JP4042959B2

JP4042959B2 - Tris (diisobutyrylmethanate) neodymium and method for producing neodymium-substituted bismuth titanate ferroelectric thin film by chemical vapor deposition using the same

Info

Publication number: JP4042959B2
Application number: JP2002163569A
Authority: JP
Inventors: 弓恵奥原; 秀公門倉
Original assignee: Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
Current assignee: Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
Priority date: 2002-04-26
Filing date: 2002-04-26
Publication date: 2008-02-06
Anticipated expiration: 2022-04-26
Also published as: JP2003321417A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学気相成長法（以下ＣＶＤ法と表す）に用いられるトリス（竈−ジケトナート）ネオジムおよびそれを用いるネオジム置換チタン酸ビスマス強誘電体薄膜の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
高集積の不揮発性メモリーに（Ｂｉ_４−ｘ，Ｌｎ_ｘ）Ｔｉ_３Ｏ_１２（０＜ｘ＜１）（以下ＢＬｎＴと表す、ＬｎはランタノイドすなわちＬａからＬｕまでの元素を表す）や（Ｂｉ_４−ｘ，Ｌｎ_ｘ）（Ｔｉ_３−ｙ，Ｖ_ｙ）Ｏ_１２（０＜ｘ＜１、０＜ｙ＜０．２）（以下ＢＬｎＴＶと表す）の強誘電体薄膜が検討されている。ＬｎがＬａであるＢｉ_３．２５Ｌａ_０．７５Ｔｉ_３Ｏ_１２（以下ＢＬＴと表す）はＢ．Ｈ．Ｐａｒｋｅｔａｌ，Ｎａｔｕｒｅ，Ｖｏｌ．４０１，ｐ６８２（１４．Ｏｃｔ．１９９９）によって発明された。Ｌａの代わりにＮｄを使い、さらにＴｉの一部をＶで置換すると低温でより優れた強誘電特性を示すことが、渡辺、野口、宮山、船窪ら、第６２回応用物理学会講演予稿集ｐ３８７（２００１．９）で発表されている。
【０００３】
これらの薄膜を量産性よく製造する方法として、ＣＶＤ法が検討されている。その原料供給方式には、Ｂｉ，Ｌｎ，Ｔｉの各化合物をそのまま気化して供給する方式と、溶液にして気化供給する方式があるが、後者のほうが量産に向いている。
前者の方法としては、渡辺ら、第４８回応用物理学会講演予稿集ｐ５６１（２００１．３）は、ＢｉＭｅ_３、Ｌａ（ｄｐｍ）_３、Ｔｉ（ＯｉＰｒ）_４、ＶＯ（ＯＥｔ）_３をバブリングでそのまま気化供給し、Ｏ_２共存下で５４０℃の低温ＣＶＤを行い、（Ｂｉ_３．２５Ｌａ_０．７５）（Ｔｉ_２．９７Ｖ_０．０３）Ｏ_１２の強誘電体薄膜を作ったことを発表している。Ｌａ（ｄｐｍ）_３だけは固体なので、昇華供給であった。
さらに、渡辺ら、第４９回応用物理学会講演予稿集ｐ５２８（２００２．３）は、ＢｉＭｅ_３、Ｎｄ（ｔｍｏｄ）_３、Ｔｉ（ＯｉＰｒ）_４、ＶＯ（ＯＥｔ）_３をバブリングでそのまま気化供給し、Ｏ_２共存下で６３０℃のＣＶＤを行い、（Ｂｉ_３．６Ｎｄ_０．４）（Ｔｉ_２．９Ｖ_０．１）Ｏ_１２の強誘電体薄膜を作ったことを開示している。Ｎｄ（ｔｍｏｄ）_３｛トリス（２，２，６，６−テトラメチル−３，５−オクタンジオナート）ネオジム｝は特開平９−２２８０４９で開示されている化合物であり、その融点は１３４〜１３６℃である。
【０００４】
後者の溶液気化法に用いられるＬｎ源としては、従来トリス（ジピバロイルメタナート）ランタノイド（以下Ｌｎ（ｄｐｍ）_３と表す）が検討されてきた。しかしこの化合物は、融点が高く、Ｌａ（ｄｐｍ）_３では２６０℃であり、気化器での固体析出の可能性があり、また、溶解度の点で使用可能な有機溶媒が限られているという欠点があった。Ｌａ（ｔｍｏｄ）_３の融点は約２００℃であり、Ｎｄ（ｔｍｏｄ）_３ほど低い化合物ではなかった。よってランタノイド、特にＬａでは、より低い融点の化合物で、かつ低温でＣＶＤ成膜できる化合物が望まれていた。
【０００５】
日本国特許第２７９９７６３号では、ジピバロイルメタネート化合物に代わるＩＩＡ，ＩＩＩＡ，ＩＶＡ，ＩＢ族の多くの金属元素のトリス（２，６−ジメチル−３，５−ヘプタンジオネート）すなわちトリス（ジイソブチリルメタネート）とトリス（２，２，６−トリメチル−３，５−ヘプタンジオネート）が挙げられている。その特徴は、キャリヤーガスを導入して、気化同伴させて供給する場合、これらの化合物の気化温度と分解温度がはっきり離れており、不活性ガスに同伴される錯体量が従来品よりも多いため高速成膜が可能で、成膜された金属膜の特性も優れていることである。
本発明のトリス（ジイソブチリルメタナート）ランタノイド［トリス（２，６−ジメチル−３，５−ヘプタンジオナート）ランタノイド、Ｌｎ（Ｃ_９Ｈ_１５Ｏ_２）_３、以下Ｌｎ（ｄｉｂｍ）_３と表す］は、該特許のクレームに含まれるが、合成・同定はされていない。さらに、本発明化合物のＬａ（ｄｉｂｍ）_３、Ｎｄ（ｄｉｂｍ）_３の融点がそれぞれ１１０℃、１３０℃と低く、有機溶媒に非常によく溶け、溶液気化法で使用し、Ｌａ（ｄｐｍ）_３、Ｎｄ（ｄｐｍ）_３より低温でＬａ_２Ｏ_３、Ｎｄ_２Ｏ_３の堆積ができるということは、なんら示唆されていなかった。
【０００６】
より低い温度でＢＬｎＴ薄膜やＢＬｎＴＶ薄膜が成膜できれば、プロセス上、また表面平滑性などの膜特性が優れるので有利である。６００℃以下、好ましくはＡｌ配線が可能な４５０℃程度の基板温度で薄膜をつくることが望まれていたが、まだ溶液気化法で原料を供給して、６００℃以下で成膜した例はない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、溶液気化の原料として、Ｂｉ（ｄｐｍ）_３−Ｌａ（ｄｐｍ）_３−Ｔｉ（ＯｉＰｒ）_２（ｄｐｍ）_２の組合わせを用い、溶媒として酢酸ｎ−ブチルを用いてＢＬＴの成膜をしたところ、基板温度６００℃以下では、膜にＬａ_２Ｏ_３が入りにくく、大過剰のＬａ（ｄｐｍ）_３を供給しなければならず、問題であることがわかった。その原因はＬａ（ｄｐｍ）_３からのＬａ_２Ｏ_３堆積温度がＢｉ（ｄｐｍ）_３やＴｉ（ＯｉＰｒ）_２（ｄｐｍ）_２の堆積温度に比べて高いためと推定された。さらにＬａ（ｄｐｍ）_３は酢酸ｎ−ブチルに対する溶解度が０．４ｍｏｌ／Ｌと小さく、融点も２６０℃と高いため、溶媒の先飛びや配管の加熱不足が原因の固体析出を起こしやすいことがわかった。
