JP4061720B2 - Abnormality detection device for variable valve mechanism - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のバルブ開閉特性を可変とするために各気筒毎に設けられた可変動弁機構の異常を検出する可変動弁機構の異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車載用エンジン等の内燃機関にあっては、出力の向上やエミッションの低減等を意図して、吸気バルブや排気バルブの開閉特性を適宜に変更することが行われる。このようにバルブ特性を変更する装置においては、内燃機関の各気筒に設けられたバルブの開閉特性を可変とするために、それら各気筒毎に可変動弁機構が設けられる。そして、可変動弁機構を油圧等で駆動することにより、各気筒における吸気バルブや排気バルブの開閉特性を変更する。
【0003】
ところで、上記のような可変動弁機構に異常が発生した場合には、例えば内燃機関の吸入空気量が適正値からずれて機関出力が低下するといった問題があるため、可変動弁機構が採用された内燃機関には通常、その可変動弁機構の異常を検出するための異常検出装置が設けられる。このような可変動弁機構の異常検出装置としては、例えば特開平6−248986号公報に記載された装置が知られている。
【0004】
同公報に記載された異常検出装置においては、内燃機関の回転変動量に基づき可変動弁機構の異常が検出されることとなる。従って、同公報に記載された異常検出装置を可変動弁機構が採用された内燃機関に設けることで、その可変動弁機構の異常を的確に検出することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、可変動弁機構が採用された内燃機関に上記公報に記載された異常検出装置を設けたとしても、いずれの気筒に設けられた可変動弁装置に異常が発生しているのかを特定することはできない。そのため、各気筒の可変動弁装置について異常が発生していないかどうか調べる必要があり、その調査にかかる手間も無視できないものとなる。また、可変動弁装置の異常が発生している気筒を特定するのに時間がかかり、同機構の修理を速やかに行うことができなくなる。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、いずれの気筒に設けられた可変動弁機構に異常が発生しているのかを特定し、その異常が発生している可変動弁機構の修理を速やかに行うことのできる可変動弁機構の異常検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機関の各気筒毎に設けられたバルブの開閉特性を可変とするために前記各気筒毎に設けられる可変動弁機構と、内燃機関における一気筒の稼働に基づく機関回転速度を前記各気筒毎に求める回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって求められる前記各気筒毎の機関回転速度に徐変処理を施して徐変値を算出する徐変値算出手段と、前記徐変値算出手段によって算出される前記徐変値に基づき前記可変動弁機構の異常が発生している気筒を検出する異常気筒検出手段とを備えた。
【0008】
同構成によれば、各気筒毎の機関回転速度に徐変処理を施して算出される徐変値に基づき可変動弁機構の異常が発生している気筒が検出されるため、例えば所定気筒での一回の失火による突発的な機関回転速度の変化を可変動弁機構の異常であると誤検出することが防止される。また、各気筒毎に算出される徐変値に基づき可変動弁機構の異常が発生している気筒を検出することができるため、いずれの気筒に設けられた可変動弁機構に異常が発生しているのかを特定し、その異常が発生している可変動弁機構の修理を速やかに行うことができるようになる。
【0009】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出は内燃機関の定常運転中に行われるようにした。
同構成によれば、内燃機関の定常運転中には可変動弁機構の異常に基づく機関回転速度の変化を容易に認識できるため、可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出を的確に行うことができるようになる。
【0010】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出は内燃機関のアイドル運転中に行われるようにした。
【0011】
同構成によれば、内燃機関のアイドル運転中には可変動弁機構の異常に基づき機関回転速度が大きく変化するため、一層的確に可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出を行うことができるようになる。
【0012】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、所定期間中に前記異常気筒検出手段によって検出される各気筒毎の前記可変動弁機構の異常発生の回数をカウントし、そのカウント値が所定値以上になったことに基づき、対応する気筒の前記可変動弁機構に異常が発生した旨判断する異常判断手段を更に備えた。
【0013】
同構成によれば、所定期間中にカウントされる可変動弁機構の異常発生回数のカウント値が所定値以上になったことに基づき、対応する気筒の可変動弁機構に異常が発生した旨判断されるため、その異常判断が正確に行われるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を直列4気筒の自動車用エンジンに適用した一実施形態を図1〜図10に従って説明する。
【0017】
図1に示すように、エンジン11の1番気筒#1〜4番気筒#4(図1には1番気筒#1のみ図示)には、それぞれピストン12が設けられている。このピストンは、エンジン11のシリンダブロック11a内にて往復移動可能となっており、コンロッド13を介してエンジン11の出力軸であるクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復移動は、コンロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換されるようになっている。
【0018】
上記クランクシャフト14にはシグナルロータ14aが取り付けられている。このシグナルロータ14aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロータ14aの側方には、クランクセンサ14cが設けられている。そして、クランクシャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突起14bが順次クランクセンサ14cの側方を通過することにより、同センサ14cからはそれら各突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0019】
また、シリンダブロック11aの上端にはシリンダヘッド15が設けられ、シリンダヘッド15とピストン12との間には燃焼室16が設けられている。この燃焼室16には、シリンダヘッド15に設けられた吸気ポート17及び排気ポート18が連通している。更に、それら吸気ポート17及び排気ポート18には、それぞれ吸気バルブ19及び排気バルブ20が設けられている。
【0020】
シリンダヘッド15には、上記吸気バルブ19及び排気バルブ20を開閉駆動するための吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転可能に支持されている。これら吸気及び排気カムシャフト21,22には、クランクシャフト14の回転がタイミングベルト23を介して伝達される。そして、吸気カムシャフト21が回転すると、吸気バルブ19が開閉駆動されて、吸気ポート17と燃焼室16とが連通・遮断される。また、排気カムシャフト22が回転すると、排気バルブ20が開閉駆動されて、排気ポート18と燃焼室16とが連通・遮断される。
【0021】
シリンダヘッド15において、吸気カムシャフト21の側方には、同シャフト21の外周面に設けられた突起22aを検出して検出信号を出力するカムセンサ22bが設けられている。そして、吸気カムシャフト21が回転すると、同シャフト21の突起22aがカムセンサ22bの側方を通過する。この状態にあっては、カムセンサ22bから上記突起22aの通過に対応した所定間隔毎に検出信号が出力されるようになる。
【0022】
上記吸気ポート17には吸気管30が接続され、それら吸気ポート17及び吸気管30内は吸気通路32となっている。また、上記排気ポート18には排気管31が接続され、それら吸気ポート17及び排気管31内は排気通路33となっている。上記吸気通路32の上流部には、自動車の室内に設けられたアクセルペダル34の踏込量に基づき開度調節されるスロットルバルブ35が設けられている。そして、そのスロットルバルブ35の開度調節により燃焼室16内へ吸入される空気の量が調節される。また、スロットルバルブ35の開度は、スロットルポジションセンサ35aによって検出される。
【0023】
更に、吸気管30の下流端には、燃焼室16内へ向かって燃料を噴射するための燃料噴射弁37が設けられている。この燃料噴射弁37は、吸気通路32内の空気が燃焼室16へ吸入されるとき、その燃焼室16へ向けて燃料を噴射して燃料及び空気からなる混合気を形成する。一方、シリンダヘッド15には、燃焼室16内に充填された混合気に対して点火を行うための点火プラグ38が設けられている。この点火プラグ38は、エンジン11に設けられたイグナイタモジュール39を介して、自動車のバッテリ40に接続されている。
【0024】
こうしたエンジン11にあっては、その吸気行程において、ピストン12の下降により燃焼室16内に負圧が発生し、その負圧により燃焼室16へ吸気通路32を介して空気が吸入される。また、燃料噴射弁37からは、燃焼室16に吸入される空気の量に対応した量の燃料が同燃焼室16へ向かって噴射され、その結果、燃焼室16には空気と燃料とからなる混合気が充填される。
【0025】
その後、エンジン11の圧縮行程において、ピストン12の上昇により、燃焼室16内の混合気は圧縮される。燃焼室16内で圧縮された混合気は、点火プラグ38により点火されて爆発し、その爆発力によってピストン12が下降してエンジン11は爆発行程に移る。この爆発行程により、エンジン11は駆動力を得ることとなる。こうして燃焼室16内で燃焼した混合気は、エンジン11の排気行程において、ピストン12の上昇により排気ガスとして排気通路33へ送り出される。
【0026】
次に、吸気バルブ19のバルブ開閉特性としてバルブリフト量を可変とするための可変動弁装置について図2を参照して説明する。
上記可変動弁装置は、図2に示すように、吸気カムシャフト21と吸気バルブ19との各対間に設けられた複数のバルブリフト量可変機構71を備えている。吸気カムシャフト21において各気筒#1〜#4に対応する位置には、互いに異なるカムプロフィールを有する高速用カム72a及び低速用カム72bがそれぞれ設けられている。そして、各バルブリフト量可変機構71は、各気筒#1〜#4における高速用カム72a及び低速用カム72bにそれぞれ対応して位置している。
【0027】
各バルブリフト量可変機構71は、油圧駆動されて吸気バルブ19を開閉駆動するカムを高速用カム72aと低速用カム72bとの間で切り換えることにより吸気バルブ19のバルブリフト量を変更する。なお、高速用カム72a及び低速用カム72bのカムプロフィールは、高速用カム72aによって吸気バルブ19を開閉駆動したときのバルブリフト量が、低速用カム72bによって吸気バルブ19を開閉駆動したときのバルブリフト量よりも大きくなるように形成されている。
【0028】
これらバルブリフト量可変機構71の油圧駆動は、オイルパン25内のオイルをバルブリフト量可変機構71に対し給排することによって行われる。そして、バルブリフト量可変機構71に対するオイルの給排は、同機構71とエンジン11の下端部に位置するオイルパン25との間に設けられたカム切換制御油路73、オイルスイッチングバルブ(OSV)74、供給通路75、排出通路76、及びオイルポンプ52によって行われる。
【0029】
ここで、上記バルブリフト量可変機構71、及び同可変機構71を駆動するためのオイル供給構造について図3〜図5を参照して説明する。なお、図3はバルブリフト量可変機構71全体を示す斜視図であって、図4及び図5はバルブリフト量可変機構71の内部構造を示す拡大断面図である。
【0030】
図3に示すように、バルブリフト量可変機構71は、吸気カムシャフト21(図3に図示せず)と平行になるロッカシャフト77に回動可能に取り付けられたロッカアーム本体78を備えている。上記ロッカアーム本体78には吸気バルブ19の上端に当接する押圧当接部79が設けられている。また、ロッカアーム本体78にはローラ80が回転可能に支持され、そのローラ80には低速用カム72b(図2)が当接する。従って、吸気カムシャフト21が回転すると、低速用カム72bがローラ80及びロッカアーム本体78を介して吸気バルブ19を押し、その吸気バルブ19が開閉駆動されようになる。
【0031】
ロッカアーム本体78において、ローラ80の隣りにはカムフォロア81が設けられている。カムフォロア81は、ロッカアーム本体78に対して出没する方向(図中上下方向)について往復移動可能に支持されるとともに、コイルスプリング82によって上方に付勢されている。そのカムフォロア81の頭部には、高速用カム72aが当接する被押圧部81aが設けられている。また、カムフォロア81は、ロッカシャフト77の内部に形成されたカム切換制御油路73に供給されるオイルの油圧に基づき、ロッカアーム本体78へ没入する方向について固定されたり、その固定が解除されたりすることとなる。
【0032】
上記カム切換制御油路73にはOSV74が接続され、OSV74には供給通路75及び排出通路76が接続されている。そして、供給通路75はクランクシャフト14の回転に伴って駆動されるオイルポンプ52を介してオイルパン25に繋がっており、排出通路76は直接オイルパン25に繋がっている。
【0033】
上記OSV74は2位置3ポート型の電磁切換弁であって、電磁ソレノイド74aの消磁状態においてはコイルスプリング74bの付勢力によりA側流路を選択するように切り換えられる。また、電磁ソレノイド74aが励磁されると、OSV74はB側流路を選択するように切り換えられる。
【0034】
OSV74がA側流路を選択するように切り換えられると、供給通路75とカム切換制御油路73とが連通し、オイルポンプ52によりオイルパン25内のオイルが供給通路75及びOSV74を介してカム切換制御油路73へ供給される。こうしてカム切換制御油路73に供給されたオイルの油圧に基づき、ロッカアーム本体78へ没入する方向についてカムフォロア81が固定されることとなる。この状態にあっては、吸気カムシャフト21の回転により高速用カム72aがカムフォロア81及びロッカアーム本体78を介して吸気バルブ19を押し、その吸気バルブ19が開閉駆動されるようになる。
【0035】
また、OSV74がB側流路を選択するように切り換えられると、カム切換制御油路73と遅角制御油路48とが連通し、カム切換制御油路73内のオイルがOSV74及び排出通路76を介してオイルパン25内へ戻される。こうしてカム切換制御油路73からのオイルの排出により、ロッカアーム本体78へ没入する方向についてのカムフォロア81の固定が解除されることとなる。この状態にあっては、高速用カム72aによってカムフォロア81が押されたとき、同カムフォロア81がロッカアーム本体78に没入するため、吸気バルブ19が低速用カム72bによって開閉駆動されるようになる。
【0036】
次に、ロッカアーム本体78に没入する方向についてカムフォロア81を固定する構造、及びその固定を解除する構造について図4及び図5に基づき説明する。なお、図4及び図5は、ロッカアーム本体78においてカムフォロア81が設けられた部分の拡大断面図である。
【0037】
図4に示すように、ロッカアーム本体78には、上記カムフォロア81が挿入されるガイド筒83が図中上下方向へ延びるように設けられている。また、ロッカアーム本体78には、そのガイド筒83の下端部と連通して同ガイド筒83と直交する方向へ延びる摺動穴84が設けられている。この摺動穴84の内奥部は、カム切換制御油路73(図3)と連通する連通路84aに繋がっている。そして、摺動穴84内におけるカムフォロア81よりも連通路84a側には、固定部材85が同摺動穴84に沿って往復移動できるように設けられている。また摺動穴84内における固定部材85と連通路84aとの間は、カム切換制御油路73から連通路84aを介してオイルが供給される油圧室84bとなっている。
