JP4041735B2 - 反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法 - Google Patents

反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4041735B2
JP4041735B2 JP2002542743A JP2002542743A JP4041735B2 JP 4041735 B2 JP4041735 B2 JP 4041735B2 JP 2002542743 A JP2002542743 A JP 2002542743A JP 2002542743 A JP2002542743 A JP 2002542743A JP 4041735 B2 JP4041735 B2 JP 4041735B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal sheet
palladium
iron
reaction wall
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002542743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004529745A (ja
Inventor
パク,ジュン‐ボム
キム,テ‐シク
イ,ジェ‐ウォン
ジュン,イル‐チョル
キム,シ‐ヒョン
イ,サン‐ス
Original Assignee
ハラ・エンジニアリング・アンド・インダストリアル・デヴェロップメント・カンパニー・リミテッド
ジオ・ワークス・カンパニー・リミテッド
パク,ジュン‐ボム
キム,テ‐シク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ハラ・エンジニアリング・アンド・インダストリアル・デヴェロップメント・カンパニー・リミテッド, ジオ・ワークス・カンパニー・リミテッド, パク,ジュン‐ボム, キム,テ‐シク filed Critical ハラ・エンジニアリング・アンド・インダストリアル・デヴェロップメント・カンパニー・リミテッド
Publication of JP2004529745A publication Critical patent/JP2004529745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4041735B2 publication Critical patent/JP4041735B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B09DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09CRECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09C1/00Reclamation of contaminated soil
    • B09C1/08Reclamation of contaminated soil chemically
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B09DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09CRECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09C1/00Reclamation of contaminated soil
    • B09C1/002Reclamation of contaminated soil involving in-situ ground water treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/72Treatment of water, waste water, or sewage by oxidation
    • C02F1/725Treatment of water, waste water, or sewage by oxidation by catalytic oxidation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2101/00Nature of the contaminant
    • C02F2101/30Organic compounds
    • C02F2101/36Organic compounds containing halogen
    • C02F2101/363PCB's; PCP's
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2103/00Nature of the water, waste water, sewage or sludge to be treated
    • C02F2103/06Contaminated groundwater or leachate

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

本発明は、反応壁を利用する汚染物質の浄化方法に関し、詳しくは、反応壁を汚染物質が存在する地下に設置して、地下水の汚染バンドの水理学的流れに誘発される反応媒体と汚染物質との化学反応によって汚染物質を除去する汚染物質の浄化方法に関する。特に、本発明は、可撓性の反応壁を利用して、地下水の中の各種の有機物質や浮遊物質等の汚染物質に起因する反応物質の衝撃負荷を低減させる。この可撓性の反応壁において、汚染物質と直接的に反応するパラジウムでコーテイングされた粒状の鉄と土との混合物が、二つ折りにされた不織布の間にサンドイッチ式に充填されており、破砕されたジオテキスタイル不織布が接着されている。また、本発明は、高い酸化還元電位を要求するPCBsのような物質に適用可能であり、かつ大量生産が可能であるパラジウムと鉄の二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する。
