JP4044729B2 - 可変レート通信システムにおいて符号化レートを制御するための方法およびシステム - Google Patents

可変レート通信システムにおいて符号化レートを制御するための方法およびシステム Download PDF

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Description

(産業上の利用分野)
本発明は、一般に、限定帯域幅のリンク上で改善されたデータ・スループットを有する通信システムに関し、さらに詳しくは、可変レート通信システムにおいて符号化レートを制御するための方法およびシステムに関する。
【0001】
また、本出願は、同一発明者による、同一譲受人に譲渡され、同一出願日に出願された、整理番号CE03550Rである同時係属出願"Method and System for Controlling Speech Encoding In a Communication System"に関連する。
【0002】
(従来の技術)
パケット・ネットワークおよびフレーム・リレー・システムの主な目的の一つは、限定帯域幅の通信リンクを与えられたときに、システムのデータ・スループットを最大限に引き出すことである。音声情報の場合、従来の符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)セルラ・システムは、与えられたデータ「パイプ」によって処理されるチャネル数を増加するために、音声の統計的な性質を利用する。これは、ボイス・コーダ(ボコーダ)における音声符号化アルゴリズムが、ある時間における音声アクティビティの量に直接関連する可変的な音声パケットを生成するところのCDMAシステムに特に言えることである。
【0003】
チャネル数が増加すると、パケット・ブロッキング(packet blocking)の発生も多くなり、ここでリンクのデータ・レートは音声パケットの短期的な条件によって超えてしまう。従って、チャネル数は、これらの衝突が統計的に低いレベルで生じるところのレベルに一般に設定される。このような衝突が起こると、音声パケットは一般に破棄され、あるいは音声パケット内のビットはパケット・サイズを低減するために破棄しなければならない。この結果、主に関連音声情報の損失により、またその後にボイス・エンコーダのフィルタ状態がボイス・デコーダのフィルタ状態に発散(divergence)することにより、音声品質の低下が必然的に生じる。例えば、基地局コントローラ(BSC:base station controller)が移動交換局から受信した音声を自局のトランスコーダにおいて符号化する場合、この音声を受信する移動加入者ユニットは、音声信号を適切に符号化・復号するためにフィルタによって用いられる適切な履歴レコード(historical record)を維持するため、符号化フィルタの状態と同様な状態を有する復号フィルタを有する。エンコーダと対応するデコーダとの間でフィルタ状態が異なる場合、音声品質の損失が経時的に生じることがある。
【0004】
従来の符号分割多元接続セルラ無線電話システムでは、トランスコードされた情報を渡す従来の限定帯域幅通信リンクはT1メガストリーム・リンク(Megastream link)であり、このリンクは、データ・トラヒック転送レートが16キロビット/秒だと仮定すると、96本のチャネルが得られる。また、従来のCDMAセルラ無線電話システムでは、中央基地局コントローラは、より高いレートのデータをより低いレート(および実質的により小さい帯域幅)のデータに変換するためにトランスコーダ(transcoder)を利用する。より低いレートのデータは、トランスコードされた(transcoded)、あるいはレート適応された(rate adapted)データという。データは、一般にトラヒック・チャネル・パケットで符号化され、ネットワーク・アービタ(network arbitor)とやり取りされるが、このネットワーク・アービタは、どのパケットが、どの時間シーケンスにおいて、どの周波数で通信されるのかを選択するために、トラヒック・チャネル間で調停を行う。ネットワーク・アービタは、トランスコーダからくる情報を基地局に通信するために、ネットワーク・インタフェースと接続する。次に、基地局は、移動加入者ユニットと無線信号を送受信する。しかし、一般に、ネットワーク・アービタは、符号化レートを変更するために可変レート・ボコーダに返信したり、あるいは帯域幅ボトルネックを回避するために、音声パケットが欠落したことを可変レート・ボコーダに通知したりはしない。
【0005】
音声エンコーダ・レートを低減することにより、システム容量を増加する形態が知られている。例えば、本譲受人に譲渡され、1995年12月20日に出願された米国特許出願第08/575,450号"Method and Apparatus for Controlling Encoding Rate in a Communication System"では、移動加入者ユニットのグループからのリンク関連特性に基づいて、符号化レート低減のための候補として特定の移動加入者ユニットを識別するシステムが提唱されている。リンク関連特性には、例えば、移動局のハンドオフ状態,担当する基地局または隣接する基地局に対する移動局の位置,移動局の送信特性および移動局が受ける雑音の量が含まれる。しかし、このようなシステムにおけるネットワーク・アービタも、通常は符号化レートを変更するために可変レート・ボコーダに返信したり、あるいは帯域幅ボトルネックを回避するために、音声パケットが欠落したことを可変レート・ボコーダに通知したりはしない。
