JP4033521B2

JP4033521B2 - Ring-shaped sealing material and manufacturing method thereof

Info

Publication number: JP4033521B2
Application number: JP21221697A
Authority: JP
Inventors: 博一久野; 昌之麻生; 順次石井
Original assignee: W.L.Gore&Associates G.K.; W.L.Gore&Associates,Co.,LTD.; Japan Gore Tex Inc
Current assignee: W.L.Gore&Associates G.K.; W.L.Gore&Associates,Co.,LTD.; Japan Gore Tex Inc
Priority date: 1997-08-06
Filing date: 1997-08-06
Publication date: 2008-01-16
Anticipated expiration: 2017-08-06
Also published as: JPH1151192A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管のフランジ部や軸又はピンの潤滑部等をシールするリング状シール材及びその製造方法に関し、例えばハードディスクドライブ等のように防塵、防水、防滴を必要とする精密電子機器のシール、あるいは医薬品、食品等の生産装置等の腐食性流体用配管の継手部分のシールに用いられるリング状シール材及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ハードディスクドライブの如き精密電子機器等においては、機器内部を超清浄空間に保つことが必要であることから、発塵性の少ない素材で作られたシール材が用いられている。また、医薬品、食品等の腐食性流体が流れる配管の継手部分には、耐食性に優れたシール材が用いられる。発塵性が少なく、耐食性に優れた材料で構成されたシール材として、ポリテトラフルオロエチレン製シール材がある。
【０００３】
シール材が高度なシール性を満足するためには、締付部材におけるシール材と接触する面（以下、「締付面」という）の凹凸に対して、シール材が密着していなければならない。しかしながら、焼結法により製造された未延伸のポリテトラフルオロエチレン（以下、「焼結ＰＴＦＥ」という）は硬質なため、粗面な締付面に対する馴染み性が悪く、締付トルクを十分に上げないと十分なシール性能を得られない。一方、締付部材が、例えばセラミックス製やガラス基材等のように十分な締付け圧を与えることができない場合、ＰＴＦＥ製のシール材では、締付面との間で十分な密着性が得られず、締付面とシール材との界面から流体が漏れる（以下、これを「界面洩れ」という）という問題があった。
【０００４】
近年、それ程強くない締め付け力で、締付面との密着性を上げて、界面洩れをなくすべく、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン（以下「ｅＰＴＦＥ」と略記する）製のシール材が注目されている。例えば、実開平３―８９１３３号公報に、ｅＰＴＦＥフィルムを所定厚みにまで積層一体化したシートを、リング状に打ち抜いたｅＰＴＦＥ製リング状シール材が開示されている。ｅＰＴＦＥフィルムとは、延伸により繊維質構造とした多孔質のＰＴＦＥフィルムである。ｅＰＴＦＥ製リング状シール材はｅＰＴＦＥの繊維質構造ゆえに、締付面のミクロな凹凸になじむことが可能であり、また、焼結ＰＴＦＥに比べて軟質で、シール材の厚み方向に変形できることから、界面洩れを少なくでき、シール性を発揮できる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、シートを打ち抜いて製造する方法では、図１３に示すように、ｅＰＴＦＥシート３０からリング状物３１を打ち抜いた残りの部分は用途がないため棄てるしかなく、経済的でない。また、ｅＰＴＦＥシートの打抜きにより製造する場合、打抜き工程でｅＰＴＦＥのポリマー鎖が切断されることから、ｅＰＴＦＥが本来有する強度、弾性を発揮できないという問題もあった。
【０００６】
材料を無駄なく利用してリング状シール材を作製する方法として、押し出し成形によりｅＰＴＦＥ製チューブを作製し、このチューブを長手方向と交叉する方向に切断してリング状シール材を得る方法が考えられる。しかし、十分な粒子配向を保証するためには、押し出し成形の引き落とし率に制限がある。このため、押し出し成形で製造できるリング状シール材のサイズは、内径（ｄ）が０．５〜５０ｍｍ、外径（Ｄ）が０．７〜９０ｍｍで、幅（（Ｄ−ｄ）÷２）が０．１〜２０ｍｍ程度のサイズの範囲内に限られる。つまり、押し出し成形による製造方法では、外径９０ｍｍを超える配管の継手部分のリング状シール材を製造することは実質困難である。一方、径が大きい程、シール材の打抜きによる製造方法では、廃棄部分が大きくなることから、廃棄部分の少ない方法で製造できるリング状シール材が求められている。また、押し出し成形の場合、円筒体の長手方向（シール材の厚み方向）に延伸されているが円周方向には延伸されていない１軸ｅＰＴＦＥ製リング状シール材が製造されるため、円周方向に強度が求められる仕様、例えば、高圧流体のシールには適当でない。
【０００７】
また、ｅＰＴＦＥ製のリング状シール材は、その多孔性構造から、シール材自体を流体が通過することにより生ずる漏れ（以下、「浸透洩れ」という）が生じ得るという問題がある。このような問題を解決するために、特開平４―３３１８７６号公報では、図１４に示すように、ｅＰＴＦＥからなるシール材本体３３の外周を焼結ＰＴＦＥよりなる外被材３４で被覆したリング状シール材３５が提案されている。かかるシール材３５は、焼結ＰＴＦＥ外被材３４により浸透洩れを防止できる。しかし、このシール材３５では、締付面との接触面３５ａ、３５ａが硬質の焼結ＰＴＦＥ外被材３４であるため、シール材本体３３をｅＰＴＦＥで構成したにも拘わらず締付面との密着性が低下し、結局界面洩れを十分防止できなくなる。
【０００８】
また、特開平８―１２１５９９号公報には、図１５に示すように、ｅＰＴＦＥ製リング状シール材３６の内周部分の表面層（以下「内周面」という）３６ｂ、すなわち流体との接触面を、加熱溶融により無孔質の溶融固化層３７としたものがある。かかるシール材は、締付面との接触面がｅＰＴＦＥで構成されているため、締付面と密着して界面洩れを十分防止するとともに、溶融固化層３７によって多孔質であるｅＰＴＦＥ部分で構成されている部分に流体が接触するのを防止して、浸透洩れを防止しようとしている。しかし、このようなリング状シール材は、内周面３６ｂが溶融固化層３７で構成されるので、ｅＰＴＦＥが本来有する弾性が、円周方向については低下してしまっている。また、従来のｅＰＴＦＥ製シール材と同様にｅＰＴＦＥシートの打抜きにより製造されているので、依然として、ｅＰＴＦＥ材料を有効利用できていないという問題、及び打抜きによりポリマー鎖が切断されるという問題が残っている。さらに、打ち抜いた個々のシール材について、溶融固化層３７を形成することは製造上面倒である。
【０００９】
本発明はこのような事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、ｅＰＴＦＥの特性、即ち締付面との間の界面のシール性を損なうことなく、浸透洩れに対しても優れたシール性を発揮することができ、しかも、製造上、ｅＰＴＦＥ材料を無駄なく利用でき、且つ簡易に製造できるリング状シール材及びその製造方法を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るリング状のシール材は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製シート又はフィルムが、放射方向に多層構造となっていることを特徴とする。あるいは延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを、空心部を残して渦状又は同心状に巻回積層してなることを特徴とする。
【００１１】
本発明のリング状シール材において、流体浸透防止材層が少なくとも一層形成されていることが好ましく、前記流体浸透防止材層は、緻密ポリテトラフルオロエチレンで構成されていることが好ましく、特に延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンの空孔を圧潰してなるもので構成されることが好ましい。また、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製シート又はフィルムは、焼成により密着積層していることが好ましいが、未焼成の場合には接着剤により密着積層していてもよい。
【００１２】
本発明の流体浸透防止材層を有するリング状シール材の製造方法は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを所定回数だけ巻回積層する工程、及び流体浸透防止材層を構成する帯状シート又はフィルムを巻回積層する工程を含む。あるいは延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを所定回数巻回積層する工程、及び流体浸透防止材層の構成材料を塗付又はラミネートしてなる延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを所定回数だけ巻回積層する工程を含む。流体浸透防止材層が延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンの空孔を圧潰してなるものでるリング状シール材の場合には、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムの一部を少なくとも１巻回長さに亘って空孔を圧潰することにより、前記緻密ポリテトラフルオロエチレンからなる流体浸透防止材層を形成してもよい。以上の製造方法において、上記工程を終了した後、焼成することが好ましい。
【００１３】
本発明のリング状シール材の製造方法は、一旦円筒体を作成し、該円筒体を所定長さ毎に、該円筒体の長手方向と交叉する方向に切断することにより製造してもよい。円筒体の作成は、帯状シート又はフィルムを空心部を残して螺旋状に巻回積層、又は広幅の前記帯状シート又はフィルムを用いて、空心部を残して渦状又は同心状に巻回積層することにより形成する。ここで、帯状シート又はフィルムとは、流体浸透防止材層が積層されていない場合は延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを言い、流体浸透防止材層が積層されている場合には、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルム、及び流体浸透防止材層を構成する帯状シート又はフィルムあるいは流体浸透防止材層の構成材料を塗布又はラミネートしてなる延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン製帯状シート又はフィルムを言う。作成した円筒体は焼成した後、切断することが好ましい。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図１（ａ）は本発明の一実施態様のリング状シール材の斜視図であり、図１（ｂ）は図１（ａ）の縦断面図である。本発明に係るリング状シール材は、ｅＰＴＦＥ製帯状シート又はフィルム（以下、両者を区別しないときは一括して「フィルム」という）を、空心部１０を残して渦状に巻回積層してなるもので、シール材の放射方向にｅＰＴＦＥ製帯状フィルム１、１…が密着積層されている。各ｅＰＴＦＥ製帯状フィルム１としては、厚み２０μｍ、特に５０μｍ以上で、５００μｍ、特に１５０μｍ以下のものが好ましく用いられる。厚みが５００μｍを超えると巻回積層に不適であり、一方、２０μｍ未満ではフィルムが取扱いにくく、また巻回数が増えて生産性が低下するからである。
【００１５】
ここで、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムとは、ＰＴＦＥのファインパウダーを成形助剤と混合することにより得られるペーストの成形体から、成形助剤を除去した後、高温高速度で延伸、さらに必要に応じて焼成することにより得られるもので、一軸延伸の場合、ノード（折り畳み結晶）が延伸方向に直角に細い島状となっていて、このノード間を繋ぐようにすだれ状にフィブリル（折り畳み結晶が延伸により解けて引出された直鎖状の分子束）が延伸方向に配向している。そして、フィブリル間、又はフィブリルとノードとで画される空間が空孔となった繊維質構造となっている。また、二軸延伸の場合には、フィブリルが放射状に広がり、フィブリルを繋ぐノードが島状に点在して、フィブリルとノードとで画された空間が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となっている。
【００１６】
本発明のリング状シール材の構成材料であるｅＰＴＦＥ製帯状フィルムは、１軸延伸ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムであってもよいし、２軸延伸ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムであってもよい。また、延伸後の焼成の有無は限定しないが、巻回積層に関しては未焼成のｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの方がフィルム同士の密着性が優れていること、巻回積層後焼成することにより密着性を高めることができることから、未焼成のｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを用いる方が好ましい。
【００１７】
本発明のリング状シール材を構成するｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの平均孔径は、延伸倍率により適宜設定できるが、０．５〜５．０ミクロンが好ましく、特に０．５〜１．０ミクロンが好ましい。空孔が大きすぎると、フィルム同士の接触面積が小さくなり、フィルム同士の密着性が低下する傾向にあり、また浸透漏れが生じて却ってシール性が低下するからである。一方、平均孔径が０．５ミクロン未満では、延伸が不十分なために安定した繊維配向が得られないからである。
【００１８】
本発明のリング状シール材を構成するｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの空孔率は、延伸倍率に応じて１０〜９０％の範囲内で適宜設定できるが、３０〜８５％の範囲内で、シール材の使用条件（締付け部材の表面粗さ、締付け力など）に応じて選択することが好ましい。空孔率の増加に従って軟質になり、粗い面に対しても小さな締付け力でシール性を発揮できるが、浸透漏れも大きくなるからである。
【００１９】
図１に示すリング状シール材は、図２に示すように、シール材の厚みｔに相当する幅を有する延伸多孔性ポリテトラフルオロエチレン製帯状フィルム２を芯材３に巻回積層することにより直接製造してもよいし、シール材の厚みｔの何倍もの幅を有する広幅のｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを巻回積層することにより図３に示すようなｅＰＴＦＥ製円筒体４を製造し、この円筒体４をシール材の厚みｔに相当する長さ毎に、円筒体４の長手方向と交叉する方向に切断することにより製造してもよい。また、ｅＰＴＦＥ製円筒体の製造は、広幅のｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの巻回による方法に限らず、図４に示すように、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルム６を芯材３に螺旋状に巻き上げた（図４（ａ））後、巻き下げる（図４（ｂ））という操作を繰返した後、焼成して、円筒体７（図４（ｃ））を形成してもよい。帯状フィルムの巻き上げ・巻き下げに限らず、芯材３の上下運動によって帯状フィルムを螺旋状に巻くことによって形成してもよい。ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの多孔性故に、巻回の際に巻き込まれた空気が空孔を通じて排出されることになるので、密着性良く巻き付けることができる。
【００２０】
巻回終了後、巻回積層により得られた巻付け体（リング又は円筒体）を、ポリテトラフルオロエチレンの融点以上の温度、具体的には、３２７℃、特に３５０℃以上で、且つ３８０℃、特に３６５℃以下で焼成することが好ましい。空気を巻き込むことなく巻き付けられた巻付け体を焼成すると、ｅＰＴＦＥフィルムは熱処理により若干収縮するため、積層された帯状フィルム同士が密着して重なり合わせ部分がほとんどわからない程度にまで一体化する。一方、３８０℃以下で焼成するのは、空孔が熱溶融により消滅しないようにするためにである。尚、焼成は芯材３が挿通された状態で行なうことが好ましく、焼成後、芯材３を抜き取ればよい。
【００２１】
