JP4070196B2 - Wavelength stabilized laser - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発振波長及び出力が安定化された波長安定化レーザに関し、光通信の波長安定化光源などに適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの爆発的普及とともに、通信ネットワークの容量の増大及び通信コストの低コスト化が急務となっている。このため、現在、1本の光ファイバに異なる波長を多重伝送して、光ファイバ1本当りの伝送容量を増大させる光高密度波長多重伝送(DWDM)方式に通信方式が移行しつつある。光通信に用いられる光源には、低コストで、発振波長及び出力が安定化されたデバイスが求められている。このため、現在、半導体DFB−LD(Distributed Feedback Laser Diode)を用いた波長安定化光源が、光通信の光源として使用されている。
【0003】
DWDMの各波長のグリッドはアンカー周波数193.1THz(1552.24nm)を中心にして、100GHz(0.8nm)、50GHz(0.4nm)、25GHz(0.2nm)等の間隔で決められている。光通信に用いる光源に必要な波長制御精度は、波長間隔の1/10であるので、それぞれ0.08nm、0.04nm、0.02nmとなっている。
【0004】
一方、半導体DFBレーザ(半導体DFB−LD)は作製する際に目標とした波長から±1nmほど発振波長がずれるため、現在は、発振波長をモニタし、温度制御により(0.1nm/℃)、発振波長をDWDM方式の波長グリッドに制御している。このとき半導体DFBレーザの光出力を一定にする必要があるが、これは半導体DFBレーザへの注入電流を制御することで行っている。
【0005】
上記の部分を一体化したモジュールが波長ロッカーを搭載した波長安定化光源であり、各社より製品化されている。このような波長ロッカ付きDFBレーザとしては、例えば、下記の非特許文献1等がある。本波長安定化光源は、発振波長が高精度に制御されDWDM送信用に用いられている。
【0006】
【非特許文献1】
横山他「波長ロッカー内蔵DFB−LDモジュール」、2000年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ学会 C-3-106,pp.232
【0007】
図16に、従来の技術を用いて作製した波長ロッカーを搭載した波長安定化光源の上面図を示す。同図に示すように、半導体DFBレーザ4の前端面からの出射光はコリメートレンズ6を介して出力される。一方、半導体DFBレーザ4の後端面からの出射光はコリメートレンズ7を通過した後、ハーフミラー5で反射光と透過光とに分岐される。そして、前記反射光をモニタPD(Photo-Diode:フォトダイオード)2に入射させることにより、モニタPD2で半導体DFBレーザ4の出力をモニタし、且つ、前記透過光をエタロン(ファブリペロー干渉計)1を通過させた後にモニタPD3に入射させることにより、モニタPD3で半導体DFBレーザ4の発振波長をモニタする。
【0008】
モニタPD2では、入射光強度に比例した光電流が流れ、入射する光の強度をモニタできる。従って、モニタPD2の出力から半導体DFBレーザ4の出力をモニタし、これを半導体DFBレーザ4の注入電流にフィードバックすれば半導体DFBレーザ4の光出力強度を制御することが可能である。エタロン1を通した光は図17に示したように波長の変化に対して周期的に強めあうので適当な光出力をモニタ点とすれば、波長モニタが可能である。モニタPD3の出力を半導体DFBレーザ4の温度にフィードバックすれば半導体DFBレーザ4の発振波長を制御することが可能である。なお、半導体DFBレーザ4の温度は、半導体DFBレーザ4の下部に設けたペルチェ素子によって制御している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術を用いて作製した波長ロッカーを搭載した波長安定化光源は集積化されておらず、バルク部品の組み立て方式であるため、機械的及び熱的安定性は不十分であった。特に、図16に示した波長安定化光源では、環境温度が変化する場所で使用する場合、エタロン1も温度依存性があり、温度変化によりエタロン1の波長透過特性が変化するため、発振波長が変化してしまい、熱的安定性が不十分であった。
【0010】
これを解決するためにはエタロン1の温度を安定化する必要があり、しかも、そのためには半導体DFBレーザ用のペルチェ素子とは別のペルチェ素子を用いて温度を安定化する必要があった。これは、半導体DFBレーザ用のペルチェ素子は半導体DFBレーザ4の発振波長を制御するために室温から±10度程度ずれた所で温度を安定化する場合があるので、このペルチェ素子を用いてエタロン1の温度調整を行った場合、(室温で波長透過特性を調整した)エタロン1の波長透過特性を変えてしまうからである。また、従来型の波長安定化光源は、バルク部品の組み立て方式であるため部品点数が増え、コストが増加する。そこで、集積化され、発振波長および出力が安定でありかつ低コストな(部品点数が少ない)波長安定化光源(波長安定化レーザ)が求められていた。
【0011】
従って本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、小型・安定で低コストな波長安定化レーザを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する第1発明の波長安定化レーザは、基板上に搭載した1個の半導体DFB−LD、2個の第1半導体PD及び第2半導体PDと、前記基板上に作製した石英系ガラス光導波路とをハイブリッド集積してなる波長安定化レーザであって、前記半導体DFB−LDの前方または後方からの出射光を、前記石英系ガラス光導波路から構成した分岐回路で前記第1半導体PD側と前記第2半導体PD側とに分岐し、前記第1半導体PD側に分岐された光は前記石英系ガラス光導波路から構成した波長分波回路を通過した後に前記第1半導体PDに入射し、前記第2半導体PD側に分岐された光は前記波長分波回路を通過せずに直接前記第2半導体PDに入射するように構成し、前記基板の温度を変化させて前記半導体DFB−LDの発振波長を制御する手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、第2発明の波長安定化レーザは、第1発明の波長安定化レーザにおいて、前記波長分波回路がMZ干渉計であることを特徴とする。
【0015】
また、第3発明の波長安定化レーザは、第1発明の波長安定化レーザにおいて、前記波長分波回路がAWGであることを特徴とする。
【0016】
また、第4発明の波長安定化レーザは、第1発明の波長安定化レーザにおいて、前記波長分波回路が前記石英系ガラス導波路のコア中にグレーティングを形成してなるものであることを特徴とする。
【0017】
また、第5発明の波長安定化レーザは、第2発明の波長安定化レーザにおいて、前記MZ干渉計を構成する石英系ガラス導波路の一部において、前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を、上部クラッドとコアを除去した部分又は上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に挿入することにより、前記MZ干渉計を温度無依存化したことを特徴とする。
【0018】
また、第6発明の波長安定化レーザは、第3発明の波長安定化レーザにおいて、前記AWGを構成する石英系ガラス導波路の一部において、前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を、上部クラッドとコアを除去した部分または上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に挿入することにより、前記AWGを温度無依存化したことを特徴とする。
【0019】
また、第7発明の波長安定化レーザは、第4発明の波長安定化レーザにおいて、前記グレーティング上部の上部クラッドを一部または全部除去した部分に前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を挿入することにより、前記グレーティングを温度無依存化したことを特徴とする。
【0020】
また、第8発明の波長安定化レーザは、第1発明の波長安定化レーザにおいて、前記石英系ガラス導波路を構成する上部クラッド及び下部クラッドを除去した部分、或いは、上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に吸光剤を挿入し、この吸光剤によって、前記半導体DFB−LDからの迷光が前記第1半導体PD及び第2半導体PDに入射するのを防止する構成としたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
(第1実施例)
本発明の第1実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図1に示す。第1実施例の波長安定化レーザは、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0023】
具体的には、図1に示すように第1実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13(第1半導体PD)、モニタPD12(第2半導体PD)及び半導体DFBレーザ14(半導体DFB−LD)と、分岐回路としての方向性結合器16及び波長分波回路としてのMZ(Mach-Zehnder:マッハツエンダー)干渉計17とが、ハイブリッド集積された構成となっている。
【0024】
方向性結合器16はSi基板上に作製された石英系ガラス導波路18,19によって構成され、MZ干渉計17はSi基板上に作製された石英系ガラス導波路10,11によって構成されている。つまり、第1実施例の波長安定化レーザは、方向性結合器16及びMZ干渉計17を構成する石英系ガラス導波路10,11,18,19が作製された1枚の基板(PLC(Planar Lightguide Circuit )チップ)15上に、1個の半導体DFBレーザ14と2個のモニタPD12,13とを搭載して、ハイブリッド集積化したものである。
【0025】