従来、汚染された地下水を浄化するための反応壁を製造するにあたり、粒状の鉄が反応媒体として利用されている。例えば、米国特許第5,575,927号は、鉄と硫化第一鉄とを相対的な量で混合した物を反応媒体として使用することにより、鉄又は硫化第一鉄を単独で使用する場合に比べて、より速くハロゲン化炭化水素を還元させる方法を開示している。また、米国特許第5,543,059号は、反応媒体である鉄粒子を粒状サイズ別に少なくとも3つの領域に区分した段付きの鉄壁又は鉄カラムに、ハロゲン化炭化水素を含む汚染物質を通過させて、これを浄化する方法を開示している。
前記の従来技術は、汚染物質を含有する地下水の流れを、地下水流の要所に設置した鉄粒の反応壁に通過させるようにして、特別な添加剤を添加することなく、汚染物質を除去することを特徴とする。
前記の従来技術において、0価鉄による汚染物質の除去メカニズムは、次のようなものであることが知られている。
0価鉄(Fe0)として存在する鉄は酸化を起こし、酸化還元対を形成する。これは、電子を失いカチオン状態で存在しようとする傾向を有する0価金属の自発的な酸化により発生する腐食反応と類似する。鉄の場合、酸化還元電位は−0.44Vである。
Fe0 ⇔ Fe2++2e- 式(1)
図1はPCE(C2Cl4、テトラクロロエチレン)の脱塩素化の過程と標準酸化還元電位を図式化したものである。図1において、BからAに行くほど脱塩反応はだんだん遅くなるようになる。そして、C地点は酸化状態が最も高い地点を表し、D地点は酸化状態が最も低い地点を表す。図1から予測できるように、塩化有機化合物と反応可能な主要の還元剤は、Fe0、Fe2+、H2である。腐食反応の場合としては、Fe0から表面に吸着された塩化アルキルへの直接的な電子交換によるもの(式2)が大部分をなしているが、この他にも腐食反応で生成されたFe2+の脱塩素化(式3)、H2による脱塩素化(式4)またはH2OによるFeの作用等がある。これら還元剤によるアルキルハライド(RX)の脱塩過程は次の式のように表すことができる。
Fe0+RX+H+ ⇔ Fe2++RH+X- 式(2)
2Fe2++RX+H+ ⇔ 2Fe3++RH+X- 式(3)
2+RX ⇔ RH+H++X- 式(4)
図2は0価鉄の腐食に基づく電子交換による塩化有機物の還元的脱塩素化を図式化したものである。図2Aは0価鉄表面で直接的に発生する0価鉄による塩化有機化合物の還元反応を図式化したものであり、図2Bは第一鉄イオンによって間接的に起こる塩化有機化合物の還元反応を、図2Cは触媒存在下においてH2による塩化有機化合物の還元反応における0価鉄の役割を図式化したものである。
前記のような従来の反応壁方法では、粒状の鉄を別途処理せずに又は他の成分物質と混合しないでそのまま使用するので、粒状の鉄が有する酸化還元電位の限界に因り対象汚染物質がPCE、TCE、DCE、VC、CT等の物質に限定され、PCBs等のように高い酸化還元電位を要求する物質には適用できないという問題点がある。また、有機物質が高濃度に含まれている汚染物質に対しては、反応物質として使用される鉄粒子の表面エネルギーが不足であるので、十分に脱塩を起こすことができないという問題点がある。さらに、従来の方法では、反応壁が老化した場合、これを交換するためには反応壁システム全体を再び製造しなければならないという問題点がある。
本発明は、前記の問題点を解決するために、高いエネルギーを要するPCBs等の物質を除去することができ、反応性において粒状の鉄のみを使用した従来の反応物質と比べて反応速度が約500〜1000倍程度に速いので、従来、PCE、TCE、DCE、VC、CT等を除去するために既存の低い反応速度を有する粒状の鉄から構成された反応壁の厚さは1m程度であるものを、約0.02〜0.03m程度の厚さに大幅に減少し得る反応物質を含んでなる反応壁を提供することを目的とする。
また、本発明は、地下水中の各種の有機物や浮遊物質等の汚染物質に因る反応物質の衝撃負荷を低減させるために、可撓性の反応壁を提供することを目的とする。この可撓性の反応壁において、汚染物質と直接的に反応するパラジウムでコーテイングされた粒状の鉄と土との混合物が二つ折りにされた不織布の間にサンドイッチ式で充填されているとともに、破砕された不織布が接着されている。
本発明の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法は、反応壁のために透過性ジオシンセティックメタルシートを準備し、ここで、汚染成分と直接的に反応するパラジウムでコーテイングされた鉄と土との混合物を含有する反応壁物質の両面には、破砕された高炉スラグを付着したジオテキスタイル不織布が接着されており、これを汚染物質が通過する場所に設置するステップと、汚染物質を前記反応壁に通過させて汚染成分を除去するステップとを含んでなるものである。
本発明の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法に用いられるパラジウムは、原子量106.42amu、融点1,554.9℃、沸点2,963℃、20℃における比重が1,202という性質を有する金属であって、自身の体積の900倍以上に該当する水素ガスを吸収する独特な特性を有するので、水素化および脱水素化に大変有用な触媒として使用されている。本発明において、パラジウムは、塩化有機物の還元的な脱塩素化の効率を極大にするための触媒として使用される。
前記パラジウムでコーティングされた二元金属の鉄は、10重量部のヘキサクロロパラジウム酸カリウム(K2PdCl6)と90重量部の水とを含有する溶液に5,000重量部の鉄(Fe)を入れ、そのオレンジ色が明るい黄色に変わるまでパラジウムを鉄の表面にコーテイングして製造することができる。次の式(5)は、パラジウムが鉄表面にコーテイングされる反応を示したものである。
PdCl6-+2Fe0 → Pd0+2Fe2++Cl- 式(5)
前記のようなパラジウムでコーティングされた鉄を使用することによって、既存の0価鉄を使用した方法に比べて、その反応性は500〜1,000倍程度速い特性を有するようになる。これは、既存の0価鉄が汚染物質と1次反応であるのに比べて、本発明のPd/Fe二元金属は0次反応となるためである。