尚、焼成を行なわない場合、ｅＰＴＦＥフィルム同士の密着積層方法として、接着剤により接着する方法がある。一般にＰＴＦＥは接着性に劣るが、ｅＰＴＦＥフィルムはその繊維質構造故に接着剤が空孔部分に進入できるので、アンカー効果により接着可能となる。また図１に示すリング状シール材はｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを渦状に巻回積層したものであったが、本発明のリング状シール材は同心状に巻回積層したものであってもよく、図３に示す円筒体の作製についても渦状に巻回積層又は同心状に巻回積層のいずれによってもよい。
【００２２】
本発明のリング状シール材は、図２に示す製造方法においてｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの幅ａを変えることにより、あるいは図３に示す製造方法において円筒体４の切断幅ｔを変えることにより、種々の厚みｔのリング状シール材を得ることができる。また、芯材３の外径を変えることにより、種々の内径ｄのリング状シール材を得ることができ、さらにｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの厚み又は巻き数を変えることにより、締付部材の大きさに応じた種々の外径Ｄのシール材を得ることができる。従って、本発明のリング状シール材は、従来の押し出し成形のようなｅＰＴＦＥ特性を維持するためのサイズの制約がないので、種々のサイズのシール材を提供できるが、特に、次のようなサイズのシール材が適している。すなわち、内径（ｄ）は、芯材３の大きさから、１０〜２００ｍｍの範囲で適宜選択することができ、外径（Ｄ）は、芯材３の種類や巻付け体の重量の観点から、１５ｍｍ〜３００ｍｍの範囲で適宜選択することができる。また、厚みｔは、リング状シール材として通常、０．５〜１０ｍｍである。
【００２３】
上記製造方法において、使用される芯材としては、耐熱性があって、容易に変形しないもの、具体的には、鋼、ステンレス製、耐熱製プラスチック（アラミド、ポリイミドなど）製の円柱体又は円筒体が好ましく用いられる。
【００２４】
これらの芯材は、焼成後、ｅＰＴＦＥ円筒体又は芯材が引抜きやすいように、芯材の外周面に離型剤を塗布又は離型シートを被覆して用いることが好ましい。あるいは、芯材自体が離脱し易いものであれば、離型剤又は離型シートの併用は不要となる。芯材自体が離脱し易いものとしては、焼成後分割して取り出せるような分割構造の芯材や、ステンレスメッシュのように表面を粗面化した芯材などが挙げられる。また、図５に示すような、円筒の外周面に多数の小孔８が穿設された芯材であってもよい。このような芯材は、巻回終了後、円筒形芯材の内部９に水又は空気を吹き込んで、芯材と巻付け体との密着性を低下させることができるので、芯材の抜き取り作業が容易になる。
【００２５】
さらにまた、芯材の形状は丸棒体に限定されず、断面楕円状；断面四角状などの断面多角形；など種々の形状の棒状体を用いることができる。芯材の形状に応じて、円環状以外のリング状シール材を製造することができる。図６は、四角型の芯材を用いて製造したリング状シール材を示している。さらに、ｅＰＴＦＥ平帯を螺旋状に巻き上げ及び巻き下げていく製造方法（図４参照）であれば、外径が縮径していくような円錐台状の芯材を用いることもできる。この場合、内径が徐々に拡大しているリング状シール材、すなわち径の異なる締付部材間に使用できるようなリング状シール材が得られる。
【００２６】
本発明のリング状シール材は、以上のようにして製造されるので、ｅＰＴＦＥ材料を無駄なく利用することができる。すなわち、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの巻回積層により製造できるので、従来のシートの打抜きにより製造する方法と比べて、材料廃棄部分がなくて済み経済的である。
【００２７】
また、このようにして製造されたｅＰＴＦＥ製リング状シール材は、ｅＰＴＦＥの特性に起因して軟質であるため、締付面の凹凸に対して馴染み性がよく、弱い締め付けトルクで締付面に対して密着でき、界面洩れを防止できる。そして、本発明のリング状シール材は、巻回積層する帯状フィルムの幅により種々の厚みのリング状シール材を製造できることから、図７のような嵌合型管連結部のシールや図８のようにシャフト部分のシールとしても有用である。図７のような嵌合型管連結部のシール材として用いた場合には、ｅＰＴＦＥの軟質さ故に、受け口側管２０を差し口側管２１に対して強く締め付けることが可能であり、両方の管の締付面２０ａ、２１ａの凹凸に対する馴染み性の高さと相まって、界面洩れを防止できるとともに、ゴム製シール材に比べて耐腐食性に優れているからである。また、図８のように、シャフト２３が挿通しているケーシング２４の外部から内部へのダストの進入防止又は潤滑部から外部への油の飛散を防止する部分のシールについてもＰＴＦＥの優れた摺動性及び防塵性防滴性を発揮できるからである。さらに、図９のように、蓋部材２５のシールにも用いることができる。ｅＰＴＦＥ製リング状シール材は、軟質であるため、螺合部分において強く締め付けることにより、有底円筒部材２６の気密性を達成し得るからである。尚、図７〜９中、２２がリング状シール材である。
次に、本発明の他の実施形態のリング状シール部材を、図１０に基づいて説明する。
【００２８】
このリング状シール材は、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムが巻回積層してなるｅＰＴＦＥ層１１ａと１１ｂとの間に、一層の流体浸透防止材層１２が介設されている。流体浸透防止材層１２は、内周側のｅＰＴＦＥ層１１ａを通過した流体が外周側のｅＰＴＦＥ層１１ｂにまで浸透するのを防止する層で、流体が浸透するような空孔を有しない材料で構成される。流体浸透防止材層１２の構成材料としては、例えば、多孔質でないＰＴＦＥ（以下、「緻密ＰＴＦＥ」という）、ＰＴＦＥ以外の樹脂（ホットメルト系樹脂、熱硬化性樹脂）、シリコーンゴムなどのゴム、金属などが挙げられ、シール材の使用環境（特に、配管を流れる流体の種類）、シール材の製造方法（特に焼成の有無）、付与しようとする特性等に応じて適宜選択できる。例えば、腐食性流体をシールする場合には、耐食性に優れた緻密ＰＴＦＥ製帯状フィルムを用いることが好ましく、高圧性流体の場合、金属製帯状フィルム（金属箔）を用いてもよい。ここで、緻密ＰＴＦＥ製帯状フィルムとしては、焼結ＰＴＦＥで構成される帯状フィルム、ｅＰＴＦＥフィルム帯状フィルムを複数枚重ねあわせた後、ｅＰＴＦＥの空孔を圧潰したもので構成される帯状フィルムなどが挙げられる。ｅＰＴＦＥの空孔を圧潰して製造した緻密ＰＴＦＥで構成される帯状フィルムは、ｅＰＴＦＥの繊維配向を維持しつつ空孔が圧潰されているだけなので、焼結ＰＴＦＥ製帯状フィルムよりも弾性があり、強度的に優れているので、耐食性を要する流体浸透防止材層の構成材料に適している。
【００２９】
流体浸透防止材層１２は、１枚の帯状フィルム又は箔で構成されていてもよいし、複数枚の帯状フィルムが積層一体化されたものであってもよい。要するに、一層の流体浸透防止材層１２を形成する帯状フィルムとして無理なく巻回積層することができる程度の柔軟性を有する程度の厚みであり、且つｅＰＴＦＥ層１１ａ、１１ｂとの密着性を保持できる程度の厚みであればよい。従って、流体浸透防止材層１２の厚みは、流体浸透防止材層の構成材料の種類にもよるが、５μｍ、特に５０μｍ以上で、５００μｍ、特に２００μｍ以下が好ましい。
【００３０】
一方、流体浸透防止材層１２がＰＴＦＥ以外の樹脂で構成される場合には、熱硬化製樹脂をＢ状態にまで硬化したような高粘度液体又はエマルジョン溶液を加熱硬化することによって、あるいはホットメルト系樹脂を冷却により固化することによって、流体浸透防止材層１２を形成してもよい。この場合、流体浸透防止材層１２の厚みは、下記製造方法の観点から、塗布作業が可能な範囲に限られる。
【００３１】
流体浸透防止材層１２の設けられる位置は、図１０に示すようなｅＰＴＦＥ層間に限らず、シール材の最内面又は最外面を形成する位置であってもよい。但し、密着性の観点からは、ｅＰＴＦＥ層間に介設されることが好ましい。
【００３２】
流体浸透防止材層が最内層を構成している場合には、流体がリング状シール材内に浸透することを防止し、最外層を形成している場合には、ｅＰＴＦＥ層を浸透してきた流体がシール材外部に漏れ出るのを防止する。そして、流体浸透防止材層がいずれの位置にあっても、外部から進入してきた流体が配管内へ進入することも防止できる。しかも締付面との接触面の大部分はｅＰＴＦＥで構成されているので、締付面に対する馴染み性は損なわれることがなく、ｅＰＴＦＥ製シール材として界面漏れを十分防止できる。
【００３３】
尚、図１０に示すリング状シール材では、流体浸透防止材層は一層しか介設されていなかったが、本発明のリング状シール材は、複数の流体防止層が介設されていてもよい。図１１は、２層の流体浸透防止材層を介設したシール材を示している。従って、内側から順にｅＰＴＦＥ層１３ａ、流体浸透防止材層１４ａ、ｅＰＴＦＥ層１３ｂ、流体浸透防止材層１４ｂ、ｅＰＴＦＥ層１３ｃが積層された状態となっている。このような構成を有するシール材では、内周側のｅＰＴＦＥ層１３ａを浸透して進入した流体が何らかの内周面側の流体浸透防止材層１４ａを通過した後に、中間のｅＰＴＦＥ層１３ｂに進入したような場合であっても、外周面側の流体浸透防止材層１４ｂがシール材の外部にまで流出することを防止できる。このように、流体浸透防止材層の介設数が多くなるにしたがって、シール性能は向上する。
【００３４】
このような流体浸透防止材層が介設されているリング状シール材は、ｅＰＴＦＥフィルムを所定回数だけ巻回積層する工程（Ａ工程）、流体浸透防止材層を構成する帯状フィルムを巻回積層する工程（Ｂ工程）を適宜組み合わせることにより製造される。
【００３５】
例えば、図１０に示すリング状シール材では、Ａ工程、Ｂ工程、Ａ工程の順番で連続的に行えばよく、図１１に示すリング状シール材では、Ａ工程、Ｂ工程、Ａ工程、Ｂ工程、Ａ工程の順番で連続的に行えばよい。流体浸透防止材層はｅＰＴＦＥ層に比べて密着性に劣るが、流体浸透防止材層をｅＰＴＦＥ層で挟持することにより、接着剤層等を介在させなくても密着できる。従って、流体浸透防止材層が最内層を形成する場合あるいは最外層を形成する場合には、流体浸透防止材層がｅＰＴＦＥ層で挟持されるシール材を作製した後、流体浸透防止材層が最内層を形成する場合には最内層のｅＰＴＦＥ層を剥離、あるいは流体浸透防止材層が最外層を形成する場合には最外層のｅＰＴＦＥ層を剥離することにより作製してもよい。
【００３６】
また、流体浸透防止材層が緻密ポリテトラフルオロエチレンで構成されたリング状シール材を製造する場合、▲１▼巻回積層に用いられるｅＰＴＦＥ性帯状フィルムとは別個のｅＰＴＦＥフィルムを複数枚重ねた後、空孔を圧潰することにより作製した緻密ポリテトラフルオロエチレン製帯状フィルムを上記Ｂ工程で用いる、あるいは、▲２▼渦状に巻回積層しているｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの流体浸透防止材層に該当する部分に亘って、当該ｅＰＴＦＥ帯状フィルムの空孔を圧潰することによりｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの一部を緻密ポリテトラフルオロエチレンに変えて巻回積層することにより製造できる。▲１▼の場合、流体浸透防止材層を介設する毎に、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの巻回積層工程（Ａ工程）を一旦停止して、流体浸透防止材層を構成する緻密ポリテトラフルオロエチレン製帯状フィルムを巻回積層する工程（Ｂ工程）に切り替える必要があるが、▲２▼の製造方法によれば、巻き始めから巻き終わりまで１工程で行なうことができる。
【００３７】
いずれの製造方法においても、巻回積層工程終了後に、ｅＰＴＦＥの融点、具体的には３２７℃、特に３５０℃以上で、３８０℃、特に３６５℃以下で焼成することが好ましい。ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムは焼成により縮小するので、焼成によりｅＰＴＦＥ製帯状フィルム同士及びｅＰＴＦＥ製帯状フィルムと流体浸透防止材層との密着性を高めることができる。
【００３８】
一方、流体浸透防止材層が、高粘度液体ないし溶液の硬化又はホットメルト系樹脂の冷却固化により形成される場合、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの巻回積層工程を行う際に、予め流体浸透防止材層を構成する材料を塗付又はラミネートしたｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを巻回積層すればよい。流体浸透防止材層が介設される位置に相当するｅＰＴＦＥ製帯状フィルムの位置に、流体浸透防止材層の構成材料をコーター等で塗付するようにしておけば、連続巻回工程の中で、流体浸透防止材層を形成するための樹脂コーティング作業を適宜行って、適宜位置に流体浸透防止材層を介設したリング状シール材を製造することができる。尚、流体浸透防止材層の構成材料の観点から高温での焼成ができない場合、ｅＰＴＦＥフィルムの密着性は接着剤によることが通常である。接着剤によりｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを密着積層する場合、予めｅＰＴＦＥ製帯状フィルムに接着剤を塗布したものを積層巻回することが好ましい。
【００３９】
以上のような流体浸透防止材層を有するリング状シール材の製造方法において、流体浸透防止材層を有しないリング状シール材の製造方法の場合と同様に、シール材の厚みｔに相当する幅を有する帯状フィルムを用いて流体浸透防止材入りリング状シール材を直接製造してもよいし、広幅の帯状フィルムを用いて、流体浸透防止材層を有する円筒体を形成し、該円筒体をシール材の厚み（ｔ）毎に、該円筒体の長手方向と交叉する方向に切断することにより製造してもよい（図３参照）。また、流体浸透防止材層を有する円筒体は、帯状フィルムを螺旋状に巻回積層することにより作製してもよい（図４参照）。作製した円筒体は、直接リング状シール材を製造する方法と同様の理由から、同様の条件で焼成した後、切断することが好ましい。
【００４０】
以上のような製造方法によれば、流体浸透防止材層を有するにも拘わらず、巻回という簡易な工程の連続で製造できる。よって、巻きはじめから巻き終わりまで自動化することができ、ｅＰＴＦＥシール材本体をＰＴＦＥ外被材で被覆したり、ｅＰＴＦＥリング状シール材の内周面を溶融して溶融固化層を製造する方法と比べて、同等以上のシール性能を有するリング状シール材を製造できる。もちろん、帯状フィルムの巻回積層により製造する方法は、シートの打抜きによる従来の製造方法に比べて材料を有効利用できて経済的であるという先に述べた効果も有する。
【００４１】
【実施例】
以下に、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
実施例１；
乳化重合により得られたポリテトラフルオロエチレンの粉末（ファインパウダー）１００重量部に、ソルベントナフサ２２重量部を混合してなるペースト樹脂をフィルム状にし、このフィルム状のペースト成形体をソルベントナフサの沸点以上に加熱してソルベントナフサを蒸発除去した後、ポリテトラフルオロエチレンの融点以下の温度で毎秒１０％以上の速度で二軸延伸して、厚み６０μｍ、空孔率８０％のｅＰＴＦＥフィルムを作製した。
【００４２】
一方、直径３１ｍｍで長さ４００ｍｍの鋼製の中実棒に、離型材としてステンレスメッシュを巻き付けた芯材を準備した。離型材は、巻き付け端が粘着テープで仮止めされている。
【００４３】
この芯材に、上記で作製したフィルムを渦状に巻回積層した。７０回巻き回した後、フィルム端をカッターでカットし、ｅＰＴＦＥフィルムのカット端が捲れないように巻付け体に撫で付けた。ｅＰＴＦＥフィルムの巻回積層が終了して得られた巻付け体をテーブル上でローリングしながら加圧することにより、フィルム同士の圧着を促進した。このような圧着処理後、巻付け体をオーブンにいれて、３５３℃で７５分間焼成した。焼成後、オーブンから巻付け体を取り出して、水槽に浸漬することにより冷却した。室温にまで冷却した後、芯材を引抜いて、ｅＰＴＦＥ層が焼成一体化した円筒体を得、該円筒体の長手方向と交叉する方向にスライサーで１．５ｍｍ幅にカットすることにより、リング状シール材を得た。得られたシール材の内径は３１ｍｍ、外径は３４．５ｍｍ、厚さ１．５ｍｍ、密度は１．１ｇ／ｃｍ³ であり、焼成により収縮したことがわかる。一方、作製したリング状シール材において巻き取り終了部分から帯状フィルムを剥ぎ取ることが可能であり、ｅＰＴＦＥフィルムが溶融一体化されていないことが確認された。
【００４４】
実施例２、３；
実施例１で作製したｅＰＴＦＥフィルムを用いて、芯材の離型材の種類、巻き数、焼成時間、圧着処理の有無を表１に示すように変えた以外は、実施例１と同様にして、リング状シール材を作製した。作成したリング状シール材の外径、密度は表１に示す通りであり、いずれも焼成により収縮したことがわかる。
【００４５】
実施例４；
実施例１で調製したペースト状のＰＴＦＥ樹脂から、１軸延伸ｅＰＴＦＥフィルム（厚み１２５μｍ）を作製した。このフィルムを用いて、表１の条件下で、実施例１と同様にして、リング状シール材を作製した。
【００４６】
【表１】