半導体DFBレーザ14は、石英系ガラス導波路の比屈折率差が0.75%以下の場合、石英系ガラス導波路との光の結合率を上げるため、石英系ガラス導波路のモードフィールド径に拡大するためのスポットサイズ変換部が集積されたスポットサイズ変換DFB−LDが望ましい。また、比屈折率がそれより上の場合には、スポットサイズ変換部が集積されていないDFB−LDを、半導体DFBレーザ14として用いることができる。
【0026】
この第1実施例の波長安定化レーザでは、半導体DFBレーザ14の前方から出力光を出射する。そして、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光は、方向性結合器16でモニタPD13側とモニタPD12側とに分岐する。モニタPD13側に分岐された光は、MZ干渉計17を通過した後にモニタPD13に入射し、モニタPD13でモニタされる。一方、モニタPD12側に分岐された光は、MZ干渉計17を通過せずに直接、モニタPD12に入射し、モニタPD12でモニタされる。
【0027】
MZ干渉計17は、図2に示すように光の波長の変化に応じて、FSR(free spectral range) の周期で光透過強度が変化する。このため、MZ干渉計17を通過した光の強度をモニタPD13でモニタすることにより、半導体DFBレーザ14の発振波長をモニタすることができる。ここで、MZ干渉計17のFSRを400GHz(3.2nm)ととると、(制御しないでそのまま半導体DFBレーザ14を発振させた場合の)半導体DFBレーザ14の発振波長と同じ周期の中に目標の波長が入るので、モニタPD13の出力値をモニタすることで(一意的に)半導体DFBレーザ14の発振波長を適切な波長にチューニングすることができるようになる。
【0028】
モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局、モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0029】
それでは、ここで実際の動作例について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.8nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度をペルチェ素子を用いて8度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために半導体DFBレーザ14への注入電流を変化させた。
【0030】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、第1実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.15nmに収まった。
【0031】
この第1実施例の波長安定化レーザは、Si基板上に搭載された1個の半導体DFBレーザ14及び2個のモニタPD12,13と、Si基板上に作製された石英系ガラス導波路(方向性結合器16、MZ干渉計10)とが、ハイブリッド集積された構成であるため、従来のバルク部品組み立て方式の波長安定化レーザと比較して、簡易な構成で部品点数が少なく、小型で、機械的及び熱的安定性が高く、波長及び出力が安定であり、安価に生産できる。
【0032】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0033】
(第2実施例)
本発明の第2実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図3に示す。第2実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0034】
具体的には、図3に示すように第2実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器16及び波長分波回路としてのアレイ導波路格子(AWG(Array-Waveguide-Grating))21とが、ハイブリッド集積された構成となっている。即ち、第2実施例の波長安定化レーザは、第1実施例のMZ干渉計17(図1参照)に代えてAWG21を設けた構成となっており、その他の構成については第1実施例の波長安定化レーザと同様である。
【0035】
AWG21はSi基板上に作製された複数の石英系ガラス導波路によって図示ように構成されている。具体的には、AWG21は1入力N出力(1×N)のものであり、1本の入力導波路25と、スラブ導波路22,23と、これらのスラブ導波路22,23の間に設けられたM本のアレイ導波路24−1,24−2…24−Mと、N本の出力導波路26−1,26−2…26−Nとから構成されている。
【0036】
この第2実施例の波長安定化レーザでは、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光を、方向性結合器16でモニタPD13側とモニタPD12側とに分岐する。そして、モニタPD13側に分岐された光は、AWG21を通過した後にモニタPD13に入射し、モニタPD13でモニタされる。即ち、1入力N出力(1×N)のAWG21を通過した光のうち、適当な出力ポート(図示例では出力導波路26−1)の光をモニタPD13でモニタする。モニタPD12側に分岐された光は、AWG21を通過せずに直接、モニタPD12に入射し、モニタPD12でモニタされる。
【0037】
図4にはモニタPD13に入射する光のAWG21からの透過率の波長依存性(透過スペクトル)を示す。なおここで、AWG21のFSRは半導体DFBレーザ14の波長誤差±1nmより1桁以上を広く設計されており、横軸の範囲はAWGのFSRより充分小さくとってある。また、縦軸はリニアスケールである。図4に示すように中心波長λcの近傍で透過率が高くなり、中心波長λcで最も透過率が高くなっている。モニタPD13の受光による電流は光強度に依存するから、中心波長λc近傍の波長の光に対し、モニタPD13の電流をモニタすることで、半導体DFBレーザ14の発振波長をモニタすることができる。従って、例えば、中心波長λcを目標の波長に制御すると、モニタPD13の出力値をモニタすることで(一意的に)半導体DFBレーザ14の発振波長を適切な(目標の)波長にチューニングすることができるようになる。
【0038】
なお、AWGからの各ポートへの透過中心波長を制御する方法としては、例えば、紫外線照射による方法がある。この方法は、阿部他、2000年電子情報通信学会総合大会、C−3−75外「レーザ光照射による温度無依存化石英系AWGの中心波長制御」等に記載されている。図3に示すように広帯域光源の光を導波路18から入力することでモニタ導波路(図示例では出力導波路26−N)からの出力光の透過中心波長をモニタでき、このモニタ導波路からの出力光の透過中心波長から、モニタPD13に入力するポート(図示例では出力導波路26−1)からの出力光の透過中心波長が計算できる。従って、AWG21にUV光(紫外線)を照射しながら、AWG21の透過中心波長をモニタすることができるので、AWG21の透過中心波長を目標の波長に制御することができる。
【0039】
モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局、モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0040】
それでは、ここで実際の動作例について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.5nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度を5度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために半導体DFBレーザ14への注入電流を変化させた。
【0041】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、本第2実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.15nmに収まった。
【0042】
この第2実施例の波長安定化レーザは、Si基板上に搭載された1個の半導体DFBレーザ14及び2個のモニタPD12,13と、Si基板上に作製された石英系ガラス導波路(方向性結合器16、AWG21)とが、ハイブリッド集積された構成であるため、従来のバルク部品組み立て方式の波長安定化レーザと比較して、簡易な構成で部品点数が少なく、小型で、機械的及び熱的安定性が高く、波長及び出力が安定であり、安価に生産できる。
【0043】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0044】
(実施の形態3)
本発明の第3実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図5に示す。第3実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0045】
具体的には、図5に示すように第3実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器6及び波長分波回路としてのグレーティング31とが、ハイブリッド集積された構成となっている。即ち、第3実施例の波長安定化レーザは、第1実施例のMZ干渉計17(図1参照)に代えてグレーティング31を設けた構成となっており、その他の構成については第1実施例の波長安定化レーザと同様である。グレーティング31はSi基板上に作製された石英系ガラス導波路32のコア中に形成された屈折率変調部である(図11参照)。
【0046】
この第3実施例の波長安定化レーザでは、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光を、方向性結合器16でモニタPD13側とモニタPD12側とに分岐する。そして、モニタPD13側に分岐された光は、グレーティング31を通過した後にモニタPD13に入射し、モニタPD13でモニタされる。モニタPD12側に分岐された光は、グレーティング31を通過せずに直接、モニタPD12に入射し、モニタPD12でモニタされる。
【0047】
