JP4067537B2 - 遠心式血液ポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液を搬送するための磁気軸受型遠心式ポンプ装置に関する。
血液及び血漿等の生物学的流体を搬送する磁気軸受型ポンプ装置としては、特公平3−70500号公報(特許文献1)、特公平7−51955号公報(特許文献2)などのものが知られている。これらは、インペラを構成する磁性部材を電磁石等の磁力により位置制御することでインペラが他の構成要素に全く接触しない状態で回転する磁気軸受型の遠心式もしくは軸流式のターボポンプであり、電磁石、位置センサー等を備えるインペラ位置制御部(言い換えれば、制御式磁気軸受構成部)およびインペラ回転トルク発生部(言い換えれば、非制御式磁気軸受構成部)は、ポンプハウジングと一体化した構造となっている。
特公平3−70500号公報 特公平7−51955号公報
血液の搬送に当たっては、赤血球や血小板の様な血球成分を破壊しないようにすること、および、異物反応等により、血液が凝固しないようにすることが必要である。血液接触面に摩擦界面が存在しない磁気軸受型血液ポンプ装置は、この点で非常に有利であり、月単位の長期使用血液ポンプとして有望視されている。
しかし、これらの血液ポンプ装置では、電磁石、センサー等の部材を含めて一体となっているため、数時間で終了する開心術や数日程度の短期使用のためのディスポーザブル血液ポンプとしては、高価であり、内部が血液に接触するため感染等の理由により、再利用も困難であり、すべてを廃棄しなければならない。しかし、このような使用済み医療器具は、産業廃棄物であり、その廃棄処理を考えると、できるかぎり少量であることが望ましい。
そこで、本発明の課題は、遠心式血液ポンプにおいて、再利用の困難な血液ポンプ部分のみを容易に廃棄でき、血液ポンプのための制御式磁気軸受構成部(インペラ位置制御部)および非制御式磁気軸受構成部(インペラ回転トルク発生部)を再利用でき、医療器具の産業廃棄物の発生を少なくできる遠心式血液ポンプ装置を提供するものである。
上記課題を解決するものは、血液流入ポートと血液流出ポートを有するハウジングと、該ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心式血液ポンプと、該インペラのための非制御式磁気軸受構成部と、該インペラのための制御式磁気軸受構成部とを備え、該非制御式磁気軸受構成部および前記制御式磁気軸受構成部の作用により前記インペラが前記ハウジング内の所定位置に保持された状態で回転する血液ポンプ装置であり、前記非制御式磁気軸受構成部および前記制御式磁気軸受構成部は、前記血液ポンプに着脱可能であるとともに、前記インペラは、前記制御式磁気軸受構成部側の面側に設けられた磁性部材と、前記非制御式磁気軸受構成部側の面側に設けられた永久磁石を備え、前記制御式磁気軸受構成部は、前記インペラの前記磁性部材を吸引するための固定された電磁石と、該インペラの磁性部材の位置を検出するための位置センサーを備えるインペラ位置制御ユニットであり、前記電磁石は、鉄心を備えるとともに、該鉄心の下端は、外方に突出した突出部を形成し、前記血液ポンプのハウジングの外面には、前記鉄心の下端部を収納するとともに、前記電磁石の前記鉄心の下端と前記インペラの前記磁性部材間の距離を短いものとするための凹部を備えている遠心式血液ポンプ装置である。
そして、前記インペラ位置制御ユニットの前記位置センサーの下端は、外方に突出した突出部を形成し、前記血液ポンプのハウジングの外面には、前記突出部を収納する凹部を備えていることが好ましい。また、前記非制御式磁気軸受構成部は、例えば、前記インペラの永久磁石を吸引するための永久磁石を備えるローターと、該ローターを回転させるモーターとからなるインペラ回転トルク発生ユニットである。また、前記非制御式磁気軸受構成部は、例えば、前記インペラの永久磁石を吸引しつつ回転駆動するための複数のステーターコイルを備えるインペラ回転トルク発生ユニットである。また、前記インペラ位置制御ユニットもしくはインペラ回転トルク発生ユニットのうち血液ポンプの血液流入口側に装着されるユニットは、複数に分割可能な構造を有することが好ましい。
