JP4047981B2 - 3次元cadモデルに対する陰影処理方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、3次元CAD(computer aided design )等で作成され、サーフェイスモデルやソリッドモデルなどにより与えられた3次元CADモデル(立体)を平面的な2次元表示装置に表示する際に、前記立体に対して明るさや色等の階調情報を付与して、より現実に近い質感を与える、いわゆるレンダリング手法に関連する3次元CADモデルに対する陰影処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CG(computer graphics )の分野においては、3次元CAD等で作成したモデル(立体であり3次元CADモデルともいう。)を表示装置に表示する際に、前記立体を構成する各面に対して、光源位置や周囲環境条件により定まる明るさ等の階調情報を決定する手法であるシェーディング処理手法が知られている。このシェーディング処理手法によれば、ディスプレイに表示される立体に対して陰影が付けられる。
【0003】
この種のシェーディング処理手法に関する技術が特開平1−263886号公報に公表されている。
【0004】
この技術は、立体を構成する面を微小な複数の三角形に分割し、分割した三角形の各頂点の色情報を光源と視点が同一にあるという条件の下で求め、求めた色情報が、予め作成しておいたカラールックアップテーブルのいずれのインデックス値に近いかを求める。この3頂点のインデックス値を使用し内挿処理により、微小三角形の内部を構成する各画素のインデックス値を求めて、各画素の色情報を求める技術である。なお、カラールックアップテーブルは、入力階調に対するインデックス値に対して、RGB出力階調を割り付けたテーブルであり、このようなインデックス値をアドレスとするカラールックアップテーブルを用いることで、色情報を得るまでの時間を高速化することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車やオートバイ等のように、形状とともに外観も重んじられる製品においては、その外観に係る表面形状の細かいうねり、歪み、さらには曲面間の接続部分の折れ具合を、短期間にかつ低コストに確認するために、3D(3次元)モデルの設計開発段階(この段階では、例えば、製品を低コストで大量生産するために使用する金型等の製作工程も含む。)でチェックしたり修正するための評価手法が必要とされている。
【0006】
しかしながら、上記特開平1−263886号公報に公表された技術では、3次元CADモデルを、表示装置上で、陰影の付けられた立体として自然な感じに見えるようにすることができるだけであり、この技術による表示では、モデル面の細かいうねり、曲がり、あるいは歪みを確認したり、修正するための評価手法として使用するには、きわめて不十分である。
【0007】
このような曲面の微妙な凹凸等を判別する評価手法として、光学的な干渉を利用するモアレ手法が提案されているが計算量が膨大であり、また、このモアレ手法では曲面の微妙な凹凸等を判別する評価手法として必ずしも適当でない場合がある。
【0008】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、3次元CAD等により生成された立体モデル(3次元CADモデル)の形状表面の微妙な凹凸(例えば、うねり、歪み、曲がり、面の接続部分の折れ具合等)を少ない計算量で精度よく評価することを可能とする3次元CADモデルに対する陰影処理方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る3次元CADモデルに対する陰影処理方法は、コンピュータを用いたシェーディング処理により、製品の外観に係る3次元CADモデルの形状表面の凹凸を評価するための前記3次元CADモデルに対する陰影処理方法において、前記3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された階調情報を、該階調情報の大きさに比例して増加あるいは減少するインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換過程と、インデックス値に変換された前記階調情報を、前記インデックス値の増加あるいは減少に応じて階調情報の大きさが複数回周期的に増減する特性を有するインデックス値・階調情報変換手段により階調変換するインデックス値・階調情報変換過程と、階調変換後の階調情報を前記3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対する陰影付けのための階調情報とする過程とを有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0010】
この発明によれば、階調変換後の階調情報が、入力階調の増加あるいは減少に対して周期的に複数回増減するように階調を変換しているので、この周期の不連続性等を確認することにより、3次元CADモデル(立体モデル)の形状表面の微妙な凹凸を精度よく評価することが可能となる。また、光学的なモアレ処理を模した演算ではないので、処理の高速化が保持される。
【0011】
この場合、階調情報変換過程におけるインデックス値・階調情報変換手段の特性を、入力階調の増加に応じて出力階調が、方形波的、のこぎり波的、三角波的、または正弦波的に増減する特性として設定することで、評価対象である3次元CADモデルの表面形状に応じて最適な評価手法を選択することができる(請求項2記載の発明)。
【0012】
この発明に係る3次元CADモデルに対する陰影処理装置は、コンピュータを用いたシェーディング処理により、製品の外観に係る3次元CADモデルの形状表面の凹凸を評価するための前記3次元CADモデルに対する陰影処理装置において、3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された階調情報を、該階調情報の大きさに比例して増加あるいは減少するインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換部と、前記インデックス値の増加あるいは減少に応じて、階調情報の大きさが、複数回周期的に増減する特性を有するインデックス値・階調情報変換部とを有し、前記階調情報・インデックス値変換部によりインデックス値に変換された階調情報を、前記インデックス値・階調情報変換部により階調変換し、該階調変換後の階調情報により前記各面の前記各画素に陰影が付けられた前記3次元CADモデルを表示装置上に表示するようにしたことを特徴とする(請求項3記載の発明)。
【0013】
この発明によれば、インデックス値・階調情報変換部により階調変換された後の階調情報が、シェーディング処理により各画素に対して決定された階調情報に比例するインデックス値の増加あるいは減少に対して、周期的に複数回増減するようにされるので、この周期の不連続性等を表示装置で確認することにより、3次元CADモデル(立体モデル)の形状表面の微妙な凹凸を精度よく評価することが可能となる。また、光学的なモアレ処理を模した演算ではないので、処理の高速化が保持される。
【0014】
この場合、インデックス値・階調情報変換部の増減の仕方を選択可能とするとともに、増減周期数を所望の値に設定可能とすることで、例えば、表示装置上の陰影付き3次元モデルを観測しながら評価対象である3次元CADモデルの表面形状に応じて最適な評価手法を容易に選択することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、この発明の一実施の形態が適用されたCAD装置10を示す。このCAD装置10は、キーボード、マウス等の入力装置12と、中央処理装置(CPU)やプログラム記憶部(ROM)や作業用記憶部(RAM)等を備えるコンピュータ本体14と、CRTディスプレイ等の表示装置16とを有するコンピュータとして構成される。
【0017】
コンピュータ本体14は、基本的には、該コンピュータにより達成される機能と記憶部とに分割される。この中、機能としては、3次元CADモデル(サーフェイスモデルやソリッドモデル)を生成する3次元CADモデル生成部18と、生成された3次元CADモデルの表面を構成する画素に階調情報を与えるシェーディング処理部22と、階調情報の与えられた画素を表示装置16上に表示するためにラスタライズする(ラスター化する)ラスタライズ部23と、シェーディング処理部22により与えられた階調情報をインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換部としての階調情報・インデックス値変換テーブル24と、インデックス値に変換された階調情報を階調変換するインデックス値・階調情報変換部としてのインデックス値・階調情報変換テーブル26とを有する。
【0018】
また、記憶部としては、3次元CADモデル生成部18で生成されたデータである3次元CADモデルを格納する3次元CADモデル格納部20と、ラスタライズ部23によりラスタライズされた画素(データ)を格納するフレームバッファ25と、表示用フレームバッファ27とを備える。
【0019】
次に、このように構成されるCAD装置10の動作について図2に示す陰影付け工程を表すフローチャートに基づいて説明する。
【0020】
なお、3次元CADモデル生成部18における生成動作については、この発明では冗長となるので説明しない。
【0021】
3次元CADモデル生成部18で生成された3次元CADサーフェイスモデル(単に、サーフェイスモデルともいう。)あるいは3次元CADソリッドモデル(単に、ソリッドモデルともいう。)がデータとして3次元CADモデル格納部20に格納され、その3次元CADモデルに対してシェーディング処理部22により3次元CADモデルの表面(サーフェイス)を構成する各画素の色情報である階調情報を求めるシェーディング処理が行われる(ステップS1)。
【0022】
このシェーディング処理では、例えば、上述した特開平1−263886号公報にも開示されているように、3次元CADモデル(立体モデル)を構成する各面を複数の微小な多角形(通常は、三角形)に分割し(ステップS1a)、分割した多角形の各頂点位置における色情報である階調情報を光源位置や周囲環境条件により定める(ステップS1b)。次に、多角形の各頂点位置で求めた色情報である階調情報を補間して、多角形を構成する各画素の色情報である階調情報を求める(ステップS1c)。なお、この実施の形態では、説明の簡単化のために、ステップS1で得られた色情報がグレーの情報であるものとする。すなわち、色情報として得られる3原色の赤(R)色、緑(G)色、および青(B)色の階調値が等しい、いわゆるグレー(R=G=B)であるものとする。もちろん色味の存在する情報であってもよい。
【0023】
色情報である階調情報が求められた各画素は、表示のためにラスタライズ部23によりラスタライズされ、いわゆるドット形式でフレームバッファ25に記憶される(ステップS2)。
【0024】
次いで、3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された色情報である階調情報(R,G,B)(この実施の形態では、上述したようにR=G=B)を、階調情報・インデックス値変換テーブル24を参照してソートしインデックス値に変換する(割り振る)(ステップS3)。
【0025】
図3に階調情報・インデックス値変換テーブル(カラールックアップテーブルともいう。)24の内容の例を示す。このカラールックアップテーブル24では、色情報がR値、G値、B値の各階調の組合せによって決定され、そのグレーの階調情報(R,G,B)の組合せに対してインデックス値Ind1が一意に決定される。例えば、階調情報(R,G,B)=(255,255,255)は、ハイライト(白)を意味し、階調情報(R,G,B)=(0,0,0)は、シャドウ(黒)を意味しているが、それらは、それぞれインデックス値Ind1=0およびインデックス値Ind1=4095に一意に変換される。
【0026】
この場合、インデックス値Ind1は、グレーの4096階調分に対応するので、インデックス値Ind1の値1の増分に対する1階調値は、256/4096=0.0625になっている。したがって、例えば、階調情報(R4094,G4094,B4094)は、(R4094,G4094,B4094)=(0.0625,0.0625,0.0625)となる。
【0027】
このカラールックアップテーブル24を参照することで、ステップS1のシェーディング処理で求められた3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された色情報である階調情報(R,G,B)を、対応するインデックス値Ind1に高速かつ容易に変換することができる。なお、階調情報(R,G,B)を、対応するインデックス値Ind1に変換する処理は、このようなルックアップテーブルによる処理ではなく、計算式を利用した処理で行うこともできる。
【0028】
次に、表示装置16の画面に表示される3次元CADモデルの表面に、この発明に特徴的な縞模様(ゼブラパターンともいう。)を付けて表示させるための変換を行うが、その縞模様(ゼブラパターン)ZPnの種類(種類はnの値で表される。)および縞模様ZPnの本数(周期数ともいう。)Nを入力装置により入力する(ステップS4)。
【0029】
このゼブラパターンZPnの種類およびゼブラパターンZPnの本数Nが入力されたときに、インデックス値・階調情報変換部としてのインデックス値・階調情報変換テーブル(ゼブラインデックステーブルともいう。)26に設定される内容について説明する。
【0030】
図4は、インデックス値・階調情報変換テーブル26の一般的な構成を示している。例えば、インデックス値Ind1がInd1=0の画素は、階調情報(R,G,B)=(RGB0,RGB0,RGB0)に変換される。
【0031】
図5、図7は、周期数NがN=5に設定されたときのゼブラインデックステーブル26に設定される2種類のゼブラパターンZP1、ZP3を示している。図6、図8、図9は、周期数NがN=10に設定されたときのゼブラインデックステーブル26に設定される3種類のゼブラパターンZP2、ZP4、ZP5を示している。
【0032】
図5〜図9において、横軸は、値0〜値4096をとるインデックス値Ind1であり、縦軸は、シャドウに対応する階調情報(R,G,B)=(0,0,0)からハイライトに対応する階調情報(R,G,B)=(255,255,255)をとる階調情報(R,G,B)である。なお、簡単のために、階調情報(R,G,B)=(n,n,n)は、階調情報RGB値(n,n,n)とも記す。また、横軸に記載している符号GR1〜GR10は、インデックス値のグループを示し、各グループGRには、インデックス値の総数をグループ数10で割った値4096/10に近い数の整数個のインデックス値が含まれるようになっている。
【0033】
したがって、例えば、ゼブラパターンZP1が設定されたゼブラインデックステーブル26(ZP1)は、図10に示す内容となる。
【0034】
すなわち、図10から分かるように、グループGR1のインデックス値Ind1=0〜409が、階調情報RGB値(0,0,0)に変換され、グループGR2のインデックス値Ind1=410〜819が、階調情報RGB値(255,255,255)に変換され、以下、同様に、最終的には、グループGR10のインデックス値Ind1=3686〜4095が、階調情報RGB値(255,255,255)に変換される。このように、図5に示したゼブラインデックステーブル26(ZP1)は、インデックス値Ind1の増加に対応して、階調情報(R,G,B)の大きさが方形波的に増減する特性とされている。
【0035】
同様に、図6に示すゼブラインデックステーブル26(ZP2)は、インデックス値Ind1の増加に対応して、階調情報(R,G,B)の大きさがのこぎり波的に増減する特性とされている。
【0036】
同様に、図7および図8に示すゼブラインデックステーブル26(ZP3)、26(ZP4)は、インデックス値Ind1の増加に対応して、階調情報(R,G,B)の大きさが三角波的に増減する特性とされている。
【0037】
同様に、図9に示すゼブラインデックステーブル26(ZP5)は、インデックス値Ind1の増加に対応して、階調情報(R,G,B)の大きさが正弦波的に増減する特性とされている。
【0038】
ステップS4において、入力装置12を利用して、ゼブラパターンZPnの種類およびゼブラパターンZPnの本数Nが入力されたときに、インデックス値・階調情報変換部としてのインデックス値・階調情報変換テーブル(ゼブラインデックステーブル)26(ZPn)が設定される(ステップS5)。
【0039】
次に、階調情報・インデックス値変換テーブル24により変換され、各画素に対応してフレームバッファ25に記憶されているインデックス値Ind1が読み出され、所望のゼブラパターンZPnが設定されたインデックス値・階調情報変換テーブル(ゼブラインデックステーブル)26(ZPn)を参照して階調変換され(ステップS6)、変換後の各画素に対応する階調情報RGB値(n,n,n)が表示用フレームバッファ27に記憶されることで表示装置16の画面上に、階調変換後の階調情報RGB値(n,n,n)により各面の各画素に陰影が付けられた3次元CADモデルが表示される(ステップS7)。
【0040】
図11は、このようにして陰影が付けられた3次元CADモデル30の表示装置16上の表示例を示している。この3次元CADモデル30は、オートバイのフロントカバーからレッグシールドにかけての略左半面部分を示している。
【0041】
図12は、この3次元CADモデル30で評価しようとするオートバイ40の斜視構成を示している。図12中、ハッチングを施した部分(便宜上、フロントカバー部42という。)が、図11表示例の3次元CADモデル30に対応する部分である。このフロントカバー部42は、基本的には、凹部線46とこの両側の膨出部48、50とから構成され、質感・量感が出るようにデザインされている。また、中央側の膨出部48の中央付近にはメッキ飾り凸部44が設けられ、高級感・精悍性が出るようにデザインされている。
【0042】
図11から分かるように、この実施の形態に係る縞模様の陰影(ゼブラシェーディングという。)がついた3次元CADモデル30では、前記フロントカバー部42の表面の凹凸等の程度に応じて、縞模様の周期が変動した等高線的図形が得られる。このため、この等高線的図形の変形具合(周期の不連続性等)から、3次元CADモデル30、この場合、フロントカバー部42のうねりや歪みあるいは面の接続部分の折れの具合、さらには質感・量感等を、縞模様の間隔・幅等を判定することにより定量的に精度よく、さらに定性的にも把握することができるようになっている。
【0043】
なお、図11に示す3次元CADモデル30において、さらに、うねりや歪みあるいは折れ具合の強調度合いを変化させたい場合には、ステップS8の判定処理を否定的として、異なるゼブラパターンZPn、本数Nを入力して表示装置16上に新たな陰影付き3次元CADモデルを表示させればよい。
【0044】
このようにして最適化された3次元CADモデル30から、例えば、NC工作機械のカッターパスを指示するNCデータが作成され、このNCデータを利用するNC工作機械により、例えば、前記オートバイ40のフロントカバー用の樹脂成形用型を削り出すことができる。
【0045】
図13は、比較例としての本願発明者等が行っていた従来技術に係るシェーディング処理による、表示装置16上の画像である3次元CADモデル52を示している。この従来技術に係る3次元CADモデル52では、ぼんやりと凹凸が分かる程度(陰影の付けられた立体として自然な感じに見える程度)であり、微妙な折れの具合、質感、量感等を定量的にはもちろんのこと、定性的に把握することも難しいことが理解される。
【0046】
一方、これに対して、図11に示した、この発明が適用された縞模様付きの3次元CADモデル30では、モデル面の細かいうねり、曲がり、質感、面の張り具合、形成される皺の程度等、曲面の微妙な凹凸等を略一目で判別できることが分かる。
【0047】
結果として、例えば、上述したフロントカバー用の樹脂成形用型の製作回数を最小限の回数とすることができる。
【0048】
上述したステップS6における階調変換処理は、ルックアップテーブルを利用した変換処理であるので、計算量が少なく処理の高速性が確保される。
【0049】
このように上述した実施の形態によれば、コンピュータを用いたシェーディング処理により、3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された階調情報RGBを、該階調情報RGBの大きさに比例して増加あるいは減少するインデックス値Ind1に階調情報・インデックス値変換テーブル24により変換した後、インデックス値Ind1の増加(あるいは減少)に応じて、階調情報RGBの大きさが、複数回周期的に増減する特性を有する階調変換手段としてのインデックス値・階調情報変換テーブル26により、インデックス値Ind1に変換された階調情報RGBを、新たな階調情報RGBに階調変換し、該階調変換後の階調情報RGBにより3次元CADモデルの各面の各画素に陰影(縞模様の陰影)が付けられた3次元CADモデル30を表示装置16上に表示するように構成している。
【0050】
このため、この縞模様の陰影の周期の不連続性等を表示装置16で確認することにより、3次元CADモデル(立体モデル)30の形状表面の微妙な凹凸を精度よく評価することが可能となる。また、この縞模様を付ける処理は、光学的なモアレ処理を模した演算ではないので、処理の高速化が保持される。
【0051】
この場合、インデックス値・階調情報変換テーブル26における増減の仕方をゼブラパターンZPnの選択により選択可能とするとともに、縞模様の本数(増減周期数)Nを所望の値に設定することで、例えば、表示装置16上の陰影付き3次元CADモデル30を観測しながら評価対象である3次元CADモデル30の表面形状に応じて最適な評価手法を容易に選択することができる。
【0052】
なお、この発明は、上述の実施の形態に限らず、例えば、他の3次元CADモデル生成装置に接続し、該3次元CADモデル生成装置からデータとしての3次元CADモデルを得、該3次元CADモデルに対してこの実施の形態のCAD装置10により陰影処理を施す構成とする等、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、シェーディング処理により得られた階調情報を階調変換して、階調に増減が発生するようにしたので、3次元CADモデルの表面上でモアレ的な縞を簡易に発生させることが可能となり、3次元CAD等により生成された立体モデル(3次元CADモデル)の形状表面の微妙な凹凸を少ない計算量で(高速性を保持したまま)精度よく評価することができるという効果が達成される。
【0054】
また、階調の増減パターン(増減の仕方と回数)を選択・設定可能としたので、陰影付け対象物である3次元CADモデルの特徴的な形状に応じて所望の縞模様を付け得る可能性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態が適用されたCAD装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1例のCAD装置の動作説明に供される工程図である。
【図3】画素に付けられた色情報である階調情報をインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換テーブルの構成を示す表図である。
【図4】変換されたインデックス値にもとづいて、さらに階調変換するための一般的なインデックス値・階調情報変換テーブルの構成を示す表図である。
【図5】インデックス値・階調情報変換テーブルに設定される方形波的階調変換特性を示す線図である。
【図6】インデックス値・階調情報変換テーブルに設定されるのこぎり波的階調変換特性を示す線図である。
【図7】インデックス値・階調情報変換テーブルに設定される三角波的階調変換特性を示す線図である。
【図8】インデックス値・階調情報変換テーブルに設定される周期の短い三角波的階調変換特性を示す線図である。
【図9】インデックス値・階調情報変換テーブルに設定される正弦波的階調変換特性を示す線図である。
【図10】具体的なインデックス値・階調情報変換テーブルの構成を示す表図である。
【図11】縞模様付き陰影の付けられた3次元CADモデルの表示例を示す線図である。
【図12】図11の表示例の製品上での該当個所を説明する斜視図である。
【図13】従来技術に係る陰影の付けられた3次元CADモデルの表示例を示す線図である。
【符号の説明】
10…CAD装置 12…入力装置
14…コンピュータ本体 16…表示装置
18…3次元CADモデル生成部 20…3次元CADモデル格納部
22…シェーディング処理部 23…ラスタライズ部
24…階調情報・インデックス値変換テーブル(階調情報・インデックス値変換部、カラールックアップテーブル)
25…フレームバッファ
26…インデックス値・階調情報変換テーブル(インデックス値・階調情報変換部、ゼブラインデックステーブル)
27…表示用フレームバッファ 30、52…3次元CADモデル
40…オートバイ 42…フロントカバー部
44…メッキ飾り凸部 46…凹部線
48、50…膨出部 N…周期数
ZP1〜ZP5…ゼブラパターン
Claims (4)
- コンピュータを用いたシェーディング処理により、製品の外観に係る3次元CADモデルの形状表面の凹凸を評価するための前記3次元CADモデルに対する陰影処理方法において、
前記3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された階調情報を、該階調情報の大きさに比例して増加あるいは減少するインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換過程と、
インデックス値に変換された前記階調情報を、前記インデックス値の増加あるいは減少に応じて階調情報の大きさが複数回周期的に増減する特性を有するインデックス値・階調情報変換手段により階調変換するインデックス値・階調情報変換過程と、
階調変換後の階調情報を前記3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対する陰影付けのための階調情報とする過程と、
を有することを特徴とする3次元CADモデルに対する陰影処理方法。 - 請求項1記載の陰影処理方法において、
前記階調情報変換過程における前記インデックス値・階調情報変換手段の前記特性は、前記入力階調の増加に応じて前記出力階調が、方形波的、のこぎり波的、三角波的、または正弦波的に増減する特性として設定されている
ことを特徴とする3次元CADモデルに対する陰影処理方法。 - コンピュータを用いたシェーディング処理により、製品の外観に係る3次元CADモデルの形状表面の凹凸を評価するための前記3次元CADモデルに対する陰影処理装置において、
3次元CADモデルを構成する各面の各画素に対して決定された階調情報を、該階調情報の大きさに比例して増加あるいは減少するインデックス値に変換する階調情報・インデックス値変換部と、
前記インデックス値の増加あるいは減少に応じて、階調情報の大きさが、複数回周期的に増減する特性を有するインデックス値・階調情報変換部とを有し、
前記階調情報・インデックス値変換部によりインデックス値に変換された階調情報を、前記インデックス値・階調情報変換部により階調変換し、該階調変換後の階調情報により前記各面の前記各画素に陰影が付けられた前記3次元CADモデルを表示装置上に表示するようにした
ことを特徴とする3次元CADモデルに対する陰影処理装置。 - 請求項3記載の陰影処理装置において、
前記インデックス値・階調情報変換部の特性が、インデックス値の増加あるいは減少に応じて、階調情報の大きさが、方形波的、のこぎり波的、三角波的、または正弦波的に増減する複数の特性として設定され、
該特性の増減周期数が設定可能とされ、
前記複数の特性の中、所望の特性を選択するとともに、所望の増減周期数を設定する選択・設定手段を有することを特徴とする3次元CADモデルに対する陰影処理装置。
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