グレーティング31の通過スペクトルは図6のように表される。中心波長λcに近い波長で透過率が下がり、中心波長λcで透過率が最低になる。グレーティング31がλ/4位相シフトグレーティング(J.Canning,et al,Electron.Lett.,vol30,No.16,pp1344-1345)である場合、グレーティング31の透過スペクトルは図7のようになり、中心波長λcでの透過率は極大になる。
【0048】
このように中心波長λcに対して透過率が変化しているので、モニタFD13からの出力電流をモニタすることで半導体DFBレーザ14の発振波長をモニタすることができる。モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局、モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0049】
それでは、ここで実際の動作例について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.3nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度をを3度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために注入電流を変化させた。
【0050】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、本第3実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.15nmに収まった。
【0051】
この第3実施例の波長安定化レーザは、Si基板上に搭載された1個の半導体DFBレーザ14及び2個のモニタPD12,13と、Si基板上に作製された石英系ガラス導波路(方向性結合器16、グレーティング31)とが、ハイブリッド集積された構成であるため、従来のバルク部品組み立て方式の波長安定化レーザと比較して、簡易な構成で部品点数が少なく、小型で、機械的及び熱的安定性が高く、波長及び出力が安定であり、安価に生産できる。
【0052】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0053】
(第4実施例)
本発明の第4実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図8に示す。第4実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0054】
具体的には、図8に示すように第4実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器6及び波長分波回路としてのMZ干渉計41とが、ハイブリッド集積された構成となっており、しかも、MZ干渉計41が温度無依存化されている。即ち、第4実施例の波長安定化レーザは、第1実施例における通常の石英系ガラス導波路で作製されたMZ干渉計17(図1参照)に代えて温度無依存化されたMZ干渉計41を設けた構成となっており、その他の構成については第1実施例の波長安定化レーザと同様である。本第4実施例では、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光を方向性結合器16で分岐し、MZ干渉計41を通過した光をモニタPD13でモニタし、MZ干渉計41を通過していない光をモニタPD12でモニタする。
【0055】
そして、MZ干渉計41は分割した(複数の)溝中にポリマー42を挿入することにより、温度無依存化されている。詳述すると、MZ干渉計41はSi基板上に作製された石英系ガラス導波路10,11によって構成されており、ポリマー42はMZ干渉計41を構成する石英系ガラス導波路10の一部において、上部クラッドとコアを除去した部分(溝)又は上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分(溝)に挿入されている。ポリマー42は、石英系ガラス導波路の屈折率の温度係数と逆符号すなわち、温度係数が負の材料であればよい。
【0056】
例えば、ポリマー42としてシリコーン樹脂を用いることができる。適切な長さの領域にシリコーン樹脂を挿入することでMZ干渉計41の石英系ガラス導波路10,11の光路長差が温度に対して変化しないようにすることができる。即ち、MZ干渉計41の(透過スペクトルの)温度依存性をなくすことができる。通常の石英系ガラス導波路で作製したMZ干渉計の温度係数は0.01nm/℃であったが、シリコーン樹脂を挿入することでMZ干渉計の温度係数を0.001nm/℃以下まで低減することができる。なお、この温度無依存化手法について詳しくは、井上他著「光導波回路」特願平9−30251号に記載されている。ここでポリマー42は、石英系ガラス導波路10のみならず石英系ガラス導波路11の一部において挿入されていてもかまわない。
【0057】
第4実施例の波長安定化レーザでも、第1実施例と同様にモニタPD13では半導体DFBレーザ14の発振波長に対応した光強度をモニタでき、モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0058】
それでは、ここで実際の動作について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.8nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度をペルチェ素子を用いて8度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために半導体DFBレーザ14への注入電流を変化させた。
【0059】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、第4実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.015nmに収まった。波長誤差は第1実施例に比較して1桁小さくなっている。これは、波長安定化レーザ14の発振波長を変化させるために基板の温度を変化させても、MZ干渉計41の透過スペクトルが変化することはないからである。ポリマー42を用いることにより、MZ干渉計12の透過スペクトルが温度無依存化されている結果である。
【0060】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0061】
(第5実施例)
本発明の第5実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図9に示す。第5実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0062】
具体的には、図9に示すように第5実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器16及び波長分波回路としてのAWG51とが、ハイブリッド集積された構成となっており、しかも、AWG51が温度無依存化されている。即ち、第5実施例の波長安定化レーザは、第2実施例におけるAWG21に代えて温度無依存化されたAWG51を設けた構成となっており、その他の構成については第2実施例の波長安定化レーザと同様である。本第5実施例では、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光を方向性結合器16で分岐し、AWG51を通過した光をモニタPD13でモニタし、AWG51を通過していない光をモニタPD12でモニタする。
【0063】
AWG51はSi基板上に作製された複数の石英系ガラス導波路、即ち、1本の入力導波路25と、スラブ導波路22,23と、これらのスラブ導波路22,23の間に設けられたM本のアレイ導波路24−1,24−2…24−Mと、N本の出力導波路26−1,26−2…26−Nとから構成された1入力N出力(1×N)のものである。そして、このAWG51を構成するM本のアレイ導波路24−1,24−2…24−Mの一部において、上部クラッドとコアとを除去した部分または上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分にシリコーン樹脂52を挿入することにより、AWG51の透過スペクトルの温度無依存化が行われている。
【0064】
この場合も第4実施例と同様に、適切な長さの領域に石英系ガラス導波路の温度係数と逆のシリコーン樹脂52を挿入することで石英系ガラス導波路の温度係数を打ち消すことができる。AWG51は(長さの異なる)アーム導波路(アレイ導波路24−1,24−2…24−M)からの多光速の干渉で波長を分波しているが、このアーム導波路の長さの差が温度に依存しなくなるようにシリコーン樹脂52を挿入すればAWG51の透過中心波長を温度無依存化できる。
【0065】
なお、この温度無依存化手法について詳しくは、井上他著「光導波回路」特願平9−30251号に詳しく記載されている。本温度無依存化により、中心波長の温度係数を(従来0.01nm/℃であったものを)0.001nm/℃まで低減できた。また、AWG51からの各ポートへの透過中心波長を制御する方法としては、第2実施例で説明したように、紫外線照射による方法がある。
【0066】
第2実施例で説明したように、AWG51を透過してモニタPD13へ入力する光は波長依存性があるので、この光強度をモニタPD13でモニタすることで半導体DFBレーザ14の発振波長をモニタすることができる。モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局、モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0067】
それでは、ここで実際の動作例について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.5nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度を5度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために半導体DFBレーザ14への注入電流を変化させた。
【0068】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、第5実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.015nmに収まった。波長誤差は、AWG51の温度無依存化による効果により、第2実施例に比較して1桁小さくなっている。
【0069】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0070】
(第6実施例)
本発明の第6実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図10に示す。第6実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0071】
具体的には、図10に示すように第6実施例の波長安定化レーザは、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器6及び波長分波回路としてのグレーティング67とが、集積された構成となっており、しかも、グレーティング67がシリコーン樹脂62により温度無依存化されている。即ち、第6実施例の波長安定化レーザは、第3実施例におけるグレーティング31に代えて温度無依存化されたグレーティング67を設けた構成となっており、その他の構成については第3実施例の波長安定化レーザと同様である。
【0072】
グレーティング67はSi基板上に作製された石英系ガラス導波路32のコア中に形成された屈折率変調部である。本第6実施例では、半導体DFBレーザ14の後方からの出射光を方向性結合器16で分岐し、グレーティング67を通過した光をモニタPD13でモニタし、グレーティング67を通過していない光をモニタPD12でモニタする。
【0073】
そして、グレーティング67は、以下に説明する構成で温度無依存になっている。
【0074】
図11は、図10に示すグレーティング形成部61の断面図である。図11において、63は上部クラッド、64はコア、65は下部クラッド、66はSi基板、67はコア64中で屈折率が変調されている部分(グレーティング)である。コア64を通って導波する光はクラッド63,65にもエネルギーの一部がしみだしている。よって、光はコア64の屈折率とクラッド63,65の屈折率の両方の屈折率を感じるので、実効屈折率は両者の屈折率の中間の値になっている。従って、グレーティング67上部の上部クラッド63の一部または全部を除去した部分に温度係数調整材料として例えばシリコーン樹脂62を挿入し、その温度係数が石英系ガラス導波路(特にコア)と逆符号になっていれば実効屈折率の温度係数を調整することができる。以上の構成で、グレーティング67の反射中心波長の温度係数を、(従来0.01nm/℃であったものを)0.001/℃まで低減できた。
【0075】
なお、温度無依存グレーティングの構成の詳しくは、Kokubun,et al.,"Temperature-independent narrowband optical filter at 1.3 um wavelength by an athermal waveguide",Election,Lett,vol.32,no.21,pp.1998-1999,1996 及びBosc,et al.,"Temperature and polarization insensitive Bragg gratings realised on silica waveguide on silicon",Electron.Lett.vol.33,no.2,pp.134-136,1997 及び米田他「石英系アサーマル光導波路の設計」電子通信情報学会春季大会予稿集C-3-2,p.187,1997に述べられている。
【0076】
グレーティング67の通過スペクトルは、実施例3に示したグレーティング31と同様に、中心波長近傍で透過率が変化しているので、モニタPD13からの出力電流をモニタすることで半導体DFBレーザ14の発振波長をモニタすることができる。モニタPD12では半導体DFBレーザ14の出力に比例した光強度をモニタすることができるので、結局、モニタPD13とモニタPD12とにより、半導体DFBレーザ14の出力光の波長と強度とをモニタすることができる。
【0077】
それでは、ここで実際の動作例について説明する(図15参照)。半導体DFBレーザ14を発振させ、この発振波長をモニタPD13により室温でモニタしたところ、同発振波長が所望(目標)の波長から0.3nm程度ずれていた。そこで基板(PLCチップ)15の温度、即ち、半導体DFBレーザ14の温度を3度程度変化させて半導体DFBレーザ14の発振波長が目標の波長となるように制御し、また、モニタPD12で光出力をモニタしながら、目標の出力を得るために半導体DFBレーザ14への注入電流を変化させた。
【0078】
100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を、第6実施例の構成で作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.5dB、波長誤差±0.015nmに収まった。波長誤差は、グレーティング67の温度無依存化による効果により、第3実施例に比較して1桁小さくなっている。
【0079】
なお、半導体DFBレーザ14の出射光を分岐する手段としては、方向性結合器16に限らず、光を分岐する機能のある光回路であればよく、例えば、Y分岐回路や2×2MMIカプラであってもよい。
【0080】
(第7実施例)
本発明の第7実施例に係る波長安定化レーザの上面図を図12に示す。第7実施例の波長安定化レーザも、1枚の基板上にLDとPDの半導体チップと光導波路(石英系ガラス導波路)とをハイブリッド集積したものである。
【0081】
具体的には、図12に示すように第7実施例の波長安定化レーザは、上記第2実施例の波長安定化レーザと同様(図3参照)、1枚のSi基板上に、半導体チップであるモニタPD13、モニタPD12及び半導体DFBレーザ14と、分岐回路としての方向性結合器16及び波長分波回路としてのAWG21とが、ハイブリッド集積された構成となっている。
【0082】
そして、第7実施例の波長安定化レーザでは、半導体DFBレーザ14の近傍において、石英系ガラス導波路の上部クラッド及び下部クラッドを除去した部分(PLCチップ15におけるクラッド層の一部を除去した部分)に吸光剤71が挿入されている。
【0083】
動作原理は第2実施例と同じであるが、本第7実施例では、クラッド除去部分に挿入した吸光剤71により、半導体DFBレーザ14からの迷光(PLCチップのクラッド層(上部クラッド及び下部クラッド)を伝搬する光)が、モニタPD12及びモニタPD13に入射するのを防いでいる。迷光がモニタPD12,13に入射すると、モニタPD12及びモニタPD13が、実際に測定すべき光強度よりも多い光強度をモニタすることになり、その分、本波長安定化レーザの発振波長及び出力が目標値からずれてしまっていた。そこで、本第7実施例では上記のように吸光剤71をクラッド除去部分に挿入する構成としている。
【0084】
本第7実施例の構成で100個程度の波長安定化レーザ(波長安定化光源)を作製したが、何れの波長安定化レーザも出力誤差±0.05dB、波長誤差±0.010nmに収まった。出力誤差及び波長誤差が、吸光剤71の効果により、第2実施例に比べて小さくなっている。
【0085】
なお、図12においては、吸光剤41が挿入されている部分は、石英系ガラス導波路19を横切らないだけでなく、石英系ガラス導波路18も横切らないように作製されている。即ち、コア部分は除去せず、クラッド部分のみを除去してここに吸光剤41を挿入している。しかし、これに限定するものではなく、石英系ガラス導波路18は吸光剤41によって横切っていてもよい。この場合には上部クラッドとコア(石英系ガラス導波路18のコア部分)と下部クラッドを除去した部分に吸光剤71を挿入することになる。但し、図12の場合には前述のように石英系ガラス導波路18から広帯域光源の光を入力してAWG21の透過中心波長を目標の波長に調整する必要があるため、かかる調整の後に吸光剤71を挿入すればよい。
【0086】
また、本第7実施例の構成(吸光剤71を挿入する構成)を、第1実施例、第3実施例〜第6実施例の構成と組み合わせることで、吸光剤71の効果により、第1実施例、第3実施例〜第6実施例と比較して、出力誤差はもちろん波長誤差がさらに少ない半導体DFBレーザ(波長安定化光源)を作製できることは言うまでもない。例として、本第7実施例の構成を第1実施例の構成と組み合わせた例を図13に示し、本第7実施例の構成を第4実施例の構成と組み合わせて例を図14に示す。
【0087】
また、上記第1実施例〜第7実施例の半導体DFBレーザ14にEA(electron-absorption :電界吸収)変調器集積型半導体DFBレーザを用いることができるのは言うまでもない。この場合、変調を集積されているEA変調器で行えるので、半導体DFBレーザそのものを直接変調するよりもチャープの少ない変調光を実現できる。
【0088】
また、上記第1実施例〜第7実施例では半導体DFBレーザの後方からの出射光を分岐してモニタする構成となっているが、これに限定するものではなく、半導体DFBレーザの前方からの出射光を分岐してモニタする構成としてもよい。
【0089】
(第8実施例)
図15には、上記の第1実施例〜第7実施例で説明した波長安定化レーザのチップを用いた波長安定化レーザモジュールを示している。
【0090】
図15に示すように、本波長安定化レーザモジュールは、筐体81(説明の便宜上透視図としている)の中にペルチェ素子82と、ペルチェ素子82上に設置されてペルチェ素子82に熱接触しているアルミ板で作製された均熱板83と、均熱板83に熱接触しているサーミスタ84と、均熱板83上に設置されて均熱板83に熱接触している第1実施例〜第7実施例の何れかの波長安定化レーザチップ85とを備えた構成となっている。この波長安定化レーザモジュールでは、ペルチェ素子82の発熱又は吸熱によって半導体DFBレーザ14の温度が制御される。このとき、均熱板83では基板(PLCチップ)15全体を均一の温度とし、サーミスタ84では均熱板83の温度を測定することにより、半導体DFBレーザ14の温度を測定する。
【0091】
波長安定化レーザチップ85の前端面にはファイバブロック(ガラスブロック)86によって光ファイバ87が接続されており、光ファイバ87の先端にはファイバコネクタ88が設けられている。従って、半導体DFBレーザ14の出射光は、光ファイバ87及びファイバコネクタ88を介して出力される。
