JP4068173B2 - Gamma camera - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Tl-201とTc-99mとを被検体に同時投与し、Tl-201とTc-99m各々の生体内分布を個別に生成するガンマカメラに関する。
【０００２】
【従来の技術】
Tl-201とTc-99mとを同時に投与する場合、互いのクロストークを除去する処理、つまりクロストーク補正が重要である。
従来のこのクロストーク補正の方法としては、次の（１）、（２）の方法が代表的である。
（１）Tl-201に対しては、そのエネルギーピークである71keV を中心に26keV の幅でメインエネルギーウインドウが設定される。また、このメインエネルギーウインドウから離間して、100keVを中心に10keV の幅でサブエネルギーウインドウが設定される。このサブエネルギーウインドウ内の計数値に定数を乗算し、この乗算値を、Tl-201のメインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロストーク成分（混入成分）の量として推定し、Tl-201のメインエネルギーウインドウ内の計数値から当該クロストーク成分を引き算することにより、Tl-201へのクロストーク成分を除去する補正（クロストーク補正）を行っている。Tc-99mに関するそのエネルギーピークである140keVを中心に28keV の幅で設定されるメインエネルギーウインドウに対するTl-201のクロストーク成分も同様に推定し、同様の方法でクロストーク補正が行われる。
（２）Tl-201のメインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロストーク成分としては、鉛でできたコリメータにより発生するＫ−Ｘ線がある。S.C.Moore らは、このメインエネルギーウインドウの他に、上記100keVを中心に10keV の幅のサブエネルギーウインドウを使って、Ｋ−Ｘ線も含むクロストーク成分を除去する補正を行っている。
しかし、いずれの方法も高い精度でクロストーク補正を行うことができなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い精度でクロストーク補正を行うことができるガンマカメラを提供することである。
【０００４】
本発明のガンマカメラは、被検体に投与されたTl-201とTc-99mとから放射されるガンマ線を検出するためのカメラ本体と、Tl-201のエネルギーピークである71keVを含む第１のメインエネルギーウインドウ、前記第１のメインエネルギーウインドウに高エネルギー側に隣接し、 Tc-99m からのガンマ線が支配的である第２のサブエネルギーウインドウ、Tc-99mのエネルギーピークである140keV を含む第３のメインエネルギーウインドウ、前記第３のメインエネルギーウインドウに高エネルギー側に隣接し、Tl-201のエネルギーピークである167keVを含み、かつ前記第３のメインエネルギーウインドウと略同等の幅を有する第４のサブエネルギーウインドウ毎に、前記カメラ本体の出力を計数する手段と、前記第２のサブエネルギーウインドウに対応する第２の計数値と、前記第２のサブエネルギーウインドウの幅に対する前記第１のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づいて、前記第１のメインエネルギーウインドウに対応する第１の計数値をクロストーク補正し、前記第４のサブエネルギーウインドウに対応する第４の計数値と、前記第４のサブエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギーピークに対する前記第３のメインエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギーピークとのガンマ線の放出率の割合とに基づいて、前記第３のメインエネルギーウインドウに対応する第３の計数値をクロストーク補正する手段と、前記クロストーク補正された第１の計数値に基づいてTl-201の生体内分布を生成し、前記クロストーク補正された第３の計数値に基づいてTc-99mの生体内分布を生成する手段とを具備する。
【０００５】
前記クロストーク補正手段は、前記第２の計数値に前記比を乗算した値を前記第１の計数値から引き算することにより前記第１の計数値をクロストーク補正することを特徴とする。
【０００６】
前記クロストーク補正手段は、前記第４の計数値に前記割合を乗算した値を前記第３の計数値から引き算することにより前記第３の計数値をクロストーク補正することを特徴とする。
【０００８】
（作用）
Tl-201に関する第１のメインエネルギーウインドウに対応する第１の計数値は、第２のサブエネルギーウインドウに対応する第２の計数値と、第２のサブエネルギーウインドウの幅に対する第１のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づいてクロストーク補正される。
【０００９】
第２のサブエネルギーウインドウは、Tc-99mからのガンマ線が支配的であり、Tl-201からのガンマ線は少ないという性質がある。また、Tc-99mは、そのガンマ線のエネルギースペクトラムが、第１のメインエネルギーウインドウからそれに隣接する第２のサブエネルギーウインドウまでの間に渡って、比較的変動が少ないという性質を有している。したがって、Tl-201に関する第１のメインエネルギーウインドウに混入するTc-99mのクロストーク成分は、第２のサブエネルギーウインドウ内の第２の計数値と両ウインドウの幅の比と応じて、高精度で推定することができ、これによりTl-201の第１のメインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロストーク成分を高精度で除去することができる。
【００１０】
また、第４のサブエネルギーウインドウは、Tl-201からのガンマ線が支配的であり、Tc-99mからのガンマ線は少ないという性質がある。また、第３のメインエネルギーウインドウと第４のサブエネルギーウインドウとの間のTl-201からのガンマ線の放出率の割合は固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関する第３のメインエネルギーウインドウに混入するTl-201のクロストーク成分は、第４のサブエネルギーウインドウ内の第４の計数値、当該放出率の割合と応じて、高精度で推定することができ、これによりTc-99mの第３のメインエネルギーウインドウに対するTl-201のクロストーク成分を高精度で除去することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるガンマカメラの一実施形態を説明する。図１に本実施形態によるガンマカメラのブロック図を示す。図２にTl-201とTc-99mそれぞれのエネルギースペクトラムを示す。
カメラ本体１は、被検体に投与されたTl-201とTc-99mの２核種から放出されるガンマ線を検出し、入射ガンマ線のエネルギー情報と入射ガンマ線の入射位置情報とを出力するために、例えばＣｄＺｎＴｅの半導体検出素子の２次元アレイ構造、又はシンチレータとライトガイドと光電子増倍管（ＰＭＴ）とが組み合わされた構造を有している。
【００１２】
カウンタユニット２は、カメラ本体１の出力（エネルギー情報と入射位置情報）に基づいて、入射位置毎に、且つ図２に示すような６種のエネルギーウインドウＡ〜Ｆ毎に入射ガンマ線を計数する。
【００１３】
Tl-201に関するメインエネルギーウインドウＢ（第１のメインエネルギーウインドウ）は、Tl-201のエネルギーピークである71keV に対して77keV を中心として22keV(34％) の幅に設定される。Tl-201に関するサブエネルギーウインドウＡは、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢからエネルギー軸に沿って低エネルギー側に連続して、つまりTl-201のメインエネルギーウインドウＢに隣接して、5keVの幅に設定される。Tl-201に関するもう１つのサブエネルギーウインドウＣ（第２のサブエネルギーウインドウ）は、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢから高エネルギー側に連続して、つまりTl-201のメインエネルギーウインドウＢに隣接して、5keVの幅に設定され、好ましくは 88keV乃至 93keVの範囲内に設定される。
【００１４】
Tc-99mに関するメインエネルギーウインドウＥ（第３のメインエネルギーウインドウ）は、Tc-99mのエネルギーピークである140keVを中心として28keV(20％) の幅に設定される。Tc-99mに関するサブエネルギーウインドウＤは、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥからエネルギー軸に沿って低エネルギー側に連続して、つまりTc-99mのメインエネルギーウインドウＥに隣接して、10keV の幅に設定される。
【００１５】
Tc-99mに関するもう１つのサブエネルギーウインドウＦ（第４のサブエネルギーウインドウ）は、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥから高エネルギー側に連続して、つまりTc-99mのメインエネルギーウインドウＥに隣接し、Tl-201のもう１つのエネルギーピークである167keVを含み、しかもメインエネルギーウインドウＥの幅と同等の幅になるように、30keV の幅に設定される。
【００１６】
カウンタユニット２からは、エネルギーウインドウＡ〜Ｆそれぞれに対応する計数値ＣA 〜ＣF が出力される。
ノイズ成分計算部３は、Tl-201ノイズ成分計算部４と、Tc-99mノイズ成分計算部５とを有する。ノイズ成分には、散乱成分と、クロストーク成分とが含まれる。Tl-201ノイズ成分計算部４は、Tl-201に関する３つのエネルギーウインドウＡ〜Ｃそれぞれに対応する計数値ＣA 〜ＣC を入力し、３つの計数値ＣA 〜ＣC に基づき、ＴＥＷ法(triple energy window method) にしたがって、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに含まれるノイズ成分（クロストーク成分＋散乱成分）Ｃs1を計算し、補正回路９に出力する。
【００１７】
ＴＥＷ法は周知の技術であり、簡単に説明すると、台形の面積公式にしたがって、
１／２×｛（ＣA ＋ＣC ）×ＷB ｝
によりノイズ成分を求めるというものである。
【００１８】
Tc-99mノイズ成分計算部５は、Tc-99mに関する３つのエネルギーウインドウＤ〜Ｆそれぞれに対応する計数値ＣD 〜ＣF を入力し、３つの計数値ＣD 〜ＣF に基づき、同様に、ＴＥＷ法にしたがって、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥに含まれるノイズ成分（クロストーク成分＋散乱成分）Ｃs2を計算し、補正回路９に出力する。
【００１９】
クロストーク成分計算部６は、Tl-201クロストーク成分計算部７と、Tc-99mクロストーク成分計算部８とを有する。Tl-201クロストーク成分計算部７は、Tl-201に関するサブエネルギーウインドウＣに対応する計数値ＣC を入力し、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに混入するTc-99mのクロストーク成分Ｃc1だけ計算し、補正回路９に出力する。
【００２０】
Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに混入するTc-99mのクロストーク成分Ｃc1は、ＷB ，ＷC をそれぞれエネルギーウインドウＢ，Ｃの幅として、次のように計算される。
Ｃc1＝ＣC ×（ＷB ／ＷC ）
＝ＣC ×（５／２２）
サブエネルギーウインドウＣでは、Tc-99mからのガンマ線が支配的であり、Tl-201からのガンマ線は少ないという性質がある。この性質は、サブエネルギーウインドウＣを 88keV乃至 93keVの範囲内に設定することによりより顕著にすることができる。また、Tc-99mは、そのガンマ線のエネルギースペクトラムが、メインエネルギーウインドウＢからそれに隣接するサブエネルギーウインドウＣまでの間に渡って、比較的変動が少ないという性質を有している。したがって、Tl-201に関するメインエネルギーウインドウＢに混入するTc-99mのクロストーク成分は、サブエネルギーウインドウＣ内の計数値ＣC に対して、両ウインドウＢ，Ｃの幅の比と比較的対応している。これにより、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに混入するTc-99mのクロストーク成分Ｃc1を比較的高精度で推定することができる。
【００２１】
Tc-99mクロストーク成分計算部８は、サブエネルギーウインドウＦに対応する計数値ＣF を入力し、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥに混入するTl-201のクロストーク成分Ｃc2を計算し、補正回路９に出力する。
【００２２】
メインエネルギーウインドウＥに含まれるTl-201のエネルギーピーク(135keV)でのTl-201からのガンマ線の放出率と、サブエネルギーウインドウＦに含まれるTl-201のエネルギーピーク(167keV)でのTl-201からのガンマ線の放出率との割合は、“３：１１”でTl-201に固有であるので、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥに混入するTl-201のクロストーク成分Ｃc2は、次のように計算される。
Ｃc2＝ＣF ×（３／１１）
サブエネルギーウインドウＦは、Tl-201からのガンマ線が支配的であり、Tc-99mからのガンマ線は少ないという性質がある。また、メインエネルギーウインドウＥに含まれるTl-201のエネルギーピーク(135keV)でのTl-201からのガンマ線の放出率と、サブエネルギーウインドウＦに含まれるTl-201のエネルギーピーク(167keV)でのTl-201からのガンマ線の放出率との割合は、“３：１１”で固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関するメインエネルギーウインドウＥに混入するTl-201のクロストーク成分Ｃc2は、サブエネルギーウインドウＦに対応する計数値ＣF と、当該放出率の割合と応じて、比較的高精度で推定することができる。
【００２３】
補正回路９は、カウンタユニット２から両核種のメインエネルギーウインドウＢ，Ｅそれぞれに関する計数値ＣB ，ＣE を入力し、ノイズ成分計算部３からノイズ成分Ｃs1、ノイズ成分Ｃs2を入力し、クロストーク計算部６からTc-99mのクロストーク成分Ｃc1、Tl-201のクロストーク成分Ｃc2を入力する。
【００２４】
補正回路９は、Tl-201、Tc-99mに関してそれぞれ２種類づつの生体内分布を生成することができる。第１の種類の生体内分布（第１の生体内分布）は、ノイズ成分（散乱成分とクロストーク成分との両方）を除去した生体内分布であり、第２の種類の生体内分布（第２の生体内分布）は、散乱成分を除去しないで、クロストーク成分だけを除去した生体内分布である。Tl-201に関する第１の生体内分布を、Ｉ(Tl-201)で表し、Tl-201に関する第２の生体内分布を、Ｉ(Tl-201)’で表す。同様に、Tc-99mに関する第１の生体内分布を、Ｉ(Tc-99m)で表し、Tc-99mに関する第２の生体内分布を、Ｉ(Tc-99m)’で表す。
【００２５】
補正回路９は、
ＣB −Ｃs1
により、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに関する計数値ＣB に対して、ノイズ補正（クロストーク成分とノイズ成分との除去）を行い、このノイズ補正をしたＣB に基づいてＩ(Tl-201)を生成する。このTl-201に関する第１の生体内分布Ｉ(Tl-201)は、ディスプレイ１０に送られ、表示される。
【００２６】
同様に、補正回路９は、
ＣE −Ｃs2
により、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥに関する計数値ＣE に対して、ノイズ補正（クロストーク成分とノイズ成分との除去）を行い、このノイズ補正をしたＣE に基づいて、Ｉ(Tc-99m)を生成する。このTc-99mに関する第１の生体内分布Ｉ(Tc-99m)は、ディスプレイ１０に送られ、表示される。
【００２７】
また、補正回路９は、
ＣB −Ｃc1
により、Tl-201のメインエネルギーウインドウＢに関する計数値ＣB に対して、散乱補正（散乱成分の除去）は行わず、クロストーク補正だけを行い、このクロストーク補正だけをしたＣB に基づいてＩ(Tl-201)’を生成する。このTl-201に関する第１の生体内分布Ｉ(Tl-201)’は、ディスプレイ１０に送られ、表示される。
【００２８】
同様に、補正回路９は、
ＣE −Ｃc2
により、Tc-99mのメインエネルギーウインドウＥに関する計数値ＣE に対して、散乱補正（散乱成分の除去）は行わず、クロストーク補正だけを行い、このクロストーク補正だけをしたＣE に基づいて、Ｉ(Tc-99m)’を生成する。このTc-99mに関する第１の生体内分布Ｉ(Tc-99m)’は、ディスプレイ１０に送られ、表示される。
【００２９】
このように本実施形態によれば、高精度でクロストーク成分を推定し、したがってクロストーク補正を高精度で行うことができる。
また、クロストーク成分だけを除去した生体内分布と、散乱成分とクロストーク成分との両方を除去した生体内分布との２種類を生成することができる。
さらに、サブエネルギーウインドウＣ，Ｆを、ノイズ補正（ＴＥＷ法）とクロストーク補正とで共有することができ、ノイズ補正とクロストーク補正とで別々なエネルギーウインドウが必要なく、計数処理の観点から効率的である。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【００３０】
【発明の効果】
本発明によれば、Tl-201に関する第１のメインエネルギーウインドウに対応する第１の計数値は、第２のサブエネルギーウインドウに対応する第２の計数値と、第２のサブエネルギーウインドウの幅に対する第１のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づいてクロストーク補正される。
【００３１】
第２のサブエネルギーウインドウは、Tc-99mからのガンマ線が支配的であり、Tl-201からのガンマ線は少ないという性質がある。また、Tc-99mは、そのガンマ線のエネルギースペクトラムが、第１のメインエネルギーウインドウからそれに隣接する第２のサブエネルギーウインドウまでの間に渡って、比較的変動が少ないという性質を有している。したがって、Tl-201に関する第１のメインエネルギーウインドウに混入するTc-99mのクロストーク成分は、第２のサブエネルギーウインドウ内の第２の計数値と両ウインドウの幅の比と応じて、高精度で推定することができ、これによりTl-201の第１のメインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロストーク成分を高精度で除去することができる。
【００３２】
また、第４のサブエネルギーウインドウは、Tl-201からのガンマ線が支配的であり、Tc-99mからのガンマ線は少ないという性質がある。また、第３のメインエネルギーウインドウと第４のサブエネルギーウインドウとの間のTl-201からのガンマ線の放出率の割合は固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関する第３のメインエネルギーウインドウに混入するTl-201のクロストーク成分は、第４のサブエネルギーウインドウ内の第４の計数値、当該放出率の割合と応じて、高精度で推定することができ、これによりTc-99mの第３のメインエネルギーウインドウに対するTl-201のクロストーク成分を高精度で除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態によるガンマカメラの構成を示すブロック図。
【図２】 Tl-201とTc-99mそれぞれのエネルギースペクトラム及びエネルギーウインドウを示す図。
【符号の説明】
１…カメラ本体、
２…カウンタユニット、
３…ノイズ成分計算部、
４…Tl-201ノイズ成分計算部、
５…Tc-99mノイズ成分計算部、
６…クロストーク成分計算分、
７…Tl-201クロストーク成分計算部、
８…Tc-99mクロストーク成分計算部、
９…補正回路、
１０…ディスプレイ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gamma camera that simultaneously administers Tl-201 and Tc-99m to a subject and individually generates biodistributions of Tl-201 and Tc-99m.
[0002]
[Prior art]
When Tl-201 and Tc-99m are administered at the same time, a process for removing crosstalk, that is, crosstalk correction is important.
The following methods (1) and (2) are typical as conventional methods for correcting the crosstalk.
(1) For Tl-201, a main energy window is set with a width of 26 keV centering on the energy peak of 71 keV. In addition, a sub-energy window is set with a width of 10 keV centering on 100 keV apart from the main energy window. The count value in this sub energy window is multiplied by a constant, and this multiplied value is estimated as the amount of Tc-99m crosstalk component (mixed component) with respect to the main energy window of Tl-201, and the main energy of Tl-201 is estimated. Correction (crosstalk correction) for removing the crosstalk component to Tl-201 is performed by subtracting the crosstalk component from the count value in the window. The crosstalk component of Tl-201 with respect to the main energy window set with a width of 28 keV around the energy peak of 140 keV with respect to Tc-99m is similarly estimated, and crosstalk correction is performed in the same manner.
(2) As a crosstalk component of Tc-99m with respect to the main energy window of Tl-201, there is a K-X ray generated by a collimator made of lead. In addition to the main energy window, SCMoore et al. Uses a sub-energy window having a width of 10 keV centering on the above-mentioned 100 keV to correct for crosstalk components including K-X rays.
However, none of the methods can perform crosstalk correction with high accuracy.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a gamma camera capable of performing crosstalk correction with high accuracy.
[0004]
The gamma camera of the present invention includes a camera body for detecting gamma rays emitted from Tl-201 and Tc-99m administered to a subject, and a first main including 71 keV which is an energy peak of Tl-201. An energy window, a second sub-energy window adjacent to the first main energy window on the high energy side, where gamma rays from Tc-99m dominate, and a third peak containing 140 keV, the energy peak of Tc-99m A main energy window, a fourth sub-adjacent to the third main energy window on the high energy side, including 167 keV which is an energy peak of Tl-201, and having a width substantially equal to the third main energy window Means for counting the output of the camera body for each energy window; and a second count corresponding to the second sub-energy window. Crosstalk correcting a first count value corresponding to the first main energy window based on a value and a ratio of the width of the first main energy window to the width of the second sub-energy window; The fourth count value corresponding to the fourth sub energy window and the energy peak of Tl-201 included in the third main energy window with respect to the energy peak of Tl-201 included in the fourth sub energy window. On the basis of the ratio of the gamma ray emission rate to the third count value corresponding to the third main energy window, and on the basis of the crosstalk corrected first count value. A Tl-201 biodistribution is generated, and a Tc-99m biodistribution is generated based on the third count value corrected for the crosstalk. And means.
[0005]
The crosstalk correcting means corrects the first count value by crosstalk correction by subtracting a value obtained by multiplying the second count value by the ratio from the first count value.
[0006]
The crosstalk correction means crosstalk corrects the third count value by subtracting a value obtained by multiplying the fourth count value by the ratio from the third count value.
[0008]
( Function)
The first count value corresponding to the first main energy window for Tl-201 is the first count energy corresponding to the second count value corresponding to the second sub energy window and the width of the second sub energy window. Crosstalk correction is performed based on the window width ratio.
[0009]
The second sub-energy window has the property that the gamma rays from Tc-99m are dominant and the gamma rays from Tl-201 are few. Further, Tc-99m has a property that the energy spectrum of the gamma ray has relatively little fluctuation from the first main energy window to the second sub energy window adjacent thereto. Therefore, the crosstalk component of Tc-99m mixed in the first main energy window related to Tl-201 is highly accurate according to the ratio of the second count value in the second sub-energy window and the width of both windows. Thus, the crosstalk component of Tc-99m with respect to the first main energy window of Tl-201 can be removed with high accuracy.
[0010]
The fourth sub-energy window has the property that the gamma rays from Tl-201 are dominant and the gamma rays from Tc-99m are few. Further, the ratio of the gamma ray emission rate from Tl-201 between the third main energy window and the fourth sub energy window is unique. Therefore, the crosstalk component of Tl-201 mixed in the third main energy window related to Tc-99m is highly accurate according to the fourth count value in the fourth sub-energy window and the ratio of the emission rate. Thus, the crosstalk component of Tl-201 with respect to the third main energy window of Tc-99m can be removed with high accuracy.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a gamma camera according to the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram of the gamma camera according to the present embodiment. FIG. 2 shows the energy spectrum of each of Tl-201 and Tc-99m.
The
[0012]
Based on the output (energy information and incident position information) of the
[0013]
The main energy window B (first main energy window) relating to Tl-201 is set to a width of 22 keV (34%) centering on 77 keV with respect to 71 keV which is the energy peak of Tl-201. The sub energy window A related to Tl-201 has a width of 5 keV continuously from the main energy window B of Tl-201 to the lower energy side along the energy axis, that is, adjacent to the main energy window B of Tl-201. Is set. Another sub-energy window C (second sub-energy window) for Tl-201 is continuous from the main energy window B of Tl-201 to the higher energy side, that is, adjacent to the main energy window B of Tl-201. Thus, the width is set to 5 keV, preferably in the range of 88 keV to 93 keV.
[0014]
The main energy window E (third main energy window) relating to Tc-99m is set to a width of 28 keV (20%) with 140 keV being the energy peak of Tc-99m as the center. The sub-energy window D related to Tc-99m has a width of 10 keV continuously from the main energy window E of Tc-99m to the lower energy side along the energy axis, that is, adjacent to the main energy window E of Tc-99m. Is set.
[0015]
Another sub-energy window F (fourth sub-energy window) for Tc-99m is continuous from the main energy window E of Tc-99m to the higher energy side, that is, adjacent to the main energy window E of Tc-99m. , Which is 167 keV, which is another energy peak of Tl-201, and is set to a width of 30 keV so as to be equal to the width of the main energy window E.
[0016]
The counter unit 2 outputs count values CA to CF corresponding to the energy windows A to F, respectively.
The noise
[0017]
The TEW method is a well-known technique, and in brief, according to the trapezoidal area formula,
1/2 × {(CA + CC) × WB}
Thus, the noise component is obtained.
[0018]
The Tc-99m noise component calculation unit 5 inputs the count values CD to CF corresponding to the three energy windows D to F with respect to Tc-99m, and similarly applies the TEW method based on the three count values CD to CF. Therefore, the noise component (crosstalk component + scattering component) Cs2 included in the main energy window E of Tc-99m is calculated and output to the correction circuit 9.
[0019]
The crosstalk
[0020]
The crosstalk component Cc1 of Tc-99m mixed in the main energy window B of Tl-201 is calculated as follows, where WB and WC are the widths of the energy windows B and C, respectively.
Cc1 = CC x (WB / WC)
= CC x (5/22)
In the sub-energy window C, the gamma rays from Tc-99m are dominant, and the gamma rays from Tl-201 are few. This property can be made more remarkable by setting the sub-energy window C within the range of 88 keV to 93 keV. Further, Tc-99m has a property that the energy spectrum of the gamma ray has relatively little fluctuation from the main energy window B to the sub energy window C adjacent thereto. Therefore, the crosstalk component of Tc-99m mixed in the main energy window B related to Tl-201 relatively corresponds to the ratio of the widths of both windows B and C to the count value CC in the sub energy window C. Yes. Thereby, the crosstalk component Cc1 of Tc-99m mixed in the main energy window B of Tl-201 can be estimated with relatively high accuracy.
[0021]
The Tc-99m crosstalk component calculator 8 receives the count value CF corresponding to the sub energy window F, calculates the Tl-201 crosstalk component Cc2 mixed in the main energy window E of Tc-99m, and corrects the correction circuit. Output to 9.
[0022]
Release rate of gamma rays from Tl-201 at Tl-201 energy peak (135keV) included in main energy window E, and Tl-201 at Tl-201 energy peak (167keV) included in sub energy window F Since the ratio of the gamma ray emission rate from “3:11” is specific to Tl-201, the crosstalk component Cc2 of Tl-201 mixed in the main energy window E of Tc-99m is as follows: Is calculated.
Cc2 = CF x (3/11)
The sub energy window F has the property that the gamma rays from Tl-201 are dominant and the gamma rays from Tc-99m are few. Also, the emission rate of gamma rays from Tl-201 at the energy peak (135 keV) of Tl-201 included in the main energy window E, and Tl at the energy peak (167 keV) of Tl-201 included in the sub-energy window F. The ratio with the emission rate of -201 from -201 has a characteristic of "3:11". Therefore, the crosstalk component Cc2 of Tl-201 mixed in the main energy window E relating to Tc-99m is estimated with relatively high accuracy according to the count value CF corresponding to the sub energy window F and the ratio of the emission rate. can do.
[0023]
The correction circuit 9 inputs the count values CB and CE relating to the main energy windows B and E of both nuclides from the counter unit 2, inputs the noise component Cs1 and noise component Cs2 from the noise
[0024]
The correction circuit 9 can generate two types of biodistributions for Tl-201 and Tc-99m. The first type of biodistribution (first biodistribution) is a biodistribution from which noise components (both scattering and crosstalk components) are removed, and the second type of biodistribution (first biodistribution). 2) is a biological distribution in which only the crosstalk component is removed without removing the scattered component. The first biodistribution relating to Tl-201 is represented by I (Tl-201), and the second biodistribution relating to Tl-201 is represented by I (Tl-201) ′. Similarly, the first biodistribution for Tc-99m is represented by I (Tc-99m), and the second biodistribution for Tc-99m is represented by I (Tc-99m) ′.
[0025]
The correction circuit 9
CB -Cs1
Thus, noise correction (removal of crosstalk component and noise component) is performed on the count value CB relating to the main energy window B of Tl-201, and I (Tl-201) is calculated based on this noise corrected CB. Generate. The first biodistribution I (Tl-201) related to Tl-201 is sent to the display 10 and displayed.
[0026]
Similarly, the correction circuit 9
CE -Cs2
Thus, noise correction (removal of the crosstalk component and noise component) is performed on the count value CE related to the main energy window E of Tc-99m, and I (Tc-99m) is calculated based on this noise corrected CE. Is generated. The first biodistribution I (Tc-99m) related to Tc-99m is sent to the display 10 and displayed.
[0027]
The correction circuit 9
CB -Cc1
Thus, the count value CB relating to the main energy window B of Tl-201 is not subjected to scattering correction (scattering component removal), only crosstalk correction is performed, and I ( Tl-201) '. The first biodistribution I (Tl-201) ′ relating to Tl-201 is sent to the display 10 and displayed.
[0028]
Similarly, the correction circuit 9
CE -Cc2
Thus, the count value CE for the main energy window E of Tc-99m is not subjected to scatter correction (removal of scattered components), only crosstalk correction is performed, and CE based only on this crosstalk correction is used. (Tc-99m) 'is generated. The first biodistribution I (Tc-99m) ′ relating to Tc-99m is sent to the display 10 and displayed.
[0029]
As described above, according to the present embodiment, the crosstalk component can be estimated with high accuracy, and therefore, the crosstalk correction can be performed with high accuracy.
In addition, two types of distributions can be generated: biological distribution from which only the crosstalk component is removed, and biological distribution from which both the scattering component and the crosstalk component are removed.
Furthermore, the sub energy windows C and F can be shared by the noise correction (TEW method) and the crosstalk correction, and separate energy windows are not required for the noise correction and the crosstalk correction, so that efficiency is improved from the viewpoint of counting processing. Is.
The present invention is not limited to the embodiments described above, and can be implemented with various modifications.
[0030]
【The invention's effect】
According to the present invention, the first count value corresponding to the first main energy window for Tl-201 is the second count value corresponding to the second sub energy window and the width of the second sub energy window. And crosstalk correction based on the ratio of the width of the first main energy window to.
[0031]
The second sub-energy window has the property that the gamma rays from Tc-99m are dominant and the gamma rays from Tl-201 are few. Further, Tc-99m has a property that the energy spectrum of the gamma ray has relatively little fluctuation from the first main energy window to the second sub energy window adjacent thereto. Therefore, the crosstalk component of Tc-99m mixed in the first main energy window related to Tl-201 is highly accurate according to the ratio of the second count value in the second sub-energy window and the width of both windows. Thus, the crosstalk component of Tc-99m with respect to the first main energy window of Tl-201 can be removed with high accuracy.
[0032]
The fourth sub-energy window has the property that the gamma rays from Tl-201 are dominant and the gamma rays from Tc-99m are few. Further, the ratio of the gamma ray emission rate from Tl-201 between the third main energy window and the fourth sub energy window is unique. Therefore, the crosstalk component of Tl-201 mixed in the third main energy window related to Tc-99m is highly accurate according to the fourth count value in the fourth sub-energy window and the ratio of the emission rate. Thus, the crosstalk component of Tl-201 with respect to the third main energy window of Tc-99m can be removed with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a gamma camera according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing energy spectra and energy windows of Tl-201 and Tc-99m, respectively.
[Explanation of symbols]
1 ... camera body,
2 ... Counter unit,
3 ... Noise component calculator,
4 ... Tl-201 noise component calculator,
5 ... Tc-99m noise component calculator,
6: Crosstalk component calculation,
7 ... Tl-201 crosstalk component calculator,
8 ... Tc-99m crosstalk component calculator,
9 ... correction circuit,
10: Display.
Claims (3)
Tl-201のエネルギーピークである71keVを含む第１のメインエネルギーウインドウ、前記第１のメインエネルギーウインドウに高エネルギー側に隣接し、 Tc-99m からのガンマ線が支配的である第２のサブエネルギーウインドウ、Tc-99mのエネルギーピークである140keV を含む第３のメインエネルギーウインドウ、前記第３のメインエネルギーウインドウに高エネルギー側に隣接し、Tl-201のエネルギーピークである167keVを含み、かつ前記第３のメインエネルギーウインドウと略同等の幅を有する第４のサブエネルギーウインドウ毎に、前記カメラ本体の出力を計数する手段と、
前記第２のサブエネルギーウインドウに対応する第２の計数値と、前記第２のサブエネルギーウインドウの幅に対する前記第１のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づいて、前記第１のメインエネルギーウインドウに対応する第１の計数値をクロストーク補正し、前記第４のサブエネルギーウインドウに対応する第４の計数値と、前記第４のサブエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギーピークに対する前記第３のメインエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギーピークとのガンマ線の放出率の割合とに基づいて、前記第３のメインエネルギーウインドウに対応する第３の計数値をクロストーク補正する手段と、
前記クロストーク補正された第１の計数値に基づいてTl-201の生体内分布を生成し、前記クロストーク補正された第３の計数値に基づいてTc-99mの生体内分布を生成する手段とを具備することを特徴とするガンマカメラ。A camera body for detecting gamma rays emitted from Tl-201 and Tc-99m administered to the subject;
A first main energy window including 71 keV which is the energy peak of Tl-201 , a second sub energy window adjacent to the first main energy window on the high energy side and in which gamma rays from Tc-99m are dominant A third main energy window including 140 keV which is an energy peak of Tc-99m, adjacent to the third main energy window on the high energy side, including 167 keV which is an energy peak of Tl-201, and the third Means for counting the output of the camera body for each fourth sub-energy window having a width substantially equal to the main energy window of
The first main energy window based on a second count value corresponding to the second sub energy window and a ratio of the width of the first main energy window to the width of the second sub energy window. Crosstalk correction is performed on the first count value corresponding to the fourth sub-energy window, and the fourth count value corresponding to the fourth sub-energy window and the Tl-201 energy peak included in the fourth sub-energy window Means for correcting the crosstalk of the third count value corresponding to the third main energy window based on the ratio of the gamma ray emission rate to the energy peak of Tl-201 included in the third main energy window;
Means for generating a biodistribution of Tl-201 based on the first count value corrected for crosstalk and generating a biodistribution of Tc-99m based on the third count value corrected for crosstalk A gamma camera comprising:
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