JP4045482B2 - 定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置に関し、詳しくは、コンピュータ・システムに保存されている種々のファイルデータを、当該コンピュータ・システムに接続された複数の外部記憶装置に定期的に自動バックアップする際に適用される定期的自動バックアップスケジュール方法、及びその実施に直接使用する定期的自動バックアップスケジュール装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ・システムの一つとして、数値計算等の様々な処理を行うサーバが知られているが、この種のサーバにあっては、通常、その内部又は外部に接続されたハードディスクに処理の結果等のファイルデータを保存するようにしている。
【0003】
ハードディスクに保存されたファイルデータは、コンピュータ・システムの利用者による誤操作やシステムダウンなどにより、常に、紛失や破壊などの危険にさらされているため、上記ハードディスク以外のフレキシブルディスクやCD−ROM、或いは磁気テープなどの二次記録媒体にバックアップされる。
【0004】
この種のファイルデータのバックアップは、特に、大規模なコンピュータ・システムにあっては、そのデータ量を考慮し、サーバの外部に接続されたテープドライブやテープライブラリなど磁気テープを用いた外部装置装置に対し、バックアップソフトを用いて定期的かつ自動的に行うようにしている。
【0005】
しかし一般に、以上のような磁気テープに対するファイルデータの書込処理は遅いため、往々にして、バックアップ処理中のファイルデータに対する他の処理が待たされる(当該ファイルデータへのアクセスが不可能となる)ことがある。
【0006】
一方、ファイルデータのある特定の時刻における複製であるスナップショットをハードディスク内に作成する処理は、上記磁気テープに対する書込処理よりもはるかに早いため、ファイルデータの実際のバックアップ処理は、上記スナップショットの作成処理を併用して行われている。
【0007】
即ち、大規模なコンピュータ・システムにおいては、まず、ファイルデータのスナップショットをハードディスク内に定期的に作成し、その後、このスナップショットを用いて、テープドライブやテープライブラリなどの外部記憶装置にバックアップを行うようにする。
【0008】
なお、ファイルデータのスナップショットを作成する間隔は、バックアップを行う間隔と同じである。このとき、ハードディスクの容量が効率的に利用されるよう、新たなスナップショットを作成する際は、当該新たなスナップショットを古いスナップショットに上書きするのが一般的である。
【0009】
このため、ファイルデータのバックアップ処理は、当該ファイルデータに関する次回のスナップショットを作成する前に終了している必要がある。また、バックアップソフトに投入するバックアップスケジュールは、コンピュータ・システムの管理者が、ファイルデータの容量から予想されるバックアップ処理時間(1回のバックアップ処理にかかる時間)と、バックアップ周期(次回のバックアップ処理までの時間間隔)とから判断して、そのファイルデータを記録するための外部記憶装置及びバックアップ起動予定時刻を手動により投入していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のようなバックアップ形態では、所要のバックアップ処理が、スケジュールされたバックアップ起動予定時刻から次のバックアップ起動予定時刻までの間に終了せず、次のバックアップのためのスナップショットが作成できないことや、或いは、バックアップ処理が、スケジュールされたバックアップ起動予定時刻から次のバックアップ起動予定時刻までの間に起動せず、バックアップのためのスナップショットが次のバックアップのためのスナップショットにより上書きされてしまうことがある。
【0011】
また、バックアップ処理時間は、コンピュータ・システムの管理者によりバックアップの新規登録時にのみ決定されており、殆ど更新されることないファイルデータの差分バックアップのデータ容量が、指定されたファイルデータの範囲の全てのデータ容量と同じと決定されて、所要のバックアップ処理時間が算出されるため、外部記憶装置を非効率的に利用したスケジュールが行われてしまうことがある。
【0012】
さらに、新規にバックアップを登録する場合、ある外部記憶装置に対し、その新規に登録する予定のバックアップを割り当てることが可能であるにもかかわらず、それがコンピュータ・システムの管理者により不可能と判断されて、バックアップの割り当てが行われず、外部記憶装置が有効に利用されないことがある。
【0013】
加えて、昨今のコンピュータ・システムの大規模化により、バックアップを行うべきファイルデータの数や外部記憶装置の数が増大する傾向にあるため、コンピュータ・システムの管理者がバックアップ登録に関して判断ミスをおかす可能性が高くなっている。
【0014】
ここにおいて、本発明の解決すべき主要な目的は、次のとおりである。
【0015】
即ち、本発明の第1の目的は、所要のバックアップを周期内に確実に行うスケジュールを行うことの可能な定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置を提供せんとするものである。
【0016】
本発明の第2の目的は、外部記憶装置を効率的かつ有効に利用することの可能な定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置を提供せんとするものである。
【0017】
本発明の第3の目的は、バックアップ登録に関する人為的ミスを排除した定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置を提供せんとするものである。
【0018】
本発明の他の目的は、明細書、図面、特に特許請求の範囲の各請求項の記載から、自ずと明らかとなろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明方法においては、所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報が入力されるのに伴い、複数の外部記憶装置の中から、該当するバックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置における領域使用率が最も小さいものを選択し、その選択した一の外部記憶装置に対しバックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定する、という特徴的構成手法を講じる。
【0020】
一方、本発明装置においては、所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報の入力を受け付ける入力手段と、この入力手段を通じて過去に入力されたバックアップデータ基本情報を定常的に保持するバックアップ実施容量記録手段と、バックアップデータ情報が入力手段を通じて入力されるのに伴い、複数の外部記憶装置の中から、該当するバックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置における領域使用率が最も小さいものを選択する外部記憶装置選択手段と、この外部記憶装置選択手段により選択された一の外部記憶装置に対しバックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定するスケジュール手段と、このスケジュール手段により設定されたスケジュールに基づき所要のバックアップを実行する実行手段とを有して構成される、という特徴的構成手段を講じる。
【0021】
さらに、具体的詳細に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙する新規な特徴的構成手法及び手段を採用することにより、前記目的を達成するよう為される。
【0022】
即ち、本発明方法の第1の特徴は、コンピュータ・システムに保存されている種々のファイルデータを、当該コンピュータ・システムに接続された複数の外部記憶装置に定期的に自動バックアップする際に適用される定期的自動バックアップスケジュール方法であって、前記コンピュータ・システム内において、所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報の入力を受け付けると共に、過去に入力された各ファイルデータ毎の前記バックアップを行う際の周期に関する情報を含む前記バックアップデータ情報をバックアップデータ基本情報として定常的に保持し、前記バックアップデータ情報が入力されるのに伴い、該当する前記バックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置に対する全てのバックアップに関して、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される前記バックアップの処理時間を、対応する前記バックアップの周期でそれぞれ除算し、それら除算した各数値の総和を求めることにより算出される領域使用率を、当該バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容に基づきそれぞれ算出し、その算出した前記各外部記憶装置の前記領域使用率の中で最も小さな値を示す一の外部記憶装置を選択し、その選択した前記一の外部記憶装置に対する前記バックアップデータ情報を前記バックアップデータ基本情報として追加記録すると共に、当該一の外部記憶装置に対し前記バックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定してなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0024】
本発明方法の第2の特徴は、上記本発明方法の第1の特徴における前記バックアップの周期が、予め規定された長短2通りの周期のみの入力を許容され、前記各外部記憶装置における前記領域使用率が、該当する前記外部記憶装置に対する全てのバックアップの中で、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される最も長い処理時間を、規定された短い周期で除算して得た数値を、前記バックアップの処理時間を周期で除算した各数値の総和に加算することにより算出されてなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0025】
本発明方法の第3の特徴は、上記本発明方法の第2の特徴における前記バックアップが、レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、短い周期を有するものの方が当該バックアップの実行優先度を高く設定され、前記一の外部記憶装置が、前記各外部記憶装置における前記領域使用率が前記レイトモノトニックアルゴリズムにおける最悪上限値以下であるものの中から選択されてなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0026】
本発明方法の第4の特徴は、上記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、前記コンピュータ・システムが、前記バックアップの形式が前記ファイルデータの全容量に対するフルバックアップである場合に、前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を予め保持し、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間が、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより算出されてなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0027】
本発明方法の第5の特徴は、上記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、前記コンピュータ・システムが、当該バックアップの形式が前記ファイルデータの一部の容量に対する差分バックアップである場合に、前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報と、前記ファイルデータに対して過去に行った前記差分バックアップの各ファイルデータ容量に関する情報とを予め保持し、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間が、前記差分バックアップが行われる前は、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより初期値として算出され、前記差分バックアップが一旦行われた後は、前記差分バックアップの各ファイルデータ容量の平均値を求めることにより算出されてなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0028】
本発明方法の第6の特徴は、上記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、外部から指定入力される前記バックアップの処理時間に関する情報を含み、前記各外部記憶装置における前記領域使用率が、その外部指定入力に係る前記バックアップの処理時間をそのまま適用することにより算出されてなる、定期的自動バックアップスケジュール方法の構成採用にある。
【0029】
一方、本発明装置の第1の特徴は、コンピュータ・システムに保存されている種々のファイルデータを、当該コンピュータ・システムに接続された複数の外部記憶装置に定期的に自動バックアップする際に適用される定期的自動バックアップスケジュール装置であって、所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報の入力を受け付ける入力手段と、この入力手段を通じて過去に入力された各ファイルデータ毎の前記バックアップを行う際の周期に関する情報を含む前記バックアップデータ情報をバックアップデータ基本情報として定常的に保持するバックアップ実施容量記録手段と、前記バックアップデータ情報が前記入力手段を通じて入力されるのに伴い、該当する前記バックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置に対する全てのバックアップに関して、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される前記バックアップの処理時間を、対応する前記バックアップの周期でそれぞれ除算し、それら除算した各数値の総和を求めることにより導き出された前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出して、その算出に係る前記各外部記憶装置の前記領域使用率の中で最も小さな値を示す一の外部記憶装置を選択すると共に、その選択に係る前記一の外部記憶装置に対する前記バックアップデータ情報を前記バックアップデータ基本情報として前記バックアップ実施容量記録手段に追加記録する外部記憶装置選択手段と、この外部記憶装置選択手段により選択された前記一の外部記憶装置に対し前記バックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定するスケジュール手段と、このスケジュール手段により設定された前記スケジュールに基づき所要の前記バックアップを実行する実行手段と、を有して構成されてなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0031】
本発明装置の第2の特徴は、上記本発明装置の第1の特徴における前記入力手段が、前記バックアップの周期として予め規定された長短2通りの周期のみの入力を許容する機能手段を具備し、前記外部記憶装置選択手段が、該当する前記外部記憶装置に対する全てのバックアップの中で、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される最も長い処理時間を、規定された短い周期で除算して得た数値を、前記バックアップの処理時間を周期で除算した各数値の総和に加算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出する機能手段を具備してなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0032】
本発明装置の第3の特徴は、上記本発明装置の第2の特徴における前記外部記憶装置選択手段が、レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、短い周期を有する前記バックアップの方の実行優先度を高く設定する機能手段と、前記各外部記憶装置における前記領域使用率が前記レイトモノトニックアルゴリズムにおける最悪上限値以下である前記外部記憶装置の中から、所要の前記一の外部記憶装置を選択する機能手段とを具備してなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0033】
本発明装置の第4の特徴は、上記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、前記バックアップ実施容量記録手段が、前記バックアップの形式が前記ファイルデータの全容量に対するフルバックアップである場合に、前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を前記入力手段からの入力に基づいて予め保持する機能手段を具備し、前記外部記憶装置選択手段が、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間を算出する機能手段を具備してなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0034】
本発明装置の第5の特徴は、上記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、前記バックアップ実施容量記録手段が、当該バックアップの形式が前記ファイルデータの一部の容量に対する差分バックアップである場合に、前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を前記入力手段からの入力に基づいて予め保持する機能手段と、前記ファイルデータに対して過去に行った前記差分バックアップの各ファイルデータ容量に関する情報を前記実行手段からの制御に応じ予め保持する機能手段とを具備し、前記外部記憶装置選択手段が、前記差分バックアップが行われる前は、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間を初期値として算出し、前記差分バックアップが一旦行われた後は、前記差分バックアップの各ファイルデータ容量の平均値を求めることにより、当該バックアップの処理時間を算出する機能手段を具備してなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0035】
本発明装置の第6の特徴は、上記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報が、外部から指定入力される前記バックアップの処理時間に関する情報を含み、前記外部記憶装置選択手段が、その外部指定入力に係る前記バックアップの処理時間をそのまま適用することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出する機能手段を具備してなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0036】
本発明装置の第7の特徴は、上記本発明装置の第1、第2、第3、第4、第5又は第6の特徴における前記外部記憶装置が、記録担体として磁気テープを用いたものからなる、定期的自動バックアップスケジュール装置の構成採用にある。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、添付図面を参照しつつ、装置例及びこれに対応する方法例を挙げて説明する。
【0038】
(装置例)
まず、図1は、本発明の一装置例に係る定期的自動バックアップスケジュール装置の機能構成を示すブロック図である。
【0039】
同図に示すように、この装置例に係る定期的自動バックアップスケジュール装置αは、コンピュータ・システム(図示せず)に保存されている種々のファイルデータ(図示せず)を、当該コンピュータ・システムに接続され、記録担体として磁気テープを用いたテープドライブやテープライブラリなどの複数の外部記憶装置(図示せず)に定期的に自動バックアップするために、入力部1と、バックアップ実施容量記録部2と、外部記憶装置選択部3と、スケジュール部4と、実行部5とを有して構成される。
【0040】
このうち、入力部1は、所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報や、各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報の入力を受け付けるものである。
【0041】
バックアップ実施容量記録部2は、入力部1を通じて過去に入力された各ファイルデータ毎のバックアップデータ情報を、バックアップデータ基本情報テーブル(詳細は後述)として定常的に保持すると共に、同入力部1を通じて予め入力された各外部記憶装置の書込速度性能(以下、「外部記憶装置性能」という)に関する情報を、外部記憶装置情報テーブル(詳細は後述)として定常的に保持し、さらに、ファイルデータに対して過去に行った差分バックアップの各ファイルデータ容量に関する情報を、実行部5からの制御に応じ、バックアップファイルデータ容量履歴テーブル(詳細は後述)として定常的に保持するものである。
【0042】
外部記憶装置選択部3は、バックアップデータ情報が入力部1を通じて入力されるのに伴い、該当するバックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置における領域使用率(以下、「外部記憶装置使用率」という)を、当該バックアップデータ情報及びバックアップデータ基本情報テーブルの各内容に基づきそれぞれ算出する。
【0043】
そして、その算出に係る外部記憶装置使用率の中で最も小さな値を示す一の外部記憶装置を選択すると共に、その選択に係る一の外部記憶装置に対するバックアップデータ情報を、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブルに追加記録するものである。
【0044】
スケジュール部4は、外部記憶装置選択部3により選択された一の外部記憶装置に対しバックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定するものであり、実行部5は、スケジュール部4により設定されたスケジュールに基づき所要のバックアップを実行するものである。
【0045】
次に、図2〜図4は、それぞれ、図1に示したバックアップ実施容量記録部2に保持されるバックアップデータ基本情報テーブル、外部記憶装置情報テーブル及びバックアップファイルデータ容量履歴テーブルの詳細を示す図である。
【0046】
まず、図2に示すように、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブル21は、その各フィールドとして、「バックアップ番号」、「バックアップファイル名」、「ファイルデータ全容量」、「バックアップ形式」、「バックアップ周期」、「バックアップ処理時間算出方式」、「バックアップ処理時間」、及び「バックアップ先外部記憶装置名」を有して構成され、これら各フィールドに、対応する各情報が保持されるようになっている。
【0047】
なお、以上の各フィールドのうち、ファイルデータ全容量は、バックアップ処理時間算出方式が「手入力」(詳細は後述)である場合、空(非登録)であることがあり、バックアップ処理時間は、同バックアップ処理時間算出方式が「自動計算」(詳細は後述)である場合、必ず空である。
【0048】
次に、図3に示すように、外部記憶装置情報テーブル22は、その各フィールドとして、「バックアップ先外部記憶装置名」、及び「バックアップ先外部記憶装置性能」を有して構成され、これら各フィールドに、対応する各情報が保持されるようになっている。
【0049】