【0038】
固定部材85においては、その一端部(図4中右端部)側に、カムフォロア81の下端面が当接する当接部85aと、同カムフォロア81の下端における連通路84a側の側面に当接するバネ受け部材86とが設けられている。固定部材85において、バネ受け部材86に対応する位置には摺動穴84と同方向へ延びるガイド穴87が設けられている。このガイド穴87内には、固定部材85を連通路84a側へ付勢するコイルスプリング88が設けられている。そして、固定部材85は、油圧室84bに供給されるオイルの油圧とコイルスプリング88の付勢力とに基づき、摺動穴84内を往復移動するようになる。
【0039】
従って、カム切換制御油路73(図3)から連通路84aを介して油圧室84b内にオイルが供給されると、そのオイルの油圧により固定部材85がコイルスプリング88の付勢力に抗して図4に示す位置へ移動する。この状態にあっては、カムフォロア81の下端面が固定部材85の当接部85aと当接し、ロッカアーム本体78に没入する方向についてカムフォロア81が固定される。そのため、この場合には、高速用カム72aによって吸気バルブ19が開閉駆動されるようになる。
【0040】
また、油圧室84b内から連通路84a及びカム切換制御油路73が介してオイルが排出されると、コイルスプリング88の付勢力によって固定部材85が図5に示す位置へと移動する。この状態にあっては、固定部材85の当接部85aがカムフォロア81の下端面に対応する位置から外れ、カムフォロア81がロッカアーム本体78に没入可能となる。そのため、この場合には、吸気バルブ19の開閉駆動が高速用カム72aではなく、低速用カム72bによって行われるようになる。
【0041】
次に、本実施形態におけるバルブリフト量可変機構71の異常検出装置の電気的構成を図6に基づいて説明する。
この異常検出装置は、吸気バルブ19のバルブリフト量等のバルブ特性を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)92を備えている。このECU92は、ROM93、CPU94、RAM95、及びバックアップRAM96等を備える理論演算回路として構成されている。
【0042】
ここで、ROM93は各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はROM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0043】
外部入力回路98にはクランクセンサ14c、カムセンサ22b、及びスロットルポジションセンサ35a等が接続され、外部出力回路99にはOSV74及び警告灯51等が接続されている。この警告灯51は、図1等には図示を割愛するが、自動車の室内において運転者が目視可能な位置に設けられる。
【0044】
このように構成されたECU92は、クランクセンサ14cからの検出信号に基づきエンジン回転数NEを求め、そのエンジン回転数NEが所定値(本実施形態では6000rpm)を越えたか否かに基づき、バルブリフト量を高速用のものと低速用のものと間で変更する。
【0045】
即ち、ECU92は、エンジン回転数NEが6000rpmよりも小さいとき、OSV74(図3)の電磁ソレノイド74aを励磁してB側流路を選択するようにOSV74を切り換え、吸気バルブ19を開閉駆動するカムとして低速用カム72bを選択する。この状態にあっては、吸気バルブ19のバルブリフト量が小さくされ、エンジン11における低速トルクの向上やアイドル運転の安定化が図られるようになる。
【0046】
また、ECU92は、エンジン回転数NEが6000rpm以上であるとき、OSV74の電磁ソレノイド74aを消磁状態にしてA側流路を選択するようにOSV74を切り換え、吸気バルブ19を開閉駆動するカムとして高速用カム72aを選択する。この状態にあっては、吸気バルブ19のバルブリフト量が大きくされ、エンジン11の最高出力が高められることとなる。
【0047】
こうして吸気バルブ19を開閉駆動するカムを切り換えることにより、エンジン11の低速性能と高速性能との両方を向上させることができるようになる。
次に、バルブリフト量可変機構71の異常判定手順について図7〜図9を参照して説明する。
【0048】
図7はバルブリフト量可変機構71の異常、及びその異常が発生している気筒を検出するための異常判定処理ルーチンを示すフローチャートである。この異常判定処理ルーチンは、ECU92を通じて例えば点火プラグ38による点火毎の割り込みにて実行される。
【0049】
異常判定処理ルーチンにおいて、ECU92は、ステップS101の処理として、エンジン回転数NEが例えば300rpm以上か否かに基づきエンジン11が自立運転中であるか否かを判断する。そして、「NE≧300」でなくエンジン11が自立運転中でない旨判断されるとステップS105に進み、「NE≧300rpm」であってエンジン11が自立運転中である旨判断されるとステップS102に進む。
【0050】
ECU29は、ステップS102の処理として、エンジン回転数NE及びスロットルポジションセンサ35aからの検出信号に基づき求められるスロットル開度からアイドル条件が成立したか否かを判断する。なお、ここでいうアイドル条件とは、例えば (1)スロットルブ全閉、 (2)エンジン回転数NEが525rpm以上、 (3)エンジン回転数NEが1000rpmよりも小さい、等々の各種条件のことである。そして、上記各種条件が成立していない旨判断されるとステップS105に進み、上記各種条件が成立した旨判断されるとステップS103に進む。
【0051】
上記ステップS101,S102の処理の内、いずれか一方でNOと判断されてステップS105に進むと、ECU92は、後述するタイマTim(i) 、点火カウンタCsp(i) 、及び異常カウンタCng(i) をリセットとして「0」にする。なお、これらタイマTim(i) 、点火カウンタCsp(i) 、及び異常カウンタCng(i) は、気筒#1〜#4に対応してそれぞれ四つ設けられている。こうして各気筒#1〜#4に対応したタイマTim(i) 、点火カウンタCsp(i) 、及び異常カウンタCng(i) をそれぞれリセットした後、ECU92は、この異常判定処理ルーチンを一旦終了する。
【0052】
また、上記ステップS101,S102の処理の内、両方でYESと判断されてステップS103に進むと、ECU92は、異常回数カウント処理を実行する。この異常回数カウント処理は、例えばアイドル運転中の20秒間におけるバルブリフト量可変機構71の異常発生回数を、上記異常カウンタCng(i) によって各気筒#1〜#4毎にカウントするためのものである。
【0053】
ECU92は、続くステップS104の異常警告処理として、上記各気筒#1〜#4毎の各異常カウンタCng(i) が「10」以上か否かに基づき、いずれかの気筒#1〜#4においてバルブリフト量可変機構71の異常が発生しているか否か判断する。なお、こうした異常が発生している場合には、アイドル運転中の20秒間にいずれかの気筒#1〜#4においてバルブリフト量可変機構71の異常が10回以上カウントされることとなる。そして、いずれかの気筒#1〜#4においてバルブリフト量可変機構71に異常が発生している旨判断されると、ECU92は、その旨を警告灯51を点灯させることによって自動車の運転車に知らせる。こうした異常警告処理が実行された後、ECU92は、この異常判定処理ルーチンを一旦終了する。
【0054】
次に、上記異常判定処理ルーチンにおけるステップS103の処理について、図8を参照して詳しく説明する。この図8は、バルブリフト量可変機構71の異常発生回数を各気筒毎#1〜#4毎にカウントするための異常回数カウント処理ルーチンを示すフローチャートである。異常回数カウント処理ルーチンは、上記異常判定処理ルーチンのステップS103に進んだとき、ECU92を通じて実行される。
【0055】
異常回数カウント処理ルーチンにおいて、ステップS201,S202の処理は、各気筒#1〜#4にて点火プラグ38による点火が16回行われたか否か判断するためのものである。
【0056】
