JP4059743B2 - 可変容量圧縮機 - Google Patents
可変容量圧縮機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4059743B2 JP4059743B2 JP2002291995A JP2002291995A JP4059743B2 JP 4059743 B2 JP4059743 B2 JP 4059743B2 JP 2002291995 A JP2002291995 A JP 2002291995A JP 2002291995 A JP2002291995 A JP 2002291995A JP 4059743 B2 JP4059743 B2 JP 4059743B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulley
- crank chamber
- bracket
- chamber
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は可変容量圧縮機に関し、特に自動車用空調装置に用いられエンジンによって駆動されるときのトルクに応じて吐出容量を可変することができる可変容量圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
可変容量圧縮機は、エンジンによって駆動される回転軸に取り付けられた斜板に回転軸と平行に往復運動するピストンが連結され、ピストンが受けるクランク室内の圧力と吸入行程にある吸入室の圧力との差に基づいて斜板の傾斜角度を制御することにより吐出容量を可変にするようにしている。斜板の傾斜角度と吐出容量とは対応関係にあるので、斜板の傾斜角度または斜板に連結されたピストンのストロークを検知することができれば可変容量圧縮機の吐出容量を正確に知ることができる。しかし、吐出容量が同じでも、可変容量圧縮機を駆動するのに必要な動力は、吸入圧力および吐出圧力によって大幅に変動することが知られており、使用条件によっては可変容量圧縮機の所要負荷トルクが大きくなる場合がある。負荷トルクが大きくなると、エンジンの動力が不足してくるため、エンジンが停止することがある。
【0003】
そこで、エンジンの駆動力を受けるプーリから回転軸に伝わる駆動トルクをトルク検出器により計測して電気信号に変換し、それを可変容量圧縮機を駆動するときの負荷トルクとして、吐出圧力Pdのクランク室への冷媒導入量を制御する容量制御弁の制御装置にフィードバックし、負荷トルクが大きくなった場合は、その目標値になるように容量制御弁を制御することが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−132645号公報(段落番号〔0040〕,図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の可変容量圧縮機では、駆動トルクを検出することにより負荷トルクを予測して制御するため、誤差および応答性が問題となり、また、駆動トルクを検出するための機構が複雑で高価であるため、可変容量圧縮機のコストが高くなるという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、構成がシンプルで応答性のよい安価な可変容量圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、吐出容量を可変することができる斜板式の可変容量圧縮機において、プーリが弾性体を介して斜板の回転軸に固定されたブラケットにエンジンの駆動力を伝達させることにより発生する前記プーリと前記ブラケットとの相対回転角度の変化を前記回転軸を駆動するトルクとして検出するトルク検出部と、前記相対回転角度の変化を前記回転軸の軸線方向の変化に変換する伝達方向変換部と、前記伝達方向変換部による軸線方向の変化に応じて容量可変を行う容量制御部と、前記伝達方向変換部による軸線方向の変化を直接前記容量制御部へ伝達させるシャフトと、を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機が提供される。
【0008】
このような可変容量圧縮機によれば、エンジンの駆動力を回転軸に伝達するプーリとブラケットとの間に配置された弾性体がエンジンの駆動トルクが増えるにつれて圧縮方向に変形する性質を利用している。トルク検出部は、弾性体が変形することによってプーリとブラケットとの間の相対回転角度が変化するので、その変化を伝達方向変換部により回転軸の軸線方向の変化に変換し、その変化量が可変容量圧縮機を駆動するトルクとしてシャフトを介して容量制御部に伝達され、容量制御部がクランク室内の圧力を制御して吐出容量を減らすようにしている。これにより、プーリから回転軸にエンジンの駆動力が伝達する過程で、エンジンの負荷変動に伴い増加したエンジンの駆動トルクを直接検出し、そのトルクの増加分を伝達方向変換部およびシャフトを介して容量制御部に直接伝達して容量制御するようにしたので、シンプルな構成で精度および応答性のよい制御を可能にし、エンジンの効率や応答性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機の中央断面図である。
【0010】
