JP4039137B2 - Method for producing polyarylene sulfide resin, film and fiber - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低分子量物が減少した、製膜時、紡糸時の口金汚れの少ないフィルムまたは繊維用に適するポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下PPSと略す場合もある)に代表されるポリアリーレンスルフィド樹脂(以下PASと略す場合もある)のフィルムは、優れた機械的性質、熱的性質、電気的性質を有し、コンデンサーの誘電体、電気絶縁材料、電子部品、音響振動板、離型材などに使用されている。また、かかるPASの繊維は、上記優れた特徴を活かして、バグフィルター、抄紙用カンバスなどに使用されている。
【0003】
しかしながら、通常工業的に行われている方法で、ポリアリーレンスルフィド樹脂を製造すると、低分子量物の混入が避けられず、かかる低分子量物は、押出成形の際、口金部分に付着し、例えば、2軸延伸フィルムを製造する場合、製膜性を著しく低下させるという問題があった。すなわち、口金部分に付着した低分子量物が、押出シートに付着し、2軸延伸の際、破れの原因となったり、また、付着物を除去するために、たびたび製膜機を停止させて、口金部分の清掃を行う必要があった。また、かかる口金付着物が、フィルムの欠陥を形成する原因となる場合もあった。類似の問題は、紡糸の際にも認められ、口金部分に付着した成分により糸切れを生じさせるなどの問題があった。
【0004】
このようなポリアリーレンスルフィド樹脂中の低分子量物を除去する方法として、ポリマーを有機溶媒で洗浄する方法(例えば特開昭59−6221号公報)や、減圧下で重合溶媒や低分子量物を除去する方法(例えば特開昭59−89327号公報、特開平5−125186号公報)が提案されている。しかしながら、近年ポリアリーレンスルフィド樹脂フィルム、繊維の需要がますます増え、またフィルム中の欠陥数の削減要求がより高度になってきており、これら要求に必ずしも十分に応えられないのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、押出の際、口金部分に付着する低分子量物が更に少なく、口金汚れの少ない、特に製膜性、紡糸性の良好なフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂、その製造方法及びそれより得られるフィルムまたは繊維を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法は、ポリハロゲン芳香族化合物とスルフィド化剤とを極性有機溶媒中で反応させてポリアリーレンスルフィド樹脂を重合する際に、スルフィド化剤1モル当たり、極性有機溶媒を3.2〜5.5モル使用して重合を行うことを特徴とするものである。また、本発明のフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂は、かかる製造方法により製造されたことを特徴とするものであり、本発明のフィルムまたは繊維は、かかるフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いて製造されたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり押出の際、口金部分に付着する低分子量物が更に少なく、口金汚れの少ない、特に製膜性、紡糸性の良好なフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂について、鋭意検討し、重合の際に、特定量の極性有機溶媒を用いてみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0008】
本発明におけるポリアリーレンスルフィド樹脂とは、式−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とするホモポリマーまたはコポリマーである。Arとしては、下記式(A)から式(K)などで表される単位などが例示されるが、なかでも(A)が特に好ましい。
【0009】
【化1】
【0010】
(ただし、式中のR1,R2は、水素、アルキル基、アルコキシ基およびハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1とR2は同一であっても異なっていてもよい)
この繰り返し単位を主要構成単位とする限り、下記式(L)から式(N)などで表される少量の分岐単位または架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−単位に対して、0〜5モル%の範囲であることが好ましく、1モル%以下の範囲であることがより好ましい。
【0011】
【化2】
【0012】
また、本発明におけるポリアリーレンスルフィド樹脂は、上記繰り返し単位を含むランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物であっても良い。
【0013】
これらポリアリーレンスルフィド樹脂の代表例としては、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィド樹脂としては、ポリマーの主要構成単位として、下記式で表されるp−フェニレン単位を、好ましくは90モルパーセント以上、より好ましくは98モルパーセント以上含有するポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホンおよびポリフェニレンスルフィドケトンが挙げられ、これらの中でも、ポリパラフェニレンスルフィドが特に好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】
本発明におけるポリアリーレンスルフィド樹脂の溶融粘度には、特に制限は無いが、より優れた製膜性を得る観点から、メルトフローレイト(5000g荷重、315.5℃)が1〜200g/10分の範囲が好ましく、5〜180g/10分の範囲が更に好ましく、40〜150g/10分の範囲が特に好ましい。
【0016】
次に、本発明のポリアリーレンスルフィドの製造方法について説明する。まず、本発明の製造方法において使用するポリハロゲン芳香族化合物、スルフィド化剤、重合溶媒、分子量調節剤、分岐・架橋剤、重合助剤および重合安定剤の内容について説明する。
[ポリハロゲン化芳香族化合物]
本発明で用いられるポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1,4−ジクロロナフタレン、1,5−ジクロロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼン,4,4’−ジクロロビフェニル、3,5−ジクロロ安息香酸、4,4’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフェニルケトンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp−ジクロロベンゼン,4,4’−ジクロロジフェニルスルホン,4,4’−ジクロロジフェニルケトンが、より好ましくはp−ジクロロベンゼンが用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p−ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
【0017】
かかるポリハロゲン化芳香族化合物の使用量は、加工に適した粘度のポリアリーレンスルフィド樹脂を得る点から、スルフィド化剤1モル当たり、好ましくは0.9から2.0モル、より好ましくは0.95から1.5モル、特に好ましくは1.005から1.2モルの範囲がよい。
[スルフィド化剤]
本発明で用いられるスルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。
【0018】
アルカリ金属硫化物の具体例としては、例えば硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
【0019】
アルカリ金属水硫化物の具体例としては、例えば水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化リチウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも水硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属水硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
【0020】
また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物からアルカリ金属硫化物を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。
【0021】
あるいは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素からアルカリ金属硫化物を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。
【0022】
本発明において、スルフィド化剤の量は、脱水操作などにより重合反応開始前にスルフィド化剤の一部損失が生じる場合には、実際の仕込み量から当該損失分を差し引いた残存量を意味するものとする。
【0023】
なお、スルフィド化剤と共に、アルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を併用することも可能である。アルカリ金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を好ましいものとして挙げることができ、アルカリ土類金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどが挙げられ、なかでも水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。
【0024】
スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいが、この使用量はアルカリ金属水硫化物1モルに対し0.95から1.20モル、好ましくは1.00から1.15モル、更に好ましくは1.005から1.100モルの範囲が例示できる。
[重合溶媒]
本発明では重合溶媒として有機極性溶媒を用いる。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
【0025】
本発明において有機極性溶媒の使用量を適切に選択することが重要である。本発明における有機極性溶媒の使用量は、スルフィド化剤1モル当たり3.2モルから5.5モルの範囲が選択され、好ましくは3.5から5.5モルの範囲が選択され、更に好ましくは3.8〜4.8モルの範囲が選択され、よりいっそう好ましくは4.0〜4.6の範囲が選択される。有機極性溶媒の使用量がスルフィド化剤1モル当たり3.2モル未満では、低分子量物の生成抑制効果が小さく適切ではない。また有機極性溶媒を、スルフィド化剤1モル当たり5.5モルを越える量使用して重合しても、低分子量物の生成抑制効果は飽和傾向であり、また重合度が上がり難い、結晶化速度が速くなりすぎて、特に厚手のフィルムの製膜に支障を来す場合があるなどの問題点を引き起こし得るため、適切ではない。
[分子量調節剤、分岐・架橋剤]
本発明においては、生成するポリアリーレンスルフィド樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。また、分岐または架橋重合体を形成させるために、トリハロゲン化以上のポリハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)、活性水素含有ハロゲン化芳香族化合物およびハロゲン化芳香族ニトロ化合物などを併用することも可能である。
[重合助剤]
本発明においては、高重合度のポリアリーレンスルフィド樹脂をより短時間で得るために重合助剤を用いることも有用である。ここで重合助剤とは得られるポリアリーレンスルフィド樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸金属塩および/または水が好ましく用いられる。
【0026】
上記有機カルボン酸塩の中でも、有機カルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく用いられる。かかる有機カルボン酸のアルカリ金属塩とは、一般式R(COOM)n (式中、Rは、炭素数1〜20を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基である。Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムから選ばれるアルカリ金属である。nは1〜3の整数である。)で表される化合物である。アルカリ金属カルボン酸塩は、水和物、無水物または水溶液としても用いることができる。アルカリ金属カルボン酸塩の具体例としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル酸カリウム、およびそれらの混合物などを挙げることができる。
【0027】
アルカリ金属カルボン酸塩は、有機極性溶媒中で、有機酸と、水酸化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属塩および重炭酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれる一種以上の化合物とを、ほぼ等化学当量ずつ添加して反応させることにより形成させてもよい。上記アルカリ金属カルボン酸塩の中で、リチウム塩は反応系への溶解性が高く助剤効果が大きいが高価であり、カリウム、ルビジウムおよびセシウム塩は反応系への溶解性に劣ると推定しており、安価で、重合系への適度な溶解性を有する酢酸ナトリウムが最も好ましく用いられる。
【0028】
かかるアルカリ金属カルボン酸塩を重合助剤として用いる場合の使用量は、アルカリ金属硫化物1モルに対し、0.3〜0.6モルであり、0.35〜0.5モルの範囲がより好ましい。
【0029】
また、重合助剤として水を用いる場合の添加量は、アルカリ金属硫化物1モルに対し、0.2〜1モルの範囲である。
【0030】
これら重合助剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよい。
[重合安定剤]
本発明においては、重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、本発明で使用する重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
【0031】
これら重合安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合安定剤は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対して、通常0.02〜0.2モル、好ましくは0.03〜0.1モル、より好ましくは0.04〜0.09モルの割合で使用することが好ましい。この割合が少ないと安定化効果が不十分であり、逆に多すぎても経済的に不利益であったり、ポリマー収率が低下する傾向となる。
【0032】
重合安定剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよいが、前工程開始時或いは重合開始時に同時に添加することが添加が容易である点からより好ましい。
【0033】
次に、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法について、前工程、重合反応工程、極性有機溶媒に可溶な非晶性熱可塑性樹脂の添加、回収工程、および後処理工程と、順を追って具体的に説明する。
[前工程]
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法において、スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。なお、この操作により水を除去し過ぎた場合には、不足分の水を添加して補充することが好ましい。
【0034】
また、上述したように、スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで、あるいは重合槽とは別の槽で調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。この方法には特に制限はないが、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜150℃、好ましくは常温から100℃の温度範囲で、有機極性溶媒にアルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物を加え、常圧または減圧下、少なくとも150℃以上、好ましくは180〜260℃まで昇温し、水分を留去させる方法が挙げられる。この段階で重合助剤を加えてもよい。また、水分の留去を促進するために、トルエンなどを加えて反応を行ってもよい。
[重合反応工程]
本発明においては、有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを通常200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることによりポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する。重合反応には通常耐圧容器を用い、加圧条件下で行われる。
【0035】
重合反応工程を開始するに際しては、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜220℃、好ましくは100〜220℃の温度範囲で、有機極性溶媒にスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物を加える。この段階で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえない。
【0036】
かかる混合物を通常200℃〜290℃の範囲に昇温する。昇温速度に特に制限はないが、通常0.01〜5℃/分の速度が選択され、0.1〜3℃/分の範囲がより好ましい。
【0037】
一般に、最終的には250〜290℃の温度まで昇温し、その温度で通常0.25〜50時間、好ましくは0.5〜20時間反応させる。
【0038】
最終温度に到達させる前の段階で、例えば200℃〜245℃で一定時間反応させた後、250〜290℃に昇温する方法は、より高い重合度を得る上で有効である。このとき、200℃〜245℃での反応時間としては、通常0.25時間から20時間の範囲が選択され、好ましくは0.25〜10時間の範囲が選択される。
【0039】
なお、複数段階で重合を行う際は、245℃における系内のポリハロゲン化芳香族化合物の転化率が、40モル%以上、好ましくは60モル%以上に達した時点であることが、より高重合度のポリマーを得る上で有効である。
【0040】
なお、ポリハロゲン化芳香族化合物(ここではPHAと略記)の転化率は、以下の式で算出した値である。PHA残存量は、通常、ガスクロマトグラフ法によって求めることができる。
【0041】
(a)ポリハロゲン化芳香族化合物をアルカリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モル)〕
(b)上記(a)以外の場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕
[回収工程]
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法においては、重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。
【0042】
本発明においては、上記の回収を徐冷により行うことが好ましい。ここで徐冷とは、重合250℃から200℃に冷却する間の平均冷却速度が0.01〜1℃/分であることを意味する。
【0043】
本発明において、このようにして回収した樹脂混合物を有機溶媒で洗浄し、低分子量物を更に除去することが好ましい。
【0044】
ポリアリーレンスルフィド樹脂を有機溶媒で洗浄する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、洗浄に用いる有機溶媒としては、ポリアリーレンスルフィド樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のなかでも、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にポリアリーレンスルフィド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレンスルフィド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリアリーレンスルフィド樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。
【0045】
本発明における有機溶媒洗浄は、バッチ式であっても、また連続式であってもさしつかえない。また洗浄浴比は、重量比で乾燥樹脂1に対し、有機溶媒2〜100の範囲が好ましく選択され、3〜50の範囲がより好ましく、3〜15の範囲が更に好ましい。
【0046】
洗浄方法としては、樹脂を浸漬し、撹拌する方法などにより行うことができる。
[その他の後処理]
かくして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂は常圧下および/または減圧下に乾燥する。かかる乾燥温度としては、120〜280℃の範囲が選択され、140〜250℃の範囲がより好ましい。乾燥雰囲気は、窒素、ヘリウム、減圧下などの不活性雰囲気でも、酸素、空気などの酸化性雰囲気の何れでも良いが、減圧下で行うことが好ましく、特に常圧下で乾燥を行って水分等を除去した後、減圧下で再度乾燥することが好ましい。乾燥時間は、0.5〜50時間が選択され、1〜30時間が好ましく、1〜20時間がさらに好ましい。
【0047】
かくして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂は、低分子量物が少なく押出時の口金汚れが問題となり易いフィルムや繊維用途に適している。更には、低分子量物がフィルム中の欠陥形成の原因となり易いため、フィルム用途に特に適している。かかる欠陥は厚手のフィルムで問題となり易い厚みことから、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂は3μm以上の比較的厚手のフィルムに特に適しており、4〜200μmのフィルムにより適している。
【0048】
また、優れた製膜性を得る観点から、ポリアリーレンスルフィド樹脂の降温結晶化温度は210℃以下に制御されていることが好ましく、140℃〜210℃の範囲がより好ましい。かかる降温結晶化温度には、重合時の極性有機溶媒の使用量も影響を与え、スルフィド化剤1モル当たりの極性有機溶媒の使用量が多すぎると、降温結晶化温度は210℃を越える温度になり易く、その意味でも極性有機溶媒の使用量はスルフィド化剤1モル当たり5.5モル以下であることが好ましい。