【００４７】
実施例５；
乳化重合で得られたポリテトラフルオロエチレンの粉末（ファインパウダー）１００重量部に、ソルベントナフサ２２重量部を混合してなるペースト樹脂をフィルム状にし、このフィルム状のペースト成形体をソルベントナフサの沸点以上に加熱してソルベントナフサを蒸発除去した後、ポリテトラフルオロエチレンの融点以下の温度で毎秒１０％以上の速度で二軸延伸して、厚み６０μｍ、空孔率８０％のｅＰＴＦＥフィルムを作製した。
【００４８】
一方、直径３１ｍｍで長さ４００ｍｍの鉄製の中実棒に、離型材としてステンレスメッシュを巻き付けた芯材を準備した。離型材は、巻き付け端を粘着テープで仮止めされている。
【００４９】
この芯材に、上記で作製したフィルムを巻回積層した。５０回巻き回した後、フィルム端をカッターでカットし、ｅＰＴＦＥフィルムのカット端が捲れないように巻き付け体に撫で付けた。次に、ｅＰＴＦＥフィルムを９枚重ねあわせた後、圧力をかけて空孔を圧潰してなる緻密ＰＴＦＥ製帯状フィルムを１回巻き付けた。その後、再度、ｅＰＴＦＥフィルムを５０回巻き付けた後、フィルムをカッターでカットし、捲れないように端部をロールに撫で付けた。このようにして得られた巻付け体をテーブル上でローリングしながら加圧することにより、フィルム同士の圧着を促進した。このような圧着処理後、巻付け体をオーブンにいれて、３５３℃で７５分間焼成した。焼成後、オーブンから巻付け体を取り出して、水槽に浸漬することにより冷却した。室温にまで冷却した後、芯材を引抜いて、ｅＰＴＦＥ層が焼成一体化した流体浸透防止材層入り円筒体を得、該円筒体の長手方向と交叉する方向にスライサーで１．５ｍｍ幅にカットすることにより、内径３１ｍｍ、外径３７ｍｍ、厚さ１．５ｍｍのリング状シール材を得た。得られたシール材の密度は、１．１ｇ／ｃｍ³ であった。
【００５０】
比較例１；
実施例５で調製したペースト状樹脂を用いて、空孔率が８２％で厚み５５μｍの２軸ｅＰＴＦＥフィルムを得た。このフィルムを４０枚積層した後、３６５℃で焼成することにより一体化して、空孔率７３％、厚み１．５ｍｍのｅＰＴＦＥシートを得た。このシートを打ち抜いて、内径×外径×厚みが３１ｍｍ×３７ｍｍ×１．５ｍｍのリング状シール材を得た。
【００５１】
比較例２；
厚さ１．５ｍｍの市販の焼結ポリテトラフルオロエチレンシートを型で打ち抜いて、内径×外径×厚みが３１ｍｍ×３７ｍｍ×１．５ｍｍの焼結ＰＴＦＥ製リング状シール材を製造した。
【００５２】
〔評価〕
実施例５及び比較例１、２で作製したリング状シール材について、面粗さが８Ｓの締付面及び１００Ｓの締付面を有する各締付部材を用いて、下記評価方法に基づいて締付圧とリーク量との関係を調べた。
【００５３】
図１２（ａ）に示すように有底円筒体１７の上面開口部に、作成したリング状シール材１６をセットし、上面開口部を蓋体１８で覆った。蓋をした状態（図１２（ｂ））で、圧縮エアーを吹き込むことにより、容器１７内の内圧５ａｔｍとした。締付け圧を徐々に上げていき、５０ｋｇｆ／ｃｍ² 、及び１００ｋｇｆ／ｃｍ² でのリーク量を測定した。ここで、締付け圧の調節は蓋体１８にかける荷重により行った。例えば、５０ｋｇｆ／ｃｍ² の締付け圧は１６０ｋｇｆの荷重を負荷することにより、１００ｋｇｆ／ｃｍ² の締付け圧は３２０ｋｇｆの荷重を負荷することにより行った。リーク量は、コックを閉じてからｔ秒後の容器１２の内圧をゲージで読み取り、内圧の減少分をＰ（単位；ａｔｍ）として、Ｐ×５０／ｔ（単位；ａｔｍ・ｃｃ／ｓｅｃ）で求められる。ここで、式中の５０は、エアーを封じ込めている部分の容積（ｃｃ）である。
結果を表２に示す。
【００５４】
【表２】