【0092】
また、筺体81からはバタフライ型に複数の電気端子89が外部へ延びている。そして、これらの電気端子89と筺体81内に設けられたプリント配線基板90とを介して、PLCチップ15上に搭載されたモニタPD12、モニタPD13及び半導体DFBレーザ14や、ペルチェ素子82及びサーミスタ84が、筺体外部に設けられたPD電圧モニタ91、PD電圧モニタ92、LDドライバー93、温度制御回路94にそれぞれ接続されており、これらを総括しているAPC(Auto Power Control)制御回路95で制御することによって、波長安定化レーザチップ85(半導体DFBレーザ14)の発振波長や出力を安定化させている。
【0093】
従来の波長ロッカ付きレーザ(図13)では、レーザモジュール内でのレーザ光は空間を伝搬しており、図13に示したようにコリメートレンズなどが必要であった。また、空間を光が伝搬するためにエタロンやハーフミラー、二つのPDなどの位置合わせが非常に困難であった。これに対し、本波長安定化レーザモジュールでは、レーザ光が石英系ガラス導波路内を伝搬するため上記のような欠点が無く、コリメートレンズも必要ではなくなり、半導体DFBレーザ14の出射光も直接光ファイバ87へ導入することができるため、複雑なレンズ構成が不要である。従って、構成部品点数も少なくて済み、コスト削減や歩留まり向上の効果がある。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の波長安定化レーザは、基板上に搭載した1個の半導体DFB−LD、2個の第1半導体PD及び第2半導体PDと、前記基板上に作製した石英系ガラス光導波路とをハイブリッド集積してなる波長安定化レーザであって、前記半導体DFB−LDの前方または後方からの出射光を、前記石英系ガラス光導波路から構成した分岐回路で前記第1半導体PD側と前記第2半導体PD側とに分岐し、前記第1半導体PD側に分岐された光は前記石英系ガラス光導波路から構成した波長分波回路を通過した後に前記第1半導体PDに入射し、前記第2半導体PD側に分岐された光は前記波長分波回路を通過せずに直接前記第2半導体PDに入射するように構成し、前記基板の温度を変化させて前記半導体DFB−LDの発振波長を制御する手段を備えたことを特徴としている。従って、本発明によれば、従来のバルク部品組み立て方式の波長安定化レーザと比較して、簡易な構成で部品点数が少なく、小型であり、機械的及び熱的安定性が高く、波長及び出力が安定で安価な波長安定化レーザを実現することができる。
【0095】
また、本発明の波長安定化レーザによれば、石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を挿入して、波長分波回路のMZ干渉計、AWG又はグレーティングを温度無依存化することにより、波長誤差をさらに小さくすることができる。
【0096】
また、本発明の波長安定化レーザによれば、吸光剤によって、半導体DFB−LDからの迷光が第1半導体PD及び第2半導体PDに入射するのを防止することにより、出力誤差及び波長誤差をさらに小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図2】MZ干渉計からの透過スペクトルを示す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図4】AWGからモニタPDへ接続している出力ポートへの透過スペクトルを示す図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図6】グレーティングの透過スペクトルを示す図である。
【図7】λ/4位相シフトグレーティングの透過スペクトルを示す図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図9】本発明の第5実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図10】本発明の第6実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図11】温度無依存型グレーティングの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第7実施例に係る波長安定化レーザの構成を示す上面図である。
【図13】本発明の第7実施例に係る波長安定化レーザの他の構成を示す上面図である。
【図14】本発明の第7実施例に係る波長安定化レーザの他の構成を示す上面図である。
【図15】第1実施例〜第7実施例で示した波長安定化レーザのチップを用いた波長安定化レーザモジュールの構成を示す斜視図である。
【図16】従来の波長安定化レーザ(波長安定化光源)の構成を示す上面図である。
【図17】エタロンの透過スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
10,11 MZ干渉計を構成している石英系ガラス導波路
12,13 モニタPD
14 半導体DFBレーザ
15 PLCチップ
16 方向性結合器
17 MZ干渉計
18,19 方向性結合器を構成している石英系ガラス導波路
21 AWG
22,23 AWGを構成しているスラブ導波路
24−1,24−2・・・24−M AWGを構成しているアレイ導波路
26−1,26−2・・・26−N AWGの出力導波路
31 グレーティング(屈折率変調部)
32 グレーティングが形成された石英系ガラス導波路
41 温度無依存型MZ干渉計
42 ポリマー(シリコーン樹脂)
51 温度無依存型AWG
52 シリコーン樹脂
61 グレーティング形成部
62 シリコーン樹脂
63 上部クラッド
64 コア
65 下部クラッド
66 Si基板
67 温度無依存型グレーティング(屈折率変調部)
71 吸光剤
81 筺体
82 ペルチェ素子
83 均熱板
84 サーミスタ
85 半導体DFBレーザチップ
86 ファイバブロック
87 光ファイバ
88 ファイバコネクタ
89 電気端子
90 プリント配線基板
91,92 PD電圧モニタ
93 LDドライバ
94 温度制御回路
95 APC制御回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a wavelength stabilized laser whose oscillation wavelength and output are stabilized, and is useful when applied to a wavelength stabilized light source for optical communication.
[0002]
[Prior art]
With the explosive spread of the Internet, there is an urgent need to increase the capacity of communication networks and reduce communication costs. For this reason, communication systems are currently shifting to an optical high-density wavelength division multiplexing (DWDM) system that multiplexes different wavelengths in one optical fiber and increases the transmission capacity per optical fiber. A light source used for optical communication is required to be a low-cost device with stable oscillation wavelength and output. For this reason, a wavelength-stabilized light source using a semiconductor DFB-LD (Distributed Feedback Laser Diode) is currently used as a light source for optical communication.
[0003]
The grid of each wavelength of DWDM is determined at intervals of 100 GHz (0.8 nm), 50 GHz (0.4 nm), 25 GHz (0.2 nm), etc., centering on the anchor frequency 193.1 THz (1552.24 nm). . Since the wavelength control accuracy required for the light source used for optical communication is 1/10 of the wavelength interval, it is 0.08 nm, 0.04 nm, and 0.02 nm, respectively.
[0004]
On the other hand, since the oscillation wavelength of the semiconductor DFB laser (semiconductor DFB-LD) is shifted by about ± 1 nm from the target wavelength at the time of production, the oscillation wavelength is monitored and temperature control (0.1 nm / ° C.) The oscillation wavelength is controlled to a DWDM wavelength grid. At this time, it is necessary to make the optical output of the semiconductor DFB laser constant, but this is done by controlling the injection current to the semiconductor DFB laser.