【0006】
従って、通信リンクにおいて利用可能な帯域幅の最大化促進し、しかも高容量リンク使用時に適切な音声品質レベルを維持する装置および方法が必要とされる。また、必要な帯域幅が利用可能な帯域幅を超えた場合に、このようなシステムが符号化レートを変更するように可変レート・ボコーダを選択的に制御できれば有利である。
【0007】
(好適な実施例の説明)
開示の発明の一実施例は、基地局コントローラのトランスコーダ段における可変レート・ボコーダなどの複数の可変レート・ボコーダのそれぞれから、ネットワーク・アービタなどの通信リンク出力コントローラに送信される、符号化レート情報などの可変レート・ボコーダ関連情報を利用する。次に、通信リンク出力コントローラは、選択された可変レート・ボコーダの符号化レートを変更するため、フィードバック信号を選択された可変レート・ボコーダに送出する。可変レート・ボコーダ関連情報は、例えば、レート情報およびレート希望情報(rate desirability information)を含み、そのためネットワーク・アービタは、限定帯域幅通信リンク上で通信しなければならないチャネル・パケットの所要レートを判定できる。レート情報は、可変レート・ボコーダからネットワーク・アービタへのフィードフォーワード予測レート・データ(feedforward projected rate data)でもよい。
【0008】
次に、ネットワーク・アービタは、所要レートをリンクの利用可能なレートと比較して、ボトルネックが生じるかどうかを判定する。ネットワーク・アービタがボトルネックが生じると判断した場合、ボコーダ制御信号が生成され、選択された可変レート・ボコーダに返送され、この可変レート・ボコーダに現在のパケット上で符号化レートを減少するように通知し、そのため符号化が完了すると、パケットは最初に判定されたものよりも低いレートにて符号化される。このように、ネットワーク・アービタは、可変レート・ボコーダが現パケットの符号化を完了する前に、可変レート・ボコーダの選択的な制御を促進するためにボコーダ・レート制御信号を生成し、符号化プロセスが完了する前に現パケットの符号化レートを変更する。
【0009】
別の実施例では、ネットワーク・アービタは、ボトルネックが生じるかもしれないと判断したときに、音声パケット・データを追加的かつ独立的に修正できる。ただし、従来のシステムとは対照的に、ネットワーク・アービタは、パケットが欠落したことを、欠落したパケットを生成した可変レート・ボコーダにも通信する。従って、対応する可変レート・ボコーダは、それに応じて自己のフィルタ状態を調整して、発散(divergence)を低減でき、そのためエンコーダおよびデコーダ・フィルタは収束(converge)して、経時的に音声品質を改善する。
【0010】
図1は、限定帯域幅リンク14を介して移動サービス交換局(MSC:mobile service switching center)12と通信する基地局コントローラ10を示す。好適な実施例では、通信システムは符号分割多元接続セルラ無線電話システムである。ただし、当業者であれば、任意の適切な通信システムは、他の音声通信システムを含め、本発明を利用できることが理解されよう。移動サービス交換局12は、公衆電話交換網(図示せず)と通信する。BSC10は、MSC12と同様な交換機能を実行するが、MSC12に対して離れた位置で行う。基地局16,18は、限定帯域幅リンク20を介してBSC10と通信する。基地局16,18は、複数の移動局22a,22bと通信できる。
【0011】
基地局コントローラ10は、音声パケット情報28を通信するためにトランスコーダ26と通信するネットワーク・アービタ24を含む。ネットワーク・アービタ24は、バス上でトランスコーダ26からフィードフォーワード・データ信号30を受信する。ネットワーク・アービタ24は、フィードフォーワード・データ30に基づいて、音声の符号化されたパケットの送信のために必要なリンク帯域幅を判定する。ネットワーク・アービタ24は、所要リンク帯域幅を利用可能なリンク帯域幅と比較して、リンクの残りの帯域幅の量を判定する。それに応答して、ネットワーク・アービタ24は、所要帯域幅が利用可能な帯域幅を超える場合に、ボコーダ・レート制御信号32を生成する。受信側の可変レート・ボコーダは、リンクの帯域幅条件の低減を促進するために符号化レートを制御する。従って、ネットワーク・アービタ24は、トランスコーダ26から少なくとも一つの可変レート・ボコーダの符号化レートを選択的に制御して、所要リンク帯域幅の低減を促進する。このように、BSC10は、トランスコーダ26からネットワーク・アービタ24へのフィードフォーワード制御データを利用し、さらにネットワーク・アービタ24によって生成されたフィードバック・ボコーダ・レート制御信号を取り込んで、一つまたはそれ以上の音声エンコーダを選択的に制御して、このエンコーダの音声パケットがネットワーク・アービタ24によって送信される前に符号化レートを低減する。
【0012】
図2は、それぞれが従来の音声エンコーダ36と、レート判定器(rate determinator)段38とを具備する、多数の可変レート・ボコーダ34を有するトランスコーダ26を備えたBSC10を示す。当技術分野で周知なように、音声エンコーダ36は、受信音声情報14を符号化し、トラヒック・チャネル・パケット28を生成・受信する。音声エンコーダ36は、可変レート・エンコーダである。呼処理ブロックは、呼シグナリング制御データをレート判定器段38に送出する。当技術分野で周知なように、呼処理ブロックは、とりわけ、呼設定(call set up),呼切断(call tear down)コマンドおよびパワー制御情報を生成する。このデータは、一般に符号化音声情報と多重化され、移動ユニット22a,22bとの適切な通信を促進するために不可欠である。
【0013】
ネットワーク・アービタ24は、バッファ40でトラヒック・チャネル・パケット28を受信する。次に、トラヒック・チャネル・パケット28は、マルチプレクサ42の制御下で、限定帯域幅リンク20上で送信されるか、あるいは限定帯域幅リンク20から受信される。また、ネットワーク・アービタ24は、マルチプレクサ42を制御するため、またボコーダ・レート制御信号32を生成し、ボコーダ・レート制御信号32を各可変レート・ボコーダ34に返送するための制御プロセッサ44を含む。また、ネットワーク・アービタ24は、データベースまたは他の適切なメモリでもよいメモリ46にアクセスする。
【0014】
レート判定器38および可変レート・ボコーダ34を再度参照して、ボコーダにおける典型的なレート判定器段と同様に、受信した音声情報は解析され、音声エンコーダ36によって音声を符号化すべきレートを判定する。ただし、従来のシステムとは異なり、このレート・データはネットワーク・アービタ24にも送られる。このレート情報は、本明細書では予測レート・データ(projected rate data)48という。可変レート・ボコーダ34は、制御プロセッサ44によって用いるために予測レート・データ48をネットワーク・アービタ24に、レート判定器を介して送信する。好ましくは、レート判定器38は、音声エンコーダが与えられたパケットの音声符号化プロセスを完了する前に、予測音声符号化レートを判定する。このように、制御プロセッサ44は、所要帯域幅を判定するために、各ボコーダからの予測レート・データ48を評価する十分な時間を有する。
【0015】
動作時に、所要帯域幅が利用可能な帯域幅を超えると判定された場合、制御プロセッサ44はボコーダ・レート制御信号32を生成して、特定の可変レート・ボコーダを選択的に制御する。ボコーダ・レート制御信号32は、関連するレート判定器38に、特定の音声エンコーダ36のレートを低減するように通知し、よって音声エンコーダ36は、現音声パケットをネットワーク・アービタ24に送信する前に、同じパケットを再符号化できる。従って、ネットワーク・アービタ24は、いくつかのボコーダから情報を受信し、短期的なデータ・レート条件を予測し、これらの条件を利用可能なあるいは指定されたリンク容量と比較する。各可変レート・エンコーダ36は、音声符号化プロセスにおいて早期に自己の符号化レートを判定する。ボコーダ・レート制御信号に応答して、選択されたボコーダは、符号化の現状態を解析して、現パケットについてより低い符号化レートでの再符号化が適切に実施できるかどうか判定する。さらに、より高いデータ・レートは、フレームが利用可能になるまで、完了するのにかなり多くの処理時間が通常かかる。従って、制御プロセッサ44は、帯域幅の変化量を最大にするためにその符号化レートを低減させることにより、どのボコーダがより大きな帯域幅低減効果を提供できるのかを判定するための時間が与えられる。
【0016】
好ましくは、制御プロセッサ44は、メモリ46内のルックアップ・テーブルに最大帯域幅値を格納することにより、利用可能な帯域幅を判定する。好ましくは、予測レート・データ48は、どのボコーダが情報を送信しているのかを示すボコーダ識別ビットを含み、また特定のボコーダの予測レートを表すビットも含む。また、メモリ46は、制御プロセッサ44が受信した予測レート情報を相互参照でき、また送信に必要なビット数を判定できるように、レート変換ルックアップ・テーブルを含む。また、レート変換テーブルが必要ないように、他の適切なコマンドおよびデータ手法も利用できる。例えば、レート判定器38は変換を自動的に行い、符号化中の音声サンプル・ビット数を示すビット・ストリームを送信できる。
【0017】
望ましければ、可変レート・ボコーダからのレート・データは、フィードフォーワード予測レート・データとして送信しなくてもよく、完全に符号化されたトラヒック・チャネル音声パケット28の一部として同時に送信されるレート・データでもよい。すなわち、可変レート・ボコーダは、トラヒック・チャネル・パケットの一部として符号化レート・データを送信してもよい。この場合、符号化プロセスは音声パケットについて完了し、ネットワーク・アービタ24は、選択されたボコーダにこのボコーダからの以降の音声パケット上でレートを低減するように通知するため、選択されたボコーダに対してボコーダ・レート制御信号32を生成する。このように、ネットワーク・アービタはボコーダ・レート制御信号を生成して、ボコーダがパケットの符号化を完了した後に、ボコーダの選択的な制御を促進し、以降のパケットの符号化レートを変更する。
【0018】
別の実施例では、フィードフォーワード・データ30は、レート信頼レベル・データ(rate confidence level data)50をさらに含み、このレート信頼レベル・データ50は、予測レート・データ48が与えられた音声パケットの必要なボコーダ・レートを示すことの信頼レベルを表す。ネットワーク・アービタ24は、各可変レート・ボコーダ34からレート信頼データ50を受信する。すべてのボコーダからの予測レート・データ48と、すべてのボコーダからのレート信頼データ50を受信すると、ネットワーク・アービタは、より低い信頼レベルのボコーダを選択的に制御して、そのボコーダに符号化レートを低減させる。この方法では、レートが修正されるボコーダが強力な音声信号情報を符号化していない確率が改善される。このように、より高い符号化レートを必要とするチャネルに対する劣化を最小限に抑えつつ、改善された音声品質を維持できる。
【0019】
信頼レベル・データ50は、ボコーダ・レート判定器38がレート判定についてどれだけ正確であるのかを表す。好ましくは、信頼レベル・データ50は、選択無し(no choice)からボーダライン状態(borderline condition)までの範囲である。例えば、レート判定器38は、3つの可変閾値と比較した際の暗雑音(background noise)レベルに基づいて推定を行い、ここで3つの閾値は、フル・レートで符号化するか、1/2レートで符号化するか、1/4レートで符号化するか、あるいは1/8レートで符号化するかを表す。この構成では、信頼レベル・データは、暗雑音レベルと選択されたレートのより低い閾値との間の差に基づく。例えば、IS95A規格では、レート判定器は、以下に示すように、3つの可変閾値(T1,T2,T3)と比較される暗雑音レベルBiの推定値に基づいて符号化レートを判定する。
【0020】
T3=フル符号化レート
T2=1/2符号化レート
T1=1/4符号化レート
T1未満=1/8符号化レート
従って、Biの値が閾値T3を超えると、符号化レートはフル・レートに設定される。T1を超えるがT2を超えない場合、符号化レートは1/4レートに設定され、以下同様となる。よって、IS96Aの場合、信頼レベル値(CLV:confidence level value)は、以下のようにBiと選択されたレートのより低い閾値との間の差に基づく。
【0021】
CLV(フル・レート)=(Bi−T3)の関数
CLV(1/2レート)=(Bi−T2)の関数
CLV(1/4レート)=(Bi−T1)の関数
CLV(1/8レート)=(Bi)の関数
また、好ましくは、信頼レベルは、音声パケット内のデータの種類にも基づく。例えば、音声パケットが呼処理段からのシグナリング・データを含む場合、好ましくはシグナリング情報のレートは、ネットワーク・アービタからの送信中にデータを失う危険があるので、フル符号化レートから低減すべきではない。よって、ボコーダは高い信頼レベルをこの音声パケットに割り当てる。なお、他の信頼レベル条件を利用してもよいことが理解される。
【0022】
さらに別の実施例では、可変レート・ボコーダ34は、リンクの帯域幅条件の低減を促進するため、音声パケットの予測着信時間データ(projected arrival time data)52を、レート判定器38を介して、生成・送信する。予測着信時間データ52は、制御プロセッサ44がいつトラヒック・チャネル・パケット28(符号化済み)がバッファ40から送信可能になるのかを判定するのを助ける。この情報は、符号化が完了するまでの残り時間を判定するのを容易にする。なお、予測着信時間データ52は、ネットワーク・アービタ24の制御プロセッサ44が特定の可変レート・ボコーダの音声パケットの符号化を完了するのに必要な時間を計算あるいは把握できる場合には、必要なくてもよい。
【0023】
別の実施例では、フィードフォーワード・データ30は、可変レート・ボコーダ34からネットワーク・アービタ24によって受信される、シグナリング・パケット・データ54を含んでもよい。シグナリング・パケット・データ54は、同期通信システムにおいて可変レート・ボコーダからネットワーク・アービタへの同期音声パケット送信の開始時間を表す。なお、このようなシグナリング・パケット・データは、ネットワーク・アービタとトランスコーダとの間の非同期通信システムでは必要なくてもよい。
【0024】
図3に示すように、ネットワーク・アービタ24は初期化され、変換ルックアップ・テーブルおよび最大帯域幅値は、ブロック60に示すように、メモリ46に格納される。ネットワーク・アービタ24は、ブロック62に示すように、各可変レート・ボコーダ34から予測レート・データ48を受信する。各可変レート・ボコーダからの予測レート・データ48が得られると、ネットワーク・アービタ24は、ブロック64に示すように、所要リンク帯域幅を判定する。判定された所要リンク帯域幅は、ブロック66に示すように、メモリ46に格納された利用可能なリンク帯域幅値と比較される。ブロック68に示すように、所要帯域幅が利用可能な帯域幅を超えると制御プロセッサ44が判断した場合、制御プロセッサ44は、ブロック70に示すように、ボコーダ・レート制御信号32を生成して、所要帯域幅が利用可能な帯域幅を超えさせるような音声パケットを有するボコーダを選択的に制御する。
【0025】