【０００８】
本発明の目的は、上記問題を解決するために、そのＬａ_２Ｏ_３堆積温度がＬａ（ｄｐｍ）_３より低く、各種溶媒に対する十分な溶解度をもち、さらに融点が低いＬａ化合物を見つけ、６００℃以下で、ＢＬＴ薄膜の製造方法を提供することである。さらに同様な目的でＮｄなどのＬｎ化合物を見つけ、低温でのＢＬｎＴＶ薄膜の製造方法を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３やＮｄ（ｄｉｂｍ）_３を使えばＢＬｎＴ薄膜やＢＬｎＴＶ薄膜を６００℃以下の低温で成膜できること、さらに融点は約１１０℃と室温では固体であるが、有機溶媒によく溶け安定であること、２００〜２５０℃の気化温度で分解することなく気化し、その溶液の気化特性も優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【００１１】
本発明は、融点が低く、有機溶媒に非常によく溶け、溶液気化法で低温成膜が可能なＮｄ（ｄｉｂｍ） ₃ 、すなわち、トリス（ジイソブチリルメタナート）ネオジムである。
【００１３】
本発明は、溶液気化により原料を供給し、化学気相成長法でネオジム置換チタン酸ビスマス強誘電体薄膜を製造する方法において、ネオジム源としてトリス（ジイソブチリルメタナート）ネオジムを用いることを特徴とするネオジム置換チタン酸ビスマス強誘電体薄膜の製造方法である。
【００１４】
本発明は、基板温度が４５０〜６００℃であることを特徴とする上記記載のネオジム置換チタン酸ビスマス強誘電体薄膜の製造方法である。
【００１５】
本発明は、ビスマス源としてトリス（ジピバロイルメタナート）ビスマスまたはトリフェニルビスマス、チタン源としてジ（イソプロポキシ）ビス（ジピバロイルメタナート）チタンまたはジ（イソプロポキシ）ビス（ジイソブチリルメタナート）チタンと酸化剤を用いることを特徴とする上記記載のネオジム置換チタン酸ビスマス強誘電体薄膜の製造方法である。
【００１６】
【発明の実施の形態】
Ｌｎ（ｄｉｂｍ）_３の製法は、Ｒ．Ｃ．Ｙｏｕｎｇ，Ａ．Ａｒｃｈ，Ｉｎｏｒｇ．Ｓｙｎｔｈ．Ｖｏｌ．２，１２１（１９４６）に記載された、金属塩の水溶液にβ−ジケトンを直接に加えて水に不溶な金属キレートを析出させて得る製法を基に、改良を加えた方法である。以下Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３を例にして説明する。
【００１７】
硝酸ランタンと１〜１．１当量のｄｉｂｍＨを水−アルコール溶媒中に溶かし、ｐＨ７〜８となるまでアンモニア水を加えるとＬａ（ｄｉｂｍ）_３の粗結晶が得られる。これをデカンテーションによって分離した後、溶媒、未反応ｄｉｂｍＨを常圧〜減圧で留去する。精製は再結晶でも可能であるが、０．０１〜１Ｔｏｒｒでの真空蒸留が好ましい。こうすることにより溶液気化用原料として最適な、パーティクルや不揮発分を含まない、完全な揮発成分のみのＬａ（ｄｉｂｍ）_３が得られる。
【００１８】
以下に参考例１で得られたＬａ（ｄｉｂｍ）₃の同定とＣＶＤに必要な物性の測定結果を記す。
（１）組成分析
ＩＣＰ発光分光分析の結果
Ｌａ分析値２２．７％（理論値２３．０％）
（２）不純物分析
ＩＣＰ発光分光分析の結果（単位ｐｐｍ）
Ｋ＜１，Ｎａ５，Ｍｇ＜１，Ｃａ＜１，Ｆｅ＜２，Ｃｕ＜２，Ｚｎ＜１，であり、高純度であった。また、全Ｃｌ分析の結果、Ｃｌは＜２ｐｐｍであった。
【００１９】
（３）ＥＩ−ＭＳ
測定条件
装置：ＪＥＯＬＡＸ５０５Ｗ、イオン化法：ＥＩ、導入法：直接導入法、イオン化エネルギー：７０ｅＶ、
測定結果を図１に示した。
主なｍ／ｚと強度（％）とそのイオン種を以下に列挙した。
ｍ／ｚ＝６０４（２６％）Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３ ^＋分子イオン
５６１（１３％）Ｌａ（ｄｉｂｍ）_２（Ｍｅ_２ＨＣＣＯＣＨＣＯ）^＋４４９（１００％）Ｌａ（ｄｉｂｍ）_２ ^＋
【００２０】
（４）^１Ｈ−ＮＭＲ
測定条件
装置：ＢＲＵＫＥＲＡＣ３００Ｐ（３００ＭＨｚ）、溶媒：ベンゼン−ｄ_６、方法：１Ｄ、
測定結果を図２に示した。
δ_Ｈ（ｐｐｍ）と（帰属）を以下に列挙する。
１．０３＋１．１８＋１．２０（３６Ｈ，ＣＨ（ＣＨ _３）_２）
２．５１（６Ｈ，ＣＨ（ＣＨ_３）_２）
５．３１＋５．５２（３Ｈ，ＣＨ）
【００２１】
（５）ＦＴ−ＩＲ
測定条件
装置：ＳＨＩＭＡＤＺＵＦＴ−ＩＲ８６００、
方法：トルエン溶液をＫＢｒ板にキャスト後トルエンを蒸発除去した。
分解能：４．０ｃｍ^−１、
測定結果を図３に示した。
スペクトル（ｃｍ^−１）
２９６３，２９２１，２８７０，１５９３，１５３１，１５０４，１４２７，１３８３，１３６０，１３３１，１３１３，１２３２，１１５５，１０９２，１０５７，９５９，９１８，７８９，７６０，４３０，
【００２２】
以上の結果からＬａ（ｄｉｂｍ）_３と同定した。
【００２３】
（６）性状と融点
淡橙色固体
融点１１０℃
【００２４】
（７）蒸気圧
１９５℃／０．１Ｔｏｒｒ
【００２５】
（８）ＴＧ−ＤＴＡ
測定条件
昇温速度１０．０ｄｅｇ／ｍｉｎ
測定はＡｒ１気圧とＡｒ２Ｔｏｒｒの２条件で行った。
Ａｒ２００ｓｃｃｍ、１気圧、試料１２．１９ｍｇの結果を図４に示す。
Ａｒ５０ｓｃｃｍ、２Ｔｏｒｒ、試料１６．５５ｍｇの結果を図５に示す。
図４、５よりＬａ（ｄｉｂｍ）_３は２５０℃で熱分解している様子はない。しかし図４よりＬａ（ｄｉｂｍ）_３は３５０℃付近から熱分解していることがわかる。また、図５より３００℃での気化率が９９．５６％で１００％ではないが、試料皿には何も残っていなかったことから、完全に気化したと考えられる。
【００２６】
（９）溶解度
溶媒１Ｌに室温で溶解する質量（単位ｇ）を表１に示す。
【００２７】
【表１】

【００２８】
比較にＬａ（ｄｐｍ）_３の酢酸ｎ−ブチル中への溶解度は３００ｇ、トルエン、ヘキサンにはまったく溶けないことから、Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３がかなりよくこれらの溶媒に溶けることがわかる。溶媒種の選択範囲が非常に広くなった。
【００２９】
Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３のＣＶＤで基板へのＬａ_２Ｏ_３の堆積が確認される下限の基板温度を実施例３で調べた結果、約４００℃であった。この温度は比較例１の結果、Ｌａ（ｄｐｍ）_３の約５００℃に比べ、約１００℃ほど低かった。これは、ｄｉｂｍ基の方がｄｐｍ基より、低温で酸化分解するためと考えられる。すなわちＬａ（ｄｉｂｍ）_３の方がＰＬＺＴ膜を低温で形成可能なことを表している。
