JP4038088B2

JP4038088B2 - Muscle protein degradation inhibitor

Info

Publication number: JP4038088B2
Application number: JP2002221242A
Authority: JP
Inventors: 英一郎一石; 渉青井; 柾樹小林; 俊二大嶋
Original assignee: Kagome Co Ltd
Current assignee: Kagome Co Ltd
Priority date: 2002-07-30
Filing date: 2002-07-30
Publication date: 2008-01-23
Anticipated expiration: 2022-07-30
Also published as: JP2004059518A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒトその他の動物の筋タンパク質分解の抑制効果があり、化粧品、医薬品などに用いられる筋蛋白分解抑制剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、マラソンなどのように長時間に及ぶ激しい筋肉運動をした後は、筋肉内のグリコーゲンが減っており、また血糖も下がり気味であるので、この状態を放置すると、筋肉の蛋白質が分解されることにより、体内のエネルギー不足を補うことになってしまうことが知られている。
【０００３】
また、ヒトその他の動物は、老化してくると血中にグルココルチコイドという蛋白質の分解を促進し、またその合成を抑制する老化ホルモンが増えてくることが知られている。
【０００４】
いずれの場合も健康な骨格筋が、体内の恒常作用の弊害によって分解され、別言すれば筋肉が損傷する場合があり、これをできるだけ防止できる機能性飲食品や化粧品、医薬品などが要望されている。
【０００５】
通常、筋肉の分解を抑制するには、良質の蛋白質を多く摂取することが常識であり、例えばグルタミンや分岐アミノ酸の一種は、蛋白分解作用を抑制することが知られている。
【０００６】
一方、リコピンは抗酸化作用のある物質として多くの生物に存在し、動物においては血中濃度が寿命と関係することがアメリカのカトラー博士（Cutler, Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81(1984)）により報告されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来技術では、生体におけるリコピンの抗酸化作用として、生体中の活性酸素の中和作用は知られているが、リコピンが運動時の筋肉量に関与する物質であるか否かは知られていない。
【０００８】
また、筋肉の分解を抑制するには、グルタミンや分岐アミノ酸の一種を用いるが、これらは筋肉の生成量を高めて相対的な蛋白分解抑制を行なうものであり、直接に筋肉の分解を抑制する物質を有効成分とする薬剤が要望されていた。
【０００９】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、ヒトその他の動物の筋タンパク質分解の抑制に直接にかつ効率よく作用し、しかも副作用のない筋蛋白分解抑制剤およびこれを用いた筋損傷検査方法および機能性飲食品とすることである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、リコピンを有効成分として含有する筋蛋白分解抑制剤としたのである。
【００１１】
上記したように構成されるこの発明の筋蛋白分解抑制剤は、トマトや西瓜などに含有されている優れた脂溶性の抗酸化プロビタミンであるリコピンを有効成分としており、リコピンを所定量摂取することにより筋蛋白分解を高い安全性の下で予防できる。
【００１２】
また、成人に対する有効成分量が、６０ｍｇ以上／日である上記の筋蛋白分解抑制剤とすることが好ましい。
【００１３】
また、リコピンを有効成分として食品や化粧品、医薬品などに使用することにより、副作用なく筋タンパク質分解を抑制することが可能である。
【００１４】
そして、本願の発明者らは運動時に必要なリコピンの量を知ることや、リコピンを適当な時期に投与することが高齢者の筋肉増強や運動選手の筋肉疲労改善に役立つことを発見したのである。
【００１７】
【発明の実施の形態】
この発明に用いるリコピンは、１９０３年に、C.A.Schunkによってリコピンと命名された脂溶性のカロチノイド(分子量５３７)の一種であり、β-カロチンのように体内でビタミンＡには変わらないので、プロビタミンとも呼ばれるが、このものは強い抗酸化作用がある。