図4は、BSC10の動作をさらに詳細に示す。ブロック72に示すように、ネットワーク・アービタ24はリンク20の帯域幅を評価する。ネットワーク・アービタ24は、ブロック74に示すように、限定帯域幅リンク20に関連する最大利用可能帯域幅値を判定する。次に、ブロック76に示すように、最大利用可能帯域幅値は、制御プロセッサ44を利用してメモリ46に格納される。また制御プロセッサ44は、ブロック78に示すように、レート変換ルックアップ・テーブルをメモリ46に格納する。PCM音声情報が各可変レート・ボコーダについて音声エンコーダ36およびレート判定器38内に受信されると、ボコーダはレート判定器38を介してフィードフォーワード・データ30を生成する。レート判定器38は、予測レート・データ48および/またはレート信頼レベル・データ50および/または予測着信時間52、それに必要ならば、フレーム開始時間54を生成する。フィードフォーワード・データ30は、ブロック80に示すように、制御プロセッサ44を介してネットワーク・アービタ24によって受信される。まず、制御プロセッサ44は、ブロック82に示すように、メモリ46から変換レート・ルックアップ・テーブルにアクセスすることにより、予測レート・データ48をビット数に変換する。ブロック84に示すように、変換されたレート・データは制御プロセッサ44によって加算され、所要リンク帯域幅を判定する。次に、制御プロセッサ44は、ブロック86に示すように、所要リンク帯域幅を格納された最大帯域幅値と比較することにより、所要リンク帯域幅が利用可能リンク帯域幅を超えるかどうかを判定する。所要リンク帯域幅が利用可能帯域幅を超えない場合、ネットワーク・アービタは、ブロック88に示すように、このときは符号化されたトラヒック・チャネル・パケットを送信あるいは出力する。符号化されたフレームが送信されると、プロセスは、ブロック90に示すように、このフレームについて完了する。
【0026】
ブロック92に示すように、制御プロセッサ44は所要帯域幅を再度判定し、ブロック94に示すようにレート信頼レベル・データ50を評価する。各ボコーダからのレート信頼レベル・データ50に基づいて、制御プロセッサ44は、ブロック96に示すように、より低い信頼レベルのボコーダに符号化レートを低減するように、ボコーダ・レート制御信号を介して命令する。十分な量の追加帯域幅を得るために2つ以上のボコーダを低減しなければならない場合、制御プロセッサ44は、レート信頼レベル・データが決める順序で、他のボコーダに順次命令する。従って、ネットワーク・アービタは、他の可変レート・ボコーダから受信したレート信頼レベル・データに比べて低いレート信頼レベル・データを有するボコーダの符号化レートを選択的に制御して、この選択されたボコーダの符号化レートを低減する。
【0027】
与えられたボコーダの予測レートを把握し、また所要帯域幅および利用可能帯域幅の量を把握すると、制御プロセッサ44は、ブロック100に示すように、低減によって生じる余分な帯域幅の量を判定する。ブロック102に示すように、所要帯域幅が利用可能帯域幅を依然超える場合、制御プロセッサ44は、ブロック96に示すように、ボコーダ・レート制御信号32を生成して、次に低い信頼レベルを有するボコーダに命令する。所要帯域幅が利用可能帯域幅を超えない場合、ネットワーク・アービタ24は予測レート・データ48の評価を続け、追加帯域幅が必要になるまで、ボコーダ・レート制御信号32を生成するのを待つ。
【0028】
また、選択されたボコーダがボコーダ・レート制御信号32を受信すると、選択されたボコーダは現在の符号化プロセスがどこまで進んだのかを判定する。元に戻って、より低いレートで再符号化する時間であるとボコーダが判断した場合、前回のフレームから得られたフィルタ状態を復元することにより、現パケットに対して再符号化処理を実行する。一般に、低いレートのフレームは、符号化するのにかかる時間もそれだけ短い。また、送信するのにかかる時間も短く、よってフレーム送信は時間的に後から開始できる。
【0029】
図5および図6を参照して、上記のプロセスを実行するため、制御プロセッサ44は、ブロック110に示すように、自己のカウンタおよびレジスタを初期化する。受信したトラヒック・チャネル・パケットがチャネルの第1パケットであると制御プロセッサ44が判断した場合、制御プロセッサ44は、フレーム終了が生じる時間の量と、予測着信時間データ52によって示される最大推定着信時間との和だけ、送信時間レジスタを初期化する。また、内部カウンタも0に設定される。これは、ブロック112に示される。ブロック114において、制御プロセッサ44は、当技術分野で周知なように循環的な計数を行うために、モジュロ(mod)方式でカウンタをインクリメントすることを可能にする。ブロック116に示すように、制御プロセッサは、すべてのチャネルについて予測レート・データ48によって判定される帯域幅レートを加算することにより、所要帯域幅を判定する。ブロック118に示すように、制御プロセッサ44は、所要帯域幅が利用可能帯域幅よりも大きいかどうかを判定し、ブロック120に示すように追加帯域幅が必要ない場合には、ボコーダ・レート制御信号32を生成しない。
【0030】
レート制御のために可変レート・ボコーダの優先順位を決めるため、ネットワーク・アービタ24は、可変レート・ボコーダを探すために、制御プロセッサ44を介して予測レート・データ48を評価して、どの可変レート・ボコーダがフル・レートでの符号化を必要としていることを示すのかを判定する。また、制御プロセッサ44は、ブロック122に示すように、レート信頼レベル・データ50を評価して、各順次チャネルについて最低の信頼を格納するカウンタに関連するチャネルから開始する。ネットワーク・アービタ24は、選択された可変レート・ボコーダとして、フル・レートにて最低信頼レベルを有する可変レート・ボコーダを選択する。可変レート・ボコーダがフル・レートで動作していない場合、ネットワーク・アービタ24は、1/2レートなど、次に高いレート・カテゴリに可変レート・ボコーダをグループ化して、最低信頼レベルを有する1/2レートの可変レート・ボコーダを選択された可変レート・ボコーダとして選択する。
【0031】
ブロック124に示すように、制御プロセッサ44は、すべてのチャネルの和が利用可能帯域幅よりも小さいことを保証するため、選択された可変レート・ボコーダに対してボコーダ・レート制御信号32を生成する。ブロック122,124は、わかりやすいように、ブロック126〜130に分割されている。ブロック126に示すように、レート情報について可変レート・ボコーダを探す(予測レート・データ48におけるレート・データを解析する)際に、制御プロセッサ44は、前回に検索から格納された低信頼グループにおける次のチャネルについて信頼レベル・データ50を解析する。ボコーダ・レート制御信号32は、ブロック128に示すように、グループからの最低信頼レベルを有する可変レート・ボコーダに基づいた、選択れた可変レート・ボコーダに対し生成される。符号化レートの送信を可能にするためにレート低減が十分でない場合、制御プロセッサ44は、ブロック130に示すように、追加の可変レート・ボコーダを選択し、この追加可変レート・ボコーダのレートを低減する。
【0032】
図6に示すように、ボコーダ・レート制御信号32のタイミングの生成および送信は、好ましくは、与えられた音声パケットの符号化プロセスの完了前に生じる。例えば、20ミリ秒の長さの音声フレームからだと、収容された音声パケットの符号化プロセスは、符号化がフル・レート,1/2レート,1/4レートまたは1/8レートであるかに応じて、5ミリ秒から15ミリ秒まで変化する。予測レート信号48は、音声エンコーダ36が符号化プロセスを開始した直後に、可変レート・ボコーダによって生成される。ネットワーク・アービタ24は、予測レート信号48を受信した後だが、符号化の完了前に、ボコーダ・レート制御信号32を送信し、よって音声エンコーダ36は音声パケットがネットワーク・アービタ24に送信される前に音声パケットを再符号化できる。
【0033】
従って、ネットワーク・アービタ24は、レートおよび予定フレーム着信時間ならびに最大許容データ保持時間などの固定情報の早期把握を利用して、その限定帯域幅がなくなるかどうかを予測する。ネットワーク・アービタは、フィードバック・ボコーダ・レート制御信号を利用して、可変レート・ボコーダに次のフレームのレートを制限するように命令する。選択された可変レート・ボコーダは、前回のフレームおよび時間整合(time alignment)の受信に基づいて、次のフレームの予測着信時間に依存する。さらに、可変レート・ボコーダがパケットを再符号化するのに十分な時間がある場合には、ネットワーク・アービタは、一つまたはそれ以上の可変レート・ボコーダに現フレームのレートを低減するように命令する。選択された可変レート・ボコーダは、信頼データのレベルに基づく。しかし、特定の音声チャネルに対する混乱を最小限に抑えるため、絶対に必要な場合にのみ、連続したフレームにおいて同じ可変レート・ボコーダに対して命令が発せられる。
【0034】
図7は、音声エンコーダ36が音声パケットを再符号化するのに時間が不十分であり、かつネットワーク・アービタ134が可変レート・ボコーダ34から受信した音声パケットを独立して修正する場合に、ネットワーク・アービタ134によって独立して生成されるパケット修正制御信号(packet modification control signal)132を追加することを除いて、図2に示すものと同じ実施例であるさらに別の実施例を示す。ネットワーク・アービタ134がフレームまたはビットを破棄することによって音声パケットを修正する場合、この音声パケットを送信した可変レート・ボコーダに情報を返送し、それにより可変レート・ボコーダのフィルタ状態は、移動ユニットにおける可変レート・ボコーダおよび対応するデコーダのフィルタ間の発散(divergence)を防ぐために、適切に更新できる。パケット修正制御信号132は、限定帯域幅20上で出力された符号化音声が出力前にネットワーク・アービタ134によって修正されたかどうかを示す。従って、パケット修正制御信号132は、例えば、チャネルを表すチャネル・データと、パケットが破棄されたこと、あるいはパケットがレート低減されたことを示すデータとを含む。可変レート・ボコーダ136は、音声エンコーダ138を介してパケット修正制御データ136を受信する。次に、可変レート・ボコーダ136は、情報の破棄に合わせてフィルタを修正するように音声エンコーダ138を制御する。
【0035】
図2のネットワーク・アービタ24と同様に、ネットワーク・アービタ124は、複数の可変レート・ボコーダからレート・データを受信する。レート・データは、フィードフォーワード・データ30からの予測レート・データでもよく、あるいは符号化トラヒック・チャネル音声パケット28に重畳された同時レート・データでもよい。ネットワーク・アービタ134は、レート・データに基づいて、音声の符号化パケットの送信のために必要なリンク帯域幅を判定する。ネットワーク・アービタ134は、所要リンク帯域幅を、メモリから得た利用可能リンク帯域幅と比較する。可変レート・ボコーダが現在の音声パケットの符号化レートを低減するのに十分な時間がある場合、ネットワーク・アービタは、比較に応答して、ボコーダ・レート制御信号32を介して、この可変レート・ボコーダの符号化レートを選択的に制御する。
【0036】
次に、ネットワーク・アービタは、リンク上で符号化音声を出力する。選択された可変レート・ボコーダが符号化レートを変更するのに十分な時間がない場合、ネットワーク・アービタは、可憐レート・ボコーダから受信した音声パケット情報を破棄することにより、および/または音声パケット内のビットを除去することで音声パケット・レート情報を低減することにより、出力音声パケットを修正する。次に、ネットワーク・アービタは、出力符号化音声が出力前に修正されたかどうかを示すパケット修正制御信号132を、選択された可変レート・ボコーダに対して生成する。これは、この修正に基づいて行われる。ネットワーク・アービタは、出力符号化音声が修正された場合には、パケット修正制御信号に応答して、選択された可変レート・ボコーダを制御するためパケット修正制御信号を送信する。
【0037】
音声エンコーダ138は、パケット修正制御信号132を受信して、破棄された前回の音声パケットを復元し、以降の音声パケットを生成する際に用いられるフィルタ状態データを更新する。音声エンコーダ138は、Electronics Industries Association/Telecommunications Industries Association, Engineering Publications Office, 2001 Pennsylvania Avenue, Washington, D.C. 2006から入手可能なIS96Aと同等な手法、あるいは本譲受人に譲渡された米国特許第5,519,779号において開示される手法のような、フィルタ更新手法を利用してもよい。音声パケットへの修正が音声パケットを破棄する結果である場合、音声エンコーダ138は、パケット修正制御信号132に応答して、以降の音声パケットの音声パラメータを減衰(decay)する。
【0038】
音声パケット修正が音声パケット出力レートを低減する結果である場合、音声エンコーダ138は、以降のパケットにパケット低減方法を適用することによって、以降の音声パケットの符号化レートを変更する。パケット低減方法は、本譲受人に譲渡された米国特許第5,519,779号"Method and Apparatus for Inserting Signaling in a Communication System"において説明される種類のものでもよい。
【0039】
さらに別の実施例では、選択された可変レート・ボコーダが現在の音声パケットを再符号化するのに十分な時間がない場合、可変レート・ボコーダは元の選択されたレートにて処理を続けてから、本明細書に参考として含まれる米国特許第5,519,779号で説明されるようなレート低減方法を適用して、それに応じてフィルタ状態を更新する。
【0040】
以上からわかるように、開示の発明の一実施例は、ネットワーク・アービタに対するボコーダ・レート・データのフィードフォーワード情報を利用することにより、帯域幅条件の低減を容易にする。ネットワーク・アービタは、短期的なデータ条件を算出し、これを利用可能な容量と比較することによって、帯域幅ボトルネックの発生を予測する。また、ネットワーク・アービタは、帯域幅ボトルネックが予測される場合に、どのような措置を講ずるべきかを判定する。さらに、ネットワーク・アービタが特定のトラヒック・チャネル上で情報を破棄したり、あるいはパケットを修正すると、ネットワーク・アービタは、措置の種類を適切な可変レート・ボコーダに通信し、よってこの可変レート・ボコーダはそれに応じてフィルタを更新できる。本システムは、レート判定アルゴリズムによって本来算出されたレートよりも低いレートにて再符号化することを促進する。
【0041】
さまざまな態様における発明の他の変形および修正の実施は当業者に明白であり、発明は説明した特定の実施例によって制限されないことを理解されたい。セルラCDMA無線電話システムを特に参照して説明してきたが、本発明は他の音声関連システムにも適用可能である。従って、本明細書において用いられる音声パケット(speech packet)という用語は、スピーチでなくても任意のオーディオ信号を含む。また、ネットワーク・アービタおよび可変レート・ボコーダは、異なる位置であっても、あるいは他のネットワーク・アービタまたは可変レート・ボコーダのセットと多重化してもよい。従って、本明細書で開示・請求される基本的な原理の精神および範囲に入る任意のおよび一切の修正,変形または同等は、本発明によって網羅されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の一実施例により、符号化レートを制御するためのシステムを有する、セルラ無線電話システムなどの通信システムの例を概略的に示す。
【図2】 発明の一実施例により、符号化レートを制御するためのシステムのブロック図を概略的に示す。
【図3】 発明の一実施例により、符号化レートを制御する方法を概略的に示すフローチャートである。
【図4】 発明の一実施例により、通信システムにおいて符号化レートを制御するための方法をさらに詳細に示すフロー図である。
【図5】 発明の一実施例により、通信システムにおいて符号化レートを制御する方法の一部を概略的に示すフローチャートである。
【図6】 発明の一実施例により、符号化レートを制御するためのシステムにおける各信号のタイミングを概略的に表す図である。
【図7】 発明の別の実施例により、音声エンコーダを選択的に制御するための追加のネットワーク・アービタ制御機構を含む、通信システムにおいて符号化レートを制御するためのシステムの別の実施例を概略的に示すブロック図である。

Claims (5)

  1. 通信システムにおいて符号化レートを制御する方法であって:
    複数の可変レート・ボコーダからレート・データを受信する段階;
    前記レート・データに基づいて、音声の符号化パケットの送信のために所要リンク帯域幅を判定する段階;
    前記所要リンク帯域幅を利用可能なリンク帯域幅と比較する段階;
    前記比較に応答して、少なくとも一つの可変レート・ボコーダの選択的な制御のためのボコーダ・レート制御信号を生成し、前記少なくとも一つの可変レート・ボコーダの符号化レートを修正して、リンク帯域幅条件の低減を促進する段階;および
    前記レート・データが与えられた音声パケットにとって必要な可変レート・ボコーダ・レートを示すという信頼レベルを表すレート信頼データを、前記複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つから受信して、より低い信頼レベルを有する前記複数の可変レート・ボコーダからの少なくとも一つを選択的に制御して、選択された可変レート・ボコーダの符号化レートを低減する段階;
    によって構成されることを特徴とする方法。
  2. 前記受信する段階は:
    前記複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つから音声パケットの予測着信時間データを受信して、リンク帯域幅条件の低減を促進する段階であって、前記複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つは、前記予測着信時間データを生成し、前記予測着信時間データをネットワーク・アービタに送信して、リンク帯域幅条件の低減を促進する、段階;または
    前記複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つから、同期音声パケット送信の開始時間を表すシグナリング・パケット・データを受信する段階であって、前記複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つは、前記シグナリング・パケット・データを生成し、前記シグナリング・パケット・データを前記ネットワーク・アービタに送信して、リンク帯域幅条件の前記低減を促進する、段階;
    のうちのいずれかの段階より成ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 通信システムにおいて符号化レートを制御するシステムであって:
    ネットワーク・アービタであって、
    予測レート・データを前記ネットワーク・アービタに送信することにより、複数の可変レート・ボコーダから予測レート・データを受信する手段;
    前記予測レート・データが与えられた音声パケットにとって必要な可変レート・ボコーダ・レートを示すという信頼レベルを表すレート信頼レベル・データを、複数の可変レート・ボコーダのうちの少なくとも一つから受信する手段;
    所領リンク帯域幅を判定するために前記複数の可変レート・ボコーダからの予測レート・データを加算することにより、前記予測レート・データに基づいて、音声の符号化パケットの送信のために所要リンク帯域幅を判定する手段;
    前記所要リンク帯域幅を利用可能リンク帯域幅と比較する手段;および
    ボコーダ・レート制御信号に応答して、前記複数の可変レート・ボコーダの残りから受信したレート信頼レベル・データに比べて低いレート信頼レベルを有する少なくとも一つの可変レート・ボコーダの符号化レートを選択的に制御して、選択された可変レート・ボコーダの符号化レートを低減し、前記所要リンク帯域幅に対する帯域幅条件の低減を促進する手段であって、前記ネットワーク・アービタは、少なくとも一つの可変レート・ボコーダが現パケットの符号化を完了する前に、前記少なくとも一つの可変レート・ボコーダの選択的な制御を促進するボコーダ・レート制御信号を生成して、現パケットの符号化レートを変更する、手段;
    を含むネットワーク・アービタ;
    によって構成されることを特徴とするシステム。
  4. 前記ネットワーク・アービタは、少なくとも一つの可変レート・ボコーダが現パケットの符号化を完了した後に、前記少なくとも一つの可変レート・ボコーダの選 択的な制御を促進するボコーダ・レート制御信号を生成して、以降のパケットの符号化レートを変更することを特徴とする請求項3記載のシステム。
  5. 前記少なくとも一つの可変レート・ボコーダは、前記ボコーダ・レート制御信号に応答して、現在の符号化状態を解析し、現パケットについてより低い符号化レートでの再符号化が適切に達成できるかどうかを判定することを特徴とする請求項4記載のシステム
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