可変容量圧縮機は、その中央にシリンダブロック1を有し、その前端部分(図の左側を前方とする)には、フロントハウジング2が接合されている。シリンダブロック1は、また、その後端部にバルブプレート3を介してリアハウジング4が接合されている。
【0011】
シリンダブロック1とフロントハウジング2とによって形成された内部空間はクランク室5を構成している。クランク室5の中心を貫通するように回転軸6が配置され、その回転軸6は、シリンダブロック1およびフロントハウジング2に設けられた軸受7a,7bによって回転自在に支持されている。回転軸6には、ラグプレート8が固定されており、このラグプレート8に突設された支持アーム9およびガイドピン10を介して斜板11が回転軸6の軸線に対して傾動可能に支持されている。斜板11は、シリンダブロック1に形成された複数のシリンダボア12に摺動自在に配置されたピストン13の頭部にシュー14を介して連結されている。
【0012】
回転軸6は、その前端部分がフロントハウジング2を貫通して外部に突出しており、回転軸6とフロントハウジング2との隙間を外側からシールするようリップシール15が設けられている。回転軸6は、また、その先端部分に固定部材16が螺着されており、その固定部材16には回転軸6と一体に回転するようブラケット17が固着されている。
【0013】
フロントハウジング2の前端部分には、エンジンからの駆動力が伝達されるプーリ18が軸受19によって回転自在に支持されている。このプーリ18は、後述するスプリングを介してブラケット17にエンジンの駆動力が伝達されるようになっている。
【0014】
回転軸6の軸線位置には、これを貫通してシャフト20が配置され、その先端部分には、ディスク21が固定されている。このディスク21は、その内周部に切り欠き22を有し、その切り欠き22にブラケット17の外周に突設された部分が嵌入され、ブラケット17に当接されて同時に回転するようになっている。また、ディスク21の外周部には、螺旋溝が形成されており、プーリ18に固定された螺旋変位部材23と係合している。この螺旋変位部材23は、ディスク21に当接されているブラケット17に対してプーリ18の回転位置が相対的に変化した場合に、ディスク21を回転軸6の軸線方向の動きに変換する機能を有する。
【0015】
シャフト20の後端部分は、リアハウジング4まで延びている。リアハウジング4は、バルブプレート3に設けられた吸入用リリーフ弁24を介してシリンダボア12に連通された吸入室25と、バルブプレート3に設けられた吐出用リリーフ弁26を介してシリンダボア12に連通された吐出室27と、容量制御弁28とを有している。吐出室27は、図示はしないが、空調装置の冷凍サイクルの凝縮器に連通され、吸入室25は、冷凍サイクルの蒸発器に接続されている。
【0016】
容量制御弁28は、吐出室27とクランク室5との間を連通するよう形成された冷媒通路に配置され、吐出室27に吐出された高圧の冷媒の一部をクランク室に導入することにより、クランク室5内の圧力を制御し、これによってこの可変容量圧縮機の吐出容量を制御するためのものである。容量制御弁28には、シャフト20の後端部分が連結されており、ディスク21の軸線方向の動きを感知して弁を開閉することにより、クランク室5に導入する冷媒の流量を制御するようにしている。なお、図示はしないが、クランク室5は、固定オリフィスを介して吸入室25に連通しており、クランク室5から吸入室25に冷媒が微少漏れするようにしている。
【0017】
次に、プーリ18から回転軸6へエンジンの駆動力を伝達する機構およびその駆動力伝達時に発生するトルク変動をシャフト20に伝達する機構の詳細について説明する。
【0018】
図2はプーリとブラケットとの関係を示す可変容量圧縮機の側面図である。
この図2では、エンジンからの駆動力を受けるプーリ18と回転軸6に固定部材を介して固定されたブラケット17との関係を示すために、シャフト20に固定されたディスク21およびプーリ18に固定された螺旋変位部材23を取り外した状態を示している。
【0019】
プーリ18は、外側環状部29と軸受19によって支持されている内側環状部30と、これらの間でリア側に凹設されて環状の溝部31を構成する連結部と、その環状の溝部31に均等配置された6つの仕切板32とが一体に形成されている。外側環状部29は、段差を有していて、その内周面には螺旋変位部材23の回り止め用の凹凸部33が形成されている。ブラケット17は、外周に均等配置されて半径方向外方へ延びるとともにそこから環状の溝部31まで延びる6つの係止部34が一体に形成されている。そして、プーリ18の環状の溝部31内には、両端が仕切板32と係止部34とに当接するよう6つの圧縮コイルスプリング35が弾性体として配置されている。
【0020】
これにより、プーリ18がエンジンの駆動力を受けて反時計回り方向へ回転すると、仕切板32が駆動爪として働いて圧縮コイルスプリング35を円周方向に押し、係止部34が被動爪として働いて圧縮コイルスプリング35により円周方向に押される構成になっている。
【0021】
図3はブラケットとディスクとの関係を示す断面図、図4はブラケットおよびディスクを内側から見た側面図である。
