JP4052781B2 - Electrostatic ink jet head and ink jet recording apparatus - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電力を利用したマイクロアクチュエータを用いた静電インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、本発明が適用される静電力を利用したインクジェットヘッドを説明するための要部斜視図、図2は、図1に示したインクジェットヘッドの1つのアクチュエータの構成を示す断面図(図1のII−II線断面図)で、図中、10は電極基板、20は液室・振動板基板、30はノズル基板(このノズル基板30は、図1においては、取り外して示してある)で、周知のように、ノズル基板30には、ノズル31が設けられており、液室・振動板基板20には、前記ノズル31に連通するインク液室21が設けられており、このインク液室21の一部としてかつ共通電極の一部として働き、しかも、可変できるように厚みを薄くして剛性を低くしてある導電性を有する振動板22が設けられている。電極基板10には、前記振動板22に対してかつ前記インク液室21外に該振動板22から所定の間隙をもって配設された個別電極11を有する。なお、12は個別電極11と振動板22との短絡等を防止するための保護膜、13は個別電極11が配設されている空間の開口部を封止する封止材である。図1に示したように、本発明が適用される静電インクジェットヘッドには、図2に示したようなアクチュエータが複数配設され、各アクチュエータよりインク液滴が吐出されるようになっている。
【0003】
図1,図2において、振動板22と個別電極11との間に電圧を印加すると、振動板22は、静電力により電極11側に変位することになる。ここで、印加した電圧をOFFにすると、振動板22は元の電圧印加前の位置に復帰する。この静電力に対する振動板22の機械的な振る舞いを、インクジェットのインク吐出力として利用したものが静電インクジェットである。なお、図2において、振動板22を有する基板20と個別電極11との間の空間は、一般的に、外界と隔離させるために、封止材13により封止処理が施されており、この空間をGap(ギャップ)室と称す。また、このギャップ室において、振動板直下に対応する部分を振動室と称す。
【0004】
上述のごとき静電インクジェットヘッドにおいては、振動板22と個別電極11との間に電圧を印加すると、振動板22は、該振動板22と個別電極11との間に働く静電力で変位するが、このような静電アクチュエータにおいては、振動板22の厚みを薄くすることで、駆動電圧は低下を図っている。結果として、駆動電圧を下げることはできるが、振動板を薄くするため、振動板の剛性が低いことが欠点でもある。そのため、振動室又はGap室内のエア(もしくは、その他のガス)の存在が、その振る舞いに大きく影響を与える。その一つとしては、振動板22が電極11に近づく際に、エアの圧縮抵抗を受けるため、振動板22が電極11に当接する電圧(以下、当接電圧と記す)が、静的な場合に比べ、動的な場合には大きくなるという点が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のごときエアの存在に起因する、以下に説明する、もう一つの大きな課題に対処する事を目的としてなされたものである。
【0006】
図3(A),図3(B)は、本発明が解決しようとする、静電インクジェットヘッドの課題を説明するための要部概略構成図で、図3(A)は駆動周波数が低い場合の振動板22の変位量(D)を示す図、図3(B)は駆動周波数が高い場合の振動板22の変位量(d)を示す図である。静電インクジェットヘッドの振動板22(22′は振動板22が変位して個別電極11に当接している状態を示す)は、〜10kHzのオーダーで動的に振動することを必要とされ、そのため、元来、振動室の容積は小さく、その内で振動板22が動くため、上述したように、振動板22はエアの圧縮抵抗を受ける一方、一度振動室から出ていったエア(矢印にて示す)は、再び振動室に戻りにくいという特性を持つ。それは、駆動条件(駆動電圧パルスの形状)が同じであれば、駆動電圧パルスの周波数により異なり、周波数が高い程、振動室から出ていって、振動室に戻れないエアの量が多くなり、振動位置は電極11側に近づく。
【0007】
図6は、従来の静電インクジェットヘッドによる駆動結果を示す図で、図6に示すように、周波数を高くしていくと、振動室から出て戻れないエアが多くなり、結果として、図3(B)に示したように、振動板22は電極11により近い位置で振動し、実質的に、電極11と振動板22との間の距離が短くなったことになり、当接電圧が下がることを示している。このように、駆動周波数が低い場合には問題とならなかった周波数特性が、周波数を高くすると顕在化してくる。この現象は、静電力により振動板を駆動するという静電アクチュエータに特有のものであり、高周波駆動を行う場合には解決すべき課題である。
【0008】
尚、上述した問題は、振動板が電極に当接する当接駆動であることが前提である。当接しない非当接駆動では、上述した周波数依存性の問題は生じないか、もしくは、問題とならない程度である。
【0009】
前述のように、静電力インクジェットヘッドにおいては、Gap室内のエアの存在により、振動板が圧縮抵抗を受け、それによって、当接電圧が上がるという問題があるが、この問題に対して、従来より幾つかの対策が示されている。その一例として、特開平7−299908号公報が挙げられる。これは、振動板が電極側に変位するとき、エアの圧縮抵抗を受けないように、エアの逃げる空間を振動室以外のGap室に設けたものであり、そこでは、振動室以外のGap室の体積を増加させることを指向しており、振動板により排除される体積ΔVと、Gap室の体積Vを関係付けて規定している。
【0010】
しかし、高周波駆動において顕在化する上述のごとき課題に対する対策は何ら提示されていない。これは、従来の静電力インクジェットヘッドにおいては、最高駆動周波数をせいぜい10kHz程度に設定していたと考えられ、上述のごとき課題が顕在化し難い状況であったためではないかと考えられる。
【0011】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、前述の振動室体積とGap室体積を関係付け、さらには、振動室以外のGap室体積を減少させることを指向するものであり、前記特開平7−299908号公報の発明とは異なるものである。
【0012】
更に、本発明は、駆動電圧波形の設定のみで、静電アクチュエータの上記周波数依存性を改善すること、
或るGap形状のアクチュエータに関して周波数依存性を十分に改善すること、アクチュエータの構成・仕様を変更して、静電アクチュエータの周波数依存性を改善すること、
アクチュエータの構成・仕様の変更と駆動電圧波形の設定により、静電アクチュエータの周波数依存性を改善すること、
或るGap形状のアクチュエータに関して周波数依存性を十分に改善すること、等を目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、振動板と、該振動板に対向してGapをもって配設された電極を有し、該電極と前記振動板との間にパルス電圧を印加して前記振動板を静電力により変位させ、該振動板の機械的な復元力によりインク滴を噴射する静電インクジェットヘッドであって、前記電極は、振動板短辺方向において中央部が前記振動板方向に凸となる弓形状に形成されることを特徴としたものである。
【0022】
請求項の発明は、請求項の発明において、前記Gapの形成されたGap室が封止材により封止されていることを特徴としたものである。
【0026】
請求項の発明は、請求項1または2に記載の静電インクジェットヘッドを搭載し、該静電インクジェットヘッドを記録紙に対向させ、インク液滴を噴射させて記録を行うことを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明は、図1及び図2に示したような静電インクジェットヘッド、すなわち、ノズル31と、該ノズル31に連通するインク液室21と、該インク液室21の一部としてかつ共通電極の一部として設けられた振動板22と、該振動板22に対向して前記インク液室21外に所定の間隙をもって設けられた個別電極11とを有し、前記振動板22と個別電極11との間にパルス電圧を印加してこれら振動板22と個別電極11との間に静電力を発生させ、この静電力により前記振動板22を変形させ、前記パルス電圧の印加を解除した時に該振動板22に発生する機械的な復元力により前記ノズル31からインク液滴を吐出することのできる静電アクチュエータを複数ビット有する静電インクジェットヘッドにおいて、1画素をパルス電圧で形成する場合に、1画素を形成するのに要する時間に対して、前記振動板22と電極11が当接する時間を40%以下とし、これにより、周波数依存性を大きく抑えることができるようにしたものである。
【0028】
当初は、上述した周波数依存性の原因が掴めなかった。しかし、実施例1において後述する実験データを含む多くの検証例により、上述した問題は、1画素時間において振動板22が電極11に当接する時間の割合に依ることが分かった。つまり、上記周波数依存性は、この1画素時間における当接時間の割合に対する依存性(以下、当接時間/1画素時間依存性と記す)の一側面である。なお、ここで、1画素時間というのは、1画素もしくは1画素相当、つまり複数滴により形成されたドットが円形状さらには1ドットでなくても1画素と認められる場合を含んで、これら1画素を形成するための時間のことである。
【0029】
図4(A),(B),(C)は、振動板22と個別電極11との間に印加する駆動電圧パルスの例を示す図で、1画素に対して駆動電圧は1パルスでも複数パルスでも良く、図4(A)は、正の駆動パルスのみを用いて、1画素を1駆動パルスにて形成する場合の例、図4(B)は、正負(負のパルスを用いても振動板は変位する)の駆動パルスにて形成する場合の例(なお、このように、正負の電圧パルスを印加すると、静電インクジェットヘッドにおいて特有の残留電荷を除去するためである)、図4(C)は、1画素子を複数の電圧パルス(つまり複数のインク滴)にて形成する場合の例を示す。なお、ここで、複数パルスで1画素を形成する場合、記録媒体上においてインクドットは円形である必要はなく、さらには完全にマージして1ドットを形成している必要もなく、微少複数ドットによりほぼ1画素を形成する構成であればよい。また、図示してはいないが、場合によっては、インク非吐出時に0でない電圧が加わる構成も有り得る。しかしながら、本発明において駆動電圧というのは、振動板が電極に当接する電圧であり、1パルス/1画素では1回当接、nパルス/1画素ではn回当接して1画素を形成することになる。例えば、図4(A),(B)に示す例では、1パルス/1画素の駆動条件であり、このとき最高駆動周波数は 1/T(但し、Tは1画素を形成するのに要する時間)である。一方、図4(C)に示す例では、複数パルス/1画素の駆動条件であり、最高駆動周波数は1/Tではなく、1/T1である。
【0030】
本発明では、上述のごとき1画素時間Tにおいて、振動板22が電極11に当接する時間が1画素を形成するのに要する時間Tの40%以下とするもので、図4(C)の場合を例にとると、最高駆動周波数に対する駆動時間T1内で、振動板22が電極11に当接する時間がT1の40%以上であっても、1画素時間T内において40%以下であれば、本発明の効果、すなわち、周波数依存性を押さえることができる。
【0031】
駆動周波数が高くなる程、駆動電圧パルス幅の設定できるマージンが狭くなり、結果として、ヘッドの構成に起因する固有振動数・メニスカス振動等との兼ね合いにより、ヘッドの最高のパフォーマンスによるインク吐出を実現できるパルス幅を選択出来ないかもしれない。しかし、このように、インクの吐出効率を多少犠牲にしても、本発明の構成を採る方が、トータルでのインク吐出効率,周波数特性が明らかに良い。
【0032】
〔実施例1〕
静電アクチュエータの仕様:
ヘッドの基本的構成は図1,図2に示したとおりである。電極基板10にエッチングにより彫り込み(Gap室)を形成し、そこにTiNを用いて個別電極11を製膜した。電極11上には、保護膜12としてSiOを形成した。また、Si基板20にエッチングにより彫り込み(液室21)を形成し、これにより形成される薄板を振動板22とした。上記両基板10,20を接合することにより、静電インクジェットヘッドを形成した。
【0033】
図5は、本発明が適用される静電インクジェットヘッドのギャップ形状の例を示す図で、図5(A)は、振動板22に対して個別電極11が平行に配設される平行Gapを示す図、図5(B)は、振動板22に対して個別電極11の中央部が近接している非平行中央凸Gapを示す図、図5(C)は、振動板22に対して個別電極11の中央部が離れている非平行中央凹Gapである。
【0034】
振動板−電極間Gap:図5(A)に示した平行Gap,
Gap長 :0.25μm
振動板厚み :3μm
振動板面積 :130μm×2000μm
【0035】
図6〜図13は全て、振動板短辺方向中央の振動変位量をレーザードップラー振動計にて計測したものである。横軸は駆動電圧の大きさであり、駆動電圧波形は矩形波である。また、駆動周波数は本発明における最高駆動周波数のことである。各図,各駆動条件において、或る電圧以上で変位量増加がほぼ飽和する領域が存在する。この飽和した際の変位量が当接変位量である。
【0036】
評価結果:
図6に見るように、駆動パルス条件(立ち上がりPr=1μs,パルス幅Pw=10μs,立ち下がりPf=0μs;以下10(1,0)というように記す)が同じであれば、周波数が高くなるにつれ、振動板が電極に当接した際の変位量(以下、当接変位量と記す)が減少しかつ当接電圧が下がる。しかし、これは前述したように、周波数依存性というよりは、当接時間/1画素時間依存性である。従って、図7に見るように、駆動電圧パルス幅を1画素時間(60kHzでは16.6μs)の40%以下(図7では6μsとした)とすれば、例えば、駆動周波数が60kHzでも、2kHzの場合に対して当接変位量を10%程度の減少に抑えることができる(図7のグラフ参照)。この程度であれば、インク吐出に際して、Vj,Mjを仕様誤差範囲内に抑えることができる。ここで、駆動電圧パルス幅と当接時間は、条件にも依るが ほぼ一致していることを挙げておく。
【0037】
静電インクジェットヘッドにおいて駆動電圧の最適パルス幅は、吐出したいインク液量,インクの流体特性を勘案したヘッドによる吐出効率等により変わってくるが、概ね5〜20μs程度のパルス幅を用いるものと思われる。図6においては、10μsのパルス幅電圧を用いた。ここでは、1画素時間に対する当接時間が33%程度である30kHzにおいて、2kHzに対する当接変位量が15%程減少している。パルス幅が20μs程度まで考慮すると、少なくとも20kHz以上では2kHzの場合に対して当接変位量が10%以上減少することが危惧される。変位量減少が10%程度であれば、インク吐出効率に影響はほとんど無いが、15%以上では影響が生じ始める。変位量が30%減少すると、インク吐出特性は明らかに変化する。
【0038】
振動板が電極に当接する時間を1画素時間において20%以下とすると、振動板と電極間のGap形状に依ることなく、当接時間/1画素時間依存性を大きく抑えることができる。
図5(A),図5(B)に示すように、Gap形状が平行,非平行中央凸もしくは片側平行かつ片側中央凸等の振動板のほぼ中央部に対するGap長が最小である場合には、前述の当接40%以下の駆動条件において十分な当接時間/1画素時間依存性の改善が得られる。しかしながら、図5(C)に示したように、Gap形状が非平行中央凹もしくは片側平行かつ片側非平行中央凹等の振動板のほぼ中央部に対するGap長が最大である場合、さらには、平行GapでさえもそのGap長が0.3μm以下と非常に狭い場合には、前述の当接40%以下の駆動条件では十分な当接時間/1画素時間依存性の改善が得られない場合がある。この一因としては、振動板の当接時の振動室容積Vlaと電圧OFF時の振動室容積Vlの比Vla/Vlが小さいため、振動室から出て行くエアの効果が相対的に大きくなるためと考えられる。このように、1画素時間における当接時間を20%以下とすれば、Gap形状に依ることなく当接時間/1画素時間依存性を抑えることができる。
【0039】
もちろん、最高周波数を高くする程、当接時間が20%以下となるようにパルス幅を狭くすることは、低周波におけるヘッドのインクの吐出効率を下げる方向になりかねない。しかし、本発明による構成を採る方が、トータルでのインク吐出効率,周波数特性は明らかに良くなる。
【0040】
ここで、次の点を指摘しておく。図5(B)に示した構成は、振動板が電極に当接する際に、振動板が受ける空気の圧縮抵抗を減少させるのに都合が良い。空気の圧縮抵抗を下げるためには、エアの逃げ場を設ける必要があるが、この逃げ場は前述の特開平7−299908号公報に記載の発明のように、振動室以外のGap室に設けるのではなく、振動室の中に設ける方が効果的である。これは、エアの流れが振動板の速い運動に追従できず、結果として振動室以外のGap室の存在は、エアの圧縮抵抗を下げる目的を達成できないからである。さらには、振動室から出ていったエアは振動室に戻り難く、アクチュエータの当接時間/1画素時間依存性を生じさせてしまうためである。そこで、エアの圧縮抵抗を減少させるためには、振動板に最も効果的に静電力を働かせる振動板短辺方向中央部に対向する電極部分を最も振動板に近づけて、その両端のGap長を大きく採った図5(B)の構成が効果的である。
【0041】
〔実施例2〕
静電アクチュエータの仕様:
ヘッドの基本的構成は図1,図2に示したとおりである。電極基板10にエッチングにより彫り込み(Gap室)を形成し、そこにTiNを用いて個別電極11を製膜した。電極11上には、保護膜12としてSiOを形成した。また、Si基板20にエッチングにより彫り込み(インク液室)を形成し、これにより形成される薄板を振動板22とした。上記両基板10,20を接合することにより、静電ヘッドを形成した。
【0042】
振動板−電極間Gap:図5(C)に示した非平行中心凹Gap,
最大Gap長 :0.3μm
振動板厚み :3μm
振動板面積 :130μm×3000μm
【0043】
評価結果:
図8に見るように、駆動パルス条件(Pr=1μs,Pw=10μs,Pf=0μs;以下10(1,0)というように記す)が同じであれば、周波数が高くなるにつれ、当接変位量が減少しかつ当接電圧が下がる。これが、当接時間/1画素時間依存性である。平行Gapアクチュエータの結果である図6との違いは、図8の方が、当接時間/1画素時間依存性が大きいということである。さらに、図6では或る電圧において不連続的に変位量が増大するのに対して、図8ではやや連続的である。図9において、駆動電圧パルス幅を1画素時間(60kHzでは16.6μs)の40%以下(図9では6μsとした。)とした場合には、2kHzの場合(図9ではパルス幅が10μsであるが)に対して、当接変位量が10%以上減少し、当接電圧も明らかに下がっている。これでは、インクの吐出特性に明らかな違いが生じる。一方、パルス幅を1画素時間の20%以下(図9では3μs)とした場合には、例えば、駆動周波数が60kHzでも、2kHzの場合に対して当接変位量を10%以内の減少に抑えることができ、当接電圧もほとんだ変わらない。この程度であれば、インク吐出に際して、Vj,Mjを仕様誤差範囲内に抑えることができる。但し、駆動電圧パルス幅と当接時間は、条件にも依るが ほぼ一致することを挙げておく。
【0044】
電極と振動板を有する基板と封止材により形成される空間を称すGap室の体積をV、電極と振動板間の空間を称す振動室の体積をVlとしたとき、次の関係式Vl/V>0.7を満たす構成を採る。これにより、上記当接時間/1画素時間依存性を大きく改善することができる。
これは、振動室以外のGap室の空間が小さいため、振動板が振動した際に振動室から出るはずのエアの行き場が無いため、結果として振動室からエアがほとんど出て行かないためと考えられる。
従って、もちろん、Vl/V=.0とすることが最も望ましいが、現実には難しく、前記関係式を見たせば十分な効果が得られる。
但し、本発明で問題にするGap室とは、振動室を含んで、封止材13により外気と遮断された空間である。個別電極11と振動板22を有する基板により形成されていても、封止材13により外気と遮断されていない部分はGap室ではない。
【0045】
〔実施例3〕
静電アクチュエータの仕様:
ヘッドの基本的構成は図1,図2に示したとおりである。電極基板10にエッチングにより彫り込み(Gap室)を形成し、そこにTiNを用いて個別電極11を製膜した。電極11上には、保護膜12としてSiOを形成した。また、Si基板20にエッチングにより彫り込み(液室)を形成し、これにより形成される薄板を振動板22とした。上記両基板10,20を接合することにより、静電ヘッドを形成した。接合後、Gap室の開口部をエポキシ系接着剤13を用いて封止したアクチュエータと、封止していないアクチュエータを形成した。
【0046】
振動板−電極間Gap:図5(A)に示した非平行中心凹Gap,
最大Gap長 :0.3μm
振動板厚み :3μm
振動板面積 :130μm×3000μm
振動室とGap室 :Gap室の開口部の封止により、Gap室体積 1.0に対して、振動室体積が0.8,0.6となるアクチュエータができるように設計してある。なお、ここでは未封止の場合も、便宜上封止ビットの場合のGap室部分を、Gap室とする。
【0047】
評価結果:
図10,図11は、封止によりVl/V=0.8となるアクチュエータにおいて、封止していないアクチュエータ(図10)と封止したアクチュエータ(図11)の評価結果である。また、図12,図13は、封止によりVl/V=0.6となるアクチュエータにおいて、封止していないアクチュエータ(図12)と封止したアクチュエータ(図13)の評価結果である。
図10,図11より、Vl/V=0.8の条件を満たせば、周波数依存性つまりは当接時間/1画素時間依存性を十分に改善できることが分かる。この程度であれば、インク吐出特性を仕様誤差内に治めることができる。
一方、図12,図13より、Vl/V=0.6である場合に、周波数依存性つまりは当接時間/1画素時間依存性を改善できないことが分かる。
【0048】
振動板22が電極11に当接する時間を1画素時間において40%以下とした。さらに、個別電極11と振動板22を有する基板20と封止材13により形成される空間を称すGap室の体積をV、個別電極11と振動板22との間の空間を称す振動室の体積をVlとしたとき、次の関係式Vl/V>0.7を満たす構成を採る。これにより、上記当接時間/1画素時間依存性を飛躍的に改善することができる。
【0049】
最高駆動周波数が高い領域、本発明においては20kHz以上において、振動板が電極に当接する時間を1画素時間において20%以下とした。さらに、電極と振動板を有する基板と封止材により形成される空間を称すGap室の体積をV、電極と振動板間の空間を称す振動室の体積をVlとしたとき、次の関係式Vl/V>0.7を満たす構成を採る。これにより、振動板と電極間のGap形状に依ることなく、上記当接時間/1画素時間依存性を飛躍的に改善することができる。
【0050】
図14乃至図21は、追加の実験データで、これらの実験は、それぞれ、当接時間を一定にして駆動周波数を更に高くした時の振動板の駆動電圧と変位量との関係を示す図で、図14乃至図16は、平行Gap形状のインクジェットヘッド(図5(A)参照)に対して、当接時間を4.0μs(図14)、6.0μs(図15)、10.0μsとした時の特性図、図17乃至図21はガウスGap形状のインクジェットヘッド(図5(C)参照)に対して、当接時間を4.0μs(図17)、6.0μs(図18)、10.0μs(図19)、20μs(図20)、30μs(図21)とした時の特性図で、各図中に記載の%は当接時間の比率、μmは当接時の変位量を示す。なお、図14乃至図21に示した追加の実験に使用したインクジェットヘッドは、図6乃至図13に示した実験に使用したインクジェットヘッドとは異なるものであり、ヘッドのスケール値は、表1に示す通りであり、当接時間は、駆動電圧パルス幅ではなく、実際の当接時間を計測したものである。
【0051】
【表1】

Figure 0004052781
【0052】
図14乃至図16に示した平行Gap形状のインクジェットヘッドの場合には、当接時間の比率が40%以下の場合には振動板の当接変位量が10%以下となり、インク吐出にほとんど影響なく、図17乃至図21に示したガウスGap形状のインクジェットヘッドの場合は、当接時間の比率が20%以下の場合に、振動板の当接変位量が10%以下(ただし、図19の場合は10.82%となるが、この程度であればインク吐出にほとんど影響がない。
【0053】
図22は、上述のごとき本発明による静電インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一使用例を説明するための要部概略構成図で、図中、40はインクジェット記録ヘッド、41は該インクジェット記録ヘッド40を搭載し、該インクジェット記録ヘッド40を矢印X方向に往復動させるキャリッジ、42は該キャリッジ41を矢印X方向に往復動させるための駆動軸、43は該キャリッジ41の往復動を案内するための案内ロッド、44は記録紙である。周知のように、キャリッジ41の往復動によりインクジェット記録ヘッド40を矢印X方向に往復動させるとともに、記録紙44を矢印Y方向に移動させることにより、記録紙44上に所望の文字,図形等を印写する。
【0054】
図23は、本発明による静電インクジェットヘッドを駆動するのに用いて好適なヘッド駆動回路の一例を説明するための要部構成図で、図中、50は、ヘッド駆動制御回路部、51はカウンタ、52はメモリ、53はD/Aコンバータ、54はアンプ、55はヘッド部(アクチュエータ)で、ヘッド駆動制御回路部50は、予め記憶させておいた複数の駆動電圧波形から1つを選択して出力する。カウンタ51及びメモリ52にて、駆動するビット(アクチュエータ)を選択し、そのディジタルに出力信号をD/Aコンバータ53にてアナログ信号に変換し、アンプ54にて増幅し、ヘッド(アクチュエータ)55を駆動する。
【0055】
【発明の効果】
静電インクジェットヘッドにおける振動板と個別電極との間に印可するパルス電圧の1画素を形成するのに要する時間に対する割合(実質的には、振動板が電極に当接している時間割合)を適切に選択することにより、更には、Gap室と振動室との割合を適切に選択することにより、静電インクジェットヘッドの周波特性を大幅に改善し、インク吐出特性の安定性を向上させ、延いては、ヘッドの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される静電力を利用したインクジェットヘッドを説明するための要部斜視図である。
【図2】 図1に示したインクジェットヘッドの1つのアクチュエータの構成を示す断面図(図1のII−II線断面図)である。
【図3】 本発明が解決しようとする、静電インクジェットヘッドの課題を説明するための要部概略断面図である。
【図4】 振動板と電極との間に印加するパルス電圧の例を示す図である。
【図5】 本発明が適用される静電インクジェットヘッドの短辺方向のギャップ形状の例を示す図である。
【図6】 平行Gapの静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性(周波数をパラメータとした、印加パルス電圧と振動板の変位量の関係)を示す図である。
【図7】 平行Gapの静電インクジェットヘッドにおけるパルス幅・周波数依存性(パルス幅を変えた周波数をパラメータとした印加パルス電圧と振動板の変位量との関係)を示す図である。
【図8】 非平行Gapの静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性(周波数をパラメータとした、印加パルス電圧と振動板の変位量の関係)を示す図である。
【図9】 非平行Gapの静電インクジェットヘッドにおけるパルス幅・周波数依存性(パルス幅を変えた周波数をパラメータとした印加パルス電圧と振動板の変位量との関係)を示す図である。
【図10】 Gap室未封止(Vl/V=0.8)の静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性を示す図である。
【図11】 Gap室封止(Vl/V=0.8)の静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性を示す図である。
【図12】 Gap室未封止(Vl/V=0.6)の静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性を示す図である。
【図13】 Gap室封止(Vl/V=0.6)の静電インクジェットヘッドにおける周波数依存性を示す図である。
【図14】 平行Gap、当接時間4.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図15】 平行Gap、当接時間6.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図16】 平行Gap、当接時間10.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図17】 ガウスGap形状、当接時間4.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図18】 ガウスGap形状、当接時間6.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図19】 ガウスGap形状、当接時間10.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図20】 ガウスGap形状、当接時間20.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図21】 ガウスGap形状、当接時間30.0μsにおける静電インクジェットヘッドの周波数依存性を示す図である。
【図22】 本発明による静電インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例を示す要部斜視図である。
【図23】 本発明の実施に使用される駆動電圧パルス発生回路の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
10…電極基板、11…個別電極、12…保護膜、13…封止材、20…液室・振動板基板、21…インク液室、22…振動板、30…ノズル基板、31…ノズル。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to an electrostatic ink jet head using a microactuator using electrostatic force.And inkjet recording apparatusAbout.
[0002]
[Prior art]
FIG. 1 is a perspective view of an essential part for explaining an inkjet head using electrostatic force to which the present invention is applied, and FIG. 2 is a cross-sectional view showing a configuration of one actuator of the inkjet head shown in FIG. 1 is an electrode substrate, 10 is a liquid chamber / vibration plate substrate, 30 is a nozzle substrate (this nozzle substrate 30 is shown removed in FIG. 1). As is well known, the nozzle substrate 30 is provided with a nozzle 31, and the liquid chamber / vibration plate substrate 20 is provided with an ink liquid chamber 21 communicating with the nozzle 31. A conductive diaphragm 22 is provided which functions as a part of the chamber 21 and a part of the common electrode, and is thin and low in rigidity so as to be variable. The electrode substrate 10 has individual electrodes 11 disposed with a predetermined gap from the vibration plate 22 with respect to the vibration plate 22 and outside the ink liquid chamber 21. In addition, 12 is a protective film for preventing a short circuit between the individual electrode 11 and the diaphragm 22, and 13 is a sealing material for sealing the opening of the space in which the individual electrode 11 is disposed. As shown in FIG. 1, an electrostatic ink jet head to which the present invention is applied has a plurality of actuators as shown in FIG. 2, and ink droplets are ejected from each actuator. .
[0003]
1 and 2, when a voltage is applied between the diaphragm 22 and the individual electrode 11, the diaphragm 22 is displaced to the electrode 11 side by an electrostatic force. Here, when the applied voltage is turned OFF, the diaphragm 22 returns to the position before the original voltage application. An electrostatic ink jet utilizes the mechanical behavior of the diaphragm 22 with respect to the electrostatic force as an ink ejection force of the ink jet. In FIG. 2, the space between the substrate 20 having the diaphragm 22 and the individual electrode 11 is generally sealed with a sealing material 13 in order to isolate it from the outside. The space is referred to as a Gap (gap) chamber. Further, in this gap chamber, a portion corresponding to the portion immediately below the diaphragm is referred to as a vibration chamber.
[0004]
In the electrostatic ink jet head as described above, when a voltage is applied between the diaphragm 22 and the individual electrode 11, the diaphragm 22 is displaced by an electrostatic force acting between the diaphragm 22 and the individual electrode 11. In such an electrostatic actuator, the driving voltage is reduced by reducing the thickness of the diaphragm 22. As a result, the driving voltage can be lowered, but the diaphragm is thin, so that the rigidity of the diaphragm is low. For this reason, the presence of air (or other gas) in the vibration chamber or the gap chamber greatly affects the behavior. For example, when the diaphragm 22 approaches the electrode 11, it receives a compression resistance of air, so that the voltage at which the diaphragm 22 abuts on the electrode 11 (hereinafter referred to as a contact voltage) is static. Compared to the above, it becomes larger when it is dynamic.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made for the purpose of dealing with another major problem described below, which is caused by the presence of air as described above.
[0006]
3 (A) and 3 (B) are schematic configuration diagrams of the main part for explaining the problems of the electrostatic ink jet head that the present invention intends to solve. FIG. 3 (A) shows a case where the drive frequency is low. FIG. 3B is a diagram showing a displacement amount (d) of the diaphragm 22 when the drive frequency is high. The diaphragm 22 of the electrostatic ink jet head (22 'indicates a state in which the diaphragm 22 is displaced and is in contact with the individual electrode 11) is required to vibrate dynamically on the order of -10 kHz, and therefore Originally, the volume of the vibration chamber is small, and the vibration plate 22 moves within the vibration chamber. Therefore, as described above, the vibration plate 22 receives air compression resistance, while the air that has once exited the vibration chamber (indicated by the arrow). Has a characteristic that it is difficult to return to the vibration chamber again. If the driving conditions (the shape of the driving voltage pulse) are the same, it depends on the frequency of the driving voltage pulse, and the higher the frequency, the greater the amount of air that comes out of the vibration chamber and cannot return to the vibration chamber, The vibration position approaches the electrode 11 side.
[0007]
FIG. 6 is a diagram showing a driving result of a conventional electrostatic ink jet head. As shown in FIG. 6, as the frequency is increased, the amount of air that cannot be returned from the vibration chamber increases. As a result, FIG. As shown in (B), the diaphragm 22 vibrates at a position closer to the electrode 11, which substantially reduces the distance between the electrode 11 and the diaphragm 22, and the contact voltage decreases. It is shown that. Thus, the frequency characteristics that did not become a problem when the drive frequency is low become obvious when the frequency is increased. This phenomenon is peculiar to the electrostatic actuator in which the diaphragm is driven by electrostatic force, and is a problem to be solved when high frequency driving is performed.
[0008]
Note that the above-described problem is based on the premise that the diaphragm is in a contact drive in contact with the electrode. The non-contact driving without contact does not cause the above-described problem of frequency dependence or does not cause a problem.
[0009]
As described above, in the electrostatic inkjet head, there is a problem that the diaphragm receives a compression resistance due to the presence of air in the gap chamber, thereby increasing the contact voltage. Several measures are shown. As an example, JP-A-7-299908 can be cited. In this case, a space where air escapes is provided in a gap chamber other than the vibration chamber so as not to receive air compression resistance when the vibration plate is displaced to the electrode side. The volume ΔV excluded by the diaphragm and the volume V of the gap chamber are defined in relation to each other.
[0010]
However, no countermeasures have been proposed for the above-described problems that become apparent in high-frequency driving. This is considered to be due to the fact that in the conventional electrostatic ink jet head, the maximum drive frequency was set to about 10 kHz at the most, and it was difficult for the problems described above to become obvious.
[0011]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and relates the above-described vibration chamber volume and Gap chamber volume, and further aims to reduce the Gap chamber volume other than the vibration chamber, This is different from the invention disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-299908.
[0012]
Furthermore, the present invention improves the frequency dependence of the electrostatic actuator only by setting the drive voltage waveform.
Sufficiently improving the frequency dependence of an actuator with a gap shape, changing the configuration and specifications of the actuator to improve the frequency dependence of the electrostatic actuator,
Improve the frequency dependence of the electrostatic actuator by changing the actuator configuration and specifications and setting the drive voltage waveform.
This is for the purpose of sufficiently improving the frequency dependency of a certain gap actuator.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
  The invention of claim 1 is directed to a diaphragm and the diaphragm.Gan electrode disposed with ap, a pulse voltage is applied between the electrode and the diaphragm to displace the diaphragm by electrostatic force, and ink droplets are ejected by the mechanical restoring force of the diaphragm. An electrostatic inkjet head for jetting,The electrode is formed in an arc shape in which a central portion is convex in the diaphragm direction in the diaphragm short side direction.It is characterized byThe
[0022]
  Claim2The invention of claim1In the invention ofGap formed ofThe chamber is sealed with a sealing material.
[0026]
  Claim3The invention of claim 1Or 2An ink jet recording apparatus comprising: the electrostatic ink jet head described above, wherein the electrostatic ink jet head is opposed to a recording paper, and ink droplets are ejected to perform recording.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrostatic ink jet head as shown in FIGS. 1 and 2, that is, a nozzle 31, an ink liquid chamber 21 communicating with the nozzle 31, a part of the ink liquid chamber 21, and a common electrode. The diaphragm 22 provided as a part, and the individual electrode 11 provided with a predetermined gap outside the ink liquid chamber 21 so as to face the diaphragm 22, and the diaphragm 22 and the individual electrode 11 When a pulse voltage is applied between the diaphragm 22 and the individual electrode 11 to generate an electrostatic force, the diaphragm 22 is deformed by the electrostatic force, and the application of the pulse voltage is canceled. In an electrostatic ink jet head having a plurality of bits of an electrostatic actuator capable of ejecting ink droplets from the nozzle 31 by a mechanical restoring force generated on the plate 22, one pixel is applied with a pulse voltage. In this case, the time required for the diaphragm 22 and the electrode 11 to abut against the time required to form one pixel is set to 40% or less so that the frequency dependence can be largely suppressed. Is.
[0028]
Initially, the cause of the frequency dependence described above could not be grasped. However, according to many verification examples including experimental data to be described later in Example 1, it has been found that the above-described problem depends on the ratio of the time for which the diaphragm 22 contacts the electrode 11 in one pixel time. That is, the frequency dependency is one aspect of the dependency on the ratio of the contact time in one pixel time (hereinafter referred to as contact time / 1 pixel time dependency). Here, one pixel time includes one pixel or one pixel, that is, a case where a dot formed by a plurality of droplets is recognized as one pixel even if it is not a circle or one dot. This is the time for forming a pixel.
[0029]
4A, 4 </ b> B, and 4 </ b> C are diagrams illustrating examples of drive voltage pulses applied between the diaphragm 22 and the individual electrode 11, and a plurality of drive voltages can be applied to one pixel even with one pulse. FIG. 4A shows an example in which only one positive driving pulse is used to form one pixel by one driving pulse, and FIG. 4B shows positive and negative (even if a negative pulse is used). FIG. 4 shows an example in which the vibration plate is formed by a driving pulse (which is to remove the residual charge peculiar to the electrostatic ink jet head when a positive / negative voltage pulse is applied in this way). (C) shows an example in which a single-element is formed by a plurality of voltage pulses (that is, a plurality of ink droplets). Here, when one pixel is formed by a plurality of pulses, the ink dots do not need to be circular on the recording medium, and further, it is not necessary to form a single dot by merging completely. As long as the configuration is such that almost one pixel is formed. Although not shown, there may be a configuration in which a non-zero voltage is applied when ink is not ejected. However, in the present invention, the drive voltage is a voltage at which the diaphragm abuts on the electrode, and forms one pixel by abutting once for 1 pulse / 1 pixel and n times for n pulse / 1 pixel. become. For example, in the example shown in FIGS. 4A and 4B, the driving condition is one pulse / one pixel, and the maximum driving frequency is 1 / T (where T is the time required to form one pixel). ). On the other hand, in the example shown in FIG. 4C, the driving condition is a plurality of pulses / one pixel, and the maximum driving frequency is not 1 / T but 1 / T1.
[0030]
In the present invention, in the one pixel time T as described above, the time for which the diaphragm 22 contacts the electrode 11 is 40% or less of the time T required to form one pixel. As an example, even if the time during which the diaphragm 22 contacts the electrode 11 is 40% or more of T1 within the driving time T1 with respect to the maximum driving frequency, if it is 40% or less within one pixel time T, The effect of the present invention, that is, the frequency dependency can be suppressed.
[0031]
The higher the drive frequency, the narrower the margin for setting the drive voltage pulse width. As a result, ink ejection with the best performance of the head is realized by taking into account the natural frequency and meniscus vibration caused by the head configuration. You may not be able to select a pulse width that you can. However, even if the ink ejection efficiency is somewhat sacrificed, the total ink ejection efficiency and frequency characteristics are clearly better when the configuration of the present invention is adopted.
[0032]
[Example 1]
Electrostatic actuator specifications:
The basic configuration of the head is as shown in FIGS. The electrode substrate 10 was engraved by etching (gap chamber), and the individual electrode 11 was formed thereon using TiN. On the electrode 11, as a protective film 12, SiO2Formed. Further, the Si substrate 20 was engraved by etching (liquid chamber 21), and the thin plate formed thereby was used as the diaphragm 22. An electrostatic ink jet head was formed by bonding the two substrates 10 and 20.
[0033]
FIG. 5 is a diagram showing an example of the gap shape of the electrostatic ink jet head to which the present invention is applied. FIG. 5A shows a parallel gap in which the individual electrodes 11 are arranged in parallel to the diaphragm 22. FIG. 5B is a diagram showing a non-parallel central convex Gap in which the central portion of the individual electrode 11 is close to the diaphragm 22, and FIG. 5C is an individual diagram with respect to the diaphragm 22. This is a non-parallel central concave gap in which the central portion of the electrode 11 is separated.
[0034]
Diaphragm-electrode gap: parallel gap shown in FIG.
Gap length: 0.25 μm
Diaphragm thickness: 3 μm
Diaphragm area: 130 μm × 2000 μm
[0035]
6 to 13 are all measured with a laser Doppler vibrometer for the vibration displacement at the center in the short side direction of the diaphragm. The horizontal axis represents the magnitude of the drive voltage, and the drive voltage waveform is a rectangular wave. The drive frequency is the highest drive frequency in the present invention. In each drawing and each driving condition, there is a region where the increase in displacement is almost saturated at a certain voltage or higher. The displacement amount at the time of saturation is the contact displacement amount.
[0036]
Evaluation results:
As shown in FIG. 6, if the driving pulse conditions (rising Pr = 1 μs, pulse width Pw = 10 μs, falling Pf = 0 μs; hereinafter referred to as 10 (1,0)), the frequency increases. As a result, the amount of displacement (hereinafter referred to as the amount of contact displacement) when the diaphragm contacts the electrode decreases, and the contact voltage decreases. However, as described above, this is not a frequency dependency but a contact time / 1 pixel time dependency. Therefore, as shown in FIG. 7, if the drive voltage pulse width is 40% or less of 1 pixel time (16.6 μs at 60 kHz) (6 μs in FIG. 7), for example, even if the drive frequency is 60 kHz, 2 kHz The contact displacement amount can be suppressed to a decrease of about 10% with respect to the case (see the graph of FIG. 7). At this level, Vj and Mj can be kept within the specification error range during ink ejection. Here, it is mentioned that the drive voltage pulse width and the contact time are almost the same, although depending on the conditions.
[0037]
The optimum pulse width of the drive voltage in an electrostatic inkjet head varies depending on the amount of ink liquid to be ejected and the ejection efficiency of the head in consideration of the fluid characteristics of the ink, but it seems that a pulse width of about 5 to 20 μs is used. It is. In FIG. 6, a pulse width voltage of 10 μs was used. Here, at 30 kHz where the contact time for one pixel time is about 33%, the contact displacement amount for 2 kHz is reduced by about 15%. Considering the pulse width up to about 20 μs, it is feared that the contact displacement amount is reduced by 10% or more at 2 kHz at least at 20 kHz or more. If the displacement reduction is about 10%, the ink ejection efficiency is hardly affected, but if it is 15% or more, the influence starts to occur. When the amount of displacement is reduced by 30%, the ink ejection characteristics clearly change.
[0038]
When the time for which the diaphragm is in contact with the electrode is 20% or less in one pixel time, the contact time / 1 pixel time dependency can be largely suppressed without depending on the gap shape between the diaphragm and the electrode.
As shown in FIGS. 5 (A) and 5 (B), when the gap length with respect to the substantially central portion of the diaphragm having a gap shape of parallel, non-parallel central convex or parallel on one side and central convex on one side is minimum A sufficient improvement of the contact time / 1 pixel time dependency can be obtained under the above-described driving condition of 40% or less. However, as shown in FIG. 5C, when the gap length with respect to the substantially central portion of the diaphragm such as the non-parallel central concave or the one-side parallel and one-side non-parallel central concave is maximum as shown in FIG. Even in the case of a gap, when the gap length is very narrow as 0.3 μm or less, there may be a case where sufficient contact time / one pixel time dependency cannot be improved under the above-described driving condition of 40% or less. is there. One reason for this is that since the ratio Vla / Vl of the vibration chamber volume Vla when the diaphragm abuts and the vibration chamber volume Vl when the voltage is OFF is small, the effect of air exiting from the vibration chamber becomes relatively large. This is probably because of this. Thus, if the contact time in one pixel time is 20% or less, the contact time / 1 pixel time dependency can be suppressed without depending on the gap shape.
[0039]
Of course, as the maximum frequency is increased, narrowing the pulse width so that the contact time is 20% or less may reduce the ink ejection efficiency of the head at a low frequency. However, when the configuration according to the present invention is adopted, the total ink ejection efficiency and frequency characteristics are clearly improved.
[0040]
The following points are pointed out here. The configuration shown in FIG. 5B is convenient for reducing the compression resistance of the air received by the diaphragm when the diaphragm contacts the electrode. In order to reduce the compression resistance of air, it is necessary to provide an air escape place. However, this escape place is not provided in a Gap chamber other than the vibration chamber as in the invention described in the above-mentioned JP-A-7-299908. Instead, it is more effective to provide it in the vibration chamber. This is because the air flow cannot follow the rapid movement of the diaphragm, and as a result, the presence of the gap chamber other than the vibration chamber cannot achieve the purpose of reducing the compression resistance of the air. Furthermore, it is because the air that has exited from the vibration chamber is difficult to return to the vibration chamber, and causes a contact time / one pixel time dependency of the actuator. Therefore, in order to reduce the compression resistance of the air, the electrode portion facing the central portion in the short side direction of the diaphragm that works the electrostatic force most effectively on the diaphragm is brought closest to the diaphragm, and the gap lengths at both ends thereof are set. The configuration shown in FIG. 5B, which is greatly adopted, is effective.
[0041]
[Example 2]
Electrostatic actuator specifications:
The basic configuration of the head is as shown in FIGS. The electrode substrate 10 was engraved by etching (gap chamber), and the individual electrode 11 was formed thereon using TiN. On the electrode 11, as a protective film 12, SiO2Formed. Further, the Si substrate 20 was engraved by etching (ink liquid chamber), and the thin plate formed thereby was used as the diaphragm 22. An electrostatic head was formed by bonding both the substrates 10 and 20.
[0042]
Diaphragm-electrode gap: non-parallel center concave gap shown in FIG.
Maximum gap length: 0.3 μm
Diaphragm thickness: 3 μm
Diaphragm area: 130 μm × 3000 μm
[0043]
Evaluation results:
As shown in FIG. 8, if the driving pulse conditions (Pr = 1 μs, Pw = 10 μs, Pf = 0 μs; hereinafter referred to as 10 (1, 0)) are the same, the contact displacement is increased as the frequency is increased. The amount decreases and the contact voltage decreases. This is the contact time / 1 pixel time dependency. The difference from FIG. 6 which is the result of the parallel gap actuator is that the contact time / one pixel time dependency is larger in FIG. Further, in FIG. 6, the amount of displacement increases discontinuously at a certain voltage, whereas in FIG. 8, it is somewhat continuous. In FIG. 9, when the drive voltage pulse width is 40% or less of 1 pixel time (16.6 μs at 60 kHz) (6 μs in FIG. 9), 2 kHz (pulse width is 10 μs in FIG. 9). On the other hand, the amount of contact displacement is reduced by 10% or more, and the contact voltage is also clearly reduced. This causes a clear difference in ink ejection characteristics. On the other hand, when the pulse width is 20% or less of one pixel time (3 μs in FIG. 9), for example, even when the drive frequency is 60 kHz, the contact displacement amount is suppressed to a decrease within 10% as compared with the case of 2 kHz. The contact voltage is almost unchanged. At this level, Vj and Mj can be kept within the specification error range during ink ejection. However, it should be mentioned that the drive voltage pulse width and the contact time are almost the same, although depending on the conditions.
[0044]
  When the volume of the gap chamber that refers to the space formed by the substrate having the electrode and the diaphragm and the sealing material is V, and the volume of the vibration chamber that refers to the space between the electrode and the diaphragm is Vl, the following relational expression Vl / A configuration satisfying V> 0.7 is adopted. Thereby, the contact time / 1 pixel time dependency can be greatly improved.
  This is because the space of the gap chamber other than the vibration chamber is small, and there is no place for the air that should come out of the vibration chamber when the vibration plate vibrates. As a result, almost no air comes out of the vibration chamber. It is done.
  Therefore, of course, Vl / V =1. Although it is most desirable to set it to 0, it is difficult in reality, and if the relational expression is seen, a sufficient effect can be obtained.
  However, the gap chamber that is a problem in the present invention is a space that includes the vibration chamber and is blocked from the outside air by the sealing material 13. Even if it is formed of a substrate having the individual electrodes 11 and the diaphragm 22, a portion that is not blocked from the outside air by the sealing material 13 is not a gap chamber.
[0045]
Example 3
Electrostatic actuator specifications:
The basic configuration of the head is as shown in FIGS. The electrode substrate 10 was engraved by etching (gap chamber), and the individual electrode 11 was formed thereon using TiN. On the electrode 11, as a protective film 12, SiO2Formed. Further, the Si substrate 20 was engraved by etching (liquid chamber), and the thin plate formed thereby was used as the diaphragm 22. An electrostatic head was formed by bonding both the substrates 10 and 20. After bonding, an actuator in which the opening of the Gap chamber was sealed with an epoxy adhesive 13 and an actuator that was not sealed were formed.
[0046]
Diaphragm-electrode gap: non-parallel center concave gap shown in FIG.
Maximum gap length: 0.3 μm
Diaphragm thickness: 3 μm
Diaphragm area: 130 μm × 3000 μm
Vibration chamber and Gap chamber: The actuator is designed so that the vibration chamber volume is 0.8, 0.6 with respect to the Gap chamber volume 1.0 by sealing the opening of the Gap chamber. Here, even in the case of non-sealing, the gap chamber portion in the case of the sealing bit is referred to as a gap chamber for convenience.
[0047]
Evaluation results:
FIG. 10 and FIG. 11 show the evaluation results of the unsealed actuator (FIG. 10) and the sealed actuator (FIG. 11) in the actuator where Vl / V = 0.8 by sealing. FIG. 12 and FIG. 13 show the evaluation results of the unsealed actuator (FIG. 12) and the sealed actuator (FIG. 13) in the actuator where Vl / V = 0.6 by sealing.
10 and 11, it is understood that the frequency dependency, that is, the contact time / 1 pixel time dependency can be sufficiently improved if the condition of Vl / V = 0.8 is satisfied. At this level, the ink ejection characteristics can be controlled within the specification error.
On the other hand, FIG. 12 and FIG. 13 show that the frequency dependency, that is, the contact time / 1 pixel time dependency cannot be improved when Vl / V = 0.6.
[0048]
The time for the diaphragm 22 to contact the electrode 11 was set to 40% or less in one pixel time. Furthermore, the volume of the gap chamber that refers to the space formed by the substrate 20 having the individual electrode 11 and the diaphragm 22 and the sealing material 13 is V, and the volume of the vibration chamber that refers to the space between the individual electrode 11 and the diaphragm 22. Is set to Vl, a configuration satisfying the following relational expression Vl / V> 0.7 is adopted. As a result, the contact time / 1 pixel time dependency can be drastically improved.
[0049]
In the region where the maximum driving frequency is high, in the present invention, 20 kHz or more, the time for which the diaphragm contacts the electrode is set to 20% or less in one pixel time. Further, when the volume of the gap chamber which refers to the space formed by the substrate having the electrode and the diaphragm and the sealing material is V, and the volume of the vibration chamber which refers to the space between the electrode and the diaphragm is Vl, the following relational expression: A configuration satisfying Vl / V> 0.7 is adopted. Thereby, the contact time / 1 pixel time dependency can be remarkably improved without depending on the gap shape between the diaphragm and the electrode.
[0050]
FIGS. 14 to 21 are additional experimental data, and these experiments are diagrams showing the relationship between the driving voltage of the diaphragm and the amount of displacement when the contact frequency is made constant and the driving frequency is further increased. FIGS. 14 to 16 show that the contact time is 4.0 μs (FIG. 14), 6.0 μs (FIG. 15), and 10.0 μs with respect to the parallel Gap-shaped inkjet head (see FIG. 5A). FIG. 17 to FIG. 21 show the contact time of 4.0 μs (FIG. 17), 6.0 μs (FIG. 18) with respect to the Gaussian Gap-shaped inkjet head (see FIG. 5C), FIG. 19 is a characteristic diagram when 10.0 μs (FIG. 19), 20 μs (FIG. 20), and 30 μs (FIG. 21). Show. The ink jet head used in the additional experiment shown in FIGS. 14 to 21 is different from the ink jet head used in the experiment shown in FIGS. 6 to 13, and the scale value of the head is shown in Table 1. As shown, the contact time is not the drive voltage pulse width but the actual contact time.
[0051]
[Table 1]
Figure 0004052781
[0052]
In the case of the parallel Gap-shaped inkjet head shown in FIGS. 14 to 16, when the contact time ratio is 40% or less, the contact displacement amount of the diaphragm is 10% or less, which has almost no influence on ink ejection. In the case of the Gauss Gap-shaped inkjet head shown in FIGS. 17 to 21, when the contact time ratio is 20% or less, the contact displacement amount of the diaphragm is 10% or less (however, in FIG. 19). In this case, it is 10.82%, but if it is this level, there is almost no influence on the ink ejection.
[0053]
FIG. 22 is a schematic configuration diagram of an essential part for explaining an example of use of an ink jet recording apparatus equipped with the electrostatic ink jet head according to the present invention as described above, in which 40 is an ink jet recording head and 41 is the ink jet recording. A carriage on which the head 40 is mounted and reciprocates the ink jet recording head 40 in the direction of arrow X, 42 is a drive shaft for reciprocating the carriage 41 in the direction of arrow X, and 43 guides the reciprocation of the carriage 41. The guide rod 44 for recording is recording paper. As is well known, the ink jet recording head 40 is reciprocated in the direction of the arrow X by the reciprocating movement of the carriage 41 and the recording paper 44 is moved in the direction of the arrow Y, whereby desired characters, figures, and the like are placed on the recording paper 44. Imprint.
[0054]
FIG. 23 is a main part configuration diagram for explaining an example of a head driving circuit suitable for driving the electrostatic ink jet head according to the present invention. In FIG. 23, reference numeral 50 denotes a head driving control circuit part, and 51 denotes a head driving control circuit part. Counter, 52 is a memory, 53 is a D / A converter, 54 is an amplifier, 55 is a head unit (actuator), and the head drive control circuit unit 50 selects one of a plurality of drive voltage waveforms stored in advance. And output. The bit (actuator) to be driven is selected by the counter 51 and the memory 52, the digital output signal is converted into an analog signal by the D / A converter 53, amplified by the amplifier 54, and the head (actuator) 55 is To drive.
[0055]
【The invention's effect】
Appropriate ratio of the pulse voltage applied between the diaphragm and the individual electrodes in the electrostatic ink jet head to the time required to form one pixel (substantially the ratio of the time when the diaphragm is in contact with the electrode) In addition, by appropriately selecting the ratio between the gap chamber and the vibration chamber, the frequency characteristics of the electrostatic inkjet head can be greatly improved, the stability of the ink ejection characteristics can be improved, and Can improve the reliability of the head.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an essential part for explaining an inkjet head using electrostatic force to which the present invention is applied.
2 is a cross-sectional view (a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG. 1) showing a configuration of one actuator of the ink jet head shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of a main part for explaining a problem of an electrostatic ink jet head which is to be solved by the present invention.
FIG. 4 is a diagram illustrating an example of a pulse voltage applied between a diaphragm and an electrode.
FIG. 5 is a diagram showing an example of a gap shape in a short side direction of an electrostatic ink jet head to which the present invention is applied.
FIG. 6 is a diagram showing frequency dependence (a relationship between an applied pulse voltage and a displacement amount of a diaphragm using a frequency as a parameter) in a parallel Gap electrostatic inkjet head.
FIG. 7 is a diagram showing pulse width / frequency dependence (a relationship between an applied pulse voltage with a frequency of which the pulse width is changed as a parameter and a displacement amount of the diaphragm) in a parallel gap electrostatic inkjet head.
FIG. 8 is a diagram showing frequency dependence (relationship between applied pulse voltage and vibration plate displacement using frequency as a parameter) in a non-parallel gap electrostatic inkjet head.
FIG. 9 is a diagram showing pulse width / frequency dependency (relationship between an applied pulse voltage using a frequency with a changed pulse width as a parameter and a displacement amount of a diaphragm) in a non-parallel gap electrostatic inkjet head.
FIG. 10 is a diagram showing frequency dependence in an electrostatic ink jet head in which a gap chamber is not sealed (Vl / V = 0.8).
FIG. 11 is a diagram showing frequency dependence in an electrostatic ink jet head sealed with a gap chamber (Vl / V = 0.8).
FIG. 12 is a diagram showing frequency dependence in an electrostatic ink jet head in which a gap chamber is not sealed (Vl / V = 0.6).
FIG. 13 is a diagram showing frequency dependence in an electrostatic ink jet head sealed with a gap chamber (Vl / V = 0.6).
FIG. 14 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic inkjet head at a parallel gap and a contact time of 4.0 μs.
FIG. 15 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic ink-jet head at a parallel gap and a contact time of 6.0 μs.
FIG. 16 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic ink-jet head at a parallel gap and a contact time of 10.0 μs.
FIG. 17 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic inkjet head in a Gaussian gap shape and a contact time of 4.0 μs.
FIG. 18 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic ink jet head in a Gaussian gap shape and a contact time of 6.0 μs.
FIG. 19 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic inkjet head in a Gaussian gap shape and a contact time of 10.0 μs.
FIG. 20 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic inkjet head in a Gaussian gap shape and a contact time of 20.0 μs.
FIG. 21 is a diagram showing the frequency dependence of the electrostatic inkjet head in a Gaussian gap shape and a contact time of 30.0 μs.
FIG. 22 is a perspective view of a principal part showing an example of an ink jet recording apparatus equipped with an electrostatic ink jet head according to the present invention.
FIG. 23 is a diagram for explaining an example of a drive voltage pulse generation circuit used in the implementation of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Electrode substrate, 11 ... Individual electrode, 12 ... Protective film, 13 ... Sealing material, 20 ... Liquid chamber / vibrating plate substrate, 21 ... Ink liquid chamber, 22 ... Vibrating plate, 30 ... Nozzle substrate, 31 ... Nozzle.

Claims (3)

振動板と、該振動板に対向してGapをもって配設された電極を有し、該電極と前記振動板との間にパルス電圧を印加して前記振動板を静電力により変位させ、該振動板の機械的な復元力によりインク滴を噴射する静電インクジェットヘッドであって、前記電極は、振動板短辺方向において中央部が前記振動板方向に凸となる弓形状に形成されることを特徴とする静電インクジェットヘッド。A diaphragm and an electrode disposed with a gap facing the diaphragm; applying a pulse voltage between the electrode and the diaphragm to displace the diaphragm by electrostatic force; An electrostatic ink jet head that ejects ink droplets by a mechanical restoring force of a vibration plate , wherein the electrode is formed in an arcuate shape with a central portion protruding in the vibration plate direction in the short side direction of the vibration plate An electrostatic inkjet head characterized by the above. 前記Gapの形成されたGap室が封止材により封止されていることを特徴とする請求項に記載の静電インクジェットヘッド。The electrostatic ink jet head according to claim 1 , wherein the gap chamber in which the gap is formed is sealed with a sealing material. 請求項1または2に記載の静電インクジェットヘッドを搭載し、該静電インクジェットヘッドを記録紙に対向させ、インク液滴を噴射させて記録を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。Equipped with an electrostatic inkjet head according to claim 1 or 2, it is opposed to electrostatic ink-jet head to recording paper, ink jet recording apparatus and performs recording by ejecting ink droplets.
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