JP4048659B2

JP4048659B2 - Inorganic highly filled polyolefin resin composition

Info

Publication number: JP4048659B2
Application number: JP26424699A
Authority: JP
Inventors: 賢一五百蔵; 忠弘片野田; 耕一松井
Original assignee: NOF Corp
Current assignee: NOF Corp
Priority date: 1999-09-17
Filing date: 1999-09-17
Publication date: 2008-02-20
Anticipated expiration: 2019-09-17
Also published as: JP2001081248A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機質を高充填したポリオレフィン樹脂組成物に関する。詳しくは、押出し特性に優れ（トルクが低く、吐出量が多い）、成型品の外観も良好な無機質高充填ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ポリ塩化ビニル樹脂（以下、塩ビという）は、他の樹脂と比較して低価格であり、良好な加工性、意匠性、施工性を示し、樹脂自体が難燃性といった特徴を有している。これらの特徴を生かして、塩ビは、窓枠や外壁材料等の建築材料、電線、ケーブル等の被覆材料から食品包装材料、一般雑貨まで、様々な用途で用いられている。
【０００３】
しかしながら、近年の環境問題の提起によって、塩ビを他の材料に置き換える試みが多くなされている。例えば、食品包装材料や雑貨製品等は、難燃性を要求されることが少ないので、塩ビの代替として、ポリエチレン、エチレン／酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）等のポリオレフィン樹脂が検討されている。しかし、窓枠や外壁材料の建築材料および電線ケーブルの被覆材料等には、難燃性が要求されることから、塩ビから他の樹脂材料への転換は難しい。そこで、難燃性を要求される用途においては、ポリオレフィン樹脂に難燃性を付与することが検討されている。難燃性付与のため、三酸化アンチモンやハロゲン系化合物等の難燃剤をポリオレフィン樹脂に添加するという方法があるが、これらの難燃剤は、環境問題が生じ、好ましくない。さらに、水酸化アルミニウムあるいは水酸化マグネシウムをポリオレフィン樹脂に高充填量で添加する方法があるが、単に添加するだけでは押出しトルクが上昇して混練りが不可能となる場合が多く、たとえ混練りできたとしても、押し出された成型品の外観不良、吐出量が著しく少ないことによる生産性の悪化、押出機の寿命の短縮といった問題が生じる。
【０００４】
この問題を解決するために、成型機を一軸押出機から二軸押出機に変更し、より効率よく混練りする方法が試みられているが、成型機の改良のみではこの問題の解決が困難なのが現状である。
【０００５】
他方、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウムをポリオレフィン樹脂に分散させ、難燃性の高い成型品を得る方法が種々試みられている。例えば、特開平９−３１４７３４号公報には、特定粒経の無機フィラ−と不飽和脂肪酸を添加する方法が、特公昭５８−４５４５９号公報および特公昭５９−２３３４５号公報には水酸化マグネシウムと金属石鹸とを添加する方法が、特開平６−４１３５７号公報には特定のフェノール系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、重金属不活性剤、エポキシ化合物、および脂肪酸を併用添加する方法が記載されている。また、金属水酸化物を単に添加するだけではなく、金属水酸化物を表面処理して樹脂に添加する方法も検討されている。例えば、特開昭６２−１８１３５３号公報には、シランカップリング剤、シリコーン誘導体、脂肪酸、脂肪酸金属塩を水酸化マグネシウムに表面処理する方法が、特開昭６３−４３２０６号公報には、脂肪酸塩、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤を水酸化アルミニウムの表面に処理する方法が、特開平５−２４７２７５号公報にはりん酸エステルを金属水酸化物に表面処理して、樹脂に添加する方法が報告されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のいずれの方法でも、十分な難燃性を得るために樹脂と同量以上の水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム等の無機質をポリオレフィン樹脂に配合した場合、依然として押出し成型性および生産性に問題があり、また、成型品の外観にも不具合が生じ易い。
【０００７】
そこで、水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウム等の無機質を高含量で有し、かつ、押出し成型、生産等に優れ、成型品の外観にも優れるポリオレフィン樹脂組成物が望まれている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、オレイン酸を６０重量％以上含む脂肪酸から誘導されるエチレンビス脂肪酸アミドと特定のグリセリン脂肪酸エステルとが配合された水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムを高充填したポリオレフィン樹脂組成物を用いることにより、一軸、二軸いずれの押出機を使用しても、押出し成型時のトルクが低下すると共に、成型品の吐出量を上げることができ、生産性の向上をはかることができるだけでなく、優れた外観を有する成型品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