【００５５】
粗面（１００ｓ）な締付面に対しては、主に界面洩れが問題となる。焼結ＰＴＦＥ製シール材（比較例２）は界面漏れが多いために、締付力が小さいときには（５０ｋｇ／ｃｍ² ）、測定不能となった。一方、ｅＰＴＦＥ製シール材（実施例５、比較例１）は、粗面に対して馴染み性がよく界面洩れを防止できることから、締付力が５０ｋｇ／ｃｍ² 、１００ｋｇ／ｃｍ² いずれの場合についても、焼結ＰＴＦＥ製シール材よりもシール性が優れていた。また、実施例５のシール材は、打抜き製造方法によるｅＰＴＦＥ製シール材（比較例１）よりもシール性が優れていた。
【００５６】
一方、平滑（８ｓ）な締付面に対しては界面漏れは問題となりにくいので、焼結ＰＴＦＥ製シール材（比較例２）のシール性が向上しているのに対し、流体浸透防止材層がないｅＰＴＦＥシート製シール材（比較例１）では、ほとんど変化なかった。しかし、流体浸透防止材層を有するｅＰＴＦＥ製シール材（実施例５）では平滑面の方が粗面に対する場合よりもシール性が向上し、締付圧１００ｋｇ／ｃｍ² では、リークがほとんどないため測定できなかった。従って、流体浸透防止材層が浸透漏れに対して有効にシール性を発揮できることがわかった。
【００５７】
【発明の効果】
本発明のリング状シール材は、ｅＰＴＦＥ製帯状フィルムを巻回積層して製造されるので、種々のサイズを有するリング状シール材を、材料の無駄なく製造できる。そしてｅＰＴＦＥの特性に起因して、軟質でしかも耐腐食性に優れているので、広範なシール用途に利用できる。
【００５８】
また、流体浸透防止材層を有するリング状シール材では、ｅＰＴＦＥの特性から、粗面な締付面であっても密着して界面漏れを防止することができ、流体浸透防止材層が浸透洩れを防止できるので、優れたシール特性を発揮できる。
【００５９】
さらに、本発明の流体浸透防止材を有するリング状のシール材の製造方法によれば、流体浸透防止材層を有するにも拘わらず、巻回積層という自動化が容易な操作だけで、種々のサイズのシール材を材料の無駄なく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のリング状シール材の一実施形態の構成を示す図である。
【図２】図１に示すリング状シール材の製造方法を説明するための図である。
【図３】図１に示すリング状シール材の他の製造方法を説明するための図である。
【図４】図１に示すリング状シール材の他の製造方法を説明するための図である。
【図５】本発明のリング状シール材の製造に用いられる芯材の一実施例を示す図である。
【図６】本発明のリング状シール材の他の実施形態の構成を示す図である。
【図７】リング状シール材の用途を説明するための図である。
【図８】リング状シール材の用途を説明するための図である。
【図９】リング状シール材の用途を説明するための図である。
【図１０】本発明に係る流体浸透防止材層入りリング状シール材の一実施形態の構成を示す図である。
【図１１】本発明に係る流体浸透防止材層入りリング状シール材の他の実施形態の構成を示す図である。
【図１２】締付圧とリーク量との関係の測定方法を説明するための図である。
【図１３】従来のリング状シール材の問題点を説明するための図である。
【図１４】従来のリング状シール材の構成を示す図である。
【図１５】従来のリング状シール材の構成を示す図である。
【符号の説明】
１ｅＰＴＦＥ製帯状フィルム
２ｅＰＴＦＥ製帯状フィルム
３芯材
６ｅＰＴＦＥ製帯状フィルム
１１ａ、１１ｂｅＰＴＦＥ製帯状フィルム
１２流体浸透防止材層
１３ａ、１３ｂ、１３ｃｅＰＴＦＥ層
１４ａ、１４ｂ流体浸透防止材層
２２リング状シール材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ring-shaped sealing material that seals a flange portion of a pipe, a lubrication portion of a shaft or a pin, and a manufacturing method thereof. The present invention relates to a ring-shaped sealing material used for sealing a seal or a joint portion of a pipe for corrosive fluid such as a production apparatus for pharmaceuticals and foods, and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
In a precision electronic device such as a hard disk drive, it is necessary to keep the inside of the device in an ultra-clean space. Therefore, a sealing material made of a material having a low dust generation property is used. In addition, a sealing material having excellent corrosion resistance is used for a joint portion of a pipe through which a corrosive fluid such as pharmaceuticals and foods flows. A sealing material made of polytetrafluoroethylene is known as a sealing material made of a material having low dust generation and excellent corrosion resistance.
[0003]
In order for the sealing material to satisfy a high degree of sealing performance, the sealing material must be in close contact with the unevenness of the surface of the tightening member that contacts the sealing material (hereinafter referred to as “tightening surface”). However, unstretched polytetrafluoroethylene (hereinafter referred to as “sintered PTFE”) produced by the sintering method is hard, so that the familiarity with a rough tightening surface is poor, and the tightening torque is sufficiently increased. Otherwise, sufficient sealing performance cannot be obtained. On the other hand, when the tightening member cannot provide a sufficient tightening pressure, for example, made of ceramics or a glass substrate, the PTFE sealing material provides sufficient adhesion with the tightening surface. However, there is a problem that fluid leaks from the interface between the fastening surface and the sealing material (hereinafter referred to as “interface leakage”).
[0004]
In recent years, a sealing material made of expanded porous polytetrafluoroethylene (hereinafter abbreviated as “ePTFE”) has been attracting attention in order to increase the adhesion to the tightening surface with less tightening force and eliminate interface leakage. Yes. For example, Japanese Utility Model Laid-Open No. 3-89133 discloses a ring-shaped sealing material made of ePTFE in which a sheet in which ePTFE films are laminated and integrated to a predetermined thickness is punched into a ring shape. An ePTFE film is a porous PTFE film having a fibrous structure by stretching. Since the ring-shaped sealing material made of ePTFE is compatible with the micro unevenness of the tightening surface due to the fibrous structure of ePTFE, it is softer than sintered PTFE and can be deformed in the thickness direction of the sealing material. Interface leakage can be reduced and sealing performance can be demonstrated.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method of punching and manufacturing the sheet, as shown in FIG. 13, the remaining part obtained by punching the ring-shaped object 31 from the ePTFE sheet 30 has no use and must be discarded, which is not economical. Moreover, when manufacturing by punching an ePTFE sheet, the polymer chain of ePTFE is cleaved in the punching process, so that there is a problem that the strength and elasticity inherent to ePTFE cannot be exhibited.
[0006]
As a method for producing a ring-shaped sealing material without waste, a method of producing an ePTFE tube by extrusion molding and cutting the tube in a direction crossing the longitudinal direction to obtain a ring-shaped sealing material is conceivable. . However, in order to ensure sufficient grain orientation, there is a limit to the pulling rate of extrusion. For this reason, the ring-shaped sealing material that can be manufactured by extrusion molding has an inner diameter (d) of 0.5 to 50 mm, an outer diameter (D) of 0.7 to 90 mm, and a width ((D−d) / 2). Is limited to a size range of about 0.1 to 20 mm. That is, in the manufacturing method by extrusion molding, it is substantially difficult to manufacture a ring-shaped sealing material for a joint portion of a pipe having an outer diameter exceeding 90 mm. On the other hand, the larger the diameter, the larger the discarded portion in the manufacturing method by punching the sealing material. Therefore, a ring-shaped sealing material that can be manufactured by a method having fewer discarded portions is required. Further, in the case of extrusion molding, a ring-shaped sealing material made of uniaxial ePTFE that is stretched in the longitudinal direction of the cylindrical body (the thickness direction of the sealing material) but not in the circumferential direction is manufactured. It is not suitable for specifications that require strength in the direction, for example, high pressure fluid seals.
[0007]
In addition, the ring-shaped sealing material made of ePTFE has a problem that leakage (hereinafter referred to as “osmotic leakage”) may occur due to fluid passing through the sealing material itself due to its porous structure. In order to solve such a problem, as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 4-331876, as shown in FIG. 14, the outer periphery of a sealing material body 33 made of ePTFE is covered with a jacket material 34 made of sintered PTFE. A sealing material 35 has been proposed. Such a sealing material 35 can prevent permeation leakage due to the sintered PTFE jacket material 34. However, in this sealing material 35, since the

contact surfaces

35a, 35a with the tightening surface are the hard sintered PTFE jacket material 34, the sealing material main body 33 is made of ePTFE, but the tightening surface is not in contact with the tightening surface. Adhesion is lowered, and eventually interface leakage cannot be prevented sufficiently.
[0008]
In addition, as shown in FIG. 15, JP-A-8-121599 discloses a surface layer (hereinafter referred to as “inner peripheral surface”) 36 b of an inner peripheral portion of an ePTFE ring-shaped sealing material 36, that is, a contact surface with a fluid. Is made into a non-porous melt-solidified layer 37 by heating and melting. Such a sealing material is composed of an ePTFE portion which is in contact with the tightening surface and sufficiently prevents the interface leakage by being in contact with the tightening surface and is porous by the melt-solidified layer 37. This prevents the fluid from coming into contact with the part where it is in contact and prevents penetration leakage. However, in such a ring-shaped sealing material, since the inner peripheral surface 36b is composed of the melt-solidified layer 37, the elasticity inherent to ePTFE is reduced in the circumferential direction. Moreover, since it is manufactured by punching an ePTFE sheet in the same manner as a conventional ePTFE sealing material, there still remains a problem that the ePTFE material cannot be effectively used and a polymer chain is cut by punching. . Further, forming the melted and solidified layer 37 for each stamped sealing material is a manufacturing process.
[0009]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the object of the present invention is to prevent osmotic leakage without impairing the properties of ePTFE, that is, the sealing performance of the interface with the clamping surface. An object of the present invention is to provide a ring-shaped sealing material that can exhibit excellent sealing properties, can be used without waste in manufacturing, and can be easily manufactured, and a method for manufacturing the same.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The ring-shaped sealing material according to the present invention is characterized in that a stretched porous polytetrafluoroethylene sheet or film has a multilayer structure in the radial direction. Alternatively, it is characterized in that a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film is wound and laminated in a spiral shape or a concentric shape leaving an air core portion.
[0011]
In the ring-shaped sealing material of the present invention, it is preferable that at least one fluid permeation preventive material layer is formed, and the fluid permeation preventive material layer is preferably composed of dense polytetrafluoroethylene, and is particularly stretched porous. It is preferable that it is constituted by crushing pores of the porous polytetrafluoroethylene. The stretched porous polytetrafluoroethylene sheet or film is preferably closely laminated by firing, but may be closely laminated by an adhesive when unfired.
[0012]
The method for producing a ring-shaped sealing material having a fluid permeation preventive material layer according to the present invention comprises a step of winding and laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film a predetermined number of times, and a fluid permeation preventive material layer. A step of winding and laminating a belt-like sheet or film. Alternatively, a step of laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film a predetermined number of times, and a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet formed by applying or laminating the constituent material of the fluid permeation preventive material layer or A step of winding and laminating the film a predetermined number of times. In the case of a ring-shaped sealing material in which the fluid permeation preventive material layer is formed by crushing pores of stretched porous polytetrafluoroethylene, at least a part of the stretched porous polytetrafluoroethylene belt-shaped sheet or film is at least The fluid permeation preventing material layer made of the dense polytetrafluoroethylene may be formed by crushing the pores over one winding length. In the above manufacturing method, it is preferable to perform baking after the above steps are completed.
[0013]
The manufacturing method of the ring-shaped sealing material of the present invention may be manufactured by once creating a cylindrical body and cutting the cylindrical body in a direction intersecting with the longitudinal direction of the cylindrical body every predetermined length. For the production of the cylindrical body, the belt-like sheet or film is spirally wound and laminated leaving the air core, or the wide belt-like sheet or film is wound and laminated in a spiral or concentric manner leaving the air core. To form. Here, the belt-like sheet or film means a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film when the fluid permeation preventive material layer is not laminated, and when the fluid permeation preventive material layer is laminated. Stretched porous polytetrafluoroethylene formed by applying or laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene strip-shaped sheet or film, and a constituent material of the strip-shaped sheet or film constituting the fluid permeation preventive material layer or the fluid permeation preventive material layer A belt-shaped sheet or film. The produced cylindrical body is preferably cut after firing.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
Fig.1 (a) is a perspective view of the ring-shaped sealing material of one embodiment of this invention, FIG.1 (b) is a longitudinal cross-sectional view of Fig.1 (a). The ring-shaped sealing material according to the present invention is an ePTFE belt-like sheet or film (hereinafter collectively referred to as “film” when they are not distinguished from each other) and wound and laminated in a spiral shape leaving the air core 10. In the radial direction of the sealing material,

ePTFE strip films

1, 1,. As each ePTFE strip-shaped film 1, a film having a thickness of 20 μm, particularly 50 μm or more and 500 μm, particularly 150 μm or less is preferably used. This is because if the thickness exceeds 500 μm, it is unsuitable for winding lamination, whereas if it is less than 20 μm, the film is difficult to handle, and the number of windings increases and productivity decreases.
[0015]
Here, the ePTFE belt-shaped film is a paste formed by mixing PTFE fine powder with a molding aid, after removing the molding aid, stretching at a high temperature and high speed, and further if necessary. In the case of uniaxial stretching, the nodes (folded crystals) are thin islands perpendicular to the stretching direction, and the fibrils (folded crystals are stretched by stretching) to connect the nodes. The linear molecular bundles that are unwound and drawn out are oriented in the stretching direction. And it has a fibrous structure in which spaces defined between fibrils or between fibrils and nodes become holes. In the case of biaxial stretching, the fibrils spread radially, the nodes connecting the fibrils are scattered in islands, and a cobweb-like fibrous structure in which many spaces defined by the fibrils and the nodes exist. ing.
[0016]
The ePTFE strip-shaped film that is a constituent material of the ring-shaped sealing material of the present invention may be a uniaxially stretched ePTFE strip-shaped film or a biaxially stretched ePTFE strip-shaped film. In addition, the presence or absence of firing after stretching is not limited, but with regard to winding lamination, unfired ePTFE strip-like film has better adhesion between films, and adhesion by firing after winding lamination. Since it can raise, it is more preferable to use a non-baked ePTFE strip film.
[0017]
The average pore diameter of the ePTFE strip-shaped film constituting the ring-shaped sealing material of the present invention can be appropriately set depending on the draw ratio, but is preferably 0.5 to 5.0 microns, particularly preferably 0.5 to 1.0 microns. If the pores are too large, the contact area between the films tends to be small, and the adhesion between the films tends to be reduced. Further, permeation leakage occurs and the sealing performance is lowered. On the other hand, if the average pore diameter is less than 0.5 microns, the fiber is not sufficiently stretched, so that stable fiber orientation cannot be obtained.
[0018]
The porosity of the ePTFE strip-shaped film constituting the ring-shaped sealing material of the present invention can be appropriately set within a range of 10 to 90% depending on the draw ratio, but within a range of 30 to 85%, It is preferable to select according to use conditions (surface roughness of the tightening member, tightening force, etc.). This is because it becomes soft as the porosity increases, and even a rough surface can exhibit sealing performance with a small tightening force, but also has a large penetration leak.
[0019]
The ring-shaped sealing material shown in FIG. 1 is obtained by winding and laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-shaped film 2 having a width corresponding to the thickness t of the sealing material on a core material 3 as shown in FIG. The cylindrical body 4 made of ePTFE as shown in FIG. 3 may be manufactured by winding and laminating a wide ePTFE belt-shaped film having a width many times the thickness t of the sealing material. The body 4 may be manufactured by cutting in a direction crossing the longitudinal direction of the cylindrical body 4 for each length corresponding to the thickness t of the sealing material. In addition, the production of the ePTFE cylindrical body is not limited to the method of winding a wide ePTFE strip film, and the ePTFE strip film 6 is spirally wound around the core material 3 as shown in FIG. 4 (FIG. 4). (A)) After that, the operation of rolling down (FIG. 4B) may be repeated, followed by firing to form the cylindrical body 7 (FIG. 4C). Not only the winding / lowering of the belt-like film, but the belt-like film may be formed by spirally winding the belt-like film by the vertical movement of the core material 3. Because of the porosity of the ePTFE belt-like film, the air entrained at the time of winding is discharged through the air holes, so that it can be wound with good adhesion.
[0020]
After completion of winding, the wound body (ring or cylindrical body) obtained by winding lamination is heated to a temperature equal to or higher than the melting point of polytetrafluoroethylene, specifically 327 ° C., particularly 350 ° C. or higher, and 380 ° C. In particular, it is preferable to fire at 365 ° C. or lower. When the wound body wound without entrapping air is fired, the ePTFE film slightly shrinks due to the heat treatment, and thus the laminated belt-like films are brought into close contact with each other so that the overlapping portions are hardly understood. On the other hand, the baking is performed at 380 ° C. or lower in order to prevent vacancies from disappearing due to thermal melting. Note that firing is preferably performed in a state where the core material 3 is inserted, and the core material 3 may be extracted after firing.
[0021]
In addition, when baking is not performed, there exists the method of adhere | attaching with an adhesive agent as a close-contact lamination method of ePTFE films. In general, PTFE is inferior in adhesiveness, but ePTFE film can be bonded by an anchor effect because the adhesive can enter the pores because of its fibrous structure. Further, the ring-shaped sealing material shown in FIG. 1 was obtained by winding and laminating ePTFE strip-like films in a spiral shape, but the ring-shaped sealing material of the present invention may be a concentric winding and lamination. The cylindrical body shown in FIG. 3 may also be produced by either spirally winding lamination or concentric winding lamination.
[0022]
The ring-shaped sealing material of the present invention can be obtained by changing the width a of the ePTFE strip film in the manufacturing method shown in FIG. 2 or by changing the cutting width t of the cylindrical body 4 in the manufacturing method shown in FIG. A ring-shaped sealing material having a thickness t can be obtained. Further, by changing the outer diameter of the core material 3, ring-shaped sealing materials having various inner diameters d can be obtained, and by changing the thickness or the number of windings of the ePTFE belt-like film, the size of the tightening member can be increased. Various sealing materials having different outer diameters D can be obtained. Therefore, since the ring-shaped sealing material of the present invention has no size restriction for maintaining ePTFE characteristics as in the conventional extrusion molding, various sizes of sealing materials can be provided. The sealing material is suitable. That is, the inner diameter (d) can be appropriately selected in the range of 10 to 200 mm from the size of the core material 3, and the outer diameter (D) is from the viewpoint of the type of the core material 3 and the weight of the wound body. , Within a range of 15 mm to 300 mm. Moreover, thickness t is 0.5-10 mm normally as a ring-shaped sealing material.
[0023]
In the above manufacturing method, the core material used is heat resistant and does not easily deform, specifically, steel, stainless steel, heat resistant plastic (aramid, polyimide, etc.) columnar body or cylinder The body is preferably used.
[0024]
These core materials are preferably used by applying a release agent or coating a release sheet on the outer peripheral surface of the core material so that the ePTFE cylinder or the core material can be easily pulled out after firing. Or if a core material itself is easy to detach | leave, combined use of a mold release agent or a mold release sheet will become unnecessary. Examples of the core material that is easily detached include a core material having a divided structure that can be separated after firing and a core material having a roughened surface such as a stainless mesh. Alternatively, a core material having a large number of small holes 8 formed on the outer peripheral surface of a cylinder as shown in FIG. 5 may be used. Such a core material can be used to blow the water or air into the inside 9 of the cylindrical core material after the end of winding, thereby reducing the adhesion between the core material and the wound body. Becomes easier.
[0025]
Furthermore, the shape of the core material is not limited to a round bar, and rods having various shapes such as an elliptical cross section; a polygonal cross section such as a square cross section; Depending on the shape of the core material, a ring-shaped sealing material other than an annular shape can be produced. FIG. 6 shows a ring-shaped sealing material manufactured using a square core material. Furthermore, in the case of a manufacturing method (see FIG. 4) in which the ePTFE flat belt is wound up and down spirally, a frustoconical core material whose outer diameter is reduced can also be used. In this case, a ring-shaped sealing material whose inner diameter is gradually enlarged, that is, a ring-shaped sealing material that can be used between tightening members having different diameters is obtained.
[0026]
Since the ring-shaped sealing material of the present invention is manufactured as described above, the ePTFE material can be used without waste. That is, since it can be manufactured by winding and laminating ePTFE belt-like film, it is economical because there is no material waste part compared to the conventional method of manufacturing by punching a sheet.
[0027]
In addition, the ePTFE ring-shaped sealing material manufactured in this way is soft due to the characteristics of ePTFE, so it is well-familiar with the unevenness of the tightening surface, and has a weak tightening torque on the tightening surface. It can be in close contact with each other and can prevent interface leakage. And since the ring-shaped sealing material of this invention can manufacture the ring-shaped sealing material of various thickness with the width | variety of the strip | belt-shaped film wound and laminated | stacked, the seal | sticker of a fitting type pipe connection part like FIG. Thus, it is also useful as a seal for the shaft portion. When used as a sealing material for a fitting-type pipe connecting portion as shown in FIG. 7, because of the softness of ePTFE, the receiving side pipe 20 can be strongly tightened against the inserting side pipe 21. This is because, along with the high adaptability to the irregularities of the tightening surfaces 20a and 21a of the pipe, it is possible to prevent interface leakage and to be superior in corrosion resistance compared to a rubber seal material. Further, as shown in FIG. 8, the seal of the PTFE is also excellent for the seal of the portion that prevents the dust from entering the inside of the casing 24 through which the shaft 23 is inserted or prevents the oil from scattering from the lubricating portion to the outside. This is because it can exhibit dynamic and dustproof properties. Furthermore, as shown in FIG. 9, it can be used for sealing the lid member 25. This is because the ring-shaped sealing material made of ePTFE is soft, so that the airtightness of the bottomed cylindrical member 26 can be achieved by strongly tightening at the threaded portion. 7-9, 22 is a ring-shaped sealing material.
Next, the ring-shaped sealing member of other embodiment of this invention is demonstrated based on FIG.
[0028]
In this ring-shaped sealing material, one fluid permeation preventive material layer 12 is interposed between ePTFE layers 11a and 11b formed by winding and laminating an ePTFE strip-shaped film. The fluid permeation preventive material layer 12 is a layer that prevents the fluid that has passed through the ePTFE layer 11a on the inner peripheral side from penetrating to the ePTFE layer 11b on the outer peripheral side, and is a material that does not have pores that allow the fluid to permeate. Composed. Examples of the constituent material of the fluid permeation preventive material layer 12 include non-porous PTFE (hereinafter referred to as “dense PTFE”), resins other than PTFE (hot melt resins, thermosetting resins), rubbers such as silicone rubber, A metal etc. are mentioned, It can select suitably according to the usage environment (especially the kind of fluid which flows through piping), the manufacturing method (especially the presence or absence of baking) of a sealing material, the characteristic to give, etc. For example, when sealing a corrosive fluid, it is preferable to use a dense PTFE strip film excellent in corrosion resistance. In the case of a high-pressure fluid, a metal strip film (metal foil) may be used. Here, examples of the dense PTFE belt-like film include a belt-like film made of sintered PTFE, a belt-like film made up of a plurality of ePTFE film belt-like films and then crushing the pores of ePTFE. It is done. The band-shaped film composed of dense PTFE produced by crushing the holes of ePTFE is more elastic than the band-shaped film made of sintered PTFE because the holes are only crushed while maintaining the fiber orientation of ePTFE. Since it is excellent in strength, it is suitable as a constituent material of a fluid permeation preventive material layer that requires corrosion resistance.
[0029]
The fluid permeation preventive material layer 12 may be composed of a single strip film or foil, or may be a laminate of a plurality of strip films. In short, the thickness is such that the belt-like film that forms one layer of the fluid permeation preventive material layer 12 can be wound and laminated without difficulty, and the adhesiveness with the ePTFE layers 11a and 11b can be maintained. Any thickness may be used. Therefore, although the thickness of the fluid permeation preventive material layer 12 depends on the type of the constituent material of the fluid permeation preventive material layer, it is preferably 5 μm, particularly 50 μm or more, and 500 μm, particularly 200 μm or less.
[0030]
On the other hand, when the fluid permeation preventive material layer 12 is composed of a resin other than PTFE, a high-viscosity liquid or emulsion solution obtained by curing a thermosetting resin to the B state is heated or cured, or hot melt The fluid penetration preventing material layer 12 may be formed by solidifying the system resin by cooling. In this case, the thickness of the fluid permeation preventive material layer 12 is limited to a range in which a coating operation can be performed from the viewpoint of the following manufacturing method.
[0031]
The position where the fluid permeation preventing material layer 12 is provided is not limited to the ePTFE layer as shown in FIG. 10, and may be a position where the innermost surface or the outermost surface of the sealing material is formed. However, it is preferably interposed between the ePTFE layers from the viewpoint of adhesion.
[0032]
When the fluid permeation preventing material layer constitutes the innermost layer, the fluid prevents the fluid from penetrating into the ring-shaped sealing material. When the fluid permeation preventive material layer forms the outermost layer, the fluid that has permeated the ePTFE layer Prevents leakage to the outside of the sealing material. And it can prevent that the fluid which approached from the outside approachs into piping even if a fluid penetration prevention material layer exists in any position. Moreover, since most of the contact surface with the tightening surface is made of ePTFE, the conformability to the tightening surface is not impaired, and interface leakage can be sufficiently prevented as an ePTFE sealant.
[0033]
In the ring-shaped sealing material shown in FIG. 10, only one layer of the fluid penetration preventing material layer is interposed. However, the ring-shaped sealing material of the present invention may include a plurality of fluid preventing layers. . FIG. 11 shows a sealing material provided with two fluid permeation preventing material layers. Therefore, the ePTFE layer 13a, the fluid permeation preventive material layer 14a, the ePTFE layer 13b, the fluid permeation preventive material layer 14b, and the ePTFE layer 13c are laminated in order from the inside. In the sealing material having such a configuration, the fluid that has permeated through the ePTFE layer 13a on the inner peripheral side has entered the intermediate ePTFE layer 13b after passing through the fluid permeation preventive material layer 14a on the inner peripheral surface side. Even in such a case, it is possible to prevent the fluid permeation preventing material layer 14b on the outer peripheral surface side from flowing out to the outside of the sealing material. Thus, the sealing performance improves as the number of interposed fluid permeation preventive material layers increases.
[0034]
The ring-shaped sealing material in which such a fluid permeation preventive material layer is interposed is a step of winding and laminating an ePTFE film a predetermined number of times (step A), and a belt-like film constituting the fluid permeation preventive material layer is wound and laminated. It manufactures by combining suitably the process (B process) to do.
[0035]
For example, in the ring-shaped sealing material shown in FIG. 10, it may be performed in the order of the A process, the B process, and the A process. In the ring-shaped sealing material shown in FIG. 11, the A process, the B process, the A process, and B What is necessary is just to perform continuously in order of a process and A process. The fluid permeation preventive material layer is inferior to the ePTFE layer in adhesion, but by sandwiching the fluid permeation preventive material layer between the ePTFE layers, the fluid permeation preventive material layer can be adhered without an adhesive layer or the like. Therefore, when the fluid permeation preventive material layer forms the innermost layer or the outermost layer, the fluid permeation preventive material layer is formed after the fluid permeation preventive material layer is sandwiched between the ePTFE layers. When forming the inner layer, the innermost ePTFE layer may be peeled off, or when the fluid permeation preventive material layer forms the outermost layer, the outermost ePTFE layer may be peeled off.
[0036]
Further, when manufacturing a ring-shaped sealing material in which the fluid permeation preventive material layer is composed of dense polytetrafluoroethylene, (1) a plurality of ePTFE films different from the ePTFE belt-like film used for winding lamination are stacked. After that, a dense polytetrafluoroethylene belt-shaped film produced by crushing the pores is used in the above-mentioned step B, or (2) the fluid penetration preventing material layer of the ePTFE belt-shaped film wound and laminated in a spiral shape By crushing the pores of the ePTFE belt-like film over the corresponding portion, a part of the ePTFE belt-like film can be changed to dense polytetrafluoroethylene and wound and laminated. In the case of (1), every time the fluid permeation preventive material layer is interposed, the winding and laminating step (step A) of the ePTFE strip-shaped film is temporarily stopped to form a dense polytetrafluoroethylene constituting the fluid permeation preventive material layer. Although it is necessary to switch to the step of winding and laminating the belt-like film (step B), according to the production method (2), the step can be performed in one step from the start of winding to the end of winding.
[0037]
In any of the production methods, it is preferable to bake at the melting point of ePTFE, specifically, 327 ° C., particularly 350 ° C. or higher, and 380 ° C., particularly 365 ° C. or lower after the winding and laminating step. Since the ePTFE belt-like film is reduced by firing, the adhesion between the ePTFE belt-like films and between the ePTFE belt-like film and the fluid permeation preventive material layer can be enhanced by firing.
[0038]
On the other hand, when the fluid permeation preventive material layer is formed by curing a high-viscosity liquid or solution or cooling and solidifying a hot melt resin, the fluid permeation preventive material layer is preliminarily used when the ePTFE belt-shaped film is wound and laminated. An ePTFE belt-like film coated or laminated with a material constituting the film may be wound and laminated. If the constituent material of the fluid permeation preventive material layer is applied to the position of the ePTFE belt-like film corresponding to the position where the fluid permeation preventive material layer is interposed with a coater or the like, in the continuous winding process A ring-shaped sealing material in which a fluid permeation preventive material layer is interposed at an appropriate position can be manufactured by appropriately performing a resin coating operation for forming the fluid permeation preventive material layer. In addition, when baking at high temperature cannot be performed from the viewpoint of the constituent material of the fluid permeation preventive material layer, the adhesion of the ePTFE film is usually based on an adhesive. When the ePTFE belt-like film is closely laminated with an adhesive, it is preferable to laminate and wind an ePTFE belt-like film previously coated with the adhesive.
[0039]
In the manufacturing method of the ring-shaped sealing material having the fluid permeation preventive material layer as described above, the width corresponding to the thickness t of the sealing material is the same as the manufacturing method of the ring-shaped sealing material not having the fluid permeation preventive material layer. A ring-shaped sealing material containing a fluid permeation preventive material may be directly produced using a belt-shaped film having a fluid, or a cylindrical body having a fluid permeation preventive material layer is formed using a wide belt-shaped film, You may manufacture by cut | disconnecting in the direction which cross | intersects the longitudinal direction of this cylindrical body for every thickness (t) of a sealing material (refer FIG. 3). Moreover, you may produce the cylindrical body which has a fluid osmosis | permeation prevention material layer by winding and laminating a strip | belt-shaped film helically (refer FIG. 4). The produced cylindrical body is preferably cut after being fired under the same conditions for the same reason as the method of directly manufacturing the ring-shaped sealing material.
[0040]
According to the manufacturing method as described above, although it has a fluid permeation preventive material layer, it can be manufactured in a series of simple steps of winding. Therefore, it can be automated from the beginning of winding to the end of winding, compared to a method in which the ePTFE sealing material body is covered with a PTFE outer cover material or the inner peripheral surface of the ePTFE ring-shaped sealing material is melted to produce a melt-solidified layer. Thus, a ring-shaped sealing material having a sealing performance equal to or higher than that can be manufactured. Of course, the method of manufacturing by winding and laminating a belt-like film also has the effect described above that the material can be used effectively and economical compared with the conventional manufacturing method by punching a sheet.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described based on specific examples.
Example 1;
Paste resin obtained by mixing 22 parts by weight of solvent naphtha with 100 parts by weight of polytetrafluoroethylene powder (fine powder) obtained by emulsion polymerization is formed into a film, and this film-like paste molded product is used as the boiling point of solvent naphtha. After evaporating and removing the solvent naphtha by heating as described above, biaxial stretching was performed at a speed of 10% or more per second at a temperature below the melting point of polytetrafluoroethylene to prepare an ePTFE film having a thickness of 60 μm and a porosity of 80%. .
[0042]
On the other hand, a core material was prepared by winding a stainless steel mesh as a release material on a solid steel rod having a diameter of 31 mm and a length of 400 mm. The release material has a winding end temporarily fixed with an adhesive tape.
[0043]
The film produced above was spirally wound and laminated on this core material. After winding 70 times, the film end was cut with a cutter, and then wound on the wound body so that the cut end of the ePTFE film was not rolled. By pressing the wound body obtained after the roll lamination of the ePTFE film was rolled on the table, the pressure bonding between the films was promoted. After such a pressure-bonding treatment, the wound body was put in an oven and baked at 353 ° C. for 75 minutes. After firing, the wound body was taken out of the oven and cooled by being immersed in a water bath. After cooling to room temperature, the core material is drawn out to obtain a cylindrical body in which the ePTFE layer is baked and integrated, and cut into a 1.5 mm width with a slicer in a direction crossing the longitudinal direction of the cylindrical body, thereby forming a ring shape A sealing material was obtained. The obtained sealing material has an inner diameter of 31 mm, an outer diameter of 34.5 mm, a thickness of 1.5 mm, and a density of 1.1 g / cm. ^Three It can be seen that it was shrunk by firing. On the other hand, in the produced ring-shaped sealing material, it was possible to peel off the strip-shaped film from the end of winding, and it was confirmed that the ePTFE film was not melted and integrated.
[0044]
Examples 2 and 3;
Using the ePTFE film produced in Example 1, except that the type of core release material, the number of windings, the firing time, and the presence or absence of pressure bonding treatment were changed as shown in Table 1, the same as in Example 1, A ring-shaped sealing material was produced. The outer diameter and density of the prepared ring-shaped sealing material are as shown in Table 1, and it can be seen that both contracted by firing.
[0045]
Example 4;
A uniaxially stretched ePTFE film (thickness: 125 μm) was prepared from the paste-like PTFE resin prepared in Example 1. Using this film, a ring-shaped sealing material was produced in the same manner as in Example 1 under the conditions shown in Table 1.
[0046]
[Table 1]

[0047]
Example 5;
A paste resin obtained by mixing 22 parts by weight of solvent naphtha with 100 parts by weight of polytetrafluoroethylene powder (fine powder) obtained by emulsion polymerization is formed into a film, and this film-like paste molded product is used as a boiling point of the solvent naphtha. After evaporating and removing the solvent naphtha by heating as described above, biaxial stretching was performed at a speed of 10% or more per second at a temperature below the melting point of polytetrafluoroethylene to prepare an ePTFE film having a thickness of 60 μm and a porosity of 80%. .
[0048]
On the other hand, a core material in which a stainless steel mesh was wound around a solid iron rod having a diameter of 31 mm and a length of 400 mm as a release material was prepared. The release material is temporarily fixed at its winding end with an adhesive tape.
[0049]
The film produced above was wound and laminated on this core material. After winding 50 times, the film end was cut with a cutter, and then wound on the wound body so that the cut end of the ePTFE film was not wound. Next, after stacking nine ePTFE films, a dense PTFE belt-shaped film formed by crushing the pores by applying pressure was wound once. Thereafter, the ePTFE film was wound again 50 times, and then the film was cut with a cutter, and the end portion was boiled on a roll so as not to be rolled. By pressing the wound body thus obtained while rolling on the table, the pressure bonding between the films was promoted. After such a pressure-bonding treatment, the wound body was put in an oven and baked at 353 ° C. for 75 minutes. After firing, the wound body was taken out of the oven and cooled by being immersed in a water bath. After cooling to room temperature, the core material is pulled out to obtain a cylinder with a fluid permeation prevention material layer in which the ePTFE layer is fired and integrated, and cut into a 1.5 mm width with a slicer in the direction crossing the longitudinal direction of the cylinder As a result, a ring-shaped sealing material having an inner diameter of 31 mm, an outer diameter of 37 mm, and a thickness of 1.5 mm was obtained. The density of the obtained sealing material is 1.1 g / cm. ^Three Met.
[0050]
Comparative Example 1;
Using the paste-like resin prepared in Example 5, a biaxial ePTFE film having a porosity of 82% and a thickness of 55 μm was obtained. After 40 films were laminated, they were integrated by baking at 365 ° C. to obtain an ePTFE sheet having a porosity of 73% and a thickness of 1.5 mm. This sheet was punched out to obtain a ring-shaped sealing material having an inner diameter × outer diameter × thickness of 31 mm × 37 mm × 1.5 mm.
[0051]
Comparative Example 2;
A commercially available sintered polytetrafluoroethylene sheet having a thickness of 1.5 mm was punched out with a mold to produce a ring-shaped sealing material made of sintered PTFE having an inner diameter × outer diameter × thickness of 31 mm × 37 mm × 1.5 mm.
[0052]
[Evaluation]
The ring-shaped sealing materials produced in Example 5 and Comparative Examples 1 and 2 were tightened based on the following evaluation method using each tightening member having a tightening surface with a surface roughness of 8S and a tightening surface of 100S. The relationship between the applied pressure and the leak amount was examined.
[0053]
As shown in FIG. 12A, the created ring-shaped sealing material 16 was set in the upper surface opening of the bottomed cylindrical body 17, and the upper surface opening was covered with a lid 18. In a state where the lid is closed (FIG. 12B), the internal pressure in the container 17 is set to 5 atm by blowing compressed air. Gradually increase the clamping pressure to 50kgf / cm ² , And 100 kgf / cm ² The amount of leakage was measured. Here, the tightening pressure was adjusted by the load applied to the lid 18. For example, 50 kgf / cm ² The tightening pressure of 100 kgf / cm by applying a load of 160 kgf ² The tightening pressure was performed by applying a load of 320 kgf. The leak amount is P × 50 / t (unit: atm · cc / sec) where the internal pressure of the container 12 t seconds after the cock is closed is read with a gauge, and the decrease in the internal pressure is P (unit: atm). Desired. Here, 50 in the formula is the volume (cc) of the portion containing the air.
The results are shown in Table 2.
[0054]
[Table 2]

[0055]
For a rough surface (100 s) tightening surface, interface leakage mainly becomes a problem. The sintered PTFE sealing material (Comparative Example 2) has a lot of interface leakage, so when the tightening force is small (50 kg / cm ² ) Measurement was impossible. On the other hand, the sealing material made of ePTFE (Example 5 and Comparative Example 1) is well-familiar with a rough surface and can prevent interface leakage, so that the tightening force is 50 kg / cm. ² , 100kg / cm ² In any case, the sealing performance was superior to the sintered PTFE sealing material. Moreover, the sealing material of Example 5 was more excellent in sealing performance than the ePTFE sealing material (Comparative Example 1) obtained by the punching manufacturing method.
[0056]
On the other hand, since the interface leakage is unlikely to be a problem for a smooth (8s) tightening surface, the sealing property of the sintered PTFE sealing material (Comparative Example 2) is improved, whereas the fluid permeation preventing material layer There was almost no change in the sealing material made of ePTFE sheet (Comparative Example 1). However, in the sealing material made of ePTFE having the fluid permeation preventive material layer (Example 5), the smooth surface improves the sealing performance compared to the rough surface, and the tightening pressure is 100 kg / cm. ² Then, since there was almost no leak, it was not possible to measure. Therefore, it has been found that the fluid permeation preventive material layer can effectively exhibit a sealing property against permeation leakage.
[0057]
【The invention's effect】
Since the ring-shaped sealing material of the present invention is manufactured by winding and laminating an ePTFE belt-shaped film, ring-shaped sealing materials having various sizes can be manufactured without waste of materials. And since it is soft and excellent in corrosion resistance due to the properties of ePTFE, it can be used for a wide range of sealing applications.
[0058]
Moreover, in the ring-shaped sealing material having the fluid permeation preventive material layer, due to the characteristics of ePTFE, even a rough tightening surface can be closely adhered to prevent interface leakage, and the fluid permeation preventive material layer can permeate. Therefore, excellent sealing characteristics can be exhibited.
[0059]
Furthermore, according to the manufacturing method of the ring-shaped sealing material having the fluid permeation preventive material of the present invention, various sizes can be obtained only by an operation that is easy to automate winding lamination despite having the fluid permeation preventive material layer. Can be manufactured without waste of material.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of an embodiment of a ring-shaped sealing material of the present invention.
FIG. 2 is a view for explaining a method of manufacturing the ring-shaped sealing material shown in FIG.
3 is a view for explaining another manufacturing method of the ring-shaped sealing material shown in FIG. 1. FIG.
4 is a view for explaining another manufacturing method of the ring-shaped sealing material shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a view showing an embodiment of a core material used for manufacturing the ring-shaped sealing material of the present invention.
FIG. 6 is a view showing a configuration of another embodiment of the ring-shaped sealing material of the present invention.
FIG. 7 is a diagram for explaining an application of a ring-shaped sealing material.
FIG. 8 is a diagram for explaining an application of a ring-shaped sealing material.
FIG. 9 is a diagram for explaining an application of a ring-shaped sealing material.
FIG. 10 is a diagram showing a configuration of an embodiment of a ring-shaped sealing material with a fluid penetration preventing material layer according to the present invention.
FIG. 11 is a diagram showing a configuration of another embodiment of a ring-shaped sealing material with a fluid penetration preventing material layer according to the present invention.
FIG. 12 is a diagram for explaining a method of measuring the relationship between the tightening pressure and the leak amount.
FIG. 13 is a view for explaining problems of a conventional ring-shaped sealing material.
FIG. 14 is a diagram showing a configuration of a conventional ring-shaped sealing material.
FIG. 15 is a view showing a configuration of a conventional ring-shaped sealing material.
[Explanation of symbols]
1 ePTFE strip film
2 ePTFE strip film
3 Core material
6 ePTFE strip film
11a, 11b ePTFE strip film
12 Fluid penetration prevention material layer
13a, 13b, 13c ePTFE layer
14a, 14b Fluid penetration preventing material layer
22 Ring-shaped sealing material

Claims

The stretched porous polytetrafluoroethylene sheet or film is a ring-shaped sealing material having a multilayer structure in the radial direction ,
Furthermore, at least one fluid permeation preventive material layer is formed, and this fluid permeation preventive material layer is composed of dense polytetrafluoroethylene having no pores .

A ring-shaped sealing material formed by winding and laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film in a spiral or concentric manner leaving an air core portion ,
Furthermore, at least one fluid permeation preventive material layer is formed, and this fluid permeation preventive material layer is composed of dense polytetrafluoroethylene having no pores .

The dense polytetrafluoroethylene, ring-shaped sealing material according to claim 1 or 2 are those obtained by crushing the pores of the expanded porous polytetrafluoroethylene.

The expanded porous polytetrafluoroethylene sheet or film, a ring-shaped sealing material according to claim 1 to 3 in close contact laminate by firing.

The expanded porous polytetrafluoroethylene sheet or film, a ring-shaped sealing material according to claim 1-3 which is in close contact with laminated by an adhesive.

A method for producing the ring-shaped sealing material according to claim 1 or 2 ,
A step of winding and laminating a stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film a predetermined number of times, and winding and laminating a dense polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film having no pores constituting the fluid permeation preventive material layer The manufacturing method characterized by including the process to do.

It is a manufacturing method of the ring-shaped sealing material according to claim 3 , wherein a part of the stretched porous polytetrafluoroethylene belt-like sheet or film is crushed through at least one turn length, A manufacturing method comprising forming a fluid permeation preventing material layer made of the dense polytetrafluoroethylene.

The manufacturing method of the ring-shaped sealing material which bakes after finishing the process of Claim 6 or 7 .

In the manufacturing method of Claim 6 or 7 ,
The belt-like sheet or film wound laminated spirally leaving air-core portion, or wide using said belt-like sheet or film, air-core portion leaving a spiral or concentric shape on winding Lien tube by the laminating Form the body,
A method for producing a ring-shaped sealing material, characterized in that the cylindrical body is cut at predetermined lengths in a direction crossing the longitudinal direction of the cylindrical body.

The manufacturing method according to claim 9 , wherein the cylindrical body is fired and then cut.