ブラケット17は、その内周部が回転軸6に螺着される固定部材16が固定されており、外周には放射状に突出した係止部34が一体に形成されている。ディスク21は、その内周部にブラケット17の係止部34に対応する位置に切り欠き22が設けられていて、その切り欠き22にブラケット17の係止部34が遊嵌されている。したがって、ブラケット17が回転すると、その係止部34が切り欠き22に当接してディスク21も一緒に回転されることになる。なお、ディスク21の外周には、縁環状の螺旋変位部材23が螺嵌されており、その螺旋変位部材23の外周部には、プーリ18に嵌入されたときに、その凹凸部33と嵌合するための凹凸部37が回り止めとして形成されている。
【0022】
図5は容量制御弁の構成を示す断面図である。
容量制御弁28は、図の中央に配置されてリアハウジング4に固定するためのフランジ38と、これより図の左側に配置された弁部39と、図の右側に配置されたソレノイド部40とから構成されている。
【0023】
弁部39は、ボディ41に形成されて、リアハウジング4の吐出室27に連通して吐出圧力Pdを受けるポート42と、クランク室5に連通して制御された圧力Pcを出力するポート43とを有している。ポート42とポート43との間の冷媒通路には、弁座44が配置され、その弁座44に対向してポート42に連通する空間の側から接離自在に弁体45が配置されている。
【0024】
弁体45は、弁孔を介して延びるシャフト46と一体に形成されている。そのシャフト46の先端部には、ばね受け部47が設けられている。ボディ41の先端部には、シャフト20を受けるシャフト受け部48が軸線方向に進退自在にボディ41に嵌入されている。ばね受け部47とシャフト受け部48との間には、スプリング49が配置され、シャフト受け部48のフランジ部とボディ41との間にはスプリング50が配置されている。
【0025】
そして、ボディ41の外周において、吐出圧力Pdを受けるポート42とフランジ38との間に大気とシールを行うOリング51が周設され、ポート42とポート43との間にも、この弁部39の入口と出口との間をシールするOリング52が周設されている。
【0026】
ソレノイド部40は、弁部39のボディ41に圧入して固定された固定鉄芯53を有している。この固定鉄芯53は、その軸線位置に、弁体45と一体に形成されたシャフト54を軸線方向に進退自在に支持している。シャフト54の端面には、可動鉄芯55が当接されている。この可動鉄芯55は、スプリング56によって弁体45を閉じる方向に付勢されており、そのスプリング56の荷重は、アジャストねじ57によって調節される。固定鉄芯53および可動鉄芯55の回りには、固定鉄芯53および可動鉄芯55とともに磁気回路を構成する電磁コイル58およびヨーク59a,59bが設けられている。
【0027】
次に、以上の構成の可変容量圧縮機の動作について説明する。
まず、電磁コイル58が通電されていないとき、弁体45は可動鉄芯55を付勢しているスプリング56よりもばね力の大きなスプリング49によって付勢されていて、容量制御弁28は全開になっている。
【0028】
このとき、プーリ18がエンジンからの駆動力を受けると、その駆動力は、仕切板32、圧縮コイルスプリング35および係止部34を介してブラケット17に伝えられ、さらに固定部材16を介して回転軸6に伝えられることにより、回転軸6が回転駆動され、回転軸6に固定されたラグプレート8が回転して斜板11が揺動運動し、ピストン13が往復運動する。これにより、吸入圧力Psの冷媒が吸入室25から吸入用リリーフ弁24を介してシリンダボア12に吸入され、圧縮された吐出圧力Pdの冷媒が吐出用リリーフ弁26を介して吐出室27に吐出される。
【0029】
吐出室27の冷媒は、全開になっている容量制御弁28を介してクランク室5へ導入されるので、クランク室5内の圧力Pcが最大となって、斜板11が回転軸6に対して直角方向に傾動し、可変容量圧縮機は、最小容量の運転を行う。
【0030】
次に、電磁コイル58に所定の値の電流が供給されると、可動鉄芯55が固定鉄芯53に吸引される電磁力が働くため、固定鉄芯53を貫通しているシャフト54を介して弁体45が弁閉方向に付勢される。これにより、クランク室5に導入される冷媒の流量が減るため、クランク室内の圧力Pcが低下し、可変容量圧縮機は、電磁コイル58への通電電流値に対応した吐出容量に制御されることになる。
【0031】
ここで、車輌が登坂走行状態、急加速走行状態などの高負荷状態になると、エンジンの駆動力が増加し、可変容量圧縮機は必要以上の駆動力で駆動されることになる。このため、駆動力伝達途中に設けられた圧縮コイルスプリング35は圧縮され、プーリ18とブラケット17とがねじれて相対的に回転することになる。そのねじれによる相対的な回転角度の変化分が可変容量圧縮機を駆動するのに与えられたトルクに相当する。相対的な回転角度の変化分は、ブラケット17に係止されているディスク21をプーリ18に対して回転させる。ディスク21は、プーリ18に対して回転させられることで、その間に介在する螺旋変位部材23が回転運動を軸線方向の運動に変換する。その軸線方向の動きは、シャフト20を介して容量制御弁28のシャフト受け部48に伝達され、スプリング49を圧縮する。これにより、スプリング49の荷重が増えるため、弁体45は弁開方向に付勢される。この結果、クランク室5に導入される冷媒の流量が増え、可変容量圧縮機は吐出容量が小さくなる方向に制御される。このことは、可変容量圧縮機の負荷トルクが小さくなることを意味し、エンジンは、その負荷が減少するため、エンジンの効率や応答性を向上させることができる。このように、可変容量圧縮機は、エンジンの負荷変動による駆動トルクの増加を圧縮コイルスプリング35で感知し、それを直接、容量制御弁28のスプリング49を介して弁体45に伝達して吐出容量が少なくなるように制御する構成にしたことで、構成がシンプルになり、精度および応答性のよい制御が可能になる。
【0032】
図6は第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機の中央断面図、図7はプーリとブラケットとの関係を示す可変容量圧縮機の側面図である。この図6および図7において、図1および図2に示した構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0033】
この第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機と比較して、トルクを検出する弾性体を圧縮コイルスプリング35からねじりコイルスプリング60にした点で異なる。
【0034】
すなわち、ブラケット17の固定部材16と重なる内壁面には同心円上に均等配置された6つのボス61が突設されており、それらのボス61にねじりコイルスプリング60の螺旋部分が嵌め込まれている。そのねじりコイルスプリング60の一方のアーム端は、プーリ18の環状の溝部31に形成された仕切板32に挿入され、他方のアーム端は、ブラケット17の外周部に突設された突出部36の係止穴に挿入されている。これにより、ブラケット17およびプーリ18は、ブラケット17の突出部36がプーリ18の仕切板32に当接するまで互いに逆回転方向に付勢されている状態になり、プーリ18に伝達された駆動力はねじりコイルスプリング60を介してブラケット17に伝達されるようになる。
【0035】
ここで、プーリ18を駆動するトルクが回転軸6を駆動するトルクより小さい場合には、ねじりコイルスプリング60は変形されることなくプーリ18が受けた駆動力をブラケット17に伝達する。プーリ18を駆動するトルクが大きくなり、あるトルク以上になった場合には、ねじりコイルスプリング60は変形されるので、ブラケット17とプーリ18とがねじれて相対的に回転するようになる。その後は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機と同様に、そのねじれによる回転運動が螺旋変位部材23とディスク21とによって回転軸6の軸線方向の直線運動に変換され、シャフト20を介して容量制御弁28に伝達される。容量制御弁28は、シャフト20から過剰なトルクに相当する付勢力を受けると、弁開度を大きくし、クランク室5に導入する吐出圧力Pdの冷媒流量を増やし、吐出容量を減らしてこの可変容量圧縮機を駆動するのに必要なトルクを小さくするよう制御する。
【0036】
なお、以上の実施の形態では、クランク室5の圧力を制御する容量制御弁28を吐出室27とクランク室5との間に配置し、クランク室5と吸入室25との間に固定オリフィスを形成して、クランク室5へ導入する高圧の冷媒の流量を制御する場合を例に示したが、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、吐出室27とクランク室5との間に固定オリフィスを形成し、クランク室5と吸入室25との間に容量制御弁28を配置して、クランク室5から抜く冷媒の流量を制御するようにしてもよいし、吐出室27とクランク室5との間およびクランク室5と吸入室25との間に配置されて、クランク室5へ入れる冷媒の流量とクランク室5から抜く冷媒の流量とを連動して制御することによりクランク室5内の圧力Pcを制御するような容量制御弁でもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、プーリと斜板の回転軸に固定されたブラケットとの間に弾性体を介在させ、エンジンの負荷変動により弾性体が変形することによるプーリとブラケットとのねじれを回転軸の軸線方向の動きに変え、これを直接シャフトによって機械的に容量制御部に伝達させる構成にした。これにより、エンジンの負荷変動による駆動トルクの増加があると、即座に容量制御部に伝達されて吐出容量を小さくする方向に制御するため、精度および応答性のよい制御が可能になり、エンジンの効率や応答性を向上させることができる。また、検出したトルクを機械的に容量制御部に伝達するというシンプルな構成であるため、安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機の中央断面図である。
【図2】プーリとブラケットとの関係を示す可変容量圧縮機の側面図である。
【図3】ブラケットとディスクとの関係を示す断面図である。
【図4】ブラケットおよびディスクを内側から見た側面図である。
【図5】容量制御弁の構成を示す断面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機の中央断面図である。
【図7】プーリとブラケットとの関係を示す可変容量圧縮機の側面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 フロントハウジング
3 バルブプレート
4 リアハウジング
5 クランク室
6 回転軸
7a,7b 軸受