【0049】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂のフィルムまたは繊維は、上述したフィルムまたは繊維用ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いて製造されるものである。
【0050】
すなわち、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂フィルムの製造方法としては、公知の溶融製膜方法が採用することができ、例えば、単軸または2軸の押出機中でポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融後、フィルムダイより押出し冷却ドラム上で冷却してフィルムを作成する方法、あるいは、このようにして作成したフィルムをローラー式の縦延伸装置とテンターと呼ばれる横延伸装置にて縦横に延伸する二軸延伸法などにより製造することができるが、特にこれに限定されるものではない。
【0051】
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂フィルムは、優れた機械特性、電気特性、耐熱性を有しており、フィルムコンデンサーやチップコンデンサーの誘電体フィルム用途、回路基板、絶縁基板用途、モーター絶縁フィルム用途、トランス絶縁フィルム用途、離型用フィルム用途など各種用途に好適に使用することができる。
【0052】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂繊維の製造方法としては、公知の溶融紡糸方法が適用することができ、例えば、原料であるポリアリーレンスルフィド樹脂チップを単軸または2軸の押出機に供給しながら混練し、ついで押出機の先端部に設置したポリマー流線入替器、濾過層などを経て紡糸口金より押出し、冷却、延伸、熱セットを行う方法などを採用することができるが、特にこれに限定されるものではない。
【0053】
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂のモノフィランメントあるいは短繊維は、抄紙ドライヤーキャンバス、ネットコンベヤー、バグフィルターなどの各種用途に好適に使用することができる。
【0054】
【実施例】
以下に、本発明の方法を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[メルトフローレイトの測定条件]
測定にはメルトインデクサー(東洋精機社製)を用い、穴径2.096mm、長さ8.00mmのオリフィスを用いて、温度315.5℃、荷重5000gの条件で測定を行った。サンプル約7gを装置に投入し、1分経過後、ピストンを挿入し、更に4分経過の後、ピストンに荷重を載せ、測定を行った。
【0055】
[降温結晶化温度の測定条件]
サンプル樹脂を不融性のポリイミドフィルムに挟み込み、スペーサーをセットしたホットプレス機に挿入し、340℃で4分間プレスを行った後、水中に急冷し、約100μm厚みの非晶のプレスフィルムサンプルを得た。パーキンエルマー社製DSC−7を用い、プレスフィルム約10mgをサンプルとして、昇温速度20℃/分で昇温し、340℃で1分間ホールドした後、20℃/分で降温した。その降温の際に生じる結晶化ピーク温度を測定し、降温結晶化温度とした。この温度が低いほど結晶化速度は遅いことを示す。
【0056】
[製膜時口金汚れの評価]
製膜時の口金付近の低分子量物の付着量及びそれに起因するフィルム破れの発生状況から判定した。
【0057】
[フィルム中の欠陥の観察]
フィルムを2枚の偏光板の間に挟み込み、バックライトの元、スター状の欠陥を発生状況を観察した。
【0058】
[実施例1]
オートクレーブに、47%水硫化ナトリウム9.44kg(80モル)、96%水酸化ナトリウム3.43kg(82.4モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)13.0kg(131モル)、酢酸ナトリウム2.86kg(34.9モル)、及びイオン交換水12kgを仕込み、常圧で窒素を通じながら235℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水17.0kgおよびNMP0.3kg(3.23モル)を留出したのち、反応容器を160℃に冷却した。硫化水素の飛散量は2モルであった。
【0059】
次に、p−ジクロロベンゼン(p−DCB)11.5kg(78.4モル)、1,2,4−トリクロロベンゼン 0.007kg(0.04モル)、NMP22.2kg(223モル)を追添加し、反応容器を窒素ガス下に密封し、400rpmで撹拌しながら、200℃から270℃まで0.6℃/分の速度で昇温した。
【0060】
270℃で30分経過後、水1.11kg(61.6モル)を10分かけて系内に注入し、270℃で更に反応を100分間継続した。その後、水1.60kg(88.8モル)を系内に再度注入し、240℃まで冷却した後、210℃まで 0.4℃/分の速度で冷却し、その後室温近傍まで急冷した。NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、4.5モルであった。
【0061】
内容物を取り出し、32リットルのNMPで希釈後、溶剤と固形物をふるい(80mesh)で濾別した。得られた粒子を再度NMP38リットルで85℃で洗浄した。その後67リットルの温水で5回洗浄、濾別し、PPSポリマー粒子を得た。これを、60℃で熱風乾燥し、120℃で減圧乾燥した。
【0062】
得られたPPSのメルトフローレートは71g/10分、降温結晶化温度は189℃であった。
【0063】
次いで、得られた粒状PPSに平均粒径1.2μmの炭酸カルシウムを0.7重量%配合し、2軸混練機で320℃にて溶融混練し、ペレット化した。
【0064】
得られたペレットをエクストルーダーに供給し、続いて設けられたTダイ型口金より吐出させ、冷却回転ドラムで急冷し、実質的に非晶の厚さ55μmのPPSシートを得た。
【0065】
次いで、該シートを表面温度95℃の複数の加熱ロールの接触走行させ、加熱ロール群の次に設けられた周速の異なる30℃の冷却ロールとの間で長手方向に3.7倍延伸した。この1軸延伸シートをテンターを用いて長手と直行方向に100℃で3.7倍延伸し、続いて260℃10秒間熱処理し、厚み4μmの2軸延伸フィルムを得た。本製膜において、20時間の間に1度のフィルム破れも起こらず、また20時間後での口金部分の付着物はほとんどなく、汚れは極めて少なかった。また、フィルム中の欠陥もほとんど認められなかった。
【0066】
[比較例1]
NMPの追添加量を8.4kg(84.8モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、2.75モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは60g/10分、降温結晶化温度は170℃であった。
【0067】
この場合、10時間の製膜の間に5度のフィルム破れが起こった。また10時間後での口金部分に明らかに付着物が認められた。また、フィルム中の欠陥も明らかに認められた。
【0068】
[比較例2]
NMPの追添加量を33.0kg(334モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、6モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは160g/10分、降温結晶化温度は225℃であった。
【0069】
この場合、20時間後での口金部分の付着物はほとんどなく、汚れは極めて少なかった。また、フィルム中のスター状欠陥もほとんど認められなかった。しかし、20時間の製膜の間に5度のフィルム破れが起こった。
【0070】
[実施例2]
NMPの追添加量を17.5kg(176.4モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、3.9モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは71g/10分、降温結晶化温度は175℃であった。
【0071】
この場合、20時間の製膜の間に2度のフィルム破れが起こった。また10時間後での口金部分に明らかな付着物は認められなかったが、フィルム中の欠陥は一部認められた。
【0072】
[実施例3]
NMPの追添加量を25.2kg(254.4モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、4.9モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは110g/10分、降温結晶化温度は200℃であった。
【0073】
この場合、20時間後での口金部分の付着物はほとんどなく、汚れは極めて少なかった。また、フィルム中のスター状欠陥もほとんど認められなかった。但し、20時間の製膜の間に2度のフィルム破れが起こった。
【0074】
[実施例4]
NMPの追添加量を14.8kg(149.2モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、3.6モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは60g/10分、降温結晶化温度は196℃であった。
【0075】
この場合、20時間後での口金部分に明らかな付着物は認められなかったがフィルム中の欠陥は一部認められた。また、20時間の製膜の間に1度フィルム破れが起こった。
【0076】
[実施例5]
NMPの追添加量を12.5kg(125.8モル)としたこと以外は、実施例1と同様に、重合、ペレタイズ、製膜を行った(NMPの使用量は、スルフィド化剤1モルに対し、3.3モルであった)。重合で得られたPPSのメルトフローレートは57g/10分、降温結晶化温度は194℃であった。
【0077】
この場合、20時間後での口金部分に明らかな付着物は認められなかったがフィルム中の欠陥は一部認められた。また、20時間の製膜の間に2度のフィルム破れが起こった。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルムまたは繊維用として好適なポリアリーレンスルフィド樹脂を提供することができ、物理特性に優れたフィルムおよび繊維を安定して提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a polyarylene sulfide resin suitable for use in a film or fiber having a low molecular weight reduced and having less base stain during film formation and spinning. To the law Related.
[0002]
[Prior art]
A film of a polyarylene sulfide resin (hereinafter sometimes abbreviated as PAS) represented by a polyphenylene sulfide resin (hereinafter also abbreviated as PPS) has excellent mechanical properties, thermal properties, and electrical properties, It is used for capacitor dielectrics, electrical insulating materials, electronic parts, acoustic diaphragms, mold release materials, etc. Further, such PAS fibers are used in bag filters, papermaking canvases and the like, taking advantage of the above-mentioned excellent characteristics.
[0003]
However, when a polyarylene sulfide resin is produced by a method that is usually carried out industrially, it is unavoidable that low molecular weight substances are mixed, and such low molecular weight substances adhere to the die part during extrusion, for example, When manufacturing a biaxially stretched film, there existed a problem that film forming property fell remarkably. That is, the low molecular weight material adhering to the mouthpiece part adheres to the extruded sheet, and when biaxial stretching, causes tearing, and in order to remove the adhering material, the film forming machine is often stopped, It was necessary to clean the base part. In addition, such a base deposit may cause a film defect. Similar problems were also observed during spinning, and there were problems such as thread breakage caused by components adhering to the base part.
[0004]
As a method for removing low molecular weight substances in such a polyarylene sulfide resin, a method of washing a polymer with an organic solvent (for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-6221), or removing a polymerization solvent and low molecular weight substances under reduced pressure. (For example, JP 59-89327 A and JP 5-125186 A) have been proposed. However, in recent years, the demand for polyarylene sulfide resin films and fibers has been increasing, and the demand for reducing the number of defects in the film has become more advanced, and it has not always been possible to fully meet these demands. .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the background of such prior art, the present invention is a film or a polyarylene sulfide for fibers having a low molecular weight adhering to the die part at the time of extrusion and having less die stains, particularly good film-forming properties and spinnability. It is intended to provide a resin, a production method thereof, and a film or fiber obtained therefrom.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve such problems. That is, the method for producing a polyarylene sulfide resin for a film or a fiber according to the present invention comprises the step of reacting a polyhalogen aromatic compound and a sulfidizing agent in a polar organic solvent to polymerize the polyarylene sulfide resin. Polymerization is performed using 3.2 to 5.5 mol of a polar organic solvent per mol. The film or fiber polyarylene sulfide resin of the present invention is produced by such a production method, and the film or fiber of the present invention uses such a film or fiber polyarylene sulfide resin. It is characterized by being manufactured.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is earnest about the above-mentioned problem, that is, the film or polyarylene sulfide resin for fibers, which has a lower molecular weight adhering to the die part at the time of extrusion and has less dirt on the die, particularly good film forming property and spinnability. As a result of investigation, when a specific amount of polar organic solvent was used in the polymerization, it was found that such problems could be solved all at once.
[0008]
The polyarylene sulfide resin in the present invention is a homopolymer or copolymer having a repeating unit of the formula-(Ar-S)-as a main constituent unit. Examples of Ar include units represented by the following formulas (A) to (K), among which (A) is particularly preferable.
[0009]
[Chemical 1]
[0010]
(In the formula, R1 and R2 are substituents selected from hydrogen, an alkyl group, an alkoxy group and a halogen group, and R1 and R2 may be the same or different.)
As long as this repeating unit is a main structural unit, it can contain a small amount of branching units or crosslinking units represented by the following formulas (L) to (N). The copolymerization amount of these branched units or cross-linking units is preferably in the range of 0 to 5 mol%, more preferably in the range of 1 mol% or less with respect to the-(Ar-S) -unit.
[0011]
[Chemical 2]
[0012]
Further, the polyarylene sulfide resin in the present invention may be a random copolymer, a block copolymer and a mixture thereof containing the above repeating unit.
[0013]
Typical examples of these polyarylene sulfide resins include polyphenylene sulfide, polyphenylene sulfide sulfone, polyphenylene sulfide ketone, random copolymers thereof, block copolymers, and mixtures thereof. Particularly preferred polyarylene sulfide resins include polyphenylene sulfides and polyphenylene sulfide sulfones containing p-phenylene units represented by the following formula as main structural units of the polymer, preferably 90 mole percent or more, more preferably 98 mole percent or more. And polyphenylene sulfide ketone. Among these, polyparaphenylene sulfide is particularly preferable.
[0014]
[Chemical 3]
[0015]
Although there is no restriction | limiting in particular in the melt viscosity of the polyarylene sulfide resin in this invention, From a viewpoint of obtaining the more excellent film forming property, melt flow rate (5000 g load, 315.5 degreeC) is 1 to 200 g / 10min. The range is preferable, the range of 5 to 180 g / 10 minutes is more preferable, and the range of 40 to 150 g / 10 minutes is particularly preferable.
[0016]
Next, the manufacturing method of the polyarylene sulfide of this invention is demonstrated. First, the contents of the polyhalogen aromatic compound, sulfidizing agent, polymerization solvent, molecular weight regulator, branching / crosslinking agent, polymerization aid and polymerization stabilizer used in the production method of the present invention will be described.
[Polyhalogenated aromatic compounds]
The polyhalogenated aromatic compound used in the present invention refers to a compound having two or more halogen atoms in one molecule. Specific examples include p-dichlorobenzene, m-dichlorobenzene, o-dichlorobenzene, 1,3,5-trichlorobenzene, 1,2,4-trichlorobenzene, 1,2,4,5-tetrachlorobenzene, hexa Chlorobenzene, 2,5-dichlorotoluene, 2,5-dichloro-p-xylene, 1,4-dibromobenzene, 1,4-diiodobenzene, 1,4-dichloronaphthalene, 1,5-dichloronaphthalene, 1- Methoxy-2,5-dichlorobenzene, 4,4'-dichlorobiphenyl, 3,5-dichlorobenzoic acid, 4,4'-dichlorodiphenyl ether, 4,4'-dichlorodiphenyl sulfone, 4,4'-dichlorodiphenyl ketone Polyhalogenated aromatic compounds such as p-dichlorobenzene and 4,4′-dichloro are preferable. Phenyl sulfone, 4,4'-dichlorodiphenyl ketone, more preferably p- dichlorobenzene is used. Further, it is possible to combine two or more different polyhalogenated aromatic compounds into a copolymer, but it is preferable to use a p-dihalogenated aromatic compound as a main component.
[0017]
The amount of the polyhalogenated aromatic compound used is preferably 0.9 to 2.0 mol, more preferably 0.00 mol per mol of the sulfidizing agent, from the viewpoint of obtaining a polyarylene sulfide resin having a viscosity suitable for processing. The range is 95 to 1.5 mol, particularly preferably 1.005 to 1.2 mol.
[Sulfiding agent]
Examples of the sulfidizing agent used in the present invention include alkali metal sulfides, alkali metal hydrosulfides, and hydrogen sulfide.
[0018]
Specific examples of the alkali metal sulfide include lithium sulfide, sodium sulfide, potassium sulfide, rubidium sulfide, cesium sulfide and a mixture of two or more of these, and sodium sulfide is preferably used. These alkali metal sulfides can be used as hydrates or aqueous mixtures or in the form of anhydrides.
[0019]
Specific examples of the alkali metal hydrosulfide include, for example, lithium hydrosulfide, sodium hydrosulfide, potassium hydrosulfide, lithium hydrosulfide, rubidium hydrosulfide, cesium hydrosulfide, and mixtures of two or more thereof. Sodium hydrosulfide is preferably used. These alkali metal hydrosulfides can be used as hydrates or aqueous mixtures or in the form of anhydrides.
[0020]
In addition, an alkali metal sulfide prepared in situ in a reaction system from an alkali metal hydrosulfide and an alkali metal hydroxide can also be used. Moreover, an alkali metal sulfide can be prepared from an alkali metal hydrosulfide and an alkali metal hydroxide and transferred to a polymerization tank for use.
[0021]
Alternatively, an alkali metal sulfide prepared in situ in a reaction system from an alkali metal hydroxide such as lithium hydroxide or sodium hydroxide and hydrogen sulfide can also be used. Moreover, an alkali metal sulfide can be prepared from an alkali metal hydroxide such as lithium hydroxide or sodium hydroxide and hydrogen sulfide, and transferred to a polymerization tank for use.
[0022]
In the present invention, the amount of the sulfidizing agent means the remaining amount obtained by subtracting the loss from the actual charge when there is a partial loss of the sulfidizing agent before the start of the polymerization reaction due to dehydration operation or the like. And
[0023]
An alkali metal hydroxide and / or an alkaline earth metal hydroxide can be used in combination with the sulfidizing agent. Specific examples of the alkali metal hydroxide include sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide, rubidium hydroxide, cesium hydroxide, and a mixture of two or more thereof. Specific examples of the metal hydroxide include, for example, calcium hydroxide, strontium hydroxide, barium hydroxide, and sodium hydroxide is preferably used.
[0024]
When an alkali metal hydrosulfide is used as the sulfiding agent, it is particularly preferable to use an alkali metal hydroxide at the same time, but the amount used is 0.95 to 1. A range of 20 mol, preferably 1.00 to 1.15 mol, more preferably 1.005 to 1.100 mol can be exemplified.
[Polymerization solvent]
In the present invention, an organic polar solvent is used as a polymerization solvent. Specific examples include N-alkylpyrrolidones such as N-methyl-2-pyrrolidone and N-ethyl-2-pyrrolidone, caprolactams such as N-methyl-ε-caprolactam, and 1,3-dimethyl-2-imidazolide. Non-, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide, hexamethylphosphoric acid triamide, dimethyl sulfone, tetramethylene sulfoxide and the like, and mixtures thereof, and the like are all included. It is preferably used because of its high reaction stability. Of these, N-methyl-2-pyrrolidone (hereinafter sometimes abbreviated as NMP) is particularly preferably used.
[0025]
In the present invention, it is important to select an appropriate amount of the organic polar solvent. The amount of the organic polar solvent used in the present invention is selected from the range of 3.2 to 5.5 mol, preferably from 3.5 to 5.5 mol, more preferably from 1 mol of the sulfidizing agent. Is selected in the range of 3.8 to 4.8 moles, more preferably in the range of 4.0 to 4.6. If the amount of the organic polar solvent used is less than 3.2 mol per mol of the sulfidizing agent, the effect of suppressing the formation of low molecular weight substances is small and not appropriate. Even when an organic polar solvent is used in an amount exceeding 5.5 mol per mol of sulfidizing agent, the effect of suppressing the formation of low molecular weight products tends to be saturated, and the degree of polymerization is difficult to increase. Is not appropriate because it may cause problems such as an excessively high speed, which may cause a problem in the formation of a thick film.
[Molecular weight regulator, branching / crosslinking agent]
In the present invention, a monohalogen compound (not necessarily an aromatic compound) is converted to the above polyhalogenated compound in order to form a terminal of the resulting polyarylene sulfide resin or to adjust a polymerization reaction or a molecular weight. It can be used in combination with an aromatic compound. In addition, in order to form a branched or crosslinked polymer, a polyhalogen compound (not necessarily an aromatic compound) more than trihalogenated, an active hydrogen-containing halogenated aromatic compound and a halogenated aromatic nitro compound are used in combination. It is also possible to do.
[Polymerization aid]
In the present invention, it is also useful to use a polymerization aid in order to obtain a polyarylene sulfide resin having a high degree of polymerization in a shorter time. Here, the polymerization assistant means a substance having an action of increasing the viscosity of the obtained polyarylene sulfide resin. Specific examples of such polymerization aids include, for example, organic carboxylates, water, alkali metal chlorides, organic sulfonates, alkali metal sulfates, alkaline earth metal oxides, alkali metal phosphates and alkaline earths. Metal phosphates and the like. These may be used alone or in combination of two or more. Of these, organic carboxylic acid metal salts and / or water are preferably used.
[0026]
Of the organic carboxylates, alkali metal salts of organic carboxylic acids are preferably used. Such an alkali metal salt of an organic carboxylic acid is represented by the general formula R (COOM) n (wherein R is an alkyl group, cycloalkyl group, aryl group, alkylaryl group or arylalkyl group having 1 to 20 carbon atoms). M is an alkali metal selected from lithium, sodium, potassium, rubidium and cesium, and n is an integer of 1 to 3). Alkali metal carboxylates can also be used as hydrates, anhydrides or aqueous solutions. Specific examples of the alkali metal carboxylate include, for example, lithium acetate, sodium acetate, potassium acetate, sodium propionate, lithium valerate, sodium benzoate, sodium phenylacetate, potassium p-toluate, and mixtures thereof. Can be mentioned.
[0027]
The alkali metal carboxylate is an organic acid and an organic acid and one or more compounds selected from the group consisting of alkali metal hydroxide, alkali metal carbonate and alkali metal bicarbonate, approximately equichemical equivalents. You may form by adding and making it react. Among the alkali metal carboxylates, lithium salts are highly soluble in the reaction system and have a large auxiliary effect, but are expensive, and potassium, rubidium and cesium salts are presumed to have poor solubility in the reaction system. Sodium acetate, which is inexpensive and has an appropriate solubility in the polymerization system, is most preferably used.
[0028]
When the alkali metal carboxylate is used as a polymerization aid, the amount used is 0.3 to 0.6 mol with respect to 1 mol of the alkali metal sulfide. And The range of 0.35 to 0.5 mol is more preferable.
[0029]
In addition, when water is used as a polymerization aid, the amount added is 1 mol of alkali metal sulfide. , 0 . Range of 2 to 1 mole Is .
[0030]
The timing for adding these polymerization aids is not particularly specified, and may be added at any time during the previous step, at the start of polymerization, or during polymerization, which will be described later, or may be added in a plurality of times.
[Polymerization stabilizer]
In the present invention, a polymerization stabilizer may be used to stabilize the polymerization reaction system and prevent side reactions. The polymerization stabilizer contributes to stabilization of the polymerization reaction system and suppresses undesirable side reactions. One measure of the side reaction is the generation of thiophenol, and the addition of a polymerization stabilizer can suppress the generation of thiophenol. Specific examples of the polymerization stabilizer include compounds such as alkali metal hydroxides, alkali metal carbonates, alkaline earth metal hydroxides, and alkaline earth metal carbonates. Among these, alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, and lithium hydroxide are preferable. Since the alkali metal carboxylate described above also acts as a polymerization stabilizer, it is one of the polymerization stabilizers used in the present invention. In addition, when an alkali metal hydrosulfide is used as a sulfidizing agent, it has been described above that it is particularly preferable to use an alkali metal hydroxide at the same time. Oxides can also be polymerization stabilizers.
[0031]
These polymerization stabilizers can be used alone or in combination of two or more. The polymerization stabilizer is usually in a proportion of 0.02 to 0.2 mol, preferably 0.03 to 0.1 mol, more preferably 0.04 to 0.09 mol, relative to 1 mol of the charged alkali metal sulfide. Is preferably used. If this ratio is small, the stabilizing effect is insufficient. Conversely, if the ratio is too large, it is economically disadvantageous or the polymer yield tends to decrease.
[0032]
The addition timing of the polymerization stabilizer is not particularly specified, and may be added at any time during the previous step, at the start of polymerization, or during the polymerization described later, or may be added in multiple times. It is more preferable to add at the start of the process or at the start of the polymerization from the viewpoint of easy addition.
[0033]
Next, with regard to the method for producing the polyarylene sulfide resin of the present invention, a pre-process, a polymerization reaction process, an addition of an amorphous thermoplastic resin soluble in a polar organic solvent, a recovery process, and a post-treatment process are followed in order. This will be specifically described.
[pre-process]
In the method for producing the polyarylene sulfide resin of the present invention, the sulfidizing agent is usually used in the form of a hydrate, but before adding the polyhalogenated aromatic compound, a mixture containing an organic polar solvent and the sulfidizing agent. It is preferable to raise the temperature and remove excess water from the system. In addition, when water is removed excessively by this operation, it is preferable to add and replenish the deficient water.
[0034]
Further, as described above, an alkali metal sulfide prepared from an alkali metal hydrosulfide and an alkali metal hydroxide in situ in the reaction system or in a tank different from the polymerization tank is also used as the sulfidizing agent. be able to. Although there is no particular limitation on this method, desirably an alkali metal hydrosulfide and an alkali metal hydroxide are added to the organic polar solvent in an inert gas atmosphere at a temperature ranging from room temperature to 150 ° C., preferably from room temperature to 100 ° C. In addition, there is a method in which the temperature is raised to at least 150 ° C. or more, preferably 180 to 260 ° C. under normal pressure or reduced pressure, and water is distilled off. A polymerization aid may be added at this stage. Moreover, in order to accelerate | stimulate distillation of a water | moisture content, you may react by adding toluene etc.
[Polymerization reaction step]
In the present invention, a polyarylene sulfide resin is produced by reacting a sulfidizing agent and a polyhalogenated aromatic compound in an organic polar solvent within a temperature range of usually 200 ° C. or higher and lower than 290 ° C. The polymerization reaction is usually carried out under pressure using a pressure vessel.
[0035]
When starting the polymerization reaction step, the sulfidizing agent and the polyhalogenated aromatic compound are added to the organic polar solvent in an inert gas atmosphere at a temperature ranging from room temperature to 220 ° C, preferably 100 to 220 ° C. A polymerization aid may be added at this stage. The order in which these raw materials are charged may be out of order or may be simultaneous.
[0036]
The mixture is usually heated to a temperature in the range of 200 ° C to 290 ° C. Although there is no restriction | limiting in particular in a temperature increase rate, Usually, the speed of 0.01-5 degreeC / min is selected, and the range of 0.1-3 degreeC / min is more preferable.
[0037]
In general, the temperature is finally raised to a temperature of 250 to 290 ° C., and the reaction is usually carried out at that temperature for 0.25 to 50 hours, preferably 0.5 to 20 hours.
[0038]
A method of raising the temperature to 250 to 290 ° C. after reacting at a temperature of, for example, 200 ° C. to 245 ° C. for a certain period of time before reaching the final temperature is effective in obtaining a higher degree of polymerization. At this time, as a reaction time at 200 ° C. to 245 ° C., a range of 0.25 hours to 20 hours is usually selected, and a range of 0.25 to 10 hours is preferably selected.
[0039]
When performing the polymerization in a plurality of stages, it is more likely that the conversion rate of the polyhalogenated aromatic compound in the system at 245 ° C. is 40 mol% or more, preferably 60 mol% or more. This is effective in obtaining a polymer having a polymerization degree.
[0040]
The conversion rate of the polyhalogenated aromatic compound (herein abbreviated as PHA) is a value calculated by the following formula. The residual amount of PHA can usually be determined by gas chromatography.
[0041]
(A) When polyhalogenated aromatic compound is excessively added at a molar ratio to the alkali metal sulfide
Conversion = [PHA charge (mol) −PHA remaining amount (mol)] / [PHA charge (mol) −PHA excess (mol)]
(B) In cases other than (a) above
Conversion = [PHA charge (mol) −PHA remaining amount (mol)] / [PHA charge (mol)]
[Recovery process]
In the method for producing a polyarylene sulfide resin of the present invention, after the polymerization is completed, a solid is recovered from a polymerization reaction product containing a polymer, a solvent, and the like.
[0042]
In the present invention, the above recovery is preferably performed by slow cooling. Here, slow cooling means that the average cooling rate during cooling from 250 ° C. to 200 ° C. is 0.01 to 1 ° C./min.
[0043]
In the present invention, it is preferable that the resin mixture thus recovered is washed with an organic solvent to further remove low molecular weight substances.
[0044]
The following method can be illustrated as a specific method when the polyarylene sulfide resin is washed with an organic solvent. That is, the organic solvent used for washing is not particularly limited as long as it does not have an action of decomposing polyarylene sulfide resin. Sulfoxide and sulfone solvents such as sulfoxide and dimethyl sulfone, ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone and acetophenone, ether solvents such as dimethyl ether, dipropyl ether and tetrahydrofuran, chloroform, methylene chloride, trichloroethylene, ethylene chloride, Halogen solvents such as dichloroethane, tetrachloroethane, chlorobenzene, methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, ethylene glycol Propylene glycol, phenol, cresol, alcohol phenol based solvents such as polyethylene glycol, and benzene, toluene, and aromatic hydrocarbon solvents such as xylene. Among these organic solvents, N-methylpyrrolidone, acetone, dimethylformamide, chloroform and the like are particularly preferable. These organic solvents are used alone or in combination of two or more. As a method of washing with an organic solvent, there is a method of immersing a polyarylene sulfide resin in an organic solvent, and it is possible to appropriately stir or heat as necessary. There is no restriction | limiting in particular about the washing | cleaning temperature at the time of wash | cleaning polyarylene sulfide resin with an organic solvent, Arbitrary temperature of about normal temperature-about 300 degreeC can be selected. Although the cleaning efficiency tends to increase as the cleaning temperature increases, a sufficient effect is usually obtained at a cleaning temperature of room temperature to 150 ° C. The polyarylene sulfide resin that has been washed with an organic solvent is preferably washed several times with water or warm water in order to remove the remaining organic solvent.
[0045]
The organic solvent washing in the present invention may be a batch type or a continuous type. The washing bath ratio is preferably selected in the range of 2 to 100 organic solvents, more preferably in the range of 3 to 50, and still more preferably in the range of 3 to 15 with respect to the dry resin 1 in terms of weight ratio.
[0046]
As a cleaning method, it can be performed by a method of immersing and stirring the resin.
[Other post-processing]
The polyarylene sulfide resin thus obtained is dried under normal pressure and / or reduced pressure. As this drying temperature, the range of 120-280 degreeC is selected, and the range of 140-250 degreeC is more preferable. The drying atmosphere may be an inert atmosphere such as nitrogen, helium or reduced pressure, or an oxidizing atmosphere such as oxygen or air. However, it is preferably performed under reduced pressure. After removing, it is preferable to dry again under reduced pressure. The drying time is selected from 0.5 to 50 hours, preferably 1 to 30 hours, and more preferably 1 to 20 hours.
[0047]
The polyarylene sulfide resin thus obtained is suitable for film and fiber applications where there are few low molecular weight substances and the die contamination during extrusion tends to be a problem. Furthermore, since low molecular weight substances are likely to cause defects in the film, they are particularly suitable for film applications. Since such defects tend to cause problems with thick films, the polyarylene sulfide resin of the present invention is particularly suitable for relatively thick films of 3 μm or more, and more suitable for films of 4 to 200 μm.
[0048]
Further, from the viewpoint of obtaining excellent film forming properties, the temperature-falling crystallization temperature of the polyarylene sulfide resin is preferably controlled to 210 ° C. or less, and more preferably in the range of 140 ° C. to 210 ° C. The amount of the polar organic solvent used in the polymerization also affects the temperature-falling crystallization temperature. If the amount of the polar organic solvent used per mole of the sulfidizing agent is too large, the temperature-falling crystallization temperature exceeds 210 ° C. In this sense, the amount of the polar organic solvent used is preferably 5.5 mol or less per mol of the sulfidizing agent.
[0049]
The film or fiber of the polyarylene sulfide resin of the present invention is produced using the above-mentioned film or fiber polyarylene sulfide resin.
[0050]
That is, as a method for producing the polyarylene sulfide resin film of the present invention, a known melt film-forming method can be employed. For example, after the polyarylene sulfide resin is melted in a single or twin screw extruder, A method of producing a film by extruding from a die and cooling on a cooling drum, or a biaxial stretching method in which a film thus produced is stretched in the vertical and horizontal directions by a roller-type longitudinal stretching apparatus and a transverse stretching apparatus called a tenter. However, the present invention is not particularly limited to this.
[0051]
The polyarylene sulfide resin film thus obtained has excellent mechanical properties, electrical properties, and heat resistance, and is used for dielectric films of film capacitors and chip capacitors, circuit substrates, insulating substrates, motor insulation. It can be suitably used for various applications such as film applications, transformer insulating film applications, and release film applications.
[0052]
As a method for producing the polyarylene sulfide resin fiber of the present invention, a known melt spinning method can be applied. For example, kneading while supplying the raw material polyarylene sulfide resin chip to a single or twin screw extruder Then, a method of extruding from a spinneret through a polymer stream line changer installed at the tip of the extruder, a filtration layer, etc., cooling, stretching, heat setting, etc. can be adopted, but it is particularly limited to this. It is not something.
[0053]
The monofilaments or short fibers of the polyarylene sulfide resin thus obtained can be suitably used for various applications such as a papermaking dryer canvas, a net conveyor, and a bag filter.
[0054]
【Example】
Hereinafter, the method of the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[Measuring conditions of melt flow rate]
For the measurement, a melt indexer (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.) was used, and an orifice having a hole diameter of 2.096 mm and a length of 8.00 mm was used under the conditions of a temperature of 315.5 ° C. and a load of 5000 g. About 7 g of the sample was put into the apparatus, and after 1 minute had elapsed, the piston was inserted, and after 4 minutes had elapsed, a load was placed on the piston for measurement.
[0055]
[Measurement conditions for temperature drop crystallization temperature]
The sample resin is sandwiched between infusible polyimide films, inserted into a hot press machine with a spacer set, pressed at 340 ° C. for 4 minutes, then rapidly cooled in water, and an amorphous press film sample having a thickness of about 100 μm is prepared. Obtained. Using DSC-7 manufactured by Perkin Elmer Co., Ltd., using about 10 mg of a press film as a sample, the temperature was raised at a heating rate of 20 ° C./min, held at 340 ° C. for 1 minute, and then lowered at 20 ° C./min. The crystallization peak temperature generated during the temperature drop was measured and used as the temperature drop crystallization temperature. A lower temperature indicates a slower crystallization rate.
[0056]
[Evaluation of base dirt during film formation]
Judgment was made based on the amount of low molecular weight adhering near the die during film formation and the state of film breakage caused by it.
[0057]
[Observation of defects in film]
The film was sandwiched between two polarizing plates, and the occurrence of star-like defects under the backlight was observed.
[0058]
[Example 1]
In an autoclave, 47% sodium hydrosulfide 9.44 kg (80 mol), 96% sodium hydroxide 3.43 kg (82.4 mol), N-methyl-2-pyrrolidone (NMP) 13.0 kg (131 mol), acetic acid 2.86 kg (34.9 mol) of sodium and 12 kg of ion-exchanged water were charged and gradually heated to 235 ° C. over about 3 hours while passing nitrogen at normal pressure, and 17.0 kg of water and 0.3 kg of NMP (3.23) were added. The reaction vessel was cooled to 160 ° C. The amount of hydrogen sulfide scattered was 2 mol.
[0059]
Next, 11.5 kg (78.4 mol) of p-dichlorobenzene (p-DCB), 0.007 kg (0.04 mol) of 1,2,4-trichlorobenzene and 22.2 kg (223 mol) of NMP were additionally added. The reaction vessel was sealed under nitrogen gas and heated from 200 ° C. to 270 ° C. at a rate of 0.6 ° C./min while stirring at 400 rpm.
[0060]
After 30 minutes at 270 ° C., 1.11 kg (61.6 mol) of water was injected into the system over 10 minutes, and the reaction was further continued at 270 ° C. for 100 minutes. Thereafter, 1.60 kg (88.8 mol) of water was again injected into the system, cooled to 240 ° C., then cooled to 210 ° C. at a rate of 0.4 ° C./min, and then rapidly cooled to near room temperature. The amount of NMP used was 4.5 mol with respect to 1 mol of the sulfidizing agent.
[0061]
The contents were taken out, diluted with 32 liters of NMP, and the solvent and solid matter were filtered off with a sieve (80 mesh). The resulting particles were again washed with 85 liters of NMP at 85 ° C. Thereafter, it was washed 5 times with 67 liters of warm water and filtered to obtain PPS polymer particles. This was dried with hot air at 60 ° C. and dried under reduced pressure at 120 ° C.
[0062]
The obtained PPS had a melt flow rate of 71 g / 10 min and a temperature-falling crystallization temperature of 189 ° C.
[0063]
Next, 0.7% by weight of calcium carbonate having an average particle diameter of 1.2 μm was blended with the obtained granular PPS, melt-kneaded at 320 ° C. with a twin-screw kneader, and pelletized.
[0064]
The obtained pellets were supplied to an extruder, subsequently discharged from a provided T-die die, and rapidly cooled by a cooling rotary drum to obtain a substantially amorphous PPS sheet having a thickness of 55 μm.
[0065]
Next, the sheet was brought into contact with a plurality of heating rolls having a surface temperature of 95 ° C., and stretched 3.7 times in the longitudinal direction between the heating rolls and a 30 ° C. cooling roll having a different peripheral speed. . This uniaxially stretched sheet was stretched 3.7 times at 100 ° C. in the longitudinal and perpendicular directions using a tenter and subsequently heat treated at 260 ° C. for 10 seconds to obtain a biaxially stretched film having a thickness of 4 μm. In this film formation, the film was not broken once in 20 hours, and there was almost no deposit on the base part after 20 hours, and the contamination was extremely small. Moreover, almost no defects in the film were observed.
[0066]
[Comparative Example 1]
Polymerization, pelletization, and film formation were carried out in the same manner as in Example 1 except that the additional amount of NMP was 8.4 kg (84.8 mol) (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). To 2.75 moles). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 60 g / 10 minutes, and the temperature-falling crystallization temperature was 170 ° C.
[0067]
In this case, the film was broken 5 times during 10 hours of film formation. Moreover, the deposit | attachment was recognized by the nozzle | cap | die part after 10 hours. Also, defects in the film were clearly observed.
[0068]
[Comparative Example 2]
Except that the additional amount of NMP was 33.0 kg (334 mol), polymerization, pelletizing, and film formation were performed in the same manner as in Example 1 (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). 6 mol). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 160 g / 10 min, and the temperature-falling crystallization temperature was 225 ° C.
[0069]
In this case, there was almost no deposit | attachment of the nozzle | cap | die part after 20 hours, and there were very few stain | pollution | contaminations. Moreover, almost no star-like defects in the film were observed. However, 5 degrees of film tearing occurred during 20 hours of film formation.
[0070]
[Example 2]
Polymerization, pelletization, and film formation were performed in the same manner as in Example 1 except that the additional amount of NMP was 17.5 kg (176.4 mol) (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). To 3.9 moles). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 71 g / 10 min, and the temperature-falling crystallization temperature was 175 ° C.
[0071]
In this case, the film was broken twice during 20 hours of film formation. In addition, no obvious deposits were observed on the base after 10 hours, but some defects in the film were observed.
[0072]
[Example 3]
Polymerization, pelletization, and film formation were carried out in the same manner as in Example 1 except that the additional amount of NMP was 25.2 kg (254.4 mol) (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). 4.9 moles). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 110 g / 10 min, and the temperature-falling crystallization temperature was 200 ° C.
[0073]
In this case, there was almost no deposit | attachment of the nozzle | cap | die part after 20 hours, and there were very few stain | pollution | contaminations. Moreover, almost no star-like defects in the film were observed. However, the film was broken twice during 20 hours of film formation.
[0074]
[Example 4]
Polymerization, pelletization, and film formation were performed in the same manner as in Example 1 except that the additional amount of NMP was 14.8 kg (149.2 mol) (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). To 3.6 moles). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 60 g / 10 min, and the temperature-falling crystallization temperature was 196 ° C.
[0075]
In this case, no obvious deposits were observed on the base after 20 hours, but some defects in the film were observed. In addition, film tearing occurred once during 20 hours of film formation.
[0076]
[Example 5]
Polymerization, pelletization, and film formation were carried out in the same manner as in Example 1 except that the additional amount of NMP was 12.5 kg (125.8 mol) (the amount of NMP used was 1 mol of the sulfidizing agent). To 3.3 moles). The melt flow rate of PPS obtained by polymerization was 57 g / 10 min, and the temperature-falling crystallization temperature was 194 ° C.
[0077]
In this case, no obvious deposits were observed on the base after 20 hours, but some defects in the film were observed. In addition, the film was broken twice during 20 hours of film formation.
[0078]
【The invention's effect】
According to the present invention, a polyarylene sulfide resin suitable for a film or fiber can be provided, and a film and fiber excellent in physical properties can be stably provided.
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