さらに、前記複数に分割可能なインペラ位置制御ユニットは、組み合わせ用の突出部および凸部を有し、該突出部および凸部は電気的コネクター機能を有することが好ましい。そして、前記インペラ位置制御ユニットもしくは前記インペラ回転トルク発生ユニットのいずれかは、前記血液ポンプのハウジングのほぼ中央にほぼ垂直に突出するように設けられた血液流入ポートが貫通可能な開口を有することが好ましい。さらに、前記ユニットは、例えば、該血液流入ポートの上方より該血液流入ポートを前記開口を通過させることにより血液ポンプに装着可能なものである。さらに、前記血液ポンプ装置は、例えば、開口と該開口の内面に形成されたねじ溝を有する固定部材を備え、さらに、前記血液ポートの側面には、前記固定部材のねじ溝と螺合するねじ山が形成されており、前記インペラ位置制御ユニットもしくは前記インペラ回転トルク発生ユニットのいずれかは、前記血液ポンプと前記固定部材間に挟持されることにより、着脱可能に固定されるものである。
この遠心式血液ポンプ装置では、インペラは実施的に非接触状態で回転し、血液を送液できるので、血球成分に与える影響、具体的には、赤血球、血小板の損傷が生じることが少ない。使用後には、血液ポンプ部分のみを廃棄でき、血液ポンプのための制御式磁気軸受構成部(インペラ位置制御ユニット)および非制御式磁気軸受構成部(インペラ回転トルク発生ユニット)を再利用でき、医療器具の産業廃棄物の発生を少なくできる。
また、突出部およびそれを収納する凹部を備えることにより、血液ポンプに装置されたユニットのガタツキを防止できる。さらに、電磁石の鉄心の下端とインペラの磁性部材間の距離を短くすることもでき、電磁石によるインペラの磁気吸引をより確実に行うことができる。
図1は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の一実施例の断面図である。図2は、図1に示した本発明の遠心式血液ポンプ装置の平面図である。図3は、図1に示した遠心式血液ポンプ装置の血液ポンプ部分の中央付近で切断した状態の断面図である。図4は、図1に示した本発明の血液ポンプ装置を分解した状態を示す断面図である。
本発明の遠心式血液ポンプ装置1は、血液流入ポート21と血液流出ポート22を有するポンプハウジング20と、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラ23を有する遠心式血液ポンプ2と、インペラ23のための非制御式磁気軸受構成部4と、インペラ23のための制御式磁気軸受構成部3とを備え、非制御式磁気軸受構成部4および制御式磁気軸受構成部3の作用によりインペラ23がハウジング20内の所定位置に保持された状態で回転する血液ポンプ装置1である。そして、非制御式磁気軸受構成部4および制御式磁気軸受構成部3は、血液ポンプ2より着脱可能である。
言い換えれば、遠心式血液ポンプ装置1は、血液ポンプ2と、制御式磁気軸受構成部であるインペラ位置制御ユニット3と、非制御式磁気軸受構成部であるインペラ回転トルク発生ユニット4からなり、ユニット3、4は、血液ポンプ2に対して着脱可能となっている。
図面を用いて、詳細に説明する。
図1ないし図4に示す実施例の遠心式血液ポンプ装置1は、血液ポンプ2、インペラ位置制御ユニット3、インペラ位置制御ユニット3を血液ポンプ2に固定するための固定部材5、インペラ回転トルク発生ユニット4を備える。
血液ポンプ2は、血液流入ポート21と血液流出ポート22を備え、非磁性材料からなるポンプハウジング20と、このハウジング内に収納されたインペラ23からなる。血液流入ポート21の中央付近の側面には、固定部材5のねじ溝5aと螺合するためのねじ山20aが形成されている。血液流入ポート21は、ほぼ円盤状に形成されたハウジング20の上面の中央付近よりほぼ垂直に突出するように設けられている。血液流出ポート22は、ほぼ円盤状に形成されたハウジング20の側面より接線方向に突出するように設けられている。また、ハウジング20の下端部には、インペラ回転トルク発生ユニット4への装着のための円盤状の突出部20bが形成されている。