すなわち、本発明はａ）水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウム１００重量部に対し、ｂ）ポリオレフィン樹脂２０〜１００重量部、ｃ）オレイン酸を６０重量％以上含む脂肪酸エチレンビス脂肪酸アミド０．５〜１０重量部、ｄ）炭素数１６〜２４の脂肪酸から誘導されるグリセリン脂肪酸エステルであって、グリセリンモノ脂肪酸エステルが５０重量％以上であるグリセリン脂肪酸エステル混合物０．５〜１０重量部、が配合された無機質高充填ポリオレフィン樹脂組成物（以下、本発明の組成物ということもある。）である。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物に用いられるａ）成分である水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウムは、樹脂用充填剤として一般に市販されているものを使用できる。例えば、水酸化マグネシウムは、協和化学工業（株）製キスマ４ＡＦ、キスマ５Ａ、およびキスマ５Ｂ、旭硝子（株）製ＰＴ−２５等がある。また、水酸化アルミニウムは、昭和電工（株）製ハイジライトH−１０、H−３０等がある。
【００１１】
本発明の組成物に用いられるｂ）成分であるポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン／酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、エチレン／アクリル酸エチル共重合体、エチレン／アクリル酸共重合体、エチレン／αオレフィン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン／ブテン共重合体、エチレン／プロピレン共重合体、およびこれらの混合物を挙げることができる。これらの中でも、押出し特性を向上するには、特に、ＥＶＡの使用が好ましい。ＥＶＡの酢酸ビニル（ＶＡ）含有量は、単体、混合体ともに５〜９０重量％程度である。
【００１２】
ポリオレフィン樹脂の配合割合は、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム１００重量部に対して、２０〜１００重量部、好ましくは２５〜６５重量部である。配合割合が２０重量部未満の場合は押出しトルクが高く、成型困難で、成型品の外観が悪く、吐出量も少ない。配合割合が１００重量部を超えると難燃性が低下する。
【００１３】
本発明の組成物に用いられるｃ）成分であるエチレンビス脂肪酸アミドは、オレイン酸を６０重量％以上含む脂肪酸から誘導される。オレイン酸含量は、７０重量％以上が好ましい。オレイン酸含有量が６０％未満の場合は外観不良をおこす、あるいは成型品表面にブリードし、成型品表面の白化現象が見られる。オレイン酸以外の脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられるが、全脂肪酸組成の４０重量％未満でなければならない。
【００１４】
本発明の組成物に用いられるｃ）成分であるエチレンビス脂肪酸アミドの配合量は、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム１００重量部に対し、０．５〜１０重量部、好ましくは１〜５重量部である。配合割合が０．５重量部未満の場合は押出しトルクが高く、成型困難で、特に成型品の外観が悪く、吐出量も少ない。また、配合割合が１０重量部を超える場合も外観が悪く、吐出量の低下を招き、また、成型品表面にブリードし、成型品表面の白化現象が見られる。
【００１５】
本発明の組成物に用いられるｄ）成分であるグリセリン脂肪酸エステルは、炭素数１６〜２４の脂肪酸から誘導されるグリセリン脂肪酸エステルの混合物であり、グリセリンモノ脂肪酸エステルが５０重量％以上であるグリセリン脂肪酸エステル混合物である。グリセリンモノ脂肪酸エステルが６５重量％以上であることがより好ましい。グリセリンモノ脂肪酸エステルが５０重量％未満の場合は、押出しトルクが高く、成型困難で、成型品の外観が悪い。
【００１６】
一方、グリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数は１６〜２４、好ましくは１８〜２２である。炭素数が１６未満の場合および炭素数が２４を超える場合は何れも押出しトルクが高く、成型困難で、成型品の外観が悪い。炭素数が１６未満の場合は特に吐出量が少ない。
【００１７】
グリセリン脂肪酸エステルの添加量は、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム１００重量部に対し０．５〜１０重量部、好ましくは１〜５重量部である。添加量が０．５重量部未満の場合は押出しトルクが高く、成型困難で、成型品の外観が悪く、吐出量が少ない。添加量が１０重量部を超える場合も外観が悪く、吐出量の低下を招き、また、成型品表面にブリードし、成型品表面の白化現象が見られる。
【００１８】
本発明の組成物には、本発明の特徴を損なわない範囲で、熱安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、発泡剤等の添加剤を配合してもよい。
【００１９】
本発明の組成物の製造には、特別の方法は不要である。例えば、単に、ポリオレフィン樹脂、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム、エチレンビス脂肪酸アミド、およびグリセリン脂肪酸エステルの、それぞれの必要量を計量して、混合機（例えば、ヘンシェルミキサー）に投入し、そのまま攪拌、混合することにより、組成物が得られる。あるいは、まず、水酸化マグネシウムあるいは水酸化アルミニウム、エチレンビス脂肪酸アミド、およびグリセリン脂肪酸エステルを先に混合しておき、ポリオレフィン樹脂を添加して混合してもよい。
【００２０】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明が実施例に限定されないことはいうまでもない。
【００２１】
表１には、実施例および比較例に用いるｃ）成分であるエチレンビス脂肪酸アミドの脂肪酸組成を示す。
【００２２】
【表１】