[0005]
A module in which the above-mentioned parts are integrated is a wavelength-stabilized light source equipped with a wavelength locker, which has been commercialized by each company. Examples of such a DFB laser with a wavelength locker include the following
[0006]
[Non-Patent Document 1]
Yokoyama et al. "DFB-LD module with built-in wavelength locker", 2000 IEICE Electronics Society C-3-106, pp. 232
[0007]
FIG. 16 shows a top view of a wavelength-stabilized light source equipped with a wavelength locker manufactured using a conventional technique. As shown in the figure, the light emitted from the front end face of the semiconductor DFB laser 4 is output via a collimator lens 6. On the other hand, the light emitted from the rear end face of the semiconductor DFB laser 4 passes through the collimating
[0008]
In the monitor PD2, a photocurrent proportional to the incident light intensity flows, and the intensity of incident light can be monitored. Therefore, the output power of the semiconductor DFB laser 4 can be controlled by monitoring the output of the semiconductor DFB laser 4 from the output of the monitor PD2 and feeding it back to the injection current of the semiconductor DFB laser 4. The light passing through the
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the wavelength-stabilized light source equipped with the wavelength locker manufactured by using the conventional technique is not integrated and is an assembly method of bulk parts, so that the mechanical and thermal stability is insufficient. In particular, in the wavelength-stabilized light source shown in FIG. 16, when used in a place where the environmental temperature changes, the
[0010]
In order to solve this, it is necessary to stabilize the temperature of the
[0011]
Accordingly, the present invention has been made to solve such problems, and an object thereof is to provide a wavelength-stabilized laser that is small, stable, and low in cost.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The wavelength-stabilized laser according to the first aspect of the present invention that achieves the above object is fabricated on the substrate, one semiconductor DFB-LD mounted on the substrate, two first semiconductor PDs and second semiconductor PDs. Quartz glass A wavelength-stabilized laser obtained by hybrid integration with an optical waveguide, wherein emitted light from the front or rear of the semiconductor DFB-LD Quartz glass A branch circuit composed of an optical waveguide branches to the first semiconductor PD side and the second semiconductor PD side, and the light branched to the first semiconductor PD side Quartz glass Light that has entered the first semiconductor PD after passing through a wavelength demultiplexing circuit composed of an optical waveguide and branched to the second semiconductor PD side directly does not pass through the wavelength demultiplexing circuit, but is directly in the second semiconductor PD. Configured to be incident on And means for controlling the oscillation wavelength of the semiconductor DFB-LD by changing the temperature of the substrate. It is characterized by that.
[0014]
The second 2 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 1 In the wavelength stabilized laser of the invention, the wavelength demultiplexing circuit is an MZ interferometer.
[0015]
The second 3 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 1 In the wavelength stabilized laser of the invention, the wavelength demultiplexing circuit is an AWG.
[0016]
The second 4 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 1 In the wavelength-stabilized laser of the invention, the wavelength demultiplexing circuit is formed by forming a grating in a core of the silica-based glass waveguide.
[0017]
The second 5 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 2 In the wavelength-stabilized laser according to the invention, a material having a refractive index temperature coefficient opposite to that of the silica glass waveguide is removed from a part of the silica glass waveguide constituting the MZ interferometer, and the upper clad and the core are removed. The MZ interferometer is made temperature-independent by inserting it into the part where the upper clad, core and lower clad are removed.
[0018]
The second 6 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 3 In the wavelength-stabilized laser of the invention, a part of the silica-based glass waveguide constituting the AWG, a material having a refractive index temperature coefficient opposite in sign to that of the silica-based glass waveguide, with the upper clad and core removed Alternatively, the AWG is made temperature-independent by inserting it in a portion where the upper cladding, the core, and the lower cladding are removed.
[0019]
The second 7 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 4 In the wavelength-stabilized laser of the invention, the grating is heated to a temperature by inserting a material having a refractive index temperature coefficient opposite to that of the silica-based glass waveguide into a portion where the upper clad on the upper portion of the grating is partially or entirely removed. It is characterized by having become independent.
[0020]
The second 8 The wavelength-stabilized laser of the invention is the first 1 In the wavelength-stabilized laser of the invention, a light absorber is inserted into a portion where the upper clad and the lower clad constituting the silica-based glass waveguide are removed or a portion where the upper clad, the core and the lower clad are removed. A feature is that a stray light from the semiconductor DFB-LD is prevented from entering the first semiconductor PD and the second semiconductor PD by an agent.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0022]
(First embodiment)
FIG. 1 shows a top view of the wavelength stabilized laser according to the first embodiment of the present invention. The wavelength stabilization laser of the first embodiment is obtained by hybridly integrating an LD and PD semiconductor chip and an optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0023]
Specifically, as shown in FIG. 1, the wavelength-stabilized laser according to the first embodiment has a monitor PD13 (first semiconductor PD) and a monitor PD12 (second semiconductor PD) which are semiconductor chips on a single Si substrate. ) And a semiconductor DFB laser 14 (semiconductor DFB-LD), a
[0024]
The
[0025]
When the relative refractive index difference of the silica-based glass waveguide is 0.75% or less, the
[0026]
In the wavelength stabilization laser of the first embodiment, output light is emitted from the front of the
[0027]
As shown in FIG. 2, the
[0028]
Since the
[0029]
Now, an actual operation example will be described here (see FIG. 15). When the
[0030]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the first embodiment, but all the wavelength-stabilized lasers were within an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.15 nm. .
[0031]
The wavelength stabilization laser of the first embodiment includes one
[0032]
The means for branching the light emitted from the
[0033]
(Second embodiment)
FIG. 3 shows a top view of the wavelength stabilized laser according to the second embodiment of the present invention. The wavelength-stabilized laser of the second embodiment is also a hybrid integrated LD and PD semiconductor chip and optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0034]
Specifically, as shown in FIG. 3, the wavelength stabilization laser according to the second embodiment includes a monitor PD13, a monitor PD12, and a
[0035]
The
[0036]
In the wavelength stabilization laser of the second embodiment, the emitted light from the rear of the
[0037]
FIG. 4 shows the wavelength dependence (transmission spectrum) of the transmittance from the
[0038]
As a method for controlling the transmission center wavelength from the AWG to each port, for example, there is a method using ultraviolet irradiation. This method is described in Abe et al., 2000 Annual Conference of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers, C-3-75, “Controlling the central wavelength of temperature-independent silica-based AWG by laser light irradiation” and the like. As shown in FIG. 3, the transmission center wavelength of the output light from the monitor waveguide (in the illustrated example, the output waveguide 26-N) can be monitored by inputting the light of the broadband light source from the
[0039]
Since the
[0040]
Now, an actual operation example will be described here (see FIG. 15). When the
[0041]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the second embodiment. However, all the wavelength-stabilized lasers had an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.15 nm. It was.
[0042]
The wavelength stabilization laser of the second embodiment includes one
[0043]
The means for branching the light emitted from the
[0044]
(Embodiment 3)
FIG. 5 shows a top view of a wavelength stabilized laser according to the third embodiment of the present invention. The wavelength-stabilized laser of the third embodiment is also a hybrid integrated LD and PD semiconductor chip and optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0045]
Specifically, as shown in FIG. 5, the wavelength stabilization laser of the third embodiment includes a monitor PD13, a monitor PD12, and a
[0046]
In the wavelength stabilized laser of the third embodiment, the emitted light from the rear of the
[0047]
The pass spectrum of the grating 31 is expressed as shown in FIG. The transmittance decreases at a wavelength close to the center wavelength λc, and the transmittance decreases at the center wavelength λc. When the grating 31 is a λ / 4 phase shift grating (J. Canning, et al, Electron. Lett., Vol30, No.16, pp1344-1345), the transmission spectrum of the grating 31 is as shown in FIG. The transmittance at the wavelength λc is maximized.