ECU92は、ステップS201の処理として、各気筒#1〜#4に対応して設けられる四つの点火カウンタCsp(i) の内、次に爆発工程に移る気筒#1〜#4に対応する点火カウンタCsp(i) を「1」だけカウントアップする。即ち、ECU92は、クランクセンサ14c及びカムセンサ22bからの検出信号に基づき次に爆発工程に移る気筒#1〜#4を判別し、その気筒#1〜#4に合わせて気筒番号iを設定する。この気筒番号iは、例えばi=「1(1番気筒#1)」、i=「2(3番気筒#3)」、i=「3(4番気筒#4)」又はi=「4(2番気筒#2)」のように設定される。従って、ECU92は、上記ステップS201の処理において、上記気筒番号iに応じて四つの点火カウンタCsp(i) の内のいずれか一つをカウントアップする。
【0057】
ECU92は、ステップS202の処理として、上記ステップS201の処理でカウントアップされた点火カウンタCsp(i) が「16」より大きいか否か、即ち同点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4における点火回数が16回より多くなったか否かを判断する。そして、「Csp(i) >16」でない旨判断されると、ステップS204に進む。異常回数カウント処理ルーチンにおいて、ステップS204,S205の処理は、上記ステップS201の処理でカウントアップされた点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4において、後述する360°CA経過時間edt(i) 及び徐変値edtsm(i) を算出するためのものである。なお、これら360°CA経過時間edt(i) 及び徐変値edtsm(i) も、各気筒#1〜#4に対応してそれぞれ算出されることとなる。
【0058】
ECU92は、ステップS203の処理として、上記ステップS201の処理でカウントアップされた点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4において、ピストン12が爆発工程前の上死点に達してから爆発工程後の上死点に達するまでの360°CA経過時間edt(i) を算出する。この360°経過時間edt(i) は、上記気筒#1〜#4の稼働に基づくエンジン11の回転速度、即ち同気筒#1〜#4におけるピストン12の移動速度に対応した値となる。更に、ECU92は、続くステップS204の処理として、例えば下記の式(1)を用いて上記360°CA経過時間edt(i) に徐変処理を施し、その経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) を算出する。
【0059】
【数1】
エンジン11の各気筒#1〜#4にそれぞれ設けられたバルブリフト量可変機構71の内のいずれかにカム切換不能などの異常が発生した場合には、例えば低速用カム72bで吸気バルブ19を開閉駆動すべき状況のときに高速用カム72aで同バルブ19を開閉駆動してしまうといった事態が生じる。このような場合には、異常が生じたバルブリフト量可変機構71に対応した気筒#1〜#4が稼働されたとき(同気筒#1〜#4の爆発工程時)のエンジン出力トルクが低下する。その結果、上記気筒#1〜#4の爆発工程時におけるエンジン11の回転速度が低下し、360°CA経過時間edt(i) が正常時よりも長くなる。
【0060】
この360°経過時間edt(i) はエンジン11のアイドル運転中に算出されるが、アイドル運転中においてはエンジン出力トルクの低下に基づく同360°経過時間edt(i) の変化が顕著に表れることとなる。また、360°経過時間edt(i) は例えば突発的な一回の失火が生じたりすると急激に変動してしまうが、その経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) は緩やかに変動するようになる。従って、上記360°CA経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) に基づきバルブリフト量可変機構71の異常を検出することにより、そのバルブリフト量可変機構71の異常検出を的確に行うことができる。また突発的に一回の失火が生じたとしても、その失火を同気筒#1〜#4でのバルブリフト量可変機構71の異常として誤検出してしまうことが防止される。
【0061】
上記のようにステップS204の処理によって、徐変値edtsm(i) を算出した後、ECU92は、この異常回数カウント処理ルーチンを一旦終了する。こうして異常回数カウント処理ルーチンが終了すると、図7に示す異常判定処理ルーチンに戻る。
【0062】
一方、上記ステップS202の処理において、上記ステップS201の処理でカウントアップされた点火カウンタCsp(i) が「16」より大きく、同点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4における点火回数が16回より多くなった旨判断されると、ステップS205に進む。異常回数カウント処理ルーチンにおいて、ステップS205〜S208の処理は、上記ステップS201の処理でカウントアップされた点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4でのバルブリフト量可変機構71の異常発生回数をカウントするためのものである。なお、こうした異常発生回数のカウントは、各気筒#1〜#4に対応してそれぞれ行われるととなる。
【0063】
ECU92は、ステップS205の処理として上記点火カウンタCsp(i) を「0」にリセットし、ステップS206の処理として徐変値edtsm(i) が「0.6ms」以上か否か判断する。その点火カウンタCsp(i) に対応する気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71に異常が生じるなど、何らかの原因で上記気筒#1〜#4の稼働時にけるエンジン回転速度が低下し、同気筒#1〜#4に対応する360°経過時間edt(i) が大きくなると、上記徐変値edtsm(i) も大きくなる。
【0064】
そして、上記ステップS205の処理において、「edtsm(i) ≧0.6ms」である旨判断されるとステップS207を経てステップS208に進み、「edtsm(i) ≧0.6ms」でない旨判断されるとステップS208に直接進む。ECU92は、ステップS207の処理として、上記徐変値edtsm(i) が「0.6ms」以上になった回数を表す異常カウンタCng(i) を「1」だけカウントアップし、ステップS208の処理として同徐変値edtsm(i) を「0」にリセットする。なお、上記「0.6ms」という値は、バルブリフト量可変機構71の異常などに基づく徐変値edtsm(i) の増大を的確に判断するのに適した値となっている。
【0065】
上記ステップS207,S208の処理を実行した後、ECU92は、この異常回数カウント処理ルーチンを一旦終了する。こうして異常回数カウント処理ルーチンが終了すると、図7に示す異常判定処理ルーチンに戻る。
【0066】
次に、異常判定処理ルーチンにおけるステップS104の処理について、図9を参照して詳しく説明する。この図9は、いずれの気筒#1〜#4でバルブリフト量可変機構71の異常が発生しているかの判断及び同異常の警告を行うための異常警告処理ルーチンを示すフローチャートである。異常警告処理ルーチンは、上記異常判定処理ルーチンのステップS104に進んだとき、ECU92を通じて実行される。
【0067】
異常警告処理ルーチンにおいて、ECU92は、ステップS301の処理として、上述した各気筒#1〜#4に対応する四つのタイマTim(i) の内のいずれかが20秒以上になっているか否かを判断する。このタイマTim(i) は、後述するステップS304の処理によってアイドル運転中の20秒毎に「0」にリセットされるものであって、各気筒#1〜#4に対応するタイマTim(i) のリセットタイミングはそれぞれ互いに異なるものとなる。
【0068】
そして、ステップS301の処理において、「Tim(i) ≧20s」でない旨判断されると、ECU92は、この異常警告処理ルーチンを一旦終了する。こうして異常警告処理ルーチンが一旦終了すると、図7に示す異常判定処理ルーチンに戻る。また、ステップS301の処理において、「Tim(i) ≧20s」である旨判断されると、ステップS302に進む。
【0069】
ECU92は、ステップS302の処理として、上記ステップS301の処理で20秒以上であると判断されたタイマTim(i) に対応する気筒#1〜#1の異常カウンタCng(i) が「10」以上であるか否かを判断する。その異常カウンタCng(i) は、その異常カウンタCng(i) に対応する気筒#1〜#4において、アイドル運転中の20秒間におけるバルブリフト量可変機構71の異常発生回数を表す。従って、ステップS302の判断処理によって、上記気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71に異常が発生しているか否か判断されることとなる。
【0070】
即ち、上記ステップS302の処理においては、「Cng(i) ≧10」であることに基づき同異常カウンタCng(i) に対応する気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71に異常が発生している旨判断され、ステップS303に進むこととなる。また、ステップS302の処理においては、「Cng(i) ≧10」でないことに基づき同異常カウンタCng(i) に対応する気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71に異常が発生していない旨判断され、ステップS304に進むこととなる。なお、上記ステップS302で判定値として用いられる「10」という値は、バルブリフト量可変機構71に異常が発生していることを的確に判断することのできる値である。
【0071】
このようにしてアイドル運転中の20秒間にカウントされるバルブリフト量可変機構71の異常発生回数(異常カウンタCng(i) )が「10」以上になることに基づき、そのバルブリフト量可変機構71に異常が発生した旨判断されることとなる。そのため、何らかの原因で異常カウンタCng(i) の誤カウントが生じたとしても、その誤カウントに基づきバルブリフト量可変機構71に異常が発生したことを誤判断することが防止される。
【0072】
一方、ECU92は、ステップS303の処理として、警告灯51を点灯させてバルブリフト量可変機構71に異常が発生した旨を自動車の運転車に知らせるとともに、警告灯51の点滅回数などによってバルブリフト量可変機構71の異常が発生している気筒#1〜#4を運転者に知らせる。また、ECU92は、続くステップS304の処理として、上記ステップS301の処理で20秒以上となったタイマTim(i) と、そのタイマTim(i) に対応する気筒#1〜#4の異常カウンタCng(i) とを「0」にリセットした後、この異常警告処理ルーチンを一旦終了する。こうして異常警告処理ルーチンが終了すると、図7に示す異常判定処理ルーチンに戻る。
【0073】
最後に、上述したバルブリフト量可変機構71の異常判定処理について、図10のタイムチャートを併せ参照して総括する。なお、このタイムチャートは、バルブリフト量可変機構71の異常が発生した気筒#1〜#4に対応する徐変値edtsm(i) の推移を示すものである。
【0074】
ECU92は、エンジン11のアイドル運転中に、各気筒#1〜#4における爆発工程前の上死点から爆発工程後の上死点までの360°CA経過時間edt(i) を算出する。更に、ECU92は、その360°CA経過時間edt(i) に徐変処理を施し、同経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) を算出する。なお、これら360°CA経過時間edt(i) 及び徐変値edtsm(i) は、16点火毎にリセットされて「0」になる。
【0075】
バルブリフト量可変機構71においては、例えば吸気バルブ19を開閉駆動するカムとして高速用カム72aが選択された状態に固定されるといった故障が生じる場合がある。今、例えば1番気筒#1において上記バルブリフト量可変機構71の故障が生じたとすると、1番気筒#1では本来は低速用カム72bで吸気バルブ19を開閉駆動すべき状況のときに高速用カム72aで同バルブ19を開閉駆動してしまうといった事態が生じる。
【0076】
このような場合には、1番気筒#1が稼働されたとき(1番気筒#1の爆発工程時)のエンジン出力トルクが低下することとなる。その結果、1番気筒#1の爆発工程時におけるエンジン11の回転速度、即ち1番気筒#1のピストン12の移動速度が低下し、1番気筒#1の360°CA経過時間edt(i) が正常時よりも長くなるとともに、その経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) も大きくなる。
【0077】
従って、上記1番気筒#1でのバルブリフト量可変機構71の故障により、1番気筒#1に対応する徐変値edtsm(i) は図10に示すように16点火間において徐々に大きくなる。そして、16点火後における徐変値edtsm(i) が「0.6ms」以上になる毎に、1番気筒#1に対応する異常カウンタCng(i) が「1」だけカウントアップされる。その異常カウンタCng(i) は、20秒毎に「0」へとリセットされるため、20秒間における1番気筒#1でのバルブリフト量可変機構71の異常発生回数を表すものとなる。
【0078】
ECU92は、上記異常カウンタCng(i) が「10」以上、即ち20秒間における1番気筒#1でのバルブリフト量可変機構71の異常発生回数が10回以上であることに基づき、1番気筒#1のバルブリフト量可変機構71に異常が発生している旨判断する。こうした判断がなされると、ECU92は、警告灯51を点灯させることによりバルブリフト量可変機構71の異常を知らせるとともに、警告灯51の点滅回数などによりバルブリフト量可変機構71の異常が1番気筒#1で発生していることを知らせる。
【0079】
以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)各気筒#1〜#4毎に爆発工程前の上死点から爆発工程後の上死点までの360°CA経過時間edt(i) を、それら各気筒#1〜#4の稼働時におけるエンジン回転速度に対応する値として算出するとともに、その経過時間のedt(i) の徐変値edtsm(i) を各気筒毎#1〜#4に算出するようにした。そして、各気筒#1〜#4に対応する徐変値edtsm(i) に基づきバルブリフト量可変機構71の異常を検出するようにしたため、バルブリフト量可変機構71の異常が発生している気筒#1〜#4を検出することができる。従って、いずれの気筒#1〜#4に設けられたバルブリフト量可変機構71に異常が発生しているのかを特定し、その異常が発生しているバルブリフト量可変機構71の修理を速やかに行うことができる。
【0080】
(2)上記360°CA経過時間edt(i) 及び徐変値edtsm(i) は、クランクセンサ14c及びカムセンサ22bからの検出信号に基づき求められるため、バルブリフト量可変機構71の異常が発生している気筒#1〜#4を検出するために各気筒#1〜#4毎に特別なセンサ等を設ける必要がない。
【0081】
(3)上記360°CA経過時間edt(i) 及び徐変値edtsm(i) はエンジン11のアイドル運転中に算出されるが、アイドル運転中にはバルブリフト量可変機構71の異常に基づく上記360°CA経過時間edt(i) の変化が顕著なものとなる。従って、その360°経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) に基づき、的確にバルブリフト量可変機構71の異常が発生している気筒#1〜#4を検出することができる。
【0082】
(4)360°経過時間edt(i) は例えば突発的な一回の失火が生じたりすると急激に変動してしまうが、その経過時間edt(i) の徐変値edtsm(i) は緩やかに変動するようになる。従って、徐変値edtsm(i) に基づきバルブリフト量可変機構71の異常を検出することにより、突発的に一回の失火が生じたとしても、その失火を同気筒#1〜#4でのバルブリフト量可変機構71の異常として誤検出してしまうのを防止することができる。
【0083】
(5)20秒間にカウントされるバルブリフト量可変機構71の異常発生回数(異常カウンタCng(i) )が「10」以上になることに基づき、そのバルブリフト量可変機構71に異常が発生した旨判断される。そのため、何らかの原因で異常カウンタCng(i) の誤カウントが生じたとしても、その誤カウントに基づきバルブリフト量可変機構71に異常が発生したことを誤判断することが防止される。従って、バルブリフト量可変機構71の異常判断を正確に行うことができるようになる。
【0084】
なお、本実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・本実施形態では、アイドル運転中の20秒間において所定気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71の異常発生回数(異常カウンタCng(i) )が10回以上になったとき、その気筒#1〜#4のバルブリフト量可変機構71に異常が発生している旨判断したが、本発明はこれに限定されない。即ち、異常発生回数をカウントする期間を20秒以外の値にしたり、異常判断するための値を「10」以外に設定したりしてもよい。また、バルブリフト量可変機構71の異常判断を、必ずしもエンジン11のアイドル運転中に行う必要はない。
【0085】
・本実施形態では、上記アイドル運転中の20秒間において、16点火分が経過した後の徐変値edtsm(i) が「0.6ms」以上のとき、異常カウンタCng(i) をカウントアップするようにしたが、本発明はこれに限定されない。即ち、徐変値edtsm(i) の算出期間を16点火分以外の適宜の期間に変更したり、異常カウンタCng(i) をカウントアップするための基準値を「0.6ms」以外の値にしたりしてもよい。
【0086】
・徐変値edtsm(i) が「0.6ms」以上のとき異常カウンタCng(i) をカウントアップするの代わりに、直ちに警告灯51を点灯してバルブリフト量の異常、及びその異常が発生している気筒#1〜#4を知らせるようにしてもよい。この場合、タイマTim(i) 及び異常カウンタCng(i) を設ける必要がなくなり、ECU92の制御負荷を軽減することができるようになる。
【0088】
・本実施形態では、エンジン11のアイドル運転中にバルブリフト量可変機構71の異常を検出するようににしたが、これに代えてエンジン回転数NEが所定範囲内(例えば200rpm内)の値にあるようなアイドル運転以外の定常運転時にバルブリフト量可変機構71の異常を検出するようにしてもよい。この場合、バルブリフト量可変機構71の異常検出が行われるエンジン回転数NEの範囲をエンジン11の高回転領域に設定すれば、吸気バルブ19を開閉駆動するカムが低速用カム72bに固定されるといったバルブリフト量可変機構71の異常を検出するのに有利になる。
【0089】
・本実施形態では、吸気バルブ19のバルブリフト量を可変としたが、例えば吸気バルブ19と排気バルブ20との両方のバルブリフト量を可変としてもよい。
【0090】
・本実施形態では、吸気バルブ19を開閉駆動するカムを切り換えてバルブリフト量を変更するタイプのバルブリフト量可変機構71を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記バルブリフト量可変機構71に代えて、三次元カムを用いてバルブリフト量を可変とするバルブリフト量可変機構や、カムのカム面から突起を出没させてバルブリフト量を可変とするバルブリフト量可変機構などを採用してもよい。
【0091】
・本実施形態では、各気筒#1〜#4に吸気バルブ19のバルブリフト量を可変とするためのバルブリフト量可変機構71を設ける場合について例示したが、本発明はこれに限定されない。即ち、各気筒#1〜#4に吸気バルブ19のバルブタイミングを可変とするためのバルブタイミング可変機構を設けた場合において本発明を適用してもよい。この場合のバルブタイミング可変機構としては、例えば三次元カムを用いてバルブタイミングを可変とするタイプのバルブタイミング可変機構があげられる。
【0092】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、各気筒毎の機関回転速度に徐変処理を施して算出される徐変値に基づき可変動弁機構の異常が発生している気筒が検出されるため、例えば所定気筒での一回の失火による突発的な機関回転速度の変化を可変動弁機構の異常であると誤検出することが防止される。また、各気筒毎に算出される徐変値に基づき可変動弁機構の異常が発生している気筒を検出することができるため、いずれの気筒に設けられた可変動弁機構に異常が発生しているのかを特定し、その異常が発生している可変動弁機構の修理を速やかに行うことができる。
【0093】
請求項2記載の発明によれば、内燃機関の定常運転中には可変動弁機構の異常に基づく機関回転速度の変化を容易に認識できるため、可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出を的確に行うことができる。
【0094】
請求項3記載の発明によれば、内燃機関のアイドル運転中には可変動弁機構の異常に基づき機関回転速度が大きく変化するため、一層的確に可変動弁機構の異常が発生している気筒の検出を行うことができる。
【0095】
請求項4記載の発明によれば、所定期間中にカウントされる可変動弁機構の異常発生回数のカウント値が所定値以上になったことに基づき、対応する気筒の可変動弁機構に異常が発生した旨判断されるため、その異常判断を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるバルブリフト量可変機構の異常検出装置が適用されたエンジン全体を示す断面図。
【図2】可変動弁装置の油圧回路を示す概略図。
【図3】バルブリフト量可変機構及びそのオイル供給構造を示す斜視図。
【図4】バルブリフト量可変機構の内部構造を示す拡大断面図。
【図5】バルブリフト量可変機構の内部構造を示す拡大断面図。
【図6】上記異常検出装置の電気的構成を示すブロック図。
【図7】バルブリフト量可変機構の異常判定手順を示すフローチャート。
【図8】バルブリフト量可変機構の異常発生回数カウント手順を示すフローチャート。
【図9】バルブリフト量可変機構の異常警告手順を示すフローチャート。
【図10】バルブリフト量可変機構の異常が発生した気筒に対応する徐変値edtsm(i) の推移を示すタイムチャート。
【符号の説明】
11…エンジン、14c…クランクセンサ、19…吸気バルブ、20…排気バルブ、21…吸気カムシャフト、22…排気カムシャフト、22b…カムセンサ、35a…スロットルポジションセンサ、71…バルブリフト量可変機構、74…オイルスイッチングバルブ(OSV)、92…電子制御ユニット(ECU)、#1〜#4…1番〜4番気筒。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an abnormality detecting device for a variable valve mechanism that detects an abnormality of a variable valve mechanism provided for each cylinder in order to make a valve opening / closing characteristic of an internal combustion engine variable.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in an internal combustion engine such as an in-vehicle engine, the opening / closing characteristics of an intake valve and an exhaust valve are appropriately changed with the intention of improving output and reducing emissions. In the apparatus for changing the valve characteristics in this way, a variable valve mechanism is provided for each cylinder in order to make the opening / closing characteristics of the valves provided in each cylinder of the internal combustion engine variable. Then, the open / close characteristics of the intake valve and the exhaust valve in each cylinder are changed by driving the variable valve mechanism with hydraulic pressure or the like.