【００１８】
リコピンを多く含む代表的な食品は、トマトであり、それ以外ではスイカや柿、ルビー系グレープフルーツなどにも含まれる。また、トマトの中でも、特に赤系トマトに多く含まれている。リコピンの含有量は、品種によって大きく異なるが、例えばミニトマトでは、１００ｇ当たり７〜１１ｍｇという知見がある。
【００１９】
また、このようなリコピンを筋蛋白分解抑制剤として作用させる場合には、その有効成分量を用いる。それは後述の実験結果からも明らかであるが、体重２８０ｇのラットに対して、リコピンを１日１０ｍｇ以上与えれば筋タンパク質の分解が抑制できるという結果を、遺伝学的にラットの筋組織と相違の無いヒトに対しても応用できる。
【００２０】
ラットとヒトの体内挙動は異なるが、ラットと同肝臓濃度でヒトでも効果があると推定される。そして、ラット肝臓中のリコピン濃度が３．４μｇ／ｍｌで筋蛋白分解抑制効果があり、またヒト肝臓中のリコピン濃度は、血清濃度の４．４倍である（Stahl et al.Archm.Biophys.,297,173-177）との知見から、ヒト血清濃度が３．４／４．４＝０．７７μｇ／ｍｌで筋蛋白分解抑制効果があると考えられる。
【００２１】
ここで、正常なヒト血清リコピン濃度は、１００〜２００ｎｇ／ｍｌであり、筋蛋白分解抑制のためにヒト血清リコピン濃度を上昇させるための摂取量は、血清濃度上昇試験の結果からその４〜８倍量である。
【００２２】
このように上記の見解から算出されるヒト（成人）の有効摂取量は、およそ６０ｍｇ以上／日である。
【００２３】
強度の運動を行う場合においては、健常人に対して一日当り６０ｍｇ以上のリコピンを適宜に経口で摂取させることにより、運動時の筋蛋白分解を予防できる。また、リコピンを食品、化粧品、医薬品に投与することにより筋蛋白の分解を予防することができる。
【００２４】
また、リコピンは、トマトや西瓜に含有される脂溶性の抗酸化プロビタミンとして経口で服用できることが知られているが、この抗酸化性の効果を期待しリコピンを１日６０ｍｇ以上／日摂取すると、筋蛋白分解を予防することに有効である。
【００２５】
また、リコピンを有効成分とする筋蛋白分解抑制剤の投与量および投与回数は、上記した一日当りの有効量を摂取できるならば複数回に分けて摂取させることは、吸収効率から見ても好ましく、例えば３〜５回に分けて各所定分量を摂取することはより好ましいことである。
【００２６】
筋蛋白分解抑制剤を摂取することにより、筋損傷を予防するには、血中リコピン濃度１００〜２００ｎｇ／ｍｌを正常範囲として、この範囲未満の検査値である場合に筋蛋白分解抑制剤を摂取することが効果的である。
【００３０】
筋損傷の予防検査を行なうには、血中リコピン量の測定ばかりでなく、血中ＣＰＫ、血中ＬＤＨ、血中グルココルチコイド、血中ＴＮＦα、尿中３−メチルヒスチジン（クレアチン比）、筋中グルココルチコイドレセプター含量、筋中ＴＮＦα含量、筋中酸化生成物(４ＨＮＥ、ＴＢＡＲＳや８ＯＨｄＧなど)の検査を行うことが好ましく、特に、筋損傷の有無を調べる検査を行うにはこれらの検査が必要である。
【００３１】
【実施例】
運動時におけるリコピンの必要性の有無と、必要量を調べる方法として、９週齢ＳＤ系雌ラットを1週間予備飼育した後、普通食安静群、普通食運動負荷群、およびリコピン運動負荷群の３群に分けた。
【００３２】
リコピン摂取時には普通食１００ｇ当り５０ｍｇのリコピンを混合し、これを自由に摂食させた。運動負荷群には比較的高強度なトレッドミルランニング運動を負荷した。
【００３３】
トレッドミルランニング運動条件は、傾斜角度なしで１５ｍ／分、２０分ランニングさせ、傾斜角度５度で２６ｍ／分で引き続き２０分ランニングさせ、強度と運動時間を２週間漸増させた。
【００３４】
最終運動を負荷してから２４時間尿を採取した後に屠殺し、腓腹筋、肝臓及び血液を採取した。
＜筋蛋白分解抑制効果の検査＞
検査項目は、筋肉損傷度を血清ＣＰＫ(クレアチンフォスフォキナーゼ)、肝機能損傷度を血清ＧＯＴ(グルタミン酸オキザロ酢酸転換酵素)、脂質酸化状態を血清過酸化脂質、筋タンパク分解度を尿中３−メチルヒスチジン（クレアチニン比）、ＴＮＦα、グルココルチコイドレセプター1を測定した。また、腓腹筋と肝臓の組織中のリコピン濃度を測定した。
【００３５】
【表１】

【００３６】
＜運動時のリコピン摂取効果＞
筋肉損傷マーカーであるＣＰＫやＧＯＴは、安静時と比較して、各運動群では変動が観察されなかった。しかし、筋タンパク分解度を調べるマーカーである尿中３−メチルヒスチジンや血中ＴＮＦαと血中グルココルチコイドレセプター１がリコピンを添加した食事を摂取した群は、安静群と比較して低値であり、この成績から、リコピンが筋蛋白分解抑制の効果のあることが認められた。