【００２３】
表２には、実施例および比較例に用いるグリセリン脂肪酸エステルの特性を示す。
【００２４】
【表２】

【００２５】
表３の実施例、および表４および表５の比較例に記載された割合で、ａ）成分の水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウム、ｂ）成分のポリオレフィン樹脂、ｃ）成分のエチレンビス脂肪酸アミド、およびｄ）成分のグリセリン脂肪酸エステルを総量が１．５キログラムになるように秤量し、９リットルヘンシェルミキサーに一括投入し、５分間混合した。混合して得られた組成物を一軸あるいは二軸押出機にて１．５キログラム全量を押出し成型した。押出機から直径３ｍｍの棒状の成型品が出始めてから３分間は放置し、３分後から、５分毎に下記条件にてサンプリングして評価を行った。
【００２６】
（押出し条件）
（株）東洋精機製作所製一軸あるいは二軸押出機を使用。
温度：Ｃ１／Ｃ２／Ｃ３／Ｄ＝２００／１８５／１８０／１７５℃
回転数＝４０ｒｐｍ
口金形状：径３ｍｍの円形
【００２７】
［成型性評価］
（トルク）
押出し開始３分後から５分毎にトルク測定を行い、トルクの平均値を求め、平均値をトルク値とした。

【００２８】
（吐出量）
押出し開始３分後から５分毎に１分間に押し出される成型品量を測定し、平均値を吐出量とした。

【００２９】
（外観）
吐出量測定用の最初の３０ｃｍを５分毎にサンプリングし、平均の外観を目視にて評価した。

合否判定： ◎、○が合格
【００３０】
［難燃性］
吐出量測定を行ったサンプルが燃焼開始するまで火元を近づけた後、火元をはずし、成型品から炎が消えるまでの時間を観察した。

【００３１】
［ブリード・ブルーム性］
外観観察を行ったサンプルすべてを５０℃／８０％ＲＨの恒温槽に一週間放置して表面の白化度合いを目視にて判定した。

合否判定： ○、△が合格
【００３２】
結果を表３〜５に示す。なお、表中の数字は重量部を表わす。
【００３３】
【表３】

【００３４】
【表４】

【００３５】
【表５】

【００３６】
本発明の実施例１〜８の無機質高充填ポリオレフィン樹脂組成物は、押出し成型時のトルクを低下し、成型品の吐出を上げるとともに、成型品は外観、難燃性に優れ、かつブリード・ブルームが少なかった。
【００３７】
比較例１はｂ）成分の配合量が１００重量部を超えており、難燃性が悪かった。
【００３８】
比較例２はｃ）成分およびｄ）成分の配合量が０．５未満であり、押出し成型が不可能であった。
【００３９】
比較例３はｄ）成分を含まないため吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４０】
比較例４はｃ）成分を含まないためトルクが高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４１】
比較例５はｃ）成分およびｄ）成分の配合量が１０重量部を超えるため吐出量が少なく、成型品の外観が悪く、表面が白化した。
【００４２】
比較例６、７はｃ）成分のオレイン酸含有量が６０重量％未満のであるためトルクが高く、成型品の外観が悪く、成型品表面が白化性した。
【００４３】
比較例８はｄ）成分のグリセリンモノ脂肪酸エステルが５０重量％未満であるためトルクがやや高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４４】
比較例９はｄ）成分の脂肪酸の炭素数が１６未満であるためトルクが高く、吐出量が低く、成型品の外観が悪い。
【００４５】
比較例１０はｄ）成分の脂肪酸の炭素数が２４を超えるためトルクがやや高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪く、成型品表面が白化した。
【００４６】
比較例１１はｃ）成分およびｄ）成分の代わりに、従来効果があると報告されていたステアリン酸を添加したがトルクが高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４７】
比較例１２はｃ）成分およびｄ）成分の代わりに、従来効果があると報告されていたオレイン酸ナトリウムを添加したがトルクが高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４８】
比較例１３はｃ）成分およびｄ）成分の代わりに、従来効果があると報告されていたステアリン酸マグネシウムと３−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加したがトルクが高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００４９】
比較例１４はｃ）成分およびｄ）成分の代わりに、従来効果があると報告されていたイソプロピルトリイソステアロイルチタネートを使用したがトルクが高く、吐出量が少なく、成型品の外観が悪い。
【００５０】
【発明の効果】
本発明の無機質高充填ポリオレフィン樹脂組成物は、一軸、二軸いずれの押出機を使用しても、押出し成型時のトルクを低下すると共に、成型品の吐出を上げて、生産性の向上をはかれ、更に、優れた外観を有する成型品を提供できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyolefin resin composition highly filled with an inorganic substance. More specifically, the present invention relates to an inorganic highly filled polyolefin resin composition having excellent extrusion characteristics (low torque and large discharge amount) and good appearance of a molded product.
[0002]
[Prior art]
Polyvinyl chloride resin (hereinafter referred to as polyvinyl chloride) is inexpensive compared to other resins, exhibits good processability, design properties, and workability, and the resin itself has the characteristics of flame retardancy. . Taking advantage of these characteristics, PVC is used in various applications from building materials such as window frames and outer wall materials, coating materials such as electric wires and cables, food packaging materials, and general goods.
[0003]
However, due to recent environmental problems, many attempts have been made to replace PVC with other materials. For example, since food packaging materials and miscellaneous goods are rarely required to have flame retardancy, polyolefin resins such as polyethylene and ethylene / vinyl acetate copolymer (EVA) have been studied as an alternative to vinyl chloride. However, since building materials such as window frames and outer wall materials and coating materials for electric cables are required to be flame retardant, it is difficult to convert PVC to other resin materials. Therefore, in applications that require flame retardancy, it has been studied to impart flame retardancy to polyolefin resins. In order to impart flame retardancy, there is a method in which a flame retardant such as antimony trioxide or a halogen compound is added to the polyolefin resin. However, these flame retardants are not preferable because they cause environmental problems. Furthermore, there is a method in which aluminum hydroxide or magnesium hydroxide is added to the polyolefin resin at a high filling amount. However, simply adding it often increases the extrusion torque, making it impossible to knead it. Even so, there are problems such as poor appearance of the extruded molded product, deterioration of productivity due to extremely small discharge amount, and shortening of the life of the extruder.
[0004]
In order to solve this problem, a method of changing the molding machine from a single-screw extruder to a twin-screw extruder and kneading more efficiently has been tried, but it is difficult to solve this problem only by improving the molding machine. Is the current situation.
[0005]
On the other hand, various methods for obtaining molded products having high flame retardancy by dispersing magnesium hydroxide or aluminum hydroxide in a polyolefin resin have been tried. For example, JP-A-9-314734 discloses a method of adding an inorganic filler having a specific particle size and an unsaturated fatty acid, and JP-B-58-45459 and JP-B-59-23345 disclose magnesium hydroxide. JP-A-6-41357 discloses a method of adding a metal soap and a method of adding a specific phenol compound, a thioether antioxidant, a heavy metal deactivator, an epoxy compound, and a fatty acid in combination. . In addition to simply adding a metal hydroxide, a method of adding a metal hydroxide to a resin after surface treatment has been studied. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 62-181353 discloses a method for surface-treating a silane coupling agent, a silicone derivative, a fatty acid, and a fatty acid metal salt with magnesium hydroxide, and Japanese Patent Laid-Open No. 63-43206 discloses a fatty acid salt. A method of treating the surface of aluminum hydroxide with a silane coupling agent, a titanate coupling agent or a zirconate coupling agent is disclosed in JP-A-5-247275 in which a phosphate is surface-treated with a metal hydroxide. A method of adding to a resin has been reported.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in any of the above methods, when an inorganic material such as magnesium hydroxide or aluminum hydroxide in an amount equal to or more than that of the resin is blended with the polyolefin resin in order to obtain sufficient flame retardancy, the extrusion property and productivity are still improved. There is a problem, and the appearance of the molded product is likely to be defective.
[0007]
Accordingly, there is a demand for a polyolefin resin composition having a high content of an inorganic material such as magnesium hydroxide or aluminum hydroxide, excellent in extrusion molding, production, etc., and excellent in appearance of a molded product.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the inventors of the present invention have a hydroxylation in which an ethylene bis fatty acid amide derived from a fatty acid containing 60% by weight or more of oleic acid and a specific glycerin fatty acid ester are blended. By using a polyolefin resin composition highly filled with magnesium or aluminum hydroxide, the torque at the time of extrusion molding is reduced and the discharge rate of the molded product is increased, regardless of whether a single screw or twin screw extruder is used. Thus, the present inventors have found that a molded product having not only an improvement in productivity but also an excellent appearance can be obtained, and the present invention has been completed.
[0009]
That is, the present invention relates to a) fatty acid ethylenebisfatty acid amide 0.5 to 10 containing b) polyolefin resin 20 to 100 parts by weight and c) oleic acid 60% by weight or more with respect to a) magnesium hydroxide or aluminum hydroxide 100 parts by weight. Parts by weight, d) 0.5 to 10 parts by weight of a glycerin fatty acid ester mixture derived from a fatty acid having 16 to 24 carbon atoms, wherein the glycerin monofatty acid ester is 50% by weight or more. It is an inorganic highly filled polyolefin resin composition (hereinafter also referred to as the composition of the present invention).
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As the a) component magnesium hydroxide or aluminum hydroxide used in the composition of the present invention, those commercially available as resin fillers can be used. For example, magnesium hydroxide includes Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. Kisuma 4AF, Kisuma 5A, Kisuma 5B, Asahi Glass Co., Ltd. PT-25, and the like. Examples of aluminum hydroxide include Hygielite H-10 and H-30 manufactured by Showa Denko K.K.
[0011]
Examples of the polyolefin resin as component b) used in the composition of the present invention include polyethylene, ethylene / vinyl acetate copolymer (EVA), ethylene / ethyl acrylate copolymer, ethylene / acrylic acid copolymer, Mention may be made of ethylene / α-olefin copolymers, polypropylene, propylene / butene copolymers, ethylene / propylene copolymers, and mixtures thereof. Among these, in order to improve the extrusion characteristics, it is particularly preferable to use EVA. The vinyl acetate (VA) content of EVA is about 5 to 90% by weight for both the simple substance and the mixture.
[0012]
The blending ratio of the polyolefin resin is 20 to 100 parts by weight, preferably 25 to 65 parts by weight with respect to 100 parts by weight of magnesium hydroxide or aluminum hydroxide. When the blending ratio is less than 20 parts by weight, the extrusion torque is high, the molding is difficult, the appearance of the molded product is poor, and the discharge amount is small. If the blending ratio exceeds 100 parts by weight, the flame retardancy decreases.
[0013]
The ethylene bis fatty acid amide as component c) used in the composition of the present invention is derived from a fatty acid containing 60% by weight or more of oleic acid. The oleic acid content is preferably 70% by weight or more. When the oleic acid content is less than 60%, the appearance is deteriorated or the surface of the molded product is bleed, and the whitening phenomenon of the surface of the molded product is observed. Examples of fatty acids other than oleic acid include lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, linoleic acid, linolenic acid, and the like, but should be less than 40% by weight of the total fatty acid composition.
[0014]
The blending amount of ethylene bis fatty acid amide as component c) used in the composition of the present invention is 0.5 to 10 parts by weight, preferably 1 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of magnesium hydroxide or aluminum hydroxide. It is. When the blending ratio is less than 0.5 parts by weight, the extrusion torque is high, the molding is difficult, the appearance of the molded product is particularly bad, and the discharge amount is small. Further, when the blending ratio exceeds 10 parts by weight, the appearance is poor, the discharge amount is reduced, and the surface of the molded product is bleed and whitening of the molded product surface is observed.
[0015]
The glycerin fatty acid ester which is the component d) used in the composition of the present invention is a mixture of glycerin fatty acid esters derived from fatty acids having 16 to 24 carbon atoms, and the glycerin fatty acid ester is 50% by weight or more of glycerin monofatty acid ester. Ester mixture. The glycerin monofatty acid ester is more preferably 65% by weight or more. When the glycerin mono fatty acid ester is less than 50% by weight, the extrusion torque is high, the molding is difficult, and the appearance of the molded product is poor.
[0016]
On the other hand, the carbon number of the fatty acid of the glycerin fatty acid ester is 16 to 24, preferably 18 to 22. When the carbon number is less than 16 and when the carbon number exceeds 24, the extrusion torque is high, the molding is difficult, and the appearance of the molded product is poor. When the carbon number is less than 16, the discharge amount is particularly small.
[0017]
The amount of glycerin fatty acid ester added is 0.5 to 10 parts by weight, preferably 1 to 5 parts by weight, per 100 parts by weight of magnesium hydroxide or aluminum hydroxide. When the addition amount is less than 0.5 parts by weight, the extrusion torque is high, the molding is difficult, the appearance of the molded product is poor, and the discharge amount is small. When the added amount exceeds 10 parts by weight, the appearance is poor, the discharge amount is reduced, and the molded product surface is bleed, and the molded product surface is whitened.
[0018]
The composition of the present invention may contain additives such as a heat stabilizer, a flame retardant, an ultraviolet absorber, a plasticizer, an antistatic agent, a pigment, and a foaming agent as long as the characteristics of the present invention are not impaired. .
[0019]
No special method is required for the production of the composition of the present invention. For example, simply weigh the required amounts of polyolefin resin, magnesium hydroxide or aluminum hydroxide, ethylene bis fatty acid amide, and glycerin fatty acid ester, put them into a mixer (eg, Henschel mixer), and stir as they are. By mixing, a composition is obtained. Alternatively, first, magnesium hydroxide or aluminum hydroxide, ethylene bis fatty acid amide, and glycerin fatty acid ester may be mixed first, and a polyolefin resin may be added and mixed.
[0020]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, it cannot be overemphasized that this invention is not limited to an Example.
[0021]
Table 1 shows the fatty acid composition of ethylenebisfatty acid amide which is component c) used in Examples and Comparative Examples.
[0022]
[Table 1]