図3及び図4に、本発明の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法に使用される前記透過性ジオシンセティックメタルシートの一例を示す。
図3に、スチールウール型の透過性ジオシンセティックメタルシートの一例を示す。図に示されるように、浮遊物質を濾過するため、汚染成分と直接的に反応するPd/Fe二元金属を含有する反応壁物質の両面にジオテキスタイル不織布20が接着されている。本発明の不織布20は、汚染物質に起因する反応物質の衝撃負荷を低減するために接着されている。高炉スラグは、鉄鋼産業の製鋼過程で発生する副産物であり、価格が非常に安く、吸着特性が卓越していることから、ジオテキスタイル不織布10に付着させることが好ましい。スチールウール10は、パラジウムがコーテイングされて、Pd/Fe二元金属として使用される。
しかし、スチールウール型の鉄を反応壁として使用する場合、スチールウール10間に空間があるため、汚染物質が反応媒体と反応することなく通過し得る。そこで、パラジウムでコーテイングされた粒状の鉄を使用するのが望ましい。このパラジウムでコーテイングされた粒状の鉄は、パラジウムでコーテイングされたスチールウールと同様の反応性を有する。
図4に、粒状鉄型の透過性ジオシンセティックメタルシートの一例を示す。図に示されるように、Pd/Fe二元金属として、パラジウムがコーテイングされた粒状の鉄30が使用されている。
前記スチールウール型の鉄は、地盤の変形等に対して反応媒体の強度を維持することができるので、汚染された地盤がシルト質又は粘土質が主成分である場合に使用するのが好ましい。また、前記粒状鉄型は、汚染された地盤が砂質土が主成分である場合に使用されるのが好ましい。スチールウール型及び粒状鉄型のどちらの鉄も、触媒としてパラジウムがコーテイングされている。
粉砕された高炉スラグを付着した不織布を反応媒体の両面に付着させる理由は次のとおりである。反応媒体は、地下水に存在する浮遊物質、栄養塩類、重金属との競争および化学沈殿との相互作用に因り、反応効率が急激に落ちることがある。このような浮遊物質、栄養塩類、重金属の流入は前以て防ぐ必要がある。そこで本発明では、反応媒体の両面に、製鉄産業における製鋼過程の副産物であり、非常に安価で、浮遊物質、栄養塩類、重金属に対する吸着特性が優れた粉砕された高炉スラグを有する不織布を付着させることにより、システム内に不純物が流入することに起因するPd/Fe二元金属で構成される反応媒体の効率低下を防止することができる。
図5及び図6に、高炉スラグの栄養塩類の吸着特性を示す。図5及び図6は、高炉スラグによるアンモニア及びりん酸塩の吸着に起因する濃度20mg/lのアンモニア水溶液1L及び濃度500mg/lのリン酸塩水溶液1L中のアンモニア及びりん酸塩の濃度変化の測定結果である。高炉スラグの大きさは、幅1m、長さ0.5m、厚さ0.005mである。図5に示されるように、アンモニアの場合、72時間経過後、溶液中のアンモニアの濃度は16.35mg/lに変化した。すなわち、18.2%のアンモニアが吸着により除去された。また、図6に示されるように、りん酸塩の場合、72時間経過後、溶液中のりん酸塩の濃度は316mg/lに変化した。すなわち、36.8%のりん酸塩が吸着により除去された。このように、高炉スラグは優れた浮遊物質、栄養塩類、重金属に対する吸着特性を保有しているのでこれらの吸着除去に好適である。
本発明のパラジウムがコーテイングされたナノメータースケールの鉄の含有量は、反応物質全体の重量の5〜20重量%の範囲内が好ましく、20重量%が最も好ましい。20重量%より高い含有量では、反応壁の透過性が低下し、汚染物質の浄化効率が落ちる。また、5重量%より低い含有量では、パラジウムでコーテイングされた鉄の量が非常に少なく、やはり浄化効率が落ちる。
Pd/Fe二元金属を有する反応壁のための透過性ジオシンセティックメタルシートは、一定の形状に作ることができ、かつ規格化して作ることができるので、容易に現場で大量に設置することができる。
本発明の方法は、PCE(C2Cl4、テトラクロロエチレン)、TCE(C2HCl3、トリクロロエチレン)、DCE(C22Cl2、ジクロロエチレン)、VC(C23Cl、ビニルクロライド)、CT(CCl4、四塩化炭素)、トリクロロメタン(CHCl3)、ジクロロメタン(CH2Cl2)、クロロメタン(CH3Cl)およびPCBs(ポリ塩化ビフエニル類)等の有機化合物の汚染物質に対して適用することができる。これらの有機化合物は、0価鉄(Fe0)の腐食過程で発生される電子によってCl-イオンをH+イオンで交換する還元的な脱塩素化反応を介して、エタンのような無害な物質に変換される。
本発明で反応物質として使用されるパラジウムでコーテイングされた鉄は、従来の土と0価鉄のみを使用する反応壁システムに比べて反応性が高いので、反応壁の厚さを減少させることができる。
また、本発明の方法を使用することにより、PCBsのような高い脱塩化エネルギーを必要とする塩化有機物を効率的に除去することができる。
さらに、Pd/Fe二元金属を有する反応壁のための透過性ジオシンセティックメタルシートは、所定の形状に作ることができるので、規格化でき、かつ大量生産が可能であるので、現場へ容易に設置できる。
以下、実施例を通じて本発明をさらに具体的に説明する。しかし、これらの実施例は例示が目的であり、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、Pd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁を幅1m、長さ0.5m、厚さ0.005mで設置し、この反応壁にTCEが100μM及びPCBs(Arochlor−1254)が20ppmの溶液を通過させた。通過した溶液のTCE及びPCEsの濃度を時間の経過に従い測定し、本発明の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを用いた汚染物質の浄化方法の効果を評価した。本実施例のメタルシートにおけるパラジウムでコーテイングされた鉄の含有量は20重量%であった。
Pd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁の透水係数は、測定の結果、5cm/hrであり、動水勾配は1/50であった。これらから算出されたダーシ(Darcy)流速は0.1cm/hrであり、また地下水の最大流速は前記ダーシ流速値の10倍に該当する1cm/hrとして設定された。
本実施例で使用したTCE濃度が100μMの溶液は、揮発に対する影響を避けるために、0.61のテフロン(登録商標)ガスサンプリングバッグ(Alltech、米国)を利用して、ゼロヘッドスペース状態で12時間攪拌して製造した。また、PCBs濃度が20mg/lの溶液は、Arochlor−1254(100μg/1mlメタノール、ACS試薬、99.8%+、Sigma、米国)1ml及び20%メタノール溶液3mlを混合した後、Arochlor−1254を十分に溶解するため、アセトン(ACS試薬、99.8%+、Sigma、米国)1mlを溶液に添加した。このときの濃度比はメタノール/水/アセトン=1:3:1(v/v/v)であった。
本実施例で使用したTCEの濃度は、ガスクロマトグラフイー(6890シリーズ、Hewlett Packard Co.、米国)を使用して分析した。ガスクロマトグラフイーの条件を表1に示す。
Figure 0004041735
本実施例に使用されたArochlor−1254の濃度は、ヘキサン(試薬用、showa chem.、日本)の抽出法に従いガスクロマトグラフイー(6890シリーズ、Hewlett Packard Co.、米国)を使用して分析した。ガスクロマトグラフイーの条件を表2に示す。
Figure 0004041735
本実施例による結果を図7及び図8に示す。図7は、パラジウムでコーティングされた鉄を含有するPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁に100μMのTCE溶液を通過させた場合のTCEの濃度変化を示すグラフである。図7に示すように、スチールウール型の反応壁は、粒状鉄型の反応壁より効率が低かった。この結果から、浄化のメカニズムは反応物質のサイズと大変密接な関係を有することが直接的に確認できた。
図8は、パラジウムでコーティングされた鉄を含有するPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁に20ppmのPCBs溶液を通過させた場合のPCBsの濃度変化を示すグラフである。図8に示すように、PCBsの相対的なピーク面積、即ち、溶液中に残存するPCBsの濃度から、24時間経過後に殆どのPCBsが除去されたことがわかる。図8において、図8Aは、20ppmのPCBs(arochlor−1254)コンジェナーの各単一成分に対するピーク面積を示したグラフである。図8B及び図8Cは、20ppmのPCBs(arochlor−1254)コンジェナー溶液をPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁に10時間及び24時間通過させた後のPCBsの各単一成分のピーク面積を示したグラフである。
本実施例は、パラジウムでコーテイングされた鉄を反応物質として用いたPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応速度と、0価鉄(Fe0)を反応物質として用いた従来の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応速度とを比較することを目的として行ったものである。
上記比較のために、パラジウムでコーテイングされた鉄を反応物質として用いたPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートと0価鉄(Fe0)を反応物質として用いた従来の透過性ジオシンセティックメタルシートとを準備し、この2つのメタルシートそれぞれに100μMのPCE及びTCEを通過させて、一定時間経過後に濃度を測定した。
本実施例は、0価鉄(Fe0)を用いた従来の透過性ジオシンセティックメタルシートの使用を除き、実施例1と同様の条件で行った。
本実施例の結果を図9及び図10に示す。図9は本実施例によるPCEの濃度変化を示したグラフであり、図10は本実施例によるTCEの濃度変化を示したグラフである。
図9に示す結果によれば、PCEの初期濃度100μMは、従来の透過性ジオシンセティックメタルシートの場合、50時間経過後に28.8μMまで減少し、71.2%の除去率を示した。一方、Pd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの場合、0.017時間経過後に5.44μMまで減少し、94.5%の除去率を示した。
図10に示す結果によれば、TCEの初期濃度100μMは、従来の透過性ジオシンセティックメタルシートの場合、50時間経過後に38.1μMまで減少し、61.9%の除去率を示した。一方、Pd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの場合、0.017時間経過後に4.6μMまで減少し、95.4%の除去率を示した。
本発明は、環境産業に関し、特に、地盤環境産業に関する。また、本発明は、例えば、地下貯油施設、半導体工場、工場密集地域、石油化学工場等の工場団地及び軍事施設に適用することができる。
