JP4066492B2 - 車両のシート装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のシート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のシート装置の中には、シートバックを前倒しして対応するシートクッション上に略水平状態で重合させた倒伏位置をとり得るようにされて、この倒伏位置でシートバックの背面が略水平な物置面となるようにしたものがある(例えば実開平3−47825号公報)。このような倒伏位置を助手席用のシートバックがとり得るようにしたものも既に実用化されているが、このものでは、後席に着座した乗員が、倒伏位置にある助手席用シートバックの背面を物置面として有効利用しつつ、助手席用シートバックが視界の妨げとならない分だけ解放感を得ることができる。
【0003】
一方、最近の車両では、シートを前後方向に3列設けるようにしたものがあるが、通常フロアパネルが後方位置の方が前方位置よりも高くなるように設定されているので(特に乗用車系あるいは1ボックス系の車体の場合)、後方にあるシートのシートクッションほど高い位置に設定されるのが通常である。とりわけ、後方に位置するシートに着座した乗員の前方視界を十分確保するためにも、後方に位置するシートクッションを前方に位置するシートクッションよりも高くすることが好ましいものとなる。
【0004】
また、車両の中には、最前列に位置する第1列シートよりも後方のシートをダブルフォールト可能として、後方の荷室スペースを拡大することも多く行われている(例えば特開平7−164940号公報参照)。このダブルフォールトは、シートバックを前倒ししてシートクッション上に略水平状態で重合させた倒伏位置とした後、この重合状態を維持しつつ、シートクッションの前端部付近を中心として全体的に前方へ略90度回動させたときの姿勢状態であり、シートの前後方向長さを小さくしつつ、シートを全体的に前方へ位置させることが可能となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、シートクッションの高さが、後方位置にあるものほど高く設定されている場合に、シートバックが倒伏位置をとり得るようにして広いフラット面を得ることが望まれる。この場合、前後のシート間での乗り心地を大きく相違させないようにすること、特に後席の乗り心地を前席の乗り心地に比して大きく低下させないようにすることが望まれる。
【0006】
また、前後3列シートとされた車両において、後席をダブルフォールトとした場合、後方の荷室に搭載した荷物が前方つまり最前列にある第1列シート側へ移動しないように阻止することが望まれる一方、ダブルフォールトされたシートが後方視界の妨げとならないようにすることが望まれる。
【0007】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、シートクッションの高さが、後方に位置するほど高く設定された場合に、シートバックを倒伏位置とすることによる大きなフラット面を得つつ、後方のシートの乗り心地が損なわれないようにした車両のシート装置を提供することにある
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
車室内に前後に複数のシートが配置された車両において、
前後位置関係にある複数のシートのシートクッションの高さが、前方位置にあるシートクッションに比して後方位置にあるシートクッションの方が高くなるように設定され、
前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックの厚さが、前方位置にあるシートバックに比して後方位置にあるシートバックの方が薄くなるように設定され、
前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックがそれぞれ、前倒しされて対応するシートクッション上へ略水平状態で重合された倒伏位置をとり得るようにされ、
前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックをそれぞれ前記倒伏位置としたときに、該シートバックの背面の高さが略面一且つ略水平となるようにされている、
ことを特徴とする車両のシート装置とした構成としてある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項8に記載のとおりである。
【0009】
【発明の効果】
請求項1によれば、後方に位置するシートクッションの高さが高くされている分、後方位置にあるシートバックを薄くしているので、前後のシートバックをそれぞれ倒伏位置としたときに、全体として大きなフラット面を得ることができる。また、シートバックの厚さを前後で相違させることにより上記大きなフラット面を得るので、前後のシートクッションの厚さを変更することにより大きなフラット面を得る場合に比して、後方に位置されるシートクッションの厚さを薄くする必要がなくなり、後方に位置するシートの乗り心地を十分確保、つまり前方のシートの乗り心地と同じような良好な乗り心地を確保することができる(シートクッションが厚い方が乗り心地が良好になる)。
【0010】
請求項2によれば、第2列シートと第3列シートとの各シートバックをそれぞれ倒伏位置として、大きなフラット面を得ることができる。
請求項3によれば、助手席シートのシートバックをも倒伏位置とすることにより、より大きなフラット面を得ることができる。
請求項4によれば、全てのシートのシートバックを全て倒伏位置とすることにより、極めて大きなフラット面を得ることができる。
【0011】
請求項5によれば、倒伏位置とされたシートバックに取付けられているヘッドレストの分だけフラット面を拡大しつつ、得られたフラット面についてヘッドレストの分に相当する隙間が形成されていないものを得ることができる。
請求項6によれば、最後列シートの薄いシートバックに、バックドア付近に搭載された荷物が直接当接してしまう事態を防止することができる。
【0012】
請求項7によれば、シートバックを倒伏位置とすることにより得られるフラット面を、略水平に伸びるボード部材の分だけさらに拡大することができる。また、略水平に伸びるボード部材を、最後列シートの後方空間を上下に分割する棚として有効利用することもできる。
請求項8によれば、薄くされるために強度的に弱くなる後方に位置するシートバックほどそのリクライニング量を小さくすることにより、シートバックに無理な負荷が加わることを防止できる(リクライニング量が大きくなるほど、着座された乗員からの荷重に起因する負荷が大きくなる)。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1において、1はフロアパネル、2はフロントウインド、3はル−フパネル、4はバックドアであり、バックドア4のウインド(リアウインド)が符号4aで、また開閉時の回動支点が符号4bで示される。5はインストルメントパネル、6はステアリングハンドル、7はステアリングシャフトである。ステアリング機構は、既知のように、チルト機構およびテレスコピック機構を備えて、ステアリングハンドル6が、上下方向位置調整可能でかつ前後方向位置が調整可能とされている。
【0014】
インストルメントパネル5とバックドア4との間の空間が車室8とされ、この車室8内に、前後方向に3列のシート、つまり最前列シートとなる第1列シート11と、第1列シート11の直後方に位置される第2列シート12と、第2列シート12の直後方に位置されて最後列シートとなる第3列シート13とが配設されている。第1列シート11は、実施形態では、運転席シートと助手席シートとの左右分割構成とされている。運転席シートと助手席シートとはそれぞれ、既知のように、前後方向のスライド位置調整可能とされ、かつ高さ位置調整可能とされている(リフト機構装備)。
【0015】
第1列シート11(運転席シート、助手席シート)は、シートクッション11Aと、シートバック11Bと、シートバック11Bに着脱自在に取付けられたヘッドレスト11Cとからなる。運転席シート、助手席シートは、それぞれ独立して、前後方向スライド位置調整可能であり、高さ位置調整可能であり、シートバック11Bのリクライニング量調整可能とされている。
【0016】
同様に、第2列シート12も、シートクッション12Aと、シートバック12Bと、シートバック12Bに着脱自在に取付けられたヘッドレスト12Cとからなる。第2列シート12は、前後方向のスライド量調整可能とされ、かつシートバック12Bのリクライニング量が調整可能とされている。なお、第2列シートは、実施形態では、シートクッション12Aが全体として1つの左右方向に長いものとされる一方、シートバック12Cは左右分割構成とされているがその間に実質的に隙間のないようにされて、左右のシートバック12Bは互いに独立してリクライニング量調整可能とされている。
【0017】
同様に、第3列シート13も、シートクッション13Aと、シートバック13Bと、シートバック13Bに着脱自在に取付けられたヘッドレスト13Cとからなる。第3列シート13は、実施形態では、前後方向のスライド量調整は不能とされているが、シートバック13Bのリクライニング量が調整可能とされている。なお、第3列シート13は、実施形態では、シートクッション13Aが全体として1つの左右方向に長いものとされる一方、シートバック13Cは左右分割構成とされているがその間に実質的に隙間のないようにされて、左右のシートバック13Bは互いに独立してリクライニング量調整可能とされている。
【0018】
フロアパネル1は、第1列シート11の取付部分がもっとも低く、第2列シート12の取付部分が若干高くされ、第3列シート13の取付部分がもっとも高くされている。前後3列のシート11〜13のシートクッション11A〜13Aは、互いにほぼ同一の厚さとされて、乗り心地がほぼ同一となるようにされている。これにより、シートクッションの高さ位置が、第1列用シートクッション11Aがもっとも低く、第2列用のシートクッション12Aがそれよりも若干高い位置とされ、第3列用のシートクッション13Aがもっとも高くされている。
【0019】
前後3列のシート11〜13のシートバックの厚さは、互いに異なっている。すなわち、第1列用のシートバック11Bの厚さがもっとも厚く、第2列用のシートバック12Bがそれよりも若干薄く、第3列用シートバック13Bがもっとも薄くされている。そして、各シートバックのリクライニング量(起立位置にあるときの後方への最大傾斜角度)は、薄いシートバックほど小さくなるように設定されている。つまり、第3列シートバック13Bのリクライニング量がもっとも小さく、第2列シートバック12Bのリクライニング量が中間の大きさとされ、第1列シートバック11Bのリクライニング量が最大とされている。
【0020】
各シートバック11B〜13Bはそれぞれ、そのリクライニング機構を利用して、前方へ大きく前倒し可能とされて、対応するシートクッション11A〜13A上に略水平状態で重合した倒伏位置を取り得るようになっている。各シートバック11B〜13Bの背面はほぼ平坦面とされて、倒伏位置とされたときに略水平な物置面を構成するようになっている。
【0021】
図2には、全てのシート11〜13のシートバック11B〜13Bを全て倒伏位置としたときの状態が示される。前述した前後のシートクッション11A〜13Aの高さ設定の相違と、その厚さのほぼ同一設定とが、各シートバック11B〜13Bの厚さの相違設定により相殺されて、得られたフラット面は、全体として略水平で各シートバック11B〜13B間で高さ相違のない極めて大きなものとされる。
【0022】
各シートバック11B〜13Bは、ヘッドレスト11C〜13Cを取付けた状態のまま倒伏位置とされる。前後のシート関係において、それぞれ倒伏位置にある前後のシートバックの間の空間に、後方に位置されるシートのヘッドレストが位置されて、当該空間がヘッドレストによって埋められた形式とされ、得られた大きなフラット面が大きな隙間を有しないものとされる。
【0023】
ここで、運転席用シートバック11Bが、ステアリングハンドル6と干渉することなく倒伏位置をとり得るようにするため、次のような工夫が設定されている。まず、運転席シートを後方へ最大量スライドさせたときの最大スライド位置が、通常の車両よりもかなり後方となるように設定されている。そして、ステアリングハンドル6を最上方位置としかつ最前方位置へと調整する一方、運転席シートを後方最大スライド位置とした状態で、そのシートバック11Bを前倒ししていくことにより、当該シートバック11Bがステアリングハンドル6と干渉することなく、倒伏位置とされる。この場合、運転席用ヘッドレスト11Cをシートバック11Bに取付けたまま倒伏位置をとり得るようにすることもでき、またヘッドレスト11Cを取外した状態でのみ倒伏位置をとり得るようにすることもできる。
【0024】
いずれにしても、運転席シートの後方最大スライド位置を後方にするほど、またステアリングハンドル6の最上方位置を高くするほど、さらにはステアリングハンドル6の最前方位置を前にするほど、ステアリングハンドル6との干渉が生じにくくなる。ステアリングハンドル6が、上下方向および前後方向のいずれか一方のみ調整可能な場合、あるいは両方共に調整不能な場合には、これに応じて、運転席シートの後方最大スライド位置を設定すればよい(ヘッドレスト11Cを取付けたまま倒伏位置可能とするか、ヘッドレスト11Cを取外したときのみ倒伏位置可能とするかは任意に選択できる)。
【0025】
図3は、第3列シート13のみをダブルフォールトした状態を示し、図4は第2列シート12、第3列シート13をそれぞれダブルフォールトした状態を示す。このダブルフォールトは、例えば、図2におけるシートバックの倒伏位置状態から(ヘッドレスト12C、13Cは取外しておく)、シートクッション12A、13Aのほぼ前端下部付近を中心として全体的に前方へ略90度回動させることにより得られる。
【0026】
図4から明らかなように、ダブルフォールトされたときの高さは、第2列シート12の方が第3列シート13よりも高くされる。つまり、ダブルフォールトされた高い第2列シート12によって、後方の荷物が不用意に前記第1列シート11側へと移動してしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。また、第1列シート11に着座された乗員がリアウインド4aを通して後方確認するときに、ダブルフォールトされた第3列シート13の高さが低いので、後方視界を十分確保する上で好ましいものとなる(図4の後方視界ライン参照)。
【0027】
シートバックを倒伏位置としてフラット面を得るとき、第3列シート13の後方に、略水平方向に伸びるボード部材17を設けておくのが好ましい。このボード部材17の高さ位置は、倒伏位置にあるシートバックの上面高さ位置とほぼ同じ(特に第3列シート13の倒伏位置にあるシートバック13Bの上面高さ位置と同じ)に設定されている。このボード部材17は、車幅方向ほぼ全長に渡って伸び、その前端部は倒伏位置にある第3列用シートバック13Bの前端部付近に位置され、その後端部はバックドア4付近に位置されている。このようなボード部材17を設けておくことにより、倒伏位置にある第3列用シートバック13Bに連続するフラット面を得る(フラット面の拡大を得る)ことができる。
【0028】
なお、第3列用シートバック13Bを倒伏位置としないで、通常の起立位置として使用するときは、ボード部材17を、当該第3列シート13の後方に形成される荷室を上下に仕切る棚(仕切り壁)として機能させることができる。また、第3列用シートバック13Bを起立位置として使用するときに、ボード部材17を上下方向に伸びるように姿勢変更させて、第3列シート13に対してその後方にある荷物が当接するのを防止する邪魔板として機能させることもできる。
【0029】
図5〜図7には、ボード部材17を、水平方向に伸びる水平姿勢状態と、上下方向に伸びる上下姿勢状態との間で姿勢変更可能にする場合の例が示される。まず、第3列シート13の側部付近に位置する左右の後輪用サスペンションタワー部18の内壁面に、所定高さ位置において前後方向に伸びる係止溝19が形成されている(図5〜図7参照)。この係止溝19に対して、水平方向に伸ばしたボード部材17の左右端部を、例えば後方からスライドさせつつ係合させることにより、水平姿勢状態とされる(図5参照)。
【0030】
上記サスペンションタッワー部18の内壁面には、前後方向所定位置において、上下一対の係止突起部20が形成されている。各係止突起部20は、前後方向に小間隔をあけた一対の突起20aからなり、この一対の突起20a間の隙間に、上下方向に伸ばしたボード部材17を上方から挿入することにより、上下方向姿勢状態とされる(図7参照)。
【0031】
前記シートをダブルフォールトするときや、シートの取外のための機構について、図8〜図12を参照しつつ説明するが、第3列シート13を例にして説明することとする。まず、第3列シート13(のシートクッション13A用フレーム)の下部には、前後一対の係止金具21、22が固定されている。前方の係止金具21には前方へ開口された係止凹部21aが形成され、後方の係止金具22には下方へ開口された係止凹部22aが形成されている。車体(フロアパネル1)側には、前後一対の係止ピン23、24が固定されている。各係止ピン23、24は、車幅方向に短く伸びており、前方の係止ピン23に対して前方の係止金具21の係止凹部21aが係脱可能とされ、後方の係止ピン24に対して後方の係止金具22の係止凹部22aが係脱可能とされている(図8はこの係合状態が示される)。
【0032】
係止金具21には、ストライカ31が、ピン32によって回動自在に保持されている。係止凹部21aに係止ピン23が係合された状態で、図9に示すようにストライカ31が図中時計方向に大きく回動されているときは、係止凹部21aの開口端が解放されて、係止金具21を係止ピン23に対して相対的に後方へ変位させることにより、両者21と23とが係合解除可能とされる(ロック解除状態)。係止凹部21aに係止ピン23が係合された状態で、図10に示すようにストライカ31が図中反時計方向に大きく回動されているときは、係止凹部21aの開口端がストライカ31によって閉塞されて、係止凹部21aから係止ピン23を係合解除することが不可能なロック状態とされる。
【0033】
ストライカ31は、スプリング33によって図10に示すロック状態へ向けて付勢されている。ストライカ31を例えばマニュアル操作することにより、図9のロック解除状態とされる。なお、係止金具21とストライカ31との一方に、回動支点となるピン32を中心とする円弧状のガイド孔34が形成されると共に、他方に、ガイド孔34に摺動自在に嵌合されたガイドピン35が固定されて、ストライカ31の所定以上の回動が規制されるようになっている。
【0034】
後方にある係止金具22には、ストライカ41が、ピン42によって回動自在に保持されている。係止凹部22aに係止ピン24が係合された状態で、図11に示すようにストライカ41が図中反時計方向に大きく回動されているときは、係止凹部22aの開口端が解放されて、係止金具22を係止ピン24に対して相対的に上方へ変位させることにより、両者22と24とが係合解除可能とされる(ロック解除状態)。係止凹部22aに係止ピン24が係合された状態で、図12に示すようにストライカ41が図中時計方向に大きく回動されているときは、係止凹部22aの開口端がストライカ41によって閉塞されて、係止凹部22aから係止ピン24を係合解除することが不可能なロック状態とされる。
【0035】
ストライカ41は、スプリング43によって図12に示すロック状態へ向けて付勢されている。ストライカ41を例えばマニュアル操作することにより、図10のロック解除状態とされる。このロック解除状態とするために、マニュアル操作される操作レバー44の揺動に応じて回動されるがカム板45が、第3列シート13(のフレーム)に対して、取付ピン46によって回動自在に保持されている。カム板45には、カム孔45aが形成される一方、ストライカ41には、カム孔45a内に摺動自在に嵌合されるピン部材47が固定されている。カム孔45aは、その周方向に沿って、取付ピン46からの距離が徐々に変化するように設定されている。
【0036】
操作レバー44を図11反時計方向に揺動させると、カム板45が、取付ピン46を中心として図11中反時計方向に揺動され、ストライカ41がピン42を中心として図11中反時計方向に揺動される(ロック解除方向の動き)。操作レバー44からロック解除の操作力を解放すると、スプリング43によって、図12のロック状態へ戻る。なお、操作レバー44を、リンク機構あるいはワイヤ等の連係機構を介して、前方のストライカ31と連係させることにより、1つの操作レバー44を操作するだけで、前後のストライカ31、41を同時にロック解除位置とし、同時にロック位置とすることができる。なお、図示は略すが、後方の係止金具22とストライカ41との間にも、前方の係止金具21について説明したのと同様に、ガイド孔34、ガイドピン35に対応する構成が採択されて、ストライカ41の係止金具22に対する所定以上の回動が規制されるようになっている。
【0037】
第2列シート12についても、図9〜図12に示すような構造が採択されるが、前後方向にスライドされる関係上、係止ピン21、22は、車体側に固定されたレール(ロアレール)に対して摺動されるアッパレールに設けるようにすればよい。なお、ダブルフォールトするときのシートの回動中心を、前方の係止ピン23とすればよいが、シートを車体から取外してダブルフォールトにすることもできる。
【0038】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むものである。第1列シートとなる運転席シートと助手席シートのうち、助手席用シートバックのみ倒伏位置をとり得るようにしてもよい。また、第2列シート12と第3列シートのシートバックのみが倒伏位置を取り得るようにしてもよい。シートは全体として前後2列でもよく、この場合は、少なくとも前方に位置する助手席用シートバックと後席用シートバックとが倒伏位置をとり得るようにすればよい。
【0039】
シートバックが起立位置にあるときの最大高さが、実施形態では、第3列シート13と第2列シートとではほぼ同じとしてあるが、後方のシートの方を低くすることにより、後方視界を確保する上で好ましいものとなる。とりわけ、前後3列シートの場合は、前方シートから後方シートへ渡って順次、起立位置にあるシートバックの最大高さが順次低くなるように設定するのが好ましい。また、薄くて強度的に弱いシートバックほど起立位置での最大高さが低くされることにより、着座された乗員から加わる揺動支点への負荷が軽減されることになる(揺動支点からの負荷のモーメント長の短縮化)。本発明の目的は明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として記載されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、全てのシートバックが起立位置とされた状態を示す側面図。
【図2】全てのシートバックが倒伏位置とされた状態を示す側面図。
【図3】第3列シートのみがダブルフォールトされた状態を示す側面図。
【図4】第2列シートおよび第3列シートがダブルフォールトされた状態を示す側面図。
【図5】ボード部材を水平方向に伸ばして配置した状態を示す要部斜視図。
【図6】図5のX6−X6線相当断面図。
【図7】ボード部材を上下方向に伸ばして配置した状態を示す要部斜視図。
【図8】シートクッション下部に設けたロック機構部分を示す簡略側面図。
【図9】図8に示される前方側のロック機構がロック解除状態にあるときを示す側面図。
【図10】図8に示される前方側のロック機構がロック状態にあるときを示す側面図。
【図11】図8に示される後方側のロック機構がロック解除状態にあるときを示す側面図。
【図12】図8に示される後方側のロック機構がロック状態にあるときを示す側面図。
【符号の説明】
1:フロアパネル
4:バックドア
6:ステアリングハンドル
11:第1列シート
11Aシートクッション
11Bシートバック
11Cヘッドレスト
12:第2列シート
12Aシートクッション
12Bシートバック
12Cヘッドレスト
13:第3列シート
13A:シートクッション
13B:シートバック
13C:ヘッドレスト
17:ボード部材

Claims (8)

  1. 車室内に前後に複数のシートが配置された車両において、
    前後位置関係にある複数のシートのシートクッションの高さが、前方位置にあるシートクッションに比して後方位置にあるシートクッションの方が高くなるように設定され、
    前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックの厚さが、前方位置にあるシートバックに比して後方位置にあるシートバックの方が薄くなるように設定され、
    前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックがそれぞれ、前倒しされて対応するシートクッション上へ略水平状態で重合された倒伏位置をとり得るようにされ、
    前後位置関係にある前記複数のシートのシートバックをそれぞれ前記倒伏位置としたときに、該シートバックの背面の高さが略面一且つ略水平となるようにされている、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  2. 請求項1において、
    シートが、最前列に位置する第1列シートと、該第1列シートの直後方に位置する第2列シートと、該第2列シートの直後方に位置して最後列に位置する第3列シートとの3列シートとして構成され、
    少なくとも前記第2列シートと第3列シートの各シートバックがそれぞれ前記倒伏位置をとり得るようにされている、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1列シートのうち、少なくとも助手席シートのシートバックが前記倒伏位置をとり得るようにされている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  4. 請求項2において、
    前記第1列シートのうち、運転席シートと助手席シートとの各シートバックがそれぞれ、前記倒伏位置を取り得るようにされている、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  5. 請求項1において、
    前後位置関係にある前記複数のシートのうち、少なくとも後方に位置するシートのシートバックが、ヘッドレストが取付けられた状態で前記倒伏位置をとり得るようにされ、
    前記倒伏位置とされた後方のシートのシートバックに取付けられた前記ヘッドレストが、前方のシートとの間に形成される空間を埋めるように位置される、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  6. 請求項1において、
    車両が、バックドアを有し、
    最後方に位置するシートと前記バックドアとの間を遮蔽するボード部材が設けられている、ことを特徴とする車両のシート装置。
  7. 請求項1において、
    車両がバックドアを有し、
    最後方に位置するシートと前記バックドアとの間に、該最後方のシートのシートバックを前記倒伏位置としたときに、該倒伏位置にあるシートバックとほぼ同一高さ位置において略水平に伸びるボード部材が設けられている、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  8. 請求項1において、
    前後位置関係にある前記複数のシートのうち、後方に位置するシートのシートバックのリクライニング量が、前方に位置するシートのシートバックのリクライニング量よりも小さくなるように設定されている、
    ことを特徴とする車両のシート装置。
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