そして、図4に示すように、バックアップファイルデータ容量履歴テーブル23は、その各フィールドとして、「バックアップ番号」、「バックアップファイル名」、「バックアップ日時」、及び「差分バックアップファイルデータ容量」を有して構成され、これら各フィールドに、対応する各情報が保持されるようになっている。
【0050】
ここで、以上の各フィールドのうち、バックアップ番号とは、バックアップ処理を一意に識別しうる番号であり、バックアップファイル名とは、バックアップを行う対象となるファイルの名称であり、ファイルデータ全容量とは、バックアップを行う対象となるファイルの全容量である。
【0051】
バックアップ形式とは、所定のファイルデータに対するバックアップの範囲を決める方式であり、そのバックアップを行う対象となるファイルデータの全容量に対する「フルバックアップ」と、同ファイルデータの一部の容量に対する「差分バックアップ」との2方式から選択することができる。
【0052】
バックアップ周期とは、定期的にバックアップを行う場合における当該バックアップの時間的間隔であり、バックアップ処理時間算出方式とは、バックアップ処理時間を導出する際の方式であり、そのバックアップ処理時間を自動的に計算する計算する「自動計算」と、外部から入力された値をそのまま用いる「手入力」との2方式から選択することができる。
【0053】
バックアップ処理時間とは、ある外部記憶装置にバックアップを割り当てた場合におけるバックアップ起動時刻から終了時刻までの時間であり、バックアップ先外部記憶装置名とは、バックアップを割り当てた外部記憶装置を一意に識別しうる名称である。なお、外部記憶装置が1以上のテープドライブにより構成されるテープライブラリである場合、上記バックアップ先外部記憶装置名は、最小単位の外部記憶装置(各テープドライブ)の名称を識別しうるよう設定される。
【0054】
バックアップ先外部記憶装置性能とは、各外部記憶装置の書込速度に関する性能であり、バックアップ日時とは、ファイルデータのバックアップ処理が完了した日時(日のみでも可)であり、差分バックアップファイルデータ容量とは、実際に差分バックアップを行ったファイルデータの容量である。
【0055】
なお、前述した外部記憶装置選択部3は、該当する外部記憶装置に対する全てのバックアップに関して、バックアップデータ情報及びバックアップデータ基本情報テーブル21の各内容から導出されるバックアップ処理時間を、対応するバックアップ周期でそれぞれ除算し、それら除算した各数値の総和を求めることにより、外部記憶装置使用率を算出する機能手段を具備している。
【0056】
また、入力部1は、予め規定された長短2通りのバックアップ周期のみ(図2参照)の入力を許容する機能手段を具備しており、外部記憶装置選択部3は、該当する外部記憶装置に対する全てのバックアップの中で、バックアップデータ情報及びバックアップデータ基本情報テーブル21の各内容から導出される最も長い処理時間を規定された短い周期で除算して得た数値を、バックアップ処理時間をバックアップ周期で除算した各数値の総和に加算することにより、外部記憶装置使用率を算出する機能手段を具備している。
【0057】
さらに、同外部記憶装置選択部3は、レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、短い周期を有するバックアップの方の実行優先度を高く設定する機能手段と、外部記憶装置使用率がレイトモノトニックアルゴリズムにおける最悪上限値(判定式:n(21/n −1).詳細は後述)以下である外部記憶装置の中から、所要の一の外部記憶装置を選択する機能手段とを具備している。
【0058】
加えて、同外部記憶装置選択部3は、バックアップ形式がフルバックアップである場合に、ファイルデータ全容量をバックアップ先外部記憶装置性能で除算することにより、外部記憶装置使用率の算出に用いるバックアップ処理時間を算出する機能手段を具備する。
【0059】
あわせて、当該バックアップ形式が差分バックアップである場合に、その差分バックアップが行われる前は、ファイルデータ全容量をバックアップ先外部記憶装置性能で除算することにより、外部記憶装置使用率の算出に用いるバックアップ処理時間を初期値として算出し、その差分バックアップが一旦行われた後は、差分バックアップデータ容量の平均値を求めることにより、当該バックアップ処理時間を算出する機能手段を具備している。
【0060】
そして、同外部記憶装置選択部3は、バックアップ処理時間が外部から手入力(指定入力)された場合に、その手入力に係るバックアップ処理時間をそのまま適用することにより、外部記憶装置使用率を算出する機能手段を具備している。
【0061】
(方法例)
続いて、以上のように構成された装置例によって実施される定期的自動バックアップスケジュール方法の具体例を説明する。
【0062】
まず、コンピュータ・システムの管理者(図示せず)が、ファイルデータのバックアップを新規登録する際の動作を説明する。
【0063】
バックアップの新規登録は、まず、コンピュータ・システムの管理者が、定期的自動バックアップスケジュール装置αの入力部1を通じて、バックアップファイル名、ファイルデータ全容量、バックアップ形式(フルバックアップ又は差分バックアップ)、バックアップ周期(長短2通りの何れか)、及びバックアップ処理時間算出方式(自動計算又は手入力)からなるバックアップデータ情報を入力することにより行われる。
【0064】
ここで、バックアップ処理時間算出方式を「手入力」とした場合(ファイルデータ全容量の入力は必須ではない)、入力部1は、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブル21(又は外部記憶装置情報テーブル22)を参照することにより、登録されている全てのバックアップ先外部記憶装置名を検索して外部に表示する。
【0065】
これに対し、コンピュータ・システムの管理者は、表示されたバックアップ先外部記憶装置の各々に対し、仮に新規登録予定のバックアップを割り当てた場合のバックアップ処理時間を入力し、これに伴い、入力部1は、上記バックアップデータ情報(バックアップ処理時間が手入力された場合には、当該バックアップ処理時間を含むバックアップデータ情報)を外部記憶装置選択部3へ受け渡す。
【0066】
外部記憶装置選択部3は、入力部1から受け渡された上記バックアップデータ情報の内容と、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブル21の内容とに基づき、全ての外部記憶装置について、各外部記憶装置に新規登録予定のバックアップを割り当てた場合の外部記憶装置使用率を算出し、その算出した外部記憶装置使用率に対し判定式を適用することにより、各外部記憶装置が、指定されたバックアップ周期内に所要のバックアップ処理を確実に行うことができるか否かを判断する。
【0067】
そして、外部記憶装置選択部3は、以上の判断結果に基づいて一の外部記憶装置を選択し、その選択に係るバックアップ先外部記憶装置名、並びに入力部1から受け渡された新規登録予定のバックアップファイル名、バックアップ形式、及びバックアップ周期をスケジュール部4へ受け渡す。
【0068】
スケジュール部4は、上記新規登録予定のバックアップに対してバックアップ番号を付与し、外部記憶装置選択部3から受け渡されたバックアップ先外部記憶装置名、バックアップファイル名、バックアップ形式、及びバックアップ周期を用いてスケジュールを設定し、当該スケジュールを設定した後に、上記バックアップ番号を外部記憶装置選択部3へ受け渡す。
【0069】
さらに、外部記憶装置選択部3は、新規に登録するファイルデータに関するバックアップ番号、バックアップファイル名、ファイルデータ全容量、バックアップ形式、バックアップ周期、バックアップ処理時間、及びバックアップ先外部記憶装置名(即ち、バックアップデータ情報)をバックアップ実施容量記録部2へ受け渡す。
【0070】
バックアップ実施容量記録部2は、外部記憶装置選択部3から受け渡された上記バックアップデータ情報を、バックアップデータ基本情報テーブル21に保存し、その保存が完了した時点で、その旨を外部記憶装置選択部3へ通知する。
【0071】
外部記憶装置選択部3は、バックアップ実施容量記録部2からバックアップデータ情報の保存が完了した旨の通知を受けると、その旨をさらに入力部1へ通知し、最後に、入力部1は、所要のバックアップの新規登録が終了した旨を外部へ表示し(コンピュータ・システムの管理者に対して通知し)、以上により、所要のファイルデータのバックアップの新規登録が完了する。
【0072】
これに対し、実行部5は、スケジュール4において設定されたバックアップのスケジュールに基づいてバックアップを実行し、その実行したバックアップが差分バックアップである場合に、上述のバックアップ番号、バックアップファイル名、バックアップ日時、及び差分バックアップファイルデータ容量をバックアップ実施容量記録部2に受け渡し、当該バックアップ実施容量記録部2は、自身のバックアップファイルデータ容量履歴テーブル23に、上記バックアップ番号、バックアップファイル名、バックアップ日時、及び差分バックアップファイルデータ容量を保存する。
【0073】
続いて、コンピュータ・システムの管理者が、バックアップ先外部記憶装置を新規登録する際の動作を説明する。
【0074】
バックアップ先外部記憶装置の新規登録は、まず、コンピュータ・システムの管理者が、定期的自動バックアップスケジュール装置αの入力部1を通じて、登録予定のバックアップ先外部記憶装置名と、当該外部記憶装置に関するバックアップ先外部記憶装置性能とを入力して行われる。
【0075】
これに伴い、入力部1は、上記バックアップ先外部記憶装置名、及びバックアップ先外部記憶装置性能をバックアップ実施容量記録部2へ受け渡し、さらに、バックアップ実施容量記録部2は、これら受け渡されたバックアップ先外部記憶装置名、及びバックアップ先外部記憶装置性能を、自身の外部記憶装置情報テーブル22に保存し、その保存が完了した時点で、その旨を入力部1へ通知する。
【0076】
そして、入力部1は、所要のバックアップ先外部記憶装置の新規登録が終了した旨を外部へ表示し(コンピュータ・システムの管理者に対して通知し)、以上により、所要のバックアップ先外部記憶装置の新規登録が完了する。
【0077】
以上により、新規に登録されたバックアップは、スケジュールされた起動予定時刻から1周期後のバックアップ起動予定時刻までの間に必ず終了する。また、バックアップの外部記憶装置使用時間を多めに見積もることなく、外部記憶装置を効率的かつ有効に利用できる。さらに、バックアップを行うファイルデータの数や外部記憶装置の数がいくら増えても、スケジュールを自動的に算出できる。
【0078】
続いて、外部記憶装置選択部3において外部記憶装置使用率を算出する際の動作を説明する。
【0079】
外部記憶装置選択部3が各外部記憶装置に新規登録予定のバックアップを割り当てた場合、同外部記憶装置選択部3は、外部記憶装置使用率を計算するにあたり、まず、各外部記憶装置に既に割り当てられているバックアップの各バックアップ処理時間と、その外部記憶装置に割り当てた場合における新規登録予定のバックアップのバックアップ処理時間とを用いる。そこでまず、ファイルデータのバックアップ処理時間を算出する際の動作を説明する。
【0080】
バックアップ処理時間の算出動作は、バックアップを新規登録する際に入力部1から入力されたバックアップ処理時間算出方式により異なる。即ち、バックアップ処理時間算出方式が「手入力」と指定されたバックアップである場合には、その入力部1から入力されたバックアップ処理時間をそのまま用いる。
【0081】
これに対し、バックアップ処理時間算出方式が「自動計算」と指定されたバックアップである場合には、外部記憶装置選択部3が、実際にバックアップされたバックアップファイルデータ容量を用いてバックアップ処理時間を算出する。
【0082】
ここで、バックアップ形式が「フルバックアップ」である場合、外部記憶装置選択部3は、指定されたデータ範囲の全てのデータをバックアップするために、指定されたファイルデータの全容量をバックアップファイルデータ容量とする。
【0083】
これに対しバックアップ形式が「差分バックアップ」である場合、外部記憶装置選択部3は、指定されたファイルデータの全容量を初期値とし、さらに、バックアップ処理時間を算出するたびに、これまでにバックアップ実施容量記録部2に記録された、実際に差分バックアップを行ったファイルデータの容量履歴(バックアップファイルデータ容量履歴テーブル23)から平均値を計算し、その平均値を所要のバックアップファイルデータ容量とする。
【0084】
即ち、新規登録予定のバックアップが差分バックアップである場合、バックアップファイルデータ容量は初期値のファイルデータの全容量となる。このバックアップファイルデータ容量をMとし、外部記憶装置の性能をPとすれば、求めるバックアップ処理時間Cは、M/Pである。
【0085】
以上により、新規登録予定のバックアップのバックアップ処理時間は、入力部1から入力されたバックアップ処理時間算出方式が「手入力」と指定されたバックアップの場合には、その入力部1から入力されたバックアップ処理時間そのものである。
【0086】
従って、バックアップ処理時間算出方式が「自動計算」と指定されたバックアップの場合には、入力部1から入力された新規登録予定のバックアップのファイルデータの全容量(M)と、バックアップ先外部記憶装置名を検索キーとして、バックアップ実施容量記録部2内の外部記憶装置情報テーブル22から抽出したバックアップ先外部記憶装置性能(P)とを、上記M/Pに代入して算出する。
【0087】
一方、既に登録されているバックアップのバックアップ処理時間を算出するにあたっては、まず、バックアップ先外部記憶装置名を検索キーとして、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブル21から、バックアップ番号、及びバックアップ処理時間算出方式を抽出する。ここで、抽出したバックアップ処理時間算出方式が「手入力」であった場合には、さらにバックアップ番号を検索キーとして、バックアップ実施容量記録部2内の同バックアップデータ基本情報テーブル21から、バックアップ処理時間を抽出する。
【0088】
これに対し、抽出したバックアップ処理時間算出方式が「自動計算」であった場合には、バックアップ番号を検索キーとして、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップデータ基本情報テーブル21から、バックアップ形式を抽出すると共に、バックアップ先外部記憶装置名を検索キーとして、同バックアップ実施容量記録部2内の外部記憶装置情報テーブル22から、バックアップ先外部記憶性能を抽出する。
【0089】
このとき、抽出したバックアップ形式が「フルバックアップ」であった場合には、ファイルデータの全容量を上記M、バックアップ先外部記憶装置性能を上記Pとして、これらをM/Pに代入してバックアップ処理時間を算出する。
【0090】
これに対し、抽出したバックアップ形式が「差分バックアップ」であった場合には、さらにバックアップ番号を検索キーとして、バックアップ実施容量記録部2内のバックアップファイルデータ容量履歴テーブル23から、差分バックアップファイルデータ容量を抽出し、ファイルデータの全容量を初期値とし、差分バックアップファイルデータの容量平均を上記M、バックアップ先外部記憶装置性能を上記Pとして、これらをM/Pに代入することにより、所要のバックアップ処理時間を算出する。
【0091】
続いて、外部記憶装置選択部3が、以上のようにして求めたバックアップ処理時間を用いて外部記憶装置使用率を算出する際の具体的動作を説明する。
【0092】
まず、新規登録予定のバックアップが、ある外部記憶装置Gに割り当てられ、この外部記憶装置Gに割り当てられるn番目のバックアップであり、さらに、バックアップ周期がTn であり、外部記憶装置に割り当てられた場合のバックアップ処理時間がCn であるとする(n:整数)。
【0093】
また、外部記憶装置Gに既に登録されている各バックアップ周期と、算出した対応する各バックアップ処理時間とを、それぞれTi 、Ci (i:1からn−1までの整数)とする。さらに、各バックアップ周期Tj (j:1からnまでの整数)が選択しうる2通りの周期をTa 及びTb (Ta <Tb )とし、周期Tb のバックアップ処理時間のうち最も長いバックアップ処理時間をCmax とする。
【0094】
このとき、新規登録予定のバックアップを外部記憶装置Gに登録した際の外部記憶装置使用率Un は、Cj /Tj のjが1からnまでの総和と、Cmax を周期Ta で割った数値との和として表される。但し、Tj は、Ta 又はTb と同じ値をとる。ここで、Cj /Tj のjが1からnまでの総和をWn とすると、Un =Wn +Cmax である。ここでは、Wn を、単純外部記憶装置使用率と名づける。
【0095】
以上により、外部記憶装置使用率Un は、各バックアップにおけるバックアップ処理時間をCj に、各バックアップのバックアップ周期をTj として、Un の式に代入して求める。各バックアップのバックアップ周期は、新規登録予定のバックアップに関しては、入力部1から入力されたバックアップ周期を用い、既に登録されているバックアップに関しては、バックアップ先外部記憶装置名からバックアップ番号を抽出して、そのバックアップ番号から抽出されるバックアップ周期を用いる。
【0096】
続いて、以上のようにして求めた外部記憶装置使用率から、各外部記憶装置が所要のバックアップ処理をその周期内に確実に行うことができるか否かを判定式により判定して外部記憶装置を選択する際の動作を、レイトモノトニックアルゴリズムを用いて説明する。
【0097】
まず、レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、バックアップ周期をバックアップ処理が終了すべきデッドラインと同じとする。各バックアップ処理は独立であり、バックアップ処理の割り込みが可能であるとした場合、上記レイトモノトニックアルゴリズムにより、バックアップ周期の短いバックアップほど実行優先度を高くすると、上記単純外部記憶装置使用率Wn がスケジュール可能な最悪上限値n(21/n −1)以下であれば、全てのバックアップがデッドラインを満足することが保証される。
【0098】
実際のバックアップ処理では割り込みができないため、実行優先度の低いバックアップ処理が、実行優先度の高いバックアップ処理の直前に起動されて、そのバックアップ処理の起動時刻まで処理が続き、実行優先度の高いバックアップ処理がデッドライン内に終了されないという現象が起こり得る。
【0099】
例えば、図5(a)に示すように、短い周期A1、A2、A3、A4、A5、…でバックアップを行うバックアップ処理Aがあり、さらに同図(b)に示すように、長い周期B1、B2、…でバックアップを行うバックアップ処理Bがあるものと仮定する。
【0100】
ここで、バックアップ処理Aとバックアップ処理Bとを同じ外部記憶装置に割り当てた場合、例えば、図6(a)及び(b)に示すように、バックアップ処理AにおけるA2の処理が行われる前に、バックアップ処理BにおけるB1の処理が起動されてバックアップ処理が開始される。なお、図中のD1、D2、D3、D4は、それぞれ、バックアップ処理Aにおける処理A1、A2、A3、A4のデッドラインである。
【0101】
バックアップ処理の割り込みが可能な場合、図6(a)に示すように、バックアップ処理AにおけるA2の処理の起動時刻になると、バックアップ処理Aの方が周期が短く実行優先度が高いため、バックアップ処理BにおけるB1の処理が中断されてバックアップ処理が開始される。そして、バックアップ処理AにおけるA2の処理が終了した後に、バックアップ処理BにおけるB1の処理が開始され、以下、この処理を繰り返すことにより、バックアップ処理Aにおける全ての処理がバックアップ周期内に終了する。
【0102】
しかしながら、バックアップ処理の割り込みが不可能な場合、図6(b)に示すように、バックアップ処理AにおけるA2の処理の起動時刻が到来しても、バックアップ処理BにおけるB1の処理が終了しない限り、当該A2の処理が開始されることはない。そこで、バックアップ処理BにおけるB1の処理が終了した後に、バックアップ処理AにおけるA2の処理が開始されることになるが、当該A2の処理は、バックアップ起動時刻の遅れに伴って、実行優先度の高いバックアップ処理の起動時刻が到来しても周期内に終了することができない。
【0103】
以上のように、バックアップ処理の割り込み処理が不可能な場合、実行優先度の高いバックアップ処理の起動時刻が到来しても、実行優先度の低いバックアップ処理が継続されて、所要の実行優先度の高いバックアップ処理が起動できないという、実行優先度の逆転現象が起こり得るため、全てのバックアップのデッドラインを満足することができなくなる。
【0104】
そこで、本方法例では、予め、実行優先度の高いバックアップ処理時間に実行優先度の低いバックアップ処理時間を含めて外部記憶装置使用率を算出するようにし、その外部記憶装置使用率がレイトモノトニックアルゴリズムの最悪上限値を満たすよう設定する。
【0105】
さらに、本方法例では、実行優先度の低いバックアップ処理が、実行優先度の高いバックアップ処理が開始される前に開始され、かつ、実行優先度の高いバックアップ処理の起動時刻まで継続されるよう設定する。これにより、実行優先度の高いバックアップ処理の開始が遅れても、全てのバックアップ処理が周期内に確実に終了するようにする。
【0106】
レイトモノトニックアルゴリズムでは、周期及び起動時刻は任意に設定可能であるが、実行優先度の高いバックアップ処理時間に含めるべき、実行優先度の低いバックアップ処理時間の見積もりを簡単にするため、本方法例では以下の条件のみを考慮する。
【0107】
即ち、選択可能なバックアップ周期は長短2通りとし、全てのバックアップ処理は、実行優先度の高いバックアップ処理と実行優先度の低いバックアップ処理との何れかに分類されるものとする。また、同じ外部記憶装置に設定される実行優先度の高いバックアップ処理は、起動予定時刻を全て同じ時刻に設定され、これにより、実行優先度の高いバックアップ処理が連続して行われるようにする。
【0108】
ここで、連続した実行優先度の高いバックアップ処理を、仮に「バックアップ処理群」と呼ぶものとすれば、当該バックアップ処理群が連続してバックアップ処理を行っている間に起動時刻に達した実行優先度の低いバックアップ処理は、バックアップ処理群を構成する実行優先度の高い各バックアップ処理よりも実行優先度が低いため、バックアップ処理が開始されることはない。
【0109】
よって、実行優先度の高いバックアップ処理を遅らせる要因となる実行優先度の低いバックアップ処理は、バックアップ処理群の起動時刻の前に起動され、バックアップ処理群の起動時刻が到来しても終了することのない処理であり、それは、1つのバックアップ処理群に対し、たかだか1つのバックアップ処理である。
【0110】
従って、この1つの実行優先度の低いバックアップ処理の処理時間を、1つのバックアップ処理群のうち、ある1つの実行優先度の高いバックアップ処理の処理時間に含めるようにすればよい。含めるべきバックアップ処理の処理時間は各バックアップ処理により異なり、その見積もりが困難であるため、その最悪値として、実行優先度の低いバックアップ処理のうち最も長い処理時間を含めるものとする。
【0111】
なお、バックアップ処理が選択しうる2通りの周期がTa 及びTb (Ta <Tb )であるとすると、レイトモノトニックアルゴリズムによれば、周期の短いバックアップ処理の方が実行優先度が高いため、周期Ta のバックアップ処理の方が実行優先度が高くなる。
【0112】
また、ある外部記憶装置に登録されている全てのバックアップ数をnとし、周期Ta のバックアップ処理の処理時間を、それぞれC1 、C2 、…、Cm (1≦m≦n)、周期Tb のバックアップ処理の処理時間を、それぞれCm+1 、Cm+2 、…、Cn とし、これらCm+1 、Cm+2 、…、Cn の中で最も長い処理時間を仮にCmax とする。
【0113】
ここで、ある1つの実行優先度の高いバックアップ処理のバックアップ処理時間に、実行優先度の低いバックアップ処理時間のうち最も長い処理時間を1つ含めたときの外部記憶装置使用率をUn とすると、Un =(C1 +Cmax )/Ta +C2 /Ta + … +Cm/Ta + Cm+1 /Tb +Cm+2 /Tb + … +Cn /Tb =Wn +Cmax /Ta である。このUn が最悪上限値n(21/n −1)以下であれば、全てのバックアップがデッドラインを満足する。
【0114】