なお温度の絶対値は、ＣＶＤの圧力や酸化ガスの種類により異なるが、両者の傾向は変わらない。
【００３０】
本発明のＢＬＴやＢＬｎＴＶ膜形成用の１成分であるＢｉ化合物は、Ｂｉ（ｄｐｍ）_３またはＢｉＰｈ_３である。またＴｉ化合物は、Ｔｉ（ＯｉＰｒ）_２（ｄｐｍ）_２あるいはＴｉ（ＯｉＰｒ）_２（ｄｉｂｍ）_２である。またＶ化合物は、Ｖ（ｄｐｍ）_３が使える。
【００３１】
原料溶液の供給方法は、Ｂｉ、Ｌｎ、Ｔｉ、Ｖ化合物の個々の溶液を、それぞれのソースシリンダーから計量、気化器直前で混合され、一つの気化器で気化された後、ＣＶＤ室に供給する方法と、Ｂｉ、Ｌｎ、Ｔｉ、Ｖ化合物を１つの溶液に含んだ原料を用い、その溶液を気化器で気化後、ＣＶＤ室に供給する方法がある。前者は、溶液のポットライフが一溶液法に比べ長く、気化器を一つにする装置上の利点もある。後者は、供給装置が最も簡素化され、しかも溶液の組成均一性や得られた膜組成の均一性が優れている。
【００３２】
本発明では、ＢＬｎＴやＢＬｎＴＶ成膜の基板温度が４５０〜６００℃である。Ｂｉ、Ｌｎ、Ｔｉ、Ｖ源を低温堆積可能な化合物を使うことにより、このような低温でも良好な強誘電性を示す膜が得られる。酸化ガスとしては、Ｏ_２、Ｏ_３、Ｎ_２Ｏ、ＮＯ_２などが使える。ＣＶＤ室の圧力は、０．００１〜１０Ｔｏｒｒである。
【００３３】
【参考例１】
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃の製造
攪拌子を備えた３００ｍｌ三つ口フラスコにメタノール１００ｍｌとｄｉｂｍＨ１２．５ｇ（８０．０ｍｍｏｌ）を仕込み、次いで硝酸ランタン六水和物１０．４ｇ（２４．２ｍｍｏｌ）をイオン交換水１５．９ｇで溶解した溶液を攪拌下添加た。次いで２８％アンモニア水５．０ｇをイオン交換水１０．０ｇで希釈したものを滴下ロートより添加すると、液中に白色の粗製Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃が析出しはじめ、液温もわずかに上昇し、反応溶液はｐＨ７．５となった。これをそのまま室温で２時間攪拌した後、粗製Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃の結晶をデカンテーションで分離して分離・回収した。回収した結晶を釜温度１００〜１１０℃、圧力１〜２Ｔｏｒｒで溶媒や末反応ｄｉｂｍＨを留去し、粗製Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃を得た。この粗製Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃を、加熱温度２４０℃、圧力０．１〜０．２Ｔｏｒｒで蒸留し、精製品８．４ｇを得た。収率５７．９％であった。
【００３４】
【実施例１】
Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃の製造
攪拌子を備えた３００ｍｌ三つ口フラスコにメタノール７０ｍｌとｄｉｂｍＨ１０．０ｇ（６４．０ｍｍｏｌ）を仕込み、次いで硝酸ネオジム５．２水和物８．０ｇ（２０．３ｍｍｏｌ）をイオン交換水１５．７ｇで溶解した紫色溶液を撹拌下添加した。次いで２８％アンモニア水４．２ｇをイオン交換水１０．７ｇで希釈したものを滴下ロートより添加すると、液温がわずかに上昇し、反応溶液はｐＨ７．０となった。これをそのまま室温で２時間撹拌した後、１時間静置すると朱色のゼリー状粗製Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃が沈殿し、上澄液は無色透明液となった。次いでデカンテーションで分離・回収したゼリー状結晶を釜温度１００〜１１０℃、圧力１〜２Ｔｏｒｒで溶媒や未反応ｄｉｂｍＨを留去し、粗製Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃を得た。この粗製Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃を、加熱温度２２０℃、圧力０．１〜０．２Ｔｏｒｒで蒸留し、精製品８．１ｇを得た。収率６５．３％であった。
【００３５】
得られたＮｄ（ｄｉｂｍ）_３の分析と物性をＬａ（ｄｉｂｍ）_３と同様に測定し、その結果を以下に記した。
Ｎｄ分析値：２４．０％（理論値２３．６％）
不純物分析値（ｐｐｍ）：Ｋ３，Ｍｇ２，Ｆｅ９，Ｃｕ＜２，Ｚｎ＜１，Ｃｌ＜２，
性状：赤紫色固体、融点１３０℃
蒸気圧：１９０℃／０．１Ｔｏｒｒ
ＴＧ−ＤＴＡ：Ａｒ２００ｓｃｃｍ、１気圧、試料１６．６ｍｇ、
測定結果を図６に示す。
Ｎｄ（ｄｉｂｍ）_３は３５０℃付近から熱分解していることがわかる。
溶解度：溶媒１Ｌに室温で溶解する質量（単位ｇ）を表２に示す。
【００３６】
【表２】

【００３７】
【参考例２】
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃のＣＶＤによるＬａ₂Ｏ₃膜の成膜
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃の酢酸ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／１）０．１ｍｌ／ｍｉｎを２５０℃の気化器に送り、予熱したＡｒガス２００ｓｃｃｍとともに蒸発させ、ＣＶＤ室に送った。これに予熱したＯ₂ガス１００ｓｃｃｍをＣＶＤ室入り口で混合し、反応圧力１Ｔｏｒｒ、４００〜５００℃の加熱されたＳｉ基板上に導き、熱分解堆積させた。２０分後、基板を取り出し膜厚測定すると、４００℃で約１５ｎｍのＬａ₂Ｏ₃膜が形成されていた。５００℃では約５５ｎｍであった。
【００３８】
【比較例１】
Ｌａ（ｄｐｍ）₃のＣＶＤによるＬａ₂Ｏ₃膜の成膜
参考例２において、Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃をＬａ（ｄｐｍ）₃に代えた他は、参考例２と同様にした。４００℃では、Ｌａ₂Ｏ₃膜は形成されていなかった。５００℃では約２０ｎｍであった。
【００３９】
【参考例３】
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃溶液を用いたＢＬＴ膜の製造
Ｂｉ（ｄｐｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／１）を０．３２ｍｌ／ｍｉｎで送り、Ｔｉ（ＯｉＰｒ）₂（ｄｐｍ）₂の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／ｌ）を０．１ｍｌ／ｍｉｎで送り、Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／ｌ）を０．３ｍｌ／ｍｉｎで送り、この３液を気化器直前で混合し、２４０℃の気化器で、予熱したＡｒガス３００ｓｃｃｍとともに気化させ、ＣＶＤ室に送った。これと予熱したＯ₂ガス７００ｓｃｃｍとをＣＶＤ室入り口で混合し、反応圧１Ｔｏｒｒ、５００℃に加熱されたＰｔ（１１１）／ＳｉＯ₂／Ｓｉ基板上に導き、熱分解堆積させた。２０分後基板を取り出し膜厚測定すると２００ｎｍの膜が形成されていた。この膜はＸＲＤよりペロブスカイト相のＢＬＴで、組成分析の結果、Ｂｉ：Ｌａ：Ｔｉ＝３．２：０．８：３．０であった。
