JP4039875B2 - 異常監視システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の需要者側の夫々への被供給物の供給量を計測する複数のメータ装置との間で自動検針用通信ネットワークを介して通信を行なって前記各メータ装置の指針値を各別に収集可能な自動検針手段を用い、
前記自動検針手段により収集した前記各メータ装置の判定時間帯前後の前記指針値から、前記各需要者の前記判定時間帯における前記被供給物の消費状態を認識し、前記各消費状態を判定基準と比較して前記各需要者の異常状態の有無を判定する判定手段を備えた異常監視システムに関し、特に、前記需要者の前記被供給物の消費状態を認識することにより高齢者等の需要者の異常状態の有無を判定する異常監視技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記メータ装置は、ガス、電気、水等の被供給物を供給する供給業者が、需要者への被供給物の供給量を知るために、夫々の需要者の住宅や需要者の建物や事業所等に設置するガスメータや電力メータや水道メータである。このようなメータ装置は、積算ガス流量計、積算電力計、積算水流量計等の計測器を有し、この流量計により計測された被供給物の積算供給量を指針値として表示するように構成されている。
【0003】
また、複数の需要者側に設けられた複数のメータ装置は、供給業者側又は供給業者にメータ装置の検針を委託された検針業者側に設けられた自動検針手段としての自動検針システムにより自動検針可能に構成することができる。
【0004】
即ち、自動検針システムは、上記メータ装置側から指針値を収集するに、先ず、上記自動検針用通信ネットワークを介して、メータ装置側に指針値送信指令信号を送信し、指針値送信指令信号を受信したメータ装置から送信された、その受信した時刻における指針値や、メモリに予め格納してある過去の所定時間間隔の複数の指針値等を受信し、メータ装置から所定の検針時刻における指針値を収集する所謂自動検針を行なうように構成されている。
【0005】
一方、このような自動検針システムを用いて、自動検針システムにより自動検針されるメータ装置が夫々設置された複数の高齢者等の需要者の夫々の異常状態の有無を判定し、例えば、その判定結果を各需要者の親族、自治体、異常時の対応サポート等を行なうサポート業者等の要求者側へ通報するための異常監視システムが提案されている。
【0006】
従来の異常監視システムは、上記のような自動検針システムを用いて、予め設定された判定時間帯の前後の各メータ装置の指針値を自動検針により収集し、各需要者毎に、その収集した指針値から上記判定時間帯における被供給物の消費量を算出する。
そして、異常監視システムは、算出した判定時間帯における被供給物の消費量を確認して、その消費量が一定の判定基準を超える場合には需要者が異常状態ではないと判定し、その消費量が一定の判定基準以下である場合には需要者が異常状態であると判定する判定手段を備え、このような判定結果を、電子メール等により、上記要求者側のクライアント端末に送信して通報することができる。そして、上記判定結果が通報される要求者は、需要者の安否を認識して、需要者が異常状態である場合には迅速に対応することができる。
【0007】
また、従来の異常監視システムにおいて、上記判定時間は、数時間又は数分間隔の連続する時間帯や、朝、昼、晩等における所定の時間帯等に設定され、異常監視の対象となる全需要者に対して同じ判定時間帯及び判定基準が設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
複数の需要者における被供給物の消費状態は、各需要者の起床時刻、就寝時刻、食事の支度をする時間帯、及び外出時間帯等の生活パターンによって異なる場合が多い。
しかし、従来の異常監視システムは、上記判定手段において、各需要者の生活パターンを考慮せずに、全需要者に対して同一に設定された判定時間帯における需要者の被供給物の消費状態から需要者の異常状態の有無を判定するので、判定時間帯を夫々の需要者が被供給物を消費すると考えられる全ての時間帯を含むように長く設定するか、若しくは、判定時間帯を数時間又は数分間隔毎に連続する複数の時間帯に設定する必要がある。
【0009】
そして、上記のように判定時間帯を長くした場合には、もし需要者が異常状態となっても、判定手段は、その判定時間帯が終了した時点でしか異常状態の有無を判定することができず、迅速に需要者の異常状態の有無を判定することができなくなる。
さらに、判定時間帯が長くなるほど、判定時間帯における需要者の被供給物の消費量は、需要者が異常状態となる前の被供給物の消費量を含む可能性が高くなり、精度良く需要者の異常状態の有無を判定することができなくなる。
【0010】
また、判定時間帯を連続する複数の時間帯としても、需要者は異常状態でないときでも被供給物を消費しないことがあるので、判定手段は、その需要者の被供給物の消費がある時間以上途絶えてからでしか、需要者が異常状態であることを判定することができない。さらに、自動検針システムにおいて、その判定時間帯間隔毎の指針値をその都度メータ装置から収集する場合には、自動検針システム及びメータ装置の処理負荷及び通信負荷及び通信コストが高くなってしまう。
【0011】
さらに、従来の異常監視システムは、上記判定手段において、各需要者が使用する機器の特性等を考慮せずに、全需要者に対して同一に設定された判定基準を用いて、需要者の被供給物の消費状態から需要者の異常状態の有無を判定するので、例えば、判定基準を小さくすると、種火を維持するためにガスを継続的消費する給湯器等を使用している需要者に対しては、ガス消費量が判定基準を超える可能性が高くなり、実際の異常状態を判定することが出来なくなり、逆に、上記種火によるガス消費を考慮して、判定基準を大きくすると、特に上記のような給湯器を使用していない需要者に対する異常状態の判定精度が低下する虞がある。
【0012】
従って、本発明は、上記の事情に鑑みて、自動検針システム及びメータ装置の処理負荷等の増加を抑制しつつ、迅速且つ正確に需要者の異常状態の有無を判定することができる異常監視システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る異常監視システムの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、複数の需要者側の夫々への被供給物の供給量を計測する複数のメータ装置との間で自動検針用通信ネットワークを介して通信を行なって、前記供給量の積算値である前記各メータ装置の指針値を各別に収集可能な自動検針手段を用い、前記自動検針手段により収集した前記各メータ装置における、前記各需要者の前記被供給物の消費パターンに応じて、前記被供給物を消費する可能性が高い判定時間帯前後の前記指針値から、前記各需要者の前記判定時間帯における前記被供給物の消費状態を認識し、前記各消費状態を判定基準と比較して前記各需要者の異常状態の有無を判定する判定手段を備え、前記各需要者に対する前記判定時間帯及び前記判定基準の少なくとも一方の判定条件を各別に設定する判定条件設定手段を備え、前記自動検針手段を働かせて、前記判定時間帯の前後の前記指針値を前記判定時間帯の前後に収集する点にある。
【0014】
即ち、本発明に係る異常監視システムの上記第一の特徴構成によれば、上記判定条件設定手段により、各需要者毎に、判定時間帯又は判定基準を、例えば、各需要者における被供給物を消費する可能性が高い時間帯やその時間帯における被供給物の消費量等に合わせて各別に設定することができる。よって、判定手段は、各需要者毎に、被供給物の消費パターンに応じて被供給物を消費する可能性が高い各需要者固有の判定時間帯において被供給物の消費量が、その需要者固有の判定基準以下である場合に、需要者が異常状態であると判定することができる。
【0015】
また、各需要者毎に各別に判定時間帯を設定することで、夫々の判定時間帯を、各需要者に合わせたできるだけ短い時間帯とすることができ、需要者の異常状態の有無を早期且つ正確に認識することが可能となる。さらに、各需要者が確実に被供給物を消費しない時間帯においては、判定時間帯に含める必要はなく、上記自動検針システム及びメータ装置の処理負荷等の増加を抑制することができる。
また、各需要者毎に各別に判定基準を設定することで、夫々の判定基準を、各需要者に合わせたできるだけ小さいものとすることができ、需要者の異常状態の有無の判定精度を向上することが可能となる。
【0016】
また、前記判定時間前後の指針値を得るために、自動検針システムを上記判定時間帯の前後に働かせて、上記自動検針システムとメータ装置とを上記判定時間の前後にのみ通信させることで、上記自動検針システム及びメータ装置の処理負荷及び通信負荷をできるだけ軽減することができ、さらに、メータ装置及び通信装置における電力消費の増加を抑制して、メータ装置の電池寿命の悪化を抑制することができる。
【0017】
同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記判定手段の判定結果を通信ネットワークを介して要求者側端末に送信する判定結果出力手段を備え、
前記判定条件設定手段が、前記各需要者に対する前記判定条件を、前記要求者側端末から前記通信ネットワークを介して受信した前記各需要者に関する情報に基づいて各別に設定する手段である点にある。
【0018】
即ち、上記第二の特徴構成によれば、上記判定結果出力手段により、上記判定手段の判定結果を、電子メール等により、インターネット網等の通信ネットワークを介して、要求者側端末に送信することができる。