以上のように、バックアップ処理の割り込みができない場合にも、バックアップが選択可能なバックアップ周期を長短2通りとし、バックアップ周期の短いバックアップほど実行優先度を高く設定し、かつ、バックアップ周期が短い周期であるバックアップのバックアップ起動予定時刻を全て同じ時刻に設定する。
【0115】
さすれば、ある1つの実行優先度の高いバックアップ処理のバックアップ処理時間に、実行優先度の低いバックアップ処理のうち最も長い処理時間を1つ含めた外部記憶装置使用率Un がn(21/n −1)以下である外部記憶装置を選択することにより、結果的に、全てのバックアップ処理が周期内に確実に終了しうる外部記憶装置を選択することできる。
【0116】
即ち、外部記憶装置選択部3は、以上の手順により、まず、各外部記憶装置について算出した外部記憶装置使用率Un がn(21/n −1)以下であるか否かを判断する。そして、同外部記憶装置選択部3は、外部記憶装置使用率Un がn(21/n −1)以下である外部記憶装置の中から、そのUn が最小となる外部記憶装置を選択する。
【0117】
最後に、スケジュール部4が、外部記憶装置選択部3から受け渡された外部記憶装置名、新規登録予定のバックアップファイル名、バックアップ形式、及びバックアップ周期を用いて、実際のバックアップのスケジュールを設定する際の動作を説明する。
【0118】
スケジュール部4は、新規登録予定のバックアップに対し、当該バックアップが一意に指定できるバックアップ番号を付与し、バックアップ先外部記憶装置名として、外部記憶装置選択部3から受け渡された外部記憶装置名を指定する。そして、スケジュール部4は、外部記憶装置選択部3から受け渡されたバックアップファイル名、バックアップ形式、及びバックアップ周期を設定する。
【0119】
このバックアップ周期をTn とし、バックアップが選択できる長短2通りのバックアップ周期をTa 及びTb (Ta <Tb )とした場合、指定されたバックアップ周期Tn がTa のときには、所要の起動予定時刻を、既に登録されているバックアップ周期Ta のバックアップと同じ時刻に設定すると共に、2通りの実行優先度のうち高い実行優先度に設定する。また、指定されたバックアップ周期Tn がTb のときには、起動時刻を任意に設定して、2通りの実行優先度のうち低い実行優先度に設定する。
【0120】
以上、本発明の実施の形態につき、装置例及びこれに対応する方法例を挙げて説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、後述の効果を有する範囲内において、適宜変更実施することが可能なものである。
【0121】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、バックアップ処理時間及びバックアップ周期によって外部記憶装置使用率を算出し、その算出結果に基づき一の外部記憶装置を選択してスケジュールを行うようにしたことから、所要のバックアップを周期内に確実に行うことが可能となる。
【0122】
また、本発明によれば、差分バックアップのバックアップ処理時間を、実際に差分バックアップを実行したファイルデータ容量に基づいて算出するようにしたことから、外部記憶装置を効率的かつ有効に利用することが可能となる。
【0123】
さらに、以上の効果に伴い、本発明によれば、バックアップ登録に関する人為的ミスを排除した定期的自動バックアップスケジュール方法及び装置が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一装置例に係る定期的自動バックアップスケジュール装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したバックアップ実施容量記録部に保持されるバックアップデータ基本情報テーブルの詳細を示す図である。
【図3】図1に示したバックアップ実施容量記録部に保持される外部記憶装置情報テーブルの詳細を示す図である。
【図4】図1に示したバックアップ実施容量記録部に保持されるバックアップファイルデータ容量履歴テーブルの詳細を示す図である。
【図5】(a)は、短い周期のバックアップ処理を例示する図であり、(b)は、長い周期のバックアップ処理を例示する図である。
【図6】(a)は、割り込み可能なバックアップ処理を例示する図であり、(b)は、割り込み不可能なバックアップ処理を例示する図である。
【符号の説明】
α…定期的自動バックアップスケジュール装置
1…入力部
2…バックアップ実施容量記録部
21…バックアップデータ基本情報テーブル
22…外部記憶装置情報テーブル
23…バックアップファイルデータ容量履歴テーブル
3…外部記憶装置選択部
4…スケジュール部
5…実行部
Claims (13)
- コンピュータ・システムに保存されている種々のファイルデータを、当該コンピュータ・システムに接続された複数の外部記憶装置に定期的に自動バックアップする際に適用される定期的自動バックアップスケジュール方法であって、
前記コンピュータ・システム内において、
所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報の入力を受け付けると共に、過去に入力された各ファイルデータ毎の前記バックアップを行う際の周期に関する情報を含む前記バックアップデータ情報をバックアップデータ基本情報として定常的に保持し、
前記バックアップデータ情報が入力されるのに伴い、
該当する前記バックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置に対する全てのバックアップに関して、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される前記バックアップの処理時間を、対応する前記バックアップの周期でそれぞれ除算し、それら除算した各数値の総和を求めることにより算出される、領域使用率を、当該バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容に基づきそれぞれ算出し、
その算出した前記各外部記憶装置の前記領域使用率の中で最も小さな値を示す一の外部記憶装置を選択し、
その選択した前記一の外部記憶装置に対する前記バックアップデータ情報を前記バックアップデータ基本情報として追加記録すると共に、当該一の外部記憶装置に対し前記バックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定する、
ことを特徴とする定期的自動バックアップスケジュール方法。 - 前記バックアップの周期は、
予め規定された長短2通りの周期のみの入力を許容され、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率は、
該当する前記外部記憶装置に対する全てのバックアップの中で、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される最も長い処理時間を、規定された短い周期で除算して得た数値を、前記バックアップの処理時間を周期で除算した各数値の総和に加算することにより算出される、
ことを特徴とする請求項1に記載の定期的自動バックアップスケジュール方法。 - 前記バックアップは、
レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、短い周期を有するものの方が当該バックアップの実行優先度を高く設定され、
前記一の外部記憶装置は、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率が前記レイトモノトニックアルゴリズムにおける最悪上限値以下であるものの中から選択される、
ことを特徴とする請求項2に記載の定期的自動バックアップスケジュール方法。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、
前記コンピュータ・システムは、
前記バックアップの形式が前記ファイルデータの全容量に対するフルバックアップである場合に、
前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を予め保持し、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間は、
前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより算出される、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の定期的自動バックアップスケジュール方法。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、
前記コンピュータ・システムは、
当該バックアップの形式が前記ファイルデータの一部の容量に対する差分バックアップである場合に、
前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報と、前記ファイルデータに対して過去に行った前記差分バックアップの各ファイルデータ容量に関する情報とを予め保持し、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間は、
前記差分バックアップが行われる前は、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより初期値として算出され、
前記差分バックアップが一旦行われた後は、前記差分バックアップの各ファイルデータ容量の平均値を求めることにより算出される、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の定期的自動バックアップスケジュール方法。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
外部から指定入力される前記バックアップの処理時間に関する情報を含み、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率は、
その外部指定入力に係る前記バックアップの処理時間をそのまま適用することにより算出される、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の定期的自動バックアップスケジュール方法。 - コンピュータ・システムに保存されている種々のファイルデータを、当該コンピュータ・システムに接続された複数の外部記憶装置に定期的に自動バックアップする際に適用される定期的自動バックアップスケジュール装置であって、
所定のファイルデータのバックアップの新規登録を行う際のバックアップデータ情報の入力を受け付ける入力手段と、
この入力手段を通じて過去に入力された各ファイルデータ毎の前記バックアップを行う際の周期に関する情報を含む前記バックアップデータ情報をバックアップデータ基本情報として定常的に保持するバックアップ実施容量記録手段と、
前記バックアップデータ情報が前記入力手段を通じて入力されるのに伴い、該当する前記バックアップを存在する全ての外部記憶装置に仮定的に割り当てた際の各外部記憶装置に対する全てのバックアップに関して、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される前記バックアップの処理時間を、対応する前記バックアップの周期でそれぞれ除算し、それら除算した各数値の総和を求めることにより導き出された前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出して、その算出に係る前記各外部記憶装置の前記領域使用率の中で最も小さな値を示す一の外部記憶装置を選択すると共に、その選択に係る前記一の外部記憶装置に対する前記バックアップデータ情報を前記バックアップデータ基本情報として前記バックアップ実施容量記録手段に追加記録する外部記憶装置選択手段と、
この外部記憶装置選択手段により選択された前記一の外部記憶装置に対し前記バックアップを割り当てて所要のスケジュールを設定するスケジュール手段と、
このスケジュール手段により設定された前記スケジュールに基づき所要の前記バックアップを実行する実行手段と、を有して構成される、
ことを特徴とする定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記入力手段は、
前記バックアップの周期として予め規定された長短2通りの周期のみの入力を許容する機能手段を具備し、
前記外部記憶装置選択手段は、
該当する前記外部記憶装置に対する全てのバックアップの中で、前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報の各内容から導出される最も長い処理時間を、規定された短い周期で除算して得た数値を、前記バックアップの処理時間を周期で除算した各数値の総和に加算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出する機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項7に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記外部記憶装置選択手段は、
レイトモノトニックアルゴリズムに基づき、短い周期を有する前記バックアップの方の実行優先度を高く設定する機能手段と、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率が前記レイトモノトニックアルゴリズムにおける最悪上限値以下である前記外部記憶装置の中から、所要の前記一の外部記憶装置を選択する機能手段と、を具備する、
ことを特徴とする請求項8に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、
前記バックアップ実施容量記録手段は、
前記バックアップの形式が前記ファイルデータの全容量に対するフルバックアップである場合に、
前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を前記入力手段からの入力に基づいて予め保持する機能手段を具備し、
前記外部記憶装置選択手段は、
前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間を算出する機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
前記バックアップを行おうとする前記ファイルデータの全容量に関する情報、及び当該バックアップを行う際の形式に関する情報を含み、
前記バックアップ実施容量記録手段は、
当該バックアップの形式が前記ファイルデータの一部の容量に対する差分バックアップである場合に、
前記各外部記憶装置の書込速度性能に関する情報を前記入力手段からの入力に基づいて予め保持する機能手段と、
前記ファイルデータに対して過去に行った前記差分バックアップの各ファイルデータ容量に関する情報を前記実行手段からの制御に応じ予め保持する機能手段と、を具備し、
前記外部記憶装置選択手段は、
前記差分バックアップが行われる前は、前記ファイルデータの全容量を前記各外部記憶装置の書込速度性能で除算することにより、前記各外部記憶装置における前記領域使用率の算出に用いる前記バックアップの処理時間を初期値として算出し、前記差分バックアップが一旦行われた後は、前記差分バックアップの各ファイルデータ容量の平均値を求めることにより、当該バックアップの処理時間を算出する機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記バックアップデータ情報及び前記バックアップデータ基本情報は、
外部から指定入力される前記バックアップの処理時間に関する情報を含み、
前記外部記憶装置選択手段は、
その外部指定入力に係る前記バックアップの処理時間をそのまま適用することにより、
前記各外部記憶装置における前記領域使用率を算出する機能手段を具備する、
ことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。 - 前記外部記憶装置は、
記録担体として磁気テープを用いたものからなる、
ことを特徴とする請求項7、8、9、10、11、12又は13に記載の定期的自動バックアップスケジュール装置。
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