[0003]
By the way, when an abnormality occurs in the variable valve mechanism as described above, for example, there is a problem that the intake air amount of the internal combustion engine deviates from an appropriate value and the engine output decreases, so the variable valve mechanism is employed. An internal combustion engine is usually provided with an abnormality detection device for detecting an abnormality of the variable valve mechanism. As such an abnormality detection device for a variable valve mechanism, for example, a device described in JP-A-6-248986 is known.
[0004]
In the abnormality detection device described in the publication, an abnormality of the variable valve mechanism is detected based on the rotational fluctuation amount of the internal combustion engine. Therefore, by providing the abnormality detection device described in the publication in an internal combustion engine that employs a variable valve mechanism, it is possible to accurately detect abnormality of the variable valve mechanism.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, even if the abnormality detection device described in the above publication is provided in an internal combustion engine that employs a variable valve mechanism, it is specified which abnormality has occurred in the variable valve device provided in which cylinder. It is not possible. Therefore, it is necessary to examine whether or not an abnormality has occurred in the variable valve operating device of each cylinder, and the labor involved in the investigation cannot be ignored. In addition, it takes time to identify the cylinder in which the abnormality of the variable valve operating apparatus has occurred, and the mechanism cannot be repaired promptly.
[0006]
The present invention has been made in view of such a situation, and its purpose is to identify which abnormality has occurred in the variable valve mechanism provided in which cylinder, and the abnormality has occurred. An object of the present invention is to provide an abnormality detection device for a variable valve mechanism capable of promptly repairing the variable valve mechanism.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, there is provided a variable valve mechanism provided for each cylinder in order to make variable the opening / closing characteristics of a valve provided for each cylinder of the internal combustion engine, and the internal combustion engine. A rotational speed detecting means for obtaining the engine rotational speed based on the operation of one cylinder in each cylinder, and an engine rotational speed for each cylinder obtained by the rotational speed detecting means.A gradual change value calculating means for performing a gradual change process to calculate a gradual change value, and the gradual change value calculated by the gradual change value calculation meansAnd an abnormal cylinder detecting means for detecting a cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred.
[0008]
According to the configuration,Since a cylinder in which an abnormality of the variable valve mechanism has occurred is detected based on a gradual change value calculated by performing gradual change processing on the engine rotation speed for each cylinder, for example, due to a single misfire in a predetermined cylinder It is possible to prevent erroneous detection of a sudden change in engine speed as an abnormality of the variable valve mechanism. Also,For each cylinderTo the gradually changing value calculated inBased on this, it is possible to detect the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred. Therefore, it is possible to identify which variable valve mechanism provided in which cylinder has an abnormality, Repair of the variable valve mechanism that is present can be performed promptly.
[0009]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the detection of the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred is performed during steady operation of the internal combustion engine.
According to this configuration, since the change in the engine speed due to the abnormality of the variable valve mechanism can be easily recognized during the steady operation of the internal combustion engine, it is possible to accurately detect the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred. To be able to do that.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the second aspect of the present invention, the detection of the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred is performed during idle operation of the internal combustion engine.
[0011]
According to this configuration, the engine speed greatly changes during the idling operation of the internal combustion engine based on the abnormality of the variable valve mechanism, so that the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred is more accurately detected. Will be able to.
[0012]
In invention of
[0013]
According to the configuration,Since it is determined that an abnormality has occurred in the variable valve mechanism of the corresponding cylinder based on the fact that the count value of the number of occurrences of abnormality of the variable valve mechanism counted during the predetermined period is equal to or greater than the predetermined value, Judgment is made accurately.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment in which the present invention is applied to an in-line four-cylinder automobile engine will be described with reference to FIGS.
[0017]
As shown in FIG. 1, each of the
[0018]
A
[0019]
A
[0020]
An
[0021]
In the
[0022]
An
[0023]
Further, a
[0024]
In such an
[0025]
Thereafter, in the compression stroke of the
[0026]
Next, a variable valve apparatus for making the valve lift amount variable as the valve opening / closing characteristics of the
As shown in FIG. 2, the variable valve operating apparatus includes a plurality of variable valve
[0027]
Each valve lift
[0028]
The valve lift amount
[0029]
Here, the valve lift amount
[0030]
As shown in FIG. 3, the variable valve
[0031]
In the
[0032]
An
[0033]
The
[0034]
When the
[0035]
Further, when the
[0036]
Next, a structure for fixing the
[0037]
As shown in FIG. 4, the rocker arm
[0038]
In the fixing
[0039]
Therefore, when oil is supplied from the cam switching control oil passage 73 (FIG. 3) into the
[0040]
Further, when the oil is discharged from the
[0041]
Next, the electrical configuration of the abnormality detection device for the variable valve
The abnormality detection device includes an electronic control unit (hereinafter referred to as “ECU”) 92 for controlling valve characteristics such as a valve lift amount of the
[0042]
Here, the
[0043]
The
[0044]
The
[0045]
That is, when the engine speed NE is smaller than 6000 rpm, the
[0046]
Further, when the engine speed NE is 6000 rpm or more, the
[0047]
By switching the cam for opening and closing the
Next, an abnormality determination procedure for the variable valve
[0048]
FIG. 7 is a flowchart showing an abnormality determination processing routine for detecting an abnormality in the variable valve
[0049]
In the abnormality determination processing routine, the
[0050]
The ECU 29 determines whether or not an idle condition is established from the throttle opening obtained based on the engine speed NE and the detection signal from the
[0051]
If any one of the processes of steps S101 and S102 is determined to be NO and the process proceeds to step S105, the
[0052]
If YES is determined in both of the processes in steps S101 and S102 and the process proceeds to step S103, the
[0053]
The
[0054]
Next, the processing in step S103 in the abnormality determination processing routine will be described in detail with reference to FIG. FIG. 8 is a flowchart showing an abnormality count processing routine for counting the number of occurrences of abnormality of the variable valve
[0055]
In the abnormal number count processing routine, the processing of steps S201 and S202 is for determining whether or not ignition by the spark plug 38 has been performed 16 times in each
[0056]
As a process of step S201, the
[0057]
In step S202, the
[0058]
In step S203, the
[0059]
[Expression 1]
If an abnormality such as cam switching failure occurs in any of the valve lift amount
[0060]
The 360 ° elapsed time edt (i) is calculated during the idling operation of the
[0061]
After calculating the gradual change value edtsm (i) by the process of step S204 as described above, the
[0062]
On the other hand, in the process of step S202, the ignition counter Csp (i) counted up in the process of step S201 is larger than “16”, and the ignition in the
[0063]
The
[0064]
If it is determined in the process of step S205 that “edtsm (i) ≧ 0.6 ms”, the process proceeds to step S208 via step S207, and it is determined that “edtsm (i) ≧ 0.6 ms” is not satisfied. And go directly to step S208. In step S207, the
[0065]
After executing the processes of steps S207 and S208, the
[0066]
Next, the process of step S104 in the abnormality determination process routine will be described in detail with reference to FIG. FIG. 9 is a flowchart showing an abnormality warning processing routine for determining which
[0067]
In the abnormality warning processing routine, the
[0068]
If it is determined in step S301 that “Tim (i) ≧ 20 s” is not satisfied, the
[0069]
In step S302, the
[0070]
That is, in the process of step S302, an abnormality occurs in the variable valve
[0071]
Thus, based on the fact that the number of occurrences of abnormality (abnormal counter Cng (i)) of the variable valve
[0072]
On the other hand, as a process of step S303, the
[0073]
Finally, the above-described abnormality determination process of the variable valve
[0074]
The
[0075]
In the variable valve
[0076]
In such a case, the engine output torque when the
[0077]
Therefore, due to the failure of the variable valve
[0078]
The
[0079]
According to the present embodiment in which the processing detailed above is performed, the following effects can be obtained.
(1) For each
[0080]
(2) Since the 360 ° CA elapsed time edt (i) and the gradually changing value edtsm (i) are obtained based on detection signals from the
[0081]
(3) The 360 ° CA elapsed time edt (i) and the gradually changing value edtsm (i) are calculated during the idling operation of the
[0082]
(4) Although the 360 ° elapsed time edt (i) fluctuates suddenly, for example, when one sudden misfire occurs, the gradually changing value edtsm (i) of the elapsed time edt (i) It will fluctuate. Accordingly, by detecting an abnormality in the variable valve
[0083]
(5) An abnormality occurred in the variable valve
[0084]
In addition, this embodiment can also be changed as follows, for example.
In this embodiment, when the number of occurrences of abnormality (abnormal counter Cng (i)) of the variable valve
[0085]
In the present embodiment, the abnormal counter Cng (i) is incremented when the gradual change value edtsm (i) after 16 ignition minutes has passed is “0.6 ms” or more in 20 seconds during the idle operation. However, the present invention is not limited to this. That is, the calculation period of the gradually changing value edtsm (i) is changed to an appropriate period other than 16 ignitions, or the reference value for counting up the abnormal counter Cng (i) is set to a value other than “0.6 ms”. Or you may.
[0086]
・ When the gradual change value edtsm (i) is "0.6ms" or more, instead of counting up the abnormal counter Cng (i), the warning
[0088]
In the present embodiment, the abnormality of the valve lift amount
[0089]
In the present embodiment, the valve lift amount of the
[0090]
In the present embodiment, the variable valve
[0091]
In the present embodiment, the case where the valve lift amount
[0092]
【The invention's effect】
According to invention of
[0093]
According to the second aspect of the present invention, since the change in the engine speed based on the abnormality of the variable valve mechanism can be easily recognized during the steady operation of the internal combustion engine, the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred. Can be accurately detected.
[0094]
According to the third aspect of the present invention, the engine rotational speed greatly changes based on the abnormality of the variable valve mechanism during the idling operation of the internal combustion engine, so that the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism has occurred more accurately. Can be detected.
[0095]
According to invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an entire engine to which an abnormality detection device for a variable valve lift amount mechanism according to an embodiment is applied.
FIG. 2 is a schematic diagram showing a hydraulic circuit of a variable valve operating apparatus.
FIG. 3 is a perspective view showing a valve lift amount variable mechanism and an oil supply structure thereof.
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view showing an internal structure of a variable valve lift amount mechanism.
FIG. 5 is an enlarged cross-sectional view showing an internal structure of a variable valve lift amount mechanism.
FIG. 6 is a block diagram showing an electrical configuration of the abnormality detection device.
FIG. 7 is a flowchart showing an abnormality determination procedure of the variable valve lift amount mechanism.
FIG. 8 is a flowchart showing a procedure for counting the number of occurrences of abnormality in the variable valve lift amount mechanism;
FIG. 9 is a flowchart showing an abnormality warning procedure for the variable valve lift amount mechanism;
FIG. 10 is a time chart showing a transition of a gradually changing value edtsm (i) corresponding to a cylinder in which an abnormality of the valve lift amount variable mechanism has occurred.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
内燃機関における一気筒の稼働に基づく機関回転速度を前記各気筒毎に求める回転速度検出手段と、
前記回転速度検出手段によって求められる前記各気筒毎の機関回転速度に徐変処理を施して徐変値を算出する徐変値算出手段と、
前記徐変値算出手段によって算出される前記徐変値に基づき前記可変動弁機構の異常が発生している気筒を検出する異常気筒検出手段と、
を備えることを特徴とする可変動弁機構の異常検出装置。A variable valve mechanism provided for each cylinder in order to make variable the opening and closing characteristics of the valves provided for each cylinder of the internal combustion engine;
A rotational speed detecting means for determining, for each cylinder, an engine rotational speed based on the operation of one cylinder in the internal combustion engine;
Gradual change value calculation means for calculating a gradual change value by subjecting the engine rotational speed for each cylinder obtained by the rotational speed detection means to a gradual change process;
Abnormal cylinder detecting means for detecting a cylinder in which an abnormality of the variable valve mechanism has occurred based on the gradually changing value calculated by the gradually changing value calculating means ;
A variable valve mechanism abnormality detection device comprising:
請求項1記載の可変動弁機構の異常検出装置。The abnormality detection device for a variable valve mechanism according to claim 1, wherein the detection of the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism occurs is performed during steady operation of the internal combustion engine.
請求項2記載の可変動弁機構の異常検出装置。The abnormality detection device for a variable valve mechanism according to claim 2, wherein the detection of the cylinder in which the abnormality of the variable valve mechanism occurs is performed during idle operation of the internal combustion engine.
所定期間中に前記異常気筒検出手段によって検出される各気筒毎の可変動弁機構の異常発生の回数をカウントし、そのカウント値が所定値以上になったことに基づき、対応する気筒の前記可変動弁機構に異常が発生した旨判断する異常判断手段を更に備える
ことを特徴とする可変動弁機構の異常検出装置。 In the abnormality detection device for a variable valve mechanism according to any one of claims 1 to 3,
The number of occurrences of abnormality of the variable valve mechanism for each cylinder detected by the abnormal cylinder detection means during a predetermined period is counted, and the count value of the corresponding cylinder is determined based on the counted value becoming a predetermined value or more. An abnormality determining means for determining that an abnormality has occurred in the variable valve mechanism is further provided.
An abnormality detection device for a variable valve mechanism characterized by that.
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