さらに、上記要求者は、上記各需要者の生活パターン等を熟知している場合が多いので、異常監視システムが、要求者側端末との間で通信ネットワークを介して通信可能に構成されている場合には、要求者側端末から比較的正確な各需要者毎の上記生活パターン等に関する情報を受付けることができる。そして、判定条件設定手段は、このように受付けた各需要者に対する情報に基づいて各需要者毎の判定条件を各別に設定することができ、各需要者に対する異常状態の有無の判定精度等を一層向上することができる。
【0019】
同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記自動検針手段により収集された前記各需要者の過去の前記指針値に関する情報を前記要求者側端末に送信する指針値情報出力手段を備えた点にある。
【0020】
即ち、上記第三の特徴構成によれば、上記要求者は、上記指針値情報出力手段により要求者側端末に送信された各需要者の過去の指針値に関する情報を確認して、要求者側端末から、判定条件を設定するための正確な情報を異常監視システム側に送信することができ、判定条件設定手段は、各需要者毎に正確に判定条件を設定することができる。
【0021】
同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載した如く、上記第一乃至第三の何れかの特徴構成に加えて、前記判定条件設定手段が、前記各需要者に対する前記判定条件を、前記自動検針手段により収集された前記各需要者の過去の前記指針値に基づいて各別に設定する手段である点にある。
【0022】
即ち、上記第四の特徴構成によれば、各需要者において自動検針システムにより収集された過去の指針値から、各需要者が被供給物を消費する可能性が高い時間帯やその時間帯における被供給物の消費量を認識することができる。そして、判定条件設定手段は、このように認識した各需要者が被供給物を消費する可能性が高い時間帯やその時間帯における被供給物の消費量に基づいて、各需要者毎の判定条件を各別に設定することができ、各需要者に対する異常状態の有無の判定精度等を一層向上することができる。
【0023】
同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載した如く、上記第一乃至第四の何れかの特徴構成に加えて、前記各需要者側に複数種の前記被供給物の供給量を計測する複数のメータ装置が夫々設けられ、
前記判定手段が、前記各需要者に対して、前記複数のメータ装置の内の少なくとも1つの前記メータ装置の前記指針値から認識した前記消費状態を前記判定基準と比較して、前記各需要者の異常状態の有無を判定するように構成されている点にある。
【0024】
即ち、上記第五の特徴構成によれば、例えば、各需要者に対してガスメータ及び水道メータ等の複数のメータ装置が設けられ、それらのメータ装置の指針を上記自動検針手段により収集可能である場合には、判定手段により、少なくとも1つのメータ装置の指針値から導出した判定時間帯における被供給物の消費状態が判定基準以下である場合に、需要者が異常状態であると判定することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の異常監視システムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
尚、図1は、本発明に係る一実施形態である異常監視システム20の構成を説明する概略構成図である。
【0026】
被供給物としてのガスや水等の被供給物を消費する需要者1の自宅又はその他の施設には、被供給物を供給する供給業者が需要者1へ供給した被供給物の供給量を検知するためのガスメータGや水道メータW等のメータ装置3が設けられる。
さらに、このメータ装置3は、自動検針システム10(自動検針手段の一例)からの遠隔操作により自動的に指針値を収集可能な所謂自動検針用のメータ装置3として構成されている。ここで、この指針値は、被供給物の供給量の積算値である。
【0027】
即ち、メータ装置3には、上記自動検針システム10と共に、電話回線等の自動検針用通信ネットワーク13に接続された端末通信制御装置2(以下、T−NCU2と呼ぶ。)が設けられており、このT−NCU2により、メータ装置3は、自動検針システム10との間で通信可能に構成されている。
【0028】
即ち、自動検針システム10は、上記メータ装置3側から指針値を収集するに、先ず、上記自動検針用通信ネットワーク13を介して、メータ装置3側に指針値送信指令信号を送信する。
そして、自動検針システム10は、指針値送信指令信号を受信したメータ装置3から送信された、その受信した時刻における指針値や、メモリに予め格納してある過去の所定時間間隔の複数の指針値等を受信し、メータ装置から所定の検針時刻における指針値を収集する所謂自動検針を行なうことができ、収集した指針値を検針データベース11に格納し、このように検針データベース11に格納された指針値は、各需要者1における1ヶ月毎等の被供給物の消費量及び料金を算出するために用いられる。
【0029】
尚、上記自動検針用通信ネットワーク13は、電話回線の代わりに、専用回線や、携帯電話又はPHSなどの無線回線を用いても構わず、この場合、T−NCU2の代わりに各回線専用のモデム装置を用いる場合がある。
【0030】
一方、異常監視システム20は、インターネット網28(通信ネットワークの一例)を介して複数のクライアント端末8との間で通信可能に構成されたサーバシステムとして構成され、さらに、上記自動検針システム10を用いて、メータ装置3が夫々設置された複数の高齢者等の需要者A,Bの夫々の異常状態の有無を判定し、例えば、その判定結果を需要者1の親族や、需要者が居住する地域の自治体や、需要者1が異常時に出動するなどの対応サポート等を行なうサポート業者等の要求者7側のクライアント端末8(要求者側端末の一例)へ出力するように構成されている。
【0031】
詳しくは、異常監視システム20は、自動検針システム10を用いて、後述する判定時間帯設定手段23aにより各需要者1毎に各別に設定された判定時間帯の前後の各メータ装置3の指針値を自動検針により収集し、各需要者1の各判定時間帯における被供給物の消費量を夫々算出する。
【0032】
さらに、異常監視システム20は、上記のように算出した各需要者1の各判定時間帯における被供給物の各消費量を確認して、その消費量が、後述する判定基準設定手段23bにより各需要者1毎に格別に設定された判定基準量を超える需要者1に対しては異常状態ではないと判定し、その消費量が上記判定基準量以下である需要者1に対しては異常状態であると判定する判定手段22を備える。
尚、上記異常監視システム20は、上記判定時間帯及び上記判定基準量や、検針結果に関する電子メールの送付先である要求者7側のクライアント端末8の電子メールアドレス等の所定の情報を、需要者毎に格納している需要者情報データベース26から、上記需要者1毎に必要な情報を抽出可能に構成されている。
【0033】
さらに、異常監視システム20は、上記の判定手段22の判定結果に関する電子メールを、インターネット網28を介して、要求者7側のクライアント端末8に送信するなどして、上記判定結果を需要者1の親族等の要求者7側に出力する判定結果出力手段24を備える。そして、要求者7は、上記の判定結果出力手段24により送信されクライアント端末8で受信した判定結果に関する電子メールにより、需要者1の安否を認識して、需要者1が異常状態であった場合には迅速に対応することができる。
【0034】
即ち、異常監視システム20は、判定手段22により、通常はガス又は水を多く消費すると推測される判定時間帯においてガス又は水の使用量が判定基準量以下である場合には、その需要者1が病気等の異常状態であると判定し、判定結果出力手段24により、上記需要者1が異常状態である旨を上記要求者7側に通報することができるのである。
【0035】
さらに、異常監視システム20は、判定条件設定手段23として、各需要者1の被供給物の生活パターン等に基づいて、上記判定時間帯を各需要者1毎に各別に設定する判定時間帯設定手段23aと、上記判定基準量を各需要者1毎に各別に設定する判定基準設定手段23bとを備えて構成されている。
尚、判定条件設定手段23として、判定時間帯設定手段23a及び判定基準設定手段23bの一方のみを備えても構わない。
【0036】
即ち、判定時間帯設定手段23aにおいて、各需要者1毎の判定時間帯を、夫々の需要者1のガス又は水等の被供給物を消費する可能性が高い時間帯等に関する消費パターンに合わせて各別に設定することで、判定手段22において、各需要者1に対して、被供給物を多く消費する可能性が高い各需要者1固有の判定時間帯において被供給物を殆ど消費していない場合に、その需要者1が異常状態であると判定することができる。
【0037】
例えば、下記の表1に示すように、複数の需要者1の内のある需要者Aに対して設定される判定時間帯は、その需要者Aが起床後朝食の支度してガス又は水等を消費する可能性が高い時間帯である7:00から9:00までの時間帯とされ、一方、ある需要者Bに対して設定される判定時間帯は、その需要者Bが起床後朝食の支度をしてガス又は水等を消費する可能性が高い時間帯である6:00から8:00までの時間帯と、その需要者Bが風呂に湯を溜めてガス又は水を消費する可能性が高い時間帯である20:00から22:00までの時間帯とされている。
【0038】
さらに、異常監視システム20の判定手段22は、各需要者1毎に設定された各判定時間帯において、ガス又は水の消費量がある判定基準量以下である場合に、需要者1が異常状態であると判定するように構成されている。また、この判定基準量も、上記判定基準設定手段23bにより、各需要者1毎に設定されており、例えば、下記の表1において、需要者Aに対しては、判定基準量が0に設定されることで、判定時間帯においてガス又は水が消費されなかったときのみ異常状態であると判定され、需要者Bに対しては、判定基準量がある値a,b(a,b>0、例えば、ガス判定基準量aは、例えば、ガス給湯器の種火により消費されるガス量より少し大きい値とされ、水判定基準量bは、例えば、最も消費量が少ない手洗い等において消費される量より少し小さい値とされている。)に設定されることにより、判定時間帯におけるガス又は水の消費量がガス判定基準量a又は水判定基準量b以下であったときに異常状態であると判定される。
【0039】
【表1】
【0040】
上記のように、異常監視システム20は、各需要者1毎に、その需要者個々の消費パターンに合わせて各別に判定時間帯を設定するので、各需要者1毎の判定時間帯は、その需要者1のみに合ったできるだけ短い時間帯となり、需要者1の異常状態の有無を早期且つ正確に認識することが可能となる。
さらに、各需要者1が確実に被供給物を消費しない時間帯においては、判定時間帯に含める必要がないので、上記自動検針システム10の処理負荷等の増加を抑制することができる。
また、異常監視システム20は、各需要者1毎に、各需要者1毎に各別に判定基準量を設定するので、夫々の判定基準を、各需要者1に合わせたできるだけ小さいものとすることができ、需要者1の異常状態の有無の判定精度を向上することが可能となる。
【0041】
また、異常監視システム20には、判定条件設定手段23において各需要者1毎の判定条件を各需要者1の消費パターンに基づいて各別に設定するための基準となる各需要者1の消費パターン情報が入力される。
尚、消費パターン情報とは、需要者1がガス又は水等の被供給物を消費する可能性が高い時間帯自身又はそれを認識可能な情報や、その時間帯における被供給物の消費量又はそれを認識可能な情報であり、たとえば、このような情報として、需要者1の起床時刻、就寝時刻、食事等の支度をする時間帯、及び外出時間帯、風呂に湯を溜める時間帯や、被供給物の消費量を認識可能な家族人数や使用する機器類等の情報などがある。
【0042】
さらに、異常監視システム20は、上記のような需要者1毎の消費パターン情報を、その需要者の家族等の要求者7側のクライアント端末8からインターネット網28を介して受付けることができる。
即ち、異常監視システム20は、上記消費パターン情報を入力するためのアクセスしてきた要求者7側のクライアント端末8の表示画面上に、需要者1の上記消費パターン情報とを入力するための表示画面を表示させて、要求者7に対して需要者1に対する消費パターン情報の入力及び送信を催促し、クライアント端末8から上記の表示画面上に入力された特定の需要者1の消費パターン情報を受信することで、上記各需要者1における消費パターン情報が入力される。そして、判定条件設定手段23は、上記のように各要求者7から受付けた各需要者1毎の起床時刻等の消費パターン情報に基づいて、各需要者1の判定条件を各別に設定するのである。
【0043】
さらに、異常監視システム20は、要求者7に対して、上記特定の需要者1に対する消費パターン情報の入力を支援するために、自動検針システム10により自動検針されたその需要者1側に設けられたメータ装置3の過去の指針値に関する情報に関する電子メールを、要求者7側のクライアント端末8に送信する指針値情報出力手段25を備える。
即ち、上記要求者7は、指針値情報出力手段25によりクライアント端末8に送信された需要者1の過去の指針値に関する情報を確認して、クライアント端末8から、正確な消費パターン情報を異常監視システム20側に送信することができる。
【0044】
尚、上記判定時間帯設定手段23aは、例えば、需要者1が外出する時間帯又は日や、家族や介護サービス業者等が需要者1宅に訪問する時間帯又は日などのように、異常監視システム20による異常状態の有無の判定及通知が必要でない時間帯又は日がある場合には、予めそのような時間帯又は日を、上記要求者7側のクライアント端末8から受付けて、その受付けた時間帯又は日においては、上記判定時間帯を設定しないように構成することができる。
【0045】
一方、需要者1側に設けられたメータ装置3が過去においても自動検針システム10により自動検針されており、過去の数日間における所定時間毎のメータ装置3の指針値を、自動検針システム10において得ることができれば、上記異常監視システム20は、自動検針システム10により得られる過去の指針値を用いて各需要者1の消費パターン情報を生成することもできる。
即ち、異常監視システム20は、各需要者1毎に、上記自動検針システム10から得た過去の指針値から、過去の日においてガス又は水を高い確率で消費している時間帯を導出し、その時間帯が上記判定時間帯を決定するための消費パターン情報として入力される。そして、判定条件設定手段23は、各需要者1毎に、消費パターン情報として入力されたガス又は水を消費する可能性が高い時間帯及びその時間帯における消費量に基づいて判定条件を各別に設定することができる。
【0046】
さらに、上記自動検針システム10が、上記メータ装置3の指針値を収集するに、上記メータ装置3との間で通信を行なった時点における指針値しか収集できない場合には、上記異常検針システム20は、各需要者1毎に設定されている判定時間帯の前後の指針値のみで、各需要者1の異常状態の有無を判定することが好ましい。
即ち、各需要者1の異常状態の有無は、上記判定時間帯におけるガス又は水の消費量に対して関連性が高く、一方、判定時間帯以外の時間帯の消費量に対しては関連性が低い。よって、異常監視システム20は、このように需要者1の異常状態の有無に関連性が低い判定時間帯前後以外の指針値を収集するための自動検針システム10及びメータ装置3の処理負荷及び通信負荷を削減することができる。
【0047】
また、上記自動検針システム10が上記メータ装置3の指針値を収集するに、メータ装置3に設けられたメモリに格納された1時間毎等の複数の指針値を収集可能である場合には、その指針値の収集のための通信を上記判定時間帯の終了時間に行なうことが好ましい。
即ち、自動検針システム10が、判定時間帯の終了時間にメータ装置3の判定時間帯の前後の指針値を得ることで、異常監視システム20は、その終了時間帯の直後に、判定時間帯の前後の指針値から求められる判定時間帯における需要者1のガス又は水等の消費量が判定基準量以下である場合に、各需要者1が異常状態であると判定することができる。よって、その異常状態の有無をできるだけ早く判定して各要求者7側に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る異常監視システムの概略構成図
【符号の説明】
1:需要者
3:メータ装置
7:要求者
8:クライアント端末(要求者側端末)
10:自動検針システム(自動検針手段)
13:自動検針用通信ネットワーク
20:異常監視システム
22:判定手段
23:判定条件設定手段
23a:判定時間帯設定手段
23b:判定基準設定手段
24:判定結果出力手段
28:インターネット網(通信ネットワーク)
Claims (5)
- 複数の需要者側の夫々への被供給物の供給量を計測する複数のメータ装置との間で自動検針用通信ネットワークを介して通信を行なって、前記供給量の積算値である前記各メータ装置の指針値を各別に収集可能な自動検針手段を用い、
前記自動検針手段により収集した前記各メータ装置における、前記各需要者の前記被供給物の消費パターンに応じて、前記被供給物を消費する可能性が高い判定時間帯前後の前記指針値から、前記各需要者の前記判定時間帯における前記被供給物の消費状態を認識し、前記各消費状態を判定基準と比較して前記各需要者の異常状態の有無を判定する判定手段を備え、
前記各需要者に対する前記判定時間帯及び前記判定基準の少なくとも一方の判定条件を各別に設定する判定条件設定手段を備え、
前記自動検針手段を働かせて、前記判定時間帯の前後の前記指針値を前記判定時間帯の前後に収集する異常監視システム。 - 前記判定手段の判定結果を通信ネットワークを介して要求者側端末に送信する判定結果出力手段を備え、
前記判定条件設定手段が、前記各需要者に対する前記判定条件を、前記要求者側端末から前記通信ネットワークを介して受信した前記各需要者に関する情報に基づいて各別に設定する手段である請求項1に記載の異常監視システム。 - 前記自動検針手段により収集された前記各需要者の過去の前記指針値に関する情報を前記要求者側端末に送信する指針値情報出力手段を備えた請求項2に記載の異常監視システム。
- 前記判定条件設定手段が、前記各需要者に対する前記判定条件を、前記自動検針手段により収集された前記各需要者の過去の前記指針値に基づいて各別に設定する手段である請求項1から3の何れか1項に記載の異常監視システム。
- 前記各需要者側に複数種の前記被供給物の供給量を計測する複数のメータ装置が夫々設けられ、
前記判定手段が、前記各需要者に対して、前記複数のメータ装置の内の少なくとも1つの前記メータ装置の前記指針値から認識した前記消費状態を前記判定基準と比較して、前記各需要者の異常状態の有無を判定するように構成されている請求項1から4の何れか1項に記載の異常監視システム。
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