[0023]
Table 2 shows the characteristics of glycerin fatty acid esters used in Examples and Comparative Examples.
[0024]
[Table 2]

[0025]
A) component magnesium hydroxide or aluminum hydroxide, b) component polyolefin resin, c) component ethylenebisfatty acid amide in the proportions described in the examples of Table 3 and the comparative examples of Tables 4 and 5. And d) The glycerin fatty acid ester of the component was weighed so that the total amount was 1.5 kilograms, and charged in a 9 liter Henschel mixer and mixed for 5 minutes. The total amount of 1.5 kilograms was extruded from a composition obtained by mixing using a single or twin screw extruder. The rod-shaped molded product having a diameter of 3 mm began to come out from the extruder, and left for 3 minutes. After 3 minutes, sampling was performed every 5 minutes under the following conditions for evaluation.
[0026]
(Extruding conditions)
Uses a single or twin screw extruder manufactured by Toyo Seiki Seisakusho.
Temperature: C1 / C2 / C3 / D = 200/185/180/175 ° C.
Rotation speed = 40rpm
Base shape: Circular shape with a diameter of 3 mm [0027]
[Formability evaluation]
(torque)
Torque was measured every 5 minutes after 3 minutes from the start of extrusion to obtain an average value of torque, and the average value was used as the torque value.

[0028]
(Discharge rate)
The amount of a molded product extruded every 5 minutes from 3 minutes after the start of extrusion was measured, and the average value was taken as the discharge amount.

[0029]
(appearance)
The first 30 cm for measuring the discharge amount was sampled every 5 minutes, and the average appearance was visually evaluated.

Pass / fail judgment: ◎, ○ pass [0030]
[Flame retardance]
After the fire source was brought close to the sample for which the discharge amount measurement was started, the fire source was removed, and the time until the flame disappeared from the molded product was observed.

[0031]
[Bleed and Bloom]
All samples subjected to appearance observation were left for one week in a constant temperature bath of 50 ° C./80% RH, and the degree of whitening of the surface was visually determined.

Pass / fail judgment: ○, △ passed [0032]
The results are shown in Tables 3-5. The numbers in the table represent parts by weight.
[0033]
[Table 3]

[0034]
[Table 4]

[0035]
[Table 5]

[0036]
The inorganic highly filled polyolefin resin compositions of Examples 1 to 8 of the present invention reduce the torque at the time of extrusion molding, increase the discharge of the molded product, the molded product is excellent in appearance and flame retardancy, and bleed bloom There were few.
[0037]
In Comparative Example 1, the compounding amount of component b) exceeded 100 parts by weight, and the flame retardancy was poor.
[0038]
In Comparative Example 2, the blending amount of the component c) and the component d) was less than 0.5, and extrusion molding was impossible.
[0039]
Since Comparative Example 3 does not contain the d) component, the discharge amount is small and the appearance of the molded product is poor.
[0040]
Since Comparative Example 4 does not contain the component c), the torque is high, the discharge amount is small, and the appearance of the molded product is poor.
[0041]
In Comparative Example 5, the amount of component c) and component d) exceeded 10 parts by weight, so the discharge amount was small, the appearance of the molded product was poor, and the surface was whitened.
[0042]
In Comparative Examples 6 and 7, since the oleic acid content of the component c) was less than 60% by weight, the torque was high, the appearance of the molded product was poor, and the surface of the molded product was whitened.
[0043]
In Comparative Example 8, since the glycerin monofatty acid ester as component d) is less than 50% by weight, the torque is slightly high, the discharge amount is small, and the appearance of the molded product is poor.
[0044]
In Comparative Example 9, since the number of carbon atoms of the d) component fatty acid is less than 16, the torque is high, the discharge amount is low, and the appearance of the molded product is poor.
[0045]
In Comparative Example 10, since the carbon number of the fatty acid of component d) exceeds 24, the torque is slightly high, the discharge amount is small, the appearance of the molded product is poor, and the surface of the molded product is whitened.
[0046]
In Comparative Example 11, stearic acid, which has been reported to be effective, was added instead of the components c) and d), but the torque was high, the discharge amount was small, and the appearance of the molded product was poor.
[0047]
In Comparative Example 12, sodium oleate, which has been reported to have a conventional effect, was added in place of the components c) and d), but the torque was high, the discharge amount was small, and the appearance of the molded product was poor.
[0048]
In Comparative Example 13, magnesium stearate and 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, which have been reported to be effective in the past, were added instead of the components c) and d), but the torque was high, the discharge amount was small, and the molded product. The appearance of is bad.
[0049]
In Comparative Example 14, isopropyl triisostearoyl titanate, which has been reported to have a conventional effect, was used instead of the components c) and d), but the torque was high, the discharge amount was small, and the appearance of the molded product was poor.
[0050]
【The invention's effect】
The inorganic highly-filled polyolefin resin composition of the present invention improves productivity by reducing the torque at the time of extrusion molding and increasing the discharge of molded products, regardless of whether a single-screw or twin-screw extruder is used. Furthermore, a molded product having an excellent appearance can be provided.

Claims

b) 20 to 65 parts by weight of a polyolefin resin with respect to 100 parts by weight of magnesium hydroxide or aluminum hydroxide,
c) a mixture of 0.5 to 10 parts by weight of an ethylenebisfatty acid amide derived from a fatty acid containing 60% by weight or more of oleic acid and d) a glycerin fatty acid ester derived from a fatty acid having 16 to 24 carbon atoms, 0.5 to 10 parts by weight of a glycerin fatty acid ester mixture in which the glycerin monofatty acid ester is 50% by weight or more,
An inorganic highly filled polyolefin resin composition containing