インペラ23は、円盤状に形成されており、一方の面(血液流入ポート側の面、上面側)に設けられた磁性部材26を、他方の面(下面側)に設けられた永久磁石27を備える。磁性部材26は、後述するインペラ位置制御ユニット3の電磁石33によりインペラを血液流入ポート側に吸引するために設けられている。永久磁石27は、後述するインペラ回転トルク発生ユニット4のロータ41に設けられた永久磁石41bによりインペラを血液流入ポートと反対側に吸引しつつ回転トルクを伝達可能にするために設けられている。インペラ位置制御ユニット3およびインペラ回転トルク発生ユニット4により、非接触式磁気軸受が構成され、インペラ23は、相反する方向より引っ張られることにより、ハウジング20内において、ハウジングの内面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハウジング内を回転する。磁性部材26としては、磁性ステンレスまたはニッケルまたは軟鉄部材等が使用され、等角度間隔にて複数設けてもよく、またドーナツ板状のものでもよい。永久磁石27は、インペラ23の底面付近に等角度間隔にて複数設けられてもよく、またドーナツ板状のものに多極着磁を施したものを用いてもよい。
インペラ23は、図3および図2に示すように、血液流入ポート21に対応する位置となるインペラの中央付近に形成された開口24と、開口24の周縁よりその接線方向にかつ湾曲してインペラの周縁まで延びる複数の仕切部25を備える。そして、インペラ23は、隣り合う仕切部25間により形成され、血液流入ポート21およびハウジング20の血液通路29と連通する複数の血液誘導路28を備える。
インペラ位置制御ユニット3は、図1および図3に示すように、ハウジング31と、ハウジング内に収納された複数の電磁石33と、複数の位置センサ32を有する。ハウジング31は、血液ポンプ2のハウジング20のほぼ垂直に突出する血液流入ポート21が貫通可能な開口31aを有する。このため、ユニット3は、血液ポンプ2の上方より、ポンプの上面に装着(被嵌)することおよび取り外すことができる。ユニット3をポンプ2に装着した状態において、ポンプ2のハウジング20のねじ山20aは、ユニット3の上端付近に位置しており、板状(具体的には、多角形板状)の固定部材5の開口51に形成されたねじ溝5aをねじ山20aと螺合させることにより、ユニット3は、固定部材5とポンプ2間に挟まれ固定される。逆に、固定部材5を取り外すことにより、ポンプ2よりユニット3を離脱させることができる。
ユニット3の複数(3つ)の電磁石33および複数(3つ)の位置センサ32は、それぞれ等角度間隔にて設けられており、電磁石33と位置センサ32も等角度間隔にて設けられている。電磁石33は、鉄心33aとコイル33bからなる。鉄心33aの下端およびセンサ32の下端は、ハウジング31の下面にて露出している。電磁石33は、この実施例では、図2に示すように、3個設けられている。電磁石は、3個以上でもよい。3個以上設け、これらの電磁力を後述する位置センサ32の検知結果を用いて調整することにより、インペラの中心軸(z軸)方向の力を釣り合わせ、かつ中心軸(z軸)に直交するx軸およびy軸まわりのモーメントを0にすることができる。
位置センサ32は、電磁石33と磁性部材26との隙間の間隔を検知し、この検知出力は、電磁石のコイル33bに与えられる電流を制御する制御部(図示せず)にフィードバックされる。また、インペラ23に重力等による半径方向の力が作用しても、インペラ23の永久磁石27とロータ41の永久磁石41bとの間の磁束の剪断力および電磁石33と磁性部材26との間の磁束の剪断力が作用するため、インペラ23はハウジング2の中心に保持される。
インペラ回転トルク発生ユニット4は、図1および図4に示すように、ハウジング40と、ハウジング内に収納されたインペラ回転トルク発生機構を備える。ハウジング40の上端部には、血液ポンプ2の下端突出部20bを収納(係合)する円盤状の凹部40aを備えている。血液ポンプ2の下端突出部20bとこの凹部40aとの係合により、ユニット4は、血液ポンプ2に装着される。また、両者の係合を解除することにより、血液ポンプ2よりユニット4を容易に取り外すことができる。
インペラ回転トルク発生機構は、ロータ41とロータを回転させるためのモータ42(内部構造を省略する)からなる。ロータ41は、回転板41aと回転板の一方の面(血液ポンプ側の面)に設けられた複数の永久磁石41bからなる。ロータ41の中心は、モータ42の回転軸に固定されている。永久磁石41bは、インペラ23の永久磁石の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。
次に、図5ないし図7に示す実施例の血液ポンプ装置10について説明する。
この実施例の血液ポンプ装置10の基本構成は、図1に示した血液ポンプ装置1と同じである。以下、相違点のみを説明する。