8 ラグプレート
9 支持アーム
10 ガイドピン
11 斜板
12 シリンダボア
13 ピストン
14 シュー
15 リップシール
16 固定部材
17 ブラケット
18 プーリ
19 軸受
20 シャフト
21 ディスク
22 切り欠き
23 螺旋変位部材
24 吸入用リリーフ弁
25 吸入室
26 吐出用リリーフ弁
27 吐出室
28 容量制御弁
29 外側環状部
30 内側環状部
31 環状の溝部
32 仕切板
33 凹凸部
34 係止部
35 圧縮コイルスプリング
36 突出部
37 凹凸部
38 フランジ
39 弁部
40 ソレノイド部
41 ボディ
42,43 ポート
44 弁座
45 弁体
46 シャフト
47 ばね受け部
48 シャフト受け部
49,50 スプリング
51,52 Oリング
53 固定鉄芯
54 シャフト
55 可動鉄芯
56 スプリング
57 アジャストねじ
58 電磁コイル
59a,59b ヨーク
60 ねじりコイルスプリング
61 ボス
Claims (9)
- 吐出容量を可変することができる斜板式の可変容量圧縮機において、
プーリが弾性体を介して斜板の回転軸に固定されたブラケットにエンジンの駆動力を伝達させることにより発生する前記プーリと前記ブラケットとの相対回転角度の変化を前記回転軸を駆動するトルクとして検出するトルク検出部と、
前記相対回転角度の変化を前記回転軸の軸線方向の変化に変換する伝達方向変換部と、
前記伝達方向変換部による軸線方向の変化に応じて容量可変を行う容量制御部と、
前記伝達方向変換部による軸線方向の変化を直接前記容量制御部へ伝達させるシャフトと、
を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機。 - 前記トルク検出部の弾性体は、前記プーリおよび前記ブラケットの同心円上に前記プーリおよび前記ブラケットから交互に突出して配置された複数の爪の間に介挿される圧縮コイルスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記トルク検出部の弾性体は、前記プーリおよび前記ブラケットの同心円上に前記プーリおよび前記ブラケットから交互に突出して配置された複数の爪の間に介挿されるねじりコイルスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記伝達方向変換部は、前記プーリに固定され、前記シャフトに固定されたディスクの外周端面と係合されて前記プーリと前記ブラケットとの相対回転に伴い前記ディスクが前記回転軸の軸線方向に沿って並進する螺旋変位部材であることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記容量制御部は、前記シャフトにより伝達されたトルクが所定値以上になるとクランク室の圧力を制御して容量可変を行う制御弁であることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記制御弁は、外部から供給される電流の値に対応した電磁力によって前記所定値を変更できることを特徴とする請求項5記載の可変容量圧縮機。
- 前記容量制御部は、吐出室とクランク室との間に形成された通路内に配置されて前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量を制御し、前記クランク室と吸入室との間には固定オリフィスが形成されていることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記容量制御部は、クランク室と吸入室との間に形成された通路内に配置されて前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量を制御し、吐出室と前記クランク室との間には固定オリフィスが形成されていることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
- 前記容量制御部は、吐出室とクランク室との間に形成された第1の通路および前記クランク室と吸入室との間に形成された第2の通路内に配置されて前記吐出室から前記クランク室へ流れる冷媒の流量と前記クランク室から前記吸入室へ流れる冷媒の流量とを連動して制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002291995A JP4059743B2 (ja) | 2002-10-04 | 2002-10-04 | 可変容量圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002291995A JP4059743B2 (ja) | 2002-10-04 | 2002-10-04 | 可変容量圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004124867A JP2004124867A (ja) | 2004-04-22 |
JP4059743B2 true JP4059743B2 (ja) | 2008-03-12 |
Family
ID=32283387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002291995A Expired - Fee Related JP4059743B2 (ja) | 2002-10-04 | 2002-10-04 | 可変容量圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4059743B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4635119B2 (ja) * | 2005-08-19 | 2011-02-16 | 株式会社テージーケー | 可変容量圧縮機 |
CN110318973B (zh) * | 2018-03-30 | 2020-10-23 | 株式会社丰田自动织机 | 活塞式压缩机 |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002291995A patent/JP4059743B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004124867A (ja) | 2004-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6247899B1 (en) | Dual driven hybrid compressor | |
JP3752944B2 (ja) | 容量可変型圧縮機の制御装置 | |
US9506459B2 (en) | Variable displacement swash plate type compressor | |
US6682314B2 (en) | Control valve for variable displacement type compressor | |
US6617727B2 (en) | Vehicular rotational apparatus | |
US6146107A (en) | Variable displacement compressor | |
US6416297B1 (en) | Stopping means for preventing movement of the drive shaft of a variable displacement compressor | |
EP1179680A2 (en) | Control valve for a variable displacement swash plate compressor | |
US6719538B2 (en) | Rotating apparatus | |
JP2004340072A (ja) | 容量可変型圧縮機の制御装置 | |
US6821094B2 (en) | Hybrid power transmission system having first and second clutch mechanisms | |
US20050058551A1 (en) | Swash plate type variable displacement compressor | |
JP4059743B2 (ja) | 可変容量圧縮機 | |
US20170211561A1 (en) | Variable displacement swash plate type compressor | |
KR20030065544A (ko) | 압축기 | |
US6638026B2 (en) | Control valve for variable displacement compressor | |
US6511296B2 (en) | Compressor | |
US6247391B1 (en) | Compressor and spring positioning structure | |
US7320576B2 (en) | Clutchless variable displacement refrigerant compressor with mechanism for reducing displacement work at increased driven speed during non-operation of refrigerating system including the compressor | |
JP4635119B2 (ja) | 可変容量圧縮機 | |
JP5750802B2 (ja) | 可変容量圧縮機及び可変容量圧縮機の斜板に作用するバネ付勢力の調整方法 | |
US20010043866A1 (en) | Electric compressor | |
JPH10266954A (ja) | 可変容量圧縮機用制御弁及びその組付方法 | |
JP4219232B2 (ja) | クラッチレス冷媒圧縮機 | |
JPS6325455A (ja) | 冷凍システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050602 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071218 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071218 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |