの低トルクにおいて、1Kgf・mピッチで+0.3〜−0.3Kgf・mの精度でトルク設定が可能である。
【0011】
上述した実施形態では締緩時に作用する反力(逆回転力)を固定ナット13とボルダ5間で受けるようにしたが、図6に示されるように、機器側に設けられた回転止めピン26とボルダ5に取り付けられたラグ27とで受けるようにしてもよい。また、吊り具4の傾き調整は傾斜センサ等(図示せず)によりカウンタウェイト駆動用モータ21を駆動させ、自動的に傾き調整することも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のボルト・ナット締緩装置によれば、締緩すべきボルト若しくはナットに回転トルクを付与する回転トルク付与機構と、この回転トルク付与機構を上下方向に回動可能に支持する一対の支持軸と、これらの支持軸を中心として前記回転トルク付与機構を回動させる揺動駆動機構と、前記支持軸を介して回転トルク付与機構を揚重設備に吊り下げるための吊り具とを具備し、上記吊り具の傾きを調整する傾き調整機構を具備し、上記揺動駆動機構が、上記支持軸に回動可能に支持される回転トルク付与機構に設けられた一対の歯車と、これらの歯車を回転駆動する一対の歯車駆動用モータとを具備し、上記傾き調整機構が、上記回転トルク付与機構にスライド可能に設けられたカウンタウェイトと、このカウンタウェイトをスライド駆動するカウンタウェイト駆動用モータとを具備しているので、揺動駆動機構によって回転トルク付与機構の角度を締緩すべきボルト・ナットの取付け角度に合わせることにより、ボルト・ナットの締緩作業を比較的短時間で容易に行うことができ、これにより作業員の労力軽減と被爆線量の低減とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るボルト・ナット締緩装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るボルト・ナット締緩装置の側面図である。
【図3】回転トルク付与機構の側面図である。
【図4】回転トルク付与機構の概略構成を示す図である。
【図5】回転トルク付与機構のソケットを保持するホルダの回転を防止する回転防止機構の一例を示す図である。
【図6】回転トルク付与機構のソケットを保持するホルダの回転を防止する回転防止機構の他の例を示す図である。
【図7】回転トルク付与機構のソケットに作用する負荷とソケット駆動用モータに供給される電流との関係を示す線図である。
【図8】回転トルク付与機構のモータ駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
2 回転トルク付与機構
3 支持軸
4 吊り具
5 ホルダ
6 ソケット
12 ソケット駆動用モータ
15 揺動駆動機構
16 傾き調整機構
17 歯車
18 歯車駆動用モータ
20 カウンタウェイト
21 カウンタウェイト駆動用モータ
Claims (1)
- 締緩すべきボルト若しくはナットに回転トルクを付与する回転トルク付与機構と、この回転トルク付与機構を上下方向に回動可能に支持する一対の支持軸と、これらの支持軸を中心として前記回転トルク付与機構を回動させる揺動駆動機構と、前記支持軸を介して回転トルク付与機構を揚重設備に吊り下げるための吊り具とを具備し、上記吊り具の傾きを調整する傾き調整機構を具備し、上記揺動駆動機構が、上記支持軸に回動可能に支持される回転トルク付与機構に設けられた一対の歯車と、これらの歯車を回転駆動する一対の歯車駆動用モータとを具備し、上記傾き調整機構が、上記回転トルク付与機構にスライド可能に設けられたカウンタウェイトと、このカウンタウェイトをスライド駆動するカウンタウェイト駆動用モータとを具備していることを特徴とするボルト・ナット締緩装置。
Priority Applications (1)
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JP02979698A JP4070289B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ボルト・ナット締緩装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02979698A JP4070289B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ボルト・ナット締緩装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11226826A JPH11226826A (ja) | 1999-08-24 |
JP4070289B2 true JP4070289B2 (ja) | 2008-04-02 |
Family
ID=12285974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02979698A Expired - Lifetime JP4070289B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ボルト・ナット締緩装置 |
Country Status (1)
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- 1998-02-12 JP JP02979698A patent/JP4070289B2/ja not_active Expired - Lifetime
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