JP4034581B2 - 配線長計測装置、センサ識別装置及び、センサ位置確認装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号線の配線長を計測する装置に関するものである。
また、本発明は、上記配線長計測装置を使用して、信号線に接続された複数のセンサの内の発報したセンサを識別するセンサ識別装置に関するものである。
さらに、本発明は、上記配線長計測装置を使用して、信号線に複数のセンサが予定位置に接続されたことを確認するセンサ位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、機械警備を実施している物件では、コントローラからワンループ状に配線された線路上に様々な種類のセンサが複数接続される。上記物件に異常事態が発生した場合、その異常を検知したセンサが発報する。コントローラは、発報をしたセンサの種別及び設置位置に基づいて、異常の種別及び発生場所を特定する。コントローラから監視センターに通報がされると、監視センターでは、対処員の派遣等を行って、異常発生に対処する。
【0003】
このように、コントローラにセンサが複数設置されている場合には、どのセンサが発報したのかが識別されなければならない。
従来のセンサ識別法として、第1に、コントローラ側から見たセンサのインピーダンスをセンサごとに変化させる方法がある(特開昭58−56094号公報、特開昭58−56095号公報、特開平3−271899号公報)。この方法は、各センサに、センサごとに異なる値の抵抗器、インピーダンス素子またはダイオード素子を組み合わせて線路に接続する。センサが異常を検知したとき、センサの接点が開閉することにより、センサごとに線路の回路特性が変化する。この回路特性の変化を検出することにより、発報したセンサを識別する。
【0004】
第2のセンサ識別法として、各センサにアドレスを付与する方法がある。この方法は、個々のセンサに固有のアドレスを付与し、センサ発報時に、異常信号と共にアドレスをコントローラ側に送信することにより、発報したセンサを識別する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1のセンサ識別方法においては、各センサに組み合わせる、異なる値の素子が必要である。また、既に設置されている機械警備システムに適用しようとする場合は、既設のセンサに対しても素子を付加しなければならず、機器費用や工事費用がかさむという問題があった。
【0006】
上記の第2のセンサ識別方法においては、各センサが発報と同時に自己のアドレスを送信する機能をもつ必要がある。また、既設の機械警備システムに適用する場合、既設のセンサに固有アドレスを付与しなければならないという問題があった。
これに対して、コントローラから発報したセンサまでの信号線の配線長が計測できれば、発報したセンサを識別することができる。
【0007】
本発明は、信号線の配線長を計測するための新規な装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより発報したセンサを識別する新規な装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
さらに、本発明は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより、設置されたセンサが正しい位置に設置されているか否かを確認できるセンサ位置確認装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。
本発明の配線長計測装置は、信号線に、当該信号線が集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された略方形波状に時間変化する方形波電流を送出する方形波電流送出手段と、前記信号線から電圧信号を受信する信号受信手段と、前記受信手段からインダクタンスを求めるインダクタンス抽出手段と、前記インダクタンスを配線長に変換する変換手段とを具備する。
【0010】
インダクタンスは、集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された方形波電流を用いるので、電圧信号のピーク値から簡易に求めることができる。
このインダクタンスは、配線長のみにより決まるものであるので、容易且つ正確に配線長を得ることができる。
本発明のセンサ識別回路は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、上記の配線長計測装置を適用することによって、配線長によりセンサを識別する。
【0011】
本発明のセンサ識別装置によれば、センサは異常を検知すると、線路を短絡する。センサ識別装置は、コントローラから発報したセンサまでの配線長を計測し、配線長に基づいてセンサを識別する。
また、本発明のセンサ位置確認装置は、上記センサ識別装置に、更に、個々のセンサが設置されるべき配線長を記憶する記憶手段が設けられる。センサ設置工事後に、設置した個々のセンサを順次発報(短絡)させて、コントローラから個々のセンサまでの配線長を測定する。そして、記憶してある各配線長と測定した各配線長を比較することにより、センサが予定位置に設置されているか否かを確認できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1に、警備対象物件内における機械警備システムの全体構成を示す。警備対象物件内には、一般に平行線からなる線路2が敷設されており、警備計画に則り所定の位置に各種センサ11、12、13、…が設置されている。線路2の一端には、コントローラ1が接続され、他端には終端抵抗3が接続される。コントローラ1には、本発明の配線長計測装置を使用したセンサ識別装置4が内臓されている。
【0013】
警備対象物件内で異常が発生し、あるセンサ12がこれを検知すると、コントローラ1は、図示しない監視センターに、警備対象物件が異常状態にあることを通報する。
異常を検知したセンサ12内部では、接点が線路2の途中を短絡する。センサ識別装置4は、線路2の一部が短絡された現象を利用することにより、コントローラ1からセンサ12までの配線長xを求める。
【0014】
なお、警備用途では、線路2として平行線を用いて配線することが多いため、本説明では平行線を用いた例を説明する。しかし、本発明の手法は平行線への適用に限定されるものではなく、同軸ケーブルまたはツイストペア線を用いた場合であっても、同様に配線長を求めることができる。
以下、配線長測定原理について説明する。
【0015】
線路2のインダクタンス成分を測定するために、線路2に周波数帯域制限を行った方形波電流を印加する。一般に、線路2に方形波電流を印加する場合には、分布定数回路として扱う必要がある。しかし、線路2の全長に対して方形波電流に含まれる最大周波数成分に対応する波長が十分に長い場合には、線路2は集中定数回路として近似することができ、平行線回路をL、R、C、Gの4つのパラメータで表現することができる。ここで、L、R、C、Gはそれぞれ線路のインダクタンス、抵抗、キャパシタンス、コンダクタンス(漏れ抵抗の逆数)を表す。さらに、通常用いられている平行線は絶縁特性が優れていると考えられるため、上記4パラメータのうちCとGを無視することができる。
【0016】
今、測定対象であるセンサ12を動作させることにより線路2の途中を短絡させ、他方に電圧Vの交流電源を接続すると、L、R、Vの関係は以下の微分方程式で表現することができる。ここで、Iは線路2を流れる電流を表している。
【0017】
【数1】
【0018】
R、Lを求めるには、(1)式で表現される微分方程式を解くことになる。
(1)式は受信される電圧Vは電流に比例する抵抗Rの寄与分と電流の微分値(電流の時間変化)に比例するインダクタンスLの寄与分の和で表せることを示している。
【0019】
【数2】
【0020】
したがって、(2)式を満たすような入力電流Iを生成できれば、電圧VはインダクタンスLに比例することになる為、その最大値もインダクタンスLに比例する。
【0021】
このような特性を持つ入力電流Iの例として図2に示すような方形波が考えられる。この波形は立上りと立下りの部分で(2)式の条件を満たし、かつ図1中の線路2が集中定数回路とみなせるように周波数帯域制限がなされている。
上記入力電流によって図3に示すような電圧Vが発生する。この電圧Vのピーク値(最小値、及び最大値)を計測することによってインダクタンスLの値を計測することができる。
【0022】
次に、インダクタンスLから配線長xを求める方法について述べる。
今、長さx、線間間隔d、線の半径aの平行線を考える。このような線路におけるインダクタンス成分Lは、次式で表すことができる。
【0023】
【数3】
【0024】
上式を配線長xについて解くことにより、配線長xは、
【0025】
【数4】
【0026】
と求めることができる。
ここで、インダクタンス成分Lの係数部分をpとおくと、透磁率μ、半径a、線間間隔dは何れも線材の定数であるので、係数部分pも定数となる。すなわち、係数部分pは線材の種類が決まれば、一意に決まる量である。
【0027】
【数5】
【0028】
この結果、平行線の配線長xは、次式のように極めて簡単な式で求めることができる。
【0029】
【数6】
【0030】
なお、インダクタンスの成分Lの値は、線材の束ね方や配管を通したかといった配線形状に依存せず、配線途中で束ねられていてもその値が影響を受けない等、配線長測定にとっては非常に都合が良い性質を有していることが実験により確認されている。
【0031】
図4にセンサ識別装置4の回路構成を示す。
方形波電流送出部41が、パルスジェネレータ等により方形波状に時間変化する方形波電流を送出する。次に、周波数帯域制限部42は線路2が集中定数回路とみなせる周波数帯域に前記方形波電流を整形し、線路2に送出する。
送出された方形波電流はセンサ12により短絡された線路2を経由して電圧信号受信部43により受信される。ピーク検出部44は受信電圧信号のピーク値を検出し、その値からインダクタンス成分Lを求める。
【0032】
配線長変換部45は求めたインダクタンス成分Lを(5)式に代入して配線長xを求める。
なお、関数による変換以外に、インダクタンス成分Lまたは受信信号のピーク値と配線長xの代表値を所定の間隔でテーブルとして記憶しておき、得られたインダクタンス成分Lまたは受信信号のピーク値に最も近い値に対応する配線長xとして求めることも可能である。
【0033】
配線長変換部45から得られた配線長xは、半導体メモリ等からなる記憶部46に一時的に記憶され、出力部47により出力される。出力部47による出力は、例えばセンサ設置時において配線ごとの測定結果を一覧形式に印刷するか、あるいは、モニタ等からなる表示部48に出力される。また、異常信号を検知した際には、例えば、異常を感知したセンサを監視対象物件の間取り図と共に表示部48に表示する。
【0034】
また、信号線2に外部からパルス性のノイズが混入するような場合に対する対策として、送出する信号系列としてM系列のような擬似乱数を用い、当該信号の立ち上がり時および立下り時のみ受信を行うことでノイズの影響を低減する方法が考えられる。
【0035】
別の方法として立ち上がり、立下りの傾きが異なる数種類の方形波電流を送出し、それぞれの傾きに対応した受信波形のピーク値の組み合わせが得られるか否かによって真の測定値かノイズなのかを判別する方法が考えられる。
【0036】
さらに、送出する方形波電流は周波数帯域が制限されており、その結果得られる受信電圧信号も帯域制限される。したがって、受信電圧信号に対して周波数帯域制限部42と同様に周波数帯域制限を行えば、当該帯域以外の周波数成分を持つノイズを除去できる。
【0037】
センサ識別装置4には、(センサ位置測定モード)と(発報センサ識別モード)の2つのモードがある。
センサ位置測定モードとは、警備システムの新規導入あるいはセンサの追加の設置工事が終了した際に、コントローラ1から各センサ11〜13までの配線長xを測定するモードのことである。この結果は、警備計画図面上のセンサ位置と比較され、設置工事が正しく行われたか否かの検査に用いられる。
【0038】
発報センサ識別モードとは、機械警備状態においてセンサが異常を感知した際に、発報したセンサの位置及び種類を特定し、コントローラ1に出力すると共にモニタ画面に表示するモードのことである。
図5を用いて、センサ位置測定モードにおける処理の流れについて説明する。この処理を開始するに当たって、ディップスイッチ等により、センサ識別装置4が可動状態とされる。
【0039】
まず、インダクタンス成分Lの係数部分p値の算出に必要な線材のパラメータ(線間間隔d、線の半径a、透磁率μ)の入力、及び警備図面上に記載されている各センサ11から13のセンサ種別あるいは番号及びコントローラからの配線長をテンキー等により入力する(S51)。係数部分pの値は、(5)式により計算される。通常、センサの配線に用いる線材は決まっているか、あるいは数種類に限定されているので、事前に求めた値を内部に記憶しておき、ディップスイッチ等により線材に応じて選択することも可能である。
【0040】
入力が終了したら、測定対象となるセンサのみを動作させ、回路を短絡させた後(S52)、方形波電流送出部41から方形波電流を送出し、これを周波数帯域制限部42により帯域制限する(S53)。
次に、短絡した回路に発生する電圧を電圧信号受信部43で受信し、インダクタンスを計算する(S54)。インダクタンスは電圧信号のピーク値から計算することができる。
【0041】
S54において求めたインダクタンス成分Lと、S51で求めたpから(6)式により配線長xを求める(S55)。
以上のS52〜55の処理を、全てのセンサ11〜13について繰り返し、最後に正常状態における値を測定する。(S56)。
全てのセンサ11〜13の位置及び正常状態の測定が終了すると、測定結果を紙面あるいはモニタ画面上に出力すると共に記憶部46に記憶する(S57)。測定結果は、センサ設置工事時の配線長確認に用いると共に、異常による発報時にセンサ位置を確認する際の参照用テーブルとして用いる。
【0042】
図6に、S57での出力結果の例を示す。表には、センサNo、警備図面上に記載されているコントローラからの目標配線長と測定値との差分、工事検査の合否判定結果が示されている。これらの値の内、測定値、差分、合否判定については、計測した値及び事前に設定してある合否判定しきい値から自動的に埋められる。なお、合否判定で合格しなかったセンサの部分を反転表示することも可能である。
【0043】
次に、図7を用いて発報センサ識別モードにおける処理の流れについて説明する。
機械警備がセット状態となると、発報センサ識別モードに移行する。なお、この移行は、セット状態になっただけでは開始せずに、センサが異常を感知し発報したときに移行するか、又は、監視センターへの通報により駆け付けた緊急対処員がコントローラを操作することにより移行するようにすることも可能である。
【0044】
まず、方形波電流送出部41から方形波電流を送出し、これを周波数帯域制限部42により帯域制限する(S71)。この結果として回路に発生した電圧を電圧信号受信部42で受信し、インダクタンスを計算する(S72)。この時、発報センサNoを記憶するためのメモリはクリアしておく。
【0045】
S72において求めたインダクタンス成分Lと、事前に求めた係数部分pから(6)式によりコントローラ1から発報したセンサ12までの配線長xを求める(S73)。
得られた配線長xをセンサ設置工事時に作成した参照用テーブル(図6参照)と比較し、正常状態の値と等しいか否かを判断する(S74)。正常状態の値と等しい場合にはS71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。正常状態の値と異なる場合には、1つ又は複数のセンサが発報していると考えられるので、次に参照用テーブル内に当該センサがあるか否かを判断する(S75)。
【0046】
参照用テーブル内に該当するセンサが存在しない場合には、例えば、終端抵抗3が施工時とは別の場所に設置された、すなわち機械警備を妨害する画策行為が行われたものと判断し、コントローラ1から監視センターに機器異常信号を送出する(S76)。その後、S71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。
S75において参照用テーブルに該当するセンサが存在する場合には、そのセンサNoをコントローラ1に出力した後(S77)、S71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。
【0047】
この結果、複数のセンサが一度に発報した場合であってもその位置を確実に検知することができる。また、運用開始後、終端抵抗3と同じ特性を持った素子を回路内に設置し、画策行為を行った場合であっても、確実にこれを検知することができる。
以上詳細に説明したように、本実施例によれば、コントローラ1と個々のセンサ11〜13間の配線長情報を用いてセンサの識別を行うため、センサの特性に依存することなく、発報したセンサを識別できる。したがって、既に機械警備が実施されている物件であっても、設置されている個々のセンサを交換することなく自動的にコントローラ1からセンサまで配線長を測定することができるため、設置工事後の検査を簡便且つ正確に行うことができる。
【0048】
また、本発明によれば、人手に頼ることなく自動的にコントローラからセンサまでの配線長を測定することができる。さらに、センサの特性に依存しないため、既に機械警備が実施されている物件であっても、設置されている個々のセンサを交換することなく設置工事状況の確認を行うことができる。
【0049】
さらに、本発明によれば、簡易な回路によって、複雑な信号処理をすることなく、正確に配線長を計測することができるため上記を安価に実現することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、信号線の配線長を計測するための新規な装置を得ることができる。 また、本発明によれば、コントローラからループ状に配線された信号線上に異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより発報したセンサを識別する新規な装置を得ることができる。
【0051】
さらに、本発明によれば、コントローラからループ状に配線された信号線上に異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより、設置されたセンサが正しい位置に設置されているか否か確認できるセンサ位置確認装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した機械警備システムの配線状況を示す模式図である。
【図2】センサ識別装置が信号線に印加する電流信号の1例を示す模式図である。
【図3】図2の電流信号を信号線に印加した際に信号線に発生する電圧信号の模式図である。
【図4】図1のセンサ識別装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のセンサ識別装置におけるセンサ位置測定モードでの処理の流れを表すフローチャートである。
【図6】図5の処理による出力結果を表す図である。
【図7】図4のセンサ識別装置における発報センサ識別モードでの処理の流れを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・コントローラ
2・・・線路
3・・・終端抵抗
4・・・センサ識別装置
11、12、13・・・センサ
41・・・方形波電流送出部
42・・・周波数帯域制限部
43・・・電圧信号受信部
44・・・ピーク検出部
45・・・配線長変換部
46・・・記憶部
47・・・出力部
48・・・表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号線の配線長を計測する装置に関するものである。
また、本発明は、上記配線長計測装置を使用して、信号線に接続された複数のセンサの内の発報したセンサを識別するセンサ識別装置に関するものである。
さらに、本発明は、上記配線長計測装置を使用して、信号線に複数のセンサが予定位置に接続されたことを確認するセンサ位置確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、機械警備を実施している物件では、コントローラからワンループ状に配線された線路上に様々な種類のセンサが複数接続される。上記物件に異常事態が発生した場合、その異常を検知したセンサが発報する。コントローラは、発報をしたセンサの種別及び設置位置に基づいて、異常の種別及び発生場所を特定する。コントローラから監視センターに通報がされると、監視センターでは、対処員の派遣等を行って、異常発生に対処する。
【0003】
このように、コントローラにセンサが複数設置されている場合には、どのセンサが発報したのかが識別されなければならない。
従来のセンサ識別法として、第1に、コントローラ側から見たセンサのインピーダンスをセンサごとに変化させる方法がある(特開昭58−56094号公報、特開昭58−56095号公報、特開平3−271899号公報)。この方法は、各センサに、センサごとに異なる値の抵抗器、インピーダンス素子またはダイオード素子を組み合わせて線路に接続する。センサが異常を検知したとき、センサの接点が開閉することにより、センサごとに線路の回路特性が変化する。この回路特性の変化を検出することにより、発報したセンサを識別する。
【0004】
第2のセンサ識別法として、各センサにアドレスを付与する方法がある。この方法は、個々のセンサに固有のアドレスを付与し、センサ発報時に、異常信号と共にアドレスをコントローラ側に送信することにより、発報したセンサを識別する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記第1のセンサ識別方法においては、各センサに組み合わせる、異なる値の素子が必要である。また、既に設置されている機械警備システムに適用しようとする場合は、既設のセンサに対しても素子を付加しなければならず、機器費用や工事費用がかさむという問題があった。
【0006】
上記の第2のセンサ識別方法においては、各センサが発報と同時に自己のアドレスを送信する機能をもつ必要がある。また、既設の機械警備システムに適用する場合、既設のセンサに固有アドレスを付与しなければならないという問題があった。
これに対して、コントローラから発報したセンサまでの信号線の配線長が計測できれば、発報したセンサを識別することができる。
【0007】
本発明は、信号線の配線長を計測するための新規な装置を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより発報したセンサを識別する新規な装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
さらに、本発明は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより、設置されたセンサが正しい位置に設置されているか否かを確認できるセンサ位置確認装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものである。
本発明の配線長計測装置は、信号線に、当該信号線が集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された略方形波状に時間変化する方形波電流を送出する方形波電流送出手段と、前記信号線から電圧信号を受信する信号受信手段と、前記受信手段からインダクタンスを求めるインダクタンス抽出手段と、前記インダクタンスを配線長に変換する変換手段とを具備する。
【0010】
インダクタンスは、集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された方形波電流を用いるので、電圧信号のピーク値から簡易に求めることができる。
このインダクタンスは、配線長のみにより決まるものであるので、容易且つ正確に配線長を得ることができる。
本発明のセンサ識別回路は、コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、上記の配線長計測装置を適用することによって、配線長によりセンサを識別する。
【0011】
本発明のセンサ識別装置によれば、センサは異常を検知すると、線路を短絡する。センサ識別装置は、コントローラから発報したセンサまでの配線長を計測し、配線長に基づいてセンサを識別する。
また、本発明のセンサ位置確認装置は、上記センサ識別装置に、更に、個々のセンサが設置されるべき配線長を記憶する記憶手段が設けられる。センサ設置工事後に、設置した個々のセンサを順次発報(短絡)させて、コントローラから個々のセンサまでの配線長を測定する。そして、記憶してある各配線長と測定した各配線長を比較することにより、センサが予定位置に設置されているか否かを確認できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1に、警備対象物件内における機械警備システムの全体構成を示す。警備対象物件内には、一般に平行線からなる線路2が敷設されており、警備計画に則り所定の位置に各種センサ11、12、13、…が設置されている。線路2の一端には、コントローラ1が接続され、他端には終端抵抗3が接続される。コントローラ1には、本発明の配線長計測装置を使用したセンサ識別装置4が内臓されている。
【0013】
警備対象物件内で異常が発生し、あるセンサ12がこれを検知すると、コントローラ1は、図示しない監視センターに、警備対象物件が異常状態にあることを通報する。
異常を検知したセンサ12内部では、接点が線路2の途中を短絡する。センサ識別装置4は、線路2の一部が短絡された現象を利用することにより、コントローラ1からセンサ12までの配線長xを求める。
【0014】
なお、警備用途では、線路2として平行線を用いて配線することが多いため、本説明では平行線を用いた例を説明する。しかし、本発明の手法は平行線への適用に限定されるものではなく、同軸ケーブルまたはツイストペア線を用いた場合であっても、同様に配線長を求めることができる。
以下、配線長測定原理について説明する。
【0015】
線路2のインダクタンス成分を測定するために、線路2に周波数帯域制限を行った方形波電流を印加する。一般に、線路2に方形波電流を印加する場合には、分布定数回路として扱う必要がある。しかし、線路2の全長に対して方形波電流に含まれる最大周波数成分に対応する波長が十分に長い場合には、線路2は集中定数回路として近似することができ、平行線回路をL、R、C、Gの4つのパラメータで表現することができる。ここで、L、R、C、Gはそれぞれ線路のインダクタンス、抵抗、キャパシタンス、コンダクタンス(漏れ抵抗の逆数)を表す。さらに、通常用いられている平行線は絶縁特性が優れていると考えられるため、上記4パラメータのうちCとGを無視することができる。
【0016】
今、測定対象であるセンサ12を動作させることにより線路2の途中を短絡させ、他方に電圧Vの交流電源を接続すると、L、R、Vの関係は以下の微分方程式で表現することができる。ここで、Iは線路2を流れる電流を表している。
【0017】
【数1】
【0018】
R、Lを求めるには、(1)式で表現される微分方程式を解くことになる。
(1)式は受信される電圧Vは電流に比例する抵抗Rの寄与分と電流の微分値(電流の時間変化)に比例するインダクタンスLの寄与分の和で表せることを示している。
【0019】
【数2】
【0020】
したがって、(2)式を満たすような入力電流Iを生成できれば、電圧VはインダクタンスLに比例することになる為、その最大値もインダクタンスLに比例する。
【0021】
このような特性を持つ入力電流Iの例として図2に示すような方形波が考えられる。この波形は立上りと立下りの部分で(2)式の条件を満たし、かつ図1中の線路2が集中定数回路とみなせるように周波数帯域制限がなされている。
上記入力電流によって図3に示すような電圧Vが発生する。この電圧Vのピーク値(最小値、及び最大値)を計測することによってインダクタンスLの値を計測することができる。
【0022】
次に、インダクタンスLから配線長xを求める方法について述べる。
今、長さx、線間間隔d、線の半径aの平行線を考える。このような線路におけるインダクタンス成分Lは、次式で表すことができる。
【0023】
【数3】
【0024】
上式を配線長xについて解くことにより、配線長xは、
【0025】
【数4】
【0026】
と求めることができる。
ここで、インダクタンス成分Lの係数部分をpとおくと、透磁率μ、半径a、線間間隔dは何れも線材の定数であるので、係数部分pも定数となる。すなわち、係数部分pは線材の種類が決まれば、一意に決まる量である。
【0027】
【数5】
【0028】
この結果、平行線の配線長xは、次式のように極めて簡単な式で求めることができる。
【0029】
【数6】
【0030】
なお、インダクタンスの成分Lの値は、線材の束ね方や配管を通したかといった配線形状に依存せず、配線途中で束ねられていてもその値が影響を受けない等、配線長測定にとっては非常に都合が良い性質を有していることが実験により確認されている。
【0031】
図4にセンサ識別装置4の回路構成を示す。
方形波電流送出部41が、パルスジェネレータ等により方形波状に時間変化する方形波電流を送出する。次に、周波数帯域制限部42は線路2が集中定数回路とみなせる周波数帯域に前記方形波電流を整形し、線路2に送出する。
送出された方形波電流はセンサ12により短絡された線路2を経由して電圧信号受信部43により受信される。ピーク検出部44は受信電圧信号のピーク値を検出し、その値からインダクタンス成分Lを求める。
【0032】
配線長変換部45は求めたインダクタンス成分Lを(5)式に代入して配線長xを求める。
なお、関数による変換以外に、インダクタンス成分Lまたは受信信号のピーク値と配線長xの代表値を所定の間隔でテーブルとして記憶しておき、得られたインダクタンス成分Lまたは受信信号のピーク値に最も近い値に対応する配線長xとして求めることも可能である。
【0033】
配線長変換部45から得られた配線長xは、半導体メモリ等からなる記憶部46に一時的に記憶され、出力部47により出力される。出力部47による出力は、例えばセンサ設置時において配線ごとの測定結果を一覧形式に印刷するか、あるいは、モニタ等からなる表示部48に出力される。また、異常信号を検知した際には、例えば、異常を感知したセンサを監視対象物件の間取り図と共に表示部48に表示する。
【0034】
また、信号線2に外部からパルス性のノイズが混入するような場合に対する対策として、送出する信号系列としてM系列のような擬似乱数を用い、当該信号の立ち上がり時および立下り時のみ受信を行うことでノイズの影響を低減する方法が考えられる。
【0035】
別の方法として立ち上がり、立下りの傾きが異なる数種類の方形波電流を送出し、それぞれの傾きに対応した受信波形のピーク値の組み合わせが得られるか否かによって真の測定値かノイズなのかを判別する方法が考えられる。
【0036】
さらに、送出する方形波電流は周波数帯域が制限されており、その結果得られる受信電圧信号も帯域制限される。したがって、受信電圧信号に対して周波数帯域制限部42と同様に周波数帯域制限を行えば、当該帯域以外の周波数成分を持つノイズを除去できる。
【0037】
センサ識別装置4には、(センサ位置測定モード)と(発報センサ識別モード)の2つのモードがある。
センサ位置測定モードとは、警備システムの新規導入あるいはセンサの追加の設置工事が終了した際に、コントローラ1から各センサ11〜13までの配線長xを測定するモードのことである。この結果は、警備計画図面上のセンサ位置と比較され、設置工事が正しく行われたか否かの検査に用いられる。
【0038】
発報センサ識別モードとは、機械警備状態においてセンサが異常を感知した際に、発報したセンサの位置及び種類を特定し、コントローラ1に出力すると共にモニタ画面に表示するモードのことである。
図5を用いて、センサ位置測定モードにおける処理の流れについて説明する。この処理を開始するに当たって、ディップスイッチ等により、センサ識別装置4が可動状態とされる。
【0039】
まず、インダクタンス成分Lの係数部分p値の算出に必要な線材のパラメータ(線間間隔d、線の半径a、透磁率μ)の入力、及び警備図面上に記載されている各センサ11から13のセンサ種別あるいは番号及びコントローラからの配線長をテンキー等により入力する(S51)。係数部分pの値は、(5)式により計算される。通常、センサの配線に用いる線材は決まっているか、あるいは数種類に限定されているので、事前に求めた値を内部に記憶しておき、ディップスイッチ等により線材に応じて選択することも可能である。
【0040】
入力が終了したら、測定対象となるセンサのみを動作させ、回路を短絡させた後(S52)、方形波電流送出部41から方形波電流を送出し、これを周波数帯域制限部42により帯域制限する(S53)。
次に、短絡した回路に発生する電圧を電圧信号受信部43で受信し、インダクタンスを計算する(S54)。インダクタンスは電圧信号のピーク値から計算することができる。
【0041】
S54において求めたインダクタンス成分Lと、S51で求めたpから(6)式により配線長xを求める(S55)。
以上のS52〜55の処理を、全てのセンサ11〜13について繰り返し、最後に正常状態における値を測定する。(S56)。
全てのセンサ11〜13の位置及び正常状態の測定が終了すると、測定結果を紙面あるいはモニタ画面上に出力すると共に記憶部46に記憶する(S57)。測定結果は、センサ設置工事時の配線長確認に用いると共に、異常による発報時にセンサ位置を確認する際の参照用テーブルとして用いる。
【0042】
図6に、S57での出力結果の例を示す。表には、センサNo、警備図面上に記載されているコントローラからの目標配線長と測定値との差分、工事検査の合否判定結果が示されている。これらの値の内、測定値、差分、合否判定については、計測した値及び事前に設定してある合否判定しきい値から自動的に埋められる。なお、合否判定で合格しなかったセンサの部分を反転表示することも可能である。
【0043】
次に、図7を用いて発報センサ識別モードにおける処理の流れについて説明する。
機械警備がセット状態となると、発報センサ識別モードに移行する。なお、この移行は、セット状態になっただけでは開始せずに、センサが異常を感知し発報したときに移行するか、又は、監視センターへの通報により駆け付けた緊急対処員がコントローラを操作することにより移行するようにすることも可能である。
【0044】
まず、方形波電流送出部41から方形波電流を送出し、これを周波数帯域制限部42により帯域制限する(S71)。この結果として回路に発生した電圧を電圧信号受信部42で受信し、インダクタンスを計算する(S72)。この時、発報センサNoを記憶するためのメモリはクリアしておく。
【0045】
S72において求めたインダクタンス成分Lと、事前に求めた係数部分pから(6)式によりコントローラ1から発報したセンサ12までの配線長xを求める(S73)。
得られた配線長xをセンサ設置工事時に作成した参照用テーブル(図6参照)と比較し、正常状態の値と等しいか否かを判断する(S74)。正常状態の値と等しい場合にはS71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。正常状態の値と異なる場合には、1つ又は複数のセンサが発報していると考えられるので、次に参照用テーブル内に当該センサがあるか否かを判断する(S75)。
【0046】
参照用テーブル内に該当するセンサが存在しない場合には、例えば、終端抵抗3が施工時とは別の場所に設置された、すなわち機械警備を妨害する画策行為が行われたものと判断し、コントローラ1から監視センターに機器異常信号を送出する(S76)。その後、S71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。
S75において参照用テーブルに該当するセンサが存在する場合には、そのセンサNoをコントローラ1に出力した後(S77)、S71に戻って再度センサ識別動作を繰り返す。
【0047】
この結果、複数のセンサが一度に発報した場合であってもその位置を確実に検知することができる。また、運用開始後、終端抵抗3と同じ特性を持った素子を回路内に設置し、画策行為を行った場合であっても、確実にこれを検知することができる。
以上詳細に説明したように、本実施例によれば、コントローラ1と個々のセンサ11〜13間の配線長情報を用いてセンサの識別を行うため、センサの特性に依存することなく、発報したセンサを識別できる。したがって、既に機械警備が実施されている物件であっても、設置されている個々のセンサを交換することなく自動的にコントローラ1からセンサまで配線長を測定することができるため、設置工事後の検査を簡便且つ正確に行うことができる。
【0048】
また、本発明によれば、人手に頼ることなく自動的にコントローラからセンサまでの配線長を測定することができる。さらに、センサの特性に依存しないため、既に機械警備が実施されている物件であっても、設置されている個々のセンサを交換することなく設置工事状況の確認を行うことができる。
【0049】
さらに、本発明によれば、簡易な回路によって、複雑な信号処理をすることなく、正確に配線長を計測することができるため上記を安価に実現することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、信号線の配線長を計測するための新規な装置を得ることができる。 また、本発明によれば、コントローラからループ状に配線された信号線上に異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより発報したセンサを識別する新規な装置を得ることができる。
【0051】
さらに、本発明によれば、コントローラからループ状に配線された信号線上に異常を検知すると短絡する複数のセンサが接続されている監視装置において、信号線の配線長を計測することにより、設置されたセンサが正しい位置に設置されているか否か確認できるセンサ位置確認装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した機械警備システムの配線状況を示す模式図である。
【図2】センサ識別装置が信号線に印加する電流信号の1例を示す模式図である。
【図3】図2の電流信号を信号線に印加した際に信号線に発生する電圧信号の模式図である。
【図4】図1のセンサ識別装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のセンサ識別装置におけるセンサ位置測定モードでの処理の流れを表すフローチャートである。
【図6】図5の処理による出力結果を表す図である。
【図7】図4のセンサ識別装置における発報センサ識別モードでの処理の流れを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・コントローラ
2・・・線路
3・・・終端抵抗
4・・・センサ識別装置
11、12、13・・・センサ
41・・・方形波電流送出部
42・・・周波数帯域制限部
43・・・電圧信号受信部
44・・・ピーク検出部
45・・・配線長変換部
46・・・記憶部
47・・・出力部
48・・・表示部
Claims (5)
- 信号線に、当該信号線が集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された方形波電流を送出する方形波電流送出手段と、前記信号線から電圧信号を受信する電圧信号受信手段と、前記受信信号からインダクタンスを求めるインダクタンス抽出手段と、前記インダクタンスを配線長に変換する変換手段と、を具備することを特徴とする配線長計測装置。
- コントローラからループ状に配線された信号上に、異常を検知すると前記信号線を短絡する複数のセンサが接続されている監視装置におけるセンサ識別装置であって、信号線に、当該信号線が集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された方形波電流を送出する方形波電流送出手段と、前記信号線から電圧信号を受信する電圧信号受信手段と、前記受信信号からインダクタンスを求めるインダクタンス抽出手段と、前記インダクタンスを配線長に変換する変換手段と、を具備し、前記変換した配線長に基づいて短絡したセンサを識別することを特徴とするセンサ識別装置。
- 前記インダクタンス抽出手段は、当該信号線に発生する電圧のピーク検出回路である請求項2に記載のセンサ識別装置。
- 個々のセンサまでの配線長を予め記憶してある記憶手段と、異常検知センサまでの配線長と前記記憶してある個々のセンサまでの配線長とを比較する比較手段を具備し、比較した結果、前記異常検知センサまでの配線長が何れのセンサまでの配線長とも一致しなかった場合に、異常信号を出力する請求項2〜3のいずれか1項に記載のセンサ識別装置。
- コントローラからループ状に配線された信号線上に、異常を検知すると前記信号線を短絡する複数のセンサが接続されている監視装置におけるセンサ位置確認装置であって、個々のセンサが設置されるべき配線長を記憶する記憶手段と、信号線に、当該信号線が集中定数回路とみなせ、且つインダクタンス成分が支配的になる周波数帯域に制限された方形波電流を送出する方形波電流送出手段と、前記信号線から電圧信号を受信する電圧信号受信手段と、前記受信信号からインダクタンスを求めるインダクタンス抽出手段と、前記インダクタンスを配線長に変換する変換手段と、前記変換手段により求めた短絡センサまでの配線長と前記記憶されている配線長とを比較する比較手段と、を具備することを特徴とするセンサ位置確認装置。
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