【００３７】
また、上記の試験結果から、リコピンを食品に添加すると、筋蛋白分解抑制の効果について有効であり、また、リコピンを化粧品の原料素材や医薬品に用いることにより、筋蛋白分解抑制の効果があると認められる。
【００３８】
また、９週齢ラット体重２８０ｇに対して、リコピンを１日１０ｍｇ以上与えれば筋タンパク質の分解が抑制できるということは、遺伝学的に筋組織に相違が無いヒトに対しても応用できることであり、体重比較からリコピン含有の飲食品、化粧品、医薬品に所要量を投与することで筋蛋白の分解を予防できる。
【００３９】
すなわち、強度の運動を行う場合のすべての場合において、健常人に対して一日当り６０ｍｇ以上のリコピンを経口により常時摂取することにより運動時の筋蛋白分解を予防できるのである。
【００４０】
具体的には、リコピンはトマトや西瓜に含有される脂溶性の抗酸化プロビタミンであり、飲用もなされているが、リコピンを有効成分として１日６０ｍｇ以上摂取すると、筋蛋白分解を予防できる。
【００４１】
また、筋損傷の有無を検査する場合において、血中ＣＰＫ、血中ＬＤＨ、血中グルココルチコイド、血中ＴＮＦα、尿中３−メチルヒスチジン（クレアチン比）、筋中グルココルチコイドレセプター含量、筋中ＴＮＦα含量、筋中酸化生成物（４ＨＮＥ、ＴＢＡＲＳや８ＯＨｄＧなど）の項目が必要であることが確認できた。
【００４２】
図１を用いて説明すると、まず被験者に対して、尿中の３−メチルヒスチジン（クレアチン比＝Ｃ）を測定し、それをＳ（＝標準）値と比較する。
【００４３】
Ｓ（＝標準）値は、予め多くの健常者から採取された尿から測定されたクレアチン比の平均値であり、例えば２４時間尿中に３−メチルヒスチジン１００μmol、クレアチニン１．０ｇが排泄されたとすると１００μmol/gr Cre/dayという値を採用できる。
【００４４】
次に、Ｃ≦Ｓの結果である場合には、筋損傷が全く起こっていないと認められるので、このまま筋肉の強化運動を継続して行なう判定をすることができる。
【００４５】
一方、Ｃ＞Ｓの結果である場合には、筋損傷が起こっている可能性があるため、血中リコピン値を測定する。
【００４６】
血中リコピンを定量的に測定するには、以下のように行なった。
【００４７】
まず、血清０．２ｍｌにエタノール１．０ｍｌを添加した後、ヘキサン、ジクロロメタンを４：１（容量比）の混合溶媒５ｍｌを加えて攪拌した。これを遠心した後に上清を取り出し、ここまでの工程をもう一度繰り返して行なった。
【００４８】
得られた上清を減圧下に濃縮し、乾燥させて固化し、これに溶媒０．２ｍｌを加えて溶解し、紫外部または可視部吸収検出器（測定波長４６０ｎｍ、検出感度２０ｎｇ／ｍｌ）または電気化学検出器（検出感度０．１ｎｇ/ｍｌ）を用いて高速液体クロマトグラム法（ＨＰＬＣ分析）にて血中リコピン値を測定した。
【００４９】
この結果による血中リコピン値が正常値（１００〜２００ｎｇ／ｍｌ）である場合には、さらにＴＮＦα値やグルココルチコイドレセプター１の測定を行なって、さらに精密に判定することが好ましい。このとき、尿中3−メチルヒスチジンと血中リコピン濃度の推移を見ながら強化運動の程度を調整することが望ましい。
【００５０】
また、血中リコピン値が、正常値未満の低い値である場合には、リコピン含有食品（前述のトマト、スイカ、柿など）を多く摂取するように栄養指導を行なうと共に、必要に応じて上述の筋蛋白分解抑制剤を摂取させる。
【００５１】
このようにして、運動と筋蛋白分解度を検査し、筋蛋白分解抑制剤を摂取させ、またはリコピンやリコピンを有効成分とする食品、化粧品、医薬品を用いた商品を健康に役立てることができる。
【００５２】
また、前述の筋損傷検査方法をビジネスシステムとして実施すると、競走馬の筋蛋白分解度を筋分解マーカーで検査し、異常値を示した場合にリコピンを飼料に添加し、筋肉の破壊を予防することができる。
【００５３】
また、養殖魚の飼料にリコピンを添加し、筋肉分解度やリコピン濃度を測定することで、予め筋損傷を予防できるから、魚の旨みを逃さずに流通させて、美味しい魚を消費者まで届けることも可能である。
【００５４】
また、高齢者の筋肉増強については、運動することで骨を増強し、骨粗しょう症をはじめ骨代謝異常の予防や痴呆・寝たきり老人を予防する効果を期待することができる。