PCEの脱塩素化の過程と標準酸化還元電位を示した図である。 図2Aは、0価鉄表面で直接的に発生する0価鉄による塩化有機化合物の還元反応を示した図であり、図2Bは、第一鉄イオンにより間接的に起こる塩化有機化合物の還元反応における0価鉄の役割を示した図であり、図2Cは、触媒存在下でH2による塩化有機化合物の還元反応における0価鉄の役割を示した図である。 スチールウール型の透過性ジオシンセティックメタルシートの一例を示した図である。 粒状鉄型の透過性ジオシンセティックメタルシートの一例を示した図である。 初期濃度が20mg/lのアンモニア溶液を高炉スラグと平衡させた場合、溶液中のアンモニアの濃度変化を示したグラフである。 初期濃度が500mg/1のりん酸塩溶液を高炉スラグと平衡させた場合、溶液中のりん酸塩の濃度変化を示したグラフである。 Pd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁に100μMのTCE溶液を通過させた場合、TCEの濃度変化を示したグラフである。 図8Aは、20ppmのPCB(arochlor−1254)コンジェナーの構成成分に対するクロマトグラムであり、図8B及び図8Cは、20ppmのPCBs溶液を実施例2によるPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートの反応壁に10時間及び24時間通過させた後のPCBsの構成成分に対する各クロマトグラムである。 100μMのPCE水溶液を、パラジウムでコーテイングされた粒状の鉄の場合と通常の粒状の鉄の場合のジオシンセティックメタルシートの反応壁にそれぞれ通過させた後のPCEの濃度変化を示したグラフである。 100μMのTCE水溶液を、パラジウムでコーテイングされた粒状の鉄の場合と通常の粒状の鉄の場合のジオシンセティックメタルシートの反応壁にそれぞれ通過させた後のTCEの濃度変化を示したグラフである。

Claims (4)

  1. 反応壁のために透過性ジオシンセティックメタルシートを準備し、ここで、前記透過性ジオシンセティックメタルシートが、汚染成分と直接的に反応するパラジウムがコーテイングされた鉄と土との混合物を含んでなる反応壁物質の両面に破砕された高炉スラグを付着したジオテキスタイル不織布が接着されたものであり、これを汚染物質が通過する場所に設置するステップと、
    汚染物質を前記反応壁に通過させて汚染成分を除去するステップと
    を含んでなる反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法。
  2. 前記パラジウムがコーテイングされた鉄は、10重量部のヘキサクロロパラジウム酸カリウム(K2PdCl6)と90重量部の水を含有する溶液に5,000重量部のFeを入れて調製されるものである請求項1に記載の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法。
  3. 前記パラジウムがコーテイングされた鉄は、パラジウムがコーテイングされた粒状の鉄か、またはパラジウムがコーテイングされた粒状の鉄とパラジウムがコーテイングされたスチールウールとの混合物である請求項1に記載の反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法。
  4. パラジウムでコーテイングされた鉄の両面に、高炉スラグを付着したジオテキスタイル不織布が接着されている、反応壁のための透過性ジオシンセティックメタルシート。
JP2002542743A 2000-11-16 2000-11-16 反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法 Expired - Fee Related JP4041735B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/KR2000/001307 WO2002040409A1 (en) 2000-11-16 2000-11-16 A REMEDIATION METHOD OF CONTAMINATED MATERIALS BY USING Pd/Fe BIMETALIC PERMEABLE GEOSYNTHETIC METAL LINER FOR THE REACTIVE WALL

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004529745A JP2004529745A (ja) 2004-09-30
JP4041735B2 true JP4041735B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=19198295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002542743A Expired - Fee Related JP4041735B2 (ja) 2000-11-16 2000-11-16 反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4041735B2 (ja)
WO (1) WO2002040409A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100380549B1 (ko) * 2000-11-16 2003-04-26 한라산업개발 주식회사 팔라듐/철 이원금속의 투과성 지합성 메탈라이너를 이용한오염물의 정화방법
US7842639B2 (en) 2006-05-19 2010-11-30 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Mechanical alloying of a hydrogenation catalyst used for the remediation of contaminated compounds
WO2009140323A2 (en) 2008-05-16 2009-11-19 U.S.A. As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Zero-valent metallic treatment system and its applicaton for removal and remediation of polychlorinated biphenyls

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5543059A (en) * 1995-03-31 1996-08-06 General Electric Company Enhanced reactive metal wall for dehalogenation of hydrocarbons
US5575927A (en) * 1995-07-06 1996-11-19 General Electric Company Method for destruction of halogenated hydrocarbons

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002040409A1 (en) 2002-05-23
JP2004529745A (ja) 2004-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang Nanoscale iron particles for environmental remediation: an overview
US5975798A (en) In-situ decontamination of subsurface waste using distributed iron powder
Zheng et al. Reductive dechlorination of hexachlorobenzene by Cu/Fe bimetal in the presence of nonionic surfactant
KR101027140B1 (ko) nZVI 및 DI-PRB을 이용한 오염 토양/지하수 정화공법
US6464864B2 (en) Composition for treating aqueous composition contaminants
Kim et al. Effect of emplaced nZVI mass and groundwater velocity on PCE dechlorination and hydrogen evolution in water-saturated sand
Cao et al. Remediation of arsenic contaminated soil by coupling oxalate washing with subsequent ZVI/Air treatment
Junyapoon Use of zero-valent iron for wastewater treatment
KR100414194B1 (ko) 반응벽체에 적용되는 반응물질의 모듈화 방법 및 그 장치
Shih et al. Characteristics of trichloroethene (TCE) dechlorination in seawater over a granulated zero-valent iron
JP4041735B2 (ja) 反応壁にPd/Fe二元金属の透過性ジオシンセティックメタルシートを使用する汚染物質の浄化方法
Geiger et al. A review of environmental applications of nanoscale and microscale reactive metal particles
Yin et al. Mechanochemically sulfidated zero-valent iron as persulfate activation catalyst in permeable reactive barriers for groundwater remediation–A feasibility study
Ren et al. Evaluation of self-oxidation and selectivity of iron-based reductant in anaerobic pentachlorophenol contaminated soil
KR100397234B1 (ko) 황철광, 영가형 철 및 흑연을 반응벽체의 반응물질로이용한 오염물의 정화방법
Ghosh et al. In Situ Treatment of Cyanide‐Contaminated Groundwater by Iron Cyanide Precipitation
JP3976679B2 (ja) ナノメータースケールの鉄が付着したゼオライトを含む反応壁を利用する汚染物質の浄化方法
KR100380549B1 (ko) 팔라듐/철 이원금속의 투과성 지합성 메탈라이너를 이용한오염물의 정화방법
JP3965118B2 (ja) 反応物質の注入による汚染された地盤の浄化方法
EP3134349B1 (en) Process for the clean-up of waters contaminated by chlorinated solvents, nitrates and sulfates
WO2006059824A1 (en) Method of preparation of zeolite for re¬ mediating contaminated materials and method for remediating contaminated materials using thereof
Geranio et al. Review of zero valent iron and apatite as reactive materials for permeable reactive barrier
Lien Nanoscale bimetallic particles for dehalogenation of halogenated aliphatic compounds
Lee Using waste foundry sands as reactive media in permeable reactive barriers
Indelicato Comparision of zero-valent iron and activated carbon for treating chlorinated contaminants in groundwater

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071012

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees