JP4057629B1 - 蓄電バンク - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の蓄電モジュールを簡単に組み立ててバンクを構成できる構造を提供する。
【解決手段】蓄電バンク(10)の蓄電モジュール(16)〔例えば、電気二重層キャパシタ〕は、蓄電要素(28)と、上部開口部を有し、蓄電要素(16)を収容する本体ハウジング(24)と、本体ハウジング(24)の上部開口部に配置された上部ハウジング(26)を有する。上部ハウジング(26)の表面部分に、表面部分の全長に亘って延在する少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)が形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】蓄電バンク(10)の蓄電モジュール(16)〔例えば、電気二重層キャパシタ〕は、蓄電要素(28)と、上部開口部を有し、蓄電要素(16)を収容する本体ハウジング(24)と、本体ハウジング(24)の上部開口部に配置された上部ハウジング(26)を有する。上部ハウジング(26)の表面部分に、表面部分の全長に亘って延在する少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)が形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、蓄電モジュールと、複数の蓄電モジュールを組み合わせて構成された蓄電バンクに関する。
蓄電池などの蓄電モジュールは、単体の出力が限られていることから、複数の蓄電モジュールを直列に接続して必要な電力を得ることが行われる。蓄電池の一形態で、近年注目を集めている電気二重層キャパシタも同様で、現在市販されている電気二重層キャパシタの定格電圧も約15〜60ボルトであり、実際の適用に当たっては、複数の電気二重層キャパシタを直列に接続したバンクの状態で使用される。
岡村迪夫、電気二重層キャパシタと蓄電システム(第3版)、日刊工業新聞社
岡村迪夫、電気二重層キャパシタと蓄電システム(第3版)、日刊工業新聞社
そこで、本発明は、複数の蓄電モジュールを簡単に組み立ててバンクを構成できる構造を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の蓄電バンク(10)は、蓄電要素(28)と、上部開口部を有し、前記蓄電要素(28)を収容する本体ハウジング(24)と、前記本体ハウジング(24)の上部開口部に配置された上部ハウジング(26)を有する複数の蓄電モジュール(16)を基板(14)上に配置した蓄電バンク(10)であって、
前記複数の蓄電モジュール(16)はそれぞれ、前記上部ハウジング(26)の表面部分に、前記表面部分の全長に亘って延在する少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)が形成されており、
前記複数の蓄電モジュール(16)は、前記少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)をそれぞれ一列に並べて配置されており、
前記一列に配置された第1の溝(34r)または第2の溝(34r)に押さえバー(40)が配置され、前記押さえバー(40)の両端が連結部材(42)を介して前記基板(14)に連結されて前記複数の蓄電モジュール(16)が前記基板(14)に固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(16)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュール(16af1〜16af3)を含む第1のグループの蓄電モジュールは前記押さえバー(40)が前記第1の溝(34f)に配置された押さえバー(40)で固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(26)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュールを含み且つ前記第1のグループに隣接する第2のグループの蓄電モジュール(16bf1〜16bf3)は前記押さえバー(40)が前記第2の溝(34r)に配置された押さえバーで固定されていることを特徴とする。
前記複数の蓄電モジュール(16)はそれぞれ、前記上部ハウジング(26)の表面部分に、前記表面部分の全長に亘って延在する少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)が形成されており、
前記複数の蓄電モジュール(16)は、前記少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)をそれぞれ一列に並べて配置されており、
前記一列に配置された第1の溝(34r)または第2の溝(34r)に押さえバー(40)が配置され、前記押さえバー(40)の両端が連結部材(42)を介して前記基板(14)に連結されて前記複数の蓄電モジュール(16)が前記基板(14)に固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(16)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュール(16af1〜16af3)を含む第1のグループの蓄電モジュールは前記押さえバー(40)が前記第1の溝(34f)に配置された押さえバー(40)で固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(26)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュールを含み且つ前記第1のグループに隣接する第2のグループの蓄電モジュール(16bf1〜16bf3)は前記押さえバー(40)が前記第2の溝(34r)に配置された押さえバーで固定されていることを特徴とする。
本発明に係る蓄電モジュールによれば、複数の蓄電モジュールを簡単に組み立ててコンパクトなバンクを構成できる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明では、図面を参照した発明の理解を容易するために、図面に表された部材の位置や配置を説明する際に、必要に応じて、例えば「上」、「下」、「左」、「右」又はそれらの用語を含む別の用語を用いる。しかし、これらの用語の使用は発明の理解を容易にするための目的で使用するのであって、本発明の技術的範囲を定めるうえで利用されるべきものでない。
図1は、本発明に係る蓄電バンク(10)を示す。蓄電バンク(10)は、図2,3に示す2つのサブバンク(12:12a,12b)で構成されている。なお、以下の説明では、必要に応じて、図面の手前側に表されているバンク及びその構成部材の符号にはアルファベット「a」を付し、図面の奥側に表されているサブバンク及びその構成部材の符号にはアルファベット「b」を付して区別する。ただし、構成部材の一般的な説明の場合、符号「a」、「b」は削除する。同様に、必要に応じて、図面上で前列に配置されている部材の符号にはアルファベット「f」、図面上で前列に配置されている部材の符号にはアルファベット「r」を付して区別する。
サブバンク(12)はそれぞれ基板(14)を有する。実施形態では、基板(14)は、電気的に絶縁性の材料からなる長方形の板で構成されている。基板(14)は、複数の蓄電モジュール(以下、「モジュール」という。)(16)を支持している。実施形態では、一方のサブバンク(12a)は6個のモジュール(16)を支持しており、他方のサブバンク(12b)は7個のモジュール(16)を支持している。そのため、一方の基板(14a)は6個のモジュール(16)を3行×2列の配列状態で支持し得る大きさを有し、各列に3個のモジュール(16af1〜16af3、16ar1〜16ar3)が等間隔に並べて配置されている。他方の基板(14b)はモジュール(16)を4行×2列の配列状態で支持し得る大きさを有し、そこに7個のモジュール(16)が2列、すなわち、前列には4個のモジュール(16bf1〜16bf4)、後列には3個のモジュール(16br1〜16br3)を等間隔に並べて配置されている。好ましくは、基板(14)はそれぞれ、四隅に、基板(14)から上方に伸びる所定長さの柱(20)を備えており、基板(14)とほぼ同じ大きさを有するカバープレート(18)を支持している。
実施形態で、モジュール(16)は電気二重層キャパシタである。図4に示すように、概略、箱形の容器又はハウジング(22)を有する。ハウジング(22)は、周囲の4側面と底面を構成する箱型の本体フレーム(本体ハウジング)(24)と、本体フレーム(24)の上部開口部を覆うように本体フレーム(24)に固定された四角形の上部フレーム(上部ハウジング)(26)を有する。本体フレーム(24)の中には、複数のパッケージセル(蓄電要素)(28)が積層されて配置されている。パッケージセル(28)は、公知のパッケージセルと同様に電極、電解液等を収容しており、パッケージセルから導出された電極端子を介して直列に接続されている。また、直列に接続されたパッケージセル(28)の正極と負極の端部が、上部フレーム(26)に固定した正極端子(30)と負極端子(32)にそれぞれ接続されている。
上部フレーム(26)は、正極端子(30)と負極端子(32)を電気的に絶縁する必要から絶縁材料で形成されている。また、上部フレーム(32)の上面には、正極端子(30)と負極端子(32)を結ぶ直線(図示せず)と平行な方向に伸び、その直線と直交方向に伸びる縁(36)を通り連続的に伸びる直線状の2つの溝(34:34f、34r)が形成されている。溝(34)の深さは、モジュール(16)に応じて適当に選択すればよく、例えば、約2mm〜約5mmが適当である。
このように構成されたモジュール(16)は、各列において、正極端子(30)と負極端子(32)が一つの直線上に位置するとともに、前後の溝(34f、34r)がそれぞれ一つの直線上に位置するように、配置される。実施形態では、各基板(14)上に支持された複数のモジュール(16)を直列に接続するため、一方の列に配置されたモジュール(16af1〜16af3、16bf1〜16bf4)と他方の列に配置されたモジュール(16ar1〜16ar3、16br1〜16br3)は互いに背中合わせに向けられている。
モジュール(16)を基板(14)に固定する手段は、直線上に配置された溝(34)に配置された押さえバー(40)と、押さえバー(40)の両端を基板(14)に連結する連結ボルト(連結部材)(42)を有する。押さえバー(40)は、一枚の細長い板からなり、両端にボルト貫通孔(図示せず)が形成されている。実施形態では、異なる長さを有する、2種類−長尺と短尺の押さえバーが使用される。長尺押さえバー(40af1,40ar1、40bf1,40br1)の長さは、3つのモジュール(16)を押さえることができ、3つのモジュール(16)を押さえた状態で両端のモジュール(16)の外側にボルト貫通孔が位置するように、決められている。また、短尺押さえバー(40bf2)の長さは、1つのモジュール(16)を押さえることができ、モジュール(16)を押さえた状態で両端のモジュール(16)の外側にボルト貫通孔が位置するように、決められている。実施形態では、押さえバー(40)は、その両端部分を除いて、中間部分(44)の横断面がコ字状に加工されて曲げ強度が大きくしてある。連結ボルト(42)の一端を基板(14)に連結するために、実施の形態では、溝(34)に配置されている押さえバー(40)の両端貫通孔が対向する位置に止め孔(46)が形成されており、この止め孔(46)に連結ボルト(42)の一端(下端)が挿入され、基板(14)の下面から突出した連結ボルト(42)の端部に固定又は着脱可能に固定された係合部が基板(14)の下面に係合してある。例えば、係合部はナットであり、その場合、連結ボルト(42)の一端には該ナットが螺合されるねじが形成される。係合部は、連結ボルト(42)の一端を拡大又は折り曲げた部分であってもよい。連結ボルト(42)の他端(上端)にはねじ部が形成されており、このねじ部を押さえバー(40)のボルト貫通孔に挿通し、該ボルト貫通孔から突出した連結ボルト(42)のねじ部に例えば蝶ナット(48)を螺合し、これにより、モジュール(16)が基板(14)に固定される。
図1と図2に示すように、図面上で手前側の基板(14a)の前列に配置された、3つのモジュール(16af1〜16af3)(第1のグループのモジュール)を固定する長尺押さえバー(40af1)は後列の溝(34r)に配置されている。また、図面上で手前側の基板(14a)の後列に配置された、3つのモジュール(16ar1〜16ar3)(第4のグループのモジュール)を固定する長尺押さえバー(40ar1)も後列の溝(34r)に配置されている。他方、図面上で奥側の基板(14b)の前列に配置された4つのモジュール(16)うち手前側の3つのモジュール(16ar1〜16ar3)(第2のグループのモジュール)を固定する長尺押さえバー(40bf1)は前列の溝(34f)に配置されている。また、図面上で奥側の基板(14b)の前列に配置された4つのモジュール(16)うち最も奥側にある1つのモジュール(16br4)(第3のグループのモジュール)を固定する短尺押さえバー(40bf2)は後列の溝(34r)に配置されている。さらに、図面上で奥側の基板(14)の後列に配置された3つのモジュール(16br1〜16br3)(第5のグループのモジュール)を固定する長尺押さえバー(40br1)は前列の溝(34f)に配置されている。
このように、同一のモジュール列において隣接するグループの押さえバー(40)は前列溝(34f)と後列溝(34r)に交互に配置される。具体的に、第1〜第3のグループの押さえバー(40af1,40bf1,40bf2)は前列溝と後列溝に交互に配置されている。また、第4〜第5のグループの押さえバー(40ar1,40br1)も前列溝と後列溝に互い違いに配置されている。その結果、隣接する押さえバー(40)の端部が干渉することがない。これにより、押さえバーの干渉を防止するために、隣接するグループ又はサブバンクの隣接するモジュール(例えば、図2に符号16af3で示すモジュールと図3に符号16bf1で示すモジュール、また図2に符号16ar3で示すモジュールと図3に符号16br1で示すモジュール)の間隔を大きくする必要がないし、その間隔を各グループ又はバングの中で隣接するモジュール(例えば、図2において符号16af1と16af2、また符号16af2と16af3で示すモジュール)の間隔と同一に設定することができる。
実施形態では、複数のモジュール(16)は直列に接続されている。具体的に、同一列上に配置された複数のモジュール、具体的には、図上手前側に配置された7個のモジュールは、隣接するモジュールが、一方のモジュールの正極端子(30)と他方のモジュールの負極端子(32)を導電性金属の短尺接続バー(50S)で電気的に接続されている。また、前後の列に配置された端部のモジュール(16)、具体的に第1のグループのモジュール(16af1)と第4のグループのモジュール(16ar1)が、導電性金属の長尺接続バー(50L)で電気的に接続されている。ここで注目すべきことは、図示するように、押さえバー(40af、40ar)は溝(34)に収容されて低い位置に配置されているため、長尺接続バー(50L)は押さえバー(40)の上方に位置して該押さえバー(40)と干渉することがない、ことである。なお、接続バー(50S,50L)は、正極端子(30)と負極端子(32)に接続される両端部を除いて、絶縁性の材料で被覆することが好ましい。
このように、本発明に係るモジュール(16)は上部ハウジング(24)の表面に複数の平行な溝(34)を備えていることから、溝(34)と平行な方向に関して複数のモジュール(16)を基板(14)上に等間隔に配置できるとともに、溝(34)と押さえバー(40)との協働により、溝(34)と直交する方向に簡単に位置決めできる。また、単に押さえバーと連結部材で複数のモジュールを固定する場合に比べて、押さえバー(40)と溝(34)との係合により、振動等の外力が加わったときでも位置ずれを防止できる。さらに、溝(34)に配置された押さえバー(40)と直交方向に配置される接続バー(50)との干渉もない。
なお、以上の説明では、複数のモジュールを直列接続したが、並列接続することも当然可能である。また、上記実施形態では、短尺接続バーと長尺接続バーの高さをほぼ同一にしているが、例えばモジュールの端子を構成するボルトに高さ調整用のリング又はボルトを外装し、これにより、例えば長尺接続バーの接続高さを短尺接続バーの高さよりも多角してもよい。
10:蓄電バンク、12:サブバンク、14:基板、16:蓄電モジュール、18:カバープレート、20:柱、22:ハウジング、24:本体フレーム(本体ハウジング)、26:上部フレーム(上部ハウジング)、28:パッケージセル(蓄電要素)、30:正極端子、32:負極端子、34:溝、36:縁、40:押さえバー、42:連結ボルト、50:接続バー。
Claims (1)
- 蓄電要素(28)と、上部開口部を有し、前記蓄電要素(28)を収容する本体ハウジング(24)と、前記本体ハウジング(24)の上部開口部に配置された上部ハウジング(26)を有する複数の蓄電モジュール(16)を基板(14)上に配置した蓄電バンク(10)であって、
前記複数の蓄電モジュール(16)はそれぞれ、前記上部ハウジング(26)の表面部分に、前記表面部分の全長に亘って延在する少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)が形成されており、
前記複数の蓄電モジュール(16)は、前記少なくとも2つの平行な第1の溝(34f)と第2の溝(34r)をそれぞれ一列に並べて配置されており、
前記一列に配置された第1の溝(34r)または第2の溝(34r)に押さえバー(40)が配置され、前記押さえバー(40)の両端が連結部材(42)を介して前記基板(14)に連結されて前記複数の蓄電モジュール(16)が前記基板(14)に固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(16)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュール(16af1〜16af3)を含む第1のグループの蓄電モジュールは前記押さえバー(40)が前記第1の溝(34f)に配置された押さえバー(40)で固定されており、
前記一列に配置された複数の蓄電モジュール(26)のうち、一つ又は隣接する複数の蓄電モジュールを含み且つ前記第1のグループに隣接する第2のグループの蓄電モジュール(16bf1〜16bf3)は前記押さえバー(40)が前記第2の溝(34r)に配置された押さえバーで固定されていることを特徴とする蓄電バンク。
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