インペラ位置制御ユニット52は、複数(具体的には、2つに)に分割可能な構造となっている。ユニット52は、ユニット第1分割部53とユニット第2分割部54に分割可能であり、それぞれは略半円状となっており、両者は端部に固定されたヒンジ部材56により、開閉可能に固定され、半円状の直線部分が当接面を形成している。なお、図7の状態が開いた状態(もしくは、分割された状態)であり、図6の状態が閉じた状態(もしくは、組み立てられた状態)である。また、図6および図7に示すように、第2ユニット分割部54の端部には、ユニット組み立て用ネジ部材55と、ネジ部材55のねじ山に対応したねじ溝を備えるネジ部材取付部54bが設けられ、ユニット第1分割部53の端部であり組み立て時に、ネジ部材取付部54bと当接する部分には、ネジ部材55のねじ山に対応したねじ溝を備えるネジ部材取付部53bが設けられている。
よって、ネジ部材55により、図6に示すように、ユニット第1分割部53とユニット第2分割部54は、開放しない状態に保持される。また、図7に示すように、ユニット第1分割部53の直線部分の中央には、血液流入ポート収納用の凹部53aを、直線部分の端部には、突起53dと凹部53eを備える。ユニット第2分割部54の直線部分の中央には、血液流入ポート収納用の凹部54aを、直線部分の端部には、ユニット第1分割部53の突起53dに対応する凹部54dと、ユニット第1分割部53の凹部53eに対応する突起54eを備え、これらにより、分割ユニットの組み立てを容易かつ確実なものとしている。また、組み立てられたユニットには、4つの位置検出センサー32および4つの電磁石33の内それぞれ二つが分割されたユニット内に配分されるため、各分割ユニットのそれぞれに配線ケーブル53f,54fが設けられている。
これらの実施例によれば、ポンプハウジングの血液流入口側に配置されるインペラ位置制御ユニットが分割可能であるので、ポンプハウジングへのユニットの装着および離脱がより容易である。特に、使用時に、インペラ位置制御ユニットに不調が生じた場合でも、体外循環回路中より血液ポンプを離脱することなく、ユニットのみの交換ができる。
血液ポンプ2の血液流入ポート21の中央付近には、環状リブ20bが設けられており、組み立て装着されたユニット52が血液ポンプより離脱することを防止してる。
なお、インペラ位置制御ユニットは、図8に示すような形態としてもよい。このユニット62の基本構成は、上述したユニット52と同じであり、相違は、ユニット第1分割部53およびユニット第2分割部54の直線部分の端部に設けられた、突起62aおよびこれに対応する凹部62cもしくは凹部62bおよびこれに対応する突起62dのいずれかもしくは両者を電気コネクター機能を有するピンおよび受け部とし、ユニット第2分割部54内の電気信号をユニット第1分割部53内に伝達し、2つの分割ユニット内の配線を唯一の配線ケーブル62eとした点である。
この実施例によれば、分割されたインペラ位置制御ユニットの一方のみから電気配線が可能となるため、外部の配線コード等の部品点数を減らすことができる。
また、インペラ位置制御ユニットは、図9に示すような形態としてもよい。このユニット65の基本構成は、上述したユニット52と同じであり、相違は、組み立てられたユニット65は、3つの位置検出センサー32および3つの電磁石33を有する点であり、ユニット第1分割部53およびユニット第2分割部54には、組み立てられた状態にて、3つの位置検出センサー32および3つの電磁石33がそれぞれ等角度ごとに配置された状態となるように、配置されている。
次に、図10に示す実施例の血液ポンプ装置について説明する。
図10では、この実施例の血液ポンプ装置に用いられるインペラ位置制御ユニット70および血液ポンプの血液流入ポート付近のみを図示している。
図10の左図に示すように、ユニット70は、血液流入ポートを側面より、ユニットのほぼ中心まで挿入可能な切欠部72を有する。血液流入ポート21は、図10の右図に示すように、中央付近に環状リブ20bを有し、リブ20bより下方のポート21は、多角筒状(具体的には、8角柱状)となっている。切欠部72の閉塞部の内側面は、リング状リブ20bより下方のポート21の形状に対応して、半多角柱状となっている。血液ポンプに装着されたユニット70は、切欠部72の閉塞部の内側面とリング状リブ20bより下方のポート21の側面の係合により、ポンプに対して回転することが規制され、かつ、リブ20bにより、ポンプからの離脱も規制されている。