【００４０】
【比較例２】
Ｌａ（ｄｐｍ）₃溶液を用いたＢＬＴ膜の製造
参考例３において、Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃をＬａ（ｄｐｍ）₃に代えた他は、参考例３と同様にして、成膜した。しかし膜組成分析の結果、Ｂｉ：Ｌａ：Ｔｉ＝３．８：０．２：３．０とＬａが少なく、良好なペロブスカイト相は形成されなかった。
【００４１】
【実施例２】
Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃溶液を用いた（Ｂｉ_3.6Ｎｄ_0.4）（Ｔｉ_2.9Ｖ_0.1）Ｏ₁₂膜の製造
Ｂｉ（ｄｐｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／ｌ）を０．３６ｍｌ／ｍｉｎで送り、Ｎｄ（ｄｉｂｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／ｌ）を０．０４ｍｌ／ｍｉｎで送り、Ｔｉ（ＯｉＰｒ）₂（ｄｐｍ）₂の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．１ｍｏｌ／ｌ）を０．３０ｍｌ／ｍｉｎで送り、Ｖ（ｄｐｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液（濃度０．０１ｍｏｌ／ｌ）を０．１０ｍｌ／ｍｉｎで送り、この４液を気化器直前で混合し、２４０℃の気化器で、予熱したＡｒガス３００ｓｃｃｍとともに気化させ、ＣＶＤ室に送った。これと予熱したＯ₂ガス７００ｓｃｃｍとをＣＶＤ室入り口で混合し、反応圧１Ｔｏｒｒ、５００℃に加熱されたＰｔ（１１１）／ＳｉＯ₂／Ｓｉ基板上に導き、熱分解堆積させた。２０分後基板を取り出し膜厚測定すると２００ｎｍの膜が形成されていた。この膜は、ＸＲＤよりＢｉ₄Ｔｉ₃Ｏ₁₂と同様にＣ軸配向膜であった。この膜を溶解し、組成分析した結果、Ｂｉ：Ｎｄ：Ｔｉ：Ｖ＝３．６：０．４：２．９：０．１であった。
【００４２】
【参考例４】
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃の酢酸ｎ−ブチル溶液のポットライフ
Ｌａ（ｄｉｂｍ）₃３．０ｇ（５ｍｍｏｌ）をメスフラスコに入れ、脱酸素した水分１５ｐｐｍの酢酸ｎ−ブチルで５０ｍｌとし、気相部を乾燥Ａｒとし、密封した。この溶液を室温に保ち、３ケ月後に色、濁りの生成を観察したが、淡黄色の完全透明状態が保たれていた。この３ケ月後の溶液をフラスコにとり、室温真空下で溶媒を蒸発除去し、次いで、２４０℃で真空蒸留したところ、全量が蒸発回収され、フラスコ内壁に薄い茶色の膜がわずかに残った程度であった。気化特性は全く変化していず、正常であることがわかった。よって３ケ月のポットライフがあると言える。
【００４３】
【発明の効果】
溶液気化方式のＣＶＤ法でＢＬＴやＢＬｎＴＶ薄膜を成膜する場合、Ｌｎ源としてＬａ（ｄｉｂｍ）_３やＮｄ（ｄｉｂｍ）_３を用いることにより、基板温度４５０〜６００℃の低温で成膜できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３のＥＩ−ＭＳによる測定結果を示す図である。
【図２】Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３の^１Ｈ−ＮＭＲによる測定結果を示す図である。
【図３】Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３のＦＴ−ＩＲによる測定結果を示す図である。
【図４】Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３の１気圧でのＴＧ−ＤＴＡによる測定結果を示す図である。
【図５】Ｌａ（ｄｉｂｍ）_３の１０ＴｏｒｒでのＴＧ−ＤＴＡによる測定結果を示す図である。
【図６】Ｎｄ（ｄｉｂｍ）_３の１気圧でのＴＧ−ＤＴＡによる測定結果を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to tris (竈 -diketonate) neodymium used in chemical vapor deposition (hereinafter referred to as CVD) and a method for producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film using the same.
[0002]
[Prior art]
(Bi _4-x , Ln _x ) Ti ₃ O ₁₂ (0 <x <1) (hereinafter referred to as BLnT, Ln represents an element from lanthanoid, that is, La to Lu) or (Bi _{4 _{_{_{-x, Ln x) (Ti 3}}}} -y, V y) O 12 (0 <x <1,0 <y <0.2) ferroelectric thin film (hereinafter referred to as BLnTV) has been studied. Bi _3.25 La _0.75 Ti ₃ O ₁₂ (hereinafter referred to as BLT) in which Ln is La H. Park et al, Nature, Vol. 401, p682 (14. Oct. 1999). When Nd is used instead of La and a part of Ti is replaced with V, it exhibits better ferroelectric properties at low temperatures. Watanabe, Noguchi, Miyayama, Funaboku et al., Proc. (2001.9).
[0003]
A CVD method has been studied as a method for producing these thin films with high productivity. The raw material supply method includes a method in which each compound of Bi, Ln, and Ti is vaporized and supplied as it is, and a method in which the compound is vaporized and supplied as a solution, but the latter is more suitable for mass production.
As for the former method, Watanabe et al., 48th JSAP Conference Proceedings p561 (2001.3), BiMe ₃ , La (dpm) ₃ , Ti (OiPr) ₄ , VO (OEt) ₃ are bubbling as they are. Announced that vaporized supply and low temperature CVD at 540 ° C. in the presence of O ₂ to produce a ferroelectric thin film of (Bi _3.25 La _0.75 ) (Ti _2.97 V _0.03 ) O ₁₂ is doing. Since only La (dpm) ₃ was a solid, it was a sublimation supply.
Furthermore, Watanabe et al., Proceedings of the 49th Japan Society of Applied Physics, p528 (2002. 2), vaporizes and supplies BiMe ₃ , Nd (tmod) ₃ , Ti (OiPr) ₄ , and VO (OEt) ₃ as they are. It discloses that a ferroelectric thin film of (Bi _3.6 Nd _0.4 ) (Ti _2.9 V _0.1 ) O ₁₂ was formed by performing CVD at 630 ° C. in the presence of O ₂ . Nd (tmod) ₃ {Tris (2,2,6,6-tetramethyl-3,5-octanedionate) neodymium} is a compound disclosed in JP-A-9-228049, and has a melting point of 134-136. ° C.
[0004]
As an Ln source used in the latter solution vaporization method, tris (dipivaloylmethanate) lanthanoid (hereinafter referred to as Ln (dpm) ₃ ) has been studied. However, this compound has a high melting point, 260 ° C. in La (dpm) ₃ , may cause solid precipitation in a vaporizer, and has a drawback that usable organic solvents are limited in terms of solubility. was there. La (tmod) _{3 had} a melting point of about 200 ° C. and was not as low as Nd (tmod) ₃ . Therefore, for lanthanoids, especially La, a compound having a lower melting point and capable of forming a CVD film at a low temperature has been desired.
[0005]
In Japanese Patent No. 2799763, tris (2,6-dimethyl-3,5-heptanedionate) or tris of many metal elements of the IIA, IIIA, IVA, and IB groups, which replace the dipivaloylmethanate compound. Diisobutyrylmethanate) and tris (2,2,6-trimethyl-3,5-heptanedionate). The feature is that when a carrier gas is introduced and supplied with vaporization, the vaporization temperature and decomposition temperature of these compounds are clearly separated, and the amount of complex entrained in the inert gas is larger than that of the conventional product. High-speed film formation is possible, and the characteristics of the formed metal film are excellent.
Tris (diisobutyrylmethanate) lanthanoid [tris (2,6-dimethyl-3,5-heptanedionate) lanthanoid, Ln (C ₉ H ₁₅ O ₂ ) ₃ , hereinafter referred to as Ln (divm) ₃ ] Is included in the claims of the patent, but not synthesized or identified. Furthermore, the melting points of La (divm) ₃ and Nd (divm) ₃ of the compounds of the present invention are as low as 110 ° C. and 130 ° C., respectively, and they are very well soluble in organic solvents and used in the solution vaporization method, La (dpm) ₃ , There was no suggestion that La ₂ O ₃ and Nd ₂ O ₃ can be deposited at a temperature lower than Nd (dpm) ₃ .
[0006]
If a BLnT thin film or a BLnTV thin film can be formed at a lower temperature, it is advantageous in terms of process and film characteristics such as surface smoothness. Although it was desired to form a thin film at a substrate temperature of 600 ° C. or lower, preferably about 450 ° C. capable of Al wiring, there is no example of forming a film at 600 ° C. or lower by supplying raw materials by a solution vaporization method. .
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors use a combination of Bi (dpm) ₃ -La (dpm) ₃ -Ti (OiPr) ₂ (dpm) ₂ as a raw material for solution vaporization, and use n-butyl acetate as a solvent. As a result of film formation, it was found that when the substrate temperature was 600 ° C. or lower, La ₂ O ₃ was difficult to enter the film, and a large excess of La (dpm) ₃ had to be supplied, which was a problem. The cause was estimated to be that the La ₂ O ₃ deposition temperature from La (dpm) ₃ was higher than the deposition temperature of Bi (dpm) ₃ and Ti (OiPr) ₂ (dpm) ₂ . Furthermore, since La (dpm) ₃ has a low solubility in n-butyl acetate of 0.4 mol / L and a high melting point of 260 ° C., it turns out that solid precipitation is likely to occur due to solvent jumping and insufficient heating of piping. It was.
[0008]
The object of the present invention is to find a La compound having a La ₂ O ₃ deposition temperature lower than La (dpm) ₃ , sufficient solubility in various solvents, and having a low melting point, in order to solve the above-mentioned problem. The following is to provide a method for manufacturing a BLT thin film. Another object is to find a Ln compound such as Nd for the same purpose and to provide a method for producing a BLnTV thin film at a low temperature.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention can form a BLnT thin film or a BLnTV thin film at a low temperature of 600 ° C. or less by using La (divm) ₃ or Nd (divm) ₃ , and the melting point is about 110 ° C., which is solid at room temperature. It was found that it was well dissolved in an organic solvent and was stable, vaporized without decomposition at a vaporization temperature of 200 to 250 ° C., and the vaporization characteristics of the solution were excellent, and the present invention was completed.
[0011]
The present invention is Nd (divm) ₃ , that is, tris (diisobutyrylmethanate) neodymium, which has a low melting point, dissolves very well in an organic solvent, and can be formed at a low temperature by a solution vaporization method .
[0013]
The present invention is characterized in that tris (diisobutyryl methanate) neodymium is used as a neodymium source in a method of supplying a raw material by solution vaporization and producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film by chemical vapor deposition. A neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film.
[0014]
The present invention is the method for producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film as described above, wherein the substrate temperature is 450 to 600 ° C.
[0015]
The present invention relates to tris (dipivaloylmethanato) bismuth or triphenylbismuth as a bismuth source, di (isopropoxy) bis (dipivaloylmethanato) titanium or di (isopropoxy) bis (diisobutylene) as a titanium source. Rumethanate) A method for producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film as described above, wherein titanium and an oxidizing agent are used.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The manufacturing method of Ln (divm) ₃ is R.R. C. Young, A .; Arch, Inorg. Synth. Vol. No. 2,121 (1946) is an improved method based on a production method obtained by adding a β-diketone directly to an aqueous solution of a metal salt to precipitate a metal chelate insoluble in water. Hereinafter, La (divm) ₃ will be described as an example.
[0017]
When lanthanum nitrate and 1-1.1 equivalents of dmmH are dissolved in a water-alcohol solvent and ammonia water is added until the pH is 7-8, crude crystals of La (divm) ₃ are obtained. After separating this by decantation, the solvent and unreacted divmH are distilled off under normal pressure to reduced pressure. Purification can be performed by recrystallization, but vacuum distillation at 0.01 to 1 Torr is preferred. By doing so, La (divm) _{3 which} is optimal as a solution vaporizing raw material and does not contain particles and non-volatile components and contains only complete volatile components can be obtained.
[0018]
The identification results of La (divm) ₃ obtained in Reference Example 1 and the measurement results of physical properties necessary for CVD are described below.
(1) Composition analysis Results of ICP emission spectroscopic analysis La analysis value 22.7% (theoretical value 23.0%)
(2) Impurity analysis Results of ICP emission spectroscopic analysis (unit: ppm)
K <1, Na 5, Mg <1, Ca <1, Fe <2, Cu <2, Zn <1, and high purity. As a result of total Cl analysis, Cl was <2 ppm.
[0019]
(3) EI-MS
Measurement condition apparatus: JEOL AX505W, ionization method: EI, introduction method: direct introduction method, ionization energy: 70 eV,
The measurement results are shown in FIG.
The main m / z, strength (%) and ionic species are listed below.
m / z = 604 (26%) La (divm) ₃ ⁺ Molecular ion 561 (13%) La (divm) ₂ (Me ₂ HCCOCHCO) ⁺ 449 (100%) La (divm) ₂ ⁺
[0020]
(4) ¹ H-NMR
Measurement condition apparatus: BRUKER AC300P (300 MHz), solvent: benzene-d ₆ , method: 1D,
The measurement results are shown in FIG.
δ _H (ppm) and (assignment) are listed below.
1.03 + 1.18 + 1.20 (36H, CH (C H ₃ ) ₂ )
2.51 (6H, C H (CH ₃ ) ₂ )
5.31 + 5.52 (3H, C H )
[0021]
(5) FT-IR
Measuring condition apparatus: SHIMADZU FT-IR8600,
Method: After the toluene solution was cast on a KBr plate, toluene was removed by evaporation.
Resolution: 4.0 cm ⁻¹ ,
The measurement results are shown in FIG.
Spectrum (cm ⁻¹ )
2963, 2921, 2870, 1593, 1531, 1504, 1427, 1383, 1360, 1331, 1313, 1232, 1155, 1092, 1057, 959, 918, 789, 760, 430,
[0022]
From the above results, it was identified as La (divm) ₃ .
[0023]
(6) Properties and melting point Light orange solid melting point 110 ° C
[0024]
(7) Vapor pressure 195 ° C / 0.1 Torr
[0025]
(8) TG-DTA
Measurement condition heating rate 10.0 deg / min
The measurement was performed under two conditions of Ar1 atmospheric pressure and Ar2 Torr.
FIG. 4 shows the results of Ar 200 sccm, 1 atmosphere, and sample 12.19 mg.
The results for Ar 50 sccm, 2 Torr, and sample 16.55 mg are shown in FIG.
4 and 5, La (divm) ₃ is not thermally decomposed at 250 ° C. However, it can be seen from FIG. 4 that La (divm) ₃ is thermally decomposed from around 350 ° C. Further, from FIG. 5, the vaporization rate at 300 ° C. is 99.56%, not 100%, but nothing is left in the sample dish, so that it is considered that the vaporization is complete.
[0026]
(9) Solubility The mass (unit: g) dissolved in 1 L of solvent at room temperature is shown in Table 1.
[0027]
[Table 1]

[0028]
For comparison, the solubility of La (dpm) ₃ in n-butyl acetate is 300 g, and since it does not dissolve at all in toluene and hexane, it can be seen that La (divm) ₃ is quite well soluble in these solvents. The selection range of solvent species has become very wide.
[0029]
As a result of examining the lower limit substrate temperature at which deposition of La ₂ O ₃ on the substrate was confirmed by CVD of La (divm) ₃ in Example 3, it was about 400 ° C. As a result of Comparative Example 1, this temperature was about 100 ° C. lower than about 500 ° C. of La (dpm) ₃ . This is probably because the divm group is oxidatively decomposed at a lower temperature than the dpm group. That is, La (divm) ₃ indicates that the PLZT film can be formed at a low temperature.
The absolute value of the temperature varies depending on the CVD pressure and the type of oxidizing gas, but the tendency of both does not change.
[0030]
The Bi compound which is one component for forming the BLT or BLnTV film of the present invention is Bi (dpm) ₃ or BiPh ₃ . The Ti compound is Ti (OiPr) ₂ (dpm) ₂ or Ti (OiPr) ₂ (divm) ₂ . As the V compound, V (dpm) ₃ can be used.
[0031]
In the raw material solution supply method, individual solutions of Bi, Ln, Ti, and V compounds are weighed from the respective source cylinders, mixed immediately before the vaporizer, vaporized by one vaporizer, and then supplied to the CVD chamber. There is a method and a method of using a raw material containing Bi, Ln, Ti, and V compounds in one solution, and vaporizing the solution with a vaporizer, and then supplying it to the CVD chamber. The former has the advantage that the pot life of the solution is longer than that of the one-solution method, and there is an advantage on an apparatus in which one vaporizer is used. In the latter, the supply device is most simplified, and the composition uniformity of the solution and the uniformity of the obtained film composition are excellent.
[0032]
In the present invention, the substrate temperature for film formation of BLnT or BLnTV is 450 to 600 ° C. By using a compound capable of depositing Bi, Ln, Ti, and V sources at a low temperature, a film showing good ferroelectricity can be obtained even at such a low temperature. As the oxidizing gas, O ₂ , O ₃ , N ₂ O, NO ₂ or the like can be used. The pressure in the CVD chamber is 0.001 to 10 Torr.
[0033]
[ Reference Example 1]
Production of La (divm) ₃ A 300 ml three-necked flask equipped with a stirrer was charged with 100 ml of methanol and 12.5 g (80.0 mmol) of dibmH, and then ion-exchanged 10.4 g (24.2 mmol) of lanthanum nitrate hexahydrate. A solution dissolved in 15.9 g of water was added with stirring. Next, when a solution obtained by diluting 5.0 g of 28% aqueous ammonia with 10.0 g of ion-exchanged water is added from a dropping funnel, white crude La (divm) ₃ starts to precipitate in the liquid, and the liquid temperature slightly increases. The reaction solution became pH 7.5. This was stirred as it was at room temperature for 2 hours, and then crude La (divm) ₃ crystals were separated and collected by decantation. The recovered crystals were subjected to distillation of the solvent and the end reaction divmH at a pot temperature of 100 to 110 ° C. and a pressure of 1 to 2 Torr to obtain crude La (divm) ₃ . This crude La (divm) ₃ was distilled at a heating temperature of 240 ° C. and a pressure of 0.1 to 0.2 Torr to obtain 8.4 g of a purified product. The yield was 57.9%.
[0034]
[Example 1 ]
Production of Nd (divm) ₃ A 300 ml three-necked flask equipped with a stirrer was charged with 70 ml of methanol and 10.0 g (64.0 mmol) of dibMH, and then 8.0 g (20.3 mmol) of neodymium nitrate 5.2 hydrate. A purple solution dissolved in 15.7 g of ion-exchanged water was added with stirring. Next, a solution obtained by diluting 4.2 g of 28% aqueous ammonia with 10.7 g of ion-exchanged water was added from a dropping funnel, the liquid temperature slightly increased, and the reaction solution became pH 7.0. This was stirred at room temperature for 2 hours and allowed to stand for 1 hour. Then, vermilion jelly-like crude Nd (divm) ₃ precipitated and the supernatant became a colorless transparent liquid. Subsequently, the solvent and unreacted divmH were distilled off from the jelly-like crystals separated and collected by decantation at a kettle temperature of 100 to 110 ° C. and a pressure of 1 to 2 Torr to obtain crude Nd (divm) ₃ . This crude Nd (divm) ₃ was distilled at a heating temperature of 220 ° C. and a pressure of 0.1 to 0.2 Torr to obtain 8.1 g of a purified product. The yield was 65.3%.
[0035]
The analysis and physical properties of the obtained Nd (divm) ₃ were measured in the same manner as La (divm) ₃ and the results are described below.
Nd analysis value: 24.0% (theoretical value 23.6%)
Impurity analysis value (ppm): K3, Mg2, Fe9, Cu <2, Zn <1, Cl <2,
Properties: Magenta solid, melting point 130 ° C
Vapor pressure: 190 ° C / 0.1 Torr
TG-DTA: Ar200sccm, 1 atmosphere, sample 16.6mg,
The measurement results are shown in FIG.
It can be seen that Nd (divm) ₃ is thermally decomposed from around 350 ° C.
Solubility: Table 2 shows the mass (unit: g) dissolved in 1 L of solvent at room temperature.
[0036]
[Table 2]

[0037]
[ Reference Example 2 ]
La (dibm) ₃ of by CVD La ₂ O ₃ film deposition La (dibm) ₃ butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / 1) sends a 0.1 ml / min to a vaporizer 250 ° C., preheated Ar Evaporated with 200 sccm of gas and sent to the CVD chamber. This was mixed with 100 sccm of preheated O ₂ gas at the entrance of the CVD chamber, led to a heated Si substrate at a reaction pressure of 1 Torr and 400 to 500 ° C., and pyrolyzed and deposited. After 20 minutes, the substrate was taken out and the film thickness was measured. As a result, a La ₂ O ₃ film of about 15 nm was formed at 400 ° C. It was about 55 nm at 500 ° C.
[0038]
[Comparative Example 1]
Formation of La ₂ O ₃ film by CVD of La (dpm) ₃
Reference Example 2, except that instead of La (dibm) ₃ in La (dpm) ₃ were the same as in Reference Example 2. At 400 ° C., no La ₂ O ₃ film was formed. At 500 ° C., it was about 20 nm.
[0039]
[ Reference Example 3 ]
Production of BLT film using La (divm) ₃ solution An n-butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / 1) of Bi (dpm) ₃ was fed at 0.32 ml / min, and Ti (OiPr) ₂ (dpm) ₂ An n-butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / l) was sent at 0.1 ml / min, and an n-butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / l) in La (divm) ₃ was sent at 0.3 ml / min. These three liquids were mixed immediately before the vaporizer, vaporized with a preheated Ar gas of 300 sccm in a vaporizer at 240 ° C., and sent to the CVD chamber. This was mixed with 700 sccm of preheated O ₂ gas at the entrance of the CVD chamber, led to a Pt (111) / SiO ₂ / Si substrate heated to 500 ° C. with a reaction pressure of 1 Torr, and pyrolyzed and deposited. When the substrate was taken out after 20 minutes and the film thickness was measured, a 200 nm film was formed. This film was BLT of perovskite phase from XRD, and as a result of composition analysis, it was Bi: La: Ti = 3.2: 0.8: 3.0.
[0040]
[Comparative Example 2]
Production of BLT film using La (dpm) ₃ solution
A film was formed in the same manner as in Reference Example 3 , except that La (dbm) ₃ was replaced with La (dpm) ₃ in Reference Example 3 . However, as a result of the film composition analysis, Bi: La: Ti = 3.8: 0.2: 3.0 was small, and a good perovskite phase was not formed.
[0041]
[Example 2 ]
Production of (Bi _3.6 Nd _0.4 ) (Ti _2.9 V _0.1 ) O ₁₂ Film Using Nd (divm) ₃ Solution An n-butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / l) of Bi (dpm) ₃ was 0.36 ml / Nd (divm) ₃ in n-butyl acetate solution (concentration 0.1 mol / l) at 0.04 ml / min, and Ti (OiPr) ₂ (dpm) ₂ n-butyl acetate solution (concentration 0) 0.1 mol / l) at a rate of 0.30 ml / min, a solution of V (dpm) ₃ in n-butyl acetate (concentration 0.01 mol / l) at a rate of 0.10 ml / min. The mixture was vaporized with a preheated Ar gas of 300 sccm in a vaporizer at 240 ° C. and sent to the CVD chamber. This was mixed with 700 sccm of preheated O ₂ gas at the entrance of the CVD chamber, led to a Pt (111) / SiO ₂ / Si substrate heated to 500 ° C. with a reaction pressure of 1 Torr, and pyrolyzed and deposited. When the substrate was taken out after 20 minutes and the film thickness was measured, a 200 nm film was formed. This film was a C-axis oriented film, similar to Bi ₄ Ti ₃ O ₁₂ from XRD. As a result of dissolving this film and analyzing the composition, it was Bi: Nd: Ti: V = 3.6: 0.4: 2.9: 0.1.
[0042]
[ Reference Example 4 ]
Put La a (dibm) ₃ acetate n- butyl solution pot life _{La (dibm) 3 3.0g (5mmol} ) in a volumetric flask, and 50ml acetic acid n- butyl deoxygenated water 15 ppm, dry the gas phase Ar and sealed. The solution was kept at room temperature, and the formation of color and turbidity was observed after 3 months, but the pale yellow completely transparent state was maintained. The solution after 3 months was placed in a flask, the solvent was removed by evaporation under vacuum at room temperature, and then vacuum distilled at 240 ° C. The whole amount was evaporated and recovered, with a slight brown film remaining on the inner wall of the flask. there were. Vaporization characteristics did not change at all and were found to be normal. Therefore, it can be said that there is a pot life of 3 months.
[0043]
【The invention's effect】
When a BLT or BLnTV thin film is formed by a solution vaporization type CVD method, it can be formed at a low substrate temperature of 450 to 600 ° C. by using La (divm) ₃ or Nd (divm) ₃ as the Ln source.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a measurement result of La (divm) ₃ by EI-MS.
FIG. 2 is a diagram showing a measurement result of La (divm) ₃ by ¹ H-NMR.
FIG. 3 is a diagram illustrating a measurement result of La (divm) ₃ by FT-IR.
FIG. 4 is a diagram showing a measurement result of La (divm) ₃ by TG-DTA at 1 atm.
FIG. 5 is a diagram illustrating a measurement result of La (divm) ₃ by TG-DTA at 10 Torr.
FIG. 6 is a view showing a measurement result by TG-DTA at 1 atm of Nd (divm) ₃ .

Claims

Tris (diisobutyryl methanate) neodymium.

Neodymium substitution characterized by using tris (diisobutyrylmethanate) neodymium as a neodymium source in a method of supplying raw materials by solution vaporization and producing a neodymium substituted bismuth titanate ferroelectric thin film by chemical vapor deposition. A method for producing a bismuth titanate ferroelectric thin film.

The method for producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film according to claim 2 , wherein the substrate temperature is 450 to 600 ° C.

Tris (dipivaloylmethanato) bismuth or triphenylbismuth as bismuth source, di (isopropoxy) bis (dipivaloylmethanato) titanium or di (isopropoxy) bis (diisobutyrylmethanate) as titanium source 4. The method for producing a neodymium- substituted bismuth titanate ferroelectric thin film according to claim 2 , wherein titanium and an oxidizing agent are used.