[0048]
Since the transmittance changes with respect to the center wavelength λc in this way, the oscillation wavelength of the
[0049]
Now, an actual operation example will be described here (see FIG. 15). When the
[0050]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the third embodiment. All wavelength-stabilized lasers had an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.15 nm. It was.
[0051]
The wavelength stabilization laser of the third embodiment includes one
[0052]
The means for branching the light emitted from the
[0053]
(Fourth embodiment)
FIG. 8 shows a top view of a wavelength stabilized laser according to the fourth embodiment of the present invention. The wavelength-stabilized laser of the fourth embodiment is also a hybrid integration of LD and PD semiconductor chips and an optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0054]
Specifically, as shown in FIG. 8, the wavelength stabilization laser of the fourth embodiment includes a monitor PD13, a monitor PD12, and a
[0055]
The
[0056]
For example, a silicone resin can be used as the
[0057]
Even in the wavelength stabilized laser of the fourth embodiment, the
[0058]
The actual operation will now be described (see FIG. 15). When the
[0059]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the fourth embodiment, but all the wavelength-stabilized lasers were within an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.015 nm. . The wavelength error is one digit smaller than that in the first embodiment. This is because even if the temperature of the substrate is changed in order to change the oscillation wavelength of the
[0060]
The means for branching the light emitted from the
[0061]
(5th Example)
FIG. 9 shows a top view of the wavelength stabilized laser according to the fifth embodiment of the present invention. The wavelength-stabilized laser of the fifth embodiment is also a hybrid integrated LD and PD semiconductor chip and optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0062]
Specifically, as shown in FIG. 9, the wavelength stabilization laser of the fifth embodiment has a monitor PD13, a monitor PD12, and a
[0063]
The
[0064]
Also in this case, similarly to the fourth embodiment, the temperature coefficient of the silica-based glass waveguide can be canceled by inserting a
[0065]
The temperature independence technique is described in detail in Inoue et al., “Optical Waveguide Circuit” Japanese Patent Application No. 9-30251. By making this temperature independence, the temperature coefficient of the center wavelength can be reduced to 0.001 nm / ° C. (what was conventionally 0.01 nm / ° C.). Further, as a method for controlling the transmission center wavelength from the
[0066]
As described in the second embodiment, since the light transmitted through the
[0067]
Now, an actual operation example will be described here (see FIG. 15). When the
[0068]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the fifth embodiment, but all the wavelength-stabilized lasers were within an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.015 nm. . The wavelength error is an order of magnitude smaller than that of the second embodiment due to the effect of making the
[0069]
The means for branching the light emitted from the
[0070]
(Sixth embodiment)
FIG. 10 shows a top view of a wavelength stabilized laser according to the sixth embodiment of the present invention. The wavelength-stabilized laser of the sixth embodiment is also a hybrid integrated LD and PD semiconductor chip and optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0071]
Specifically, as shown in FIG. 10, the wavelength stabilization laser according to the sixth embodiment includes a monitor PD13, a monitor PD12, and a
[0072]
The grating 67 is a refractive index modulation part formed in the core of the silica-based
[0073]
The grating 67 is independent of temperature in the configuration described below.
[0074]
FIG. 11 is a cross-sectional view of the
[0075]
For details of the temperature-independent grating configuration, see Kokubun, et al., “Temperature-independent narrowband optical filter at 1.3 um wavelength by an athermal waveguide”, Election, Lett, vol. 32, no. 21, pp. 1998. -1999,1996 and Bosc, et al., "Temperature and polarization insensitive Bragg gratings realised on silica waveguide on silicon", Electron.Lett.vol.33, no.2, pp.134-136,1997 and Yoneda et al. Design of athermal optical waveguide system ", Proceedings of the IEICE Spring Conference C-3-2, p.187, 1997.
[0076]
In the pass spectrum of the grating 67, the transmittance changes in the vicinity of the center wavelength as in the case of the grating 31 shown in the third embodiment. Therefore, the oscillation wavelength of the
[0077]
Now, an actual operation example will be described here (see FIG. 15). When the
[0078]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the sixth embodiment, but all the wavelength-stabilized lasers were within an output error of ± 0.5 dB and a wavelength error of ± 0.015 nm. . The wavelength error is one digit smaller than that of the third embodiment due to the effect of making the grating 67 temperature independent.
[0079]
The means for branching the light emitted from the
[0080]
(Seventh embodiment)
FIG. 12 shows a top view of the wavelength stabilized laser according to the seventh embodiment of the present invention. The wavelength stabilized laser of the seventh embodiment is also a hybrid integrated LD and PD semiconductor chip and optical waveguide (quartz glass waveguide) on a single substrate.
[0081]
Specifically, as shown in FIG. 12, the wavelength-stabilized laser of the seventh embodiment is the same as the wavelength-stabilized laser of the second embodiment (see FIG. 3), and a semiconductor chip is formed on one Si substrate. The
[0082]
In the wavelength stabilization laser of the seventh embodiment, in the vicinity of the
[0083]
Although the operating principle is the same as that of the second embodiment, in the seventh embodiment, stray light from the semiconductor DFB laser 14 (PLC chip cladding layer (upper cladding and lower cladding) is absorbed by the
[0084]
About 100 wavelength-stabilized lasers (wavelength-stabilized light sources) were produced with the configuration of the seventh embodiment, but all the wavelength-stabilized lasers were within an output error of ± 0.05 dB and a wavelength error of ± 0.010 nm. . The output error and the wavelength error are smaller than in the second embodiment due to the effect of the
[0085]
In FIG. 12, the portion where the
[0086]
Further, by combining the configuration of the seventh embodiment (the configuration in which the
[0087]
Needless to say, an EA (electron-absorption) modulator integrated semiconductor DFB laser can be used for the
[0088]
In the first to seventh embodiments, the light emitted from the rear side of the semiconductor DFB laser is branched and monitored. However, the present invention is not limited to this. A configuration may be adopted in which the emitted light is branched and monitored.
[0089]
(Eighth embodiment)
FIG. 15 shows a wavelength-stabilized laser module using the wavelength-stabilized laser chip described in the first to seventh embodiments.
[0090]
As shown in FIG. 15, this wavelength stabilized laser module is placed on a
[0091]
An
[0092]
A plurality of
[0093]
In a conventional laser with a wavelength locker (FIG. 13), the laser light in the laser module propagates through space, and a collimator lens or the like is required as shown in FIG. In addition, since light propagates through the space, it is very difficult to align the etalon, the half mirror, and the two PDs. On the other hand, in the present wavelength stabilized laser module, the laser light propagates in the silica glass waveguide, so there is no such disadvantage as described above, no collimating lens is required, and the light emitted from the
[0094]
【The invention's effect】
As described above, the wavelength-stabilized laser according to the present invention is fabricated on the substrate with one semiconductor DFB-LD, two first semiconductor PDs and second semiconductor PDs mounted on the substrate. Quartz glass A wavelength-stabilized laser obtained by hybrid integration with an optical waveguide, wherein emitted light from the front or rear of the semiconductor DFB-LD Quartz glass A branch circuit composed of an optical waveguide branches to the first semiconductor PD side and the second semiconductor PD side, and the light branched to the first semiconductor PD side Quartz glass Light that has entered the first semiconductor PD after passing through a wavelength demultiplexing circuit composed of an optical waveguide and branched to the second semiconductor PD side directly does not pass through the wavelength demultiplexing circuit, but is directly in the second semiconductor PD. Configured to be incident on And means for controlling the oscillation wavelength of the semiconductor DFB-LD by changing the temperature of the substrate. It is characterized by that. Therefore, according to the present invention, compared with the conventional wavelength stabilized laser of the bulk component assembling method, the number of components is small, the size is small, the mechanical and thermal stability is high, the wavelength and the output are high. However, a stable and inexpensive wavelength-stabilized laser can be realized.
[0095]
Also, according to the wavelength stabilized laser of the present invention, a material having a refractive index temperature coefficient opposite to that of the silica-based glass waveguide is inserted, and the wavelength demultiplexing circuit MZ interferometer, AWG or grating is temperature independent. Therefore, the wavelength error can be further reduced.
[0096]
Further, according to the wavelength stabilized laser of the present invention, the stray light from the semiconductor DFB-LD is prevented from entering the first semiconductor PD and the second semiconductor PD by the light absorber, thereby reducing the output error and the wavelength error. It can be further reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a transmission spectrum from an MZ interferometer.
FIG. 3 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a transmission spectrum from an AWG to an output port connected to a monitor PD.
FIG. 5 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a transmission spectrum of a grating.
FIG. 7 is a diagram showing a transmission spectrum of a λ / 4 phase shift grating.
FIG. 8 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a configuration of a temperature-independent grating.
FIG. 12 is a top view showing a configuration of a wavelength stabilized laser according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a top view showing another configuration of the wavelength stabilized laser according to the seventh embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a top view showing another configuration of the wavelength stabilized laser according to the seventh embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a perspective view showing a configuration of a wavelength stabilized laser module using the wavelength stabilized laser chip shown in the first to seventh embodiments.
FIG. 16 is a top view showing a configuration of a conventional wavelength stabilized laser (wavelength stabilized light source).
FIG. 17 shows a transmission spectrum of etalon.
[Explanation of symbols]
10, 11 Silica-based glass waveguide constituting MZ interferometer
12, 13 Monitor PD
14 Semiconductor DFB laser
15 PLC chip
16 Directional coupler
17 MZ interferometer
18, 19 Silica-based glass waveguide constituting directional coupler
21 AWG
22 and 23 slab waveguide constituting AWG
24-1, 24-2 ... 24-M array waveguides constituting AWG
26-1, 26-2 ... 26-N AWG output waveguide
31 grating (refractive index modulation part)
32 Silica-based glass waveguide with grating
41 Temperature independent MZ interferometer
42 Polymer (silicone resin)
51 Temperature independent AWG
52 Silicone resin
61 Grating forming part
62 Silicone resin
63 Upper cladding
64 core
65 Lower cladding
66 Si substrate
67 Temperature independent grating (refractive index modulation part)
71 Absorber
81 body
82 Peltier element
83 Soaking plate
84 Thermistor
85 Semiconductor DFB laser chip
86 Fiber block
87 Optical fiber
88 Fiber connector
89 Electrical terminal
90 Printed circuit board
91,92 PD voltage monitor
93 LD driver
94 Temperature control circuit
95 APC control circuit
Claims (8)
前記半導体DFB−LDの前方または後方からの出射光を、前記石英系ガラス光導波路から構成した分岐回路で前記第1半導体PD側と前記第2半導体PD側とに分岐し、前記第1半導体PD側に分岐された光は前記石英系ガラス光導波路から構成した波長分波回路を通過した後に前記第1半導体PDに入射し、前記第2半導体PD側に分岐された光は前記波長分波回路を通過せずに直接前記第2半導体PDに入射するように構成し、
前記基板の温度を変化させて前記半導体DFB−LDの発振波長を制御する手段を備えたことを特徴とする波長安定化レーザ。A wavelength-stabilized laser in which one semiconductor DFB-LD mounted on a substrate, two first semiconductor PDs and second semiconductor PDs, and a silica-based glass optical waveguide fabricated on the substrate are hybrid-integrated. There,
The outgoing light from the front or rear of the semiconductor DFB-LD is branched into the first semiconductor PD side and the second semiconductor PD side by a branch circuit composed of the silica-based glass optical waveguide, and the first semiconductor PD The light branched to the side passes through the wavelength demultiplexing circuit composed of the silica glass optical waveguide and then enters the first semiconductor PD, and the light branched to the second semiconductor PD side is the wavelength demultiplexing circuit configured to be incident directly on the second semiconductor PD without passing through the,
A wavelength stabilized laser comprising means for controlling an oscillation wavelength of the semiconductor DFB-LD by changing a temperature of the substrate .
前記波長分波回路がMZ干渉計であることを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength stabilized laser according to claim 1 , wherein
The wavelength stabilization laser, wherein the wavelength demultiplexing circuit is an MZ interferometer.
前記波長分波回路がAWGであることを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength stabilized laser according to claim 1 , wherein
The wavelength stabilizing laser, wherein the wavelength demultiplexing circuit is an AWG.
前記波長分波回路が前記石英系ガラス導波路のコア中にグレーティングを形成してなるものであることを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength stabilized laser according to claim 1 , wherein
2. A wavelength-stabilized laser, wherein the wavelength demultiplexing circuit is formed by forming a grating in the core of the silica-based glass waveguide.
前記MZ干渉計を構成する石英系ガラス導波路の一部において、前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を、上部クラッドとコアを除去した部分又は上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に挿入することにより、前記MZ干渉計を温度無依存化したことを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength-stabilized laser according to claim 2 ,
In a part of the silica glass waveguide constituting the MZ interferometer, a material having a refractive index temperature coefficient opposite in sign to that of the silica glass waveguide is obtained by removing the upper clad and the core, or the upper clad and the core, A wavelength-stabilized laser characterized in that the MZ interferometer is made temperature-independent by inserting it in a portion where the lower cladding is removed.
前記AWGを構成する石英系ガラス導波路の一部において、前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を、上部クラッドとコアを除去した部分または上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に挿入することにより、前記AWGを温度無依存化したことを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength-stabilized laser according to claim 3 ,
In a part of the silica-based glass waveguide constituting the AWG, a material having a refractive index temperature coefficient opposite to that of the silica-based glass waveguide is removed from the upper clad and the core, or the upper clad, the core, and the lower clad. A wavelength-stabilized laser characterized in that the AWG is made temperature-independent by inserting it in a portion from which the above are removed.
前記グレーティング上部の上部クラッドを一部または全部除去した部分に前記石英系ガラス導波路と逆符号の屈折率温度係数を有する材料を挿入することにより、前記グレーティングを温度無依存化したことを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength stabilized laser according to claim 4 , wherein
The grating is made temperature-independent by inserting a material having a refractive index temperature coefficient opposite to that of the silica-based glass waveguide into a portion where the upper cladding of the upper part of the grating is partially or entirely removed. Wavelength stabilized laser.
前記石英系ガラス導波路を構成する上部クラッド及び下部クラッドを除去した部分、或いは、上部クラッドとコアと下部クラッドとを除去した部分に吸光剤を挿入し、この吸光剤によって、前記半導体DFB−LDからの迷光が前記第1半導体PD及び第2半導体PDに入射するのを防止する構成としたことを特徴とする波長安定化レーザ。The wavelength stabilized laser according to claim 1 , wherein
A light-absorbing agent is inserted into a portion where the upper clad and lower clad constituting the silica-based glass waveguide are removed, or a portion where the upper clad, the core and the lower clad are removed, and the semiconductor DFB-LD is obtained by using this light-absorbing agent. A wavelength-stabilized laser characterized in that stray light from the laser beam is prevented from entering the first semiconductor PD and the second semiconductor PD.
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