そして、ユニットには、図10に示すように、切欠部を除く部分に4つの位置検出センサー32および等角度間隔となるように3つの電磁石33が配置されている。また、図11のように、5つの位置検出センサー32および等角度間隔となるように4つの電磁石33を配置してもよい。これらの実施例においても、使用時に、インペラ位置制御ユニットに不調が生じた場合でも、体外循環回路中より血液ポンプを離脱することなく、ユニットのみの交換ができる。さらに、これら実施例によれば、インペラ位置制御ユニットを血液流入ポートの横からスライドさせるのみで装着可能であり、着脱がより容易である。
次に、図12に示す実施例の血液ポンプ装置80について説明する。
この血液ポンプ装置80は、血液ポンプ82、インペラ位置制御ユニット83、インペラ回転トルク発生ユニット84、インペラ回転トルク発生ユニット84を血液ポンプ82に固定するための固定部材86を備える。
血液ポンプ82は、血液流入ポート21の側面に設けられたねじ山82bの位置が、若干血液流入口側にある以外は、図1ないし図4に示した血液ポンプと同じである。簡単に説明すると、血液流入ポート21と血液流出ポート(図示せず)を備え、非磁性材料からなるポンプハウジング82aと、このハウジング内に収納されたインペラ23からなる。血液流入ポート21の血液流入口より若干下方の側面には、固定部材86のねじ溝86bと螺合するためのねじ山82bが形成されている。血液流入ポート21は、ほぼ円盤状に形成されたハウジング82aの上面の中央付近よりほぼ垂直に突出するように設けられている。血液流出ポートは、ほぼ円盤状に形成されたハウジングの側面より接線方向に突出するように設けられている。また、ハウジング82aの下端部には、インペラ位置制御ユニット83の装着のための円盤状の突出部82cが形成されている。インペラ23としては、上述したものと同じである。
インペラ位置制御ユニット83は、血液流入ポートを貫通する開口を備えない点および血液ポンプハウジング82aの下端部に設けられた円盤状の突出部82cと係合する円盤状凹部83bを備える以外は、図1ないし図4に示したインペラ位置制御ユニット3と同じであり、複数の電磁石33および位置センサ32を備えている。
インペラ回転トルク発生ユニット84は、ハウジング84aと、ハウジング内に収納されたインペラ回転トルク発生機構を備える。ハウジング84aは、血液ポンプ82のハウジング82aのほぼ垂直に突出する血液流入ポート21が貫通可能な開口84bを有する。このため、ユニット84は、血液ポンプ82の上方より、ポンプの上面に装着(被嵌)することおよび取り外すことができる。ユニット84をポンプ82に装着した状態において、ポンプ82のハウジングのねじ山82bは、ユニット84の上端付近に位置しており、板状(具体的には、多角形板状)の固定部材86の開口86aに形成されたねじ溝86bをねじ山82bと螺合させることにより、ユニット84は、固定部材86とポンプ82間に挟まれ固定される。逆に、固定部材86を取り外すことにより、ポンプよりユニットを離脱させることができる。
インペラ回転トルク発生機構85は、円筒状のロータ85bとロータマグネット85cおよびステータコイル85dからなる。ロータ85bの一端には、フランジが形成されており、このフランジの表面(血液ポンプ側の面)には複数の永久磁石85aが設けられている。永久磁石85aは、インペラ23の永久磁石27の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。
次に、図14に示す実施例の血液ポンプ装置90について説明する。
図13には、血液ポンプ装置90に用いられるインペラ回転トルク発生ユニット91が示されている。
この血液ポンプ装置90は、血液ポンプ96、インペラ位置制御ユニット83、インペラ回転トルク発生ユニット91を備える。
血液ポンプ96は、血液流入ポート21の側面に設けられたねじ山82bではなく、環状リブ96bとなっていることおよびその位置が若干下方となっている以外は、上述した図12の血液ポンプと同じであり、組み立て装着されたインペラ回転トルク発生ユニット91が血液ポンプより離脱することを防止している。インペラ23としては、上述したものと同じである。さらに、インペラ位置制御ユニット83は、上述した図12のものと同じである。
インペラ回転トルク発生ユニット91は、インペラの永久磁石を吸引しつつ回転駆動するための複数のステーターコイル94を備えるインペラ回転トルク発生ユニットであり、このような偏平型ブラシレスモーター機構を用いることにより、回転トルク発生ユニット内の可動部材を排除し、物理的に分割可能な構造としている。これにより、ユニット91は、図13に示すように、複数(具体的には、2つに)に分割可能な構造となっている。ユニット91は、ユニット第1分割部92とユニット第2分割部93に分割可能であり、それぞれは略半円状となっており、両者は端部に固定されたヒンジ部材56により、開閉可能に固定され、半円状の直線部分が当接面を形成している。なお、図13の状態が開いた状態(もしくは、分割された状態)を示している。
また、図13に示すように、ユニット第1分割部92の直線部分の中央には、血液流入ポート収納用の凹部92aを有する。ユニット第2分割部93の直線部分の中央には、血液流入ポート収納用の凹部93aを有する。さらに、第2ユニット分割部93の端部には、ユニット組み立て用ネジ部材95と、ネジ部材95のねじ山に対応したねじ溝を備えるネジ部材取付部93bが設けられ、ユニット第1分割部92の端部であり組み立て時に、ネジ部材取付部93bと当接する部分には、ネジ部材95のねじ山に対応したねじ溝を備えるネジ部材取付部92bが設けられている。よって、ネジ部材95により、ユニット第1分割部92とユニット第2分割部93は、開放しない状態に保持される。
この実施例によれば、ポンプハウジングの入り口側に配置されるインペラ回転トルク発生ユニットが分割可能となるため、ポンプハウジングへのユニットの装着および離脱がより容易である。特に、使用時に、インペラ回転トルク発生ユニットに不調が生じた場合でも、体外循環回路中より血液ポンプを離脱することなく、ユニットのみの交換ができる。
次に、図15および図16に示す本発明の血液ポンプ装置100について説明する。
この実施例の血液ポンプ装置100の基本構成は、図1ないし図4に示した血液ポンプ装置1と同じであり、相違点は、インペラ位置制御ユニット3と血液ポンプ2の当接部分の形状のみである。この血液ポンプ装置100のユニット3では、複数(3つ)の電磁石33の下端部33cおよび複数(3つ)の位置センサ32の下端部32aは、ハウジング31の下面より突出している。これに対応して、血液ポンプ2の上面には、電磁石33の突出する下端部33c(鉄心の下端)を収納する凹部20cおよび位置センサ32の突出する下端部32aを収納する凹部20dを有する。このような突出部およびそれを収納する凹部を備えることにより、血液ポンプに装置されたユニット3のガタツキを防止できる。さらに、電磁石の鉄心の下端とインペラの磁性部材間の距離を短くすることもでき、電磁石によるインペラの磁気吸引をより確実に行うことができる。また、図15に示すように、電磁石33の下端部33cおよび位置センサ32の下端部32aは、ハウジング31の下面より突出するとともに露出している。
なお、以上示した実施例において、インペラ位置制御ユニット、トルク発生ユニットのポンプハウジングへの固定および、分割可能なインペラ位置制御ユニット、トルク発生ユニットの結合手段としては、ねじ結合、ヒンジ部材を用いたものを例示しているが、これらに限定されるものではなく、ラッチ機構等の他の公知の手段を用いてもよい。
図1は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の一実施例の断面図である。 図2は、図1に示した本発明の遠心式血液ポンプ装置の平面図である。 図3は、図1に示した遠心式血液ポンプ装置の血液ポンプ部分の中央付近で切断した状態の断面図である。 図4は、図1に示した本発明の血液ポンプ装置を分解した状態を示す断面図である。 図5は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。 図6は、図5に示した本発明の遠心式血液ポンプ装置の平面図である。 図7は、図6に示した遠心式血液ポンプ装置に使用されるインペラ位置制御ユニットの分割状態を示す平面図である。 図8は、本発明の遠心式血液ポンプ装置に使用されるインペラ位置制御ユニットの他の例の分割状態を示す平面図である。 図9は、本発明の遠心式血液ポンプ装置に使用されるインペラ位置制御ユニットの他の例の組み立て状態を示す平面図である。 図10は、本発明の遠心式血液ポンプ装置に用いられるインペラ位置制御ユニットの他の例の平面図およびこの例のユニットが用いられる血液ポンプの血液流入ポート付近を示す説明図である。 図11は、本発明の遠心式血液ポンプ装置に用いられるインペラ位置制御ユニットの他の例の平面図およびこの例のユニットが用いられる血液ポンプの血液流入ポート付近を示す説明図である。 図12は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置を分解した状態を示す断面図である。 図13は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の用いられるインペラ回転トルク発生ユニットの一例の分割状態を示す平面図である。 図14は、本発明の他の実施例の遠心式血液ポンプ装置を分解した状態を示す断面図である。 図15は、本発明の遠心式血液ポンプ装置の実施例の断面図である。 図16は、図15に示した本発明の遠心式血液ポンプ装置の平面図である。
符号の説明
1,100 遠心式血液ポンプ装置
2 遠心式血液ポンプ
3 制御式磁気軸受構成部(インペラ位置制御ユニット)
4 非制御式磁気軸受構成部(インペラ回転トルク発生ユニット)
5 固定部材
21 血液流入ポート
22 血液流出ポート
23 インペラ
26 磁性部材
27 インペラの永久磁石
33 電磁石
41 ロータ
41b ロータの永久磁石

Claims (7)

  1. 血液流入ポートと血液流出ポートを有するハウジングと、該ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有する遠心式血液ポンプと、該インペラのための非制御式磁気軸受構成部と、該インペラのための制御式磁気軸受構成部とを備え、該非制御式磁気軸受構成部および前記制御式磁気軸受構成部の作用により前記インペラが前記ハウジング内の所定位置に保持された状態で回転する血液ポンプ装置であり、前記非制御式磁気軸受構成部および前記制御式磁気軸受構成部は、前記血液ポンプに着脱可能であるとともに、前記インペラは、前記制御式磁気軸受構成部側の面側に設けられた磁性部材と、前記非制御式磁気軸受構成部側の面側に設けられた永久磁石を備え、前記制御式磁気軸受構成部は、前記インペラの前記磁性部材を吸引するための固定された電磁石と、該インペラの磁性部材の位置を検出するための位置センサーを備えるインペラ位置制御ユニットであり、前記電磁石は、鉄心を備えるとともに、該鉄心の下端は、外方に突出した突出部を形成し、前記血液ポンプのハウジングの外面には、前記鉄心の下端部を収納するとともに、前記電磁石の前記鉄心の下端と前記インペラの前記磁性部材間の距離を短いものとするための凹部を備えていることを特徴とする遠心式血液ポンプ装置。
  2. 前記インペラ位置制御ユニットの前記位置センサーの下端は、外方に突出した突出部を形成し、前記血液ポンプのハウジングの外面には、前記突出部を収納する凹部を備えている請求項1に記載の遠心式血液ポンプ装置。
  3. 前記非制御式磁気軸受構成部は、前記インペラの永久磁石を吸引するための永久磁石を備えるローターと、該ローターを回転させるモーターとからなるインペラ回転トルク発生ユニットである請求項またはに記載の遠心式血液ポンプ装置。
  4. 前記非制御式磁気軸受構成部は、前記インペラの永久磁石を吸引しつつ回転駆動するための複数のステーターコイルを備えるインペラ回転トルク発生ユニットである請求項またはに記載の遠心式血液ポンプ装置。
  5. 前記インペラ位置制御ユニットは、前記血液ポンプのハウジングのほぼ中央にほぼ垂直に突出するように設けられた血液流入ポートが貫通可能な開口を有するものである請求項1ないしのいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
  6. 前記ユニットは、前記血液流入ポートの上方より該血液流入ポートを前記開口を通過させることにより血液ポンプに装着可能である請求項に記載の遠心式血液ポンプ装置。
  7. 前記血液ポンプ装置は、開口と該開口の内面に形成されたねじ溝を有する固定部材を備え、さらに、前記血液ポートの側面には、前記固定部材のねじ溝と螺合するねじ山が形成されており、前記インペラ位置制御ユニットは、前記血液ポンプと前記固定部材間に挟持されることにより、着脱可能に固定されるものである請求項1ないしのいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
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