【００５５】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、リコピンを有効成分として含有する筋蛋白分解抑制剤としたので、ヒトその他の動物の筋タンパク質分解の抑制に直接に効率よく作用し、しかも副作用のない筋蛋白分解抑制剤であるという利点がある。
【００５７】
また、血中リコピン濃度の所定域を境界値として、この範囲未満と判定された場合に、筋肉の健康状態を把握して前記筋蛋白分解抑制剤を摂取させることにより、筋蛋白に損傷のない良好な健康状態を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】筋損傷予防方法の実施例を説明するフローチャート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has the effect of suppressing muscle protein degradation in humans and other animals, cosmetics, it relates to muscle protein degradation inhibitor used for such medicines.
[0002]
[Prior art]
In general, after a long period of intense muscle exercise such as marathon, the amount of glycogen in the muscle has decreased and the blood sugar has also decreased, so if this state is left as it is, the muscle protein will be degraded. This is known to compensate for the lack of energy in the body.
[0003]
In addition, it is known that when humans and other animals age, aging hormones that promote the degradation of a protein called glucocorticoid in the blood and suppress its synthesis increase.
[0004]
In any case, healthy skeletal muscles are decomposed due to the adverse effects of homeostatic action. In other words, muscles may be damaged. Functional foods, cosmetics, pharmaceuticals, etc. that can prevent this as much as possible are required. Yes.
[0005]
In general, in order to suppress muscle degradation, it is common sense to consume a large amount of high-quality protein. For example, glutamine and one kind of branched amino acid are known to inhibit proteolytic action.
[0006]
On the other hand, lycopene is present in many organisms as an antioxidant substance, and in animals, blood concentration is related to life span. Dr. Cutler, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81 ( 1984)).
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described prior art, the neutralizing action of active oxygen in the living body is known as the antioxidant action of lycopene in the living body, but whether or not lycopene is a substance involved in muscle mass during exercise. unknown.
[0008]
In addition, glutamine and a type of branched amino acid are used to suppress muscle degradation, but these increase the amount of muscle produced and inhibit relative proteolysis, directly suppressing muscle degradation. There has been a demand for a drug containing a substance as an active ingredient.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to solve the above-described problems, and to use a muscle protein degradation inhibitor that acts directly and efficiently on the suppression of muscle protein degradation in humans and other animals and has no side effects. It is supposed to be a muscle damage inspection method and a functional food or drink.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the present invention, a muscle protein degradation inhibitor containing lycopene as an active ingredient is used.
[0011]
The muscle protein degradation inhibitor of the present invention configured as described above contains lycopene, which is an excellent fat-soluble antioxidant provitamin contained in tomatoes, etc., as an active ingredient, and takes a predetermined amount of lycopene Therefore, muscle protein degradation can be prevented with high safety.
[0012]
Moreover, it is preferable to set it as said muscle protein degradation inhibitor whose active ingredient amount with respect to an adult is 60 mg or more / day.
[0013]
Further, by using lycopene as an active ingredient in foods, cosmetics, pharmaceuticals, etc., it is possible to suppress muscle protein degradation without side effects.
[0014]
The inventors of the present application have found that knowing the amount of lycopene required during exercise and administering lycopene at an appropriate time is useful for strengthening muscles of elderly people and improving muscle fatigue of athletes. .
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The lycopene used in the present invention is a kind of fat-soluble carotenoid (molecular weight 537) named as lycopene by CASchunk in 1903, and it does not change to vitamin A in the body like β-carotene. Although called, it has a strong antioxidant effect.
[0018]
A typical food containing a large amount of lycopene is tomato, and other than that, it is also contained in watermelon, strawberries, and ruby grapefruit. In addition, among the tomatoes, red tomatoes are particularly abundant. The content of lycopene varies greatly depending on the variety, but for example, cherry tomatoes have a knowledge of 7 to 11 mg per 100 g.
[0019]
Moreover, when making such lycopene act as a muscle protein degradation inhibitor, the amount of the active ingredient is used. As is clear from the experimental results described later, the results of genetically differing from the muscle tissue of the rat showed that muscle protein degradation can be suppressed by giving 10 mg or more of lycopene per day to a rat with a body weight of 280 g. It can also be applied to humans who do not.
[0020]
Although the behavior of rats and humans is different, it is presumed that humans are also effective at the same liver concentration as rats. Then, the lycopene concentration in the rat liver is 3.4 μg / ml and has an effect of inhibiting myoprotein degradation, and the lycopene concentration in the human liver is 4.4 times the serum concentration (Stahl et al. Archm. Biophys. , 297, 173-177), it is considered that the human serum concentration is 3.4 / 4.4 = 0.77 μg / ml and has an effect of inhibiting muscle protein degradation.
[0021]
Here, the normal human serum lycopene concentration is 100 to 200 ng / ml, and the intake for increasing the human serum lycopene concentration for the suppression of muscle protein degradation is 4 to 8 based on the results of the serum concentration increase test. Double the amount.
[0022]
Thus, the effective intake amount of a human (adult) calculated from the above view is approximately 60 mg / day or more.
[0023]
When exercising intensely, muscle protein degradation during exercise can be prevented by appropriately orally ingesting 60 mg or more of lycopene per day for healthy individuals. In addition, lycopene can be administered to foods, cosmetics, and pharmaceuticals to prevent muscle protein degradation.
[0024]
In addition, lycopene is known to be taken orally as a fat-soluble antioxidant provitamin contained in tomatoes and rice cakes, but in anticipation of this antioxidant effect, lycopene is ingested at a dose of 60 mg / day or more. It is effective in preventing muscle protein degradation.
[0025]
In addition, it is preferable from the viewpoint of absorption efficiency that the dosage and number of administrations of the muscular protein degradation inhibitor containing lycopene as an active ingredient should be divided into multiple doses if the above-mentioned effective dose per day can be taken. For example, it is more preferable to take each predetermined amount divided into 3 to 5 times.
[0026]
To prevent muscle damage by ingesting a muscle protein degradation inhibitor, take a muscle protein degradation inhibitor when the blood lycopene concentration is 100 to 200 ng / ml in the normal range and the test value is below this range. It is effective to do.
[0030]
In order to conduct a preventive test for muscle damage, not only the measurement of blood lycopene but also blood CPK, blood LDH, blood glucocorticoid, blood TNFα, urinary 3-methylhistidine (creatine ratio), muscle It is preferable to test glucocorticoid receptor content, muscle TNFα content, and muscle oxidation products (4HNE, TBARS, 8OHdG, etc.), especially these tests are necessary to check for muscle damage. is there.
[0031]
【Example】
As a method for examining the necessity and amount of lycopene during exercise, 9 weeks old SD female rats were preliminarily raised for 1 week, then the normal diet rest group, the normal diet exercise load group, and the lycopene exercise load group Divided into 3 groups.
[0032]
When lycopene was ingested, 50 mg of lycopene was mixed per 100 g of normal food and allowed to eat freely. The exercise load group was subjected to a relatively high intensity treadmill running exercise.
[0033]
The treadmill running exercise conditions were 15 m / min for 20 minutes without an inclination angle, and 20 minutes at 26 m / min for an inclination angle of 5 degrees, and the strength and exercise time were gradually increased for 2 weeks.
[0034]
Urine was collected for 24 hours after the final exercise was applied, and then sacrificed, and gastrocnemius muscle, liver and blood were collected.
<Examination of muscle protein degradation inhibitory effect>
The test items are the degree of muscle damage in serum CPK (creatine phosphokinase), the degree of liver function damage in serum GOT (glutamate oxaloacetate converting enzyme), the lipid oxidation state in serum lipid peroxide, and the degree of muscle protein degradation in urine 3- Methylhistidine (creatinine ratio), TNFα, and glucocorticoid receptor 1 were measured. In addition, lycopene concentrations in gastrocnemius and liver tissues were measured.
[0035]
[Table 1]

[0036]
<Effects of lycopene intake during exercise>
CPK and GOT, which are muscle injury markers, were not observed in each exercise group as compared to resting. However, the urinary 3-methylhistidine or blood TNFα and blood glucocorticoid receptor 1 markers, which are markers for examining the degree of myoprotein degradation, had a lower value compared to the resting group. From these results, it was confirmed that lycopene was effective in inhibiting muscle protein degradation.
[0037]
In addition, from the above test results, when lycopene is added to food, it is effective in suppressing muscle protein degradation, and when lycopene is used as a raw material for cosmetics and pharmaceuticals, it has an effect of inhibiting muscle protein degradation. Is recognized.
[0038]
In addition, when lycopene is given at a dose of 10 mg or more per day for a 9-week-old rat body weight of 280 g, it can be applied to humans who have no genetic differences in muscle tissue. From the weight comparison, muscle protein degradation can be prevented by administering the required amount to lycopene-containing foods, cosmetics and pharmaceuticals.
[0039]
In other words, in all cases where intense exercise is performed, muscle protein degradation during exercise can be prevented by always ingesting 60 mg or more of lycopene per day for healthy individuals.
[0040]
Specifically, lycopene is a fat-soluble antioxidant provitamin contained in tomatoes and syrups, and is also drunk. However, when lycopene is taken as an active ingredient at 60 mg or more per day, muscle protein degradation can be prevented.
[0041]
When examining the presence or absence of muscle damage, blood CPK, blood LDH, blood glucocorticoid, blood TNFα, urinary 3-methylhistidine (creatine ratio), muscle glucocorticoid receptor content, muscle TNFα It was confirmed that the items of content and oxidation products in muscle (4HNE, TBARS, 8OHdG, etc.) were necessary.
[0042]
Referring to FIG. 1, first, 3-methylhistidine (creatine ratio = C) in urine is measured for a subject and compared with an S (= standard) value.
[0043]
The S (= standard) value is an average value of the creatine ratio measured from urine collected from many healthy subjects in advance. For example, 100 μmol of 3-methylhistidine and 1.0 g of creatinine were excreted in urine for 24 hours. Then, a value of 100 μmol / gr Cre / day can be adopted.
[0044]
Next, in the case of C ≦ S, it is recognized that no muscle damage has occurred, so that it is possible to determine to continue the muscle strengthening exercise as it is.
[0045]
On the other hand, if the result is C> S, muscle damage may have occurred, so the blood lycopene value is measured.
[0046]
To quantitatively measure blood lycopene, the following procedure was performed.
[0047]
First, after adding 1.0 ml of ethanol to 0.2 ml of serum, 5 ml of a mixed solvent of 4: 1 (volume ratio) of hexane and dichloromethane was added and stirred. After centrifuging this, the supernatant was taken out and the above steps were repeated once more.
[0048]
The obtained supernatant is concentrated under reduced pressure, dried and solidified, and 0.2 ml of solvent is added to dissolve it, and an ultraviolet or visible absorption detector (measurement wavelength: 460 nm, detection sensitivity: 20 ng / ml) or The blood lycopene value was measured by high performance liquid chromatogram method (HPLC analysis) using an electrochemical detector (detection sensitivity 0.1 ng / ml).
[0049]
When the blood lycopene value is a normal value (100 to 200 ng / ml), it is preferable to further measure the TNFα value and glucocorticoid receptor 1 to make a more precise determination. At this time, it is desirable to adjust the degree of strengthening exercise while watching the transition of urinary 3-methylhistidine and blood lycopene concentrations.
[0050]
If the blood lycopene level is lower than the normal level, nutritional guidance is given so that a large amount of lycopene-containing food (such as the above-mentioned tomatoes, watermelons, and strawberries) is ingested, and if necessary, the above-mentioned Ingestion of muscle protein degradation inhibitor.
[0051]
In this way, exercise and the degree of muscle protein degradation can be examined, a muscle protein degradation inhibitor can be ingested, or a product using food, cosmetics or pharmaceuticals containing lycopene or lycopene as an active ingredient can be used for health.
[0052]
In addition, when the muscle damage inspection method described above is implemented as a business system, the muscle protein degradation degree of a racehorse is examined with a muscle degradation marker, and if it shows an abnormal value, lycopene is added to the feed to prevent muscle destruction. be able to.
[0053]
In addition, by adding lycopene to the feed of cultured fish and measuring muscle degradation and lycopene concentration, it is possible to prevent muscle damage in advance, so it is possible to distribute delicious fish and deliver delicious fish to consumers. Is possible.
[0054]
As for muscle strengthening of the elderly, it can be expected to strengthen bones by exercising and to prevent osteoporosis and other bone metabolism abnormalities and prevent dementia and bedridden elderly people.
[0055]
【The invention's effect】
As described above, since the present invention is a muscle protein degradation inhibitor containing lycopene as an active ingredient, it acts directly and efficiently on muscle protein degradation in humans and other animals and has no side effects. There is an advantage that it is a decomposition inhibitor.
[0057]
In addition, when it is determined that the blood lycopene concentration is less than this range with a predetermined range of blood lycopene concentration, the muscle protein is not damaged by grasping the health condition of the muscle and ingesting the muscle protein degradation inhibitor. Can maintain good health.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart for explaining an embodiment of a method for preventing muscle damage.

Claims

A muscle protein degradation inhibitor containing lycopene as an active ingredient for preventing muscle protein degradation.

The muscle protein degradation inhibitor according to claim 1, wherein the active ingredient is formulated so as to contain 60 mg or more as a daily intake.

The muscle protein degradation inhibitor according to claim 1 or 2, which contains lycopene as an effective component for inhibiting 3-methylhistidine in urine, inhibiting production of blood TNFα, or inhibiting blood glucocorticoid receptor.